TSゆりフタ令嬢侍女メイド! 作:min(みならい)R18
ビックリした方すみません。
フタゴン、王女を口説いてしまう
◆♀◆ 1、ムカデ走り ◆♀◆
「コラそこ! 歩幅を合わせろ!」
女教官の声が轟きます。
ビクッとなったアスカリア歩兵A、ギクシャクしながら歩幅を合わせます。
「そうだ! 揃って走れ! ムカデになれ!」
馬に乗った女教官。
歩兵の左右を走りながら、強い声を浴びせ続けます。
「いいぞムカデども! このまま、お館に戻る! 最後のひとっ走りだ!」
「確かにムカデっぽいわね」
お嬢さまが、そう言いました。
テニッサメイズお嬢さまです。アイメンカ侯爵家の、妾腹の姫。
黄色い馬の、鞍の上。フワフワ金髪くゆらせて、手綱を握っておられます。
ハーフエルフの美少女。
この彼女とタンデムしてる幸せ者が・・・
「ですなぁ」
・・・私、フターリアです。
ダンゼイズ伯爵家の長女。お嬢さまの侍女。兼、アスカリア伯爵家の侍。
肩書きが増えてきましたが、中身は相変わらず男子高校生です。女体大好き。
いまは、素ターリア。ネコでもなければドラゴンでもなく、フタナリにもなっておりません。
お嬢さまを抱きしめる腰がスカスカして物足りない。
「・・・ちょっと」
「スペースが余ってたから」
「バカ」
抱き寄せてお腹くっつけたら、怒られました。
パカ、ポコ・・・
別な馬が近付いてきました。輝くような葦毛の、気品のある戦馬です。
「ホントに、ムカデみたいですわね?」
乗り手の少女が、私たちに話しかけてきました。
黒髪も美しい乙女の名は、ネムリタロッカ。ブレロッケ王家の一人娘。
つい先日、私が擬似精液ぶっかけちゃったお姫さまですね。御父君に殺されるかと思いました。
「そうでしょう? ネムリタさま。ホントにもう・・・」
お嬢さまが応じます。
私はお嬢の腰を掴んでグイッと引き寄せました。
「あんっ!? こらっ」
「ムカデの馬術ですわ、乳姉妹よ」
「バカっもうっ離しなさいよ」
「・・・。」
揉み合いながら馬を歩かせる私たちを、ネムリタ王女はじとーっと見つめておられました。
ドカドカドカ・・・!
『冒険者の村』、細くて凸凹の多い中央通りを、歩兵どもが駆け抜ける。
店屋の主やお客さん、それに家の中の女どもが顔を出して、応援したり冷やかしたり、キャーキャー歓声上げたりして見送ります。
マラソンの観客みたいやな。
私たちは馬に乗ってついてゆきました。
兵隊は、伯爵邸まで続く急斜面を駆け登って・・・整列。
王女にお褒めの言葉を頂いて、『こんなコトもあるんだなぁ』みたいな顔をしてました。
まったく、人生、何があるかわからんよな。
◆♀◆ 2、女教官の願い事 ◆♀◆
「フタゴンとヤッてみたいのですが!」
夜。
女教官が、バカなことを言い出しました。
このおバカさんの名は、モリーヌ。私の侍女。美人で真面目でお尻がエロい姉ちゃんです。
突然バカなことを抜かすのは・・・誰に似たんでしょうな?
「あのなモリーヌ」
「私は御身の3番目でしょう?」
「あのな」
いまは、ベッドの上。互いに寝間着で、これから(色んな意味で)寝るかってタイミング。
エロいコトするつもりはあった。
けど、フタゴンは・・・
「禁止されてんだよなー。ユリに」
「バレなければいいんです」
「おまえ、結構二枚舌なトコあるよね」
「私はあなたの女です。そうしてくれるって仰いました」
「うん。言ったよ。一生連れていく」
「ならいいじゃないですか」
なにがだよ。
恋愛になると突然ダメになるな、この子は・・・。
「しょうがねーな。よしよし」
「♥」
とりあえず抱き寄せて撫で回してあちこちキスして御機嫌を取りました。
モリーヌは目を細めて気持ち良さそうにしてます。
「お嬢さまに説明することになるけど?」
「言わないで下さい・・・」
「はいはいw」
お嬢さまに言わずに呪文かけてもらうって、どうすんだよw
まあそういう意味じゃないんだろうけど・・・。
部屋を出て、テニスお嬢さまを探します。
「あ、マレーナ姉さん。お嬢さま見ませんでした?」
ダークグレイの髪したお姉さん。
マリエレジーナ司厨長(にして魔術師)に行き先を訊くと・・・
「テニスなら、王女殿下に招かれて迎賓館よ」
お隣の迎賓館へ。
綺麗な建物です。オンボロでいまにも潰れそうな伯爵邸とは大違い。
門番に訊きますと、
「どうぞ中でお待ち下さい。まだ夜は冷えるでしょうから」
と、暖炉のある玄関ホールに通されました。
王女の護衛が3人詰めてます。私を見ると、すごく微妙な表情をしてくれました。
階段から、黄色の繻子のドレスのお嬢さまが降りてきました。
王女殿下も、後ろから一緒に降りて来ます。
「これは、殿下。お騒がせして申し訳ございません」
「いえ、ちょうどお見送りするところでしたから」
にこやかに言いつつ、しっかり聞き耳立てる態勢の王女殿下です。
困ったな・・・。
「あの・・・試したいことがありまして、差し支えなければ、呪文をお願いしたいのですが」
私の顔を見たお嬢さま。即座に理解してくれました。
「はいはい。行きましょ」
キラーン! と、ネムリタ王女の眼が光った気はしたんだが。
咎め立てするワケにもいかんしな。
私たちは迎賓館を辞して、伯爵邸に戻りました。
「フタゴンをですね」
「あれは禁止されたでしょ」
「ええまあ、はい」
「モリーヌね?」
「いやぁ」
見抜かれてしまった。
ま、まあ、俺は何も言ってないし?
狭い階段をギシギシ言わせながら2階に上がります。
Uターンして小部屋に。
いつもなら、ダークエルフのダーリン姉ちゃんが「おかえんなさい」と言ってくれる地点ですが。
港町の代官に昇格したので、しばらく不在。部屋はシーンとしてます。
小部屋を抜けて、細い廊下右手の客間へ。
モリーヌが抱いてた枕をパッと離しました。
「これは、テニスお嬢さま。失礼いたしました」
「いいのよ。私たちの仲でしょ」
「・・・。」
モリーヌは頭を掻きながら私を睨んできました。『ヘタ打ちやがって』みたいな目です。
甘いわ。この俺がテニスに隠し事できると思ってんのか?
「じゃ、やるわね」
「なんで脱ぐまで待てないのか!?」
私はあわてて寝間着を脱ぎました。
色気もクソもない。男脱ぎです。
ブラジャーは、フックを外したところでモリーヌが抜き取ってくれました。
パンティは、何とか片足は抜いたものの・・・
「変容せよ、フターリア。女性器/クリトリスよ、疑似男根に。──ふたなりに、な~れ!
そしてさらに変容せよ。幻のドラゴンの力、二股巨根と賢者の知恵を兼ね備え。
──フタゴンに、な~れ!」
「ほギャー」
ドラゴン化した足に、パンティが引っ掛かった!
つんのめって、コケる!
反射的に翼を広げてしまい、先っちょが棚を薙ぎ払う形に。
ガッシャンドッシャン!
額縁やら小さな花瓶やらを叩き落としてしまいました・・・。
ゴンゴンゴン。ノックの音。「大丈夫か?!」
がちゃり。お嬢さまがドア開けました。「大丈夫ですわ」
「なんだよ騒々しい・・・」
赤毛の美人が顔突っ込んで、こちらを見ました。
お尻丸出しでベッドに突っ伏してる、フタゴンを。
「うわーw 今夜もバカだなー、リアは」
「開けんな・・・!」
ケラケラ笑ってる赤毛は、ユリ。女勇者にしてアスカリア伯爵とは、この美人のことです。
歳はハタチ前後・・・火災孤児なので、正確な誕生日はわかりませんが。本名も。
わかるのは、私たちのリーダーにふさわしい女だということだけです。
「ほどほどにしとけよ?」
がちゃ・・・。ドアが閉まりました。
ばーん! ドアが開きました。
「フタゴン禁止っつったろ!?」
「うん。ゴメン。ちょっと試したいコトがあって。俺が責任持つから」
「ちょっとって・・・」
ユリは室内をチラッと見て、モリーヌの様子に気付きました。
「・・・ふむ。リア、責任取れよ?」
「はい」
「・・・・・・んじゃな」
ユリは私の股間を見て、ごくりと生唾呑みながらドアを閉めました。
「ホント、騒々しいんだから」
「いきなり呪文かけんなっつーの」
お嬢さまと私は口喧嘩しながら落ちたものを拾って棚に並べました。
「あっ」
フタゴンはファンブル。握った花瓶を落っことす。
空中でモリーヌがキャッチ。ため息つきながら棚に戻してくれました。
「さすが我が侍女」
「こんな芸で褒められましても・・・」
「はははw 雰囲気壊してごめんね?」
私は、鉤爪のついた手はベッドについて、胸でモリーヌを押し倒しました。
◆♀◆ 3、フタゴンSEXする ◆♀◆
フタゴン。
フターリアの、ドラゴン娘への『変容』です。
手足に鉤爪、額には2本の立派なツノ。背中には、空をも飛べる、大きな翼。
ウロコも生えてたりします。
でも、乳はフターリアのまま。お腹も、ほとんど美少女のまま。
背中を丸めて座ればドラゴン。
仰向けになってお腹を見せれば、デカパイ美少女フターリア。ってワケです。
ま、いまは股間に2連装のフタナリ砲が生えてますがね。
話を戻しますと。
乳と腹は美少女のままなんで、そこで押せば安全なワケですわ。
モリーヌを押し倒して、成熟した女の腹に、2連装砲をこすりつけます。
すでに先っちょがヌルヌルしてる。
乳房同士もくっつけます。彼女の心臓の高鳴りが聞こえました。
「モリーヌ。後悔すんなよ?」
「あ、あ・・・ファリアさま。どうか優しく・・・んん♥」
フタゴン、長い舌で、モリーヌの唇を犯す。
ちょっとビビりながら喘ぐ彼女の舌を舐め回し、息を切らしたところで、唇を塞ぎます。
フタゴンは牙も鋭いですが・・・唇は人間のままです。なので、キスは可能。モリーヌは恐いだろうけど。
無理に脱がすと服を破ってしまいそうなので、舌を走らせます。
唇から頬へ。首筋へ。
紐でゆるく留められただけの襟元から舌を滑り込ませ、乳の盛り上がりへ。
お嬢さまの手が伸びてきました。モリーヌの乳を撫でて、襟の紐を解いてくれました。
お礼の意味で、私はお嬢さまの頬っぺたにキス。それからモリーヌの愛撫に戻ります。
人差し指の鉤爪で、そーっとモリーヌの寝間着をずり下ろす。
ブラジャーの肩紐を、これまたそーっと外す。
私のヤツよりシンプルでゆるいブラなので、めくるのは簡単でした。今度、いいの買ってやろうかな・・・
剥き出しになった乳首を、蛇の舌でじっくり舐め回しました。
「き・・・聞いてた話と、ちがいます・・・ねっ・・・?」
「そう?」
「も、もっと、いきなり犯されるものだと・・・」
言われてみれば、フタゴンにしては理性的です。
呪文が違ったからかな? 『賢者の知恵』とか言ってたね。
「焦らされるの、嫌い?」
「う・・・ううっ・・・」
モリーヌは太股をこすり合わせました。
俺はその白い肌を前足で掴んで押し広げ、膝を入れて閉じれないようにし、乳首への舐め回し攻撃を続けました。
モリーヌの体温が上がっていくのを感じます。
寝間着の下に手間取っていると、お嬢さまがふたたび手伝ってくれました。
お礼のキス。
蛇の舌をモリーヌのお腹に戻す。
下腹の茂みをくすぐって、割れ目へ。
「あ、あっ♥」
ネチネチと割れ目の表面を舌で弄んでから・・・
「入れるぜ」
「は、はいっ・・・どうぞ、旦那さま・・・」
モリーヌに、下側のフタゴン砲をすべり込ませました。
「あーーーっ・・・♥」
「だいぶ感じてるな? モリーヌ」
「うううっ・・・」
「俺も気持ちいいよ。そろそろ、ガマンできなくなりそうだ」
チロチロ舌を出してモリーヌの頬を舐めます。ちょっと叩くみたいになったりもする。
モリーヌは首をすくめてくすぐったがりました。
「ニーズは?」
「最初は1対1でヤッてあげなさいよ」
「ホント良くできた子ですね・・・」
「うるさいわね」
お嬢さまはこっちにお尻を向けました。
それから振り向いてきました。
「・・・。」
「・・・。」
やっぱり見たいのか。
いいけどねw 呪文だけ唱えさせて「出てけ」なんて、ひどいもんな。
「いくぞモリーヌ」
「・・・。」
モリーヌは、私の肩に手を乗せました。
押し返すような手です。
・・・フタゴンは、こういうことされると、逆に興奮するんだよな。
「待って」とか言われると、ブレーキ効かなくなりやすい。
性悪というか。ドラゴン気質というか。大切なものほど奪いたい。暴きたいっていう。
奥まで、貫いてやりました。
「あ・・・っ♥」
ピストン開始。
ゆっくり。
ほぼ抜けるとこまで引いてから、モリーヌの奥庭に押し返されるまで入れる。
2連装砲で、クリトリスを挟み込むように圧迫。こすり立てる。
こっちも気持ちいいけど、モリーヌはもっと。見る見るうちに美貌が真っ赤に。
「だ、旦那さま、あ、うっ、あああ♥ ふわあっ♥」
ピストン加速。
モリーヌを真っ赤に燃え上がらせながら、下側のペニスで彼女をこすり抜きます。
熱い女体から絶頂の匂いが上がってくるのがいい。フタゴンの感覚を楽しませてくれます。
入れてない上側のペニスもかなり気持ちいい。モリーヌの愛液でヌルヌルになって、モリーヌのクリトリスでこすられて、ビクビク痙攣するお腹に愛液で文字を描くようにして・・・
射精。
モリーヌの膣奥とおへそに、同時に注ぎかける。
へその方で何をされたか悟ったモリーヌが「あうう」と喘ぎました。
それが可愛かったので、ドラゴンの前足で完全に頭を抱き込んで、ディープキスしてやりました。
息ができなくなったモリーヌが汗だくになって悶える。
カワイイw
フタゴンは意地悪で楽しい気分になって、ピストンを再開しました。
ディープキスでモリーヌの呼吸を封じたまま、激しい腰使いで女性器を嬲ります。
「・・・ファリア?」
「はいっ・・・!?」
お嬢さまに呼ばれて、私は頭を起こしました。
モリーヌの唇からにゅるーんと舌が抜けます。
「彼女、伸びてるわよ」
言われてみれば、モリーヌの腕がだらりと広がり、目が宙を彷徨ってました。
失神まではいってないけど、熱と呼吸困難でフラフラになってるっぽい。
「ありゃw」
私はピストンをゆるめて、ゆっくりとクリトリスをこするだけにしました。
モリーヌの裸体がのけ反って・・・、ガクンと落ちます。イッたらしい。何回目かな?
「止めてあげなさいよ」
「え?」
「腰」
「ああ」
重ねて言われて、ようやくフタゴンの腰が止まりました。
「・・・やっぱ、ヤバいですな。フタゴンは」
「ヤバいわね」
「禁止は妥当でした」
「同感よ」
◆♀◆ 4、フタゴン押し倒す ◆♀◆
「ニーズもヤッちゃう?」
「会話がつながってないわよ?」
「しばらく不義理してたから・・・ね?」
「い、いいえ。やめとくわ。北領への旅行も控えてるし・・・」
「そっかぁw」
ニタニタ笑いながら、モリーヌから引き抜いた私は。
テニスお嬢さまの細い腰の両サイドに、サッと左右の前足を突っ込んで。
ふんわり広がっていた少女のスカートを押さえました。
「あ・・・!」
「じゃあ、いまのうちにヤッとかないと」
「はッ、話聞いてた?!」
「うん聞いてた」
「だったらなんで──きゃっ!」
乳でお嬢さまに体当たりして正常位へ。モリーヌと同じパターン。
お嬢さまは隣のベッドに倒れました。こちらはお嬢さまのベッドですね。私のとくっつけてあるんで、乱交の時は助かります。
「ま、待って? ファリア。フタゴンを解くから・・・」
「ニーズ♥」
「だ、だめよ。私1人じゃ、フタゴンの相手は」
「がんばって?w」
「きゃー!?」
可愛い悲鳴を上げるお嬢さまを、フタゴンは押し潰しました。
ペニスをこすりつけて、スカートをめくり上げます。
舌で舐め回して、襟をゆるめます。
「待って・・・た、助けて、ユリさm──んむむっ」
叫ぼうとしたお嬢さまの唇を、唇でふさぎます。
もがく少女のカラダの感触を楽しみます。
お嬢さまは、脱出できません。
私は、ただ、のしかかってるだけですが・・・体重差もあるしね。
もう息を切らしてます。
「ほ、ホントに、どうしようもないわね! やめてってば!」
「・・・イヤなの?」
「・・・イヤじゃないけど、身体が「やったーw」きゃー!? ユリs──んむむっ!?」
お嬢さまの股間に、2連装砲をこすりつけます。
お嬢さまがハネ上がった。こすってるだけでイッちゃったっぽい。
モリーヌので興奮してたのかな? この子、寝取られで興奮する素質あるっぽいし。
ピストンを加速させます。お嬢さまが顎を反らして首を振りました。
「あっあ、あぅぅ、ふああッ♥」
「ニーズ。ニーズ。ニーズ♥」
パンティに包まれたままのクリトリスを嬲ります。お嬢さまの太腿がフタゴンを挟みました。スカートが破れる音がしました。
お嬢さまの目がトロトロに潤んで、焦点が合わなくなってゆきます。
「もっ・・・もうダメ・・・たすけ、誰か助けて・・・!」
お嬢さまが、切れ切れに喘いだ・・・
その時でした!
「『助けて』と言いましたね? 間違いなく聞こえましたわ!!」
黒髪も美しいネムリタ王女が、踏み込んできたのは!
またかよ・・・。
◆♀◆ 5、ネムリタ王女、見参! ◆♀◆
「えい!」
ネムリタ王女。そのまま、私に体当たりしてきました。
「あぶなっ?!」
俺は仰向けになって、乳で受ける!
抱き合う形で隣のベッドへ!
・・・いや、だってさ。
ウロコのあるトコでガードしたりしたら、王女がケガするじゃん。
柔らかいトコで受けてあげなきゃ。
そしたら王女、ベッドにつまずいて、そのまま飛び込んできたんですわ。
で、仰向けのフタゴンに王女がまたがるような体位になっちゃったと。
「あ・・・」
王女さまの唇が、フルフル震えます。
柔らかいお腹・・・
2連装砲がゴリゴリめり込んでる・・・
ネムリタ王女は身体を起こして、その巨砲を見ました。
「嘘・・・こんなの、見たことありませんわ」
「見たことはあるんだ」
「ええ。花嫁修行で、モデルのものを何本か」
「フタゴンはこうでして。まあ、魔術ですからね」
ギンギンに反り返って、モリーヌの愛液で光ってるペニスを眺めながら会話。
マヌケすぎる。
しかし私は必死です。
王女には穏便に出てってもらわないと。今渡こそ、御父君に殺される・・・
「びっくりしましたよ」
やんわりと咎めてみたら。
「・・・。」ネムリタ王女は、サッと目を逸らしました。
「ですが、ほら。御覧の通り、2人とも無事ですので・・・」
「無事?」
お嬢さまとモリーヌ。2人とも仰向けでハァハァ言ってます。
モリーヌは素っ裸。股間とお腹はフタゴンの擬似精液まみれ。
お嬢さまもスカートめくれてパンティ丸出しです。
「嫁入り前の娘たちをこんなにして、『無事』ですか?」
「・・・。」私はサッと目を逸らしました。
「ファリアさまは、本当に女誑しですのね・・・?」
王女の吐息が熱くなってきました。
女体が、ふたたび、私に密着してきます。今度は力が抜けて熱くとろけてました。
これはヤバいですよ。
賢者の知恵でなんとか切り抜けなければ。
「ニーズ助けてー」
賢者の知恵『誰かに頼む』!
「どこを見ておられるのです? 私が話してますのに」
王女のアタック『頬を掴んで自分を向かせる』!
私は敗北しました。
真上から見つめられます。
「ファリアさま・・・ユリさまだけでなく、師匠まで。こんな綺麗な御顔をして・・・」
唇が近付いてきます。
賢者の知恵『被害の最小化』!
とりあえず何をやってもダメージになりそうな現状で、最小ダメージのルートを探る!
・・・共犯になるしかないと出ました!
「姫・・・姫のほうが、綺麗ですよ」
◆♀◆ 6、フタゴン、王女を口説いてしまう ◆♀◆
「まあ・・・♥ 御冗談を」
「冗談だなんて。日に日に美しくなっておられますよ」
「ありがとうございます」
王女はほほえみました。
・・・ホントに美しい笑みでした。
「これも、あの忌まわしい城から救い出して下さった、あなたのお陰ですわ」
「ああ・・・」
眠りの城。
11歳の王女を両親から引き剥がし、2年も無為に過ごさせた、呪いのお城。
「・・・そうですね。3人とも帰って来れて、本当に良かったです」
「ええ。ファリアさまやテニスには、本当に感謝しておりますわ」
「うれしい御言葉です」
私も笑いました。
「ですが、御父君はお怒りになられるでしょうな? 私が、こんなことをしては」
「ふふ♥ 大丈夫ですわ。私だって、そんなに野暮じゃありませんもの」
ピュルッ。フタゴンの舌が飛び出しました。
「きゃっ!?」
「失礼。勝手に出ちゃうんですよ」空気読みたくなるとね。
「そ、そうですか・・・」
私は、姫の腰をそーっと抱きました。
それから、姫の背中を撫でました。
ウロコのついた腕を、ネムリタ王女は眺めます。「あん・・・♥」と、可愛い喘ぎを洩らしました。
「姫」
「ナータと・・・お呼びください」
「ナータ?」
「はい・・・♥」
王女はうっとりしてます。
イヤな予感がするぞ。
『将来、大切な御方にこう呼んでもらおうと決めてました』とか言われそうやぞ!
余計なコト言われる前に会話進めとこ。
「将r「ではナータ。私のことは、ファ・・・」
「フリア! フリアとお呼びしても?」
「フリアですか。いいですよ」
「誰かとかぶってます?」
「いいえ」
「よかった♥」
うわー! イヤな予感がする! ニーズ助けてー。
チラッと見ると、ニーズはサッと目を閉じました。
・・・とっくに起きてたなオメェ!
王女もそっちを見ました。ニーズは寝たフリです。
「今夜は・・・あまりお邪魔をしては、私の大切な友に怒られそうですから」
「いえいえ」
大丈夫ッスよ! 怒られるのは俺ッスから!
「ですから・・・1つだけ、ワガママをお許し下さい」
「なんでしょう?」
王女は、可愛らしい唇を、そーっと近付けて来ました。
吐息が混じり合うあたりでストップ。
・・・最後は私が動けと?
「ナータ」
「フリアさま」
私は首を持ち上げて、隙間をなくしました。
13歳の王女の柔らかな唇に、15歳のメイド(侍女よ!)の濡れた唇を触れ合わせて・・・
舌を入れたりはせずに、『初めてのキス』から外れないであろうラインにまとめました。
「ナータ。あなたは美しい」
「ありがとうございます。フリアさま・・・」
王女は切なそうな表情をしつつ、自分から身体を離しました。
「御二人には、私が謝っていたと・・・お伝え下さい」
「御丁寧にどうも」
私は彼女の肘を支えて、ベッドから降りるのを手伝いました。
2連装砲ビンビンにしたまんまで・・・
「では」
「あの、姫。お召し物が」
「あっ」
王女の夜着。青色の長いワンピースですが。
お腹に、くっきりと、染みが・・・。
「申し訳ございません。私が綺麗にしますので・・・今夜は、こちらを!」
「まあ。フリアさまの?」
私の、裾が少し短いワンピースを着てもらいました。
袖はダブダブになりましたが・・・
王女は、頬を染めています。
よし正解だな。
ニーズのを出そうかと思ったんだけど。サイズはぴったりだし。
賢者が『やめとけダブルプレーになるぞ』って言うんで、やめたんですわ。
「似合いますか?」
「私よりも似合うぐらいですよ」
「おおげさですのね♥」
な~んて会話をチマチマ重ねてから、やっと、王女は引き揚げてくれました。
その小さな背中を見送って・・・
小部屋で護衛(私を睨んでました)と合流するのを確認して・・・
手を振ってきたので振り返して・・・
扉を閉じて・・・
その扉に耳をぴったりくっつけて足音が近付いて来たりしないのを確認して・・・
「た、助かった・・・!」
私は、ドアの前に崩れ落ちました。
心の底から安堵して、大きなため息をついて・・・
振り向くと、モリーヌとお嬢さまが私を睨んでました。
まだ助かってなかったわ。
◆♀◆ 7、朝の会議 ◆♀◆
翌朝。
伯爵邸の1階、食堂にて、短い会議がありました。
(アスカリア伯爵家の会議は常に短いです。ユリたちの有能さを感じます。)
「予定通り、明後日の朝出発する。兵は4班。私たちは全員。王女と親衛隊もついてくる」
「本領の守りは大丈夫なので?」と私。「今度は、すぐには引き返せませんが」
「うむ。兵になってない連中がいるからな」とユリ。
意味不明の返答だが。
マレーナ姉さんは何も補足してくれません。
ということは、口に出せない類の武力かな? 犯罪者を金で雇ってるとか。
ユリには、そんなヤツらと関わって欲しくないんだが・・・
自警団がマフィア化してるような地域もあるからなぁ。
軍がカバーしなきゃいけないんだけど。
食料が足りんのよな。
軍人を増やすと、農夫・漁師・狩人が減る。食料が足りなくなる。
だから自警団任せになって、自警団がマフィア化しても潰せなくなる。
ユリもそういう連中と付き合わなきゃいけなくなる、ってワケ。
つまりは、余剰生産が必要ってコトだ。
「──いいかな?」ユリが続けます。「ルートは、以前、ココに戻った時の逆走だ」
ごく簡単な地図が広げられ、ユリが指差して名前を読み上げました。
(地図です。伯爵邸は真ん中らへんです)
「北上して、コシモン村」・・・私の初体験の村ですね。
「東に折れて、バイーズの都」・・・祖父ちゃんのトコだ。モリーヌとヤッた。
「橋を渡って、カクレミ村」・・・フタゴンでガイコツ軍団と戦って、乱交した。
「回り道だが、ダマルトの都にも寄っていく」・・・父ちゃんのトコですね。温泉でヤッたな。
・・・ヤッたことばっかり思い出すわ。私、やっぱり淫魔かも知れん。
「ダマルトの後は、状況に応じて北領を見て回る」とユリ。「以上だ。質問は?」
「食料は?」とモリーヌ。「北領はうまく行っていないのでしょう? 補給も滞りそうですが」
「計画はテニスが立案中だ。ただし・・・」
「向こうの文官の報告が信頼できるか、という問題はあるわ」とマレーナ姉さん。
「いざとなったら、兵は戻して、私たちはリアで食いつなぐ」
「俺? ・・・ああ、樹ターリアか」
「そうよ」とマレーナ姉さん。「種は、私とテニスが持って行くわ」
種さえあれば、一日でそれなりに食えるモン育てれるもんな。
「・・・あれ?」
「なんだよ」
「余剰生産増やせるじゃん、俺」
「急になんだよ」
「あ、失礼しました。ちょっと別なコト考えてて」
「言ってみ?」
ユリに促されたので、言ってみました。
樹ターリアで促成栽培→余剰生産アップ→軍人を増員→自警団(や私掠組織)の縮小
→ユリちゃんがクリーンな身に!
「・・・。」ユリは仏頂面になりました。
「だから言ったでしょう?」マレーナ姉さんが言いました。「ファリアは私が使うべきなのよ」
「リア1人に依存はできん。危険過ぎる」
「依存はしない。活用はする。ちょうだい」
「むむむ・・・」
あれ? 俺の所属が変わりそうだぞ。藪蛇だったか。
「この件は保留!」ユリが結論しました。「他にあるか?」
「王女殿下には、どこまで見せてよいのでしょう?」と、テニスお嬢さま。
「無理に隠さんでいいぞ。どうせ、諜報に抜かれるだろうし」
「ダーリンがいないと、防諜には手が回らないから」
「ま、口の固さはアピールしとけよ?」
「それなら大丈夫ですよ!」私が安請け合いすると・・・
「オマエだよ」「リアに言ってるのよ」「自覚を持ちなさい」
3人がかりで言わんでもいいだろ・・・
会議終わり。
マレーナ姉さんはサッと立ち去る。お嬢さまもついていく。
モリーヌも、メンバー選出をユリに命じられて出て行きました。
俺は残って、「お茶淹れますか?」
「たのむ」
ダーリン姉ちゃんがいないからねー。
ユリの世話は、私に回ってきております。
「ふぅ」お茶をすすりながらユリ。「忙しいわ」
「早く片付けて、港行きたいよな」
「またネコちゃんかよ」
「ダーリン姉ちゃんだよ!」
「寝取る気かよ」
「ちがうわ! なに? なにか怒ってんの?」
「・・・。」ユリは私をじーっと見てから、「ナータ。あなたは美しい」
「──すみませんでした!」
「夜のお楽しみに口は出さんが。ホントに潰れるからな? ウチ」
「はい。・・・はい」
私は頭を下げてから、上目遣いにユリを見ました。
「なんとかなんない?」
「私に言うなよ。オマエが誑したんだろ」
「たらした言うな・・・わざとじゃねえよ・・・」
「ウソつけ」
「オマエだってあるだろ? 好きj・・・熱烈にアタックされた経験」
「・・・まあな」
あぶね。
『好きじゃない女にまとわりつかれた経験』とか言いかけた。
ここ食堂だっつーの!
アスカリアの下男・下女に聞かれてもおかしくないんだって。
それを王家の諜報にスッパ抜かれたら・・・今度こそ、バーシー王に斬られるわ。いや暗殺かな。
「素晴らしい人だと思うんだけど。俺じゃ、さぁ」
「・・・。」ユリは黙ってます。
「なんだよ?」
「ボクの恋人のコトを、『大したことない』って言ってんの?」
「恋人・・・」
「フターリアっていう、黒髪の美人だけど」
うわ来た! フターリアちゃんにクリティカルです。
「ユリ・・・♥」
「いいカオしちゃってさぁ」お尻を撫でられました。
「あ♥ もうちょ♥ バカっ♥」
「今夜来る?」
「う・・・ううっ♥ お嬢さまの御機嫌取らないと」
「じゃあ一緒に来いよ」
「す・・・すまん。ありがと♥」
私は素早く周囲を見てから、ユリの側に屈み込み、彼女の頬に下からキスしました。
ユリの手にお尻を掴まれながら・・・
なんか、だんだん調教されてる気がするけど・・・
フターリアがメッチャ喜んでるんだよな・・・
「・・・この子、オマエと相性いいんだと思うわ」
私は囁きました。
自分でも、いまの声はエロかったと思う。
ユリにも効いたようです。トロッと潤んだ瞳で私を見てきました。
「この子って?」
「フターリア。このカラダ」
「そっか」
ユリはニヤニヤしました。
「私もそう思うよ。この世で3番目に相性のいい人だってね」
「・・・!」
私はカチンと来ました。
その瞬間、ユリの指が、グイッとお尻の谷間に入ってきました。
私の目の前は真っ白になりました。
あれ・・・?
イッちゃった・・・
「ほら、いつまでもイッてると、みんなに見られるぞ?」
「は・・・はひっ・・・♥」
「仕事しろ仕事」
「くそっ・・・」
背筋を伸ばそうとして、失敗。
テーブルに手をついてなんとか直立に近い姿勢になる私。
ユリは、楽しそうに見ていました・・・。
絶対コイツのほうが女誑しだよね。
◆♀◆ 8、ユリと母上、昔話 ◆♀◆
私は、まず洗濯物に取りかかりました。
王女の服を、下女に任すわけにはいかん。
贅沢に湯を沸かし、伯爵邸で最高級の石けんを使って、丁寧に・・・
洗っていたら、お嬢さまが来ました。
「午前と午後、促成を1セットずつ命じられたんだけど」
「1セットでいいので?」
「ええ。午前はアイメンカへの伝令と『変容からの帰還』の実験をしなくちゃいけないし、午後には補給計画も提出しなくちゃいけないんだけど」
「・・・あの、お嬢さま。酷使されてません?」
「大丈夫よ。補給計画は、頭の中では書き終わってるし」
「アンタほんと天才やな・・・」
「樹ターリアの『乙女』で洗い物しながら促成できない?」
「わたしゃ凡才でして」
「やればできるかもよ?」
「かも知れんが、王女のお召し物にキズをつけるかも知れんじゃろ」
「そうね」
「すみませんね。なんか、いっつも足引っ張って」
「そんなコトはないけど」
お嬢さまは黙り込みました。宙を見てる。頭の中で何か書いてるのかな?
「じゃ、実験しながら計画を書き始めるわ。終わったら来てちょうだい」
「かしこまってござる。まこと、かたじけのうござる」
「誰のマネなの?」
なんとかドレスを綺麗にできた。
食堂の暖炉に火を入れるよう、下男に頼みます。
私たちの寝室に上がると、暖気が放射されてました。
食堂の暖炉からこの寝室を通って煙突が抜けてるんですわ。その煙突の輻射熱ですね。
この熱で、お召し物を乾かすワケです。
伯爵邸には、最上階(というか屋根裏)に、干し物部屋があるんですけどね。
そっちは孤児院の子が遊びに来たりするんで──
「フタゴーン! 遊ぼうぜぇー!」
孤児院のクソガキちゃんがやって来ました。
栗毛の美少女。クリッカです。
王女のドレスを吊るそうとしてる私に、後ろから飛びついてきた。
「うわあ! バカ野郎離れろいまはダメだ」
「え?」
「ちょっと待って。これマジで絶対ダメな服だから」
「あ、そうなの? ごめ~ん」
──こういうのがあるんで、子供が来る場所には干せないんですわ。
洗濯物の距離を調整。絶対に縮んだりしな「何してんの?」
「・・・絶対に縮んだりしねー位置を探ってんだよ」
「めんどくせ。太陽に当てたほうが早くね?」
「そうはいかんのだよ。高級品はな」
「へー」
「・・・よし。ヒマなの?」
「うんヒマー。ユリ姉んトコ行ったけど、追い払われた」
「俺も作業あんだよな」
「何すんの?」
「植物を育てる」
「つまんなそう・・・」
「とりあえず見に来いよ。つまんなかったら、よそ行きゃいいじゃん」
「・・・ンだな。じゃあ見せて」
「いいよ。おいで」
「イエーイ」
腰に抱きつかれながらお嬢さまのところへ行きますと、
「ちょうどいいわ。1セット目は孤児院の畑よ」
「なんだ。そうだったの」
「ちぇっ」
孤児院に戻ることになったクリッカは、ちょっと不満げでしたが。
「変容せよ、フターリア。肌堅く、髪鮮やかな新緑の、幹太く立つものに――樹木の乙女に、な~れ!
そしてさらに変容せよ。根の力を分け与え、子供たちを育むお豆畑の母とな~れ!」
「うおおおお!」
私が樹ターリアに変身すると、クリッカちゃんは大興奮。
「すげぇ! 樹になった!」
「もぉ~とひぃ~かるぅ~・・・」
「叩いちゃダメよ。ファリアがケガするわ」
「えっ。ごめん。ごめんフタゴン!」
「いぃ~こくぅ~のぉ~、いいよぉ~、じゅれぇ~いなぁ~る、おぉ~れはぁ~」
「・・・フタゴン怒ってる?」
「ちょっと怒ってるかもね」
「ごめん!」
「──ちがうわ! 合言葉が長すぎんだよ!」
長~い合言葉を唱え終えて、分離できた私。
早速、お嬢さまにツッコミを入れます。
「ひぇぇ」クリッカがビビりました。
「ちがうちがう。クリッカじゃなくて」
「じゃ、進めてちょうだい」
「お嬢さま! あなたに怒ってんですよ!」
「知ってるわ。でも『変容』に『変容』を重ねる以上、長い合言葉のほうが安全なのよ」
「そうなの?」
「そうよ」
「ごめ~ん」
「進めてくれる? 時間がないわ」
「マレーナ姉さんに似てきたよね・・・」
私はニンジャみたいなポーズ取って集中しました。
豆がニョロニョロ伸びてゆく。
すでに支柱を立てる程度だった細いツタが・・・
見る見るうちに太くなり、小さな鞘を実らせました。
「うおっ! すげえ!」
クリッカがはしゃぐ。
「おいみんな来てみろ。樹ターリアすげーぞ!」
「あー?」「なんだこの木」「でっけぇー」
「叩くんじゃねえバカ野郎!」
騒々しい子供に囲まれて、豆を伸ばします。
「・・・このへんで?」
「もうちょっと」
「これ以上やると、全面持ちそうにないですが」
「いいのよ。意図的に差をつけるの。促成と通常の差を調べる実験でもあるのよ」
「・・・なるほど!」
人体実験? と、一瞬思いましたが。
いまさらだったわ。王様に促成栽培フルーツ食わせたわw
「すごいですねぇ」
枯れ木みたいなお婆ちゃんが、顔を出しました。
孤児院長のシノ婆さん。またの名を、聖女アスカリア。
ユリの育ての親。アスカリア伯爵領の名の元は、この御方ですわ。
「まるで、母上のようですね。色んな呪文をお使いになられる」
「私の母ですか?」とお嬢さま。
「ええ。伯爵が5歳の頃にね。一度だけ。色んな手品をしてくれてね」
シノ婆さんはちょっと迷ってから、子供たちに聞こえないよう、こんな話をしました。
「『この子はマーミクリーテさまに嘉されている』と、当ててゆかれましたねぇ」
「ユリを見て? 才能を見抜いたってコト?」と私。
「ええ、ええ。そうです」
マーミクリーテさまは、魔術の神です。
『発動』『変容』『妨害』の、3つの才能を人間に与えてくださる。
ユリは3系統すべての才能持ちなので、確かに、魔術の申し子って感じではある。
とは言え・・・
「5歳じゃ、呪文も唱えられないよね?」
「ええ。言われた本人が、キョトンとしてましたねぇ」
「ユリ・・・」
可愛い・・・♥
ヤバい。好きな女の、子供時代の話。たまらん。
「もっと聞かせてください! ユリの昔話」
「そのうちね」
かわされました。
「後は、こんな風にも仰ってましたねぇ・・・」
「この子は、人並み外れた英雄になるでしょう。
ですが、いかなる英雄も、いつの日か、武力で解けぬ問題に直面するもの。
その日のために、教育をなさるとよろしいでしょう」
「・・・ユリがやんちゃになってからは、毎日この言葉を思い出しましたねぇ」
「はぁ」私は感心しました。「母上、ホンマ予言者やな」
「そう?」お嬢さまはクールでした。「論理的なアドバイスだと思うけど」
「それが的確にヒットするのが『予言』じゃないの?」
「ちがうわ。予言はバクチの一種よ」
「そうかなぁ・・・」
「さ、次に行って? ちょっと育てすぎよ」ぺちっ。お嬢さまは、私のお尻を叩きました。
「いてっ。面目次第もございませぬ」
孤児院の豆畑を階段状に育てて・・・(子供らは途中で飽きていなくなりましたw)
シノ婆さんと別れた私たちは、次の仕事に移るのでした。
◆♀◆ 9、夜の会議 ◆♀◆
「・・・ってな話を聞いたよ」
夜。
主の寝室にみんなで集まって、シノ婆さんから聞いた話をすると。
「ふーん」
ユリは赤くなって、横を向きました。
「ティニーモノーシャさまには、何度か力を貸してもらったからなぁ・・・」
「そうなんだ! おい、それ聞かせろよ」
「そのうちね」
「シノ婆さんみたいなかわし方しやがって・・・」
「母上には感謝してる。けど、雇ったのは、テニス本人に期待したからで、母上は関係ない」
「・・・あ、そっか」
配慮して、黙っててくれたんだな。
「ありがとうございます」とお嬢さま。「私が一人前になったら、聞かせて下さいまし」
「うん。大人になったら、でもいいよ」
「あと2年か・・・」
ブレロッケでは、15歳で成人です。
「ニホンではちがうんだっけ?」とユリ。
「あ、うん。ユリぐらいになって、やっと大人だね。就職はさらに先だったりする」
「就職する前に死にそうな世界ね?」とマレーナ姉さん。
「そうなんだよな・・・」
10代で病気したりケガしたりって、ないワケじゃないもんね。
俺もそうだし。
学校行った記憶しかないもんな。
試合に出れないまんま、練習だけで死んじゃったようなモンだよ。
15年、ずーっと練習。終わり。バカみてぇ。
「・・・世の中に出たかったよな。ま、こっちで叶ったけどさ」
「・・・。」ユリは黙って肩を叩いてくれました。
「バリバリ働いてもらうわ」
マレーナ姉さんはワイン呑みながら冷たく言い放ちます。
ツンデレやなこの人は。
「ツンデレやなw」
「なんて?」
「おっと、口に出ちゃった」
「この子は!」
マレーナ姉さんが掴みかかってきました。私は枕でガード。枕を挟んでいちゃつきます。
「ボクのだぞ!」
ユリが横から割り込んで、マレーナさんとやり合って、抱き合って、キスを始めました。
ちょっと予定とちがうけど、いい雰囲気なんで、邪魔はしません。
・・・ってか、これもユリが配慮してくれてんのかな?
「ニーズ。昨日はごめんね」
お嬢さまを抱き寄せて、謝りました。
無言だけど、許してくれる雰囲気にはなった。
キスして、フワッフワの金髪を撫で回して、可愛がりました。
お嬢さまがモリーヌを見たので、彼女も引っ張って、ごめんねのキスと撫で回し。
3人でくっついてイチャイチャしました。
「・・・で、どうなさるのです? あの御方のことは」
「いや・・・どうしよう・・・」
モリーヌに訊かれて、私は頭を抱えました。
今日、ドレスを返しに行ったときは、機嫌も良かったんだけど。
私が下がろうとすると、途端に悪くなった。
あれは『誘いもせずに帰るの!?』というコトだったんだろうな・・・
「次は誘わないと、キレられる気がする」
「ホントに知りませんよ、刺されても」とモリーヌ。
「そうだね。オマエ、助けてくれなかったもんね。バーシー王の時も、昨夜も」
「あ、あれはですね。その。あ、ワインお代わり頂きます」
「どうぞw」伯爵閣下が注いでくれました。
「ふぅ・・・。で、どうなさるのです?!」
「誤魔化してんじゃねーぞw」
「きゃぁん♥」
「正直、俺、無責任だったと思ってる。もっと早く、断るべきだった」
落ち着いてから、私は打ち明けました。
「ニーズとユリとツナちゃんで、いっぱいいっぱいなのに。なんとかわかってもらって・・・」
「それで納得するかしら?」とお嬢さま。
「ダメかな・・・」
「私なら『じゃ、誰か切って? 私以外』って言うわ」
「言いそう!」
「ひとまず、ちゃんと恋人役をするしかないわね」
マレーナ姉さんが、事務処理みたいな声で言いました。
「あちらに恥をかかせてはいけないわ。それだけは」
「確かに」
「そうして時間を稼いでいれば、あっちが飽きて、捨ててくれる可能性もある」
「ありますかね?」
「娘の『恋愛』なんて、9割は見栄よ」
「1割は」
「打算よ。結婚まで行くのはそれ」
「マリ・・・!」ユリが傷付いた顔をしました。
「マリ姉。旦那が泣きそうになってるよ」
「私は娘じゃないわよ? それに、ユリはただの恋人じゃない。恩人で、主で、伴侶よ」
「あーあー、ハイハイw ごちそうさまでした!w」
「この子はもう!」
私たちは、その夜はそんなに淫らなコトはしませんでした。
次の日も準備に明け暮れて・・・
北領への出発の朝を迎えたのでした。
ネムリタ王女からは、特別な要求はありませんでしたが・・・
出発前、目が合うと、
『楽しみにしていますわ。いつお誘い頂けるのですか?』
みたいな、強い疑問をこめた笑顔を向けられました。
うわー! 助けてぇー!