超越機神グランダーザ 作:朧Ω
「全員、出撃準備!」
プロフェッサーの声が響き渡り、四人は即座に自分の機体へと乗り込んだ。そして状況把握の為に旭がプロフェッサーに質問する。
「次はどんな敵が来たんですか?」
「今までのヤツらとは違う、別格だ。もう奴はすぐそこまで来ている!今すぐ出撃してくれ!」
「了解!」
四人は出撃し、即座に合体しグランダーザになった。そして、10km程のところに黄色の人型の何かがポツンと浮いていた。
「何だ?あの黄色い奴は・・・」
「奴は攻撃や行動の傾向からハスターと呼ばれている。」
すると、何者かが通信に割って入ってきた。
「へぇ、人間は僕達に名前を付けているのか、律儀なものだねぇ」
「こいつ、喋るのか!?」
「喋る知能が無いと思われているのは心外だな、喋れないのはあくまでも君達人間が戦えていると思っている雑魚だけだよ。まぁ、元々人間だったのを無理矢理僕達と同じにしようとしたんだ、少しは支障が出るのは当然のことか」
突然の情報に全員が黙り込む。
「おや?もうお喋りは終わりかな?残念だ、僕は喋るのが大好きなんだがね。」
「てめぇと喋ってる暇なんかねぇんだよ!」
グランダーザが剣を取り出し、急速に近付きながら剣を振り下ろす。しかし、触手のようなもので防がれてしまう。
「なっ!グランダーザの剣が・・・」
「この程度のおもちゃで僕達を斬ろうだなんてあまりにも知能が低すぎる・・・まぁ、そういう馬鹿な所も愛らしいね」
もう一本の触手がグランダーザを吹き飛ばす。体勢を立て直し、敵を見据える。
「今までのヤツらと違う、こいつは・・・強い!」
「今までの子達と一緒にするのはあまりにも不敬だよ、人間」
何本もの触手がグランダーザを襲う。剣でガードをするが、いくつかは反応できず、攻撃を受けてしまう。
「この程度のものなのか?人間。もっと僕を楽しませてくれよ」
触手の数が増え、より攻め立ててくる。何とか捌こうと頑張っているが、やはり数が多すぎて攻撃をいくつか受けてしまう。
「遅いよ人間!」
「しまっ・・・!」
触手がグランダーザを叩きつけ、グランダーザが地面に落とされてしまう。ダメージが大きすぎてグランダーザの動きが鈍くなる。その様を見て、ハスターは溜め息をつく。
「はぁ、何やら人間が面白い物を作っているというから来てみたら所詮はこんなものか。正直ガッカリだよ、いや、心底ガッカリした。もう興味も失せた、先に向こうの人間達でも消すとするか」
ハスターが手を伸ばし、触手を伸ばそうとする。それを見て、四人は心を一つにして叫ぶ。
「やらせるかぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
その時、グランダーザが眩い輝きを放ち始めた。
「何の光だ?」
ハスターがグランダーザを見ていると、グランダーザの全身が光り輝き始め、ハスターに向かって殴りかかってきた。
「そんな拳一つ・・・」
片手で止めようとすると、グランダーザの拳がハスターの片手ごと、顔面を殴り、ハスターは吹き飛んだ。
「ッ!?何だ?さっきまでと違う、一体何が・・・」
グランダーザが剣を振り上げ、ハスターに斬りかかる。大量の触手でガードしようとするも触手ごと一刀両断されてしまった。
「ガッ!?・・・馬鹿・・・な・・・」
グランダーザはハスターを細切れにし、ハスターは砂のようになって消えた。プロフェッサーがグランダーザのあの姿について疑問に思っていると、鰯田博士が説明を始めた。
「あれは桑篠が遺したブラックボックスにあるとされた機能の一つだろう」
「ブラックボックス?」
「そう、私は彼の意志を継いで機体を完成させ、量産にも成功させたが、あくまでもそれはガワの話であり、中身ではない。あのブラックボックスだけは解明することが出来なかった。ブラックボックスに接続させて動かしているものの、どうやって動いているのか、なんの機能が備わっているのかなど謎のままなんだ。それを知るのは今は亡き、私の親友、桑篠のみだ。」
「では、あれは量産出来ていないと?」
「その通りだ。何とかあのブラックボックスを再現しようと試みてはみたものの、完全再現とはいかなかった。機能を充分に発揮することが出来なかったのだ。」
「あの輝きもブラックボックスの機能の一つ・・・あれが世界を救う唯一の力・・・か」
グランダーザは戦闘が終わり、元の状態に戻った。そして、静かに帰還した。