俺を好きな【悪霊】が、美少女に【憑依】してくれる話。さっそく【銀髪美少女】を寝取ります。 作:BIBI
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屋敷の広間。桜色の髪を肩まで伸ばした少し小柄な少女――アミが
フレアスカートにぶかぶかのセーターを着用している彼女は、整った顔立ちも
その印象通り、彼女はシャーロットとは違う。
だから苛烈な者が多い霊媒師の界隈で、アミは癒し枠として名を馳せている。
「――大変そうですね……」
今来た彼女はゆったりとした足取りで、ミキに近づく。
「…………。お恥ずかしい限りです。本当に我が娘ながら、奔放というか……」
「少なくとも生後三ヶ月までは、力の多寡なんて測り切れませんよ。今悩んでも仕方ない事です。それより――」
「
アミはミキの隣で腰を降ろし、座卓の上にある
「力を食らい、与える神……。ただ強いだけの神霊よりよっぽど厄介極まりない……」
彼女の無遠慮な行動を
「神は気まぐれとは言いますが、気まぐれにも程がありますよ、全く」
苦悩しているのはアミも例外じゃない。どころか彼女は修祓院の中でも特に
「使者を名乗るだけあって、それなりに霊力を使いこなしていますからね……」
ミキは当然、捕らえた使者達から情報を引き出している。その誰もが大した鍛錬をしておらず、上辺だけの知識で力を振るっている事が判明していた。
つまり火神は練度込みで力を食らい、人に
「分かっていますよね?
嫌味で言った訳ではない。淡々と事実を口にするアミ。しかし「…………ッ」ミキの表情は曇る。
名家でありながら、無責任に娘を放置してしまった。その所為で、今は日本の修祓院全体に大きな負担を掛けてしまう結果となり、自分を責めずにはいられない。
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今日もクオンは休み。午前中の授業はたった三時間と少しなのは頭で理解していても、カケルには長く退屈に感じていた。
昼休み黙って席に着き、淡々と弁当を食べているが、どうも味気ない。美味しいはずなのに、クオンの事が心配で箸が進まなかった。
教員からはクオンとハジメが
だけど仮に家に
そんな思考がカケルの中で渦巻き、更にテンションが下がった。でも彼は首を横に振って冷静になる。
生真面目で潔癖なクオンが簡単に体を許している訳がない。付き合っているかも知れないが、一ヵ月やそこらで体を許す訳がない。そこらの貞操観念が緩いビッチとは違い、クオンは
そう信じて彼は気を持ち直す。
「ハジメ先輩は超イケメンだからな。お似合いではあるんだが……、ちょっとだけひでぇよな。あんだけ好き好きオーラ全開で、カケルと一緒に居たのによ。あんなアッサリ
「ずっとアピールしても振り向いてもらなかったからこそ、ですよ。カケル君に中々振り向いて貰えないと悩んで悲しんでいた所に、超イケメン先輩に優しくされたら……。まぁ仕方ないですよ、これは。女心なんて、そんなものです」
「お前に女心が分かるのかよ、童貞じゃん」
「タイチ君。そういう指摘は愚者すぎて
「今思うと、童貞の為にあるような名言だよな……」
「まぁ知識は豊富なので、実戦は自信ありますよ、色々テクは頭に入れているので」
「じゃあ俺が適当に女を呼んでくるから、お前も混ざれよ。
「お見せしましょう! 我がテクを! 蝶の様に舞い! ハチの様に刺しますよ!」
「こらこら! 誰が3Pするつったよ! 合コンだよ合コン! 刺しちゃ駄目だ!」
またタイチとクリタが馬鹿話していた。周囲の女子達は彼らに蔑む視線を向けている。
「お前ら……、あまり馬鹿な事を言ってるからモテねぇんだよ」
呆れて
「無様に振られておいて、人にモテを語るんじゃねぇよ」
「振られていなかったら説得力もあったんですが……。惜しいですね……」
最近は辛辣なタイチとクリタ。男あるあるだが、二人は振られた直後しか気を遣わない性格らしい。
「お前ら、流石に酷く……――」
言い掛けた時、カケルは言葉の続きが出てこなくなる。何故なら、「あれ……」「どうなって……」と正面の二人が鼻から血を流し、ふらつき始めたからだ。
気づくと周辺の生徒達も同じ症状を起こし、中には床に倒れ込む者もいた。
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霊が何故、忌み嫌われているのか。
単なる国民感情も理由の一つだろう。霊力の乏しい一般人は、霊が見えない。だから幽霊が自分の着替えやトイレ、入浴している姿を眺めているかも知れない。そういう不安で特に女性は幽霊を敵視している。
だが最も幽霊が忌み嫌われる理由は、存在の有害性にある。
神霊と違い、ただの幽霊は自らの力で霊力を生み出せない。だから周辺の人々から霊力を奪う必要がある。大多数の人にとって、根こそぎ霊力を奪われたら死に関わる。
だと言うのに、幽霊は加減を知らない者ばかり。曰く、幽霊にとって、霊力を奪いたいという欲求は、食欲や性欲に近い。
しかも衝動が強烈で、抑え込む事は困難らしい。
だからこそ修祓院は幽霊を忌み嫌っており、使役すら禁じている――……。
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今のシャーロットは呪難によって霊力が使用できなくなり、常に不安を抱えている。霊力で物理ダメージを無効化できない以上、少し躓くだけ、頭を打つだけでも痛い。
階段から落ちれば死んでしまうかも知れない。石をぶつけられるだけの些細な事でも、致命傷に繋がりかねない。だから彼女はハジメの家から出ようとしなかった。
それに霊力を使用できない弱い自分を見せたくない。何の価値もなくなってしまった自分は、部下に見捨てられるとシャーロットは不安を抱えている。
普段の態度が
この状況において唯一、自分に安心をくれる、心を許せる存在はハジメだけだ。今の弱り切った彼女は、彼の優しさだけが救いだった。
故に、
「料理って結構楽しいのね」
残虐だった頃の面影は消えてしまったらしい。シャーロットは弱者の立場になった所為で、献身的な性格に成長している。
同棲する以上は何か役に立ちたい。少しでも好かれたいと、彼女は料理を手伝っている。
「ハジメは中華料理が好きなの?」
肉を柔らかい餃子の皮で包みながら、シャーロットは何気なく尋ねた。
「まぁ、そうだね。魚料理が一番好きで、次に中華料理が好きって感じかな」
唾が飛びそうで、あまり料理中に喋るのは好きじゃないが、ハジメは会話に付き合う。あまり自分の価値観ばかり押し付けるのは良くないので、変な潔癖さは自制していた。
「えっと……、因みにだけど……、クオンは何が好きだったの……?」
嫉妬、対抗意識。少しクオンの事も気になり、シャーロットの手は少し止まる。チラリと横を見ると、「うーん」と首を傾げるハジメの姿。
その表情を見て、彼女は胸が苦しくなるくらい不安だった。想像するクオンは上品で、絵に描いた様なお嬢様だ。
残虐非道だとテレビで報道されている自分なんかより、クオンの方が女らしくて魅力的なんじゃないかと劣等感を抱くている。
だが、ハジメは首を傾げ「――飯より酒と葉巻が大好きだったかな?」と苦笑する。
「し、渋くない……!? 何か想像と違う……!」
餃子を包む手が止まり、シャーロットの表情は驚愕に染まる。「……クオンはお淑やか系なのは見た目だけなの?」とドン引きしていた
「カレーとか唐揚げとかも好きだったなぁ。全然お淑やかじゃない。結構オッサン臭い性格な気がする……」
一ヵ月間ずっと甘えてきたクオンを思い出し、ハジメは小さく苦笑した。
「俺も驚いたよ。多分だけど、アイツはかなりニートの才能があると思う。優しくされると甘えてしまうタイプというか……」
料理を続けながら、ハジメはクオンの姿を思い出す。性行為している時以外は、わりと
「…………ッ! あの……。一応、聞いておきたいんだけど……。ハジメは、クオンと……、その……、付き合って――」
楽しそうな表情でクオンを語るハジメを見て、嫉妬と焦りを抱くシャーロット。彼女は本心が聞きたくて話を切りだそうとしたが、「…………ッ」テーブルに置いてある携帯電話が鳴る。
手を洗い、シャーロットは携帯を手に取る。「えっと……。どうかしたの?」と不思議そうに尋ねる。
『――お嬢様。折戸《おりと》高校で霊が出現しました。使者かも知れません。出向きますか?』
エヴィは仕事に身が入っているのか、真剣な声音だった。
火神に力を与えられた者――使者は主に日本で活動している。本来イギリスには関係ない話だが、今後の脅威に成り得るのも事実。マイロとクオンの
「……私は行かないわ。料理を勉強中だもの」
今は霊力を縛られている状態なので、そこらの一般人にすら負ける自信がある。故に霊を祓うなんて論外。加えて、シャーロットは料理に興味津々であり、正直日本の霊になんて興味が湧かなかった。
『…………ッ⁉ お嬢様が料理、ですか……!?』
一瞬言葉を失い、遅れて声が出てくるエヴィ。彼女の中でシャーロットは傲岸不遜で残虐で戦闘狂。料理に興味を持つ性格とは到底思えなかった。
「上手くなったらエヴィにも振る舞ってあげる」
以前のシャーロットでは考えられない発言。彼女が手間の掛かる作業を誰かの為にやるなんて事は、部下からすれば想像すら難しい。
『い、良いんですか⁉ お嬢様の手作りを食べても⁉』
電話越しにでも分かるほど感極まった声。エヴィは既に使者の話なんてきれいさっぱり消えていた。それくらい長年