「ん……」
ルイズがふと目を覚ますと、知らない天井の下にいた。
「あ、あれ、私……」
起き上がろうとするが、うまく力が入らない。視界がくにゃっと歪んで、腕から力が抜けてしまう。
崩れかけた体を、男の腕が受け止めた。ダヴィスだ。
「オリヌス伯爵……?」
ダヴィスはじっとルイズの顔を見下ろして、何かを言ったようだった。うまく聞き取れない。
頭がふわふわして、あらぬ方向に思考が漂っていく。
年はルイズのほうが上のはずだが、会ったときに身長はすでにダヴィスのほうが高かった。しかも、このひと月の間に、少年伯爵はさらに背が伸びているようだった。日に日に話をするときの視線の角度が変わっている。
ずるい。同じ貴族なのに。
そうじゃない。何か変だ。
どうして彼と同じベッドの上にいるのだろう?
かすみがかかったような頭を振って意識をはっきりさせようとするのだが……
「ろ、ろうしてあらしの部屋に……」
ろれつがうまく回らない。とろんとした表情で見上げるルイズに対して、ダヴィスはにやりと笑った。
「俺があなたの部屋にいるんじゃない。あなたが折れの寝室にいるんだ」
ルイズははたとまわりを見まわした。広々とした空間に大きなベッド。甘い香りが焚かれている。
「ろうして……」
体の表面がかっと熱くなる感覚があった。手足がずっしりと重く、指先に力が入らない。
ルイズはこの感覚に覚えがあった。
魔力疲労だ。
大量の魔力の消費や、あるいは逆に大量の魔力を浴びることで体内の魔力のバランスを失った状態のことだ。
ほとんどの貴族は、幼少期に魔力疲労を何度も経験する。親や近しい人から魔力の封印を施してもらって、自分の魔力を体内に収める訓練をするのだ。そうすると、体の中の魔力の量が少しずつ増えていく。
いわば、魔力疲労は魔法使いにとっての成長痛である。
ということは……まさか、この少年伯爵がこの私に魔力封印を施した?
ルイズの体内に貯蔵された魔力の量が尋常ではないことは、自分自身でもわかっている。
魔法学院で主席の座を守ることができたのは、この魔力量が評価されているおかげだ。
なのに、トリステインでも一番と言われたルイズ・ド・ラ・ヴァリエールの魔力をさらに上回る量で封印するなんて!
それはすなわち、この少年伯爵が、魔力の量でルイズを上回っているということだ。
「公爵令嬢でも女王の特使でもない、ただのルイズをお話がしたくて」
ダヴィスはルイズの肩を抱き、そのほっそりとした体を受け止めていた。
ルイズは何度も体を揺らして離れようとしたが、そのたびにしっかりと抱き寄せられる。背はそれほど変わらないのに、少年の腕は男らしい力強さがあり、ルイズは弱弱しい少女だった。
「ルイズは寝るときにはパンツをはかないんだね」
男の手がルイズの腿をまさぐっていた。ルイズの寝巻きはネグリジェで、体を締め付けるものは身に着けない主義だ。当然、裾をまくり上げられればそこには丸出しの少女の秘部がある。
「いやっ……!」
羞恥心が膨れ上がり、ルイズは全身をねじった。男の腕の中から抜け出すが、ぐらっと体が倒れてベッドの上に突っ伏してしまう。
うつぶせになったルイズの腰に手をやり、ダヴィスは彼女の膝だけを立たせた。
少女はベッドに胸をつけて、お尻だけを浮かせた格好だ。
「なんれことを……」
薬を盛られた? ルイズは自分の不覚を恥じた。ここは彼の領内だ。ルイズが滞在していたのは街の中で最も高級な宿である。領主がやれと言えば、薬を料理に混ぜることぐらいはできる……だけど、そんなことをすれば国際問題になるに決まっている。
「トリステインが怖くないの」
だんだんとルイズの意識も、ろれつもはっきりしてきた。魔力封印が弱まりつつあるのだ。
ダヴィスは覚悟を決めて、息を吸った。
そして平手でルイズのお尻を思い切り打った。
ぱぁん!
「ひぃん!?」
傷つけるつもりはない。が、侯爵の娘ともあろう身分の人が、他人にいきなりお尻を叩かれるなんて経験はないだろう。ルイズは無防備に声を上げて、体をのけぞらせた。
「もちろん、怖い。それに、俺は君を夫人として迎えたいと思っている」
「こ、これがプロポーズするときにやることなのっ……」
ルイズは逃げようとするが、それよりも早くダヴィスの膝の上に体を抱えられてしまう。そして……
ぱしんっ!
再び、打擲した。
「いやぁっ!」
「ルイズが素直になって、俺の言うことを聞いてくれればいいと思ったんだ」
「こ、こんなことをして、ただで済むと思って……」
ぱぁん!
「どうして、こんなことっ……」
悲鳴を上げるルイズに、さらに二度、三度と平手を振り下ろす。
「俺に口答えしたら、こうやってお仕置きする。ちゃんと俺の言うことを聞けたら、ご褒美をあげる」
「誰が、あんたなんかに!」
「口答えしたね」
今度はネグリジェをまくり上げる。白くて小ぶりなお尻は、すでに何度か打たれて赤くなっている。
(なんてきれいな体なんだろう。大理石の彫像でもこんなになめらかにはならないだろう)
くすみさえ見られないルイズの肌に感嘆しながら、ダヴィスはもう一方でその美しい体を汚すことに得もいわれぬ背徳感を感じていた。
ぱんっ! ぱんっ!
「~~~~~っ!」
今度は、打たれることを予期していたのだろう。ルイズは口をぎゅっと結んで、声を上げないようにこらえていた。
「もっと君のことが知りたい。君のことを教えてくれよ」
「……」
ルイズは目に涙をためながら、ダヴィスをにらんでいた。抵抗の意思を示しているのだろうけれど、自分でも気づかないうちに口答えすることを封じている。従順さを選びつつあるのだ。
「どうして君ほどの立場の人が俺なんかのところに来たんだ? アンリエッタ女王の狙いを、君は知ってるだろう?」
「知らないわ」
ぱぁんっ!
「っ! 痛みなんかで私が屈すると思ってるの!」
「これぐらいの痛みじゃ無理だろうね。でも、恥ずかしさならどうかな?」
真っ赤になったお尻を、今度はダヴィスの手が優しくなでる。そうして、腿の間……少女の最も大事な場所に向かっていく。
「や、やめなさいったら!」
全身を揺さぶって逃れようとするルイズを捕まえる。体をよじったせいで今度は仰向きになったルイズの足を掴んで、強引に広げさせた。
「いやぁああっ!」
心からの悲鳴。ケダモノのような下卑た欲望で、ダヴィスの背筋がぞくぞくと震える。
白い腿の中央部。広げさせた足の間にはピンク色の花弁がのぞき、とろりと蜜をこぼしていた。
「おかしいな。どうしてここが濡れているのかな」
くち……っ。蜜を救い上げると、ダヴィスはルイズの眼前で指をこすり合わせ、粘着質な糸を引くのを見せつける。
「っ、知らない!」
顔を真っ赤に叫ぶルイズ。本当なら今すぐ逃げ出したいはずだが、魔力疲労が抜けきれない。足を閉じようとしても、ダヴィスの手でまたあっさり広げられてしまう。
「お尻をぶっていただけなのに。もしかして、ルイズはいじめられると気持ちよくなってしまうのかな」
「私は貴族よ! 馬鹿にしないで!」
「今は貴族じゃない、女の子のルイズに聞いてるんだ」
逃げようのない姿勢。ダヴィスは濡らした指をルイズの秘所に這わせ、その上……隠れたままの陰核をこする。
「ひぃう……!」
敏感すぎる刺激にルイズは悲鳴混じりの声を上げた。自分でいじったことさえほとんどなさそうだ。
「ルイズ、体は正直だよ。本当は、自分より強い人に支配されたがってる」
「そんなことない……!」
逃げることもかなわないルイズにできるのは、両手で顔を隠すことだけだった。熱いほどに真っ赤になって、涙がこぼれてくしゃくしゃになった顔を見られたくない。だがそれは同時に、ダヴィスに無防備な体を明け渡すことでもある。
「女の子のルイズは恥ずかしい目にあわされて、喜んでる」
再び、ダヴィスの指が滑る。ルイズの体の真ん中で咲きこぼれる花弁のような秘所に、つぷ、と指を潜らせ……
ちゅく、くちゅ、ちゅくっ♡
わざと音を立ててかき回していく。
「こんなにかわいく反応してくれるなんて、俺もうれしいよ」
「や、やだっ、ぁ……ぁあっ♡」
顔を隠していても、声は甘く上ずっていく。ひく、ひく、と自分から腰を浮かせるみたいに反応してしまう。
魔力疲労のせいで動けないだけだから……そう言い訳したいのに、だんだんと足を閉じたくなくなっていく。
ダヴィスの言葉通りに、もっと恥ずかしいことをされたいって、体が言っているみたいだった。
――だめ、これ以上は、何かが決定的に変わってしまう。
ルイズはひとかけらの理性を振り絞って声を上げた。
「わ、わかった、言う……言うから!」
足を必死に閉じて、体を横に向ける。
ルイズは恥ずかしさで顔があげられなかった。
「言うって、何を?」
赤らんだお尻のほうまでとろりとした愛液が垂れている光景を見つめながらダヴィスは聞いた。
「あんたのことよ! どうして私が来たのか聞いたでしょ」
「ああ、そういえば」
ルイズの体と反応に夢中になってすっかり忘れていた。
「~~~~!」
ルイズは力いっぱいにベッドのシーツを叩いて抗議の意思を示した。
「いやあ、あんまりえっちでかわいいから当初の目的を忘れてた」
「人の体をさんざん弄り回しておいて……!」
長いまつげを涙でぐっしょり濡らしつつも、ルイズはダヴィスをにらんだ。
「主祖は主祖の両親からしか生まれない! それぐらいは知ってるでしょ」
「もちろん」
「だけど、例外があるの。その例外が、主祖よりさらに上の血統階級……始祖の存在よ」
「始祖……?」
ダヴィスは寝耳に水、というように目を丸くした。
「記録が少なすぎて、始祖についてはわかっていることがほとんどないわ。私だって、伝説の中だけの存在だと思ってた。だけど、二つはっきりしている……一つは、始祖が主祖より強い魔力を持っていること。私の任務の一つは、あなたが始祖かどうかを確かめることだった」
ルイズは半ば確信していた。トリステインで最大級の魔力量を持つ彼女を、あっさりと封印することができるのだから、ダヴィスが主祖以上の存在であることは疑いようがない。
「自分でも妙だとは思ってたんだ。思ったより強いなって……」
「暢気すぎるわよ!」
羞恥心という薪をくべられて、ルイズの激昂は大きな炎に変わっていた。
「もう一つ、わかっていることは?」
「……始祖の子は、相手の階級にかかわらず主祖が生まれてくること」
「そ、そうか。そういうことだったのか」
ここでようやく、ダヴィスにも合点がいった。
なぜルイズや凛々蝶のような高貴すぎる女子が送られてきたのか。ダヴィスの血統から主祖が何人も生まれるのなら、それは将来の国力を大きく変える影響力がある。
魔法学院の首席を送り込んででも、俺を味方につけてたくさん主祖を作らせることが、トリステインの目的だったんだ!
たぶん、樹雷も似たようなものだろう。魔獣を一撃で倒したことで、両国はダヴィスの存在に気付いたのだ。
「うん、うん、なるほど」
納得しているダヴィスの横で、ルイズはネグリジェの裾をようやく戻した。下半身を露出したまま話していたと思うと顔から火が出そうだった。
「もういいでしょ! つまりあたしは、もうあんたの子供を産む以外は役立たずってこと! こんなことしなくたって、普通にプロポーズされてれば受けてたわよ!」
「普通じゃダメなんだ」
ダヴィスはルイズの細い肩に手を添えて、彼女をじっと見つめた。
「な、なによ……どうせあたしは魔法もろくに使えない、ゼロのルイズなんだから……」
「ルイズ……」
「わかってるわよ! どうせ私には才能がないの! 呪文を唱えても出るのは煙だけ! どれだけ魔力があっても、使えなきゃ意味がないってことくらい!」
「聞いてくれ、ルイズ」
ダヴィスは赤と金、二色の瞳をじっと向けた。ルイズの鳶色の瞳は涙にぬれても美しく輝いていた。
「三つ、言うことがある。一つは、君の魔力のことだ。君が魔法を使えないのには、きっと理由がある。普通の方法じゃその理由がわからないだけだ。もしかしたら、いまの魔法の理論では説明できないだけかもしれない」
「ど……どうしてそんなことが言えるのよ」
「いま知られているのだけが魔法じゃない。俺たちが知っているのとはまったく違った魔法もあるんだ」
急に深刻な調子で話されて、ルイズは反応に困っているようだった。言い換えれば、すっかりペースをダヴィスに握られている。
「もうひとつは、役立たずだと思われてるから送られたんじゃないってことだ。つまり……女王が君を指名したんだろ? それって、国の未来を左右するようなことだ。だったら、女王は君に国の未来を預けたってことだ。役立たずだと思ってるなら、そんなことはしない」
「……」
再び、ルイズは沈黙した。今度はお仕置きを恐れているのではなく、様々なことに思いを巡らせていた。過去のことや、未来のことに。
「最後の一つ」
両腕でルイズを抱き寄せる。すらりと細い体を抱きしめて、甘い果実のような香りを胸いっぱいに吸い込んだ。
「君のことをますます好きになった」
「な……っ」
ルイズは抱きしめられたまま拳を握り、ぷるぷると震えた。自分が怒っているのか恥ずかしがっているのか、困惑しているのかわからなかった。あまりに無防備になった少女の心に、あまりにも直接的な告白がたたきつけられた。
「何考えてるのよ! 人をさらって、お尻をぶって、泣かせて困らせて、そんなことされて好きって言われたって、うれしいわけないじゃない! バカじゃないの、バカ! バカバカ!」
握った拳でぽかぽかとダヴィスの胸を叩く。魔力疲労はすっかり解消されていた。
「たしかに」
あまりにあっさり言うので、ルイズの心は決まった。
これは怒りだ。
「このバカ!」
ぱしぃん!
今度は平手で打ったのはルイズのほうで、打たれたのはダヴィスの頬だった。
さっきの照れ隠しの「ぽかぽか」とはまったく違う。身体強化の乗った本気の打擲だ。はたかれたのが従祖だったら、そのまま吹っ飛んで壁にめり込んでいたかもしれない。
幸い、主祖……いや、始祖であるダヴィスは、「へぶっ」と悲鳴を上げてベッドに突っ伏すだけで済んだ。
「将来の旦那様かもしれないってドキドキしてたのに、こんな変態だったなんて……」
大粒の涙をこぼしながら、ルイズは途方に暮れていた。人前で怒るのはしょっちゅうだが、涙を見せたことなんかなかったのに。
「でも、変態なのはお互い様かもよ」
ダヴィスは突っ伏した姿勢から蛇のようにベッドの上を這い、ルイズの下半身に抱き着いた。
「やっ……やめなさい!」
「どうしても今すぐ、君が欲しいんだ。ここでやめるわけにはいかない」
善悪はともかく、ダヴィスはたっぷりの情熱をこめてルイズの股に顔をうずめた。
「きゃあっ! 何してるの、そんなとこっ……」
「ルイズのここ、すごくきれいだ。れる……ぅ」
ダヴィスは舌を伸ばし、ルイズの秘唇をなめあげた。
「きゃ……ぅ……っ♡」
ふたたび、とろりとした蜜があふれ出してくる。その蜜を塗り付けるようにたっぷりと唾液と絡ませ、その奥……膣口に向かって舌を伸ばしていく。
「ば、ばかっ、やめてったら……なに、してるのっ」
押し込むように舌を伸ばすと、抵抗を感じる。純潔の証しだ。
「ルイズの処女膜を舐めてる」
「なぁっ! そんなこと言わなくていい! ……っ、ぁっ、ほ、ほんとに、ダメっ……♡」
股の間に押し込まれたダヴィスの頭をぽかぽかと殴りつけるが、今度は力が入っていない。それどころか、舐めまわされるうちにどんどん力が抜けていく。
「っ……や、め……あ、ああぁっ♡♡」
ついには、びくんと身を震わせてベッドの上にくずおれてしまった。
ひく、ひく……♡ ダヴィスの目の前で、ピンクの媚穴が収縮する。粘り気と濁りを増した蜜が、公爵令嬢の体の中からあふれ出していた。
「ううっ……バカ、ばかぁ……♡」
こんなつもりじゃなかったのに。いちばんのコンプレックスを吐露して、恥ずかしいところをなめられて、ルイズの心はすでにダヴィスによってめちゃくちゃにされていた。
ここまでされたら、一生忘れられなくなっちゃう。
他の男のことなんて、考えられなくなっちゃう……。
「ルイズを俺のものにする」
ダヴィスが服を脱ぎ去る。引き締まった体つきと……凶悪なくらいに難く反り返った男根があらわになる。
(あれが、男の人の……ダヴィスの……♡)
野蛮に感じたっておかしくないはずなのに。ケダモノのようにいきり立ったそれが、なぜか愛しく感じた。
「ああっ、もう……! じゅ、順番があるでしょ!」
涙目でにらみつけてから、ルイズはまぶたを閉じた。そして、両手を前にさしだす。
「……いいの?」
「理想的じゃないけど、仕方ないでしょ!」
ここまで来てもツンツンした態度を崩せないルイズのことをいとおしく思い、少年伯爵はその体を抱きしめた。
「ん……ちゅ、ぅ……♡」
優しく唇を重ねる。甘いキスを数度、繰り返してから、さらについばみ、舌を絡めていく。
「れる……る、りゅ……ちゅ、ぅ……♡」
熱っぽいキスの音が寝室に響く。
ダヴィスは唇を重ねたまま、腰の位置を整える。ルイズはすらりとした足をそっと広げてその腰を受け入れた。
ちゅくっ……♡
「んっ……んむぅっ♡」
思わず声を上げそうになるルイズの唇を、無理やりふさぐ。
キスも止めない。挿入もする。
わがままを受け入れさせることで、どちらが支配しているのか、体に覚えさせるのだ。
「~~~~~っ♡」
ず、ぶ、ずず……っ。
舐めてほぐしたそこは多少の痛みを伴いながらも、大きな抵抗はせずに男根を受け入れた。
きゅうっ、と強く締め付けてくるのを感じる。
ダヴィスは先ほどたっぷりと観察した形を思いだしていた。
「ぁあ……っ、すごい、ルイズ。入ってる……!」
「わかってる、わよっ……あぁっ、くう、なかに、感じる……ぅ、ぁあっ♡」
はじめて味わう刺激に翻弄され、ルイズはダヴィスにしがみついた。わずかな痛みも、すぐに快感に書き換えられていく。
(こ、これっ……♡ 危険すぎるっ♡)
単なる性交の快感だけではなかった。魔法使いどうしは、触れ合うことでお互いの魔力を感じることができる。
その接触が濃厚であればあるほど、お互いの魔力がはっきりと分かる。
互いの粘膜を通じて感じる、ダヴィスの圧倒的な魔力。その強さと芳醇さが、ぴりぴりと頭をしびれさせるみたいだった。
「だ、だめ……お、おかしくなりゅ……っ♡」
「おかしくなってくれ。誰にも見せたことないルイズの顔を、俺に見せて」
ダヴィスは容赦なく腰を動かした。このひと月、暇さえあればマナを抱き、彼女から女を喜ばせる術を学んでいたのだ。暴発させることはなくなっていたし、自信もついた。
高貴なルイズの体を抱く興奮に溺れかけながら、どこかで冷静にその反応を見つめていた。
「う、っく……っぁああんっ♡ や、ぁ、あああっ♡」
(マナとは感じるところが違うんだ。こうしたらどうかな?)
深く突き入れるとルイズが苦しげに顔をしかめるので、抽挿を浅くする。代わりに、腰を回すようにしてかき回していく。
「ああっ♡ ば、ばか、それっ♡ だめ……ぇ♡ あ、あ、あああっ♡」
ルイズの声は明らかに艶を増して、締め付けもきゅうんっとねだるようなものに変わっていく。すっかり膣内を蹂躙してしまうと、今度はルイズの方から腰を押し付けるように動かし始めた。
「ルイズ、俺のこと欲しがってくれてる」
「ち、ちがっ……♡ これは、あ、あっ、気持ちよくて、仕方なくっ♡ あ、あ、うううっ♡」
快感に振り回されながらも、ぎゅっとしがみつく。ストロベリーブロンドの髪をベッドの上に乱して、男を求めて腰を浮き上がらせていた。
「違うのか?」
「ばっ、ばかぁ♡ ちがわない、わよっ♡ 欲しがってる♡ あんたの……ダヴィスの子供、ほしがってるのっ♡」
今度は、涙と快感でくしゃくしゃになった顔を隠せなかった。
「中に、出しなさいっ♡ もう、あなたのものになるからっ♡ あなたの子供を、ちょうだいっ♡」
ルイズの降伏宣言は、ダヴィスの男としての本能をこれ以上ないほどに高ぶらせた。
「ああ、イくぞっ……!」
ぐ、っと腰を押し出す。今度は、子宮口を圧迫しそうなほどに強く押し込んでも、ルイズは苦しむのではなく嬉しそうにそこを吸い付かせた。
どろどろにとろけ、ねばついた愛液で包み込んで必死にねだってくる。陥落した最奥へ向け、オスの本能のままに征服の証しを打ち込んだ。
どびゅっ! びゅるるるっ! びゅぐっ! びゅうううううううっ!
「ぁああああっ♡ ひっ……っく、ぅうううううっ♡」
膣内射精に体をのけぞらせ、ぷしっ! と、熱い潮を噴き上げながら、ルイズのしなやかな体ががく、がく、と震える。
「な、なかっ♡ 熱くなってぇ……♡ はぁ、あ、あっ♡ こんにゃの、しあわせになっちゃう……ぅ♡」
身も心もぐちゃぐちゃにかき回され、すっかり染め上げられ……胎内に男の熱を感じながら、ルイズはくったりとベッドに身を預けた。
「くぅ……ん……♡」
甘い息を漏らしながら、ルイズは気を失った。あまりに強すぎる絶頂で失神してしまったのだ。
「すごかったよ、ルイズ」
ダヴィスはとても人には見せられない格好になっているルイズの足を閉じさせ、ベッドに寝かせてやった。
そして、寝室の隅に目を向けた。
カーテンで仕切りがされている。こちら側には明かりがあるが、そのカーテンの向こうには明かりがない。薄絹の裏で、わずかにくぐもった声がした。
「……と、いうことで、俺の気持ちはわかってくれたかな」
ダヴィスはそのまま、カーテンを開けた。
「んむぅ……!」
そこには縄に縛られた白鬼院凛々蝶がいた。