アキラはシェリルをカツラギに紹介する。
モンスターの襲撃を跳ね除け、その後トレーラーの中でエレナ達の交渉を待っている間に、助かるために走って
エレナ達があれこれ理由を付けて引き取った数日後に女連れでやって来たのだ。しかもエレナ達ではなく別の女。
カツラギは一応アキラに問うた。どんな関係かと。
アキラは答えた。目に銃弾でも喰らったか? と。
その目は節穴か? そう言われているのだと、カツラギはシェリルを改めて見て理解する。シェリルの耳の近くで妖しく輝く黒百合を模した髪飾りがそこらの安物ではないということを。カツラギは数秒でそれは旧世界のアクセサリーなのだと見抜いた。
傷もない。陰りもない。何よりシェリルの白い肌と明るめの毛髪とは対照的な色ゆえに目を奪われる。
そしてその近くにあるシェリルの瞳が視界にどうしたって入ってしまう。惑わされ、誘導され、吸収されたその瞳に映る穏やか過ぎる決意の色に、カツラギは唾をのんだ。
(……これは
最早シェリルをただの子供だとは
カツラギはこの場を静まらせるほどに優しい微笑みを浮かべるシェリルとの交渉が、商人としての
先日、数千億オーラムを右へ左へと動かした商人であることもこの場では何の意味も無いのだろうと思いながら。*1
カツラギの店にもなっているトレーラーの中を交渉中のカツラギに代わって、ダリスがアキラへ商品のプレゼンをしていた。勿論カツラギと違ってダリスは組んでいる護衛要員が基本なので専門的なことは話せない。それでも仕入れの時にはカツラギから色々と話を聞いているためアキラよりかは知っている。
それに加え、アキラの装備やハンターランク、先日見せて貰った口座残高などから適しているだろうと思う物に当たりを付けて順に回っていく。
そんなダリスの説明を聞きながらアキラは念話でアルファとの話しもしていた。
『最低でも200万オーラムは買うつもりなんだけど、随分高いものを勧めてくるな』
『さっきのは
『緊急依頼の報酬が強化服分差し引いて、200万オーラム。カツラギのところでそれ分買う場合追加で100万オーラム……、まぁ、こっちもぼった感はあるしそれは仕方がない、お互い様だったと割り切って今後のハンター活動に
『それなら銃とかはどう? この前のみたいなのはハナから無理としても、品ぞろえはアキラの実力にマッチしてると思うけれど?』
『対モンスター用の大型拳銃に散弾銃、狙撃銃……か。両手持ちするにしてもまずは強化服ありでAAH突撃銃の基本的な訓練もしてないし、今は
買うなら弾薬なんだろうけど、それはシズカさんのところで買うから荒野に出るころには補充も済む。
総評、欲しいと言えば欲しいけど資金的にあれやこれやと手を出してる暇はない』
『そう。ならリュックサックかバックパックでも買っておく? 今後の遺物収集時にも使えるし、今使ってるのが破れても手間を省けるわ』
『そうだな。小物系も含めて見ていこうか』
そうしてアキラはダリスの説明の横で購入を決めた商品を手に取っていく。
銃器類も説明していたダリスだったが、アキラの顔が基本的に銃などに向いてなかったことから今は要らないのだろうと察して消耗品の棚へと向かう。
商人と組んでいる身であれば、それでも購買意欲を煽るようにしたほうが良いとダリスも思っているが、それは本業がすれば良いことであり、交渉の場に閉じ込められたカツラギが一杯食わされただけだろうと内心苦笑していた。
数十分ほど経ってもこちら側に加わらない時点で、スラムの新設徒党のボス程度に苦戦していることが窺えるのは明白。それっぽい利益を釣り針に下げて知らず知らずの内に膨れ上がる負債を相手に飲ませれば、数分で決着はつくだろう。
相手は子供だ。例え自分たちの危機的状況を打破してくれた恩人であるアキラの連れであっても、無能であればカツラギも容赦はしない。色々と提示し、色気を出した部分を怪しまれて突かれているのだろう。
ダリスはそう想像しており、実際アキラという精神的支柱を得たシェリルはその生来の聡明さを発揮して出血を最小限にしつつ利益を得られるように交渉を運んでいた。
カツラギもアキラが連れてきたということで
どちらも、現状よりもさらに上を。そう願っているだけあり、その時間は有意に進んでいった。
「アキラ。ありがとうございます。とても有意義な内容で契約を結ぶことが出来ました」
カツラギの店からの帰り道、シェリルが微笑みを
「これもアキラのおかげです。本当に、ありがとうございます」
アキラもそれに返しながら歩いている。背には子供が運ぶには重すぎるほどの内容物が入ったリュックサックを背負っており、空いた片手では先日持ち帰れなかった強化服の棚を乗せた台車を引っ張っていた。
常人ならばどう
その様子を邪魔しないようにと、ダリスが眺めている。
(あのシェリルって子供……、まぁ容姿はそこらのガキとは比較にならんぐらい良いな。サラやエレナってハンター達よりは胸の大小で劣るが、それでも将来性で充分カバーしてる。既に成熟していることを考慮に入れたらこっちの方が上になるのか……?)
ダリスが再度シェリルへと注視する。そこに居るのは1人の恋する乙女であり、一つの組織の長を務めるに値すると思わせる女が居るだけだ。
(……うぅむ、…うん、分からん。そう言うのはカツラギの領分だし、現時点で何かしらを見込んでいるのならアキラの領分でもあるってこと……。俺には無理だな)
アキラとシェリル。末恐ろしい子供たち。
新しい繋がりが出来たことを喜ぶべきか悲観するべきか。ダリスはなんとなく、前者の方が可能性が高そうだなと考えた。
──
────
拠点の前まで戻るまでシェリルは実に楽しそうに話していた。その内容はアキラへじきに渡せるであろう恩恵だ。名目は後ろ盾料となる。本質がシェリルの貢ぎであることは明かさない。流石に重いし、そんな重りになる気はシェリルにはないからだ。
そしてそれをアキラだけでなくダリスのいる場所で話しているのもシェリルの策の一つだった。ダリス経由でカツラギへと徒党の軌道が順調に載りそうだと好感を得られる話がされれば、身内からの情報ということで信頼を得られる。アキラがそこにおり、シェリルがじかに伝えているという面でその信憑性は上がるだろう。
将来性を、そして自分たちとの伝手を持っているということがアドバンテージとなる状況となれば、カツラギの商売仲間の中での地位も上がる。今後の契約内容で相手側から譲歩してもらえる可能性が出てくるのだ。手札を明かすだけのメリットにはなるだろうと考え、シェリルは話す内容を精査しながら明るく、自信と余裕に溢れる姿で振る舞っていた。
ただし、その振る舞いの大半はアキラの前ということもあり、演技ではなかったりする。
拠点の前でダリスが背負っていたバッグを地面に置いた。
「中までは……、アキラが運べるだろ。その強化服、結構身体能力の強化率高いしな」
カツラギの土産は銃器類も多く、かなりの重量がある。シェリルが運ぶのは無理だ。加えて言えばアキラのみで運んだ場合、帰路で身動きの
シェリルが丁寧に頭を下げる。
「分かりました。送っていただいて、ここまで運んでいただいて、ありがとう御座いました」
「まあ、お前も大変だろうが、頑張りな」
ダリスはスラム街の子供にしては礼儀を
アキラもダリスを見送ったあと、ダリスが置いたバックを追加で担ぎ、シェリルに声を掛けてから拠点の中へと進んでいく。
その後、拠点の中では仕事をしている人間は
アキラの案内が済んだシェリルは一応の幹部候補としているアリシアとエリオを呼び出す。勿論今後の話をする為でもあるが、第一に自分が拠点から離れただけで与えられた役目すら全う出来ないのかという叱責が出る。
先ほどの集合はアキラとの顔合わせであり、それ以上ではないのだ。終われば通常業務に戻るのが普通だと説いても、反応は芳しくない。
シェリルはそれで
自分がカツラギという商人と交渉をし今後の仕事の幅、安全性、安定した収入、安全な食事や銃器類などの武力の提供が叶ったこと。しかしそれはやはりこの徒党に将来性を見出したからであり、今後の活動によってその判断は
利点を話す。そしてそれを手放す理由にお前らが成りたいかと遠回しに問い掛ければ、誰もなりたくなどない。であれば指示したことぐらいは
子供たちが焦って出ていく姿を見て、シェリルは子供たちの前では決してしなかった冷徹な表情へと戻す。誰もいなくなった場で演技を止めたのだ。
今後、彼らを率いて徒党を発展させる苦労を想像して深く溜め息を吐く。
その日の夜。既に日が暮れてから数時間経った頃、アリシアは拠点の中で与えられた一室にいた。そこにはエリオもいる。二人部屋で、2人分のベッドが置かれているがそれでも狭くは感じない程度には広い。
これはこの両名が幹部候補に選ばれているからであり、本来ならば他の構成員と
その部屋の中で風呂から上がったばかりのエリオがベッドに腰かけている。手にはシェリルが作成した指示書があり、そこに書かれている内容と今日あった出来事を重ねながら、そこに書かれている文字の内容などを覚えようとしていた。
「なぁアリシア。これ俺たち以外にも配られてるんだっけ?」
「そうよ。数人チームを幾つか作って、その内の多少文字を読める子に渡して指示役に、指示を受ける方は仕事をしながらその内容と擦り合わせながら文字を覚えるようにって」
「俺はその内の1人ってだけか……」
エリオは自分の立場がアリシアありきであることを改めて理解して少しだけ項垂れる。しかし落ち込んでばかりいては、それこそ意味も無いと再度やる気を出して読んでいく。
やはりまだまだ読めない場所もあり、アリシアから教授して貰っていた。
「今後は銃とかを配分してチームごとに縄張りの見回りを強化するって話よ。そっちで頑張るって道は?」
事務のようなことは自分たちが、エリオは純粋な武力要員として貢献すればとアリシアが提案するが、エリオは少しの逡巡のあと首を横に振る。
「いや、今後はもっと徒党の規模をデカくするって言ってただろ? それで幹部が文字すら読めませんは示しがつかない……と思う」
心の内で「それでは将来的に肩書も実態も幹部級になったアリシアと釣り合えないし、女に守られるより、女を守れるかっこいい男になりたい」という思いを呟くエリオ。
アリシアはそれに気付き、しょうがないなあと思いつつも、それを邪魔することはしなかった。
「なら私はシェリルに明日以降、チームごとにどの程度武器を渡すのかとか聞いておこうかな」
「今からか?」
エリオが壁掛け時計を見れば結構いい時間だ。自分もアリシアも以前までは雑魚寝だっただけに早く寝て早く起き、集団で都市の無料の配給を確実に貰えるようにしていた。環境がガラリと変わった訳ではない。特段変わらないルーチンだろうと考えていた。
「こういうのは早めの方が良いと思うし、明日また集めてシェリルから全体に伝えるのはどうかと思うのよね」
アリシアはシェリルが自分たちをそこまで重視していないと推測しており、事実そうなので、面倒事をいちいちボスだからと投げるぐらいであれば自分がその代役をすれば良いと考えた。そうすれば自分の価値は上がる。幹部であり、ボスの補佐という立場を得られればそう簡単に追放されることはないだろう。
それこそアキラへ殴り掛かったりなどしなければ。
徒党内の地位を、それから派生する安全な生活を守る為にアリシアは早めに動き出すことに決めた。
その様子にエリオも感化される。だが自分は文字の読み書きが怪しいのだ。であれば明日の縄張りの見回りや死体の廃棄、鉄屑などの利用価値のあるものを回収する作業へその気力を回そうと、就寝することに決めた。
アリシアがエリオが寝付くのを慈愛を込めた眼差しで見守ったあと、部屋を出る。
廊下は最低限の灯りで照らされているだけなので少しばかり暗い。それでも幹部用に用意された部屋からシェリルの部屋まではすぐだ。途中にある堅牢な扉のロックを、シェリルから教えられた番号を入力して開ける。
中に入り、しっかりと閉めてから改めてドアの向こう側を眺めてみると、その先の通路、先程までアリシアがいた方の通路が透けて見えていた。
僅かな疑問がアリシアの中で渦巻く。
「こういう設備ってきっと高いんでしょうけど……、なんでスラムにあるのかしら?」
片側からは透けてもう片方からは見えない。それがどれだけの価値を持つのか具体的には分からないアリシアにはそれ以上のことは分からない。
おそらくシベア辺りが何かしたのだろうと推測を立てて終わりだ。それに考え事ばかりで時間を使っていては明日に響く。さっさとこちらへ来た用事を済ませて部屋へ戻ろうと歩き出したアリシアの耳に、何かが聞こえてきた。
──パチュ パチュ
(何の音……?)
アリシアが耳を澄ませる。音のしている方向はこの先だろうと当たりを付けて先へ進む。この通路に隣接した部屋はシェリルの寝室のみであり、この一角で異音がすればボスの危機として即座に警戒しなければならないが、アリシアは
その足がシェリルの寝室へと近付くにつれて音は大きくなる。大音量というわけではないが、その音に水しぶきのようなものも含まれているのに気付き、更に思考を深めていたアリシアが寝室のドアが開いていることに気付く。
そこから漏れた少量の灯りから、シェリルがまだ起きていることに気付くと同時にシェリルへ聞けば分かるだろうという安直な判断を
アリシアがドアの前に立ちノックしようとした時、アリシアの瞳に僅かに空いた扉の先が。部屋の光景が映される。
「──……あー、またダウンしちゃったか?」
シェリルを折りたたむように後ろから抱えているアキラが、まるでシェリルを物のように扱っていた。
2人共衣服など脱いでおり、シェリルの陶磁器のような綺麗な肌が露出している。アキラの胴体はシェリルによって隠れているが、この2ヶ月間みっちり鍛えた影響か、両手両足とも健康的に筋肉が付き始めており、血管が隆起していた。
その筋肉でシェリルを軽々しく持ち上げて道具のように使い潰しているのだろうとアリシアは直感した。現にシェリルの表情は悦楽と快楽に蕩け切っており、頬の筋肉が働いていないのか無様にも舌がまろび出ている。要はフルネルソンだ。
しかしアリシアの目が一番引き付けられた場所はその直下。アキラとの接合部だ。遠目からでも分かるその大きな玉と、シェリルのナカで温まっている主砲の根元から強制的に大きさを想起させてくるイチモツから目が離せなかった。
自分が此処へ何をしに来たのかなどとうの昔に忘れたかのように、アリシアは手を自分の股座へと既に移動させており、自らを慰め始める。ぴちゃぴちゃやらグチュグチュやらと水音をさせながら見ていると、アキラが一旦シェリルを休ませようと主砲を抜いた。
そこで何の因果か、不運が起こる。
シェリルのナカに入れるために上を向いていた主砲だが、クールダウンのために一度ソトへと出された時に、重力に従ってぶるんっと下へと振り下ろされた。その瞬間、アキラの主砲に付いていた白濁液の一滴が撃ち出されたように宙を舞う。
それはまるで狙い澄ましたかのようにドアの隙間へと滑り込み、アリシアの舌へと着弾した。
その一瞬でアリシアの舌から全身へ快感という名の甘い電流が駆け巡る。
「んひぃッ!?♡」
瞬間、アリシアの股下から大量の水しぶきが上がった。
「──はへぇ……、あひっ…………♡」
ふっかーい所まで達したアリシアの意識が飛びかける。しかし膝をついた所で一度止まり、荒い息を吐きながら少しずつ戻ってきた思考力で今まで何をしていたのかと振り返ろうと、頭を上げた。
「………………」
目の前にはドアを完全に開いたアキラが立っていた。その目には困惑と動揺が映っていたが、アリシアは気付かない。そもそもアキラの顔など見ていない。膝立ちになっている所為で目と鼻の先にアキラの主砲が突き付けられているのだ。それ以外に注意も思考も向ける余裕などない。いま吹き飛ばされてしまったのだから。
(えーっと、私、何しに来たんだっけ……? すっご♡ カッコいい♡ じゃなくて、確かシェリルに…、すっごい気持ちよさそう♡ でも、えっと、えっと……、あっ、ビクンって跳ねた男らしい♡ しかもすっごい血管……♡ カリも高くて────)
既に思考の9割以上をピンク色に汚染されたアリシアに真面な思考回路などない。再度自分の股下へ、今度は両手を入れて快楽を貪り始めた。
その様子をアキラは眺めていたが、冷静にすべきだろうと考えていたところ一つ良いアイディアが浮かんだ。
「深呼吸でもしたらどうだ?」
その声は乾いた大地に水を落とすかのように即座に、新しく取り出したキャンバスに絵の具を塗りたぐるように、しっかりとアリシアの中に伝わる。
命令として。
それまで必死に呼吸しないようにしていたのはアリシアの中に残っていた最後の砦。本能と身体が屈そうとも理性だけはまだ生きていたのだ。理性が叫んでいた。
絶対触れたらダメ♡ こんなにカッコよくて逞しくて男らしいモノに触れたら女じゃなくて雌になっちゃう♡ ダメだからね! 指先一つでも絶対アウト♡! ……あ、あと嗅いだりなんかしたら「深呼吸でもしたらどうだ?」
──すぅぅぅうう~~~~~っ♡♡♡
──
────
その夜、今度はしっかりと閉じられた扉の中では、2匹の浅ましいメスが嬌声と水しぶきでのデュエットを奏でさせられていた。
原作との違い
:シェリルが既に半分覚醒済みであるためカツラギの圧には屈しない。そのおかげで交渉先として認められている。(アキラの遺物云々はなかったりする)
:エリオが殴り掛からなかったので追い出されていない。エリオの為に自ら幹部になったアリシアはシェリルから指名されてやらされてる。幹部への扱いもこの時点で良くしたりと目に見える形にしている。
注意
・血管は血管以上のものではないでしょうし、カリも狩りの可能性ありますよね。フルネルソン?さぁ?プロレスでしか見ませんね~。