TSゆりフタ令嬢侍女メイド! 作:min(みならい)R18
◆♀◆ 28、王都に向けて ◆♀◆
「変容せよ、フターリア。その根は長くたくましく、幹太けれど山越えて皆を運ぶ大樹となれ――樹木の乙女に、な~れ!」
私は樹木になりました。
いつもより、根が広い。『木』というより、『土』の字みたいな形ですわ。
「おお・・・!?」「恐ろしい。なんという『変容」っぷり」「人間とは思えぬ・・・!」
ビビワメッツ・ババアどもが、失礼な悲鳴を上げております。
ビビってんのバレバレだぞ? 芙っ芙っ芙w
「新鮮な反応だなァ・・・」「俺ら、慣れちまったもんなァ」
などと、アスカリア兵。
だよね。驚いてくれるほうが楽しいよね。
私は枝をザワザワさせ、ババアズのほうに傾いてみせました。
「ひぃ!?」「たっ、倒れてきますわ!」「化け物樹が! ヒィヒィ」
「芙わぁ~っ葉っ葉ぁ~」
樹ターリア満足です。
べし! ユリに腰のあたりを叩かれました。
「とっととウロ開けろ。ユリヲワーナと競争なんだぞ」
「はぁ~いぃ~」
合言葉を唱えます。
「本光る太き幹の・・・内の花?
異国の樹霊なるメイド。
羽織る木皮を脱ぎ捨てて、
羽ばたき変わるぜ、樹ターリア!」
にょろ~ん。『乙女』を分離。ツタで宙に浮遊。ビビワメッツ・ババーズ、腰抜かす。
ウロをチェック。おk。
「すぐに出るぞ」とユリ。
「あいよ。『本光る太きメイド号』へようこそ」
お嬢さまを抱き上げて、ウロに入れます。
「メイドじゃないってのに」
「誰に向かってモノ言ってるんですか?」
「私の侍女に向かってよ!」
ユリが、ビビワメッツ・ババーズ(1)を、ウロへ連れ込もうとします。
「ひぃぃ!?」ババア1はユリにしがみつきました。「お許しを! こんなモノには、乗れません」
「あなたの力が必要なのだ。ユリヲワーナを追い詰めるためですぞ」
「し、しかし・・・」
「心配御無用でござる!」
私はババア1を抱き上げて、ウロに投げ込みました。「ギャー!?」
「リア! おまえなぁ」
「婚約者3人の総意でござる」
「え?」
ユリは背後を見ました。
マレーナ姉さん(第一夫人候補。婚約はまだ?)。無表情。
ダーリン姉ちゃん(第二夫人・婚約者)。薄いほほえみ。
ユリはこちらを見ました。
「・・・出よっか」
「はいよ」
ウロに3人の女を乗せて、樹ターリア、出発です!
ユリは歩き始めました。
私も、ぬかるみを泳ぐようにして、ニョロニョロとついてゆきます。
向かうは、西南西!
・・・あれ?
王都に行くなら、ダンゼイズ(南東方向)を経由するハズだが?
「ユリは乗らねえの? あと、方向違うくね?」
「私は走る。こっちで合ってる」
ユリは、地平線に横たわる、険しい山脈を指差しました。
「ウネルネ山脈を越えてゆく!」
ウロの中には、テニスお嬢さまと、ビビワメッツ・ババア1と・・・
ナータちゃん殿下が、乗ってらっしゃいました。
◆♀◆ 29、尾根の雨 ◆♀◆
どざー・・・・・・・・・!
樹ターリアです。
尾根は、どしゃ降りです。
行く手に連なる峰々が、白くけぶって見えなくなりました。
「樹リア! 止まれ!」
「はい! ジュリア止まりまぁす!」
私は停止。
足元の石が、少し崩れました。ポチャッ。岩の間を流れる水に落ちました。
「休憩するぞ!」ユリが木陰に入ってきました。「・・・水、補給しとこうか」
「はい」
テニスお嬢さまが、大きめの壺を出します。
私がそれを受け取り、ツタでグルグルっと巻いて、雨天にかざします。
見る見るうちに水が貯まってゆきます。
「やれやれだな」
ユリが私の近くに立ちました。
びしょ濡れじゃん・・・。
私は、綺麗な葉っぱのついた枝で、ユリのケープを拭いてやりました。
「大丈夫だって」
「ホントかよ・・・」
枝を動かす私を、ババア1は気持ち悪そうに見ています。
私がジロッと見ると、ビビって目を逸らしました。
そんなババアに・・・
「お水、いかがですか?」
ナータちゃんが声をかけます。
「え?」
「綺麗なお水ですよ。雨水ではありませんわ」
「あ、ああ、頂きます。・・・可愛いメイドさんですねぇ」
「ありがとうございます!」
「どこのお生まれですか?」
「王都です。いまは、フターリアさまに仕えております」
「あらあら・・・」
お嬢さまが、モソモソとウロから這い出して来ました。
ポタポタ落ちてくる雨粒を、ケープで防ぎます。私は、枝葉を集めてガードしてあげました。
お嬢さま、チョイチョイと私のトゲ(肘のへんに生えてるヤツ)を引っ張って、
「アレ、やめさせないと、後で問題になるわよ」
「いいクスリになるんじゃないですかね」
「婆さんじゃなくて。あなたが、陛下に睨まれるって話なんだけど」
「いますぐやめさせてきます!」
「落ち着け」
ユリが私の手のツタを掴みました。
「うわあ」ガクンとなる。「あぶねえな。お嬢さまにトゲ刺さったらどうすんだよ」
「・・・。」ユリは私を睨みました。
「わかったよ。なんだよ」
「・・・ナータが御機嫌取ってくれてるんだ。任せとけよ」
「む」
見れば、確かに・・・
「旦那さまは、魔王軍とも戦われたのですか?」
「ええ・・・ずーっと、何代にも渡って、吸血鬼と戦ってきたのですよ」
「仇敵というワケですか」
「そう。私の祖母なんて、吸血鬼にさらわれてね? それを助けたのが、祖父だったのですよ」
「へぇ~!」
・・・御先祖さまの話をする老婆は、幸せそうでした。
「・・・あ、水貯まった」
「じゃ、出発しようか。リア、魔力は大丈夫か?」
「たぶん。けど万が一がないとは断じ得ない」
「ハッキリしろ」
「いやぁ・・・」
『変容』の制限時間って、ハッキリしないんですよね。
あと何分、とかってわかるようなモンじゃない。
フタゴンは、わりとハッキリ「眠い・・・」ってなるんだけど。
「・・・樹ターリアは、眠気が来ないからなぁ」
「それなら、仔にゃーリアにしときましょうか」
「そうだな。そうしてくれ、テニス」
「変容せよ、樹霊なるメイドの樹ターリア。幼く少食な、ぴちぴちニャンコに、なれっ」
「ニャー」
私は、樹木の仔ネコメイドになりました。
ずるり。服がずり落ちます。お嬢さまに紐を締め直してもらいました。
ババア1が「・・・。」と私を見ています。
「・・・ニョり心地、悪くニャいニェすか?」
「なんて?」
「乗り心地は悪くありませんか? とお伺いしております」と、ナータちゃん。
「あ・・・ああ、ええ、暖かいし、濡れませんし・・・快適ですよ」
「それはニョかったニェす」
「ど、どうも・・・」
ユリが出発。
私も、広い根で、ガリガリと岩山を這い走るのでした。
その後は。
雨の中を、暗くなるまで走って・・・
お嬢さまに『樹ターリア』を掛け直してもらって、眠って・・・
(さすがにユリもウロに入りました。リスの家族みたいに団子になって。)
明るくなったら、また走って・・・
「天幕を張らなくていいのは、ホント助かるな」
「ユリも覚えニャらいいんニャォ」
「私は、剣が振れる身体でないとね!」
・・・ついに、王都が見下ろせるところまでやってきました。
足元には、巨大湖。
王都に飲み水をもたらすウネルネ湖です。マジデカい。たぶん琵琶湖ぐらいある。
雨風に白く泡立つその湖面の向こうに・・・
霧に包まれたブレロッケの都がありました。
「・・・。」
ナータちゃんがため息をつくのが、仔二ゃーリアには聞こえました。
ぺろぺろ。頬っぺたを舐めてあげました。ナータは、頭を撫でてくれました。
◆♀◆ 30、王宮にて ◆♀◆
「おお! 陛下! どうかこのユリヲワーナの警報をお聞き下され!」
王都。王宮。1階。
馬のまま乗り込める、ブレロッケ風の大広間にて。
赤毛の中年女が、玉座のバーシー王と王妃に向かって、演説を始めておりました。
逃げ出した女代官・ユリヲワーナは、やはり、王都に来ていたのです。
彼女の主張は・・・
「アスカリア伯爵は、『汚泥の悪霊』と結託して、王国の転覆をはかっております!」
・・・と、いうものでした。
「アスカリア伯が?」「女勇者が、反乱?」「まさか。陛下に心酔しておるのに」
広間がザワつきます。
王宮勤めの文官、戦士、王都に住む伯爵やその妻子たち。
吟遊詩人も、一言も洩らすまいと、聞き耳を立てております。
司厨長イクサーも、ユリヲワーナのそばに立っておりました。この女をアスカリア伯爵に推薦したのは、イクサー閣下なので・・・すごく、渋い顔をしておりました。
「ユリに気を許してはなりませぬ!」
ユリヲワーナの訴えは、核心に入りました。
「反逆者ユリは、『汚泥の悪霊』さまと、手を結んでおるのです!
カエル人を家来とし・・・
ドログ・オロッシを戦士として・・・
この王都に、攻め寄せるつもりでおりますぞ!」
「バカな」「到底、信じられぬ」「気でも狂ったか」
大広間に誰のものとも言えぬ声が湧き上がります。
「その証拠に! ユリは、呪われたメダルを持っておるハズ!」
ユリヲワーナは叫びました。
「『汚泥の悪霊』さまのメダルを、ヤツは、大切に身に着けておるのです!」
すると。
「そのメダルとは、これのことかな?」若い女の声がしました。
「なにっ!?」
振り向くユリヲワーナ。背後にいたのは・・・
手に黄金のメダルを持つ、赤毛の美人剣士。
女勇者にしてアスカリア伯爵。生まれは孤児の、ユリでした。
「確かに、両親のわからぬ私ではある。だが、かようなそしりを受ける筋合いはない」
ユリは黄金のメダルをイクサー司厨長に手渡しました。
司厨長はそれをよーく改めてから、バーシー王に。
陛下はブツブツと呪文を唱えてから受け取って、「ふむ」メダルを改めました。
「ただの黄金のメダルのようじゃが?」
「い・・・いいえ! そのメダルは呪われております!」
ユリヲワーナは首を振りました。
「そのメダルは『汚泥の悪霊』さまの信者を、この場に引き付けるのです!」
「ずいぶん詳しいじゃないか?」
ユリは腕組みをして、女代官を見下ろしました。
「どうやって調べたのだ、ユリヲワーナ? 魔術師でもないのに」
「白々しい! かっ、覚悟せよ、反逆者ユリ! おまえの栄光もこれまでだ!」
「覚悟はそちらだ、讒言者ユリヲワーナ。こちらには、証人がいるのだからな」
「・・・証人じゃと?」
ユリヲワーナは、周囲を見回しました。
そして、私に気付きました。
「や・・・やはり! やはりオマエは、王家の回し者!」
は?
「・・・何言ってるんですかね? あの女」
「・・・さあ。私にもわからないわ」
お嬢さまにもわからないようです。
フターリアでーす。もう素に戻ってます。
王都まで走りに走って、なんとか、ユリヲワーナに追いつくことができました。
山を降るのは、結構大変でしたけど。
「無理して降りてきてよかったですね。ギリギリだった」
「そうね・・・」
「陛下! アスカリアの一味に、耳を貸してはなりませぬ」
赤毛の代官は、赤毛の剣士から逃げ・・・
玉座にすがりつきました。
「ビビワメッツの忠臣を信じて下され!」
「おやおや」とユリ。「ビビワメッツの者なら信頼できる、とでも?」
「当然じゃ! 我らが、何十年、吸血鬼から王国を守ってきたと思っておる!」
「そうか。では、ビビワメッツの御婦人に証言を願おう」
「・・・え?」
現れたのは、年老いた戦士の妻。ビビワメッツの、奥方でした。
「ユリヲワーナ! この裏切り者め! 私たちの主人をどこへやった! 言え!」
「知・・・知らぬ。知らぬぞ。何の話じゃ。話をそらすのはやめよ。ここはユリを裁く場で──」
「この短剣を見よ!」
奥方は、ビビワメッツ伯爵家の紋章入りの短剣を突き付けました。
「オマエに『大きな仕事がある』と言われ、喜び勇んだ主人が、腰に差していった剣じゃ!」
「知らぬ」
「ドログ・オロッシに踏み潰された死体が、腰に差しておった剣じゃ。おお! この人殺しめ!」
「知らぬ! 知らぬ!」
ユリヲワーナは叫びました。
「ドログ・オロッシは、ユリの企み! 王国を破壊せんとする目論見じゃ!」
「バカめ」とユリ。「それについても、こちらには証人がいるのだ」
次に現れたのは、ナータちゃんでした。
◆♀◆ 31、ユリヲワーナを追い詰めろ ◆♀◆
「私は、目撃しました! ユリヲワーナ代官が、カエル人と、密談するのを!」
ナータは、大きな声で、そう証言しました。
「カエル人に、『アスカリア伯爵の行動日程を教えよう』と、そう言いました!」
「なんと・・・?」「代官が、伯爵を裏切ったのか・・・?」
ざわざわ。
しばらく広間がざわつきます。
と、私の近くにいた吟遊詩人が、こんな会話を始めました・・・
「はてな? あのメイドの声、どこかで聞いた覚えがございますぞ」
「どこでじゃ?」
「はい、旦那さま。この王宮でのことです」
「王宮のどこでじゃ」
「ええと、たしか、王妃殿下に歌を捧げた時であったかと・・・」
「待て!」
バーシー王が、手を挙げました。
眉間にシワを寄せ、こめかみに血管を浮き上がらせて・・・
「娘よ・・・、そち、名は何と申す?」
「はい陛下! ナータと申します!」
「ほほう!」バーシー王の眉がひくつきました。「仕事は・・・、何をしておる」
「アスカリアの侍女メイド・フターリアさまの下で、見習いをしております!」
「ほほう・・・!」
「あっ」
「どうした。詩人よ」
「旦那さま。あのメイドの声。王女殿下のお声に、そっくりです!」
「言われてみれば、その通りじゃ!」
私とお嬢さまの周囲で、ナータちゃんの正体に気付く人が現れました。
「殿下に下女の服を着せるとは・・・!」
「けしからん! 誰がこんなことを」
「フターリアと言ったわ」
「山貴族ダンゼイズの長女よ!」
「そうだわ。エルフ娘に仕えている、あの・・・」
「あそこのエルフ女がそうじゃない?」
あわわ。
私とお嬢さまは、背後のヒソヒソ話に、冷や汗をかきました。
「そうだわ! メイド服を着てる、あのノッポ女よ!」
「えっ? あれが『変人令嬢』フターリア?」
誰が変人令嬢じゃ!
──私たちが、飛び火する噂話のネタにされてる間に。
ナータはキッチリ証言をしてくれました。
ユリヲワーナの密談。ロンバキーズ城が襲われたこと。カエル将軍のこと。
当然、ユリヲワーナは必死に反論しました。
「陛下っ!! かッ、かかる下賎なる娘の言葉など、信じてはなりませぬぞ!」
「ほう!!? 下賎と申したか!!」
バーシー王は玉座から立ち上がりかけました。
ユリが小さく首を振りました。
バーシー王は座り直しました。
「・・・下女の証言など、信頼できぬと、こう申すか」
「その通りでございます! 王侯貴族の、知恵ある言葉だけをお聞き下され!」
「ほう」
バーシー王は、ナータちゃんを見ました。
「よかろう。ナータとやら。いったん下がりなさい」
「・・・。」ナータちゃんはユリを見ました。ユリは一瞬悩みました。
「 本 来 の 立 場 に戻ってはどうじゃな?」
「・・・なるほど! かしこまりました!」
ナータちゃんは、スススッ・・・と、玉座の背後の扉から出てゆきました。
「さ・・・さすが陛下! 賢明なる御判断! それでは、話の続きを・・・」
「いや、発言は許さぬ」
「・・・え?」
「これ以上、王宮を惑わすことは許さぬ、と申しておる。イクサー。その女を捕縛せよ」
「は!」
「な、なぜです陛下! どうして!?」
ユリヲワーナは、縛り上げられました。
そして。
1人の乙女が、玉座の後ろの扉から、スススッ・・・と、現れて。
「ユリヲワーナ。私の顔を『知らぬ』とは言わせませんよ!」
言い放ちました。
黒髪も美しい、13歳の少女。
国王に歩み寄り、親しげに目を交わして控えるその乙女は・・・
ナータちゃん。あらため、ネムリタロッカ王女殿下でした!
「あっ・・・!!?」
ユリヲワーナは、崩れ落ちました。
「あの護衛は、御身の護衛でありましたか・・・! フターリアでは、なく・・・!」
「・・・何言ってるんですかね? あの女」
「・・・王女の護衛を、あなたの護衛と思ってたみたいね」
「なんで?」
「ファリアが、王家の調査官か何かだと思ったんでしょ」
「あ、私ってそんな有能に見えます? 困ったなぁ、えへへw」
「見る目ないわよね」
「・・・。」
「・・・さて。夕食の前に、ずいぶんな騒ぎとなってしもうたが」
バーシー王は、座り直しました。
スッと背筋を伸ばした姿勢は、隣に立つ娘とよく似ていました。
「ユリヲワーナよ。なぜ、こんなことをした。言うてみるがよい」
「保身のため。そして、アヤツリアさまの復讐代行のためです」
と、ユリヲワーナは答えました。
◆♀◆ 32、事の真相 ◆♀◆
死霊使いアヤツリア。
魔王の忠臣。バーシー王の生命を狙った反逆者。
その名に、広間はどよめきました。
「私、ユリヲワーナは、ビビワメッツ貴族の末席。文官となるべく育てられた女です。
しかし、伯爵が吸血鬼に殺されて、私の人生は狂ってしまった。
仕官先ではコキ使われ、結婚しても子はできず、夫は若い女に奪われて・・・
私は、酒に溺れ、ガラの悪い商人に借金を作ってまで、遊び歩くようになりました。
アヤツリアさまは、そんな私に、声をかけて下さったのです。
『互いに子を持てなんだ女じゃ』といって、味方になってくれた・・・」
ユリが、わずかに肩を落とすのが見えました。
私は静かに歩み寄って、ユリの背後に立ちました。
「アヤツリアさまは、私が立ち直れるよう、力を貸して下さいました。
イクサー司厨長に掛け合って、仕事の世話までしてくれた。
私が、どれほど感謝したことでしょう!
・・・ところが。あの、冬至の日。
アヤツリアさまが枕元に立って、こう仰いました。
『わらわは、一世一代の賭けを打つことにした。
そなたとは、これが最後の会話になるかも知れぬ。
ゆえに、贈り物をしよう。庭の北東の隅を掘ってみよ』
アヤツリアさまが勇者に討たれたと聞いた時は、目の前が真っ暗になりました。
涙ながらに庭を掘ってみたら・・・
あのメダルが、出てきたのです。
メダルが呪われているというのは、本当です。
カエル人どもが、メダルに引き寄せられるように、私の元に現れたのですから──
『オマエが持っているのは、知っているぞ』と言うのですから!
私は、恐ろしくてたまりませんでした。
アヤツリアさまは、私の味方ではなかったのか・・・?
カエル人のことは、ガラの悪い商人に嗅ぎつけられました。
半ば脅され、半ば借金の返済のために、私は稗の密売を思いつきました。
ビビワメッツの戦士も、似たようなものです。
職を紹介しろと言われ、予算がないので断ると、カエル人のことで脅されたのです」
「ウソじゃ!」戦士の奥方が叫びました。「私の夫は、そんな汚いことはせぬ!」
「本当じゃ。もう、私には、嘘を言う理由がない」
ユリヲワーナは話を続けました。
「その時、私の脳裏に浮かんだのが、あのメダルでした。
メダルを出して、商人と戦士に『これで怪物を操れる』と言ってやると・・・
ヤツらは簡単に騙されて、この世から消えてくれました!
私は、嬉しかった。
アヤツリアさまは、やはり、私の味方であった・・・!
ですが、カエル人はまた現れました。
稗の代金を寄越せ。メダルを返せ。ドログ・オロッシが殺された賠償をせよ。
しつこく要求をされて・・・
私は、なんとかこのカエルどもも殺せないかと、考えました。
たどり着いた答えが、『相討ちをさせる』でした。
ユリとカエル人を戦争させ、共倒れさせるのです。
アヤツリアさまを破滅させたユリを、破滅させる。
これは保身であり、復讐代行でもある。そう、思ったのです・・・」
「・・・では、『アスカリア伯の反乱』も、でっち上げか」
「はい」
「そうか」バーシー王はユリを見ました。「ということじゃが」
「まこと、お騒がせをいたしました」
ユリは陛下に詫びました。
それから、ネムリタ王女に向き直って、
「王女殿下。下女に身をやつしてまでの、御協力。まこと、我らの救いとなりました!」
・・・と、うまいこと話を作ってしまいました。
「おお・・・」「なるほど・・・」「メイドに化けて、汚職を暴いた、というワケか!」
広間の人々は、すっかり、納得。
「ネムリタも、よい勉強になったことでしょう」王妃殿下も、話を合わせてくれました。
「はい! ユリさま、フターリアさま、お世話になりました!」
「「もったいないお言葉」」私たちは、息もぴったりに、お辞儀をしました。
ワー! パチパチパチ・・・!
広間に、拍手が湧き起こりました。
「ぬぐぐ・・・!!」バーシー王は、すごく不満そうでしたけどね。
──こうして、女代官ユリヲワーナの事件は、幕を下ろしたのでした。
◆♀◆ 33、ナータとの一夜 ◆♀◆
私たちは、イクサー司厨長に招かれて、王都近くのお屋敷に泊まりました。
歓待して下さったんで、居心地はよかったです。
ま、お詫びの意味でしょうな。
ユリは、だいぶ疲れていたようで、私を口説きもせずに眠りこけてました。
朝になっても寝てたんで、お嬢さまも私もちょっと心配したほどです。
ま、数日ですっかり元気になってくれましたけどね。
私は、久しぶりにお嬢さまと2人きりでイチャイチャして過ごしました。
昼はメイドとしてお嬢さまに仕え、夜は豹変(ネコ変)して襲いかかる・・・というワケです。
満足・・・♥
そんなある夜のことでした。
「変容せよ、フターリア。女性器/クリトリスよ、疑似男根に。──ふたなりに、な~れ!
そしてさらに変容せよ。猫の力と性欲を。密かに淫靡に敏感に。──浮気なニャンコになれっ!」
「・・・ニャんか呪文おかしくないですか?」
「別に」
お嬢さまが急に不機嫌になったかと思うと、ぷいっと部屋を出て行ってしまったのです。
・・・なんで? 怒らせるようなことはしてないのに。
私が、ネコ耳ついた頭を傾げていたら。
寝室に、ネムリタ王女が訪ねてきました。
あ。これ、お嬢さまに話が通ってるパターンだな?
私は直感したのですが、ひとまず、建前を口にしました。
「こんばんは、王女殿下。テニスは、席を外しておりますが・・・」
「・・・はい。あなたに会いに来たのです。テニスには、話してありますわ」
「おや」
やっぱりか!
私は・・・
股間のフターリア砲を持て余しながら・・・
殿下に、お茶でもどうですかと勧めました。
すると殿下は、
「卵酒フターリア風が呑みたいですわ」
と言って、護衛を呼びました。
「フターリアさま、どうぞ」
「あ、はい。ありがたく・・・」
護衛が出してきたのは、バスケット。
中には、ビールの瓶。卵。水の瓶。ハチミツの瓶。・・・全部揃ってやがる。
王女の食事を作るとか・・・
そんな恐ろしいことはしたくないが、メイドとしては光栄なこと・・・!
私は、冷や汗かきながら卵酒を作りました。
まず自分が味見して見せてから、王女にお出しします。
ネムリタ王女は、少し悲しそうにそれを口に持っていきました。
「やはり・・・ナータのようには、扱ってもらえませんよね」
「・・・。」
私は、黒髪も美しい少女を見つめ・・・
フンフンと匂いを嗅ぎ・・・
彼女の柔らかい頬に、自分の頬をこすりつけました。
「わ」
「ニャータ」
「フリアさま・・・」
彼女が呼び方を変えてきました。
こっちを向きます。
卵酒の・・・ビールのホップとハチミツの味のする、キスになりました。
私は彼女を抱き上げて、ゆーっくり抱き締めました。ナータの身体は、できたての卵酒より熱々でした。
フにゃーリア(淫靡バージョン)は考えました。
現在の状況と今後の展開と自分と相手の気持ちと、あとお嬢さまの嫉妬と、それからえーと・・・
ヤッちゃえ!
ネコには、難しい将来設計はできませんでした。
ダンスするみたいにゆっくり回って、王女をベッドに連れ込みます。
丁寧に寝かせてから、覆いかぶさって、じっくり時間をかけてキスしました。
ナータが手を伸ばしてきました。私のメイド服に掴みかかり、脱がそうとします。失敗しました。
・・・このメイド服、背中に紐があるからね。抱き合ってる状態だと脱がしづらいんだよな。
一方、王女のドレスは前開きです。私は丁寧に紐を解いて、ナータの身体からドレスを引き下ろしました。ナータは純白のワンピースの下着姿になりました。
彼女がちょっと不安そうな顔をしたので、私も脱ぐことにします。
エプロンを外し、隣のベッド(お嬢さまのベッドです)に投げ捨て、紺のワンピースをオラァって感じで両肩から剥き下ろし、シャツとパンティ姿になりました。
ネコの尻尾がパンティから飛び出してピーンと立ってます。
フターリア砲もビィーンと勃ってます。
ナータはそれをジーッと見つめてきました。目が吊り上がってやらしい顔になってます。可愛い。
「あの・・・」
「大丈夫ですよ。あ、中には入れニャいほうがいいですか?」
「いえ大丈夫です!」
「んニャ・・・」
私はパンティを下ろして、フターリア砲を全解放しました。
あらためてナータに覆いかぶさります。
「ハァハァ。フリアさま♥」
ナータはもう息を切らせてます。喘ぎながらしがみついてきました。
ヤバい。出そう。
今日のフターリア砲はいつにも増して早漏です!
・・・テニスが呪文に『敏感に』とか入れてたもんな。気のせいじゃないぞこれ。ヤバい。
「ま、待って」私も喘ぎました。
「え?」
「出そうw」
「あ・・・あははw」
私はナータのシャツを脱がせ、小さなブラジャーを外してやり、ヘアバンド(額に宝石がついてます)も外してあげました。
「汚しちゃ大変ですからね」
「1回やったじゃないですか!」
「ごめんw アレはごめん、ホントに」
「うふふ♥」
ナータを全裸に。
暗がりでよくわかりませんが、触れた感じはとても健康的でした。
柔らかく、温かく、瑞々しく・・・内側にはしっかり筋肉の感触もあって。
彼女は、乳房は控えめで可愛らしいのに、恥丘のふくらみは大きいタイプでした。
ふっくらした肉丘を撫でると、恥ずかしそうにします。たまらん。
私も、シャツを脱いで・・・
途中からナータが脱がせたがったので、彼女に任せました。
ナータはシャツを脱がせながら私の上半身を撫で回し、うっとりとため息をつきます。
「テニスが言ってましたわ」
「なにを?」
「ファリアの上半身はすごいって」
「なんじゃそりゃw 俺には、ナータの話、全然してくれないのになぁ」
「そうなんですか?」
「初めはしてたんですよ。『話が合ってすごく楽しい』とか」
「まあ」
「けど、アレ以来ピタッと言わなくなりましたね」
「アレ以来」
「アレ以来です」
ぶっかけ以来ね。
さて。
私も全裸になりました。
「ナータ・・・」
「フリアさま」
同じく全裸のナータに抱きついて、ウニョウニョ動きながら、結合目指して這い上がります。
フターリアのデカパイが、少女のお腹を、肋を、乳房をマッサージ。ナータは息切れしてます。
彼女の割れ目はいつでも大丈夫そうでした。
入れちゃおっと。
ジワジワと入っていって、私は、ナータの処女をもらいました・・・。
◆♀◆ 34、フターリア、極める ◆♀◆
よ、よし・・・落ち着け。
まずは、どこまで入るか、慎重に確認してかr──
「あへぇ」
「フ、フリアさま?」
「イッちゃった・・・」
「え?」
「ダメだこれ・・・敏感になりすぎて・・・」
「まあ」
「いや大丈夫。続けますからニェ!」
「そ、そんなに頑張らなくても」
「んニャ! 頑張ります!」
「もう♥」
いやちょっとこれヤバいってマジで。
初めての相手ってだけで、こっちも緊張してんのに。
異常に気持ちいいんだもん。
しかも王女だし。後の展開考えたらスリル(というか恐怖)あるし。
「ああ・・・ナータ・・・!」
「フリアさま。可愛い♥」
アヘりながら腰動かしてたら、ナータが優越感をにじませてきました。
こんなハズでは・・・!
あのユリですら、フターリア砲には屈したというのに・・・!
いや、ま、ユリの時は、私も手加減できなかったってのもあるけどね。
今夜は、ナータのことを第一に考えて、優しく動いてますから。
とは言ってもですよ・・・
「あ、あ、フリアさまぁ♥」
「あへぇ」
「大丈夫ですか?」
「だ、大丈夫・・・まだやれる・・・」
・・・ちょっと突くたびに出ちゃうのはヤバい。
射精しながら動くみたいになってる。
こんなの人間技じゃない!
早漏を極めてる!
7発ぐらい、ナータちゃんの中に乱射してからでしょうか。
ようやく敏感砲が落ち着いて、腰を使えるようになりまして。
サイズも手頃になって、ナータと下半身を密着させれるようになってきました。
「あ? あ・・・あっ、あっ、フリアさまっ、こんなっ♥」
「ふふふ・・・ナータ・・・!」
ホントの意味で気持ちよくなってきた!
それから、2発。
ナータが「ちょっと・・・待ってください・・・♥」と言うまで、私はがんばりました。
もう、汗だくです。
2人ともハァハァ息切らしてます。
疲れがひどいのは、明らかに私のほうです。
「フリアさま。素敵でしたわ」
「くッ・・・ありがとうございます」
歳下の少女に気を遣われてしまった。
この敗北感・・・!
・・・ま、いいかw ナータちゃん、幸せそうだしね!
◆♀◆ 35、一戦終えて ◆♀◆
私は薄い掛け布を引っ張ってきて、ナータと一緒にくるまりました。
まだフターリア砲は彼女の中に入ったまま。繋がったままです。
唇や頬や目元や耳にキスをして、可愛がります。
ナータは私のネコ耳を撫でてくれました。
「ネコの耳は汗かかないんですね」
「みたいですね。尻尾も、ホラ」
「ほんとだ」
しばらくイチャイチャしました。
それから、私の方が気になってることを訊いてみました。
「俺みたいなので、良かったの?」
「どういう意味ですか?」
「いや、クズだし・・・」
「どこがクズなのです?」
「主人のニーズに手ェ出して、すぐにユリに浮気して、モリーヌも自分のものにして・・・」
「ツクノーさまもですよね?」
「・・・ハイ」
「それで、どこがクズなのです?」
「いやだって、何人も手ェ出してるじゃん」
「女を2人作るのがクズなら、私の父もクズですわ。ユリさまも、ツクノーさまも」
「いまのナシでお願いします!」
「はい♥」
「はぁ・・・」
「どうしました? ナータ」
「朝が来なければいいのにと思って」
「あー・・・同感ですわ」
「そうですか?」
「ちがうの?」
「フリアの考えていることは、私とはちがう気がしますわ」
うん。まあね。
俺はアンタの父ちゃんにビビってるからね。
「このままゆっくりしていたいなってのは、ホントですよ」
「でも、テニスのところに戻るのでしょう? テニスや、ユリさまのところに」
「そうだね・・・」
私は、ナータにキスして、御機嫌を取りました。
それから、本音を言いました。
「テニスのとこに、俺の人生は、あるんで」
「うらやましいですわ。テニスが」
「気持ちはわかるよ・・・」
「ホントですか?」
「うん。会いたい人がいるのに、会えない・・・っての、経験あるからね」
「そうでしたか・・・」
朝は容赦なくやってきました。
「んじゃ、そろそろ・・・」
私が起き上がろうとすると。
ぎゅ。ナータが、腕にしがみついてきました。
「もう1回いいですか?」
「いいけど、時間は大丈夫?」
「護衛はだいぶ言うことを聞いてくれるようになりましたわ」
「そっかw」
初体験を済ませたナータは、結構貪欲でした。
1回・・・とか言ってたのに、
「あの、次は後ろからやってみてもらえます?」
「あっ、それから、横に寝て、足を抱えられて・・・というのも、試してみたいですわ」
「うーん・・・やっぱり抱き合ってするのが、気持ちいいですね♥」
とか言って、何度もせがんできます。
この王女、性豪・・・
「あははw ワガママ言い過ぎましたかね」
「いやw 嬉しいよ。ナータが喜んでくれて」
「んー♥」
最後に、ものすごく長い時間、ハダカで抱き合ってキスをしました。
朝日の中で見た彼女の裸は、ほどよく日に焼けて、伸び伸びとして、美しかったです・・・。
ナータが身繕いを始めました。
私は、超速度でメイド服を着て、彼女のお手伝いをしました。
「あの・・・」
「はい? あ、ドレスにブラシを掛けないといけませんね」
「いえあの・・・」
「どうなさいました? 殿下。あ、髪飾りをお付けしましょうか」
「いえ、その・・・」
身繕いを終えて、ドアを開けて、出ていきながら。
「どうしてそんなに、メイドが好きなのです?」
ネムリタ王女は、そう質問してきました。
私は首を傾げました。
「どうしてと言われても・・・、子供の頃からこれが好きだったので」
「メイドがですか?」
「ええ。ただし、相手によりますが」
「相手を選ぶメイドですか?」
「そうですね」
「ワガママなメイドですねw」
「そうですねw」
ネムリタ王女は、廊下の端から現れた護衛と共に、私の下から去ってゆきました。
「ふぁ・・・疲れた。やべー、眠い」
私はフラフラです。
ホントに眠い。グチョグチョになったベッドを見るとうんざりするぐらい。
ふだんなら『よっしゃメイドの仕事だ!』となるトコなんですが。
今日はつらい。
「とにかくシーツを替えて・・・チャチャッとやって、ちょっとでも寝よう」
作業に取りかかろうとしたのですが。
ガキッ! 閉めようとしたドアが、強い力で、掴まれました。
「そうはゆかぬ」
「えっ?」
◆♀◆ 36、フターリア、お仕置きの流れ ◆♀◆
ドアを掴んだのは。
長身の女侯爵。
赤みを帯びた金髪を、ちょっと可愛らしいサイドポニーにして。
家紋の入ったマントを着けた、旅装のままの姿で。
「ツ・・・ツナちゃん!?」
「いかにも、そなたのツナちゃんじゃ」
コノマーズの女侯爵。丈高き美女、ツクノーさまでした。
「──じゃが、そちらは、私のタラちゃんとはいかんようじゃな?」
「うっ」
ゴトン。
重いブーツの音を響かせて、ツナちゃんが足を戸口に入れてきました。
「あっ。いま、掃除中でして!」
私はドアを閉めようとしますが、逆にこじ開けられ、ツナちゃんの太腿が入ってきます。
「ちょ。押し入り!? 侯爵がこんなコトしちゃ」
「イクサーは悪友じゃから構わぬ」
「なんですと!?」
「たとえば10年前。私がまだ処女であったころ」
「待って聞きたくない」
「ほう。恋人の打ち明け話を聞きたくないと申すか」
「いえいえ! ただその、今はちょっとあのその」
「楽しい逢瀬の余韻を邪魔するな──と申すか」
「いやそんなっ!?」
私はドアにしがみつきますが、ズリズリと扉が開いてゆきます。
ツナちゃんマジ怪力。そう言えば武人だったわ、この子。
「言うておくが、フターリア」
「は、はいっ・・・!」
「私はそなたを伴侶と決めた。絶対添い遂げる。逃がしはせぬし、死なせもせぬ」
「はい、はい、逃げも死にもしませんがっ・・・!」
「浮気も許さぬ」
「うへぇ」
ドアが開いてしまいました。
引っ張られたフターリア、バランス崩してつんのめる。
ツナちゃんの胸に収まってしまった。
がし! 抱き締められた。
あ、ダメだこれ。勝てねぇわ。腕の力に、はっきりと格差を感じますわ。
「よりによって、ネムリタに手を出すとはのう・・・」
「いや、これには流れがあって。1対1で話し合おう、ツナ」
「むろん話はする。じゃが1対1とはゆかぬ」
「え・・・?」
がっしり締め上げられたまま、横を見ると・・・
「はぁ・・・」
「今日は楽しく過ごすつもりだったんだが」
「久しぶりに会えたのに、浮気なんてひどいわぁ~、リアちゃん」
廊下に、テニスお嬢さまが。
その後ろに、ユリが。
さらにその後ろに、ダーリン姉ちゃんが立っていました。
「いやちょっと待って。ダーリン姉ちゃんはちがうよね?」
「え~? 何が違うん~?」
「ダーリンにケチつけるとはいい度胸だなァ?」
「お仕置きが必要ですわ。私が許可します」
「え」
「今日一日、裸メイドというのはどうでしょう」
「裸でお茶淹れるのは危なくないか? エプロンは許してやろう」
「裸エプロンメイドですか? おっぱいでっかいし、似合いそうですねぇ」
「え・・・」
「アスカリア伯の決定とあっては、やむを得ぬ」
ツナちゃんは肩をすくめました。
至近距離で私を見て、ニンマリします。
「さ、脱ぐがよい、ターラ♥」
なんか、エロいお仕置きをされる流れになってるんですが?!