TSゆりフタ令嬢侍女メイド! 作:min(みならい)R18
◆♀◆ 7、魔王の姿 ◆♀◆
「マリ」
ユリが一歩踏み出しました。
すると。
「此は烈火、」
マレーナ姉さんは小さな粘土玉を手で投げてきました。
──おいマジかよ!
私は魚タゴンの翼を広げ、背中を向けてお嬢さまを抱きました。
モリーヌが私に覆い被さります。戦士長が盾でそのモリーヌをかばいました。
「焼き討て」
私の背後で、玉が爆発しました。
おそらくユリの足元・・・もしかしたら、ユリの身体で。
炎が巻き上がり、爆風で濡れた岩が剥がれて破片が飛んできました。
私の翼にも熱風が当たり、腕と人魚の足の部分にビシバシと破片が当たりました。
ピンク色に輝く洞窟の壁に轟音が反響し、天井でコウモリどもが大騒ぎしました。
「・・・マリエレジーナ」ユリが低い声を出しました。
「無粋なマネをするからじゃ」魔王が笑いました。「こちらは、礼儀正しく待ち構えてやったのに」
手前でガイコツが襲ってきただろ!
と言いたいところですが、先に味方の確認をしないと。
「お嬢さま」
「私は大丈夫よ。ファリア、血が」
「ん?」
見ると、腕の内側、女の肌が剥き出しのところが少し切れて、血がにじんでました。
「大丈夫。後で舐めとく。モリーヌ。戦士長。みんな無事か?」
「・・・はい」
「わしらは。じゃが、少し散った方が良さそうじゃな」
「だな! 戦士長、お嬢さまを頼む。俺はユリの左を守る」
「では、私が右を」
私とモリーヌが、ユリの左右に展開します。
私は近めに。
モリーヌは遠めに。右側=ユリが剣振る側だからね。剣先がカチ合わない距離に立ちました。
ユリの様子をうかがうと・・・彼女は、少し震えてました。ユリ・・・
下手人のマレーナ姉さんは、2発目を撃ってくる様子はない。
けど、腰のポーチから次の玉を取り出そうとはしてる。
無表情です。ユリを撃っといて。
魔王陛下は、大きなツルツルした岩の上に、横に寝転ぶような姿勢になりました。
影のような姿。
・・・であったのが、だんだん見分けがつくようになっています。
頭上には、いまだ影の冠が揺らめいているのですが。
その下は人間のように見えました。
美しい黒髪の女です。
流れ落ちる髪が白い喉元に纏わりついて、清楚な色気を感じさせます。
魔王というより・・・
クールなデカパイ美少女。メイド服が似合いそう。
つまりですね。
魔王陛下、フターリアにそっくりなんですわ。
「・・・ユ、ユリ?」
「なんだ」
「魔王陛下さぁ、その、誰かに似てない?」
「私には、赤毛の女に見えてるよ」
「え?」
「火傷で死にかけの赤毛の女。鏡で見る顔によく似てる」
「・・・。」
「そういう御方なのさ」ユリは静かに答えました。「人の心を狂わす御方だからな」
「戦闘せずにしゃべってんのも、そういうこと?」
「満ち潮を待ってるのもあるだろうな」
「満ち潮」
「ここは完全に水没するからな」
「クソ。一網打尽ってワケかよ」
私たちがヒソヒソ話をしていると。
魔王の──フターリアの目が、私を見ました。
「そなたも、こちらに来るべきだったのじゃ。フターリア」
「!?」
◆♀◆ 8、魔王、フターリアを促す ◆♀◆
「ユリに言いたいこともあろうに。のう?」
「・・・。」
「さあ、言うてみよ。フターリア。優秀な人々に囲まれた、凡庸な人間の苦しみを・・・」
私は・・・
ガックガク震えました。
いや、だってさ。魔王だぜ? 名指しで話しかけられたら、震えもくるわ。
いったいどういうつもりで、私に・・・
・・・ふぅ。
私は、肩をふにゃっと下ろしました。
ドラゴンの前足をブラブラさせ、人魚の足をビチビチさせました。
凡庸だと? うるせぇよ。心の中で言い返しました。
それから、丁寧に会釈して、お答えしました。
「いやぁ、陛下。俺は、ユリの侍ですし」
「・・・ほう?」
「やり甲斐もありますし、大切にしてくれますし。言いたいことは言わせてくれますんで」
「ほほうw」
魔王は楽しそうにしました。
「侍とな。フターリアよ。人の世の役職など、むなしいものじゃぞ?」
「そうですかね」
「理の当然じゃ。すべては『死』へ、たどり着くのじゃから」
「私は楽しいですよ」
「その楽しい人生も、今日、ここで終わるのじゃ。ふふ・・・w」
魔王はクールに笑って、黒髪をスイッと耳の上に上げました。
・・・くそ。それ、俺の秘密のキメポーズじゃねぇか。
鏡に向かってそれやってから・・・その・・・オナニーしてたんだよ。
自分は男だ、フターリアに誘惑されてヤッてるんだ、とか妄想してさぁ。
お嬢さまにも見せたことねーのに・・・クソクソ。
「・・・やったな」ユリが囁きました。
「・・・え?」
「『妨害』だよ。綺麗に弾いたじゃないか」
「え? 俺、呪文喰らってたの?」
「気付いてなかったのかよ」
「うん全然」
「マリエレジーナ。メイダーリン。言うてやれ。おまえたちの恨みつらみを」
魔王は、次に、手元の2人を促しました。
◆♀◆ 9、メイダーリン、ユリを揺さぶる ◆♀◆
「1人で私に牙を剥く、勇ましき愚者に、その選択を後悔させてやれ」
マレーナ姉さんが魔王に向き直って「かしこまりました」と頭を下げ、
それからこちらに向き直って、「ダーリン。先にどうぞ」
「ほな・・・」
促されたダーリン姉ちゃんが、一歩だけ前に出てきました。
「ウチはですねぇ、ユリさま。あなたの側に居れたら、それで良かったんですわ・・・」
ダークエルフのダーリン姉ちゃんが、語り始めました。
切れ長の目を、トローンと半開きにして・・・
茶色のエルフ耳を、ハの字に垂らして・・・
「必死にユリさまについてったのに、代官にされて引き剥がされるって・・・」
ダーリン姉ちゃんは、ジトーッと私を見ました。
「・・・しかも私のポジションに若い娘が入って、ねぇ?」
そして鬱々と語りました。
「代官って、いつまでやらなアカンのですか。
5年ですか。10年ですか。
そんなコトしとるうちに・・・
ユリさまマリさま、お婆ちゃんになって、死んでまうやないですか。
エルフの私らだけ遺してねぇ」
ダーリン姉ちゃんは、テニスお嬢さまと目を交わしたようです。
お嬢さまは何も言いませんでした。
姉ちゃんは続けます。
「いっそのこと、今日みんな一緒に死んだ方が」
「ダーリン」
ユリは、ふだん私たちには聞かせない声で、呼びかけました。
「寂しい思いをさせて、すまん。でも、つらいのは今だけだ。明日は良くなる」
「そない言うとるうちに歳取って死にますでしょぉ!? 人間は!」
ダーリン姉ちゃんは、ため息をつきました。
「自分だけ生き残るんは、もう、絶対に・・・イヤなんです」
「ほほほw」魔王は笑いました。「かわいそうなメイダーリン。そなたの恨みはもっともじゃ」
「・・・。」
ユリは黙っています。
タラリ。私の腕を、血が流れ落ちました。
ペロリ。ほとんど無意識に、私はそれを舐めました。
キィキィ・・・キィ・・・
先ほどの『焼き討て』から騒いでたコウモリの声が、歌に変わりました。
◆♀◆ 10、コウモリの歌 ◆♀◆
♪BUT THE KEY IS HERE, MERDRAGON.
PROLOGOS IS ALWAYS HERE, WITHIN YA!
BUT 姉ちゃん、気ィつけな。
言葉は事実の写しじゃないぜ?
・・・。
なにこれ。
なにこの半端に翻訳された詩。前半の翻訳どこ? (このページの最後です。)
そもそもオマエ鳥じゃないよね。
まあいいけど。
助言するなら、もっとストレートに言ってくんない?
キィキィ・・・コウモリは、もう何も答えてくれませんでした。
「マリエレジーナ。次はそなたじゃ」
魔王が促し、マレーナ姉さんが出てきました。「リア」
あれ?
俺かよ。
ユリに文句言うんじゃないんかい。
「なんです?」
「・・・前からね、気に喰わなかったのよ」
「はぁ? 俺が?」
「あなたがよ」ちらっとダーリンを見て、「私たちと、ユリの間に割り込んで」
「割り込んだっつーか、ユリに口説かれたんだけどね」
「私のユリを悪く言うのやめて」
「ユリはあんたの持ちモンじゃねーよ」
「今日はずいぶん口答えするわね?」
「ああ、するよ」
私はケンカを買いました。
ユリがちょっと元気ないからね。
好都合だわ。俺が買ってやるよ!
「俺だって、姉さんにはちょっとムカついてっけどさぁ、」
「はぁ?」
「けど、ちゃんと尊重してんじゃん。マリ姉のこと」
「どこがよ?」
「ユリには文句言うけどアンタに当たったりはしてねーだろ」
「モリーヌのことで偉そうに苦情入れてきたじゃない」
「アンタが黙ってっからだろ!!!」
私は怒鳴りました。
ちょっと潮が噴き出しました。フタゴンはね。怒るとブレス出るからね。
マレーナ姉さんは、ビクッと跳び上がりました。
・・・あれ? ビビっちゃった?
声がデカすぎたか。
ユリも困ったような顔で私を見てます。
ごめんな。と、口で言う代わりに、ユリの腕を支えてあげました。
「それっ!」マレーナ姉さんが指差してきました。「それよ!!」
「どれだよ」
「その手っ!」
「ユリがショック受けてるから支えただけじゃん」
「 そ う い う と こ ろ よ ! ! 」
マレーナ姉さんは地団駄踏みました。
ダークグレーの髪が乱れて目にかかりました。
その乱れ髪を直しもせず、私に向かって怒鳴ってきました。
「あなたねぇ!
実際の交際は、礼儀と我慢が大事なのよ!?
綺麗なカオとか! 毎日新鮮な見た目に『変容』できるとか!
ましてや、すごいセッ・・・オッパイとかじゃなくて!
コイツ馬鹿なの? って思っても、我慢する。
そういう奥ゆかしさが大事なのよ!」
「マリ・・・」ユリが呟きました。
「私は、ずっと我慢・・・」マレーナさんは口篭りました。
「わかってっけどさぁ」私は乳を持ち上げました。たぷんっ。「脂肪は勝手につくもんだし」
「きー!」
マレーナ姉さんは、コウモリみたいな叫びを放ちました。
「あったまきた! もーあんただけはぶちのめす!!」
「はっはっは。よいぞ、勇者一行の仲間割れ!」
魔王が笑いました。
パチパチパチ。手を叩いて。
「くだらぬ痴話喧嘩。互いを切り刻むその姿。じつに真摯で美しい!」
ユリを見ました。
「さあ、ユリ。そなたも吐き出せ。苦難の人生の、つらいつらい思い出を・・・」
「私には効きませんぞ」
ユリは、チッチッと人差し指を振りました。
楽勝で『妨害』ってトコですな。
グスッと鼻を鳴らす音もしたけど。
「御満足頂けましたか、陛下? では、このユリが。御身を、ふたたび封じ奉る」
「また1人でやろうというのか? 性懲りもなく」
「いかにも」
言い切ったユリの横顔に・・・
私は、非常に不吉な予感がしました。
がしっ。私はユリに抱きつきました。
「おい?」
ユリがもがく。
BUT 魚タゴンの前足は外れません。
力だけならこっちのが上だもんね。
「おいこら。リア。放せ」
「ダメ」
「ダメじゃないよ。放せってば」
「ヤだ」
「なんだよ?」
「1人でやるな。俺もやる」
「・・・封印は呪文だぞ? おまえ『発動』できないだろ」
「じゃあダメ」
私はユリの胸に頭を押し付けました。ゴツン。ツノがユリの顔に当たります。「痛いよ」
「見せつけてくれるわね!」
マレーナ姉さんが、クロスボウ型の弾弓に粘土玉をセットしました。
「此は烈火、」
ぽん。撃ってきました。
「邪魔すんな。ぷしゃー!」
私はブレスを吐きました。
潮噴きブレス!
ちょっと広げて、霧噴きブレスかな?
飛んできた粘土玉を空中で包んで、押し返します。玉は敵味方の中間に落ちました。
「ちっ」
マレーナさんは舌打ち。その玉は放置して、再装填に入りました。
「絶対泣かせてやるんだから!」
「誰が泣くかバーカ」私はユリを抱き締めました。
「オイ放せ。敵が来る」
「1人でやるんならダメ」
「わかったよ! なら覚えろ。最後のコーラスは『この息の続く限り、呪文よ循環せよ』だ!」
「覚えた」私はユリを放しました。
「リアはダーリンを『見て』ろ。絶対見失うな!」
「ソナー了解」
「テニス、合言葉。中身は自由だが、13句いる。発動は私がやる!」
「13句、自由に。了解」
お嬢さまは、即座に唱え始めました。
「ネコで勇者と浮気して、竜で侍女と浮気する。
王女を夢から呼び醒まし、蛇に噛まれて泣き喚く・・・」
ん? ちょっと待てその詩。
敵が動き始めました。
骸骨戦士──王家の紋章を着けた重装の戦士が、迫ってきます。
「よし、戦闘開始だ!」
ツッコミ入れる時間がねぇ!
◆♀◆ 11、戦闘開始 ◆♀◆
魔王の御前で、生者と死者の──人間同士の争いが始まりました。
魔王ノロ・ノロ・マータ 髑髏戦士
髑戦 髑戦 マレーナ姉さん 髑戦 髑戦
髑戦 髑戦 髑戦 ダーリン姉ちゃん 髑戦 髑戦 髑戦 髑戦
ユリ
ダンゼイズ戦士 魚タゴン
ダ戦 モリーヌ ダ戦
戦士長
ダ戦 テニスお嬢さま ダ戦
妖しげなピンク色に輝く洞窟で。
敵前衛7体が、こちらの前衛6人と激突します。
・・・おっと? すでにダーリン姉ちゃんの姿がない。
「敵を食い止めろ! 私はソナーをやる」
私は命令しました。
「承知!」「おう!」
ダンゼイズ戦士2人が私の前へ。敵と斬り結びます。
天井のコウモリがキィキィ騒ぐ。飛び回るヤツもいる。そいつが出すソナーがメッチャ邪魔。
私は周波数を・・・上げて? 下げて?
「ンー♪」から「ンンンンン♪」みたいな高速のパルスに切り替えて、コウモリどもの周波数を避けました。
一応はできた。しかし疲れる。顎のあたりが、固い肉噛みすぎた時みたいになる。
長くはできんなこりゃ。
幸いというか何というか。
すぐに、暗闇を走り抜ける女体を1つ、ソナーがキャッチしました。
私の左手の暗闇を駆け抜けて・・・
見事に戦士長の盾の影に入って・・・
「剣杖星樹の1人となって、死霊使いの身を暴き・・・」
・・・13句の『合言葉』を唱えているお嬢さまに、肉迫。
短くて平たい金属を抜き放ちました。
「若い子から、ごめんねぇ!」
「謝るぐらいならすんなっ! ギューッ!」
私は口をすぼめてブレスを噴きました。
消防のホースみたいな勢いで、潮が噴出。ダーリン姉ちゃんの土手っ腹へ。
「ぐぇー!?」
姉ちゃんは吹っ飛びました。
ツルッツルの岩の上を滑って、穴に転落。
ドボーン! 真っ暗な海水に沈みました。
・・・あれ? ヤバいかな?
「槍の君主と浮気する。高貴な姫に諭されて、心機一転」
お嬢さまは平然と詠唱を続けてます。こっちは無傷だね。
ユリを見ました。
彼女は顔だけ振り向いて、目だけで『後でいい』と言いました。
「後でいいんだな? じゃ──」
「此は烈火・・・」
「しつこい! ぷしゃぁー!」
マレーナ姉さんの次の一発を、また潮ブレスで噴き返します。
髑髏戦士がこちらの左翼の外を回り込んできました。ダーリン姉ちゃんのルートをなぞる感じで。
私は両手で足元の岩をがっつり掴んで、うつ伏せとなり・・・
そこから胴体を横にねじって・・・
ドルフィンキックしました。
人魚の下半身が、大きな円を描きます。
ちょうど足の甲のあたりで、敵の脛を捉えました。
グッシャァ!
哀れガイコツ。脛砕け、前に倒れます。
私はすかさず、逆ドルフィンキック。戻す足で、そいつを蹴り飛ばしました。
髑髏戦士は入り口までツルツルの岩の上を滑ってゆき、壁に激突して、バラバラになりました。
強いな人魚。
ユリはガイコツ3体に群がられ、苦戦中。まだ1体も倒せてません。
ウチの連中も同じく、撃ち合ってるだけです。モリーヌがやや苦戦してるか。
モリーヌの右から背後に回り込もうとしたガイコツを「ギューッ!」私がブレスで弾き飛ばしました。ガイコツは転んで滑走。戦士長の足元へ。戦士長が剣を振り下ろし、盾もろとも真っ二つにしました。ピンク色の闇に、鮮やかな火花が飛び散りました。
「──と思いきや、泥神大蛇とやり合ううちに、その姫さまともムニャムニャムニャ」
ツッコミたい! けど余裕がねぇ!
楽しそうに詠唱してる肝の太い侯爵令嬢は、もう置いとこう!
敵前衛は、いったん3体に減ったものの、7体に戻りました。
マレーナ姉さんと同じ列にいた4体が前に出て来たからです。
こちらは、損失こそないのですが・・・
「はぁはぁ」私の息が切れてきました。「ユリ、ブレス、しばらく、無理」
「マレーナの、玉だけ、でもっ!」
ユリも息を切らせてます。
この子、天井が低いトコだと、パフォーマンスが全体的に落ちるんだよな。
俺がサポートしなきゃ。しなきゃ、ダメなんだけど。
「クソっ。はぁはぁ」
マレーナ姉さんがこっちにクロスボウ向けてんのに・・・
ダメだ。
ブレス吐けない。
どうする? 戦士長なら『妨害』できるか? 彼を前に出して・・・
「息が切れたのね?」と、マレーナ姉さん。「じゃあ、トドメにしましょうか」
「・・・。」
「此は、魔の、爆火っ!」
マレーナ姉さんが、聞き取りやすい大声で唱えて。
いままでより大きな玉を、セット。
「伏せェーーーッ!!!」ユリが絶叫しました。「デカいの来る、全員伏せろぉッ!!!」
叫んだユリ自身が、敵を蹴って、伏せました。
戦士長がお嬢さまに飛びつきます。さらに2人の戦士が盾をかざして覆い被さります。
「・・・クソっ!」
私は、伏せたユリを人魚足で踏んづけて(ユリ 「ぐげっ」)、
「そなたは現身。その時だけは!」
唱えて、ジャンプ。
全力で羽ばたき、ユリを斬ろうとしているガイコツの頭上へ。
足ヒレでそいつの頭をブッ叩く。兜がズレて、ユリへの攻撃がちょっと遅れた。
マレーナ姉さんが引き金を引く。引く直前に、チラッと私を見た。
「恩人故郷をハネ返し、女をみ~んな手に入れて・・・」
ぽん。大玉が飛んできました。
まっすぐに。
ガイコツどもの背中に向けて。
マレーナ姉さんが、「リア、防御しなさい!」と叫んで、しゃがみました。
「なに?」魔王が聞き咎めます。「マリエレジーナ。おまえ、まさか」
「――焼き滅ぼせッ!」
「いまがその時!」
大玉が、光と火の塊となりました。
白光。洞窟のピンク色が吹き飛ぶ。
私は、ちょうどマレーナ姉さんに飛びついたところで、『空蝉』。
ユリが私の位置に出現。『妨害』で、マレーナ姉さんを爆火から守る。
私は床に開いた穴へ瞬間移動。猛火に呑まれる寸前に、水中へ。
直後、全身にものすごい衝撃が来て、失神しそうになりましたが・・・
なんとか持ちこたえ、ゴワンゴワンと反響の走る海中をソナー。
いた。
ダーリン姉ちゃん。水中でダラーンとなってる。
いまの爆音で失神したか。
ギュンギュン泳いで接近し、背後から羽交い締めにして、戻ります。
海中は、ピンクの輝きの踊る闇。
海中の岩も光っているので、どこに穴があるのかわからない。視覚では。
ソナーを打って、反響が薄い地点へ移動。
ブレスを吐けないほど息切れしている私ですが・・・
潜水は、別腹です。『息切れしている』程度なら、まだ数分は潜ってられる。
ざばー! 顔が水上に出ました。
すかさずソナー。
・・・おいおい。全員倒れてんだけど。
「お嬢さま?」
「・・・とうとう、ここに。これが、私の、彼氏の・・・13章・・・!」
かすれた声の詠唱が、戦士長たちの下から聞こえました。
「お嬢さま!」
ダーリン姉ちゃんを転がしといて、私はドッテンドッテン跳ね走りました。
失神してる戦士長を仰向けに。
焼け落ちた戦士たちの盾を、ドラゴンの前足で強引に外してやって、これも仰向けに。
最後に、お嬢さまを仰向けに引きずり出します。
「黒焦げじゃん!?」
フワッフワだった金髪が! 煤まみれになっとる!!?
「大丈夫・・・だと思うわ・・・ケホッ」
咳き込みながら、お嬢さまが答えました。
「それより、ユリさまに。13句唱え終わりました、と」
「わ、わかった」
私は魔王の方を見ました。
「ユリ! 13句終わった!」
「・・・。」
焼け焦げたユリが、むくりと起き上がりました。
抱き締めていたマレーナ姉さんを、そのまま寝かせておいて・・・
膝立ちの状態で、魔王陛下に手のひらを向けます。
「では、約束通り」
「むむむ・・・!」
魔王は唸りました。
フターリアそっくりの美貌は歪み、殺気立っていました。黒い髪が逆立つほどです。
しかし、ユリに直接攻撃を仕掛ける様子はありません。
できないのかな? 影っぽいしね。身体。
「リア・・・」
「なんだ?」
ユリが呼んだので、私は側に駆けつけました(ドッテンドッテンドッテン!)
「支えてくれ」
「大丈夫なの!?」
私は、ユリの背中から抱きついて、震えている手を支えてあげました。
「・・・なぁ、リア」
「なに?」
「アヤツリアはさ」ユリは魔王を見つめています。「ああならなきゃ、いけなかったのかな」
「ええ?」
「私も、さ・・・『みんな死んでしまえ』って、思ったこと、あるんだよな・・・」
「・・・。」
私はユリを抱く腕に力を込めました。
少なくとも、肋や背骨が折れたりはしていないようでしたが・・・。
ユリは、少し気が遠くなっているように見えました。
「私に、アヤツリアを・・・この世から追い払う資格、あったのかな・・・?」
◆♀◆ 12、封印アレンジ ◆♀◆
この世から追い払う資格? なんの話だ?
死霊使い・アヤツリアのことを、なぜ、いま?
私は必死で考えました。
「・・・封印する以外の方法が、あるって言いたい?」
「ないのかな」
「・・・それは、魔王だし」
「二者択一か。やっぱり」
「・・・いや待て。ちょっと待て」
私の中の、前世・日本人男子が、『ちょっと待てや』と言ってきました。
思い浮かんだのは、我が祖国。
日本のあっちこっちにある、神社やお寺のイメージでした。
と言っても、お伊勢さんとかじゃなくて。
逆の立場。
朝廷と敵対して敗北した武将の首塚とか。そっちのイメージです。
「アリかも知んない」
「アリか」
私は、手っ取り早く説明しました。
殺気立ってこちらを睨んでいる魔王の御前で。
マイペースだよね。
ま、ユリと私だからね。『自分勝手に動け』ですよ。
「じゃ、それで行こう」
「うん」
「・・・私も、やりますわ」お嬢さまがヨタヨタ歩いてきました。
「テニス。おまえは聞かない方が・・・」
「やります」お嬢さまは、私に抱きつきました。
「・・・そうか。わかった」
「リア、そこをどきなさい」マレーナ姉さんも這いずってきました。
「バカ言え。寝てろ」
「右側を開けなさい。あなたデカくて邪魔なのよ」
「ちっ」
姉さんがユリの右側に寄り添いました。
「・・・。」
モリーヌがダーリン姉ちゃんを引きずってきました。まだ失神してるようですが。
「かわいそうですし」
「そうだね」
ユリ。マレーナ姉さん。転がってるダーリン姉ちゃん。
私。テニスお嬢さま。モリーヌ。
くっついて、魔王陛下に手をかざしました。
まずは、ユリが封印の呪文を唱えます。
「魔術の神マーミクリーテがお許しになられる限りにおいて──
『ノロ・ノロ・マータの呪いの呪い』よ、変容せよ。
御身の呪いが、死そのものではなく、乗り越えられる試練となるように」
次に、私が注釈を加えました。
「魔王陛下が、試練の神霊として、
永く記憶される存在になりますように」
最後に、私たち全員でコーラスしました。
「この息の続く限り、呪文よ、『循環せよ』!」
◆♀◆ 13、脱出 ◆♀◆
「やれやれ・・・また、封印か」
魔王は、頬杖をつきました。
その姿が、また変化してゆきます。
頭上に揺らめいていた、影の冠がなくなって。
白い髪飾りのようなものが、代わりに乗っかっていました。
えっとね。
メイドっぽい感じの髪飾りですねw
ド、ド、ド、ド・・・!
潮が満ちてきました。
ピンク色の洞窟に、入り口から海水が流れ込んできます。
床の穴からも水が湧き上がってきました。
「いかん。引くぞ」
「おまえ、歩けんのか?」
「大丈夫。これがある」
ユリは指輪を見せてきました。で、詠唱。
「我は変容す。空に浮かぶ舟となる!」
ふわ~り。ユリの身体が浮かび上がりました。
「そういや、使ってなかったな」
「戦闘中には使えんのでな」
「ん・・・?」
ここでダーリン姉ちゃんが目を覚ましました。
「あれ。ウチ・・・」
「起きろダーリン! 脱出だ。リアは、マリをおぶってやってくれ」
「え」「え?」
私たちは目を見合わせました。
しかし。ユリたちはさっさと出て行ってしまうし。
お嬢さまも、戦士長に助けられて走り去ってしまったので。
マレーナ姉さんは、渋々、私の背中におぶさりました。
「また変な姿になったわね」
「うるさいよ」
圧倒的に泳げる魚タゴン。
最後尾から、マレーナ姉さんを背負ってバッシャバッシャ進みます。
「冷たいわね」姉さん、文句を口にする。
「我慢してよ。我慢。得意なんでしょ?」バッシャバッシャ!
「わざとやってない?」
「いいえ? そんなには」
「私のユリに言いつけてやるわ」
「俺のユリは、この程度じゃ怒らないね」
私たちはピンク色の洞窟を後にしました。
最後に振り向いて、私は魔王陛下に頭を下げました。
ユリもです。すると、魔王はこう呼びかけてきました。
「ユリよ。覚えておけ。私はいつかふたたび呪いの悪霊となって、この世を襲うであろう」
「はい、陛下」
ふわ~んと漂いながら、ユリは答えました。
「その時までに、強い子供を育てておきますよ!」
「楽しみにしておこう」
こみ上げる暗黒の海の中を、私たちは脱出しました。
・・・ちなみに、タコ女ちゃんは、また私を見つめてきました。超音波で「キシャー!」と叫んだら引っ込みましたが。「耳が痛いから急にやらないで」と、お嬢さまにベソかかれました。
アスカリア兵3人は、真っ青な顔でガタガタ震えながら私たちを待ってました。ものすごい爆音がして、天井が崩れて、生きた心地がしなかったとのこと。
「マレーナさまが暴れてさぁ」私は言いました。
「ああしないと間に合わなかったわ」マレーナさんが反論してきました。
皿を伏せたような地形のとこでは、ユリが王国兵の死体に声をかけました。
「今一度、私だけ戻ることをお許し頂きたい。船団を整えて、必ずお迎えに参ります」
「ユリ! 出口がふさがるぞ!」
最後は、ほとんど水没した出口を、流れに逆らいながら泳ぎ出る感じになりました。
「死ぬかと思ったわ・・・」マレーナ姉さんがぼやきました。
「首が苦しいんで、腕の力ゆるめてもらえます?」
「落ちそうだからイヤよ」
「お尻支えてあげるから」
「触らないで。女たらし」
外は、まだ夜でした。
深夜を過ぎて、未明に差し掛かったころでしょうか?
潮は満ちに満ち、私たちが上陸した岩山はてっぺんを残して水没してしまいました。
かわいそうに、泳げないアスカリア兵は、恐怖の表情で山頂にしがみついてます。
松明を掲げたボートに発見されるまで、ずいぶん長かった気がしました。
「勇者よ、変容の姫よ! 息も止まる思いでしたぞ!」
「おお、ヨトンマリ伯!」
私たちは、ボートに拾われて。
ずぶ濡れで、初秋の夜気に凍えながら。
乗ってきたガレー艦に戻りました。
「おおーい! ファリアは、無事かぁー!?」
向こうの帆船から祖父ちゃんが叫んできました。
「はぁーい! ここにぃ、居りまぁーすぅー!」
私は両手を上げて、甲板の上で伸び上がりました。
その時でした。
私の『変容』が時間切れになったのは。
ドラゴンの力強い上半身も、イルカの太くて長い下半身も、人間に戻って・・・
スッテンコロリ。私は、コケました。
「あー、いてぇ」
起き上がった私の胸元から・・・
水でビッショビショに濡れたトーガが、ずるりと落ちて。
たぷ~ん、たぷ~んと、乳が揺れました。
海の波に合わせて・・・
白い白い、ミルクみたいな乳と、ピンク色の小島みたいな乳首が。
「いや~ん♥」
乳首を隠す私に、マレーナ姉さんが濡れたマントを叩きつけてきました。
・・・礼儀と我慢、どこだよ。
◆♀◆ 14、船室でバタンキュー ◆♀◆
出発は、朝まで待つことになりました。
ま、暗礁あるしね。
私たちは、船室に入れてもらって。
服を脱いで、乾いた下着に着替えて。
お団子になりました。
寒いんでね。海の上だし、暖炉もないし・・・。
「あー・・・疲れた!」
ユリが私の隣に崩れ落ちました。
私の隣で寝ていたマレーナ姉さんが、私の上を這いずって、ユリに抱きつきました。
「ちょっと姉さん。重いって!」
「ぐうぐう。マレーナはもう眠っています」
「ユリー。マリ姉がウソついてんだけどー」
「ふふふw」ユリが笑いました。
「ホンマ疲れましたわ・・・」ダーリン姉ちゃんが、ユリの向こう側でボヤきました。
「ホントにな。お前があっさり呪われたのはびっくりしたよ」
「え~?」ダーリンは口を尖らせました。「弾いたお二人がすごいだけですやんか」
お嬢さまは、もうぐっすり眠ってます。こっちは演技じゃないよ。
モリーヌがくっついて温めてくれてます。
私がお嬢さまから離れてるのは、マレーナさんを運んできたからですわ。
下着に着替えたところで、もう立ってられなくなって、その場でバタンキューですわ。
けど、しばらく寝転がってたんで、何とか歩けそうになってきた。
頑張って立ち上がりました。
ユリの、べっとりしてる赤毛を抱き締めて、撫で撫でして、頬にキスして。
モリーヌのところへ移動。お嬢さまを抱いてる彼女を背中から包み込むように抱いた。
モリーヌは満足したネコみたいに可愛い顔で私を見上げてきました。唇にキス。
さて。ダーリン姉ちゃんの方を見ます。
「俺もさぁ、かかったんだよ。呪い。島の女神に助けてもらっただけで」
「へぇ~」
「弾いたのは、マリ姉さんだけじゃない?」
「私もかかったわよ?」
「かかったの?」
「いったんはね」
「抜けたんだ。すごいね」
「たまたまよ。寝る前に『変容からの帰還』を練習することにしてて・・・」
「その持続時間中に、呪いが飛んできたワケか」とユリ。
「ええ」
「そやけど、ウチと一緒に動いてましたよね? ウチ、ちょっと記憶曖昧やけど・・・」
「かかってるフリをしたのよ」
「なんでそんな危険なマネを?」と私。「ヘタしたら、あの洞窟で溺れ死んでたんじゃ?」
「・・・。」目をそらす姉さん。
「私たちを心配したんだろ?」とユリ。「自分以外、全員が呪われてたら・・・って」
「マレーナさまらしいですねぇ」とダーリン。
「あ、そうなんだ!」
私が喜ぶと、マレーナ姉さんはツンとしました。面白い人やなw
「・・・ところでさ、ユリ」
「ふわぁ・・・なに?」
「13句の合言葉って何なの? あれ、なんか、お嬢さまふざけて決めた感じだったけど」
「中身は何でもいいんだ。13章って、数だけ決まっててね、」
ユリは手をヒラヒラさせて説明しました。
「『封印の13章』は、ティニーさまが考えた呪文でな。
この呪文を『知る』ためには、合言葉が必要、となっている。
で、長さが13章もあれば、偶然当たることはないだろ、ってワケさ」
「『知る』ために?」
「前に言ったでしょ」とマレーナ姉さん。「呪文は、知っていることでなければダメだと」
「うん」
呪文の作者。『発動』する者。『変容』する者。
そのうち最低でも1人が、呪文で起こそうとする内容を正確に知っていなければならない。
どっちの方向にあるかわかんないけど日本にテレポート! とかはできない。
──そんな理屈だった。
「『封印の13章』は、合言葉を内容に含むように仕組まれた呪文なのよ」
「・・・えっと、つまり、合言葉を正確に唱えないと、封印を唱えることもできない?」
「デタラメでも行けるよ。単発ならね」
「???」
「唱えた呪文をいじるときに、正確に合言葉を復唱しないといけないってだけさ」
「・・・そうすっと、封印を唱え直すこともできない?」
「そうだよ」とユリ。「それでいいんだ」
「何がいいんだよ」
「誰も唱えられない呪文は、誰にも解除できないからだ」
「・・・あ、そうなんの?」
「そうよ」とマレーナ姉さん。
「パスワードみたいなモンか・・・!」
私は納得しました。
メチャクチャ長いパスワードをデタラメに打ち込んで、ファイルを暗号化しました!
みたいな感じか。
もう二度と解凍できねーわコレ。っていう。
「魔王は消せないから、封印するしかなくて・・・」
「そう」とユリ。「その封印は、誰にも解除できないほうがいい」
「ティニーモノーシャさまらしいな。インチキっぽい」
「インチキ言うなw」
「じゃあ、これで安心なワケか」
「いや?」ユリは首を振りました。「テニスは丸暗記してるだろうしな」
みんな、お嬢さまの寝顔を見つめました。
私はユリを睨みました。
「おい。それじゃお嬢さまが危険になるじゃねーか」
「だから、私が唱える気だったんだ。おまえがゴネるから」
「俺のせいに・・・!」
「待って。あれはリアが正しかったわ」
マレーナ姉さんが、私たちを止めました。
「ユリが1人でやろうとしたら、私も止めるつもりだった」
「なぜ?」
「あなたが来る前に、魔王が『復讐の連鎖』を唱えていたから」
「ふくしゅうのれんさ」
「アヤツリアが使ったヤツだな」
「内容はこうよ・・・」
マレーナ姉さんは、呪文の内容を復唱しました。
『事物の連鎖よ、変容せよ。
1人で神霊に牙を剥き、私を封じる愚か者が、
最後の一言を唱えることなく死ぬように』
「・・・とね。だから、ユリが1人でやろうとしたら、殺してでも止めていたわ」
「殺したらダメじゃん」
「言葉の綾よ」
「もうちょっと言葉選べよな」
「詩的な表現よ」
「そこじゃねーよ」
「はいはいw」
今度はユリが止めました。
で、私を見つめます。たっぷり潤んだ、魅力的な瞳でした。
「また助けられたな、リア。今度、ボクを好きにしていいよ」
「うん! そうする!」
「リア~?」マレーナ姉さんが牙を剥きました。
「で、だ! テニスのことは、もちろん考えてるから」
ユリが話を戻しました。
「今回は、やり方を変えるつもりだ。極秘にするんじゃなく・・・維持管理・・・するように・・・」
「維持管理」
「そう。バーシーに頼んで・・・テニスだけに、背負わせたりは、しない・・・」
「絶対だぞ?」
「うん・・・Zzz」
ユリは寝落ちしました。
「大丈夫だろうな・・・?」
「大丈夫よ」マレーナ姉さんが請け合いました。「この人を誰だと思ってるの?」
「俺のユリ」
「私のユリよ!」
「ウチのこと忘れんとってぇ~」
私たちは笑って、それから、寝落ちしたのでした。
◆♀◆ 15、コウモリの歌 ◆♀◆
♪BUT THE KEY IS HERE, MERDRAGON.
PROLOGOS IS ALWAYS HERE, WITHIN YA!
BUT 姉ちゃん、気ィつけな。
言葉は事実の写しじゃないぜ?
♪けどよ、キーはそこだぜ、人ドラゴン。
予告は常にそこにある、あんたの中にさ!
・・・(後略)
◆♀◆ このページの修正記録 ◆♀◆
2026/09/12
「15、コウモリの歌」を追加。
編集ミスで脱落してました。『翻訳はこのページの最後』とか言っといて・・・