アンは屋敷を後にする男を二階の部屋から眺めていた。
屋敷にやってきたのはアンを次の王に擁立したいアンリエット派と呼ばれる派閥からの使いだ。
現在遺言を残す間もなく王が亡くなったため、城では次代の王を誰にするかの政治争いが起こっている。
普通に考えれば王位継承権第一位のアンの兄が次代の王になるのだが、アンの兄へのすり寄りに失敗した貴族達がなんとかアンを次の王にしようと動いているのだ。
「登城するようにとのことでしたが」
「捨て置け」
アンリエット派の使いの要件を要約すると、まずは話だけでも聞いて欲しいから一旦城に帰ってきてくれというものであった。
「私は王位争いには興味が無いと言ってるんだがな……」
戦争になれば前線で獅子奮迅の活躍。
魔獣が現れれば田舎の村でも即討伐に自ら赴く。
率先して国民のために動く事が多いアンは、単純に国民に顔を見せ、言葉を交じわす機会が多い。
そんなアンは王位継承権第一位の兄と比べると国民からの人気は圧倒的だった。
アンの王位継承権は第二位である。
王位継承権第二位とはいえ本気でアンが王位争いに加わることを宣言すれば、アンが兄に負けることは万が一にもないと言われているほどである。
たとえ本人にそのつもりがなくとも、貴族達がアンを祭り上げ、王位争いをさせようとするのは必然であった。
そんなアンが王位争いを避けている理由、それは王位継承権に興味がないというのもあるが、それは一番の理由ではない。
アンは所外国からは何千、何万と敵兵を殺してきた血も涙もない魔女として恐れられているが、ただ兄妹で争いたくないという当たり前の感情から争いを避けようとしていた。
「兄上はそこまで私を……」
だがそれはアンからの一方通行の家族愛。
アンがいないことで城での状況は悪くなるばかりのようで、両陣営の政争はどんどん激しくなり、ついに暗殺も行われたとのことだった。
アンは王位争いをする気はないが、アンの兄はアンを敵視している。
アンの兄は正当後継者を宣言し、アンは継承権の放棄を宣言しているにも関わらず争いが終わっていないのは、アンリエット派の貴族が動いているのもあるが、アンの兄がアンを排斥しようとする動きを見せているからだ。
あまりにも人気のあるアンのことが邪魔になったのであろう。
アンはその事を薄々気付いていたが、いざその事を目の当たりにして胸が引き裂かれそうになる。
腕を抱え悲しげに眉を寄せるアンに対して、傍に控えるシズネにはかける言葉が見つからなかった。
そんな兄との関係で思い悩み、日々多大なストレスを感じているアンのストレスは全てクロに向かう事になる。
「クロ、入るぞ」
アンは一応ノックするがクロは返事が出来ないためそのまま入室する。
クロは起きていたようで扉を開けたアンと目が合った。
「おはよう」
いつも通りベッドの上にいたクロは、上体を起こしてヘッドボードに背を預けて座っており、肘から先のない腕を振って挨拶を返してくる。
服を着ていないクロは下半身はシーツに覆われているが、上半身は鍛え抜かれた体を惜しげもなくさらされている。
アンは女とは違う男の肉体に鼻息が荒くなる。
アンが大好きだったクロの腕に浮き出た血管を触ることはもう叶わないが、腹斜筋や鎖骨をなぞったり、
手足を失い、鍛えることが難しくなった今、失われるのは時間の問題であろう男の体をアンは今のうちに味わい尽くそうとベッドに足をかけた。
数分後。
アンの膝に乗せられ、乳首をしゃぶらされているクロは勃起しており、太く大きくなったペニスをアンが握っている。
アンはいわゆる授乳手コキを行っているのだが、射精させるような動きはまだしておらず、ゆるゆると扱くのみ。
まだまだアンのクロを使った性欲処理は始まったばかりで、今はクロのペニスをパンパンにして続く手淫で精液をより多く出してもらうための前戯に過ぎない。
「聞いてくれ。今日もアンリエット派などという私の名前を冠したふざけた奴らが城へ来いと言ってくるんだ」
アンの大きく柔らかな胸に顔を埋めたクロは、いつも通り何も答えずアンの乳首を吸い続ける。
「私は王座争いには興味がないと言っているのに、また私に王になれと言ってきた」
クロはアンの性行為についてもう抵抗することは無くなっていた。
抵抗は出来ないし無駄なのもあるが、アンから行われる行為に特に苦痛はない。それどころか毎日気持ちよく射精に導いてくれる。
これが拷問のような苦痛を与えてくる類の物なら反骨精神を抱き続けられただろうが、美少女から愛を囁かれるだけの毎日だ。
手足がなく、娯楽が何もない無為な時間は想像以上につらく、セックスのみが唯一の日常の刺激となれば、クロがもういいやと抵抗を諦めてなすが儘になるのは仕方のないことであった。
「私はお前と一緒にひっそりと暮らしたいだけなのに。噛んでくれ」
アンはいら立ち始めたのか、唐突にクロに乳首攻めを要求すると共に、人差し指と親指で輪っかを作り、クロのペニスのカリ首を執拗に攻め始めた。
我慢汁を引き伸ばして滑りの良くなった亀頭を、ニチャニチャと粘着質な音を立てて扱く。
クロはアンのいら立ちを抑えるため、アンの要求通り乳首に軽く歯を立てた。
「んぅっ♡ それに兵器開発部門のやつらが新しい魔法具の材料にしたいからってクロの身柄を引き渡せというんだ! なんのために腸が煮えくり返る思いでクロの手足をくれてやったと思っているんだ!」
こういう事をするためじゃ? とクロは思いながらもグニグニとアンの乳首を痛くない程度に歯で潰す。
アンはピクリと身を震わせていることからその行為に期待通りの快楽を得られているようだ。
アンのクロの亀頭を扱く指の力が強くなり、上下に扱く速度が上がる。
亀頭への執拗な攻めにクロのペニスの感度がどんどん上がり腰がびくびくと震え始めた。
クロは本来自慰の時刺激するのは亀頭より竿派であった。
亀頭への刺激ではなかなか射精することができず、竿の方が気持ちいいとさえ思っていた。
だがアンの連日にわたる執拗な亀頭攻めにより、クロは亀頭でも射精できるようになっていた。
それは意思疎通ができず、アンが見た目で亀頭の方が触って気持ちいいだろうという思い込みと、射精するまで何時間でも扱き続ける執念深さによるものである。
普通の男であれば何時間もペニスを扱かれれば痛みで使い物にならなくなってしまうところだが、そこは超人であるクロならではの耐久力がなせる業であった。
「もっと強く吸ってくれ!」
アンの絶頂が近いのか体を折り、クロに胸を押し付けた。
クロの顔全体にアンの柔肉が張り付き、指以上に感覚の鋭い唇でその感触を強制的に堪能させられる。
一緒にイきたいのか、アンのペニスを扱く速度が上がり粘着質な音がどんどん大きくなっていく。
クロはジュッと音を立てて強くアンの乳首を吸い、口の中に吸引された乳首をべろべろと強く舐める。
するとアンの手にペニスを先をぎゅっと握られ、クロとアンは同時に絶頂した。
アンは亀頭に手の平で蓋をし、吹きあがる精液を受け止める。
強く押し付けられた手の平により、射精する時の尿道の圧力が高まりより強い快感がクロを襲う。
クロはとっさにアンに抱き着きたい衝動に駆られるが、手足がないためそれは叶わず、腰が持ち上がってアンの手の平にペニスを押し付けることしかできない。
アンはよりクロに胸を押し付け快楽の波を耐える。
絶頂で震えるアンの手に感じる精液の勢いにクロがアンを女としてみてくれる幸せを感じる。
どくどくと手の中に納まりきらない精液がベッドを汚していく。
やがてクロが長い射精を終え、放心して天蓋を見ていた目線をアンの方へ向けると、アンは精液でどろどろになった手をべちゃりと自分の胸に押し付けて精液を拭った。
白い肌とイったばかりで震えるピンク色の乳首が白く濁った体液で汚れる。
手で収まりきらない大きな乳房が指の形に合わせて変形する様子が、射精したばかりで放心状態のクロの視線を釘付けにする。
アンは自分のこの行いがクロの視線を釘付けにすることを今までの経験から理解していた。
自分の性感帯である乳首に、想い人の視線が厚い脂肪を貫いて心臓まで刺ささり、甘い痺れを感じさせてくれる。
意思疎通ができず、一方的に貪るだけのアンは、まだまだ相手を誘惑する事について無知であるが、自分の快楽と紐づけて相手を興奮させる術を習得しつつあった。
二人は同時に絶頂を迎えたが、アンは乳首への刺激のみで至る浅い絶頂で満足することはない。
一度覚えた性器での深い絶頂を迎えるための前菜でしかないのだ。
アンはクロの頭から膝を抜いて立ち上がり、クロのペニスの上に立つと、自らの秘肉にまだ精液の残る指を当て、割れ目を見せつけるように割り開いた。
クロの視線が胸からアンの穴へと移り、じっと見られる。
するとただでさえ濡れていたアンの膣穴からゴプリと愛液が溢れ出し、糸を引きながら雫となってクロのペニスへと落ちた。
クロをまたいで立つのは初体験の時と同じ体勢である。
アンの感度自体は毎日のセックスにより初体験よりあがっているが、興奮自体はやはり初体験の時が一番だった。
そのためアン自身は気付いていないが、クロをまたいで立ってこれからペニスを入れる穴を見せつけるという行為は、アンの初体験の興奮を思い出させ、性癖へと昇華されていた。
アンはクロの性欲のこもった目線を堪能し満足すると、膝を曲げてペニスを膣穴に押し当てる。
シズネの補助がなくともクロはもう抵抗しないし、アンも慣れてきているためその動きに迷いはなかった。
「今日もカッコいいぞクロ」
すっかり機嫌を直したアンは、ペニスを褒めているのか外見を褒めているのか判断が付かないタイミングでそう言うと、ずぶりと挿入を始めた。
大の字で寝転がるクロの上でアンは腰を前後に揺らす。
初めての時は杭打ちピストンしかやり方を知らなかったアンだが、経験を重ねることで腰を前後に揺らすグラインドでも快楽を得られることを発見していた。
「好きだクロ」
腰が動くたびにぐちゅぐちゅと音を鳴らしながらアンはクロを見下ろしながら愛を囁く。
クロはそれに何も返さず、艶めかしく揺れるアンの腰や、縦に割れた腹筋などその痴態を見ながらじっとアンのグラインドを受け入れるだけだ。
アンはクロからの反応がないことにも慣れ、拒否されないだけ嬉しいと思いながらクリトリスを擦りつけるように腰を動かしていった。
しばらくするとアンはベッドに膝をつけたまま腰を持ち上げてペニスを引き抜き、振り下ろしてぱんっ! と肌をぶつける大きな音を鳴らした。
アンはグラインドさせて出し入れさせるのも嫌いではないが、やはり子宮を叩く感覚を味わえる杭打ちピストンのほうが好きだった。
「好き♡ 好き♡ 好き♡ 好き♡」
クロに覆いかぶさり、胸を押し当てながら耳元で愛を囁いて腰を振りたくる。
普段勝気な女に甘い声で耳元で囁かれ、クロの耳がこそばゆくなり、脳が痺れペニスが固くなる。
ぐちょぐちょという粘着質な音とぱんぱんという乾いた音が交互に広い部屋に木霊する。
疲れたときは腰を前後に揺らすグラインドに変え、体力が回復するとまた腰を打ち付ける動きに戻る。
絶頂するためだけなら同じ動きを規則的に続けたほうが早いのだが、アンはあえて長くセックスを楽しむためにペニスが刺さる場所を変えて楽しんでいるのだ。
「ちゅっ♡ ちゅぷ♡」
アンはクロにぱんぱんしながらキスをした。
経験を重ねることでセックスの仕方を徐々に覚えているアンだが、未だにディープキスを知らないため唇を押し付けるだけのキスだ。
ただ知らないだけでそのキスは情熱的で、唇が溶けあうように強く押し付けられ、ねっとりとしたものである。
もし舌を入れるという方法を知った日には、間違いなくクロの胃袋はしばらくアンの唾液でタプタプになる事であろう。
アンは膣内でググっとクロのペニスが持ち上がった事に気付き、クロの絶頂が近いことを悟る。
するとアンは杭打ちピストンの動きを速めるより、しっかりギリギリまで引き抜き、強く打ち付けることを意識した。
そうするとずんずんとペニスが子宮の奥に突き刺さり、重く深い絶頂を迎えることができるからだ。
「ちゅぅ♡ クロ♡ ちゅっ♡ クロ♡ 」
キスと名前を呼ぶのを繰り返し、子宮が抉られ疼いて高まっていく。
クロは短い手足も腰も動かさず、アンのキスと杭打ち騎乗位を受け入れ続ける。
「好き! 好き!」
最初に絶頂を迎えたのはアンだった。
アンはイきながら最後にばちん! ばちん! と何度か腰を打ち付け、絶頂で切なくなった子宮をペニスを使って抉る。
するとアンの体がこわばり、全身がギュッと縮こまり快楽で動けなくなると、ぐっとクロに腰を押し付け、絶頂で締まる膣穴をペニスにしっかりと味合わせる。
そしてその膣の締りと亀頭に押し付けられた子宮の感触でクロの射精が始まった。
今まで全くの無抵抗で、腰を突き上げることもなく、為されるがままだったクロの腰がグンと持ち上がった。
ズンとアンの絶頂中の子宮に不意打ちでペニスが突き刺さる。
「っ♡♡♡」
アンの思考が快楽により真っ白になり、悩みや不安が吹き飛び、幸福な感情で埋め尽くされる。
そして子宮に押し付けられた亀頭から精液が噴出した。
ペニスで持ち上げられた子宮が、行き場を失った精液によりさらに持ち上げられる。
若く超人的な体を一切運動できずに持て余した体力が、精液を作るためだけに使われる。
毎日何度もセックスしているはずなのに、クロの精液は薄くなる気配は見えず、それどころか濃くなるばかりで量も増すばかりである。
アンとのセックスしかやることのない生活が続き、クロの拒否する意思とは裏腹に体はアンを産ませる事に特化しつつあったのだ。
そんなドロドロの濃い精液を子宮に浴びせられればアンの気が持たない。
一般的な男よりはるかに濃く長い射精をアンは真っ白な頭で受け入れ続ける。
クロの背中に腕を回し、足は腰を強く締め付ける。
クロの背中に赤い手の跡が付くほどきつく抱きしめ、深すぎるほど深い絶頂を味わいながらアンはクロの射精に耐え続けた。
しばらくするとスースーという可愛らしい寝息がクロの耳に届いた。
アンはペニスを抜く間もないまま寝てしまったらしい。
まだまだガチガチに固いままのクロのペニスはアンの中から抜ける気配はなく、しばらくはアンの体内で生殺しにされることになりそうだ。
そんな重なり合ったままのクロとアンに不意にシーツがかけられた。
突然の出来事にクロは驚いて横を見るとアンの専属メイドのシズネがシーツから手を離すのが見えた。
いつの間にか部屋に入ってきていたシズネが、休憩がてらアンとクロのセックスを見学していたのである。
シズネは驚きで目を見開くクロと眠るアンに何も言わず、そのまま部屋を後にした。
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