※この作品はR-18です。

魔王化した初恋の幼馴染と、ついでに世界も救うため(棒読み)、勇者の『聖剣』と彼女の『魔剣』が激しく戦います ※ただしベッドの上で毎晩   作:黒石 直

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第一話 復活の魔王!勇者の聖剣で打ち破れ!

 幼なじみで俺の初恋の女の子、セシリアの魔王の血が覚醒し、魔族にさらわれたのが八年前。俺たちは10歳だった。

 

 

 

 子供の頃、結婚しようと約束した同い年の俺たちは、一緒に育った。

 

 いつからか恥ずかしくてそんなこともお互い口にしなくなったけど。

 

 でも金色の髪を伸ばし、だんだん綺麗になっていく彼女に、同年代の男たちは次々と告白していく。

 

 でも彼女は、それらを全て断っていた。

 

 好きな人がいるからと。そして彼女はいつも僕の隣にいた。

 

 だから、絶対に俺は彼女を手放さない、守るんだと誓っていた。

 

 

 

 なのにあの日、彼女は突如、恐ろしいほどの強い魔力を発した。

 

 普段とは全く違う深紅に光る瞳と、妖艶な笑みをうかべる彼女を見て、指一本動かせなかった。

 

 それに呼応するように現れた魔族たちに、彼女が何も言わぬまま連れていかれるのを、黙って見ているしか無かった。

 

 好きな女の子の前で何も出来なかった自分に絶望した。

 

 守ることが出来なかったとかではない。

 

 本当に何一つできなかった。

 

 

 

 その日から、自分の誓いを守ることが出来るようになるべく、剣と魔法の修行をした。

 

 自分の命すら投げ出さんばかりに強さを求め、ある程度の強さになって冒険者になり、そしたら更に無茶をし続けた。

 

 いつの間にかこの国一番の実力を手にした俺は、王から勇者の称号を与えられた。

 

 そして、三人の仲間を連れて魔族の国の討伐を命じられた。

 

 

 

 魔族たちは邪悪な種族と聞いていた。

 

 もう何十年も前に俺たちの国は攻撃を受け、討伐のための戦いをしていると教わった。

 

 しかし実際にその生活を見ると、彼らは俺たちと姿が違うだけで、平和を愛する良き隣人だった。

 

 

 魔王の周囲の一部強硬派が、侵略を進めたがっているとのことで、魔族の民衆も彼らを嫌っていた。

 

 ただ、その強硬派を魔王が政治的に牽制し、侵略の手を緩めさせているらしく、民衆は魔王のことを慕っていた。

 

 その「金色の美しき魔王」の名は、セシリアと言った。

 

 彼女が、セシリアが魔王の血にとらわれながらも、平和のために戦っている。

 

 その事実を知った僕は、あとはただ彼女の元へ向かうだけだった。

 

 

 

 仲間を置いてきぼりにせんばかりの勢いで突き進み、強硬派をすべて打ち倒し、そして魔王セシリアと対峙した。

 

 セシリアは心のどこかにまだ意識があるようで、悲しい顔をしながら、それでも苛烈な攻撃を仕掛けてきた。

 

 仲間達が一人、また一人と膝をつく中、俺の中で突伝説の勇者の力が覚醒した。

 

 その力で、彼女を歪め捉えている魔王の血の戒めを壊した。

 

 

 

 魔力は強大だが、しかし元の青い瞳にもどったセシリアと抱きしめ合う。

 

「ごめんセシリア、守れなかった。でもようやく、何からでも君を守る力を得たんだ。だから、ずっと伝えたかったことを言うね。好きだ!世界中の誰よりも!」

 

「カイ。私もずっと好きだった。ううん、今でも好き。いつも私を救ってくれた、誰よりも強いのに、弱虫で泣き虫だったあなたが世界で一番好き」

 

 ようやく想いを伝えあった俺たちは、初めて唇を重ねた。

 

 

 

 

 

 魔族の文治派はセシリアに感謝しており、彼女を故郷へ連れて帰ることに反対しなかった。

 

 セシリアを故郷に連れて行って、家族にあわせた。

 

 ご両親ともに喜んでくれたが、魔王として強大な魔力がまだあることから、万が一の時のために二人で同じ家で彼女を暮らさせて欲しいと伝えた。

 

 魔王の力の話には驚きと不安を隠せていなかった。

 

 でも、何かあっても対処できると断言したことと、ふたりとも顔を赤らめながら言ったこともあり、ご両親は「おめでとう」と言いながら、泣いて喜んでくれた。

 

 

 

 あとは、面倒な国への報告だ

 

「よくやった、勇者カイよ!そなたには褒美として我が娘を娶り、公爵の位を名乗ることを許す!」

 

「いりません」

 

「勇者様、貴方様をずっとお慕いして」

 

「私はお慕いしてません。あと王よ。元々あなたの指示で我が国から侵略したのが、魔王の国の強硬派の姿勢に繋がったことは分かっています。今後はちょうど国境にある故郷で、あなた方が向こうの国に迷惑をかけないか監視させてもらいます。一応この国の全武力を持っても俺には勝てないので、そのつもりで。じゃあ」

 

 俺は三人の仲間に全ての面倒事を押し付けて故郷に帰ってきた。

 

 

 

 その後、彼女とはひとつ屋根の下で平和に暮らしている。

 

 だが一つだけ、大きな問題がある。

 

 あの時抱きしめ合い、キスもした。

 

 だがその後は、手が触れ合ってしまうだけで恥ずかしくて、お互いに顔を背けてしまう。

 

 つまりあれから半年、なんの進展もない。

 

 

 

 セシリアの作る朝食のよい匂いで、今日も目覚めを迎える。そして、せめて手を繋ぐという戦いが、今日も始まる。

 

 それは、あの強大な魔王の攻撃に晒されたときよりも、絶望的な戦いに思えた。

 

 

 

 

 

「ねえ、カイ。子供の頃見に行った流星群を覚えてる?昨日から始まって、今日がいっぱい見られるんだって」

 

「懐かしいな。二人で村の外れの湖畔まで見に行って、酷く怒られたな。」

 

 セシリアが攫われる直前、10歳の頃のことを思い出す。

 

「ねえセシリア。もし良かったら、またあの湖畔へ見に行かないかい?多分今回は、誰にも怒られないと思うし」

 

 星あかり以外ない湖畔まで歩くなら、自然に手を繋げるかもしれない。

 

 そんな下心を隠すために冗談をいってみたが、彼女は笑いながらも頬を朱に染めて、肯定の頷きをしてくれた。

 

 

 

  

 日が沈み、まだ空がほのかに赤い昼と夜の境目の時間。俺たちは、星を見に村はずれの湖畔を歩いていた。

 

 本当は転移魔法で移動すれば一瞬なのだが、敢えてそうはしなかった。

 

 セシリアの左手は、茶器や茶葉、簡単なお菓子が入ったバスケットを持っている。

 

 茶器は割れないよう魔法で保護しているし、お湯は現地で魔法で用意すればいい。

 

 それほど大掛かりな荷物ではない。

 

 それでも、村はずれになり、そろそろ道が悪くなってくる。

 

「セシリア、足元気をつけて」といいながら、左手を差し出す。

 

 無言でうつむきながら、右手で俺の左手をとった彼女の頬は、夕日が映るのよりもほんの少し濃い赤に染まっていた。

 

 

 

 湖を挟んで村の反対側まで着いた時、空の赤は消えて深く濃い濃紺に染まっていた。

 

 湖には灯り始めた村の明かりが映り、空にはひとつふたつと、輝く星が増え始める。

 

 セシリアが茶器の用意をしながら、俺が魔法で水を生み出し、温める。

 

 毎朝自宅で二人でしている、共同作業だ。

 

 セシリアが茶葉を入れたティーポットに、俺が魔法で作ったお湯を入れ、少量残したお湯をさらに温めてふたつのカップを温める。

 

 お茶が抽出されるのを待ちながら、草むらに足を投げ出して座った。

 

 セシリアもまた俺の隣に座り、瞳を閉じて俺の肩に頭を預ける。

 

 

 

 さっきはセシリアの片手が塞がってる状態で足元が悪いという理由があったから、自然に手を差し出せたが。

 

 今回は必死に勇気を出し、軽く深呼吸して手の震えを抑えて、彼女の肩を抱いた。

 

 少し手に力を入れると、彼女が俺の体に預ける重みが、少し増す。

 

 熱くなった自分の頬を、心地よい夜風が冷やすのを感じる。

 

 

 

 あたたかいお茶を飲みながら、二人で空を眺める。

 

 ひとつふたつの星が輝くだけだった夜空に、いつの間にか星の数が増えていた。

 

 そのうちに、今度はひとつふたつと星が流れ始め、そして

 

「わあ」

 

 雨のように降り出す無数の星の光景に、セシリアは感嘆の声を上げた。

 

 そのまま俺達は言葉を失う。

 

 人智を超えたその光景はあの日と変わらないけど、そこまでの8年の間に様々な出来事が起きた。

 

 それでも、今隣には輝く瞳で星空を見上げるセシリアがいる。

 

 あの日と変わらず。

 

 ようやく当たり前の日常が帰ってきたんだ。

 

 

 

 セシリアが横目で、俺がセシリアの横顔を見つめていることに気づき、目を逸らす。

 

 目を逸らしたあと、俺と正面から向き合った。

 

 緊張も何も無く自然に導かれるように、俺は彼女の頬に触れ、そして二度目の口付けを交わした。

 

 

 

 長い二度目のキスの後、彼女を強く抱きしめ、三度四度とキスした。

 

 彼女もまた、俺の背中へと両腕をまわし、強く抱き締めて応えてくれた。

 

 いつの間にか俺達は草むらに倒れ込み、強く唇を重ねた。

 

 セシリアの上唇を唇で挟み、甘噛みし、舌先で内側からなぞった。

 

 知識ではなく本能の行動だったが、彼女もそれに応え、食いしばってた歯の力を解き、舌先で俺の舌先に触れる。

 

 少し舌先どうしで触れ合った後、俺達は舌を絡めた。

 

「……んっ」

 

 彼女の吐息が漏れ、俺は更に強くセシリアと絡み合うことを求めた。

 

 

 

 しばしの初めての深い口付けの後、彼女を強く抱きしめると、彼女も一瞬ためらったあと、でも強く抱き締めかえしてくれた。

 

 腕から力を抜き、少し体を離すと、セシリアは躊躇うことなく、強い意志が籠った瞳で、俺を見つめてくれた。

 

 震える手で、しかし彼女を万が一にも傷つけることの無いよう丁寧に、彼女の衣服を脱がしていく。

 

 下履一枚になり、胸を隠しながら目をそらす彼女は、魔王ではあったが、女神のように神々しく美しかった。

 

「世界一きれいだ。本物の女性の裸を見るのは初めてだけど。その、王国の城でいろんな美術品を見たけど。そこに描かれていたどんな女神や天使や人間の女性よりも、ずっと美しいよ」 

 

「……バカ」

 

 小さな声で呟く。だけどその声色は、喜びで構成されているのがわかった。

 

 ふと、下履を見る。

 

 女性の下履に関する知識はない。

 

 魔王討伐の中で、野宿をすることもあったので、仲間の若い女性魔導師のそれを見たことがあるという程度だ。

 

 無論冒険中の下履と、普通の村人が普通に過ごすときのそれと違うことはわかるが、それでもセシリアのそれが、可愛らしく飾り立てられているのはわかる。

 

 そういえば旅の中で酒場で食事をしているとき、その女性魔道士が酔って男性の重戦士と猥談をしてる中で言っていた。

 

 「女性の下履なんて普段絶対見られることないんだから、それを敢えて着飾るなんて脱がされるために決まってるじゃない!」と。

 

 セシリアは、この下履を俺に見られることを考えていてくれていたのだろうか?

 

 俺に脱がされることを考えてくれたんだろうか?

 

 俺の手が彼女の下履に触れると、目を閉じ体が震えていたが、抵抗はしなかった。

 

 ほんの少しでも指が下履の布地や肌に引っかからないよう、丁寧に脱がそうとすると、彼女は僅かに腰を上げてその動きに応えてくれた。

 

 

 

 星あかりの下で、初めてセシリアの生まれたままの姿を見た、胸を隠す彼女の腕の、手首を軽く掴んで、開かせた。

 

「……あっ」

 

 彼女の腕は軽く抵抗するが、しかし直ぐにその抵抗の力を放棄した。

 

 彼女の瞼、頬、そして首筋へとキスを落とす。

 

「……ぁぁ」

 

 僅かに漏れる彼女の声を、彼女自身は恥入り、目を閉じ顔を逸らし唇をかんで必死に堪える。

 

 本当はもっと、その初めて聞く、彼女の一番可愛い声を聞きたかったが、多分それを指摘すれば彼女はさらに恥ずかしがって声を聞かせてくれなくなるだろう。

 

 あえて何も言わず彼女の首筋に、俺たち二人が本当に愛し合っているのだと誰が見てもわかる赤い跡を付けていく。

 

 そしてキスを落とす場所をどんどん下げていき、彼女の胸の先端に触れた。

 

「…………っぁぁぁ」

 

 悲鳴のような悦びの声を、必死に彼女は飲み込む。

 

 彼女の右胸にキスをしながら、左胸に優しく触れる。

 

「……っっっっ」

 

 初めて女性の胸に触れた。今まで触れたあらゆるものの中で、それは最もなめらかな手触りで、柔らかい。

 

 彼女の胸にしばらく触れ、更にキスの位置を脇腹、腹部、下腹部へと落としていく。

 

 そして、固く閉ざしている両足の、膝の内側に手を当て、外に向かい力を入れる。

 

「………………ゃっ!」

 

 軽い拒絶の声と共に彼女の足に強く力が入るが、やがてその力を抜き、俺の手の力に足を、自分の未来ごと委ねた。

 

「これが、女の人の……初めて見た」

 

「いやぁ、そんな事言わないで。……私の、変じゃない?」

 

「他の人のを知らないし、これからも他の人のを知ることは一生ないんだけど。でも、セシリアのが世界一きれいってことは、断言出来る」

 

 何も言わず、ただ恥ずかしさから顔を両手でおおって隠すセシリアに、女性器へのキスをした。

 

「ああっ、やめて!いやぁ!」

 

 拒絶の声だが、しかし、体の動きに拒絶はない。

 

 先程唇に深いキスをした時のように本能のままに、セシリアのそこに舌先で触れ、唇で甘噛みし、吸いながら舌先を軽く入れる。

 

「やぁっ!ああっ!」

 

 もうセシリアは、その声を隠すことを放棄した。顔を隠し、涙しながら、それでも俺の動きを受けいれてくれた。

 

 舌先を上に動かすと、彼女の体の中で最も敏感な花芯にふれた。

 

「っあああっ!!」

 

 10歳から強さだけを求めていた俺に性的な知識はなく、もっぱら仲間たちの酒の席での猥談が情報源だった。

 

 仲間の重戦士が言ってたことを思い出す。

 

 そこはひどく敏感で、少し強く刺激しただけでも痛みが走るからと。そこを、できるだけ優しく舌先で刺激する。

 

「ああっ!だめ!もうやめて!」

 

 拒絶の声に反して、セシリアの腰は僕を求めるように動いていた。

 

 クリトリスを舐めながら、十分に濡れたのを確認し、人さし指を挿入する。

 

 できるだけ痛くないよう、ゆっくりと。

 

 

 

「うっ、ああっ!」

 

 声に僅かに苦痛を訴える感じが混ざったので、さらに慎重に、ゆっくり、ゆっくりと挿入していく。

 

 

 

 何分かかけて挿入していく途中、触感の違う、ツルツルとした膨らみのようなものが指の腹にあたる。

 

 あの猥談を思い出しながら、その部分に指を当て、強すぎ無い程度に軽く、リズミカルに何度も押してみる。

 

「あっ!?あっあっあっ!あーっ!気持ちいい!それ、もっとして!」

 

 セシリアの声色だけではなく、言葉からも拒否が消え、腰を振りながら快感を求めるようになった。

 

 そして、

 

「あっ!あーーーーーーーーっ!!」

 

 悲鳴のような声と共に腰を上げて痙攣し、彼女はイった。

 

「はぁはぁ……ああ、こんなの、はじめて」

 

 ぐったりしながらも俺の頭を抱きしめて引き寄せ、自分から何度もキスを迫る。

 

 同時に腰を、俺の下腹部に押付けてくる。

 

 俺が彼女を求めるように、彼女もまた熱く俺を求めてくれる。それだけで嬉しかった。

 

 自分の服を脱いで裸になる。

 

 彼女の足首を持ち、上にあげて開かせる。

 

 その間に体を入れ、互いの中心を触れさせる。

 

 セシリアはもう、目をそらすことも顔を隠すこともしていなかった。

 

 真っ直ぐに僕を見つめる瞳は、極大になった流星群よりも煌めいていた。

 

 

  

 セシリアの両腰を持ち、ゆっくりと腰を前に押しだす。

 

「……んんっ!」

 

 目を瞑り顔を背ける姿は痛みを耐えているようにも見え、同時に上気した頬は快感に耐えてるようにも見える。

 

 きついその狭い穴をかき分けて押し入り、再奥まで達した時、セシリアは涙を流した。

 

「ああ……。諦めてた夢だったのに、ずっと。まさか叶うなんて。あなたに処女をあげるって。生涯あなただけに捧げるって」

 

 そう喜びながら抱きつくセシリアに対して、俺は余裕が全くなかった。彼女のそこは狭く、脈動に合わせて俺のそれを締め付けてくる。

 

 加えてひだが蠢き、容赦なく俺の敏感なところを絶えず責め立てる。

 

「……くっ」

 

「ねえ、動いて?気持ちよくなってるあなたを感じさせて?」

 

「ご、ごめん。セシリアの中、気持ちよすぎて、動く余裕も……」

 

「あっ、だめ。ゆっくりでいいから、もっとあなたを感じたいの」

 

「ごめん。本当にもう。あっ」

 

 俺は情けなくも、セシリアの中で動くことすら出来ずに、精を放ってしまった。

 

 

 

 

「ごめん、素敵な初体験にしてあげたかったのに。情けなくて、カッコ悪くてごめん」

 

 一瞬不満そうな顔を見せたセシリアを見て、思わず涙がこぼれてしまい、そんな弱音がでた。

 

 だけどセシリアは、そんな俺を胸元に抱き寄せ

 

「情けなくなんかないわ。あなたは、私の諦めていた夢を叶えてくれたんだもん。それに、私は幸せ……」

 

 彼女の言葉が途切れ、突如、彼女を中心に膨大な魔力が渦巻いた。

 

 

 

 抱きしめ合う俺と、赤く光る眼に怒りを込めて俺を見るセシリアを中心に魔力の奔流が走る。

 

「セシリア?その目は!?魔力は!?」

 

 だが彼女は、俺の言葉に気を止める素振りもなく、感情を俺にぶつけた。

 

「カイ、あなたには分からないでしょうね?もうあなたには会えないと、恋人にはなれないと諦めてたのに、あなたが助けてくれて、キスしてくれて。一緒に住むという言葉だって、私も両親も結婚の挨拶同然に思ってたのよ」

 

 そう言って体制を入れ替え、彼女の方が俺の腹部に馬乗りになる。

 

「あなたの妻になれるんだって、何時でもと覚悟を決めて、毎日下履まであなたのために着飾ってたわ。なのにあなたは、手が触れるだけで真っ赤になって、それで何もしない。ねえ、何時でもと準備してた私が、どれだけみじめだったかわかる?」 

  

 強く怒気のこもった言葉に、何も言えなくなる。

 

「ねえ?私の中気持ちよかった?ようやくひとつになれたと思ったのに、勝手にひとりで終わって。めそめそ泣いてるけど、泣きたいのは私よ」

 

 そういうと、彼女の手は、射精した直後で小さくなっている男性器の包皮をつまんで引っ張った。

 

「クスッ、なさけなーい。こんな小さくなって」

 

「や、やめて。セシリア」

 

「ねえ、さっきおちんちん出すとき、バレないように皮むいてたよね?バレバレよ?みっともない」

 

「……っっ」

 

 恥ずかしさで何も言えない。そして、セシリアの責め手は緩まない。

 

 皮の中に指を入れ、裏筋に触れてくる。

 

「うっ!ああっ!」

 

「本当に惨めな勇者様の聖剣(おちんちん)。使い手の勇者様自身も情けないし。こんな勇者に倒された魔王セシリアの名前は、歴代最弱の魔王としてずっと軽蔑の対象になるわね。」

 

「そ、そんな事。君は金色の美しき魔王と呼ばれて、魔族たちみんなに尊敬され……」

 

「でも魔族は強さを尊ぶものだからね。あなたのせいで私は軽蔑されるの」

 

 俺の言葉をさえぎって罵りながら、彼女の右手は勃起した俺のものの皮を剥き、亀頭にさっき出した精液を塗り、手のひらで包むように擦り上げる。

 

「あああああっっ!!や、やめっ!」

 

 敏感なところを擦られ、今まで味わったことの無い強い刺激に悲鳴のような声を上げてしまう。

 

「やっぱりここ弱いんだ。カイのここ、子供の時に見た時と変わってないからそう思ったんだ。皮かぶってて、先っぽピンクのままで」

 

 俺を辱める言葉をいいながら、亀頭をつまむように刺激し、そして竿全体をしごいた。

 

「あっ!あ!あぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 

 その動きに、為す術なく俺は二度目の射精をしてしまう。

 

 彼女の手に精液がかかった瞬間、俺を蔑むように見下ろす瞳の赤い光が、一瞬揺れて青い瞳が見えた気がした。

 

「本当に早漏なのね。私、こんな人としか一生できなくて、満足できるかしら?今からでも、他に私を受け入れてくれる人探そうかな?」

 

「そんな!?お願い、俺を捨てないで……」

 

 からかうように言う彼女に懇願すると、下腹部の辺りに馬乗りになっていた彼女が、胸の辺りに移動してきた。

 

 視界に入った彼女の下腹部には、本来女性にはないはずの男性器があった。

 

 

 

  

「魔王の力に囚われるとね、男女の性別がなくなって、両方の特徴がでるの。考え方や、精神性や、肉体もね。あ、ちゃんと女性としての部分はそのままよ」

 

 確かに上半身には女性の胸があるし、何より今セシリアが自ら開いて見せてきた女性器は、先程となにもかわらず淫靡で、魅力的な形をしていた。

 

 その上に、一目見ただけであきらかに俺のよりも大きくて太く、ゴツゴツとして黒黒とした逸物がある。

 

 その光景に、クラクラとする。

 

「男の性欲ってすごいのね?魔王であるあいだ、我慢できずずっと毎晩ひとりでしてたわ。おちんちんでも、クリトリスでも、おっぱいでも」

 

 セシリアは、自嘲気味に笑う

 

「だけどね、こんな体になって、きっと誰にも女性としてはもう受け入れては貰えないって、そう思ってたけど。でもどうしても中に入るのはあなたがいいから、自分では指も入れないで、おしりに指を入れてしてたの。まだ私のおまんこには、あなたの舌と指しか入ってないわ」

 

 といってから、バカにするような笑みを浮かべながら

 

「ああ、その粗チンも一瞬だけ入ったんだっけ?」

 

と見下す。

 

 全てが普段のセシリアからは想像できない光景に、唾をごくりと飲み込んだ。

 

「気づいてた?あなたに受けいれてもらいたくて、でも半年ずっと受け入れてもらえなくて、毎日クリトリスとおしりとおっぱいを自分で慰めてたのよ。あなたに気づかれたら軽蔑されると声を殺して、でもあなたに早く受け入れてもらいたくて。ねえ?あなたはこんなになった私を、受け入れてくれる?」

 

 彼女自身の男性器を、ゆっくりと俺の口に近づけてくる。

 

 無意識に少しづつ、口を開いてしまう。

 

 

 

 魔王になったセシリアの体と心の葛藤を受け入れることも、大切な人の自分よりも男らしい部分を女のように受け入れることにも、何も抵抗はなかった。

 

 

 

 

 

 

「あはっ。勇者様のお口を、魔王の魔剣(おちんぽ)で貫いちゃった」

 

 そういって俺の顔に、何度も腹部をうちつける。

 

 彼女による俺の口内への攻めは激しい。

 

 激しいが、喉奥をなんども責めて苦しくさせることはせず、口の中の敏感な部分をこすりあげ、時としてアクセントとして奥まで責める。

 

 ちんぽの形や大きさだけではない。腰の動きでも、男性としての格の違いを見せつけられている。

 

 仮に俺にセシリア以外の愛し合う女性がいたとして。その人がセシリアに抱かれたら、簡単に心が俺から離れるだろう。それだけの、男性としての器量の差。

 

 早くイかせるための抵抗ではなく、彼女に少しでも悦んで貰えるよう、俺は女として彼女のちんぽに吸い付き、舌先で裏筋をなぞり、頭を前後に振った。

 

「ああ。勇者様の口まんこを使った御奉仕、ちんぽがすごく気持ちいいの。」

 

 そう言いながら腰を振る角度を変え、上顎を擦り上げたり、頬を何度も突いたりする。

 

 口の中を責めながら、俺の頭を優しく撫でるセシリア。

 

「ねえ、私のこと、本当に受け入れてくれる?」

 

 少し不安の籠った真剣な目で俺を見つめる彼女を、俺も目を逸らさずに真剣に見つめ続けて肯定の意志をしめした。

 

 

 

 そして、僅かな嬌声とともに彼女は身体を震わせ、俺の口の中で射精した。

 

 

 

 その瞬間に、彼女の瞳から赤い光がほぼ失われ、元の青に近い状態になっていた。

 

 そして、彼女の精液に、多くの魔力が含まれているのがわかる。

 

 苦味と粘性の強いそれを、目を閉じて飲み込むと、魔王の魔力が勇者の魔力に取り込まれ、元の邪悪な力が形を変える。

 

 そっか。魔王の力は、勇者の力に取り込めるのか。そして、魔王の力による影響は、精神の昂り

 

 まだ僅かに魔王の力の影響力が残っている彼女は、不思議そうな目で俺を見てる。そんな彼女をだきしめ、キスをする。

 

「セシリア。俺なら君を受けいれて、君を救うことが出来る。だから、俺を信じて」

 

 

 

「ああ、だめ、カイ……私もう、あっ!!」

 

 そう言って、セシリアは俺の腕の中で何度目かの絶頂を迎える。

 

 精液にはお互いの魔力が多く含まれていて、俺の精液を彼女にかけることで彼女の魔力を中和することが出来る。

 

 あるいは彼女の精液を放出することで、余分な魔力が排出される。

 

 加えてどうやら魔王の力に囚われても、魔王として君臨する意思も、まして何かを破壊しようという力の使い方もみられなかった。

 

 彼女は魔王の力をコントロールしている。

 

 ただ、精神が昂った時に作用する程度のようだ。

 

 魔王としての望みが俺だけだと言うのは素直に嬉しい。

 

 だだそれはそれとして、絶頂させ精神を落ち着かせれば、魔王の力は収まるのではないか?

 

 そう思い、彼女に再び挿入した。

 

 魔王の魔力を取り込み、勇者としての力も使い、彼女の名器の蠢きにも耐えた。

 

 そして、一時間色々な責め手を試した。

 

 責める場所も、責め方も。

 

 

 

 そして、ようやく彼女の弱点をみつけられてきた。

 

 

 

「あっ!おっ!おっ!お゛ーっ!イクっ!」

 

 何度もイかされ声を上げるうちに、彼女の声は枯れ、嬌声も低いものになった。 

 

 対面座位で俺に腕と足で抱きついている彼女が、仰け反りながら痙攣する。

 

 その度抱き寄せては、彼女は激しく唇を重ね、舌を絡めてくる。

 

 もう俺たちの顔は、彼女の涙と唾液でグチャグチャだ。

 

 こんなにも彼女を感じさせることが出来るのは、やはり仲間たちの猥談だ。

 

 俺も子供の時代にすこしはそういう話を聞いてはいたが。

 

 それでも、娼館通いをしてた重戦士の話や普段参加しないのに時々酔った時に奥さんとの話をしてくれる神官(結婚できる教義らしい)の話は、ずっと刺激的だった。

 

 彼らは、魔王との戦いでは三人ともなんの役に立たなかったと言っていたが。そんなことはない、あそこまでたどりつけたのは彼らのおかげだ。

 

 それに、こうして今、魔王と戦えているのは彼らと旅をしたおかげだ、なんていったらどんな顔をするだろうな。

 

 いや、そもそもこうしてセシリアと平和に愛し合うことで戦えている状況が、自分の立場を投げ捨ててきた俺に対して、彼らが今努力して俺に与えてくれているものだ。

 

 目をやると、あの美しいセシリアが、ヨダレを垂らしながら、半分白目のような状態で喘いでいる。

 

 はっきりいえば普段からは考えられないひどい顔だが、しかしそれを俺に晒してくれている。

 

 

 

「ねえ?勇者の聖剣で君を突いて、とどめを刺すよ」

 

 

 

「はいぃ、魔王は勇者様には勝てまひぇん。負けを認めさせてくだしゃい」

 

 

 

 俺は彼女の一番奥を突いて射精し、彼女はのけぞりながら叫び声を上げ、そして体から力が抜け後ろに倒れる。

 

 頭をうたないよう体を支えて寝かせると、脱力してみっともなく開いた足の間、既に消えた男性器の下の女性器から、ちょろちょろとおもらしをした。

 

 

 

 

 

 

 

 裸のまま、気を失った彼女に腕枕をしながら、少しづ白んでいく空を見ていた。

 

 しばらくして彼女が目を覚ますと、真っ赤になった顔を手で隠し、俺に背を向け、震えながら嗚咽の声を上げた。

 

 泣いてしまうのは仕方ないだろう。

 

 受け入れる云々の話はいつかしなければいけない話だったが、それでも彼女自身が言いたくなかったことや、俺への不満も言って、散々痴態も晒してしまったのだから。

 

 恥ずかしがることは無い、というのは簡単だ。

 

 だがその言葉ををかけても、無意味だろう。

 

 ふと、仲間の重戦士と魔導師の会話を思い出す。

 

 

  

「そりゃ女だって本音と建前はあるわよ。でも、本音を知っても知らないフリして欲しいのよ。愛する人相手でも見られたくない姿もあるんだから」

 

「お前、処女で付き合った男も居なかったくせに、よくそういう男に対する女の心理わかるよな。想像だけでそれだけ言えるの、素直にすごいと思うわ」

 

「だから!!そういうのを黙ってろと言ってるんでしょうが!!!」 

 

 

 

 その通りだ。俺が知らなくて良かったことは、魔王の力のせいにしよう。

 

 それに、たぶんこれは、さんざん彼女を待たせた俺が踏み出すチャンスだ。

 

 

 

「セシリア、大丈夫だ。魔王の魔力のせいで、思ってもないことや事実じゃないことを言わされてたけど、その力は勇者の魔力で中和して消したから」

 

 俺の腕の中で、彼女がびくんと震える。

 

「でも、魔王の魔力は強い。もしかしたら放置すると、君が世界を滅ぼすかもしれない。」

 

 とんでもない嘘だ。そんなことは起こりえないと俺は知っている。

 

 彼女もわかってるだろう、たとえ感情が昂って今日みたいに一時的に暴走しても、そう深刻ではなく、その気になればコントロールできていると。

 

 だからこんなにも彼女は恥じらって、震えて泣いているんだ。

 

「だけど、その。二人で交わって性的な絶頂を迎えると、君の魔力は俺の魔力で中和できるみたいなんだ。だから、君が嫌でなければだけど。体力的に無理な日とか用事がある時とか以外は毎日、世界を守るために愛しあいたいんだけど。」

 

 したいと言う勇気のなかった俺に、そしてしたいのにすることが出来なく不安だった彼女に、ただするためだけの口実を用意した。

 

 彼女は俺に抱きついて、俺の胸に顔を埋めて、コクコクと無言で何度もうなづいた。

 

 

 

 

 

 結局森の中で朝になり、転移魔法で荷物ごと自宅に移動した。

 

 今は二人で一緒に風呂に入っている。

 

 旅の中で温泉の文化に出会い、湯に浸かる心地良さを知った。

 

 魔法でお湯は作れるし、家に浴室を作って入るようにすると、セシリアも気に入ってくれた。

 

 こうして一緒に入るのは初めてだけど。

 

 

 

 セシリアは無言のまま、対面で俺の膝の上に座りながら、真っ赤な顔で俯き、俺の胸に額を預けている。

 

 さっきまでセシリアに何度も「世界一キレイで可愛い」といった。でも、多分それは間違いだった。

 

 だって、今この瞬間のセシリアが、今までのどの瞬間のセシリアよりも一番キレイで可愛い。 

 

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