※この作品はR-18です。

ヤバすぎる悪魔の実を食べたのは、現代日本から転生して天竜人になった男。   作:レルクス

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『神の箱庭(ニライカナイ)』

 俺が拠点としているのは、聖地マリージョアではない。

 

 『偉大なる航路』の後半、『新世界』に存在する島であり、俺が管理するようになってからは、『ニライカナイ』の名がついた。

 たまに『神の箱庭(ニライカナイ)』という表記を見つけることもあるが、まあいいか。

 

 俺の屋敷はまぁ広く、デカいもので、その周囲には、農場が広がっている。

 穀物も、野菜も、果物も、かなりの種類と量をここで生産することが可能だ。

 

 その管理だが、世界中から集めてきた美少女たちを『農業奴隷』として開発し、運用している。

 かなり質の良い作物がとれる場所だ。

 

 屋敷を挟んでその反対側では……。

 

「クエエエエッ!」

「ぐっ、鉄塊!」

 

 灰が積まれた壁に囲まれた場所で、黒い服を着たサイファーポールが、猛獣を相手に戦っていた。

 

 その猛獣だが……。

 

「こ、このダイヤモンドの鳥、ものすごく強いぞ……」

「ああ。しかも……『アレ』が回るたびに、冷や汗が止まらん」

 

 俺のお気に入りのペット。

 

 動物系幻獣種、トリトリの実、モデル『ケツァルコアトル』を食べた、スロットマシン。

 

 名前はジル。

 

 『大技』のたびに、スロットが回り、その出目によって効果が変わる。

 

 存在そのものがゲームという、天竜人にとっては秀逸な生物となる。

 

「お、おい、回って……777(ジャックポット)!?」

「大当たりだ! 絶対よけろ!」

 

 次の瞬間、ジルが口から光線を吐いた。

 サイファーポールが回避して、その光線は、灰色の壁に激突し……。

 

「……お、おい、壁、全然傷がついてないぞ」

「マジかよ……」

 

 エージェントたちが、壁の上で様子を見ているオランピアを見る。

 

「ロギア系、『ハイハイの実』の『灰人間』……ここまで強固な『灰の壁』が作れるとは……」

「おい、よそ見をするな」

 

 ロブ・ルッチ(11歳)が、月歩(ゲッポウ)でジルに肉薄し……。

 

「指銃(シガン)・斑(マダラ)」

 

 両手で連打。

 

 ジルの体に、しっかり傷をつけている。

 

「クエエエエエッ!」

 

 ブチ切れた様子のジルが、スロットを回す。

 77……と、サクランボ。

 惜しい、が、揃ってない場合、『内容が考慮される』のだ。

 

「ぐっ……月歩(ゲッポウ)」

 

 口から放たれた光線を、空を跳ねて回避し……たが、尻尾を叩きつけられて、地面に墜落した。

 

「ぐっ、おお……」

 

 そんな彼に対し、スロットが回る。

 

『777』

 

「あ、これ死ぬんじゃね?」

「可能性はありますね」

「はぁ……」

 

 俺は壁の上に置かれた椅子から立ち上がると……剃(ソル)で高速移動。

 

 ルッチの前に立って、放たれた光線を武装色の鎧で受ける。

 

「く、クエッ?」

「ジル。そろそろ終わりだ。飯にするぞ」

「クエエッ♪」

 

 シュルシュルと、ジルの体が小さくなっていく。

 

 一般的なペットと同じくらいの大きさになった。

 

「で、君、名前は?」

「ロブ・ルッチと言います」

「強いな。何歳だ?」

「11です」

「ほう……」

 

 いやまぁ、知ってたんだけど、本当に11歳なのか、疑問に思うレベルで強い。

 

 ……そういえば、屋敷の地下で拷問しているハンコックの一つ下なんだな。

 まぁいいか。

 

「11歳でここに連れてこられるのは初めて見た。が、任務に年齢は関係ない。上の命令で現場に突っ込まれたら、こんな化け物を相手にしなくちゃならん可能性もある。精進するように」

「ハッ!」

 

 まあまあの勢いで地面にたたきつけられたはずだが、おもったよりケロッとしてるな。

 

 ワンピ世界であまり、頑丈さにアレコレ言ってもしょうがないのは事実だけど。

 

 まぁとりあえず、ご飯にするか。

 

 ★

 

 様々な作物を作っているニライカナイだが、どれもこれも、品質はかなりのものだ。

 

「う、うめぇ」

「こんな野菜カレー。初めて食べたぞ」

「スパイスも野菜も、白米も、全部、美味い」

「『聖界卿(せいかいきょう)の野菜カレーは絶品だ』と上官の間でよく噂になるが、間違いなかった」

 

 そんな農場から取れた素材で作った野菜カレーだが、かなり好評だ。

 

「米も麦もブドウも作ってるから、酒もビールもワインもあるぞ。好きな物飲めよ」

 

 オランピアがそれぞれ並べて、エージェントたちが飲み食いしている。

 

 ルッチがブランデーに手を出しているが、いいんかお前。

 

 ……まぁ、支障が出ないようにするなら問題ないが。

 

「しかしアレだな。ぶっちゃけエージェントたちの訓練なんぞどうでもいいんだが、任務の都合でいろんなものを食べてる人に味を聞けるのはメリットがあるな」

「ムーゲ様は『聖界卿』……食されるものは最高品質を新鮮な状態ですからそうなるでしょう」

 

 俺の立場は『聖界卿(せいかいきょう)』。

 

 天竜人の中でも独自の権限が与えられた俺の『五老星が承認した公的な立場』だ。

 

 就任記念でナス寿郎(クソジジイ)から刀をもらったが、俺の刀とジジイの鬼徹の衝突で、マリージョアにある訓練所が半壊。

 ジジイが凄く苦々しい顔をしながら修繕費にサインしていたのは、俺としても記憶に新しい。

 

「だな。まぁもっと重要なのは……デザートの用意は?」

「もちろんできています」

 

 というわけで、プリンをはじめとして、デザートが並べられた。

 エージェントたちが食べている。

 

「か、カレーもすさまじいが、こちらも絶品だ」

「う、美味い。美味すぎる」

「そうだろー。ぶっちゃけ、素材の良さに任せて乱暴に作ったけどな。『ビッグマム』との取引に使うから、そりゃ美味く作るさ」

「え、よ、四皇に……」

「そうだ。このニライカナイで作られる作物は、世界有数と言える質を誇る。大量に作られた『お菓子の材料』は、ビッグマムがいる『万国(トットランド)』に売りつけるんだよ。一回の取引で数千億ベリーの規模だ」

「す、数千億ベリー……」

「四皇から天上金なんて取れねえからな。だが、取引ならベリーを取れる。そこから得たベリーの大部分を政府にぶん投げてる」

 

 要するに、金銭面で、ビッグマムって原作より弱くなるはず……なのだが、思ったより戦力が落ちている気がしない。

 まぁ、『圧倒的な情報網』を持ち、裏のつながりが深そうなビッグマムのことなので、他に迷惑をかけつつ、カネを集めているのだろう。

 

「もちろん、酒やたばこに使う『嗜好品の材料』を世界各国の王族に売りつけてるし、その分の稼ぎもあるが、まぁ、『四皇』からベリーをとってるってのは、発言力がデカくなるって話だ」

 

 新世界は四皇が支配する海。

 

 このニライカナイも新世界に存在する島だが、まあある意味、『ビッグマムの取引相手だから』ということで、あれこれ言われないということでもある。

 

「オランピアは『灰人間』だが、食糧生産に適した灰は現実にある。それをパンクのジジイから聞き出して運用してるから、上手くいってる部分もあるな」

「そうでしょうか? ムーゲ様の能力による部分がほとんどだと思いますが」

「そうかね? まぁどうでもいいや」

 

 そういえば……。

 

「ルッチ……流石に11歳で、度数20を超える酒はやめといたほうが良かったんじゃね?」

「そ、そんなことはありません」

 

 顔、真っ赤だけど……まぁ、いいか。

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