※この作品はR-18です。

カンスト勇者のやり直しハーレム無双~異世界帰りの俺、今度はアニメの推しヒロイン達を全員幸せにします~   作:のびすけ。

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そして、次のステージへ

腕の中で、すぅすぅ…と安心しきった寝息を立てるラム。

その頬には、幸せな涙の跡がうっすらと残っている。

 

俺の精液で満たされ、心も体も完全に俺だけのものになった彼女の寝顔は、宇宙のどんな星よりも美しく、愛おしかった。

 

(ああ、良かった。ラムを、ちゃんと幸せにしてあげることができた)

 

その深い満足感に包まれながら、俺の意識はゆっくりと薄れていく。

ラムの温もり、甘い香り、柔らかな肌の感触が、夢と現実の境界線で溶け合っていく。

さようなら、俺だけのラム。いや、さようならじゃないな。また、いつか。

 

ーーーーー

 

次に目を開けた時、俺はいつもの自室の、ゲーミングチェアに深く身を沈めていた。

目の前のディスプレイには、『うる星やつら』の配信サイトのトップページが表示されている。心地よい疲労感と、胸の奥に残る確かな温もり。

どうやら、無事に帰還できたらしい。

 

俺は大きく伸びをすると、ふと、過去に自分が介入した物語のことが気になった。

あれから、あの世界はどうなっているんだろうか。

 

マウスを操作し、俺が最初に本格的な介入を行った『とある科学の超電磁砲』のページを開く。

スクロールしていくと、シリーズの最終話の後ろに、見慣れないサムネイルが追加されていることに気がついた。

 

『特別編:風がめくった、一枚のページ』

 

(なんだ、これ……?こんなエピソード、原作にもアニメにもなかったはずだ)

 

胸騒ぎを覚えながら、俺は再生ボタンをクリックした。

そこに映し出されたのは、学園都市のありふれた放課後の風景。

そして——俺が恋人になったはずの、佐天涙子の姿だった。

 

映像は、俺が介入した後の物語を、原作の雰囲気をまったく壊さないまま、補完するように描いていた。

佐天さんは、俺が転移した設定の男性と、当たり前のように手を繋いで歩いている。

以前の彼女が持っていた、レベル0であることへの焦りや劣等感は、その表情からは微塵も感じられない。代わりにそこにあるのは、自信に満ちた、柔らかな微笑みだった。

 

「あ、見てください先輩!限定クレープ、まだ残ってますよ!」

「お、本当だ。ラッキーだったな」

 

そんな他愛もない会話をしながら、二人でクレープを頬張る。

初春や美琴、黒子とばったり出会い、「さっ、佐天さん!また先輩とデートですか!」

 

「まったく、あなたたちも懲りないわねぇ」「いけませんわお姉様!そのようなはしたない輩に近寄っては!」なんて、いつものやり取りが繰り広げられる。

 

だが、以前と決定的に違うのは、佐天さんの反応だ。

からかわれても、彼女はもう俯かない。

俺の腕にぎゅっとしがみついて、「えへへ、いいでしょー?」なんて、幸せそうに笑い返すのだ。

 

エピソードの終盤、夕暮れの河川敷を二人で歩くシーンがあった。

俺が「最近、いい顔するようになったな」と呟くと、佐天さんは少し驚いたように目を丸くして、そして、はにかむように笑った。

 

「そ、そうですか?……でも、もしそうなら、それは先輩のおかげです」

「俺の?」

「はい。先輩が、レベル0(わたし)の私を、ただの私として見てくれたから。能力なんてなくたって、私の価値を見つけて、好きだって言ってくれたから……。だから私、自分のこと、ちょっとだけ好きになれたんです」

 

風が、彼女の長い髪を優しく揺らす。

バットを振り回し、都市伝説に目を輝かせていた少女は、一人の男性からの深い愛を知ることで、誰よりも強い、自分だけの輝きを手に入れていた。

俺が起こした行動は、確かに、一人のヒロインを、原作以上に幸せな未来へと導いていたのだ。

 

ーーーーー

 

胸が熱くなるのを感じながら、俺は次に『うる星やつら』のページへと戻った。

確信があった。こちらにも、きっと“続き”があるはずだ。

案の定、最終話の後ろには、新しいエピソードが追加されていた。

 

『特別編:ダーリンの一番星』

 

再生すると、そこには友引町の、いつもと変わらない、しかし決定的に何かが違う日常が広がっていた。

諸星あたる(俺)は、やっぱり他の女の子に声をかけている。

しかし、その態度はどこかカラッとしていて、本気ではないのが誰の目にも明らかだった。

 

「そこのお嬢さーん!お茶しない?」

「ダーーーリィィィンッ!!」

 

バリバリバリッ!と、空からラムの電撃が落ちる。いつもの光景だ。

だが、電撃を受けたあたるの反応が違った。

 

「いってぇな!何すんだラム!」

 

いつものように逃げ回るのではなく、彼は頭を押さえながらも、その場に仁王立ちしてラムをまっすぐに見据えた。

 

「お前なぁ、俺がお前以外の女に本気になるわけねーだろ!俺がお前をどれだけ好きか、昨日の夜、確かめあったばっかりじゃねぇか!」

 

そのあまりにもストレートな言葉に、友引町の住人たちが固まる。

面堂も、しのぶも、竜之介も、あんぐりと口を開けている。

 

一番驚いていたのは、電撃を放ったラム本人だった。

彼女は空中でぴしりと固まり、その顔がみるみるうちに真っ赤に染まっていく。

 

あたるは、そんなラムに向かって手を広げた。

「ほら、降りてこいよ、俺の嫁さん。

お前が一番だって、何度言ったらわかるんだ、このバカ」

 

その言葉は、ぶっきらぼうで、乱暴で、でも、今まで聞いたどんな愛の言葉よりも、誠実だった。

ラムの瞳から、ぽろり、と涙がこぼれる。彼女はゆっくりと地上に降り立つと、あたるとの胸に、顔をうずめた。

 

「……ダーリンの、うそつき♡」

 

その声は、怒っているようで、でも、どうしようもなく甘えていて、幸せに満ち溢れていた。

ただダーリンを追いかけるだけだった鬼の娘は、絶対的な愛と信頼を手に入れ、盤石の愛の上に立つ「妻」の顔をしていた。

あの一夜が、二人の関係を、誰にも壊すことのできない、永遠のものに変えたのだ。

 

ーーーーー

 

俺は、静かにブラウザを閉じた。

画面の向こうで幸せそうに笑う、佐天さんと、ラム。

俺が起こした行動は、確かに物語を、世界を、良い方向へと変えていた。

 

「物語の登場人物だからって、幸せになっちゃいけないなんてルールは、どこにもないよな」

 

誰に言うでもなく、そう呟く。

心の奥底から、経験したことのないほどのやる気が、情熱が、マグマのように湧き上がってきた。

もっと、もっと多くのヒロインを、俺の手で幸せにしてやりたい。

原作では描かれなかった、最高の笑顔を、彼女たちに見せてやりたい。

 

さあ、次だ。

俺はマウスを動かし、新たなお気に入りリストに入れていたアニメのページを開いた。

 

『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』

 

ディスプレイに映し出された、気高く、美しい銀髪の少女。

クーデレを装いながら、時々ロシア語で甘い本音を漏らしてしまう、愛すべき隣人。

 

「……アーリャ」

 

俺は、彼女の名前を静かに呼んだ。

 

「よし、次は君だ。君のそのロシア語のデレを、日本語で、俺だけに、最高の形で言わせてやる」

 

決意を新たに、俺はヘッドホンを装着し、意識を集中させる。

新たな物語へ没入するため、キーボードに指を置いた。

 

俺の戦いは、まだ始まったばかりだ。

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