もう一度サッカー選手に生まれ変わったなら美女も世界一も掴み取りたい! 作:クズ吉
135話∇
2014年12月 東京
オフシーズンに入って、今日は二山夕梨アナウンサーと約束したお家デートの日だ。
今日は日曜日なので、親には東京で行きたいイベントがあると適当な事を言って家を出てきた。
日帰りの予定だ。
現在朝の10時、二山さんのマンションのロビーで少し緊張しながらインターホンを鳴らす。
ピンポーン
「はい」
「クラウチです」
「はい!今開けますね」
オートロックが解除され、俺は二山さんの部屋へと向かう。
・・・・・
ピンポーン
今度は部屋の前のインターホンを鳴らす。
「クラウチです」
「はーい」
ガチャッ
玄関のドアが開く。二山さんの驚く顔が見えた。
「こんにちは!二山さんお誕生日おめでとうございます!」
俺は花屋で買ってきた花束を持ってあいさつをする。
「こんにちは!クラウチ選手。わざわざお花を用意して下さったんですか?ありがとうございます!とりあえずどうぞ中へ」
俺は部屋の中に案内される。
花束は花瓶がないそうなのでひとまず机のうえに置かれた。
それにしても…
ごくり。
超人気女子アナの自宅に入れるとは感無量だ!
「綺麗なお部屋ですね」
「ありがとうございます。クラウチ選手がいらっしゃるので沢山お掃除しちゃいました」
「ははっ、そうなんですね。あっそうだ。僕誕生日プレゼントも持ってきました」
「ええっ、そんな沢山すみません」
俺は紙袋からお菓子を取り出す。
「これ、チョコレートです。二山さんお好きだっておっしゃってたので」
「わぁ、ここのチョコレートお高いでしょう!いいんですか?」
「はい!二山さんに喜んで欲しくて買ってきたので」
「ふふっ、ありがとうございます。嬉しいです。大切に頂きますね。あっ、クラウチ選手、実は私もプレゼントあるんですよ!」
二山さんはリビングのテーブルに置いてあった小さな箱を持ってくる。
「NリーグMVPと得点王、あとベストヤングプレーヤー賞でしたよね。受賞おめでとうございます!」
二山さんはそう言って俺に箱を手渡す。
「おー!わざわざありがとうございます。開けてもいいですか?」
「どうぞ!」
箱を開けると…
「これは…ブレスレットですか?」
「そうです!時計はサッカー選手の方は結構お持ちなのかなと思ったのでブレスレットにしました」
「嬉しいです。大切にしますね」
「もしよかったら今付けてみてください!」
二山さんは俺が持っていた箱からブレスレットを取り出す。
そして俺の手首にブレスレットをつけてくれた。
彼女との距離が近づいてドキドキする。
「いいですね!似合います!カッコいいですよ!」
「本当ですか?ありがとうございます」
「ふふっ…本当です。あっ、クラウチ選手。今日はせっかくのお家デートなので、お互い名前で呼んでみませんか?」
「分かりました。夕梨さん…でいいですか?」
俺は彼女の名前をさん付けで呼ぶ。
「はい、大雅君。あっ君付けでいいですか?」
「いいですよ…ははっ、なんか恥ずかしいですね」
「ふふっ、そうですね。今日はデート楽しみましょうね大雅君」
「はい、夕梨さん。デートってことですけど、今日は何をする予定ですか?」
そういえば俺はプレゼントのこと以外何も考えずに彼女の家に来てしまった。
「今日はですね〜W杯の映像を用意したので大雅君と一緒に見ようかと。もしよかったらW杯戦士の解説付きでお願いしたいです」
俺に合わせてくれたのか。それなら俺も彼女を楽しませないとな。
「いいですね。テレビじゃ言えない裏話とか話しちゃおうかな」
「ええ?本当ですか?楽しみです!じゃあお菓子とジュースを準備しますね。それから観ましょう」
・・・・・・・
俺達はまずコートジボワール戦を見ることにした。
ソファーに隣り合って座り大きなテレビで試合映像を見る。
「ここでドンルダが出てくるんですけど、会場の雰囲気がガラリと変わるんですよ!僕が後から出る時は誰?って感じで静かだったのに!」
「そうなんですね。ふふっ、でもしょうがないですよ。大雅君はW杯初出場なんですから」
「いや、そこで逆に燃えたというか、インパクトを残してやろう!って気持ちになったんですよね」
「それいいですね!W杯初出場の重圧に負けず爪痕を残そうって思えるのはすごいです!」
・・・・・・・
「あっ大雅君出てきますよ!このシーン何度もニュースで繰り返し使われてました」
「実は及川選手と変わる時にハイタッチする前に小さくタイガーポーズやってます」
「えっ?うそ?あっ本当だ!アハハ、気づかなかったです」
「何度も使われるって分かってたんで、自己紹介代わりにポーズを先出ししてたんですよ」
今思えば俺は交代前に何やってんだ。
・・・・・・・
「ハットトリックを決めて…タイガーポーズ!」
「この時何を考えてらっしゃったんですか?」
「正直メディア用にキメ顔作るのに必死でした」
「ふふっ、そうですよね。キメに行ってるなってお顔されてます。でも最高にカッコいいですよ」
・・・・・・・
試合を見終えた。
「はぁ…改めて見てもすごい試合でしたね。ご本人が私のお家にいらっしゃるのが不思議です」
「不思議ですか…僕は不思議じゃなくなるくらいこれからも夕梨さんとお会いしたいですね」
「…それはなぜですか?」
「えっ?」
夕梨さんは真剣な表情で俺を見つめる。
ここは…ちゃんと言おう!
「夕梨さんが好きだからです」
「…私のどんなところが好きですか?」
「まず惹かれたのは夕梨さんの美しさですね。お綺麗なのにプライドが高そうじゃないと言うか、すごく物腰の柔らかい方だというのも好きなところです」
「そうですか…よし、そろそろお昼ご飯食べましょう!」
え?
今の話題はスルーですか?
と思ったがどうやら夕梨さんは照れているらしい。
ソファーから立ち上がる際に顔が赤くなってるのが見えた。
俺は何も言わず昼食の準備を手伝った。
・・・・・
「ふーっ、ごちそうさまでした。本当に美味しかったです。親子丼もケーキも」
「ごちそうさまでした。大雅君のお口にあったならよかったです。午後はどうしましょう?次はギリシャ戦見ます?」
「うーん。それもいいですけど、夕梨さんとの仲をもっと深めたいです」
「なんですか?キスでもします?」
ニヤッと笑って夕梨さんは少し意地悪そうな顔をする。
なんか攻めっ気がある人だよなぁこの人。
まぁ求めてるのはそういう事だからいいんだけどさ。
「えっ?いいんですか!?したいです!夕梨さんとキス!」
俺は出来る限り純真な目でキスを要求する。
「えっ!じょ…う、ううん!いいですよ!しましょうキス!」
「今冗談って言おうとしました?」
「いえ?そんな事ないです!」
慌てる夕梨さん、とても可愛いらしい。
「本当かな〜?まぁいいや。よしっ、キスする前にハグしましょう」
「は、はい…」
俺達はリビングで向かい合う。そして…
ぎゅっ…
俺達はお互いに抱きしめ合った。
彼女の柔らかい体を抱いて勃起しそうだ。
「好きです夕梨さん」
「私も好きです大雅君」
「じゃあキス、しますね?」
「はい」
俺は夕梨さんを抱きしめながら、顔を彼女の口に近づける。
そして…
ちゅっ…
柔らかな唇とキスをした。
「大雅君、私実は今のファーストキスです」
「ええっ?そうなんですか?どうでした?」
「大雅君みたいなカッコいい人とキスするのを夢見てたのでとても幸せです」
「よかった。僕も夕梨さんとキス出来て最高の気分です。もっとしましょうか」
ちゅっ…♡
ちゅっ…♡
ちゅぱ…♡
「はぁ…大雅君は…キスがお上手ですね。とっても気持ちいいです♡」
「夕梨さん、僕もっともっと夕梨さんと仲良くなりたいです」
ちゅっ♡
ちゅっ♡
ちゅっ♡
俺は夕梨さんの首元から胸元に向かうようにゆっくりとキスをする。
「大雅君…でもそれは…」
「次にいつ会えるかも分からないし…だめですか?」
「だめ…じゃないです」
「じゃあ…」
俺は夕梨さんの目を見る。
ちゅっ…♡
すると突然夕梨さんの方からキスをしてきた。
「まずはお風呂でも一緒に入りましょうか♡」
またニヤリとした笑顔で彼女はそう言った。