もし、ヒロイン達が『最後の一線♡』を超えたなら 〜キスシーンで終わり? 朝チュンでごまかす? …「お約束」で守られた純潔なんて、もう、いらない♡〜 作:のびすけ。
恋の勝負は、これからだよ
「じゃあ、また明日な」
「…うん、また明日」
夕暮れの帰り道。いつもの分かれ道で、浜口はそう言って、少しだけ照れくさそうに笑った。
あたしたち、一応、付き合ってる。
でも、その関係は、まだ手をつなぐのが精一杯。隣を歩くだけで、お互いに緊張しちゃって、まともに顔も見れない。
高木さんみたいに、西片をからかう余裕なんて、あたしにはない。真野ちゃんみたいに、中井くんに素直に甘えることもできない。
(このままじゃ、ダメだ…)
遠ざかっていく浜口の背中を見つめながら、あたしはぎゅっと拳を握りしめた。
あの白い空間で、あたしは誓ったんだ。
物語の脇役(モブ)みたいに、ただ主人公たちの恋を見守ってるだけじゃなくて、あたし自身の物語を、あたしの手で動かすんだって。
(あたしは、浜口と、もっと先に進みたい…!)
高木さんたちが知らない、あたしたちだけの、特別な関係になりたい。
あたしは、踵を返して、浜口の背中を追いかけた。
「浜口!」
あたしの声に、彼が驚いて振り返る。
「北条? どうしたんだ?」
「…あのさ」
心臓が、うるさいくらいにドキドキしてる。でも、ここで引いたら、何も変わらない。
「今日、あたしの家、誰もいないんだ。…だから、その…寄ってかない?♡」
あたし、どんな顔してたんだろう。
きっと、熟れたリンゴみたいに、真っ赤になってたに違いない。
浜口は、あたしの言葉の意味を理解したのか、一瞬、固まった後、同じくらい顔を赤くして、こくり、と小さく頷いてくれた。
ーーーーー
あたしの部屋に入った途端、気まずい沈黙が流れた。
さっきまでの勢いはどこへやら、二人とも、どうしていいかわからずに、ただもじもじしてる。
(あたしから、誘ったんだから…! あたしが、頑張らないと…!)
あたしは、意を決して、浜口の前に立った。
そして、震える手で、彼の制服の裾を、きゅっと掴む。
「…浜口」
「…なんだよ、北条」
「…キス、して」
自分でも、すごくか細い声だったと思う。
彼は、あたしの言葉に、少しだけ目を見開いた後、おそるおそる、その顔を近づけてきた。
そして、あたしの唇に、彼の唇が、そっと触れた。
(…これが、キス)
柔らかくて、温かい。
最初はただ触れるだけだった、ぎこちないキス。
でも、あたしが思い切って、彼の首に腕を回して、ぎゅっと抱きつくと、彼のキスも、少しだけ大胆になった。
「ん…っ♡」
彼の舌が、あたしの唇を、そっとこじ開けようとしてくる。
あたしは、びっくりしたけど、嫌じゃなかった。
むしろ、もっと、って思ってる自分がいた。
あたしが少しだけ口を開けると、彼の舌が、ぬるり、と中に侵入してくる。
(な、な…!?)
「んんっ…♡ ふ、ぁ…♡」
あたしの口の中を、彼の舌が、探るように、でも優しく動き回る。
ちゅぷ、じゅる…っと、初めて聞くいやらしい音が、あたしたちの間で響いた。
頭が、くらくらする。
身体中の力が抜けちゃって、彼に寄りかかってないと、立っていられなかった。
長い、長いキスが終わった後、あたしたちは、お互いの額をくっつけたまま、ぜえぜえと息を切らしていた。
「…北条」
「…ん」
「…好きだ」
「…あたしも、好きだよ」
あたしは、彼の瞳をまっすぐに見つめて、言った。
「…セックス、したいな♡」
彼の肩が、ぴくり、と震える。
でも、彼は逃げなかった。
あたしの瞳を、同じようにまっすぐに見つめ返して、言ってくれた。
「…俺も、したい。北条と」
その言葉だけで、あたしはもう、どうにかなっちゃいそうだった。
あたしたちは、まるで示し合わせたかのように、お互いの服に、手をかけた。
あたしは彼の学ランのボタンを、彼はあたしのセーラー服のリボンを。
ぎこちない手つきで、一枚、また一枚と、お互いの服を脱がせていく。
下着姿になったときには、もう、恥ずかしいとか、そういう気持ちはどこかへ消えていた。
ただ、目の前にいる、大好きな人の、初めて見る裸の身体に、釘付けだった。
(これが、男の子の身体…)
傷一つない、あたしとは全然違う、硬そうで、ゴツゴツした身体。
あたしは、吸い寄せられるように、その胸に、そっと手を伸ばした。
「ひゃぅっ…!♡」
逆に、彼の手が、あたしの胸に触れた。
ブラジャーの上から、柔らかく、でも、少しだけ力を込めて揉まれる。
あたしの小さな胸が、彼の大きな手の中で、形を変える。
「あっ、んぅ…♡ だ、め…そんなふうに、触られたら…♡」
腰がくねり、彼の手に自分の胸を押し付けるような形になってしまう。
彼は、あたしの反応を見て、少しだけ自信がついたのか、今度はその手をゆっくりと、あたしのお腹へと滑らせていった。
そして、あたしのショーツの中に、その大きな手が、もぞり、と侵入してくる。
「ひぃっ…!?♡♡」
布越しではない、直接の刺激。
そこはもう、彼を待ちわびて、じっとりと湿っていた。
指が、その湿った割れ目を、優しくなぞる。
「あ、あんっ♡♡♡ な、に…これぇ…♡」
くちゅ、と小さな音を立てて、指が入り口を少しだけ抉る。
それだけで、身体の奥がずくん、と疼いた。
彼は、あたしをゆっくりとベッドに横たわらせると、あたしの足の間に顔をうずめた。
「え…? は、浜口…? なにを…」
彼が何をするつもりなのかを察して、あたしの顔はカッと熱くなる。
彼は、あたしのショーツ、ゆっくりと引き下げていきました。
そして、露わになったあたしの秘密の花園に、彼の生温かい吐息がかかる。
「ひぅっ…♡♡♡」
(だめ、そんなところ、見られたら…!)
じゅるっ…
生々しい音と共に、彼の舌が、あたしの割れ目を、下から上へと、一本の線を描くように舐め上げた。
「あああああんっ♡♡♡♡♡♡」
(なに、これ、なにこれなにこれ!? 気持ち、いい…! 気持ちよすぎて、頭が、おかしくなっちゃう…!)
くちゅ、くちゅ、くちゅ…♡
彼の舌は、まるで蜜を味わう蝶のように、あたしの花弁を一枚一枚丁寧に舐め取り、吸い上げていく。
一番敏感な、小さな突起を見つけると、ちゅぷ、ちゅぷ、と音を立てて吸い始めた。
それだけじゃなくて、彼の舌が、あたしの割れ目の中に、ぬるり、と侵入してくる。
「きゃあああんっ♡♡♡ 中、だめ、舌、入ってるぅぅ…!」
膣の中を、彼の舌が、ぐりぐりとかき回す。
今まで感じたことのない、奥の方を直接刺激される、強烈な快感。
「あっ、あ、あひぃっ♡♡♡ そ、そこ、だめぇ! いっちゃ、うぅ、いっちゃうぅぅぅ!!」
腰が、びくん、びくん!と大きく跳ね上がるのを、彼の手が優しく押さえつける。
ねちゃ、じゅぷ、と、あたしの愛液と彼の唾液が混じり合う、いやらしい音が絶え間なく続く。
もう、あたしは彼が何を言っているのかもわからないくらい、快感の波に溺れていた。
「ああああーーーーーっ♡♡♡♡」
一度、小さく果てたあたしの身体から、彼はゆっくりと顔を上げた。
そして、自分のズボンを脱ぎ捨てると、熱く、硬く膨れ上がった彼のペニスを、あたしの目の前に晒しました。
(お、大きい…! あんなものが、あたしの中に…)
ごくり、と喉が鳴る。怖い。でも、それ以上に、早く、早くあれでめちゃくちゃにしてほしい、という欲望が勝っていた。
彼は、あたしの足の間に割り込むと、そのペニスの先端を、あたしの入り口に押し当てた。
でも、初めてだから、どこが入り口なのか、よくわからなかったみたい。
「…浜口、こっち…♡」
あたしは、彼の手を取って、自分の手で、彼のペニスを、正しい場所へと導いてあげた。
愛液でぐしょぐしょになった、あたしの入り口に。
「…ごめん、北条」
「…ううん。あたしも、初めてだから…♡」
ず…っ。
先端が、ゆっくりと、ぬめりを立ててあたしの中に入ってくる。
「んんっ…!♡ い、痛い…けど…っ」
みちみち、と内側が押し広げられる感覚。
初めての痛みに顔をしかめたけど、それ以上に、彼と繋がっているっていう実感で、胸がいっぱいになった。
ずぶり、と湿った音を立てて、彼のおっきいおちんちんが、根本まで、あたしの奥深くに埋まる。
「…っ、はひ…♡ お、奥まで…入ってる…♡」
彼が、おそるおそる、腰を動かし始めた。
最初は、本当に、ぎこちなく。
ずぷ…ん、ちゅぽ…♡ ぐぷ…ん、ぬぷ…♡
あたしが痛みに慣れてきたのを見て、彼は少しずつ、動きを大きくしていく。
「…動いて、いいよ♡」
その言葉を合図に、彼は、一生懸命、ピストンを始めた。
あたしの顔色を伺いながら、痛くないか、気持ちいいか、確かめるように。
その不器用な優しさが、あたしには、たまらなく嬉しかった。
「きもち、い…♡ 浜口の、おちんちん、すごく、気持ちいい…♡」
あたしの言葉に、彼が、嬉しそうに顔を綻ばせる。
そして、ピストンの速度が、少しだけ上がった。
ぱん! ぱん!
肌がぶつかる音が、少しずつ大きくなる。
でも、その時だった。
「…あ、ごめん、北条! もう、出る…!」
彼は、そう言うと、びくん、びくん、と身体を震わせて、あたしの中で、最初のそれを終えてしまった。
熱いものが、少しだけ、中に注ぎ込まれる。
「…ごめん」
「…ううん、気にしないで」
あたしたち、繋がったまま、しばらく動けなかった。
でも、不思議だった。
彼のおちんちんは、あたしの中にいるまま、すぐに、また、大きくなってくれたのだ。
「…すごい。また、おっきくなってる…♡」
「…お前が、可愛いから」
(嬉しい…! また、してくれるんだ…!)
「…もっと、して…♡」
あたしは、彼の上に乗っかるようにして、体勢を変えた。対面座位。
そして、彼の唇にキスをしながら、自分から、腰を動かし始めた。
彼も、それに合わせて、下から腰を動かしてくれる。
それだけじゃない。彼の手が、あたしの乳首を、同時に、強く、捏ね始めた。
「あああんっ♡♡♡ ふたつ、いっしょは、だめぇ…!」
上と下からの、初めての刺激。
あたしの頭は、完全にショートしてしまった。
「あああああーーーーーっ♡♡♡♡」
視界が、真っ白になる。
びくん、びくん、と身体が痙攣して、あたしの前から、ぴゅっ、と少しだけ、熱いものが飛び散った。
「…もう一度、出してもいい?」
「うん、たくさん、出していいよ…♡」
その言葉を合図に、あたしたちの最後のラウンドが始まった。
だんだんと腰の動きが激しくなり、ぐちょ、ぐちょ、ぱん、ぱん、と、部屋中に、あたしたちのセックスの音が響き渡る。
お互いの興奮は、マックスに達していた。
「出る!」
彼の叫びと同時に、子宮の奥深くに、今度はさっきよりもずっとたくさんの、熱いものが、何度も、何度も注ぎ込まれる。
あたしも、それに合わせて、二度目の絶頂を迎えていた。
しばらく、あたしたちは抱き合ったまま、啄むようなキスを繰り返した。
幸せ、だった。
ただ、それだけだった。
ーーーーー
ベッドに、抱き合ったまま横になる。
さっきまでの興奮が嘘みたいに、穏やかで、静かな時間。
「…すごかったな」
「…うん」
「北条、可愛かった」
「…浜口も、かっこよかったよ」
お互いに、初めてのセックスの感想を、照れながら言い合う。
なんだか、可笑しかった。
でも、こんなふうに、素直に、いろんなことを話せるのが、すごく、すごく嬉しかった。
「…高木さんたちも、もう、してるのかな」
「え?」
「高木さんと西片とか、真野ちゃんと中井くんとか」
「…さあ、どうだろうな」
あたしは、今まで、ずっと自分に自信がなかった。
高木さんみたいに、可愛くて、頭も良くて、いつも堂々としてるわけじゃない。
でも、今日、浜口と、こうして一つになれて、わかった。
あたしは、あたしのままでいいんだって。
あたしだけのやり方で、幸せになればいいんだって。
「…これから、どうする?」
「どうするって?」
「あたしたちのこと」
「…どうもしないよ。今まで通りだ」
浜口の言葉に、少しだけ、胸がちくり、とした。
でも、彼は、続けた。
「…今まで通り、ずっと、一緒にいる。それだけじゃ、ダメか?」
「…ううん、それが、一番いい♡」
あたしたちは、どちらからともなく、また、優しいキスをした。
ーーーーー
次の日、学校に行くと、高木さんが、あたしの顔を見るなり、にやにやしながら言った。
「北条さん、なんか、昨日と雰囲気違うね。…いいことでもあった?」
その隣で、西片が、あたしと浜口のことを、ちらちら見ている。
きっと、高木さんに、あたしたちのことで、また何か勝負を仕掛けられてるんだろうな。
「…さあ、どうでしょう? それは、高木さんの想像にお任せします♡」
あたしは、初めて、高木さんに、少しだけ、余裕のある返しができた。
隣にいる浜口と、そっと、指を絡ませる。
あたしの名前は、北条響子。
好きな人は、浜口。
あたしたちの恋の勝負は、まだ、始まったばかり。
でも、大丈夫。
きっと、あたしたちは、高木さんたちとは違う形で、最高の“勝利”を掴んでみせる。
二人だけの、甘くて、秘密の、勝利を。