もう一度サッカー選手に生まれ変わったなら美女も世界一も掴み取りたい! 作:クズ吉
「もしもし?凛華ちゃん?今大丈夫?」
「大雅君おはよー。大丈夫だよ」
俺は今凛華ちゃんとLIME電話をしている。
「今日発売の…週刊性春の記事…もう知ってる?」
「うん、知ってるよ。事務所から連絡が来て今日の午後事実関係を確認するとか何とか言われた」
「そっか、友達とか家族とかは心配してない?」
「私はそもそも友達がいないんだ。だからそっちは大丈夫。だけど家族がなんかいつもよりチラチラ見てる気がする。こっちは近々話があるかもね」
そうだった。凛華ちゃんは俺と家族の前以外は基本的にツンケンとしてるんだったな。
そりゃ友達いなくて当然だ。…待てよ。
凛華ちゃんが俺と友達でいたがったのは友達がいないからってのもあるのか…?
って今はどうでもいいな。
凛華ちゃんの家族は週刊誌の報道に気づいてるっぽいか。
クソっ、週刊性春め。俺と関係のあるアイドルって言ったら唯一CM共演した凛華ちゃんしかいないじゃないか。
W杯得点王という俺の称号を記事の見出しで使ってきたことも含めて、法律ギリギリを攻めてきやがった。
いや法律の一線は越えてるのか?名誉毀損で訴えれば…
いや、それは悪手だ。
今回夕梨さんが未成年淫行で俺と関係している可能性があると報道された以上、それが公益目的での報道だと裁判所に判断される可能性がある。
「大雅君?おーい?聞こえてる?」
「え?あ、ごめん。考え事してた」
電話中だというのに自分の考えに夢中になっていたようだ。
「これからどうするの?私は事務所には大雅君のこと友達だって言うけど。実際そうだし」
セックスフレンドだけどね。と言うのは親の前なので止めとく。
「俺も凛華ちゃんとは友達って言うよ。凛華ちゃんは家に来たことはあるけど、一緒にご飯を食べてゲームをしただけ。そうだね?」
「うん、大雅君と私は友達。それ以上でもそれ以下でもない」
「一応俺達未成年だから大丈夫だとは思うんだけど、取材と称して変な人とかが近寄ってくるかもだから気をつけてね」
「はーい、分かった。それじゃあまた困ったことあったら相談する」
俺は凛華ちゃんに挨拶をしてLIME電話を終えた。
スマホを机に置き、母さんの方を向く。
母さんはずっとこちらを観察していたようだ。
ふぅ…親にじっと見られながらする、女の子への電話は妙に緊張するものだ。
「もう一人の子…凛華ちゃんとは本当に友達なの?」
「うん。友達だよ」
「この家に呼んだんだよね?エッチなことしたんじゃないの?だからこうして記事になってるんじゃないの?」
「・・・・・・・」
俺は何も答えられない。
「大雅!エッチな事したの?してないの?どっち?!」
「・・・・しました」
「はぁ…したなら友達とは呼ばないんじゃない?」
「それはそうだけど…凛華ちゃんはアイドルだから…俺と恋人だと困るんだ」
母さんはそれを聞くと再び大きくため息をついた。
「それで世間には友達で押し通すの?」
「うん」
「分かった。じゃあ二山さんは?そうだ、聞いておかないと。彼女とはいつから関係してるの?」
俺は夕梨さんとの関係を根掘り葉掘り母さんに聞かれるのだった。