※この作品はR-18です。

TSゆりフタ令嬢侍女メイド!   作:min(みならい)R18

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フターリアと豚飼いの女神

◆♀◆ 22、呪いの夢 ◆♀◆

 

 その夜、私は、夢に囚われました。

 

 私は、海を泳いでました。

 人魚モード。ドラゴン・マーメイド・侍女メイド・フターリア。

 ──略して魚タゴンです。

 目指すは、東の大海原。

 船乗りたちが近付かない、マモノノメイ内海の中央部。

 ブレロッケ王国の大地が、まったく見えなくなるところ・・・

 

 そこへ行けば、みんなに会える。

 

 私は、覚えたばかりのドラゴン人魚泳法で、東に泳ぎ続けました。

 しかし、なかなか進みません。振り向くとウタールデントの街並みが見えます。

 おかしいな?

 必死に泳いで振り向くと、ウタールデントの街並みが見えます。

 おかしいな。

 ユリが怒ってます。「勝手にどっか行くな。私の侍だろ」

 お嬢さまが目を見開いて私を見てます。「・・・。」

 青鹿毛にまたがったモリーヌが、ベロ~ン君を引いてます。「旦那さま?」

 小舟に乗ったツナちゃんがすぐ近くにいて、私の手を掴んできます。「ターラ」

 

 ・・・いや、でも、みんなに会えるから。

 

 私は、布団から抜け出すようにして、みんなを振り切りました。

 ウタールデントが見えなくなりました。

 北の方に、ヨトンマリ伯爵領との境界の山脈は見えますが。いずれ見えなくなるでしょう。

 東に向かいます・・・

 

 みんなに会いたいしね。

 

 前方に島が見えてきました。

 これは目的地ではありません。関係ない。進め。

 美しい島です。砂浜に、女が立っているのが見えました。関係ない。進め。

 黄金の編み上げ髪の女です。私を見て首を傾げました。

 関係ない。進m──

 その女が手を上げました。

 

「娘よ。身ひとつで、どこへゆこうというのか?」

 

「みんなに会いたいのです」私は答えました。

「この先は海ばかりだ。誰も居らぬ。休むところもない。死ににゆくようなものだ」

「でも、みんなに」

「やめておきなさい」

「大丈夫。私は人魚なので」

「いいや。そなたは人間じゃ。自分の姿を、よく見てみよ」

 

 見てみれば。

 たしかに私はフターリア。生まれたままの、娘の姿でした。

 

「あれ?」

 私は溺れ始めました。

「がぼがぼ。そんなハズは」

「どうした? ターラ」ツナちゃんが、私を海から引き揚げてくれました。

「ありがと・・・」

 

 私は砂浜に打ち上げられ、女の足元に転がりました。

 素っ裸です。肌に砂がこびりつきます。エロいな。

 

「かわいそうに」女は言いました。「さ、これを着なさい」

 私は、大きなタオルをかけてもらい、助け起こしてもらいました。

「我が館に来るがよい。しばらくは、呪いから守ってやれるだろう」

「・・・呪い?」

「魔王の呪いだ」

 黄金の編み上げ髪の女は言いました。

 

「フターリアよ。そなたは、魔王ノロノロマータの、呪いの夢に、囚われたのだ」

 

◆♀◆ 23、豚のいる島 ◆♀◆

 

 女の館は、森の中にありました。

 

 歩いてゆく途中、木立の中に、豚の姿が見えました。大勢のブタです。

「放し飼いにしているのだ。この島には、家畜泥棒も来ないのでな」

「それはよい島ですね」

「ああ。いい島だとも」

 プギー、プギー。フゴフゴッ!

 豚たちはドングリを頬張りながら、同意するように鳴きました。

 

 館は石造りの、堂々たる2階建てでした。

 屋根は傾斜がキツく、酔っ払って登ったりしたら転げ落ちて死んでしまいそうです。

「私は、親元を離れてからは、ずっとここで暮らしているのだ」

「立派なお館ですね」

「建築家が、腕のよい御方でな」

 

 女は、私をお風呂に案内してくれました。

 中庭の、テラスの下に設置されたお風呂です。露天風呂ですわ!

 ありがたく入らせてもらっていると・・・

 メイド服の娘がやってきて、私の身体に油を塗ってくれました。

 椿油かな。丁寧に全身にすり込んでから、タオルで綺麗に拭き取ってくれます。

「ありがとう。さっぱりしました」

「・・・。」

 メイドは完全に無音でうなずいて、私に服を着せてくれました。

 静かな娘でした。呼吸音すらしない。立ち去る足音は、ズシンズシンと重たいのに・・・

 

「おお。これは美しい。よく似合っておる」

 風呂上がりに御礼を言いにゆくと、女は私を誉めそやしました。

「ありがとうございます。丁寧に磨いて頂き、服も素晴らしいものですから」

「そなたは礼儀をわきまえた娘だ。この島には、なかなかそなたのような乙女は訪ねて来ない」

 黄金の編み上げ髪も見事な、この島の女主人。

 細いワンド(短杖)を取り上げて、指揮するように振りました。「無礼な男なら、いくらでも来るのだが」

「・・・男ですか?」

 私は周囲を見回しました。

 男の姿は、まったくありません。

 中庭を行き来するのは、先ほどのメイドと、放し飼いの豚だけです。

「ああ、心配には及ばぬ。いまは1人も居らぬ。人間の男は」

「そうですか・・・」

 

 おいしい食事を頂き、ワインも頂いて、私はすっかりくつろいだ気分になりました。

 改めて御礼を言います。

 そして、訊ねました。

 

「ノロノロマータさまの呪いの夢・・・と、仰いましたか?」

「言うた」

「では、これは夢なのですか」

「半分はそうだ」

「半分」

「心は夢の中に。身体はウタールデントにあるということだ、フターリアよ」

「私の名前を御存知なのですね」

「うむ」

 女は足を組み直し、細いワンドを振りました。

「日差さぬ森の女神を孕ませた『変容』の姫ということで、神々の噂になっておる」

「まあ・・・!」

「そなたであろう」

「・・・はい。光栄なことに」

 答えている私のところに。

 豚が1頭、歩いてきました。

 フゴ、フゴ。鼻面で私を席から押しのけようとします。

「おやw なんですか?」私は、そいつの肩に触れました。「・・・そなたは現し身。その時だけは」

「こりゃ! 客人に、余計なマネをするでない」

 女が叱咤しました。

「ピギー・・・」豚は頭を下げて逃げてゆきました。

「失礼したな。気にしないでもらえると、ありがたいのだが」

「そういたしましょう」

「いい子だ」女は上機嫌になりました。

「御身のことは・・・女神さま、とお呼びすればよろしいでしょうか?」

「おや? いつ気付いた」

「神々の噂を御存知だから。また、魔王の呪いの夢の中でも自由でいらっしゃるようですので」

「なるほどな。正確には、私は半神だが・・・女神と呼んでもらって、差し支えはない」

 女は、にっこりと微笑みました。

「ウタールデントの者どもは『豚飼いの女神』などと呼んでおるようだがな」

 

 やれやれ。やっぱりか。

 

◆♀◆ 24、フターリアと豚飼いの女神 ◆♀◆

 

「では、美しい島の女神さま」

 

 私は『豚飼い』とは呼ばす、相手の気に入りそうな呼び名を考えました。

 女神さまは、うなずかれました。お気に召したようです。

 

「このフターリアを、死の遠泳から呼び戻して頂き、ありがとうございました」

「うむ」

「どういった御礼をすればよろしいでしょうか?」

「旅人を助け、歓待したことについては、代償はいらぬ。これは我らの礼儀ゆえ」

「なんと・・・」

「だが、見せてもらいたいものはある」

「なんでしょう?」

「『変容』の才能じゃ」

「変身、ということですか?」

「そうだ」

「喜んで、と言いたいところですが・・・、あいにく私には『発動』の才能がなくて」

「心配はいらぬ。いまなら自由に化けれるハズじゃ」

「私が、自分でですか?」

「さっき、人魚になっておったろう」

「言われてみれば」

「いままでに変身したことのある姿であれば、『発動』の必要はないハズだ」

「へぇ・・・」

 

 私は、自分の身体を見下ろしました。

 さっぱりした麻の長衣に、歩きやすいサンダル。

 白い腕に、長い足。そして相変わらず突き出しの鋭いデカパイと。

 いつものフターリアボディです。

 綺麗に櫛を入れてもらった黒髪が乳元にカーブしてるのが、ふだんとは違うぐらいか。

 鏡見たら『ゴクリ』となるのは間違いない。

 

 ・・・で、長衣の下はノーパンです。

 下着は用意してもらえなかったんですわ。

 なので、着たままでも、フにゃーリアなら変身オッケーです。

 

「では、ちょっとやってみましょうか」

「うむ」

「ええと・・・」

 

 どうすりゃいいんだ?

 お嬢さまの詠唱をマネてみるか。

 自分にかけるんだから、ユリの詠唱もちょっとパクって・・・

 

「我は変容す。猫の力をこの身に宿し・・・優美なネコ娘となる!」

 

 にゃーん。

 ダークグレイのミミとキジトラ尻尾が生えてきました。

 身体も柔らかくなり、ぐるーんと180度、胴体をねじれるようになりました。

 

「いかがでしょう?」

「おお・・・! まるでコノマーズの紋章のようだな。さわってもよいか?」

「ええ、どうぞ」

 私は女神さまのお膝元に香箱座りしました。

 (四つ足ついて縮こまって四角い感じにまとまるヤツね。)

 んで、首だけ伸ばして、耳を撫でてもらいます。

「ゴロンゴロン・・・」

 いい気分です。女神さま、撫で方うまい。

 私の仲間うちで最高のネコ撫で技能持ってるツナちゃんとタメ張るレベル。

「実に素晴らしい。もっと見せてもらえまいか」

「生命の恩人のお求めとあらば」

 私は「失礼します」と断って服を脱ぎ、全裸になってから、次の詠唱をしました。

 

「我は変容す! 幻のドラゴンの力。羽ばたく翼で空をゆく! がおー!」

 

 ・・・詠唱終わる前にドラゴンになっちゃった。

 危うくブレスを女神さまに向けるとこだった。

 

「失礼。この変身は少々制御しづらいところがありまして」

「危険だな。まるで本当の竜のように。さあ、撫でさせてくれ」

「ええ、どうぞ」

 私は女神さまのお膝元でトグロを巻きました。

 女神さまは私の髪を撫で、翼や腕のウロコを撫でて、「なんと鋭くて硬い」と感心しました。

「実に素晴らしい。もっと見せてもらえまいか」

「生命の恩人のお求めとあらば」

 私はいったん女神さまから離れて、詠唱しました。

 

「我は変容す! ドラゴンと、人魚の力を手に入れて──マー メ イ ド・ドラゴンに、変身!」

 

 ちょっとテンション上がってきたw

 自分で変身できるの楽しい・・・

 ・・・けど、お嬢さまがションボリする姿が見えるのはつらい。

 やっぱり、ギャーギャー言いながら、2人で変身したい。

 

 どってんどってんハネ歩いて、女神さまの足元にゆきました。

「失礼。この変身は歩くのが少々苦手なもので」

「ふふふ。陸上では自由が利かぬようだな。さあ、撫でさせてくれ」

「ええ、どうぞ」

 私は女神さまのお膝元で人魚姫座りをしました。

 女神さまは、翼を撫でては「さっきよりプヨプヨしておる」と言い、下半身を撫でては「イルカにそっくりじゃ」と感心しました。

「実に素晴らしい。楽しい思いをさせてもらった」

「生命の恩人に喜んでもらえて、私も嬉しいです」

「さて、」

 女神さまは、細いワンドを振り上げました。

「フターリアよ」

「はい」

「やはり、そなたは、手放すには惜しい娘じゃ」

「・・・。」

「一生、この島にとどまってもらおう!」

「いまがその時!」

 

 女神さまのワンドが私を叩きました。

 私は、豚と替わりました。

 

「プギー!?」

「おお、さすがは『変容』の天才! あっという間に豚になったな」

 女神さまは豚の前足の脇に手を突っ込み、持ち上げました。

「おとなしく言うことを聞くのだぞ。フターリア。そうすれば、何の不自由もなく・・・」

 そして。

 豚の股間を見て、叫びました。

「あれ! チンチンが生えておる!? これはオスブタじゃ!」

 そして素早く周囲を見回しました。

 中庭を見て・・・

 廊下を見て・・・

 窓を見ました。

「おお! なんとしたこと。そなた、いつの間に、そんなところへ!」

「やっべ、見つかった」

 

 はい。魚タゴンです。

 『空蝉』で豚と入れ替わりました!

 窓のところにテレポート。サッと飛んで逃げる・・・つもりだったんですが。

 魚タゴン、動きが鈍いので。見つかっちゃった。

 ま、もう飛ぶだけなんで大丈夫です。

 

「あ~ばよ~! 綺麗な島の女神さま~!」

 別れを告げて、ジャンプ。

 2階の窓から海へ向けて飛び立ちました。

 

「ええい! 知恵の回る娘だ!」

 女神さまは地団駄踏んで悔しがりました。

 それから、気を取り直して、こう仰いました。

「フターリア! そなた、また東に向けて、死の旅を続けるつもりか?」

「いえ! 仲間のところに帰ることにします!」

 私は叫び返しました。

「助けてくれてありがとう。ですが私には、みんながいるので!」

「そうか」

 女神さまは、ため息をつき、にっこり笑って、こう仰いました。

 

 「私の負けだ。旅人よ。

  帰るがよい。フターリアの人生に。この世で結ばれた者たちのところに。

  そして、女勇者にこう伝えてやれ──

 

  魔王の封印が解けつつある。

  誰かが、海でも陸でもなく、そのどちらでもあるところへゆき、

  13章の封印を掛け直し、重荷を背負わねばならぬ。

  そして、ユリよ、そなた1人が重荷を背負うならば・・・

  そなたは両親に会うことになろう。

 

  ──とな!」

 

 やはり、夢だからでしょうか。

 女神さまの言葉は、最後まで、はっきりと聞き取ることができました・・・

 

 恐ろしくも礼儀正しい、島の女神さまは、御自身の言葉を守られました。

 追いかけてくることもなく、手を振って私を見送ってくれたのです。

 私も・・・

 まあ腹は立ってるんですが・・・

 手を振って、お別れしました。

 

 ところで。

 この夢って、どうやったら抜け出せんの?

 いくら飛んでも、ウタールデントにたどり着けないんだけど・・・

 

 あ、前にやったヤツ、もう一回やってみるか。

 目覚めの合言葉。

 呪文かけてもらってないけど。

 いまなら、できるかも知んないし。

 おまじないってコトで!

 

「ニーズ愛してますぅ~~~!!!」

 

◆♀◆ 25、ツナちゃんと♥ ◆♀◆

 

「む・・・」

 

 目を覚ますと、私は男体のフターリアでした。

 ツナちゃんがこちらを見てます。

 ものすごく複雑な表情で。

 

「人のベッドで、他の女の名を絶叫するとは、よい度胸じゃな?」

「待て。これはちがうんだ」

 釈明しようとしたら、枕でブン殴られました。

「うなされておるから! あやしてやったのに!」

「ごめっ。いやツナっ。あれは合言葉でっ」

「抱き締めてやったのに! 私の腕を振りほどいて!」

「いやそれは寝ボケててっ」

「私から逃げる理由はいくらでもあるようじゃな!」

「ちがうっつーの」

 

 なんとか事情を説明しても、ツナちゃん、しばらく涙目のままでした。

 

 まあな。

 ツナちゃん、この夏休みのあいだに何としても妊娠する! って気合い入ってるし。

 そこで「ニーズ愛してる」って叫ばれたら、そりゃショックだわな。

 合言葉っつってもな。

 

「みんな愛してるって言うべきだったねw」

「ばか」

 私はツナを抱きました。

 柔らかな女の裸です。こっちが男体なので、余計に柔らかく感じる。

 抱いてたら勃ってきた。ツナちゃんがそれに気付いて、乳房を押し付けてきました。

「みんなに話さないといけないけど・・・」

「・・・。」

 窓の外を見ると、まだ夜明け前です。

「一発ヤッちゃう?」

「・・・♥」

「よし。ちょっと待ってな」

 

 ランプを点けて、女神さまの言葉をメモして。

 ツナちゃんに両手を広げました。

 

「おいで!」

 仰向けの俺に、ツナちゃんがまたがってきました。

 ねっとりと濡れた割れ目に咥え込まれます。

 裸婦像のように見事なカラダをした女侯爵は、そのまま腰を上下に揺らし始めました。

 騎乗位・・・

 揺れるおっぱい・・・

 ちょっと涙目の恨めしそうな美貌が、だんだんトロけてゆく・・・

「ツナ・・・!」

「ターラのばか」

 俺はツナちゃんの頭を両手で抱き寄せました。

 息が乱れ始めた女侯爵は俺の肩にしがみつき、キスしながら、ムッチリしたお尻をバウンドさせました。

 彼女が完全にしがみついてきたので、俺は手を滑らせて彼女の尻を掴み、ピストンを強めてやりました。

「ううう♥ ああ、ターラ♥ おまえを閉じ込めてしまいたい」

「浮気者ですまんな」

「この・・・種馬っ・・・♥」

「おう。御期待に応じてやるよ!」

 俺は力いっぱい彼女の尻肉を掴んで、突き上げ、本物の精液を注ぎ込みました。

 

 ・・・で。

 

「朝か・・・」

 気付いたら、夜が明けてました。

 明るい夏の朝日が、窓の外で輝いております。

「大丈夫じゃったか?」

「あ、うん。今度は大丈夫だった」

 

 ほんのわずかな時間ですが、ちゃんと寝ることができました。

 起き上がります。

 ぼよーん。デカパイが弾みました。

 

「女に戻ったか」

「寝始めたあたりでな」

「・・・これ、自分の精液の残りで妊娠したりしないだろうな」

「さあな。しっかり吸い取ってやったつもりじゃがw」

 ツナちゃんとレズキスしてから、寝室備え付けの風呂で身体を洗って(中でまたレズって)。

 一緒に部屋を出ました。

 

 ユリに、夢の話をしてやらんとな。

 

◆♀◆ 26、みんなと ◆♀◆

 

 みんなに集まってもらいました。

 女神が名指ししていたユリ。お嬢さまとモリーヌ。ツナちゃんと私です。

 

「朝早くスマン。変な夢を見てさぁ」

「夢の話かよ」

 ユリがスネました。

 私がツナちゃんとくっついて座ってるのが気に入らないようです。

 女体に戻ってるのも気に喰わないっぽい。変身解けるまで頑張ったってコトだからな。

 『私はまだ男のほうとヤッてないのに・・・』って声が聞こえてくるようです。

 モリーヌの視線も複雑。

 お嬢さまも ─(・_・)─ こんな顔でしたが、『ニーズ愛してますぅ~』で起きたって話をしたら機嫌が直りました。他のメンバーは機嫌を壊したけど・・・。

 で。

 

「最後にこう言われたんだ。『魔王の封印が解けつつある』って・・・」

 

 私が、豚飼いの女神の予言を伝えると。

 ユリの顔色が変わりました。

 

「・・・メモは取ったか?」

「うん。ここに」

 私は木炭で書きつけた木切れを見せました。

「それだけか? 写しは取ってないな?」

「取ってない」「取っておらぬ。これだけじゃ」

「テニス、丸暗記したか?」

「しましたわ」

「では侯爵、そのメモは破棄しましょう」

「わかった。いますぐ、そのようにしよう」

 

 暖炉に火が入れられ、私が書き付けた木切れは灰にされました。

 

「・・・あの、」私は汗が流れるのを感じました。「ホントに、魔王が?」

「・・・。」ユリは、ツナちゃんを見て、自分の耳に指を当てました。

「うむ。初めから人払いはしてある」

「では」

 ユリは背中を伸ばしました。

「これから話す内容は王国の重要な秘密だ。陛下、司厨長、侯爵御二方、それに私が背負ってる」

 お嬢さま、私、モリーヌを見ます。

 で、話し始めました。

 

「魔王の封印にも、『時間切れ』があるんだ。他のあらゆる呪文と、同じようにな・・・」

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