ファニィはクオルデンツェ公爵家の城であわただしく過ごしていた。
急な輿入れが決まり、年明けには……つまり三か月後にはダヴィスの城に移り、そこで過ごすことになる。
覚えなければならないことが山ほどあった。
女主人としてのふるまい。
家と領地をとりしきるための知識。
オリヌス伯爵領の歴史や文化。
毎日朝から晩まで、何人もの教師が入れ代わり立ち代わり、彼女に授業をする。
(でもこれも、お兄さまとの円満な家庭のため……!)
幼いながらに、ファニィはいつかこうなることが分かっていた。ただちょっと早く来すぎただけだ。
そんなファニィの楽しみは、ダヴィスから届く手紙だった。
自分よりもさらに忙しい立場であろう彼が、領地を離れたということには呆れつつも、感心してしまった。
破天荒な人だ。ハラハラするけれど、きっと退屈させてくれない。
手紙によれば、将来の夫は女奴隷を買い、彼女の秘密を探るために砂漠の遺跡を探検したとのことだ。
古代の遺物をお土産に見せてくれると約束してくれた。
(それにしても……どうしてお兄さまは女奴隷を買ったのかしら?)
不思議に思ったファニィは、夕食のときに両親に尋ねてみた。
「食事中だぞ、ファニィ」
と、クオルデンツェ侯爵はたしなめた。なぜ食事中に話してはいけないのかわからなくて、ファニィはきょとんとしてしまった。
「あなた、まだファニィは子供なのよ」
と、侯爵夫人がかばってくれた。
「大人になったら分かるのでしょうか?」
「う、うむ、それはだな……」
「後で侍女長に聞いてみなさい」
そしてその通りにした。
ファニィは今まで知らなかったことを知った。夫婦がなぜ同じベッドで眠るのか。貴族の務めが何なのか。
ひとつの命をはぐくむなんてことが、自分の体の中で起きるとは信じられなかった。
「優れた従祖が付きっきりで見てくれますから、大丈夫ですよ」
貴族の家にはたいてい、妊娠と出産を助ける魔法の使い手がいる。だから、貴族の出産が危険になることはほとんどない。
ファニィの兄の場合は、生まれた後に体中の魔力をうまくコントロールできなかった。あまりに力が強すぎてバランスを崩してしまったのだ。
兄の分まで、ファニィには責任がある。
強い子を産めば、ダヴィスも、両親も、領民も喜んでくれる。
強く賢い、良き妻、良き母にならなければ。
(でも――)
不安もあった。ダヴィスが女奴隷を買ったということは、自分以外と関係を持ったということだ。
「伯爵さまは姫様となさる前に練習をしているだけですよ」
と侍女長は言ったが、広い世界を知ったばかりのファニィには実感がわかなかった。
(お兄さまは、私だけでは満足してくださらないのかしら……)
ファニィの不安は、さらに予想を超えた形で的中することになる。
ファニィは依頼されたキャラの中で比較的知名度が低いキャラクターなので、独自のストーリーをつけてこの話の中心的な人物として置いています。
結果として、最初に登場するのにベッドシーンは最後までお預けに…。
R-18作品に感想をつけるのは大変だと思うので、区切りごとにアンケートを置いてみました。今後の作品づくりの参考にさせていただきます。
他にこういうところがよかったよ、というのがあれば感想へ! なくても感想へ!(作者が喜ぶため)
3話までで気に入ったところを教えて下さい
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(1話)ファニィとの会話
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(1話)世界観説明
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(1話)マナとの冒険
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(2話)おっぱい描写
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(2話)フェラ描写
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(2話)本番描写
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(3話)ファニィの心情描写