※この作品はR-18です。

よう実 in Bクラス   作:弱虫さん

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19話 一之瀬の過去

 

放課後になり一之瀬がやってきた。

 

「いいかな、九条くん」

 

「ああ、行こうか」

 

一之瀬のうしろに付いて行く、階段を登り屋上へと出る。

 

「それで、話しはなんだ」

 

「うん、こないだ最後に言ったの覚えているかな」

 

「俺が何か言ったのか?」

 

「うん」

 

「何と言ったか覚えて無いな」

 

「ウソだよね、ホントは覚えているよね。正直に話してくれないかな」

 

「髪飾りか」

 

「うん、そうだよ。ねぇどうして髪飾りって言ったの」

 

「まぁいいか、一之瀬お前万引きしたんだよな、経緯は知らないが、おふくろさんと店に謝罪に来てただろう」

 

「そっか、九条くん知ってるんだね。あの髪飾りは妹が欲しくて誕生日に母親におねだりしていたの、でもね、母親が無理して身体を壊して入院してしまって買え無くなり、妹は母親に悪態をついた。それで自分に言い訳をして、盗んだ物を妹に渡したの、笑顔が見たくてね。母親に問い詰められて店に謝罪しに行って母親が店主に頭を下げ謝っていた。でも、店主は警察に通報するって時にデパートの人が間に入ってくれて警察に通報はしないでくれた。そっか、あの時いたんだ」

 

「そうだ、あのデパートを買収する話しがあってな、その時通りかかって揉めていたから、なだめる様に依頼した。始めは一之瀬だとは思わなかったが、その髪色が印象に残ってたからだな、思いだしたのは」

 

「そうなんだ・・・わたしね、あの後不登校になったの夏休みの間ずっと家に引きこもり、新学期が始まっても学校に行けなかった。担任の先生も心配してくれて、保健室登校をさせてくれて担任の先生からこの学校の事聞いて、そして受験して入学出来たの、変われると思ったんだ、過去の過ちを引き摺って暮らすのは良くないって母親にも勧められてね・・・」

 

「引きこもった原因は万引きだけじゃないな、確かに最大の原因かもしれないが、他はなんだ一之瀬」

 

「凄いね九条くんって、店に謝罪して家に帰ったのそしたら、お母さんが泣いてゴメンねゴメンねって謝ったの、わたしが悪い事したのに、泣いて謝られ、叱って欲しかったのにずっと泣いて謝られた。それで、叱って欲しくて不登校になったの、でも一度も叱ってくれなかった」

 

「そうか、一之瀬は誰かに叱られたいんだな」

 

「うん、そうかも」

 

「【窃盗罪、10年以下の懲役または50万円以下の罰金】、初犯でも懲役刑の可能性はある。懲役刑の重さは、被害額、犯行の悪質性、前科の有無などによって大きく変動し、被害者との示談が成立しているかどうかも影響する。再犯の場合は、常習累犯窃盗罪として、最低でも3年以上の懲役が科される可能性もある。未成年の場合初犯で金額も少ければ結審されない、仮に少年院に送致や保護観察処分になっても犯罪歴は付かない」

 

 

「凄いね、九条くんそんな事も知ってるんだね」

 

「それでも、一之瀬は誰かに罰して欲しいのか?」

 

「どうかな、自分でも分からないの、でも、心の何処かでは罰して欲しいのかも」

 

「なら俺が与えてやる、一之瀬お前はこの先クラスの為に尽くし、Aクラスを目指せ!何があってもへこたれず、仮に俺が他のクラスに情報を流し破れても全部お前の責任だ、目指した結果Aクラスになれなかった時は、土下座をして全員に謝れ、それが、お前に与える罰だ」

 

「うん、わかった。九条くん」

 

「話しは終わりだな」

 

「有難うね九条くん、何だかスッキリした気分だよ」

 

「そうか、良かったな」

 

俺が階段の方に向うと一之瀬が呼び止めた。

 

「後ね、対価なんだけど、わたしじゃ価値無いかな」

 

「一之瀬、お前、自分が何を言ってるのか分かっているのか」

 

「うん、わかってるよ」

 

「それは、俺とセックスすると言ってるのと同じだぞ」

 

「うん、覚悟はさっき出来たよ」

 

「はぁまったく、ならこうしようか、俺が南方と長谷川に勉強を教える、2人の成績が良ければ対価を受取るし悪かった場合には受け取らないでどうだ一之瀬」

 

「うん、それで良いならわたしはいいよ」

 

「なら、決まりだな」

 

「じゃあ行こっか九条くん」

 

「おい、まさか今日から勉強会してるのか」

 

「そうだよ、今、図書館で夢ちゃんと神崎くんが見てくれてるから」

 

「わかった、行くよ」

 

図書館に向かい、南方と長谷川の2人は俺が教える事になったと一之瀬が話して2人は納得してくれた。

 

俺は2人へ小テストの問題を改めて出題して解いてもらった。

 

前回と同じ35点、コレは底上げが必要だとケヤキモールの本屋で小学3年生、4年生、5年生、6年生、中学1年生、2年生、3年生の問題集を買って帰る。

 

翌日、俺と南方、長谷川は教室で勉強のお浚いとして買った問題集をやらせた。

 

すると長谷川から、俺達そんなヤバいのかと言われ、正直にヤバいとハッキリと答えた。

それから、1週間みっちりと小学生中学生の問題集を徹底的に教え込んで、基礎学力の向上を測った。

 

そして、中間テスト1週間前に出題範囲の変更が言渡される。

阿鼻叫喚でざわめく、そして放課後に過去問を1教科づつ解かせては、間違っているところを徹底的に教え、再度解かせるを繰り返した。

 

寮に戻ると部屋の前には、松下、軽井沢、佐藤が待っていた。佐藤とのデートは中間テスト後に延期してもらっていた。その理由が勉強を教えているからと言ったのが原因でわたし達もとなったらしい。

部屋には鈴音がいるが、別に構わないと思い、3人を部屋にあげた。

 

軽井沢は英語が苦手で、佐藤は数学と英語、松下は理解していた。

鈴音は5人分の晩飯を作り、勉強を休憩し晩飯を食べて9時までみっちりと教えた。

 

激動の2週間が過ぎて中間テストの日がやってきた。

 

 

 

 

 

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