配信しか出来ないと追放された俺、迷惑系エロ配信者になってダンジョンで【通信】スキルで好き勝手する事にしました 作:九凪
地獄は続く。
「ングォオオオッ! ブッ、ブヒィィィィィ♥」
「グホッ、ングォオオオォオォオォッオッオッオ♥」
野太い嬌声が響く。巨体がゆっさゆっさと身体を揺らす。
屈強かつ端正なイケメン探索者二人が、より屈強なレアモンスター、オークレディ二匹に蹂躙される生動画配信が続いていた。
阿鼻叫喚である。
深層で地獄を見た俺でも目を逸らすレベルだ。
「なんともひどいですねぇ」
くっくっく、と笑いながら山田が言う。
「うーん、えっぐぅ……あとでリンちゃんで口直ししないと……」
アメリアも口を押えている。
さもありなん。
『俺達はなにをみせられているんだwwwwwwww』
『地w獄w絵w図wwwwwwww』
『でもこれはこれでアリだな、屈強なメスに犯されるのは男の夢』
『悪夢でしかありませんありがとうございました』
『あのイケメンどももう終わりだろwwww同情するwwwww』
配信のコメントは盛り上がっている。あくまで俺たちのチャンネルはだが。
ミコトたちの配信動画のコメントは悲鳴と罵倒に埋もれていた。
俺は心から同情した。出来るものなら止めてあげたいものだ。まあやらせてるのは俺たちだが。
「や……やめろぉっ、やめさせろぉっ!」
そんな中で、遠山ミコトがゴブリンに頭を踏まれながらも必死に絶叫する。
俺はそれを無感動に見下ろす。
「お前は命乞いする魔物の言葉を聞いた事あるのか? ……なんてな」
そう言いながら、俺はミコトに近づく。ゴブリンたちが道を開ける。
俺はミコトの正面に腰を落とし、彼女の視線の高さまで顔を下げた。彼女の呼吸は荒い。肩が上下する。
「……黒井勇樹」
「そうだ。まあ、偽名だけどな。本当の名前は鬼瓦権三郎為義だ。嘘だけど」
「……卑怯者。なぜお前はこんなことを! 何の罪もない人々を踏み躙って楽しいか!」
その言葉に、俺は。
「いや別に?」
心からどうでもいいといった感じで答えた。
というか楽しい楽しくないでいったら不快でエグい豚人間の交尾見せられて激しく楽しくない。自分たちのやったこととはいえ、これは萎える。
「世の中は楽しいか楽しくないかだけで成り立つほど単純じゃない。まあ、お前は正義を振りかざすのは楽しかったんだろうけど」
「な、何を……!」
「気づいてなかったのか? お前の配信、御岬瀬里奈の仇を討つ! キリッ! と正義の怒りに燃えて語っていた時の顔……本当に、楽しそうだったぞ」
「……ッ!」
俺の言葉に、ミコトは息を呑む。
「なるほど正義か。これほど万人に愛される言葉も無いな。ああ、かつては俺も正義は素晴らしいものだと思ってたよ。そして正義を愛する者たちにとってダンジョンは素晴らしい舞台装置だ。
人間を襲うために現れる魔物。ダンジョンに潜って狩らねば、魔物たちは外に漏れだすスタンピード。絶対に防がないといけない、守らないといけない。
だから、魔物を殺してもいい。
命を奪う大義名分。全く持って素晴らしいな」
俺はぱちぱちぱち、と拍手をした。
乾いた音がダンジョンにこだまする。
「ああ勘違いしないでくれ、それを責めているわけではない。
俺だってそうだったし、今でも俺は平然とダンジョンで魔物たちを狩っているからな。そこを責める謂れも権利も無いさ。
だから俺もやりのたいようにやる。
その俺の欲望と衝動も、お前たちのいう「正義」なのだろうから」
「ふっ……ふざけるな、そんなのが正義であってたまるか!」
ミコトは身をよじって叫ぶ。
俺は彼女の髪を掴み、頭を持ち上げた。
「別に正義かそうでないかに興味はない、だけどまあ、あれだ。
昔から言うだろう?
正義は勝つ――つまり、勝った方が正義だ」
そして俺はミコトを立たせ、後ろから抱きかかえるようにする。
眼前にはミコトたちの、そして俺たちの配信用撮影ドローンがある。
「さあ……ショータイムだ」
そして俺はナイフでミコトの鎧の留め金を切り、その装甲を外していく。
からん、どさっ、と落ちる音がする。
そして硬い鎧を外した後は……一気にその服を引き裂いた。
『うおおおおおお!』
『キタキタキタ!』
『うおおおおおお!』
『キタキタキタ!』
『脱げる展開!』
『神展開!』
『●REC』
『¥10000』
『うわエッロ』
配信のコメント欄が再び賑わいだす。
ミコトの白い肌があらわになる。
その柔らかい胸を締め付けるブラジャーに手をかけ、さらに引き千切る。
そしてショーツも、力任せに引きちぎる。ミコトが羞恥と、そして苦悶の声をあげた。
そして――ミコトは全裸となった。
彼女の裸身がカメラに映され、衆目に晒される。
『おいおいおいおいwwwwww』
『さすがに酷すぎるwwwww』
『俺もこういうの好きだぜwwww』
『いやおまわりさんこの人です!』
『こいつはヤバい、完全に犯罪者』
『何を今さらwwwww』
『もりあがってまいりました』
「やめろ……やめて……見ないで……」
二機のドローンがミコトの全裸を丹念に撮影する。
胸部を接写。ズームして、毛穴が見えるほどの近さと精度で、汗のにじんだ桜色の乳首を映す。
そして、下。
綺麗なスリットが下からのぞき込むように移される。配信画面に大きく映されるそれを、俺の指が広げた。
「くぅ……っ!」
俺が【通信】でジャックしていなければとっくに運営から削除される動画だろう。完全に無修正である。
「くうっ……こんな屈辱……こっ、殺せ……っ!」
『くっころいただきましたwwwwww』
『たまりませんなあwwww』
『処女だなこれ』
『膜まで見えた気がする』
『抜いた』
『気丈な女探索者が泣いてるの最高に来る』
『●REC』
「殺せ、か」
俺は静かに言う。
「じゃあ、なんで自分から死なないんだ?」
「なっ……!?」
ミコトが息を呑む。
「確かに俺に羽交い絞めされているな、ああ動けないだろう。
だけど舌噛んで死ねばいいんじゃないか?猿轡もしていない、麻痺毒を売ったわけでもない。簡単にできる。
だが死なない。嚙み千切らない。簡単な事をしない。
結局、お前らの語る正義も信念も誇りも覚悟も、何もかもが全て薄っぺらいってことだ」
俺は笑いながら、ミコトの身体を突き離す。ミコトはそのまま地面に倒れた。
「まあ、死ぬのは怖いよな。誰だって死にたくない。簡単に自分の命を捨てられるのは、創作の中だけだ。
ああ――命はとても大切だ」
奈落に落とされた時の恐怖。ああ、死ぬのは怖い。
俺には、とても自死など選べない。
「だから安心しろ、俺はお前たちを殺したりしないし、ゴブリンたちに殺させたりもしない」
そして俺は――命令した。
「ゴブリンたち。この三人を犯せ。殺すなよ、ただただ――蹂躙しろ」
その言葉に、生き残ったゴブリンたちは沸き立つ。
そして視聴者たちも。
『うおおおおおおおおおおおお!』
『そう来るか!』
『スパチャのストリップショーなくてちょっと残念』
『なのでここで投げます ¥10000』
『なるほどそっちか!』
『あああああああああ! ミコト様がぁ!』
『俺たちのアイドルが! ¥20000』
『なんでだよ! ¥10000』
『ああああああ!』
『鬼畜かこいつは、お願いします』
『いやそれこそ鬼畜の所業でしょ』
『これはひどい』
『いくらなんでもやっていいことと悪いことがあるでしょうが、ミコト様が三穴同時にブチこまれるの見たい』
『最低』
『こいつはもう人間じゃないな』
『ミコト様になんてことを』
『正直興奮する』
『お前は地獄に落ちろ』
『今すぐ自害しろクソ野郎』
『殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す』
『誰か助けに行って!』
『場所何処だよクソが』
『ふう……¥10000』
「グギャアアアア!」
「ゲヒィィィ!」
ゴブリンたちはミコトと、そしてオークレディに犯されていた男探索者二人にも群がる。
それを尻目に、俺は崖を上がった。
「お疲れさまー、ゆーくん。いやーまたひっどいね今回も」
「ですね。で、これからどうするのですか?」
二人に対して俺は言う。
「どうもしないさ。配信はミコトたちの使っていたドローンの映像を使い、俺たちのドローンは回収。
そしてこのままゴブリンたちのパーティーを撮影、配信し続ける。俺たちはこのまま撤収だ。
他の探索者達が嗅ぎつけて助けに来るまで、ずっと休まずにゴブリンたちと饗宴を繰り広げてもらうさ」
そう、殺さない。
ただ楽しんでもらうだけだ。
「いっ、いやぁあああ! やっ、やめ、お願い! お願いします!」
「ギヒィッ!」
「ゲギヤギャッ!」
「いっ……痛ぁああああああっ! ああああっ! やめてぇえええ! 入ってこないでえええええ!」
「やっ、やめろ俺は男……」
「ギャバババ!」
「ヒヒヒヒヒ!」
「んごぉおおおおおっ!」
「ギヘハハハ!」
「いやああああああああああああああああああっ!!」
そして崖下で狂宴が始まる。
ミコトの白い肌にも我先にと汚い緑の節くれだったゴブリンたちが群がり、欲望のままにその身体を貪っていく。
「うんうん、美しい光景ですねえ」
山田がうっとりと笑う。気持ちはわからんでもないな。
まあゴブリンたちに掘られてる男二人は美しいとは思わんが。だが死なないだけマシだろうさ。死んだ方がマシ――と思うなら下で噛み切って死ぬだろうし、そこは彼らの尊厳と自由意思に任せる。
「ま、助けが来るまで頑張ってくれ」
俺は心から、泣き叫ぶ彼女らにエールを送った。
正義の味方なんだろう? だったら、この程度で折れてくれるなよ。
奈落の底に落とされただけで心が折れた俺とは――違うはずだお前たちなら! 頑張れ! 正義の探索者!
「助けがくれば、の話だがな」