眼前に広がる光景に、アキラは満足していた。
顔を布団に押し付ける様にしながら気絶しているレイナ達3人。瞳はあらぬ方向を向き、舌は力なく外へまろび出てシーツを涎で汚していた。
意識は飛んでいるはずなのだが、股を60度に開きピンと張った綺麗な脚が床を放さずにいる。その所為でお尻を自分たちの後ろに立つアキラへ献上しているようにも見えるが、実際その通りの感情を彼女等は持っているのは確認済み。問題は無いだろう。
お腹に力を込めれないためか、各々の小陰唇の割れ目からドロリと先程まで行なっていた情事の結果が零れ落ちていた。
アキラがまず、レイナへと近付く。元からスレンダーと言うには、他2名とのスタイルの差があまりにも開いていた少女だが、事ここに至ればその小さな臀部は男を誘うには十分が過ぎる。アキラが掌でゆっくり擦ればビクビクと怯えたように震えるのだ。嗜虐心を煽って来たお仕置きとばかりにぺちぺちと軽く叩いてみれば、彼女の中に出した白濁液が押し出されカーペットを汚す。
(ホテル内っていう一定の広さのある範囲内ゆえに、心情的に閉じ込められたとは考えにくくなる。出れないのにな。……そしてレイナには手を出さないという条件が安心感を生んで心に隙を作った。
シオリとの情事でその隙を
……マゾヒストに目覚めるのは予想外だったけどな)
6日目の朝に行なわれた誓いのキスから現在まで色々なプレイを行なったが、レイナはシオリやカナエがアキラに蹂躙されているところを見ている際に想像していたイジメられ方を、激しい自慰によって性的快感と直結してしまったのか、体面座位や正常位ではイキ方が浅かった。
時間はあった為、色々調べてみれば、痛覚であれば身体的なモノや精神的なモノもイケると判明。乳首を強く捻ったりお尻を叩くのは勿論、目隠しをしてシオリとカナエで遊んでレイナを放置などすれば、勝手に股座をしとどに濡らす。
仕切りに「ああして、こうして」と要求してくるが、出自から社会的地位がアキラよりも上であろうと、ベッドの上ならレイナはペット並みに下に居る。しかも要求を蹴られると、それはそれで甘イキするのだから救えない。
性格は今後修正できるし容姿は良いので「プラマイ……プラスかな」とアキラは評している。
アキラが彼女のお尻の穴を指で軽く弾けば、レイナの甘イキを確認。
次はカナエのお尻に手を伸ばして撫でていく。
(正直原作同様この一件が起きたら、シオリの贖罪をこう使うって予定はあったしな。レイナを連れてくる要求が通れば御の字。……だったんだけど、まさかのカナエまで登場。好きなキャラだったし早めに会えて何よりだ。
リオンズテイル関連の章の時にスラム云々の話があったけど、やっぱりカナエはスラム上がりだったか。性格的に刺激には強そうだったから滅茶苦茶甘~く接したら早めに堕ちてくれた。
原作アキラからの扱いはそこそこだったけど、オレはシオリ達と平等に扱うかな? 多分)
初日の夜から相手して貰ったカナエだが、アキラは勝負の後以降ずっと優しく接している。レイナとは結構逆の扱いになっていた。
2日目からは基本的にシオリも含めた3人でまぐわっていたが、シオリが気絶して2人切りになった際、カナエは付き合いたてのカップルのように甘えてくるのだ。男として嬉しくない訳もなく、アキラはそれを受け入れていた。
頭も奥も丁寧に撫でれば撫でるほど甘く蕩け、身を預けてくる。アキラは更にそれをトロかして、耳元で「可愛い」と囁けば顔が赤くなるのだ。原作では歯に衣着せぬ性格の人物であったので、アキラは責め方の方向性を固めた。
そして今、アキラの手で撫でられていたカナエのお尻が小さく震えてイったのが分かる。粘性の高い愛液でこちらを求めてくるが、この後用事があるので意識の戻った後にでもして貰おうと、アキラはカナエとレイナをベッドに寝かせた。
(……さて、と)
そして残った1人。シオリへとアキラは視線を向けた。
「アキラ様、御加減どうでしょうか?♡」
「あ~きもちいい……。そのまま頼む」
「畏まりました♡」
アキラが風呂の縁に座り、シオリがその体面。高さを調整する為に1人湯船に浸かっている。アキラは足湯のようになっているのに対し従者が湯を楽しむなどシオリ基準であってはならないことだが、これはアキラの命令。少しばかりの躊躇も持ったが、シオリは静々と従い、その分を誠意に変え奉仕していた。
シオリのムチムチとした巨乳で挟まれたアキラの男性器は、それでも全部は包むことは出来ず、先端を完全に晒している。シオリはそれを見ていつも通りにキスを落とそうとしたが、アキラがこれを止めた。これから話があるからだ。それを誤魔化すためにアキラはシオリの唇を指で弄ったりしていた。
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────
シオリはこのホテルにチェックインしてから基本的にアキラの相手ばかりしている。その所為でレイナへのアレコレは非常に疎かになっていた。
別段、シオリは常にレイナの傍にいるというわけではない。レイナにも1人になりたい時間というモノはあるし、シオリもレイナ専属の従者というだけで、レイナが雇っている訳ではないのだ。当然報告義務を熟す際はシオリは1人になる。
自分では手を回せないという判断の下、この一室には本来の予定にはなかったカナエを連れてきていた。自分とは違ってレイナに忠を持っている訳でもないが、彼女も社の実習は受けて合格を言い渡されている者の1人。職務怠慢は無いだろう。そう思っていた。
初日のたった1時間でカナエの秘所のダムは崩壊。カーペットを水浸しにしてそのまま失神。そしてそれを作ったアキラは手しか動かしていない。満足の
だが、目の前で行なわれたカナエの女としての尊厳を奪うような寸止め地獄を見せられれば、その覚悟も揺らぐ。カナエの敗北宣言が成った時にはシオリの股下は他人には見せられないほどに濡れていた。お漏らしかと見間違えるその量であっても、愛液という現実は変わらない。シオリが手を放せば粘性の高い液体が糸を引く。
カナエとの勝負を終えたアキラは振り返り、そんな粘ついたシオリの手を何の躊躇いもなく握り、まるで誘うようにベッドまでエスコートした。
シオリの中にある初心な心が先程の光景に恐怖を。女としての情欲がこれからどうされるのだろうかという期待感を。そして雌としての本能がアキラへ全て差し出せという屈服欲を。
全てがこれからのスパイスにしかならないと知るのに、さして時間は掛からなかった。
アキラの精力と性欲を甘く見てはいなかったが、それでも12時間延々とイかされ続けるとは思わなかったシオリは、行為中自分が何を言ったのか、整理する時間を与えられる度恥ずかしそうに頬を朱に染める。
その内容は総じて「シオリの身体の所有権」についてだった。当然、いきなり全て取るなどアキラはしない。唇や耳たぶ、髪や指などの所有権をアキラに譲渡する代わりにイかせると、アキラは言った。
当たり前だがシオリはそれは流石に断る。今後一切自分を自分の思うように使えないとなれば、レイナの従者としていられなくなるからだ。「それに自分が欲しいのであれば、シュテリアーナでの交渉中に求めればよかったものを」とシオリは内心嗤った。そしてそんな思いもすぐに融かされる。
5時間ほど経った頃から、シオリもまた寸止め地獄にあった。乳輪やクリ、ナカの浅いところをゆっくりなぞったりして快感を与えつつ、絶対にイかせないようにしたのだ。
それまで絶頂が終わればまた絶頂させられるループの中にいたシオリは耐えようと努力したが、それも数分で終了。先程までの背筋を焼くような快楽が溜まる一方で昇華されないのだ。嫌にもなる。
アキラも鬼ではない。自分から差し出せるなら敗北宣言も受け入れる。カナエの時のような意地悪は時間制限があったからだ。目一杯味わうべきだったからそうしたまで。更に言えば鍛えている妙齢の女性への扱い方を学ぶ必要もあったからだが。
結果として現在のシオリの身体に、シオリに所有権のある場所はもうほとんど残っていない。普段は楚々としている端正な顔も揉みごたえのある巨乳もハリのあるお尻もよく鍛えられているお腹やその奥にある女性の大切な器官でさえ、アキラの所有物だ。
もう、シオリの好きには使えない。
シオリもそれでいいと本能が堕ちている。理性が悟っている。アキラから与えられる快楽に勝てないのだから良いじゃないかと。
とはいえ、だ。シオリの中でレイナへの忠義が揺らいでいる訳ではない。シオリにとって今でもレイナは重要で、自分の命よりもずっと重いのだ。
ただ、シオリの中で自分の命よりも重いモノがもう一つ増えただけのこと。それだけなのだ。
──
────
シオリが自身の奉仕で沢山出してくれたお礼と言わんばかりにアキラの陰嚢を揉んでいた。下から持ち上げるようにして、丁寧に、丹念に、愛情をこめて。
そんなシオリを見下ろしているアキラは彼女の頭を撫でながら、濡れ羽色の髪の質感を堪能している。だが、好い加減切り出すべきだろうと、アキラが口を開いた。
「なぁ、シオリ」
「はい、どうかいたしましたか?♡」
アキラを見上げるシオリに嗜虐心が募り、手を耳へと移動させて少しだけ強く抓る。それに嬌声を上げるシオリを見て、アキラが問う。
「今回のこれって、一応贖罪に当たるんだよな?」
「定義にも寄りますが、
「そうか。そうだよな……」
「どうかなさいましたか?」
不安気な表情を映すシオリへ、アキラが言い放つ。
「贖罪なのに、オレはオレの物を使っていたんだよな」
「……? …………あっ────」
玉揉みが止まる。それどころかシオリの全身が停止し、湯船に浸かっているはずのシオリの顔が蒼白に染まり始めた。
贖罪は基本的に加害者が被害者へと許しを請う行為という認識だろう。だがこれは何時の間にか許される為の行為へと変貌した。
第三者の監視が無ければ強制力が弱く、かと言って第三者を介入させるとそちらから文句が発生するのが原因だろう。
だが、アキラとシオリ間の贖罪の原因は外部の人間と言えばクガマヤマ都市の上層部ぐらいしか把握していない。そしてそのクガマヤマ都市も原因の方については緘口令を敷いて外部に漏らさない腹積もりだ。結果として両者間の納得さえ有れば終わる話となった。
だからこそシオリは自分の命さえも差し出そうとし、アキラが身体を要求したこととレイナに今後このような事態を発生させないための措置を踏まえ、対価は釣り合うだろうと両者納得した。
しかし2日目以降、シオリの身体はアキラの所有物としての側面を持ち始めた。
この
──
────
今から何を用意すればというシオリだが、アキラは金を要求しなかった。その時点で自分の命に値段を付けない性分なのだと理解出来る。かと言って身体を差し出すにも、その多くがアキラの物。意味など無いだろう。
頭を抱えるシオリだったが、急にアキラに抱きしめられ湯船の温度も相まって熱が戻ってくる。そして耳元で伝えられた内容にシオリの脳は時間を掛けて最適解を叩き出した。問題は無い。その言葉と共に。
酷く安堵したシオリの顔を確認したアキラはその様子に気付き、そのまま頬に手を添えてキスをした。久しぶりに自分からするキスであるために、アキラはシオリの口内を好き放題蹂躙していく。歯の裏側をなぞり、舌を絡めては上から叩きつけて上下関係を示したりなど。
何度、身体が跳ねようと。何度、湯の中に愛液が散ろうと。
十数分にも及ぶ接吻の果てに、シオリの中にあった不安や心配などは綺麗さっぱり消え去り、アキラへの想いのみが募っていた。
ホテルをチェックアウトしたアキラは1人、スラム街を歩いていた。シオリ達とはホテルのロビーで分かれている。その際にレイナから潤んだ瞳を向けられたが、アキラに防壁内に足を踏み込む権利はない。その上、シオリにはやるべきことがある為一度防壁内に戻る必要はあるのだ。
(レイナも死んだらその時点でオレとの関係が文字通り終わるって言ったら絶対に強く成るって宣言したし、カナエもそれに助力するみたいだし問題は無いかな……。
というよりこの時点でレイナ達が装備更新したらミハゾノ簡単になりそう……、いや、良いか。モニカの旧世界製の警備服とか銃を完品に近い状態で回収出来たらもっと収入上がるか……? オレももっと強く成ればさらに簡単になるな! 装備が手に入ったら訓練とヨノズカだな)
アキラが今後のストーリーがどうなるかと考えていると、アルファから微笑みを向けられていた。
『どうしたんだ?』
『いえね? アキラの気合いが高まったのは良いんだけど、……ね?』
そうしてアキラの視界に映った情報を見た瞬間、アキラの表情が歪む。
(ああ、クソッ! スラムに入ったばっかだぞっ! 原作は描写的にもっと離れていただろうが!! 変わんじゃねぇ、こんなところで!!)
運命力か、透過されたアキラの視線の先には、掏ったアキラの財布の中身を見ている少女が映っていた。
──
────
「カツヤ。そろそろ気を切り替えるべき」
「……アイリ。それはそうなんだけどさ、…………」
カツヤは最近、少し落ち込み気味だった。
「仕方ないわ。レイナ達にも事情ってものが有るもの。それに前だってチームメンバーが入れ替わることだってあったじゃない。徒党に所属していれば偶にあることで、今回のがそれだっただけよ」
「それは、まあ、そうなんだけどさ……? それでもこう、あっても良いんじゃないかって…………」
下位区画を歩いているカツヤにはいつも通りユミナやアイリが付き添っている。その3人の中央に居るカツヤは落ち込み気味だったが、今日はそれが一段と酷い。
その姿を悲しく思いカツヤを励ます2人だが、成果は芳しくなかった。
カツヤが落ち込んでいる理由は、以前まで組んでいたレイナやシオリがカツヤのチームから抜けたからだ。先日まではその予定として保留だったのだが、今日の朝、カツヤ達の上司であるミズハからレイナ達が抜けることが正式に決定したと告げられたのだ。
カツヤとしては引き止めたかった。先日の地下街攻略依頼での失態は運が悪かっただけだと。レイナ達は悪くないんだと。しかしカツヤにはその説得する機会すら巡らなかった。
人伝に聞かされてハイ終わり。その事実がカツヤの心を締めあげていた。
(一言ぐらいあっても良いじゃないか……)
カツヤは内心納得できる理由さえ有れば、と考えているがどこまでも引き止める。そういう性分でもあるし、なにより例の一件以降、レイナがあからさまに落ち込んでいたのだ。弱っている少女を見過ごすなどカツヤには出来ない。しかしその理由を聞き出すことは出来ず、事情を知っていそうな上司に聞いても答えられないと言われて終わった。
感情の整理が出来ない状況が続いていたのだ。
そんなカツヤへ、路地裏から出て来た何かがぶつかった。
「……っ!? おい! 気を付けろ!! ……っ?!」
感情の高ぶりのままに叫んだカツヤだったが、その相手が自分よりも数段背の低い少女であることから、「やっちゃった」と内心で焦る。
「た、助けて!」
その言葉と同時にカツヤ達のいる大通りへと、アキラが出て来た。
瞳に昏い感情を乗せたアキラを見た瞬間、カツヤが一も二もなく少女を背に隠す。そんなカツヤに向かって、アキラが言葉を発する。
「そいつを渡せ」
どこまでも低い声が殺意を乗せてカツヤ達に圧し掛かるが、カツヤはそれを跳ね除けるように叫んだ。
「断る!!」
──
────
カツヤは別段、アキラのことが嫌いというわけではない。しかし気に食わないとは考えている。
初めて会った巡回依頼では、自分たちに向けて侮蔑の眼差しを向けていた大人のハンターに実力を見せつけた上に、それを当然のことの喜ぶ素振りも無かったこと。
更にその後、巡回中に緊急依頼が発注されたことで、自分だけでも行くと吼えたくせにシカラベからの威圧とユミナの説得によって踏み止まってしまったカツヤに対し、アキラは1人でも危険な場所へと向かっていったのだ。その後ろ姿しか見れなかった挙句、その後に若手だけで組んだチームで緊急依頼を受け負ったが、カツヤがリーダーを務めたチームでは3人の死者が出た。その悔恨は未だ消えずに燻っている。
エレナやサラとも親しそうにしている点に疑問を持つし、地下街攻略時には本部の人間から自分よりも優先される。エレナ達と久しぶりに仕事が出来ると期待を膨らませていたところにも、アキラはいた。アキラが居る所為で自分がその場所に入れなかったと少しの恨みを募らせる。
そして次の日にカツヤが見た光景は、酷く疲弊しているシオリと恐慌状態のレイナに銃口を突き付けているアキラの姿だった。即座に救出しようとして銃を撃ったが、反撃を喰らいアイリの銃が破損する。
自分たちがドランカムだと伝えようとも引く様子も見せず、壁の出っ張りから出ようとすれば牽制射撃を受けて出るに出れない状況に陥った。その場では情報収集妨害煙幕が撒かれていた為、情報収集機器も使い物にならず、八方ふさがりとなる。
ユミナが機転を利かせてその状況を変えたが、アキラはあろうことかユミナを人質としたのだ。カツヤにとってユミナは幼馴染で、自分がハンターになると言っても付いて来てくれた少女だ。そんな相手を人質にされてどうも思わない訳はない。
結果としてユミナは無傷のまま合流したが、アキラに対する感情が気に食わないから、嫌いな奴に変わるのには十二分。怒りや恨みもまた付加されていった。
そしてそんなアキラが今、助けを乞うてきた少女に殺意を向けながら渡せと言って来ている。カツヤの答えなど考えるまでもなく口から出ていた。
「断る!!」
「この子が財布を掏った証拠は無いだろうが!」
アキラの「そいつがオレの財布を掏った」という発言に対して激情を膨らませていくカツヤだが、この場で銃を抜くような真似は流石にしない。下位区画は防壁に囲まれている中位区画よりも警備は薄いが、それでもここを都市の経済区画として認定させたい者は大勢いる。彼らもこの場所を都市の上層部に危険地域と判断させないためにも、何の理由も無く銃を抜くような人物を放ってはおかない。たとえドランカムという大きめのハンター徒党に所属する者が相手であってもだ。
カツヤが飛び出さないようにユミナが抑えながら、アイリが代わりに問う。「財布には幾ら入っていたのか?」と。それに対してアキラは「10万オーラム」と答える。口座払いを基本としているアキラだが、露店で買い食いすることもあるため、多少は現金を持ち歩いていた。それを盗られたのだ。
許せない最大の理由は、それを稼いだのはアキラであり同時にアキラをサポートするアルファとの共同の金でもあるという点。相談の後、両者の納得があればハンター稼業外にも使用するが、そうでも無い時は基本的に貯金一択のその金を、だ。
原作と違う理由で、しかしアキラは苛立っていた。
アイリが少女、──ルシアを見れば、その容姿や衣服から10万オーラムを持っていても可笑しくは無いだろうと考える。だが、物的証拠はない。他に見ていた者もいない。どうするべきかと考えていると、アキラから提案される。
「……なら、だ。そいつがオレの財布を掏ったと断定できる証拠があれば、それで良いんだろ?」
「ハッ! どうせ出鱈目なんだろ」
「カツヤ黙って!! なんでいちいち煽るの!!」
「……それで、証拠って?」
アキラの言葉を嘘だと鼻で笑うカツヤをユミナが制止し、銃に手が伸び掛けるアキラを止めるべくアイリが質問をする。
「そいつはオレの財布を掏った。そしてそれは途中で捨てられていた」
「それが?」
「オレの財布には本来付くはずの無いそいつの指紋が付いてる。そいつの持ってるオーラム紙幣にはオレの指紋が。それを近くの民間警備会社に照合させる。
紙幣の方は金の回りが早かったでまだ納得できるが、オレの財布はハンターオフィスの提携店で購入したんだ。業者でもないそいつの指紋はあり得ない」
アキラの言葉にカツヤ達は絶句する。その中でユミナもアイリもその手が有るかと思考した。それで財布から少女の指紋が見つからなければ少女は無罪放免。逆にアキラは冤罪を仕掛けただけになる。乗るべきだという意見が一致したところで、ルシアの表情が映った。
絶望的な表情を浮かべるルシアを見て、ユミナもアイリも、そして流石のカツヤでも分かってしまった。
犯罪者が相手だ。2人はアキラに引き渡すべきと判断したが、それでもカツヤは譲れない。
「……っ! お前が買収しているかもしれないだろ!」
「ふざけるなよ……、このカスが…………」
アキラの瞳に乗る殺意にカツヤが含まれていく。それでもここで
「俺は嘘つきが嫌いだ。逆に言えば正直に言えば無関心でいてやる。
どうするかは、そこのお前が選べ」
その選択を投げられたルシアが震え、そしてゆっくりと口を開いた。
書籍も漫画版も一応確認したんですけど、アキラもは指ぬきグローブでルシアは…あれ何? 手袋はしてないから直近の指紋を取るぐらい訳ないはずなんですよね。
なおアキラはスラム育ちでそう言ったことに疎く、カツヤ達はアキラに有利になるような発言をする必要は無いという。