※この作品はR-18です。

TSゆりフタ令嬢侍女メイド!   作:min(みならい)R18

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王女殿下にかけちゃった

◆♀◆ 18、ネムリタ王女の挑戦はつづく ◆♀◆

 

「──なんで、フターリア姫に厳しく当たるのじゃ?」

 昼食の終わり。

 美しい女侯爵が、真意を訊ねると。

 初々しい王女はこう答えた。

「テニスは私の友達です。悩んでいたら、助けるのは当然ですわ」

「テニッサメイズ姫が、悩んでおられるのか」

「そうですわ。大切な侍女が、あちらこちら、フラフラ遊び歩いているので」

「ほう?」

「おかしいではありませんか!」王女は、怒った。

「なにがじゃ?」

「テニスという立派な主人に恵まれながら、ユリさまに接近し、師匠にも馴れ馴れしくし──」

 ネムリタ王女は、暗色の瞳で、女侯爵ツクノーを見上げた。

「節操というものがありませんわ」

「ほ・・・ほう・・・?」ツクノーは、冷や汗をかく。「ところで、私は、明日、引き揚げるつもりじゃが、」

「話をそらさないでください!」

「はい」

「師匠はフターリアさまのことを気に入っておられるので、手加減させたいのでしょうが、」

「いや・・・まあ、気に入っとるというか・・・」

「──が、私は挑戦者ですから」

 ネムリタ王女は、立ち上がった。

「フターリアさまには、全力で、正々堂々と、ぶつかっていきますわ!」

「・・・いつ挑戦したのじゃ?」

「冬至の前に、アスカリアで。フターリアさまは覚えておられるでしょう。では失礼」

 

 13歳の、小さな王女の背中を、見送って・・・

 背の高い美人侯爵は、ため息をついた。

「・・・なにやら、面倒なことになっておる。忠告してやるとするか」

 

◆♀◆ 19、ツナちゃん、スネる ◆♀◆

 

 コン、コン。ノックの音。

「ツクノーじゃ。伯爵はいらっしゃるか?」

「あ、はい、ただいま!」

 

 フターリアです。

 ユリの執務室で、お茶を淹れてました。

 扉を開けて、美しい侯爵をお迎えします。

 

「お暇を申しに参った」

「おや、もう? それは残念」とユリ。「お茶はいかがです?」

「いや結構。準備もあるゆえ・・・」

 

 ツクノーさまは、ガレー艦の出港許可を、領主であるユリに求めました。

 私は2人の取り決めを木の板に書いて、予定表にぶら下げます。木の板が鈴生りの予定表は、絵馬掛けみたいです。

 

「ではの」

 ツクノーさまが立ち上がりました。優雅な動作・・・タイツのお尻のラインが見事です。

「ところで、ファリアよ」

「はい?」

「ネムリタじゃが、どうも、そなたと勝負しとるつもりのようじゃが」

「勝負?」

「冬至の前に挑戦したと言うとったが」

「むむ・・・」

 

 私は記憶をひっくり返しました。

 

「・・・あー、アレか。『負けませんからね』って突然言われた」   ※5章の2話です。

「なんでケンカしてんだよ」とユリ。

「オマエのせいだぞw」

「は?」

「ユリと私がイチャイチャしてんの見て、負けないぞ! って言ってきたんだよ」

「そうか。切った張ったの話でなくて、幸いじゃった」とツクノーさま。

「コイツ、ノックアウトされましたがね」とユリ。

「さ、されてねーよ! ちょっと取り乱しただけで!」

「ハイハイ。──侯爵。今夜にでも、話す時間はありますか?」

「いかなる話じゃ?」

「リアの結婚の件」

「なんじゃと!?」

 ツクノーさまが、猛然と迫ってきました。

「誰とじゃ! 誰と!」鼻くっつけてきました。

「え? あの、できれば全員と」

「は?」

「美しくて優しい侯爵も含めて、全員と結婚したいと思ってる」

「・・・バカか」かなり本気で罵られました。

「俺は本気だよ。いまの俺にそんな力はないけど」

「国王にでもなるつもりか」

「それでみんなが幸せになるなら」

「タワゴトを抜かすな!!!」

 ツクノーさまはそっぽを向いて、鼻からため息をつきました。

「かかる話を、わざわざ時間を割いて、聞けと申すか!」

「いいえ?」とユリ。「リアがこんなことを言い出した理由ですよ。秘密はね」

「秘密じゃと」

「彼・・・女なりの、理由です」

「どうせ下らん理由じゃろ!」

「スネてないで、聞いてやってくださいよ」

「スネてなどおらぬ」美人侯爵は唇を尖らせました。

「ツナ、頼む」

 

 俺は、頭を下げた。

 このまま彼女を帰したら、それで終わりになる気がしたんで。

 

「テニスやユリには打ち明けた。君にも、打ち明けておきたい。時間をくれ」

「む・・・」

「少なくとも、あなたを怒らせるような話じゃありませんから」

 ユリが口添えしてくれました。

「宴のつもりで、いらして下さいませんか」

「宴か・・・」

 ツクノーさまは、私のメイド服を、ジロジロと見ました。

「・・・そなたは、それで来るのか?」

「お望みなら、喜んで」

「お望みじゃ。それで来い。・・・では、夜にな」

 

 ツナちゃんは、私の肩を撫でながら退室しました。

 

「──ありがとうございます。お館様。ツクノーさまに話を通してくれて」

 私は深くお辞儀しました。ユサッ。乳が揺れました。

「うむ」

 ユリは乳掴んできました。ユッサユッサ。揺さぶられます。

「真面目に、感謝、した、のによぉ・・・」

「硬いブラジャーだなー」

「鯨骨入りだぜ」

「どこの職人?」

「アイメンカ」

「あー」

 

 フターリアのおっぱいを堪能したユリは、お茶に戻りました。

 機嫌良さそうなので、ちょっと甘えてみることにしました。

 

「・・・なあ。なんか、いい方法ない? 結婚」

「あのなァ。私とツクノーは恋敵みたいなモンだぞ?」

「そう仰らず・・・」唇を、ユリの耳にくっつけて、「知恵をお貸し下さい。未来の旦那様♥」

「うほw」ユリがニヤケました。「しょうがねーなー!」

 

 ユリがお茶を呑む間、2人で考えてみましたが。

 

「ないな」

 

 侯爵と伯爵と重婚しつつ、テニスお嬢さまを正妻にする・・・そんなおいしい話はなかった。

 

「淫魔神の司祭になる、ぐらいだな。思いつくのは」

「なに素っ頓狂なコト言ってんだよ」

「いやマジで。ウチの領内に神殿あるだろ?」

「えーと、俺が絶虚壺(ゼウッツボー)に噛まれた時に、運び込んでもらった・・・?」

「そ」

 ユリは頭の後ろで手を組みました。

「淫魔神は、子宝のためなら、多重婚も認めてくれるからさ」

「あ、それで仲良くしてるワケか」

「まあそう」

「オマエも浮気野郎だもんなw」

「仕事するわ。出ろ」

「ごめん。マジで。ありがと、私たちの旦那様!」

「ん!」

 

 ユリは頬を突き出してきました。

 私はユリの美貌を優しく支えて、そーっとキスをしました。

 

「ホントありがと。ユーリ、愛してる」

「ふー♥ さて! 仕事の時間だ」

 ユリは、私のお尻をパーンと叩きました。

「いったっ!? てめッ!」

「マリんトコ行って、指示に従え。今日の午後はマリに使ってもらえ」

「かしこまりました。・・・覚えとけよ!」

「反撃は、夜にな♥」

 ユリはウィンクしてきました。

 

◆♀◆ 20、アスカリアの侍、事務仕事をする ◆♀◆

 

「司厨長。お館様から言われて参りました」

「ああ、ええ」

 魔術師のマレーナ姉さん。木の板と睨めっこしてます。

 メモ書きした木の板を左と右に割り振って、悩んで、入れ替えたり。そんな作業中。

「帰還する班と、駐留する班を・・・分けてるんだけど、」

「はい」

「モリーヌに、」

 姉さん、木の板から目を離さず、手も止めずに指示してきます。会話が途切れ途切れ。

「補給品の不足について、訊いて、調整して」

「お嬢さまと?」

「・・・そう、テニスが決裁、なら、事後」

「事後報告でよいと。かしこまりました」

 

 さーて!

 アスカリアの侍、フターリアの初仕事です!

 事務仕事と戦闘の両方を押し付けられるブラック身分のスタートですぞ!

 

「モリーヌどこ?」

「舟着き場ッスね」

 門番にモリーヌの居場所を訊いて、厩へ。

「ベロ~ン、行くぜ!」

 ベロ~ン♥

 黄色い斑の去勢馬くん、舌で私の手を舐めて歓迎してくれました。

 踏み台から横座りになり、メイド服のスカートまくって、またがって、

「発進!」

「ブヒ~ン!」

 ぱっからぽっこら。港へ降ります。

 

 桟橋からちょい上がったところに、小舟がずらーっと並んでます。

 その小舟のあいだに、青鹿毛にまたがったモリーヌが見えました。

 軍馬はデカいから発見しやすくて助かる。

 

「モリーヌ! 司厨長から、補給品調整するよう言われて来たんだが」

「助かります!」

 馬に乗ったまま会話する私たち。足元に、歩兵が8人集まって来ました。

「駐留予定の班長どもです」

 「ういッスー!」と班長の1人。

 「どうもッス」と別な1人。

「ういッスー」

「御言葉!」

「8人とも、コノマーズ遠征のメンツだね?」

 「おおー!」

 「ドラゴンさまに顔覚えてもらえるとかw」

 「光栄ッスわー」

「礼儀も知らんバカどもですが、メイダーリン司令官の助けにはなるでしょう」

「司令と仲いいんだ?」

 「俺らも奴隷出身ッスから」

 「脱走してきたんスわ、ウヘヘ」

「吸血鬼のトコからです!」とモリーヌ。

「そうだろうね。当然そうだろう。・・・で、足りない補給品って?」

「薪です」

「まき」

「1か月持つかどうか」

「え? ヤバいじゃん」

 

 薪がないと、煮炊きができません。この世界、ガスないからね。

 煮炊きができないと生食するハメになり、バタバタ死者が出ます。

 

「敵の蓄えは?」

「ありませんでした」

「なんで?」

「吸血鬼は、薪を使わないそうで」

 「ヤツら、寒さに強いッスから・・・」

 「飯も炊かねぇし・・・」

 「夜目は利くし・・・」

 「挙句にものぐさッスからね。薪割りなんざ、絶対しねェんでさァ」

 

 なんと。吸血鬼どもは、薪をストックしないことが判明!

 

「伐採・・・は、ダメか」

 

 グルッと見回しても、港の周辺、1里ほどの範囲に、森が全然ない。

 ヘタすっとペンペン草も生えてねえ!

 

「駐留は、この8班だけ?」

「はい。8班、50人弱」

「遠征して伐採とかは無理か?」

「無理ですね。下水監視に穴が空きます」

「コノマーズの支援物資は?」

「石炭、食料、衣類、酒などはありましたが・・・」

「値段の高いモンだけ持って来てんのなw」

「商売人ですから」

「マレーナさまが、下水入り口を更地にするって言ってたけど・・・」

「はい。その廃材もアテにして、1か月です」

 「言っときますけどね、ドラゴンさま。煮炊きだけですぜ? 煮炊きだけ!」

 「暖房ナシ!」

 「それでギリギリ1か月ッスわ」

 「寒の戻りが来たら、凍っちまいますぜ!」

「深刻だな。わかった。燃料ね。他は?」

「水源にも不安があります」

「井戸は?」

 「無理無理!」

 「アブクまみれで。ネズミの死体が浮いてましたぜ」

「うへぇ」

 「吸血鬼ァ、水も呑まんので・・・」

 「井戸の手入れもしねェんでしょうな・・・」

「川はありますから、燃料が潤沢なら、煮沸で解決はできます」

「結局燃料か」

 

 ぱっからぽっこら。領主館にUターン。

 ベロ~ン君とはお別れです。

 テニスお嬢さま(司厨長補助)のところへ。倉庫で仕事してました。

 

 ・・・ネムリタ王女と一緒に。

 

◆♀◆ 21、ファリア、テニス、ネムリタロッカ ◆♀◆

 

 私は、丁寧に、メイド風のお辞儀をしました。

 表情も穏やかに。敵意ナシ、挑発ナシ、王家への敬意はたっぷりと、です。

 ・・・思うところがないワケじゃないよ? でも、顔や態度には出さない。

 クールなメイドはこうでなくっちゃ!

 

「ファリアさま、こんにちは」

 ネムリタ王女も、笑顔を下さいました。さすが王女。

 ただ、続く言葉はちょっとイヤミっぽかったです。

「今日 も メイドのお仕事ですか?」

「いえ、本日は、アスカリアの侍として働いております」

「侍?」

 これには、テニスお嬢さまが答えました。

「ユリさまの侍ですわ。先日、取り立てられまして」

「まあ・・・すっかり、勇者さまの御仲間になられて・・・っ!」

 

 悔しいか? フッフッフw

 

「ありがとうございます。ま、ワタクシなど、メイド侍の1人に過ぎませんが・・・」

「メイドざむらい」

「聞き流して下さいな」とお嬢さま。「ファリアのつまらない冗談ですわ」

「は? いまなんつった?」

「何しに来たの」

「あ、はい。司厨長に言われまして・・・」

 

 私が説明しますと。

 

「・・・ああ、燃料ね。それなら策はあるわ。庭に行きましょ!」

 

 テニスお嬢さまは、すぐ歩き始めました。打てば響くとはこのこと!

 ネムリタ王女もついてきます。この御方は、内政の現場を見学中だったらしい。

 

「どうなさるおつもりで?」

「樹ターリアで対処できるんじゃないかと思うのよね」

「!!?」

 私は飛び上がって3歩逃げました。

「なによ」

「待て!!! 呪文かける前に、何するか説明s「したら面白くないじゃない」・・・いやいや! 『変容』する側は面白さより安全性を気にs「しなくても大丈夫よ。じゃ、いくわね」

 

 いつにも増して強引なお嬢さまです。

 

「変容せよ、フターリア。幹太く立ち、草木を育てる神霊のごとく――樹木の乙女に、な~れ!」

「説明ぇぇ~せんかぁ~~!」

 

 私の声が、のろ~~~くなり・・・

 身体は太く、高く伸び、枝葉がザワザワと生い茂り・・・

 

 フターリアは、庭にそびえる広葉樹、樹ターリアに『変容』しました。

 

「ほわぁ・・・!」

 ネムリタ王女が私を見上げて、目をキラキラさせました。

「すごい、すごいわ! ホントの木みたい!」

 

 ネムリタ王女が満足するまで、しばし待機です。

 サワサワと風に枝を揺られながら待ちました。

 

 ・・・待ってて気付いたんですが。

 この庭の土、ダメですわ。

 不味い。苦い。イヤな舌触り(?)がする。

 塩かな? たぶん。海の近くだし。それか、土が汚れてるか。バイ菌が多いとか。

 綺麗な土のトコ、コノマーズのウタールデント城庭園とかは、メッチャ美味かったもん。土。

 

「・・・本当に素晴らしいですわ。テニス。あなたたち主従って!」

 ネムリタちゃんが王女の仮面を取り戻しました。話の続きです。

「光ぉ~ぅ栄ぇ~ぃで~「じゃ、説明するけど。あなた言ってたでしょ? 力を吸い上げれるって」

 

 ・・・力を吸い上げる。

 

 この前、気付いたヤツですか?

 フタゴンで魔力切れ寸前になって、そこから樹タゴン(フタゴン+樹ターリア)になって。

 しばらくじーっとしてたら、なんか魔力が回復してきたんだよね。

 つまり。

 樹ターリアは、リジェネ能力持ってるっていう。アレね?

 

「そぉ~う言ぃ~えb「その力を『変容』させればいいワケよ」

「どぉ~うゆぅ~風ぅ~n「ここに松ぼっくりがあります。はい」

 

 お嬢さまが、松ぼっくりを私の手(枝)に乗っけました。

 

「こぉ~っちの、はぁ~なしm「じゃ、行くわよ」

 

 ・・・あのさ。

 前から思ってはいたんだけど。

 

 テニスって、せっかちだよね。

 

◆♀◆ 22、7本の松 ◆♀◆

 

「変容せよ、樹木の乙女の根の力。触れ合う子種に、か~かれ!」

 聞いたことない呪文が来ました。さてどうなるか?

 

 ・・・私の樹体には、変化はありませんでした。

 『変容』したのは、力の流れです。

 根っこにピリピリ来てた感触が・・・流れ出してゆく。

 こぼれた水が広がるように・・・輪のように、広がってゆく。

 

 私の根元にあった雑草が、伸びました。

 

「こっちじゃなくて、」

 お嬢さまが、雑草をガスガス踏みつけて、潰します。

「松ぼっくり! 松ぼっくりに力をあげてちょうだい」

「そぉ~んなコぉ~ト、言~われぇ~てもぉ~」

 

 何をどうすりゃいいんだよ。

 

 私は、枝先の松ぼっくりを見ました。

 緑色のパイナップルみたいな松ぼっくりですな。

 いわゆる松ぼっくり(茶色のカサ開いたヤツ)じゃなくて、閉じた状態ね。

 その未熟な松ぼっくりが・・・

 

 一気に熟して、パカっとカサを広げました。

 

 小さなトンボの羽根みたいなものが、ワラワラと飛び立ちます。

 種だ。

 ペラペラの膜がくっついてます。それで風を受けて、飛ぶ。タンポポみたい。

 ふわ~ん・・・地面に散っていった種ども。

 私の根っこに触れるやいなや・・・

 急速に、育った!

 芽が出た!

 根が出た!

 茎が伸びて、ブラシみたいに葉が生えた!

 

 私の根っこに触れてないヤツは、変化ありません。地面に落ちたっきりです。

 逆に、近すぎたヤツは、私の太い根に乗り上げてしまい、コテンと倒れて、力尽きました。

 生き延びたのは、7本。私の周囲に、小さな松林ができました!

 

「すごい・・・! ねえテニス、これ、すごいのではなくて?」

「ええ。予想以上ですわ」

 

『諸君、おはよ~』

 私は、根っこネットであいさつしてみました。

 ・・・しばらくして、可愛い声(?)が返ってきた!

 『ドーモ!』

 『姐御!』

 『初メマシテ!』

『急にデカくなったけど、不具合ない?』

 『ワカンニャ』

 『ドケヨ』

 『ソッチガ、ドケヨ』

 『姉チャン根ッコドケテ!』

『根っこ? いや、俺が動いたら、オマエら引っこ抜けちゃうからさ』

 『邪魔ァ~!』

 

「通信して、具合を訊いてみてくれる?」

「しぃ~た結ぇ~っ果ぁ~、「なんて?」・・・だぁからぁ~、通ぅ~「まどろっこしいわね! 出て来なさいよ」

 

 お嬢さまに急かされて、合言葉を唱えることになりました。

 えーと、どうだっけ?

 

 「本光る太き幹の中の俺、

  異国の樹霊なるメイド。

  羽織る木皮を脱ぎ捨てて、

  羽ばたき変わるぜ、樹ターリア!」

 

「あれ?」真っ暗です。何も見えん。「出れん」ウロが開かない。閉じ込められた。「助けてー」

「合言葉を間違えるからよ・・・」

 

「樹ターリアよ変容せよ。そなたは太き幹の中の花──ウロより出でて、咲き誇れ!」

 お嬢さまが追加で呪文使ってくれました。

 

 ウロが開きました。

 にょろ~~~ん。ツタを伸ばして、樹木の乙女、出現です!

 

「出れたー」

 髪は木の葉。爪は樹皮。

 小さな花を、もみあげに咲かせて。

「お目汚し失礼いたします」ネムリタ王女にお辞儀をしました。「樹ターリアでございます」

「ほわぁ・・・!!」

「面白い顔してるでしょ」

「なんやとコラ」

 フターリアの美貌をけなすのは、この俺が許しませんよ!

「で、どうなの?」

「はい。順調です。ここの土は良くないのですが、苗木は気にしてない様子」

「あなたがフィルターになってるのかしら・・・?」

「はてさて?」

 

 しゃべってるあいだにも、苗木はお嬢さまの腰に達し、さらに伸びてゆきます。

 ネムリタ王女が、護衛に促されて、後退しました。

 お嬢さまは「うわー」とか言ってます。袖に松の葉が突き刺さっとる。

「攻撃されてるんだけど!」

「その子は『姉貴!』とか言ってますね。一緒にいたいのかと」

 

 7本の松。なかなか個性的です。

 お嬢さまを姉貴呼びしてるのが1本。

 私に寄り添ってくるのが1本。

 日の当たる場所で、お互いに枝をぶつけあって競争してるのが2本。

 我関セズ、順調に伸びてるのが2本。

 で、『根っこ邪魔!』とか言って、私に喰ってかかってんのが1本です。

 

 見る見るうちに伸びる松を、楽しく見守る私たちでしたが。

 お嬢さまの背丈ぐらいで、その成長が止まってしまいました。

 

『どうしたの?』

 『もっとちょーだい』

 『足りないんだよ』

 『ファリアさまには敵いません・・・』

 

「なんて言ってる?」

「力が足りない、みたいなコトを言ってまして・・・おおっと!?」

 

 ここで突然!

 『変容』が解けました。

 素ターリアに戻っちゃった。

 

「あれれ?」

「まだ1刻も経ってないわよ?」

「ですよねぇ」

 

 根っこネットの会話から切り離されちゃった・・・スマホ取り上げられたガキの気分。

 あと、眠い。

 

「ふわぁ・・・」

「魔力切れかしら?」

「はい。そうっぽいです」

 

 一気に森を育てる・・・とは、行かないようですね。

 

「いやー、それにしても、すごい。すごい新呪文ですよ、これは!」

「ありがとう。褒め言葉はそのままもらっておくわ」

 あれ?

 お嬢さまが、『それ以上訊くな』のアイコンタクトしてきた。

 なんで? ・・・まあ、話題変えるか。

「先ほどは失礼しました。呪文1発、無駄に使わせちゃって」

「ホントよ。なんで間違うの?」

「・・・あのね。ふつうの人間はね、丸暗記は苦手なのね」

「だったら練習すべきじゃない?」

「そうですね。今夜からそうします。あなたの耳元で」

「寝れないでしょ! ばか!」

 イチャイチャしている私たちを見て・・・

 

「手強い・・・」ネムリタ王女が、呟きました。「やはり、現場を押さえるしか!」

 

「さて、実験は成功ね! 本番は明日以降よ」

 お嬢さまは、パンパンと手を叩きました。

「私は倉庫に戻るわ。コイツらは、切り倒しておいてね」

 

「・・・は?」

 

◆♀◆ 23、マレーナの一面 ◆♀◆

 

「──というワケで、」

「切り倒したの!!?」

「いえ、まだですが」

 話を聞いたマレーナ姉さん。飛び上がって叫びました。

「案内しなさい、いますぐに!!」

 

「こちらです」

「おお・・・!!!」

 マレーナ姉さん、頬を紅潮させてフラフラと7本の松のところへ。

「害虫・・・なし。病気・・・なし! 元気な松が7本も!」

「すごい速度ですよね」

「テニスはこれを切れと言ったの?」

「・・・ええ、まあその、」

「馬鹿ね!!!」

「今日、激しいですね。マリ姉さん」

「おだまり!」

「はっ!」

「これは植え替えるわ。私が指揮します。テニスには手を出すなと伝えて!」

「了解!」

 

 お嬢さまに伝えたところ。

 

「・・・。」お嬢さまは、ペロッと唇を舐めて、「怒ってた?」

「いつになく」

「失敗したわ。あの人、造園の事になるとうるさいのよね」

「ですな」

「どうしよう・・・」

「切れって言ったのは、ちゃんとした場所でやり直すつもりだったんですよね?」

「いいえ? 邪魔だから切れって言っただけよ」

「・・・。」

「もちろん、やり直すつもりではいたけど」

「オッケーオッケー、うまく言っときます」

 

 部屋を出ようとしたところで、聞き忘れたことを思い出しました。

 

「──さっきのアイコンタクト、アレなんです?」

「はい?」

「新呪文の話、『訊くな!』みたいな目したじゃないですか」

「ああ。アレはね、シーツァーオー陛下の呪文が元になってるからよ」

「あー、あのお墓の!」ガイコツの魔術王ね!「たしかに、外で話題にはできませんな」

「呪文よ変容せよ。自分にかかれ。──って呪文がね、カッコよくて、真似したかったの」

「1回聞いただけの呪文を、コピーしてアレンジしたの?!」

 

 呪文って、すごく難しい料理みたいなモンらしいんですよ。

 レシピ見たってプロと同じ料理にはならない、みたいな。

 それをこの子は・・・『おいしかったからマネしてみたの』みたいな・・・!

 

 ・・・ま、あんま騒ぐと居心地悪いだろうから、サラッと褒めるだけにしとくか。

 

「いやー、ホントいい呪文でしたよ。じゃ、行ってきますね」

「ごめんね。よろしく」

 

 みたび、マレーナ姉さんのトコへ。

 

「まだなにか?」

「ええまあ。お嬢さま、土のいいトコで、改めてやり直すつもりだったみたいで」

「1日無駄になるでしょ!」

 マレーナさん、まだ興奮気味でしたが。

「・・・ま、土との相性を見抜いたのは褒めておくわ」

「伝えておきます。喜ぶと思います」

「あなたでしょ?」

「はい?」

「土、見抜いたの、樹ターリアでしょ? テニスじゃなく」

「いやぁ、まあ・・・」

「うーむ」

 マレーナ姉さんは、黒い瞳で私を見つめました。ちょっと様子がヘンですね?

「やはり霊木。私の花園に、この子は必須」

「・・・あの、姉さん?」

「あら失礼」

「ええと。・・・あ、そうだ。ひとつ訊きたいことが」

「なあに?」

「樹ターリアの持続時間がすごく短くなったんですわ。今日」

「回復力を、松に取られたからじゃないかしら」

「変容の力もですか?」

「ええ。体力も、魔力も、変容の持続時間も、ふだんは自分で回復してるんでしょう」

「そんなことできるの!?」

「樹霊の果実──冬至の黄金の実は、すべてを癒やすじゃない」

「言われてみれば・・・!」

 

 体力・魔力・変容時間のすべてをリジェネできる(?)。

 樹ターリアの仕組みがわかった一日でした。

 

「にしても、」

「はい?」

「やはり、あなたは放出できないわ。ツクノーへの婿入りなんて、あきらめて?」

「いやー、姉さん。引き留めるんなら、奥さんになってもらわなきゃね?w」

「・・・。」

「・・・ちょっと?」

 

 マレーナ姉さんの一面が見えた日でもありました。

 

◆♀◆ 24、ツナちゃんにも、話を ◆♀◆

 

 さて、夜です。

 

 お嬢さまと私は、ユリの寝室に向かいました。

 お嬢さまは、黄色の繻子のナイトドレス。

 私は、メイド服(ツクノーさまのプレゼントのほう)で、ふだんより光沢が強いです。

 ユリは男物のシャツとタイツで私たちを待ってました。私の夫アピール?

 3人でくっついてベッドに座って、しばしイチャイチャしました。

 

 ノックの音。「ツナじゃ」

「ただいま!」

 ツナと名乗られたら、私が応対しなきゃね!

 私は急いで扉に向かいました。

 すると。

 

 ネコ耳生やした美人メイドが立ってました。

 

「おお・・・!」

「宴じゃというから」

「おおお・・・! お嬢さま。あのっ!」私は、パンティをずらしました。

「変態」

 お嬢さまは冷たい目をしましたが、呪文はちゃんと唱えてくれました。

 

「変容せよ、フターリア。猫の力と性欲を。浮気に淫靡に敏感に。──ネコ娘に、な~れ!」

「なんかまた変わってんニャ!」

 

 ネコ耳メイドが2人、ユリの寝室に登場です!

 

 1号は、赤黒まだらのネコ耳に、黒いリボン。左耳に、長い髪が横ポニーテイルになってます。

 2号は、黒いネコ耳に、黒&ダークグレイのキジトラ尻尾つき。リボンは赤。髪は引っ詰め。

 光沢のある高級メイド服。ほとんど同じデザインですが、ちょっと1号が高級です。

 

「ツにゃ♥」

「ターラ♥」

 

 しばらく2人で頬をこすりつけ合ってイチャイチャしました。

 ネコ娘でネコ娘の髪に鼻を埋めてると、すごい幸せな気分になる・・・

 

 が、見る見るうちに旦那と正妻(いずれも予定)の機嫌が悪くなったので。

 メイドに切り替えて、ご機嫌を取りに行きます。

 

「では、奥様。お酒など・・・」

「私は卵酒ファリア風にするわ」

「旦那様は?」

「ボクもそうしよっかな」

「なんじゃ? フターリア風とは」

「厳密には卵酒日本風アスカリア版なんですが」

「なんじゃそれは!?」

「いや、じつは、俺さ・・・」

 

 ツナちゃんにも、『男だったと思ってる』の話をしました。

 

「・・・。」

「ま、前世って話は、信じなくていいですよ」

 黙り込んだツナちゃんに、ユリが言いました。

「コイツなりに腹を据えたってトコが重要なのでね」

「腹を据えた? 全員といちゃつく、とかいう妄想のコトか?」

「ツナちゃんキッツ・・・!」

 俺はくじけそうになりました。

 気を取り直して、説明します。

「隠し事はやめようと思ったんだよ」

「ほう」

「いつか男に戻れるんじゃないかって思って、色々と曖昧にしてた。そういうのは、良くないなって」

「それで、ぶちまけたのか?」

「うん。これからは、フターリア一本でいく。みんなと正面から付き合って、答えをもらう」

「・・・なるほど」ツナちゃんはうなずきました。「ま、腑に落ちたわい」

「違和感あった?」とユリ。

「うむ。双子の兄妹を相手にしとるような感じじゃった」

 

 甘い卵酒を呑みつつ、話をしました。

 

「いやー、王女の一言が効いたんだよね」

 ツナちゃんとくっついて座って、打ち明けます。

「テニスの父上と一緒って、まあそうだよなって。説明もせずにフラフラしてさ」

「・・・え?」

 卵酒を呑んでたお嬢さまが、頭を起こしました。

「待って。ネムリタさま、なんて言ったの?」

「俺がテニスを悩ませてる、テニスの父上と一緒だって」

「私、そんなコト言ってないわよ!?」

 お嬢さまは卵酒のカップを置いて、私の腕を掴みました。

「あなたの話はした。父の話もした。けど2人が一緒だなんて言ってない。思ってもないわ!」

「・・・そっか」

「よかったな」

「うんw」

「ネムリタは、力み過ぎとるのじゃ。言わんでよいことまで、ガミガミと・・・」

 ツナちゃんが、卵酒を口にして、ネコ耳をピーンと立てました。

「美味いのう。これ」

「お代わりありますよ」

「頂こう。・・・あ、いや待て、私もメイドじゃ。お酌せねば」

「いいって! 忙しい恋人が来てくれたんだ。サービスさせてよ」

「ターラ・・・♥」

 

「ま、王女はさ、ニーズのこと真面目に考えてると思うよ」

「殿下が?」と、テニスお嬢さま。

「それは間違いないことじゃ」ツナちゃんもうなずきました。「大切な友達じゃと、喜んでおる」

「そうですか・・・」

 

 ここね。

 ちょっと『勝った』って気持ちがあったんだよね。

 ニーズの心は取り戻した。俺の勝ち!

 ま、王女もいい子だし? 幸せを分けてやってもいいよね?

 ニーズと友達になるぐらい、いいよ。許してやるよ。仲良くしてあげてよ。

 

 なーんて気持ちはあったんだ。

 

 その翌朝に、あんなコトになるとはね・・・。

 

◆♀◆ 25、ユリちゃんにお仕置き ◆♀◆

 

「よし! じゃ、ツナちゃんに思い出の夜をプレゼントしようぜ!」

「・・・なにする気だよ」

「セックス!!!」

 

 ユリがまたそんなコトを言い出しました。

 この乱交勇者め。初対面の、あの颯爽とした美人勇者を返して!

 

 ・・・で、私のメイド服に掴みかかってきました。

 

「うわっ」

「こりゃ。またそのような乱暴をする」

 ツナちゃんが私を守ろうとし、ユリと両手で掴み合いみたいになりました。

「これがウチの楽しみ方なんだよ」

「嫁にしようという娘じゃろ。大切に扱え」

「うるせー! この箱入り娘が!」

「なんじゃと二枚舌が!」

 

 ・・・あれ? なんかちょっと、本気になってない?

 私はあわてて間に入りました。ちょっと引っ掻かれつつ、2人にブレーキをかけます。

 

「どうどう。よしよし。俺は大丈夫だから。ツナちゃんありがと」

「なんだよ!」

「はいはい。ユリも好き。いつも助けてくれて感謝してる」

 ─(・_・)─

「ニーズ、初めての人なのに、いつも呪文で負担かけちゃってごめんね」

 3人の女に囲まれて必死に対応する俺です。

 テニス、ユリ、ツナの順に撫でてキスして慰めます。

 3番目になったツナちゃんが、非常に不満そうな表情をしました。

「ほらそれだ!」とユリ。

「なにがじゃ」

「すぐそうやって不満そうなツラをする。だから、私たちはこうしてんだよ」

「なんの話じゃ」

「リアを譲り合って一緒にヤッてるって話だ」

「ただの乱交ではないか」

「だまれ」ユリが、ツナちゃんを爪先で蹴りました。「イヤなら出てけ」

「・・・!!」

 

 ツナちゃんが、ネコみたいに両手で飛びかかりました。

 キャッチ!

 手首を捕まえて、彼女を抱き止めました。

 ふだんの私たち(武人vsド素人)なら、止めれんかったと思うが・・・

 いまの私たち(耳だけネコ娘vs尻尾つき)なら、私の勝ち!

 わりと簡単に動きを見切って捕まえることができた。

 

「ターラ! こやつ、身共を蹴ったぞ?」

「うん見てた。俺がお仕置きするから、ね?」

 俺はツナちゃんに軽くキスして落ち着かせてから、ユリに向き直りました。

「ユリ」

「なんだよ。後から入ってきた女の肩持つのかよ」

「あれ? なに? 不安になってんの? 珍しいなーw 自信たっぷりのユリちゃんが」

「うるせェ!」

 今度は、私に飛びかかろうとしたユリの手首をキャッチ。

 ・・・これは、ユリが抱かれに来たからですね。コイツ本気だったら私じゃ勝てない。

 押し倒して、しばらく身体をくっつけて、ユリが「・・・。」と柔らかくなるのを待って。

「ニーズ、そこのタオル取って?」

「はい」

 タオルで、ユリの手首と、ベッドの頭板の柱を、クルッと巻きました。

 

 縛るのはダメなんで・・・(万が一に備えて、という真面目な理由です)

 結ぶのではなく、端っこは、ユリに持たせます。

 初めての夜にやったヤツだね。緊縛ごっこ。

 

「離すなよ」

「え・・・ちょっと、リア・・・」

「お仕置きだから。離すな。いいな?」

「そ、そんなぁ。ツナの前で・・・」

「そなたにツナ呼びされる筋合いはない」

「ンだとこのs「離すな」・・・リア。ひどい。悪いのはソイツだろ?」

「3人とも、素敵な女だよ。最高に可愛いよ」

「リアの浮気者っ!」

「うるせぇw 感じてるクセに」

 俺はユリの頬を撫で、首筋を撫で、キス──するフリだけして、手を放しました。

「あ・・・!」

「そこで見てろ」

 

 俺は、右手でツナちゃんの首を抱き寄せてキスし、左手でニーズの首を抱き寄せてキスしました。

 

「いつも我慢してくれてありがと、ニーズ♥ こんなクズでごめん、ツナ♥」

「タリア♥」「女誑しめが・・・んん♥」

「リアぁ・・・!」

 涙ぐむユリの前で、2人と交互にキスして、撫で回して、手をお尻に下ろしてゆきます。

「呪文・・・かける?」とニーズ。

「眠くならない?」

「なるけど。ツクノーさまとは、しばらく会えないでしょ?」

「・・・。」ツナちゃんの手に力が入りました。

「ありがと。頼むわ。埋め合わせするから」

「じゃ・・・」

「脱~~~ぐから待ってぇ~!」

 あわててメイド服を脱ぎました。

 理解のあるテニスお嬢さまは、今夜はちゃんと私を待ってから、呪文をかけてくれました・・・

 

 「変容せよ、フターリア。女性器/クリトリスよ、疑似男根に。──ふたなりに、な~れ!

  そしてさらに変容せよ。幻のドラゴンの力、二股巨根で、女勇者を平らげよ!

  ──フタゴンに、な~れ!」

 

◆♀◆ 26、フタゴンがめざめる ◆♀◆

 

「・・・いやちがうよ!? フタゴンじゃなくて!」

「Zzz」

「もう寝てるし!?」

 

 ホギャー。フタゴンになってしまいました。

 しかも、術者本人は魔力切れ、寝落ち。

 もう元に戻すことはできません。

 

 フタゴンの巨体に押されて、ツナちゃんがベッドから落っこちそうになります。

 あわててすくい上げます。爪がすごいので、傷付けないように神経使いました。

 バランス取るのに尻尾を伸ばしたら、ビターンとユリの太腿をしばいてしもうた。

「あぁン・・・♥」

「ごめん、マゾ勇者ちゃん」

「ンだとォ!?」

「愛してるぜ、ユーリ」

「くッ・・・ひ、ひどすぎるでしょ、こんなの。ねぇ、もう放していいよね?」

「ダーメ」私は尻尾(の腹の側)を、ユリのお腹に乗せました。「動くな」

「いッ・・・意地悪ぅ・・・♥」

「大丈夫?」

 ツナちゃんを助け起こします。

「う、うむ」私の股間を凝視してます。「なんじゃ、それは・・・」

「フタゴン2連装砲です」

 

 フタゴンの股間には、擬似男根が、2本あります。

 長さ1尺、太さはほっそり、刀みたいに反り返ったフターリア砲が、2本!

 縦に並んで、ビンビンに勃起しているのです。

 

「ふふふw お嬢さんには刺激が強すぎるかなァ?」

 ユリが顔真っ赤にしながら煽ってきました。

「明日、船に乗れなくなるぞ。年増にはつらいぞー?」

「・・・。」

 ツナちゃんがキレました。私に抱きついてきます。

「どんな姿になろうと、私はターラを愛しておる」

「ツナちゃん♥」

「あー! リアっ。そんな女と・・・!」

 ユリの目の前で、ツナちゃんと本気のキス。

 ツナが、キツく抱きついてくる。舌を突っ込んでくる。

 私も、先端が二股になってる長い舌で、彼女を搦め捕ります。

「ん・・・んむ・・・♥ こ、これは・・・んんん・・・♥」

「フタゴンでこんなにキスしたの、初めてだわ」

「ほ、ほう? ではこの感触は、だ、誰も知らんのか・・・んむむむ♥」

 ツナちゃんは、赤黒まだらのネコ耳をへにゃんとさせて、身悶えながらキスに耐えてます。

 

 可愛い・・・

 ヤバい、フタゴンが目覚める・・・

 

「グルルルル・・・」

「・・・ターラ?」

 私はツナちゃんを押し倒しました。

 ユリのすぐ隣に仰向けに寝かせ、メイド服に爪をかけます。

「あっ・・・ま、待つのじゃ。破れる。そんな爪で引っ張られたら。脱ぐ、いま、脱ぎますから・・・」

 

 ハァハァ喘ぎながらメイド服を脱ぐツナ。

 火照った美貌も、たぷんと揺れながら現れる乳も、タイツに包まれたヒップも、最高です。

 

「ツナぁ・・・グルルル!」

「ああっ」

 脱ぎかけのツナちゃんにのしかかりました。

 彼女はあわてて、うつぶせに。身体のデカいフタゴンが覆い被さる形になりました。

「あっ、あ、あっ♥」

 喘ぐツナのお尻からタイツを引きずり下ろし(破っちゃった・・・)、上のペニスで、貫きます。

 ツナは、ドロドロでした。奥まで私に明け渡して、あっさり屈服してしまいました。

「んあッ♥ あ゛あ゛ッ♥ タっ、ターラ、ああっ・・・♥」

「ツナ、ツナ、ツナっ!」

 うつ伏せの彼女のお尻に、打ち下ろします。

 ベッドが激しく軋み、ツナのお尻がキュッと持ち上がりました。

「グルルルル」

「ふああ♥」

 ツナちゃんが絶頂しました。

「リアぁ・・・!」ユリが泣いてます。「ごめんなさい、もう許してぇ♥」

「フッ、フッ・・・もう、蹴らない?」

「蹴らない」

「ツナと仲良くする?」

「・・・努力する。さっきのはボクが悪かった。だから・・・ねっ?」

「よし。そのまま待ってて」

「・・・?」

 

 私は痙攣してるツナのお腹を抱いて、ユリの上に運びました。

 2人が抱き合うような姿勢にします。

 ツナちゃんはちょっと伸びてるので、ぐったりとユリをプレスする形ですが。

 

「ちょ・・・く、苦しいんだけど? リア?」

 

 私はユリのタイツを引きずり下ろしました(また穴開けちゃった・・・)。

 可愛らしい悲鳴をあげるユリのパンティもむしり取って。

 真っ赤に花開いた秘部を、ドラゴンの夜目でジーッと観察して。

 

「このマゾ勇者♥」

「あ・・・あッ・・・!♥」

 

 下のペニスで、ユリの秘芯を貫きました。

 

「お゛ッ・・・あ・・・い、イクっ・・・♥」

「早いよw」

「りっ、リアに早漏とか言われたくない・・・!」

「コイツぅw」

 

 私は軽くユリを揺さぶって、彼女のお腹が痙攣するまで感じさせてあげました。

 それから・・・

 抜けてしまった上のペニスを、突っ伏してるツナちゃんの太腿の付け根に、差し込みます。

 こちらも、トロトロに茹で上がってました。

 

「ツナ。ユリ。ツーナ! ユーリ!」

「ああああ♥」

「うッ!? うむ・・・んむむむ?!♥」

 

 絶頂にブッ飛ぶユリと、我に返ってあわてるツナちゃんを、同時に貫いてやりました。

 ものすごい快感・・・

 26歳の完全に私を受け入れた果肉と、20歳(たぶん)のキュンキュン締まる花ビラが、長さたっぷりのフタゴン連装砲に極上の快楽を与えてくれます。

 

 フタゴンは射精しました。

 ユリの子宮口に、ツナちゃんの奥天井に、擬似精液をぶっかけました。

 すぐにピストンを再開します。

 ヨガリ狂うツナちゃんを抱きしめ、爪を立てないように慎重に上半身を抱き締めて、肉芯を弄びます。

 耳元に優しく「ツナ」、荒々しく「ツナっ!」と吹き込みながら、次の射精までピストンを打ち込みました。

 すぐにピストンを再開します。

 ユリがなんか叫んでるけど大丈夫。ツナ、息はしてるから。

 ただあんま激しくピストンするとウロコがこすれて危ないんで、手加減はします。

 円を描くように腰を回して、気持ちイイところを微妙に外すような生殺しの刺激をプレゼントして・・・

 2人の呼吸が落ち着いてきたのを確認して、ピストンします!

 絶頂する2人と一緒に、フタゴンも射精しました。

 

 気が付くとツナが四つん這いになってユリと抱き合い、泣きながらキスしてました。

 ユリは完全にイッた様子で、トロンと宙を見上げながらキスに応じてます。

 そんな2人の膣内に、フタゴンは射精をぶっかけました・・・

 

◆♀◆ 27、王女殿下にかけちゃった ◆♀◆

 

「あれ?」

「あれじゃない・・・っ!」

 

 目を開けたら、朝でした。

 私は素ターリアに戻ってます。

 ただ、男性器はまだ残ってました。半分ぐらいに縮んではいるけど、まだギンギンです。

 

 ベッドには、ユリとツナちゃんが倒れてます。2人とも全裸。

 しどけなく開いた脚を閉じる力もないユリ。「リアのバカ・・・!」

 目を閉じて静かに呼吸してるだけのツナちゃん。

 

「・・・やりすぎた?」

 

 私は急いでベッドから立ち上がり、ツナちゃんの様子を確かめました。

 ・・・大丈夫。ケガとかはしてない。呼吸も落ち着いてるし、脈も問題はないっぽい。

 続いてユリ。汗でべっとりの髪をかき分けてやると、メッチャ睨まれました。

 

「ストップって、言っただろ、途中でっ・・・!」

「ごめん。全然わかんなかった」

「おまえホント・・・」

「反撃していいって言ったじゃん」

「度を越してんだろっ・・・!」

「はい。すんませんでした」

「フタゴン禁止・・・! しばらく禁止する・・・!」

「かしこまりました。お館様。──ってか、ツナちゃん、お風呂に入れたげないと!」

 

「うるさいわねー・・・」

 お嬢さまが起きました。

 あの大騒ぎセックスのあいだ、熟睡してたとか。やっぱこの子、大物だと思います。

 それはそれとして。

 

「お嬢さま。モリーヌを呼んできてもらえますか」

「・・・・・・・・・やり過ぎよ!」

 お嬢さまは状況を把握して飛び起きて、黄色の繻子のナイトドレスのまま飛び出していきました。

「あ、ちょ、扉閉めて・・・」

 急ぎ過ぎたせいで、扉がちゃんと閉まってない。

 私は、ツナちゃんを抱き起こそうとしてたんで、すぐには閉めに行けません。

 ユリが行こうとしました。が。

「あへっ・・・」

 途中で腰が砕けて、素っ裸のまま床に転がってしまいました。

「ありゃりゃ」

 

 ツナちゃんを一旦寝かせて・・・

 ユリを助け起こそうと近づいた・・・

 

 その時でした!

 

「師匠ーーーッ!!! 現場は押さえましたわーーー!!!」

 黒髪も美しいネムリタロッカ王女殿下が、寝室にドーンと、踏み込んできたのは。

 

「え?」「は?」「はい?」

 

 私は立ち尽くしました。裸で。股間の1本(半尺ぐらい)が見える状態で。

 

 ユリは、私の手を掴もうとしていたのですが、王女にビックリして掴み損ねました。

 代わりにちがうものを、ギュッと。

「あひっ♥」──それ私のフターリア砲!!

 

 ネムリタ王女は、ヘナヘナと座り込みました。

 愛らしいお顔がちょうど私の股間と同じ高さに来ました。

 

 フターリアは射精しました。

 

 元気に飛んだ擬似精液は。

 ネムリタ王女の髪に命中。白いドレスの肩に命中。

 お顔に、唇に、可愛い鼻に・・・命中してしまいました・・・!

 

 王女殿下にBUKKAKEちゃった・・・。

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