牛コス編
「狭いがここに座ってくれ。」
俺は真下さんの匂いが充満する部屋のベッドへ座らせられる、真下さんの普段使いのベッド、、、潜り込みたい。
ドキドキしている俺を座らせて真下さんは備品を取りに部屋を出て入れ違いに繋ぎを持った丈雄君が真下さんの部屋に入って来る。
「下着も着るんでしょ?ならまだ脱がない方がいいよね。」
「ソウダネ。」
丈雄君は俺の隣に座って嬉しそうにじっと此方を見つめて来る。
「う、牛耳そんなにいい?」
「うん!」
丈雄君の素早い返事と嬉しそうな表情に俺はなんとも言えなくなる。
「あ!でも何時もの悟史さんも大好き!」
「あ、ありがと、、、わっ。」
丈雄君は俺に飛び付きて来てお互いベッドに沈む。
「早くお洋服着たところ見てみたいなぁ。」
そう言って丈雄君は三日月の様に目を細め物欲しそうに俺を見下ろす。
「今日は、勘弁して。」
昨夜の出来事で疲労が滲み出ている俺は丈雄君のお誘いを丁寧にお断りする。
「そもそも真下さんの部屋汚しちゃダメでしょ。」
「じゃぁ!体力戻って俺の部屋ならいいって事!?」
「そもそも個室は、、、うーん。」
此処の牛舎はまだ新しく設備もそこそこ最新で丈夫だが、個室は壁が薄いと達也君から聞いた事がある、個室は最低限の物しか無く、シンプルな家具で構成されており、パッと目水場の無いホテルのシングルサイズとそんなに雰囲気は変わらない。
勿論、一般的な人型牛よりサイズの大きい人型雄牛用のスペースは又別に在り、陽久さんを支える為に誠華君は一緒に寝泊まりしているがそれでも丈雄君、秋茂君が来ても余裕がある大きさらしい。
最新で真新しく見える牛舎に対して反面、一般サイズの人型牛の個室は壁も薄く簡素だ。
「えっと、タイミングがあったら訓練室か俺の家でしようか??」
取り敢えず気になる事もあるが俺は現状覆い被さっている丈雄君を嗜める。
「うん!あ、でも牛らしさを求めるならやっぱり訓練室かなあ?」
「う?う"ん?」
丈雄君も拘りがあるらしい、何時も1人であれこれ想像しながら自家発電してた孤高の経験の長い身では現実でこう言う
事が起こると矢張り混乱してしまう、想像だと幾らでも素直に喜べるのに不思議だな、、、いや、気持ちいいし、スケベなのは大歓迎なんだけど、心の奥の良心と言うか自己ルールみたいなものが引っかかってしまう。
これも俺の課題の一つかも知れない。
丈雄君の嬉しそうな声を聞いていると扉付近からノックの音が聞こえて2人で音の方向を見ると此方を困った様に見る真下さんがいた。
「丈雄君?」
「食べてないよ、戯れてただけ。」
「「、、、。」」
2人無言で暫し見つめ合っていたが真下さんがため息を軽く吐いた事で丈雄君と俺は体を起こしてベッドに座り直す。
「さて、悟史君、お着替えしてみようか?」
「はい、、、あの、後ろ向いて貰っていいですか?」
此方をじっと見る2人に俺は後ろを向いて貰えないかお願いする、繋ぎの中は牛柄ビキニパンツのみ、繋ぎを着るためにもその姿に今から成るのに期待の眼差しでじっと2人に見られるのは裸よりも恥ずかしい。
「お着替えみたいな。」
「、、、、、、、丈雄君、先ずは着替えてもらおう。」
真下さんは隣の丈雄君のおねだりに長い時間を掛けて間を開けた後に肩を軽く叩き説得する。
真下さんも見たかったんだ、興味を持ってくれていて嬉しい気持ちと、そこまで見たかったのか?と言う気持ちが混ざるも、2人は後ろを向いてくれたので安心して俺は服を脱ぐ。
こ、恋人の部屋で服を脱ぐのってドキドキするな。
今まで経験した事の無い感覚にドキドキしながら俺は真下さん達の方をチラチラ確認しながら全て服を脱ぎ牛柄ビキニパンツに足を通す。
このビキニパンツ普段履いている下着より上がるし締まる。
俺は初めて履く下着に戸惑いを隠せない、子供の時はブリーフだったし、中学以降はボクサーパンツが中心だった、こんなに挑戦的な下着は今まで着た経験は無い、俺はドキドキしながら履いた下着を見下ろす。
「悟史君、着方に困った事があったら言ってくれ。」
「え?シンプルだし大丈夫です!まだ後ろ向いてて下さいね。」
「わかった。」
「はーい。」
俺の動きが止まった事に気づいた真下さんが声を掛けてくれて俺は我に帰る、早く繋ぎに袖を通そう。
繋ぎは作業服として何度も着ているので問題無い、袖を通しチャックを上げると布地がピッタリと体に引っ付いた、丈雄君の服だから少し小さいのかも知れない、首輪は、、、真下さんに着けて貰いたいので俺は2人に声を掛ける。
首輪、犬、服従プレイ、、、頼もしい歳上大好きな俺はそのジャンルもちゃんと学習しているつもりだ、、、シュチュエーションを楽しむソフト派だけど。
まさか人生で一度は付けてみたい首輪を恋人に付けてもらえる機会が訪れるとは思わなかった、、、ん?
「2人共?やっぱり似合わないよね?」
体をくるりと回し繋ぎまで着替え終えた俺を2人無言でじっと見てくるものだから俺は不安になって声を掛ける。
「いや、いい、、、いいな。」
「うん。」
2人は真剣に頷いて此方を鑑賞する様に見てくるので俺はあまりの恥ずかしさに顔が熱くなる。
「あの、もう着替えていいですかね?」
「いや、首輪をしてないだろ?貸してくれるか?」
「、、はい。」
俺は握っていた赤ベルトにカウベルが付いた首輪を真下さんに渡す、それを受け取った真下さんが俺に近づき首輪を付けてくれる。
首周りを触られ先程から緊張しているせいか真下さんの手が近くにあるだけでゾワゾワと小さく感じてしまう。
真下さんの手が離れるとホッとする気持ちと少し嬉しい気持ちが同時にやって来る、やっぱり俺こう言うの好きなんだなぁ。
「どうでしょうか?」
皆んなと同じ格好、皆んなと同じ首輪、その恥ずかしさと嬉しさに俺は首輪に触れながら真下さんに意見を聞く。
「かなりいいな!!」
真下さんの想像以上に大きな声に思わず笑ってしまう、まるで煌君みたいにエネルギーのある声だ、ともかく恋人に喜んで貰えるのは悪く無い。
「悟史さん、可愛いね。」
「うん、ありがとう。」
28歳のおっさん、相変わらず可愛いと言われるのに慣れない、、、でも呼ばれるならお兄さんって呼ばれたい、いや皆んな生きている年月では俺より歳上なんだけど。
丈雄君の褒め言葉に少し複雑にな気分になりながらも俺は丈雄君にお礼を言う。
「悟史さん、可愛いね。」
「ありがとう?」
「、、、うぅ、悟史さん、可愛いねぇ。」
「丈雄くん?」
丈雄君が何度も同じ事を言うので俺は心配になる。
「抱っこしていい?」
「いいよ?」
どうやら丈雄君にも相当気に入って貰えた様で俺は丈雄君を招く様に両腕を伸ばす、丈雄君はゆっくりベッドから立ち上がり俺をそっと抱きしめ優しく擦り寄って来る。
何時も飛びついて来る丈雄君がしおらしい、人型牛コスプレは人型牛を魅了するのかも知れない、俺は丈雄君の耳に擽られながらいつも通り丈雄君の頭を撫でる。
「、、、悟史君、俺も抱っこしたい。」
「はい。」
真下さんは暫く俺達を見守っていたがその間もソワソワと落ち着かずベッドに座り両腕を伸ばす、丈雄君も落ち着いた様なので俺は手を広げている真下さんの側によるとそのまま膝裏に手を入れられ横抱きに真下さんの太ももに座らされる。
「、、、かなりいいな。」
「気に入って頂けて良かったです。」
真下さんは俺をじっと見つめ、俺を支えている反対の手で俺の頬を撫で、ジジジとゆっくり繋ぎのジッパーを降ろす。
「真下さん、今日はしないですからね。」
「、、、わかってる。」
そう言うも真下さんはチャックが降ろされた繋ぎの中に手を入れ俺の体を撫でる、そんな情熱的な目で見られて触られて興奮しないわけ無いんだよなぁ。
自分でしないと言いつつも嬉しいシチュエーションに俺の下半身は従順に真下さんの熱に反応し腹部に熱がそっと溜まっていく、これはまずいと俺は触られている真下さんの手を取り静止させる。
「真下さん、本当体力無いんで、せめて明日以降にして下さい。」
体は興奮し掛けているが、流石にまだ午前中、昨夜の疲労は抜けきっていない、このまま続けたら本当に危ない気がする。
「そうだな、すまない。」
真下さんはチャックを首元まで上げ一息付く。
「俺もその時は参加するからね!独り占めは無しだからねっ!!」
「そうだな、ちゃんと声を掛けるさ。」
丈雄君の焦った声に真下さんは微笑んで頷く、お、俺の意見は?
「取り敢えず、着替えるので、2人共また後ろ向いて貰っていいですか?」
俺はこれ以上この服を着続けるのはまずいと思いさっさと元着ていた服に着替える事にした、牛柄ビキニパンツって履く時も中々に興奮したけど脱ぐ時も結構興奮する。
着ることの無い、着る勇気も無かった、興味本位で実家にいた頃に買ったケツワレパンツを唐突に俺は思い出す。
いつか使い道があるかも知れない、、、いや、ビキニパンツだけで此処まで恥ずかしいなら暫くは無いかもな。
俺はいつもの服に着替え終えて牛耳カチューシャを外し一息付く。
「服はどうしましょうか?」
「洗濯は俺が担当しているからそのまま置いて行って構わないぞ?」
「それじゃ、お言葉に甘えて。」
俺は脱いだ服を広い折り畳み繋ぎの間にビキニパンツを挟み真下さんのベッドに置く、、、エロ本買う時の所作みたい。
恥ずかしいものはそっと隠しておきたい、けれど隠す行為そのものも恥ずかしい、俺は正気に戻ろうと少し頭を振る。
「仕事に戻ります。」
「あぁ、わがままに付き合ってくれてありがとう。」
「いえ、俺も、皆んなが着ている服一度は着てみたかったので、機会をくれてありがとうございます。」
それは本当だ、何時も俺だけ人型牛専用の繋ぎを着ていないからこそ、体験してみたい気持ちは前からあったからこんなに早く実現出来ると思わなくて俺は嬉しさに思わず口角が上がる。
「明日、体調が良ければ訓練室でもう一度着てもらえるか?」
「体調が、良ければ。」
もう真下さんの中では確定なんだなと苦笑いしてしまう、真下さんに、恋人にそう求めて貰えるのは正直嬉しい。
「俺も!俺もね!ちゃんと参加するからね!」
「うん、俺はいいよ、真下さんは?」
「あぁ、大丈夫だ。」
丈雄君ともしっかり約束をして俺は牛舎を出ていつも通り備品の整理や、消毒液の確認、畑の確認など牧場周辺を作業しながら周っていく。
「人型牛って、、、仲間っぽいと更に友好関係が深まるのかも。」
何時もの慣れたルーティンで考えながら作業しているとふと相良さんの事を思う、牛耳カチューシャ付けて相良さんとお話ししたらもう少し仲良くなれるかも?、、、いや、怒られるか。
そもそも俺も初めて牛耳カチューシャを見て用途を聞いた時中途半端な理解はなんか嫌だなぁと思ってしまった、興味を持つ、ある程度知っておく、それは入り口としては大切だが俺は深く関わる側、もしかしたら相良さんもそんな程度で自分達の事を理解したつもりなのか?と嫌悪を示し更に距離が空いてしまう可能性があった。
俺相良さん事そんなに知らないから、逆に受け入れられる可能性も、、、やっぱ無いか。
真下さんと丈雄君の反応が余りに良かったので人型牛を大切に思う相良さんも有り得るのでは?と思ったが相良さんに人間として嫌われている俺では火に油な気がするし、この前当てられた怒気も凄かったので尻込みしてしまう。
うん、止めよう、牛舎で人型牛コスプレをする時は相良さんに見られない様にちゃんと注意して着よう、俺は牛耳カチューシャと相良さんの事を色々考え終わり今日間引きしたほうれん草を纏めた。
誠華の様子が変わった、秋茂がセカンドリビングでのんびり本を読んでいると裁縫セットを持った誠華が近くに座る、最近暗い顔をしていた誠華に丈雄と自分達は何が出来るか話し合っていた、けれど今日は顔色も良く何処かふわふわと軽さを感じる。
「何か、いい事ありました?」
「まぁ、、、長年の恋心が叶いましたので。」
「恋心?」
何時もの誠華なら軽い返事だけで深く会話をする気は無いとピシッと壁を作り自分の作業を黙々とする子だ、けれど今日は気分がいいのか珍しくも自分の事情を溢し秋茂もその柔らかい空気に更に質問してしまう。
「はい、幼い頃からずっとお慕いしておりました陽久様に応えて頂きました、華はもう何もいりません。」
「ご飯は食べた方がいいと思います。」
皆んなと比べて誠華は少食だ、真下さんが栄養摂取がギリギリだと頭を悩ませていたが、本人は本当に食べられない様なので如何食事内容を変えるか悩んでいた。
何も入りません、と言われ秋茂は真っ先に食事の事を心配してしまう、普段なら何を馬鹿な事をと冷たい眼光で睨む誠華だろうが今日は余程機嫌がいいのか目を潤ませ花咲き誇る顔で微笑む。
「それはご心配なさらず、ただ満たされ求める物が無くなっただけです。」
「求めるものが、無くなった。」
乙女の様な微笑みに女性が苦手な秋茂は鳥肌を立たせ体をゾワゾワさせながら誠華の言葉を噛み砕き呑み込もうとした。
「ええ、貴方が好きだと、その気持ちを受け入れて貰えた、これ以上の幸せはありません。」
「はぁ、、、?それが、恋心、ですか?」
最近本を読み自分の中に言葉が増えた気がするが恋心と言う単語を知らなかった秋茂はその言葉の意味が知りたくなった。
誠華は秋茂の問いにそうだと小さく頷く。
「陽久様のお側にいたい、支えたい、微笑んで此方を見て欲しい、あわよくば触れて欲しい、、、私にとってそれは恋心です。」
「成る程。」
納得した秋茂を見てから誠華は針に糸を通す、作業をするから話しかけない方がいいだろうと秋茂も手元の本に目を落とした。
側にいたい、支えたい、笑って欲しい、触れて欲しい、、、秋茂はその言葉で満遍な笑顔を見せる丈雄をイメージした。
恋心、、、恋心かも知れない、秋茂はそう思い後で辞書を引こうと心に決めて本の続きを読み始めた。
相良さんの準備やお迎えなどでバタバタありホワイトデーもあっさり過ぎ去り太陽の光の熱がホワホワと暖かく風が柔らかくなってきた3月下旬、梅の花も落ち着き桜の枝先ではぽこぽこと可愛いピンクの花が咲き始めた。
「春が来ましたね。」
俺は冬を越えた野菜達を思い、特に気にかけていた苺に思いを馳せる。
「そうだな、春が来ると気が引きしまる。」
「そうですね。」
酪農家の春、それは放牧と出産、そして牧草整備など、命の芽吹き、植物の始まりに合わせて忙しくなって行く時期で気合いが入り直す時期でもある。
此処では人型牛の管理なので畑や牧草ぐらいしか始める事は無いのだけれど、、、。
「そうだ、もう少ししたら皆んなでお花見しませんか?」
春は新しい出会い、親睦の季節、お花見は親睦会としても定番だ、皆んなと馴染んできた相良さんの様子も、皆んなが最近どんな風に過ごしているか全体の様子が窺える。
「花見か、いいな、料理は誠華君に相談しようか。」
「そうですね、、、わっ。」
俺は咲きたての桜を見上げ頷いていると真下さんに横から抱き寄せられ頬擦りをされる。
「暖かいと気持ちも軽くなるな。」
「はい。」
冬の寒さから暖かい光で気持ちがふわふわと暖かく柔らかくなってしまう、そこに真下さんの体温と弾力のある柔らかい体に身を預けると日向ぼっこをしている様に気持ちが良い。
2人お互いの温度を馴染ませ境界線が無くなるようだ、俺は目を閉じ頬に当たるほんのり甘く薫ランダムで柔らかな風に揺られる。
穏やかで愛おしい時間、俺は今とても満たされている。
「華ちゃんサイズこれぐらい?」
「ええ、大丈夫です、それではこのお重が埋まるまで握って下さい、力を入れ過ぎて握り過ぎない様気をつけてくださいね。」
「はーい。」
今日はお花見と言う事でお弁当は誠華君中心に丈雄君、秋茂君、達也君をアシスタントとして作業して貰っている。
「真下さんブルーシート一枚で足りますか?」
「陽久さんと相良さんが横になった場合は足りないだろうな、一応2枚ほど追加しておきたい。」
「分かりました。」
「ありがとう、頼むよ、誠華君、このお茶は持っていっても大丈夫か?」
「ええ、大丈夫です、カトラリーもこちらに用意に用意しておりますので、手の空いてる人に頼んで貰えますか。」
「なら俺持ってきます、おにぎりは丈雄と秋茂さんの2人で充分でしょ?」
「終わったらまた一緒に握ろっ」
「まぁ、隙間あったらな、悟史さん、案内してください。」
「うん、一緒に行こうか?」
俺と真下さんと達也君は荷物を持って陽久さんが見つけた桜並木の場所へ移動する、ブルーシート一枚分は既に相良さんが仰向けになって寝ており、その近くにまた新しいブルーシートを真下さんと達也君に協力して貰い広げ、そのままだと風に飛ばされるので俺は端の穴に杭を通してハンマーで打ちつけていく。
「これでいいですかね?」
「あぁ、充分な大きさだな。」
「お茶は此処でいいですか?」
「あぁ、大丈夫だ、ありがとう。」
「おや、随分大きく取りましたな。」
皆んなでブルーシートの確認をしているとクッションを両手に沢山持った陽久さんがやって来る、相良さんがブルーシートの見守り当番をしてくれたので横になるならと牛舎にあるクッションを持って来たらしい。
「真下さんに言われた通りの物だと思いますが、大丈夫ですかな?」
「ええ、問題ありません。」
「クッションで横になっていいんですか?」
達也君も興味が湧いた様で陽久さんに声を掛けると嬉しそうに陽久さんはにっこり笑って頷く。
「今日は桜を愛でながらのんびりいたしましょう。」
「、、、はい。」
達也君も陽久さんの大きく優しい雰囲気に耳を下げリラックスして頷く。
「さて一度俺達は戻るか。」
「はい、あ、俺はこのまま苺の方見て来ますね。」
これまでもちょこちょこ取れていた苺、今日もそれを集めてお花見で皆んなで食べようと思っていた。
「じゃ、俺悟史さんの収穫手伝います。」
「お弁当は?」
「、、、人数いるし大丈夫じゃ無いですか?」
達也君の心情を察して俺は達也君を畑に連れていく事にする、まぁ、今日はそう言う気分と言う事で。
「俺は牛舎の方へ戻る、片付けもあるしな。」
「分かりました、それでは陽久さん、相良さん、お留守番よろしくお願いします。」
「ええ、お任せください。」
「、、、行ってこい。」
俺達は陽久さんと相良さんにブルーシートを任せて自分達の
やる事に戻る。
「苺はヘタの上に人差し指と中指を置いてこんにちはって折ると、、、取りやすいです。」
「上まで赤い苺を、ですよね。」
「うん、あってるよ。」
俺は達也君の収穫の姿を一度確認してから自分も作業を始める。
「しゃがみ続けるって結構足に来ますね。」
「そうだね、無理せずに足伸ばして休憩しつつで大丈夫だからね?」
「はい。」
達也君は時折体を伸ばし屈伸を少ししてからまた収穫作業に戻る、大きめのボウルに苺が溜まり切った頃丈雄君に呼ばれ俺達はゆっくり足を伸ばす。
「苺大好き!」
「じゃ一個だけ味見ね。」
ボウルに入った苺に目を輝かせた丈雄君に畑横の水道で洗った苺を一つ差し出し大きく口を開けた丈雄君の口に入れてあげる。
「んん〜っ。」
「美味しい?、、、達也君も?」
丈雄君は何度も嬉しそうに美味しいと頷くと達也君も俺の服の袖を引っ張り口を開ける、俺は達也君にもヘタを取り苺を口に入れてあげる。
人型牛は苺は食べさせて貰える物として認識しているのだろうか?または食べさせてと貰うと味覚の性能が上がる、とか?
俺は2人の美味しいそうに咀嚼する顔をほっこり眺めてから3人でお花見の場所へ移動する。
「お待たせしました。」
「おう、始めようぜ。」
相良さんも起きたらしくみんな揃ってのお花見にそわそわと嬉しそうだ。
「それでは悟史君よろしく。」
「はい、皆んな、お花見の準備お疲れ様でした、今日は楽しみましょう!乾杯!!」
「「「乾杯!!!」」」
皆んなでお茶の入ったコップを上げて乾杯をしてお弁当に目を移す。
「悟史さん、これ俺が握ったやつね!」
丈雄君は真っ先におにぎりの詰まったお重を指差す。
「上手に握れたね。」
「食べて!」
「うん、ありがとう頂きます。」
俺は丈雄君の指差したおにぎりを手に持ち一口頬張る、人型牛用のおにぎりは塩分は控えめで麦ご飯のプチプチとした食感が楽しい、俺はゆっくり咀嚼してから丈雄君に微笑む。
「美味しいよ。」
「へへー、よかった。」
2人で笑い合っていると真下さんが1人分のお弁当箱を差し出す。
「悟史君用のおかずが入っている、誠華君とむぎわら君にサポートして貰って作ったんだ、俺達の食事では悟史君には味気ないからな。」
「あ、ありがとうございます。」
そう言えば最近は一緒に食事する機会も減り、人型牛と人の食事内容が違う事が頭から抜けていた。
真下さんが作ってくれたお弁当は仄かに暖かく心まで温かくなる、俺は真下さんの方を一度見てから大切な宝物を開く様にそっとお弁当の蓋を取る。
茹でられた色とりどりの野菜、新鮮なプチトマト、かわいいピックに刺さった枝豆、だし巻き玉子に肉巻きチーズ、焼き鮭、そして煮物、想像以上の豪華さとその分の時間を思って俺は顔を上げて真下さんの方を見る。
「凄く豪華ですね、ありがとうございます、なんか、ずっと見てたいですね。」
「気持ちは嬉しいが食べてくれないと困るな。」
「あ、そうですよね、えっと、どれから頂こうかな。」
俺は気になっていた肉巻きチーズを手に取り口に入れ咀嚼する、甘だれの肉にチーズが咀嚼するたび絡んでご飯の進む味だ。
「美味しいです。」
「ふふ、悟史君、箸を渡していなくてすまない。」
「え?あっ!此方こそ気付かないですみません。」
箸の存在を忘れ手で食べてしまった事に俺は焦る、手作りお弁当に浮かれすぎてしまった、、、それでも真下さんは嬉しそうに甘だれの付いた俺の手を優しく拭いてくれる。
「しまったな。」
「何かありました?」
「美味しそうな悟史君の指を舐めておくべきだった。」
「、、、真下さん?」
確かにこの甘だれは人間用として油分や塩分が気になるかも知れない、人型牛の食事が人間と比べて味気ないと言うが、人型牛も搾乳をし1日の失う水分は多い為、カリウムを多く含む牧草を加工した食事中心としてその分の塩分、ナトリウムが必要になる為、塩もそれ相応の量を摂取する、脱水症状予防にも考慮して食事内容は栄養バランスをちゃんと取れるよう日々の食事内容はしっかりシステムと真下さんが管理している。
カリウムは余分な水分、ナトリウムを排出し、ナトリウムは水分を溜める効果がある、乳牛にとっても水分バランスはとても大切で、それは搾乳をする人型牛も変わらない。
なので塩分は大丈夫かも知れないがそのままの油分は消化効率の低下があり、動物性タンパク質はBSE(牛海綿状脳症)注意しなければならない、だから先程指に付いた肉巻きに絡めたこの甘だれを真下さんが舐めたら体調を崩してしまうかも知れない。
「冗談だ、糖蜜とかならまぁ、量を弁えれば、、、。」
「まぁ、糖蜜なら?」
蜜糖は飼料の嗜向性向上に使われるが、やはり此方も摂取量は決まっている。
「、、、そのまま頂けばいいな。」
「箸で、頂きますね。」
いつも通り真っ直ぐ此方へ微笑む真下さん、俺は次第に周りの目線が気になり恥ずかしくて真下さんの手作り弁当から顔が上げられず黙々とおかずの品々をゆっくり味わう。
「達也君もいちご狩りしたんでしょ?俺も採取するの慣れたよ!」
丈雄君は苺をとる真似をして中指と人差し指指を曲げる。
「はぁ、良かったですね。」
達也君はいつも通り丈雄君に塩対応だが、2人の空気は以前よりずっと柔らかい。
「秋茂さんもいちご狩り楽しいって言ってたよね?」
「楽しかった。」
「また熟したら採取しようね。」
俺は協力した皆んなに声をかける。
「うん!」
「陽久様も苺を大変気に入っております、次の年もよろしくお願いしますよ。」
「はい、違う品種も用意してみますね。」
陽久さんは此方にニコリと笑い、誠華君はいつも通りせっせと陽久さんのお世話をしている、前まで落ち込む姿をよく見かけていたが何か吹っ切れた様でここ最近の誠華君はとても明るく以前よりも陽久さんの世話をする様になったし、陽久さんは自分の以外の人とも接する様にと頻繁に誠華君の背中を押すことが無くなった。
「相良さんも苺美味しいって言ってたよ!ね!」
「、、、まぁな。」
丈雄君の呼びかけに箸を止めて相良さんは渋々頷く。
「お前の野菜は、まぁ悪くねぇ。」
「ありがとうございます。」
相良さんからの褒め言葉に俺は嬉しくなる、これからも張り切って皆んなの顔を思い浮かべながら野菜畑を運営していこう。
「そう言えば山菜も取り頃ですな。」
「そうですね」
「良ければ取って来てもよろしいでしょうか?」
「此方からもお願いします、出来れば参加させてください。」
山菜は亜鉛を多く含んでいたり、ミネラルが豊富だ、搾乳としても、搾精としても重要な栄養素になる、山菜の旬は3月から5月迄なので飼料としては効率は良くないだろし、味も個性的だ、けれど試すなら今の時期はピッタリだろう。
「悟史君は山菜を食べたりするか?」
「そうですね、家の周りは山が多かったので、フキの煮物とか、山ウドの酢味噌とか、ゼンマイのお浸し、とかは春になると食卓に並んでましたね、あとは、よもぎかな?餅とか蒸しパンとか。」
「よもぎなら、消化にいいから工夫次第では色々食べれそうだな。」
「そうですね、少し考えみましょうか?」
「はい。」
俺は真下さんと食材について悩み、陽久さんと採取する山菜について話し合う、桜の花びらが風に舞う中、俺はこの先の事を色々考え皆んなと賑やかに食事をする。
「食べたー。」
「いっぱい食べたねー。」
悟史と丈雄君はのんびり空いているスペースに寝転がり春特有の水色の空と桜を眺める。
「悟史さんの心臓の音が聞こえる。」
「うん。」
丈雄はよいしょと悟史の胸に片耳を当てて心地良さそうに目を閉じ俺の心臓の音を聞く、お腹が膨れ暖かい風に頬を撫でられふわふわと眠気に誘われながらも悟史は丈雄君の頭をゆるゆると撫でる。
「俺反対側いいですか?」
「いいよ、おいで。」
反対側に達也もよじよじと遠慮がちに悟史に寄り、悟史の側に寝転ぶ悟史は反対の手で達也を優しく撫で、3人桜の花びらを浴びながら気持ち良さそうに横になっている。
「秋茂さんも一緒に寝よー。」
「、、、。」
悟史の側で満足気に目を細め眠たそうな表情の丈雄に誘われ秋茂もおずおずと丈雄の側に横になる。
そう言えば、ここに来た時、真下さんと悟史さん、丈雄君の3人で引っ付いて日向ぼっこをしている姿をよく見ていたな、と秋茂は懐かしい記憶を思い出しながら目を閉じる。
「秋茂さん頭ふわふわだから桜の花びらいっぱいだね。」
「丈雄も付いてる。」
「皆んな桜になっちゃうね」
「そうかも。」
呼吸が聞こえるほどの距離でそっと話される丈雄の声が冷えた心を温める、幸せそうに地面に頬をつけ此方に微笑む丈雄は今日も可愛い。
「花びら終わらないから、取っても取れない。」
「ねー。」
秋茂は丈雄の頭に付いた花びらを一枚取るがそれでも降り止まぬ桜の花びらで丈雄の頭から桜の花びらを全て取り終わるのは難しく、秋茂は丈雄の頭を撫で花びらを取ろうとする。
「秋茂さんにこんなに撫でらるの初めてかも。」
「え?ごめん」
「いいよー、俺も粗方取ってあげる。」
丈雄はそう言って秋茂へ手を伸ばし癖毛に絡みついた花びらを撫でる様にして落としていく。
「やっぱり全部は取れないね。」
「うん。」
「えいっ。」
丈雄は払い落ちた花びらを一つ広い秋茂の頬につけてニコリと笑う。
「へへ、悟史さんにもつけよう、、、悟史さんも花びら凄いね。」
「ん〜。」
悟史と達也は丈雄達の会話を子守唄に既に意識は沈みかけ、音を発する返事しか出来なくなっていた。
「寝てていいからねー。」
丈雄は楽しそうに愛おしそうに悟史の体を撫で桜の花びらを払い悟史の顔に頬擦りをする。
「悟史さん大好き。」
「、、、んん。」
既にいつ意識を手放してもおかしくない状態で悟史の手はゆっくり上がり丈雄の頭を撫で、丈雄はその嬉しさに声を溢す。
「暖かくて幸せ。」
皆んなの寝息を聞き、春の日差しを浴びて桜の甘い匂いを嗅ぎながら柔らかい風に撫でられる。
秋茂は春の空間でうとうとと考え事をする、自分は丈雄みたいに皆んなが大好き、とは思っていない、勿論仲間として手伝う、支える事はしたい。
誠華から聞いた恋心という単語、そして意味、あの後調べたら恋しいと思う事と出てさらに調べなければならなかった。
恋しいとは強く惹かれるという事らしい、そこまでわかって確かに自分はここに居る人達の中で1番丈雄にひかれているかも知れないと改めて文字を理解して思う。
今なら、司先生から雑談で重力についての話を聞いた事と組み合わさり、ひかれる、の意味が体感として理解できる。
「丈雄は悟史さんに恋心?」
丈雄は悟史に1番大好き!と言うし、皆んなにも大好きと言う、大好きはひかれる事ではないのか?
おれは?丈雄にひかれている?だから?
秋茂はその続きが全く見えず、わからない、ただ久々に頭を優しく撫でられ一緒にボロ屋に押し込まれた人型雌牛のアキを思い出していた、彼女も秋茂同様ボロボロで餌も碌に与えられず骨の様だった。
アキは弱って動けない秋茂を慰め、怒りで一方的に殴り、弱々しく抵抗しない秋茂のお腹の上でシクシクと泣いた。
自分もその気持ちは分かる、人間は残虐だ、此方の辛い気持ちなど一切わからず、それすら面白くて笑う奇妙な奴らだ、壊れていても誰かにこの現実をわかって欲しかったし、縋り付きたかった、助けて欲しかった、どんな感情になっても助けは来なかった。
秋茂が保護される前、誰かに連れて行かれるアキをチラリと見た、保護されたのだろうか?彼女は生きてるだろうか?死んでいるだろうか?
ふとゾワリと体の中を、黒いものに撫でられた様で秋茂は体を丸める。
俺、なんで生きているんだろう。
「怖い夢見た?」
「、、、考えていた。」
「そっかぁ。」
丈雄は此方の反応に気づいて秋茂を抱え込んで頭を撫でる、ただそれだけ、それだけで秋茂は涙を静かに溢す。
ほんのりと薫、桜の優しく甘い匂いが心地よい。
秋茂も皆んなと一緒に桜の花びらを浴びながら意識を手放す。
「仲良いな。」
悟史の周りですやすやと眠る若い仲間を見て相良は不服そうにお茶を啜りおにぎりを頬張る。
「そうですね。」
陽久も穏やかな光景に微笑み頷く。
「華、俺にもその葉っぱ取ってくれ。」
「誠華です、ご自身でお取り下さい。」
「、、、。」
相良は陽久の隣に居る誠華に指示をするがそっぽを向いてしまう、陽久は苦笑しつつも相良の皿に欲しかったたほうれん草の胡麻和えを置いてやる。
「華がすみません。」
「陽久様が動くなら今度から華が代わりにします。」
「ありがとう。」
誠華の頭を撫で礼を言う陽久の姿に相良は苦虫を潰した様な顔をして真下の方を見る。
「真下、あいついいのかぁ?」
真下は眉を下げ陽久に頭を撫でられ満足そうに頬を染める誠華の方を見る。
「今回のお弁当は誠華君主導で作りました、それで勘弁して頂けませんか?欲しい品が有れば俺が取りましょう。」
「、、、別に上下関係が欲しいわけじゃねぇよ。」
「そうですか。」
真下は相良の呟きに少し驚く、いつも年下の角無しの仲間には歳上らしい態度を取ろうと色々と関わって来た姿を見て来たからだ。
「あー、なんだ、俺は場所取りだけだったし、ありがとな。」
相良はもにょもにょと誠華に礼を言う。
「構いませんよ、したい人がすれば良いのです、それにそれを真下さんも悟史さんも許して下さいます。」
「そうかよ。」
そう言われて相良はもう一度すやすや寝ている仲間の方を見る、見ているだけで此方も眠くなる様な暖かで平和な景色、搾乳時に関わる悟史の顔を思い出しつつ、矢張り人は厄介だと改めて思う。
自分の今の弱さは桜のせいか、人のせいか、、、自分だけは意思を持っていつでも仲間を守れる様に居なければならない。
瞼を閉じれば昔の仲間を思い出す、繰り返してはならぬ、守らねばならぬ、せめて俺だけは正常で無ければ。
「はぁ、花びらが邪魔だな。」
相良は思考を邪魔する顔についた桜の花びらを払う。
「よう降りますな。」
相良の重さを含んだ言葉をそのまま受け取り陽久はゆるりと頷く。
「陽久様とこの様な景色にご一緒できて光栄でございます。」
「、、、へー、へー、仲いいこって。」
陽気な誠華の声に毒気が抜け、今はどうでも良いかと相良は体の緊張を解いてほうれん草の胡麻和えを咀嚼しながら満開に咲き誇る桜を見上げた。
「うめぇ。」
「すみません、ぐっすり寝ちゃいました。」
皆んなでお昼を食べ人型牛の体温に温められた俺は陽が傾きかけるまでぐっすり眠ってしまった。
未だ眠い体で寝ているみんなを起きている組で起こし夕方の搾乳を終え、今はフラフラと真下さんとお花見をした場所のお片付けの最終チェックをしている。
日差しに温められた空気はすっかり冷たくなり上着を着ていても体がひんやりとして思わず俺は上着のチャックを首元まで上げる。
「悟史君」
「はい。」
ゴミか、忘れ物でもあっただろうかと俺は真下さんの方を向く。
「良かったら少しだけ散歩しないか。」
「いいですね。」
俺は差し出された真下さんの手を握り遠く牛舎から漏れ出る光をほんのりと浴びた夜桜の道を歩く。
昼の賑やかな雰囲気とは違い夜の桜は神聖的で厳かな空気を纏っていて雑談をすると言う雰囲気になれず手を繋いだまま熱を分け合い2人会話無く黙々と足を進める。
いつも真下さんが提案して、こうやって進んで俺に好意を示してくれる、俺は何か出来ていただろうか?久しぶりの2人だけの時間、俺は決意をして足を止める。
「あの、真下さん。」
「ん?」
真下さんはいつも緩やかに笑う、きっと今も此方に向ける表情はそんな見慣れた笑顔だろう、けれど俺は真下さんの今の表情を見る余裕無く恥ずかしさを消す様に急いで足を伸ばし真下さんの頬にキスをする。
「、、、すみません。」
むっっっっちゃ苦茶恥ずかしい。
俺は情けない事に真下さんの顔も見れなくなり降り積もった桜の絨毯から目が逸らせない。
いつも色んな事をしているのに、真下さんならそのまま余裕ある顔で好きだと気持ちを伝えられるのに、、、28のいいおっさんが、碌に相手に気持ちも伝えられず、恥ずかしくて黙ってしまうなんて情け無さすぎる、けど!やっぱり恥ずかしくて顔をあげられない。
真下さんはそんな悩む俺をそっと抱きしめてくれる。
「すみません、こんな事で恥ずかしがって、、、いや、本当、、、すみません。」
穴があったら入りたい、そんな気持ちで真下さんの胸に顔を埋める、いや、これは決して下心ではないから。
「知ってる、大丈夫だ、、、。」
真下さんの抱きしめる腕は少し強くなる、きっと、多分、俺の気持ちは伝わっているし、受け止めてくれている。
完全に真下さんの気持ちを分かった訳では無いけれど、真下さんのその行動が泣ける程に嬉しかった。
「所で、最近お互い色々あって、忘れてる事はないか悟史君?」
「え?何かありました?」
俺は真下さんに言われて締め切りのもや、約束した事を忘れていないかあれこれ記憶を引き出していく、な、無い?特に思い出せない、なんだろう?俺は焦って恥ずかしさを何処かへ放り投げ顔を上げる。
「今日はお花見でゆっくり休めただろう。」
「まぁ、はい。」
久しぶりの日向ぼっこで陽が傾くまでぐっすり寝てしまったので体力はかなり回復していると思う。
「良かった、じゃぁ、訓練室に行こうか?」
「あ、、、あ"っ!?」
訓練室、約束、体力回復、、、人型牛コスプレ!!!
俺は前に約束しつつ、相良さんや誠華君のあれこれや施設のあれやこれやで流されていた約束を思い出す。
「丈雄君にも言ってあるから安心してほしい。」
「、、、お手柔らかに、、、お願いします。」
2人は凄い積極的なので俺は既に不安になる、いや、気持ちいいんだけど、凄く期待する事なんだけど、、、。
「悟史さん来た!」
「お邪魔します。」
真下さんに連れられて牛舎の訓練室にお邪魔すると待ち構えていた丈雄君が飛び付いて来たのでいつも通り両手を広げて丈雄君を受け止める。
「服は用意してるからいつでもお着替え出来るよ!」
「うん、、、ありがとうね。」
丈雄君はご機嫌そうにニコニコと笑い俺の手を引いて前回真下さんの部屋で着た人型牛服セットを指差す、俺はどうしようかと真下さんの方を見ると真下さんも嬉しそうに力強く頷くので俺は逃げ道は無いと判断して意を決する。
期待されているのは嬉しいし、スケベな事は、好きだ、怖がる必要は全く持って無いはず、はず!!
「えっと、着替えるので、後ろ向いてて下さい。」
「はーいっ!」
「わかった。」
2人はあっさりと頷いてくるりと背を向けてくれたので俺はホッとしつつ服を脱いで行く。
相変わらず牛柄ビキニパンツの恥ずかしさには慣れないが今日は難しいカウベル付き首輪も自分で取り付け、最後に牛耳カチューシャを付ける、着終えた俺は不安になりそわそわと姿見を探す為に訓練室を見渡すが、訓練室で鏡を見た事がないと思い出す。
俺は諦めて不安のままに2人に声をかけた。
「いいです、多分。」
2人は俺の声に振り向き此方を見る、真下さんは満足そうに頷き、丈雄君は嬉しそうに目を光らせ耳を上げる。
「すみません、姿見が無いから確認出来なくて、これで大丈夫ですかね?」
俺はカチューシャの位置が合っているか不安でカチューシャを弄りながら2人に問う。
「そう言えばそうだな、今用意する。」
そう言って真下さんが壁に手を当てると稽古室の様に一面が一瞬で鏡になる。
「わー、面白ーい。」
丈雄君は俺の側で鏡に手を振り遊んでいる、鏡に映る俺は情けない顔した貧相な人型牛で中々に違和感が拭えない。
に、似合わないなぁ。
「一応鏡はあったんだが、使う機会も無いし、あると気が散るだろうからと壁のままにしていたんだ。」
「成る程。」
確かに鏡って興奮する事もあるけど、場合によっては気が散る事もあるよな、と俺は真下さんの意見に納得する、それにしても一瞬で壁が鏡になるシステムは新鮮で不思議だ。
「似合ってるな。」
「ありがとうございます。」
鏡を気にしていると真下さんは俺の後ろにやって来て俺の両肩に手を置く。
「最初どうする?」
「ん?それは勿論、悟史君を訓練する予定だ。」
「へ?」
丈雄君が待ち切れずにうずうずしている反面、真下さんは真剣に此方を見て訓練をすると言った。
「せっかくだし俺の開発技術の体験をして感想をくれないか?」
「な、成る程、分かりました。」
確かに人型牛として経験する事は今後自分の為にもなる、、、多分、俺は真下さんの意見に頷くと真下さんは胡座をかいて座り俺はその中に座らされる。
「えー、俺お預け?」
「丈雄君は仲間と仲良くなるのが上手い、今後訓練の手伝いを任せる機会も増えてくるかも知れない、少し研修として勉強してみないか?」
「そっか、悟史さんと真下さんと訓練の勉強をするって事か、、、俺やる!勉強する!2人の役に立ちたい!」
「丈雄君、、、。」
丈雄君の健気な気持ちに思わず感動してしまう、自分が今から犠牲になるけど、そもそもエッチな事する前提の覚悟で此処に来たけど真下さんは俺以上に色々考えて訓練室を選んだに違いない。
「俺も頑張ります、幾らでも使ってください!」
「あまり無理はさせないつもりだ、安心してほしい。」
「はい!」
と、意気込んだもののやっぱり違う緊張はするもので、俺は下唇を噛みながら鏡を見る、期待している様な自分がなんだか情けない。
「まず首から肩にかけて触っていく。」
そっと真下さんに頬を包む様に撫でられそこから手が肩へ流れる、安心と緊張が交じり俺は思わず息を漏らす。
「肩から手先まで撫で、人差し指と中指で指を挟み一本一本軽く外側へ引っ張り、手首から二の腕を通り脇を軽く揉む。」
普段のマッサージだな、と俺は同様に反対側も同じ様にマッサージされ真下さんの手を眺めていると繋ぎのチャックを降ろされる。
「肩甲骨から体の中心に向かって撫で、胸脇を上に撫でる。」
俺は左腕を右に伸ばされ服の中から肩甲骨を撫でられ、真下さんに胸を触られる、チャックを開けられた時は緊張したけどそれ以外は普通に気持ちいいマッサージで俺はそのまま反対側も同様のマッサージを受ける、真下さん手は人型牛特有の暖かさで体が解されスッキリとした気持ちよさが残る。
「最後に脇を揉む、と、次に乳マッサージ、乳はどんどん作られ、出ないと胸が硬くなり炎症になる、乳腺のつまりも此処で取っていく。」
人間の母親でも出産当初から次第に母乳を出す体に変わる際のトラブルで乳の流れを良くするマッサージをすると聞く。
家畜の乳牛も乳詰まりのトラブルは有り、放って置くと乳腺炎などの問題が発生してしまう、乳牛は暖かいタオルで乳を包みマッサージをする、マッサージされ刺激を与える事でセロトニンなども出て来て乳の流れが良くなり炎症も抑えられる。
そうなんだよな、乳って子を育てるための大切で繊細な物なんだよなぁ。
俺男なんだよなぁとぼんやりしていると鏡に人型牛コスプレをしている俺が写る、、、訓練なのかプレイなのか分からなくなって来た。
真下さんは丈雄君に丁寧に説明をして俺の胸を触っている、その光景に俺は思わず興奮してしまって体が反応してしまう。
「痛かったか?」
「あ、いえ、大丈夫です、擽ったくて。」
真面目な話をしているのに体を触られ反応してしまう事に恥ずかしさを覚える、鏡に映る真下さんの表情もいつも通り余裕のある笑みで俺の頭は混乱しそうだ。
「続けても大丈夫そうか?」
「はい。」
真下さんは軽く開いている繋ぎを更に広げ俺の胸を剥き出しにしてそっと乳首を摘みコリコリと乳腺に詰まった塊を出す様にマッサージする、その刺激に我慢できず体に熱が回り呼吸が深くなる。
「んっ。」
「痛いか?」
「いえ。」
そう言えば俺乳首だけでイける進化した体だった、真下さんの此方の様子を覗く顔を見て俺は体の芯からゾクゾクと次を期待してしまう。
真下さんのおっぱい吸いながらちんぽ触りたい。
真面目な話は其方の件で乳首の気持ち良さに体を捻りながら俺は真下さんともっとエッチな事がしたくて下半身が情け無くピクピクと反応し牛柄ビキニパンツからはみ出ないギリギリ迄ちんぽが硬くなり布越しからも形がわかるぐらいに浮き出ている。
「あっ、う"っ、、、あ"っ。」
「乳腺の詰まりを柔らかくしてから搾乳する様に乳首を前後にマッサージすると乳の出が更にスムーズになるぞ。」
俺の敏感に硬くなった豆粒乳首はちんぽを擦るようにシコシコ擦られその気持ち良さに軽く頭の中をスパークさせながら
声を漏らし体を逸らしてしまう。
やばっ、今軽くイった、、、。
「じゃ次俺の番?」
「そうだな交代だ、、、苦しそうだから一旦繋ぎは脱ごうな。」
真下さんと丈雄君は位置を交代して、真下さんに正面から繋ぎを脱がされる、鏡に写る俺は先程の刺激で体は赤く染まり、牛耳カチューシャとカウベルの付いた首輪、牛柄ビキニパンツという自分の現在置かれている状況をしっかり理解出来てしまい、そのいやらしさに興奮が高まる。
「搾精の訓練もしような。」
「、、、はい。」
真下さんが俺の足を開きそっと足の股関節を撫でその刺激に俺の牛柄ビキニパンツに締まっている物も素直に動く。
「悟史君は乳は出ないが搾精については問題ないだろう、尻穴も十分に柔らかい。」
「うっ、、、はい。」
俺はパンツを少しずらされ、けつ穴の皺を真下さんの太い指で撫でられる、少しずらしただけでも布面積の少ない下着はポロリと片玉がずれ落ちてしまう。
「悟史さん気持ちいい?痛くない?」
「気持ちいいよ。」
「良かったー。」
指の腹で俺の両乳首を撫でる丈雄君と目が合うと顔を近づけられ自然と唇が合わさり舌が混ざり合う、少しずつ訓練から逸れていく行為に俺は徐々にスイッチが入っていく。
「悟史さん乳首幾らマッサージしてもおっぱい出ないねぇ。」
「そりゃ、人だからね。」
人間の男性でも母乳が出るとは聞いたことはあるけど、仕組みは調べた事が無いのでわからない。
丈雄君に弄ばれる俺の乳首は硬く張りのあるものになり、感度も最初よりも良くなっていて真下さんの下半身マッサージと合わせてその心地よさに血管が開き感度が上がり、脳の奥がじわじわと快楽に溺れ始める。
「、、、っ、、、。」
オイルで解されゆるゆるなにった俺のアナルに真下さんの中指がつぷりと挿入されずるずると腸壁を擦る様に根本まで中に入り前立腺をそっと刺激する。
「うん、位置もわかりやすいし反応もいい。」
既に下着も降ろされ首輪とカチューシャだけになった俺は真下さんに精子が上がりかけているちんぽと前立腺を終始丁寧に触られて緩やかな気持ち良さにどんどん期待と強い欲望が混じり合う。
期待の眼差しで真下さんを見ているとニコリと笑われてパクリと俺のちんぽを呑み込んだ。
「あっ、、、んっ、真下さん、やばっ。」
ゆるゆると精子が上がっていたちんぽを真下さんにジュポジュポといやらしく水音を立てながら吸われ射精感が一気に強くなる、気持ち良さに耐えているとあっさり口は離されつるりと磨かれた亀頭が真下さんの口元に現れる。
「さて、このまま入れたい所だが、今日の悟史君は人型牛だからな、もう少し手を加えたいものだ。」
真下さんも熱が上がり頬が赤く染まっている、呼吸を聞くだけでも俺の体はゾクゾク反応してしまう、俺が牧場主の筈なのに真下さんに飼われている様な錯覚を覚える。
俺は真下さんに言われた通りに素直に四つん這いになり真下さんへ尻を向ける。
「んっ、、、あっ、、う"んっ、、、。」
再びけつ穴に挿入された指はぐいぐいと下に押され俺の前立腺をいい具合に刺激する、その気持ち良さに真下さんに穴を差し出しながら唸る。
「悟史さん俺も。」
「ん。」
俺は素直に顔に差し出された丈雄君の半立ちちんぽを舐め吸うと丈雄君は俺の頭を支えゆっくり腰を突き出し自身のちんぽを根本まで突っ込み俺の口まんこを味わう様に微熱を持って腰を振る。
「真下さん先に駄目?」
「ん、悟史君の意見を聞かないとな。」
「ん、いいよ。」
俺はまた真下さんに背を預けて座り真下さんに両膝裏に手を入れられて丈雄君に解されたアナルを見せる。
「真下さんその角度入れずらい。」
「ん?そうか、そうだな、、、こうだな。」
俺は真下さんの太ももに頭を乗せて寝転ぶ。
「牛耳ズレちゃうね」
「危ないし取ろうか。」
見下ろす2人はそう言って俺は赤い首輪だけになる。
「っ、、、〜っふっ。」
「悟史さん痛くない?」
「大丈夫だよ。」
丈雄君の硬い準備の整ったちんぽが中を広げズリズリと動く。
「俺がしっかり解したからな。」
「今度俺にもコツ教えて。」
「いいぞ。」
2人は軽いやり取りをしていて俺は惚けながら2人の会話を聞いていると丈雄君が此方を向く。
「うっ、、あ"っ!っっ。」
「へへー、腰ちょっと動かすだけでもきゅうきゅう締まるね、悟史さん気持ちいい?俺凄く気持ちいい、搾り取られそう。」
「あ"っ、、、んぐっ、きも、気持ちいいぃ。」
丈雄君のねっとりとした腰の動きに括約筋が刺激され前立腺にグイグイと気持ちよさが押し寄せてくる。
次第に中全体が気持ち良くなっていきメスイキ独特の寂しさがやって来る。
「んっ、やば、ごめん、で、出るっ。」
俺は丈雄君のちんぽの気持ち良さに耐えられず射精し腹を汚す。
「んふふ〜、気持ちいい?」
「うん、、、っぐ、あっ、、、。」
丈雄君は満足そうに笑って腰を振るのをやめない射精した筈の俺の体は又熱を帯び始め再び射精しそうな気持ち良さに汗を流し耐える。
じわじわと弱いメスイキから強いメスイキに上がっていき、腹筋を締め気持ち良さに深く呼吸をしているとタイミングを見て丈雄君が乱暴に腰を突く。
「〜〜〜〜っっっ!!!」
強いメスイキより先にドライオーガズムを味わい俺の下半身は射精した様にドクドクと脈を打つ。
「んんっ、、、締まる。」
丈雄君は気持ち良さに耐え一呼吸置いてから射精する為に腰を激しく動かし音を立て汗を飛び散らせる。
「あ〜っやばい、イクっ、、、あ〜、イ、、、やば。」
丈雄君の腰の激しさにちんぽの快楽が全身に周り体内全体がじわじわと熱を帯びる。
「悟史さん、好き、悟史さん、好き、、、っは、だいすっきっ。」
イクのを我慢する様に目を閉じ眉を顰め丈雄君は欲望に赴くまま腰を振り等々限界が来て俺の中に大量に熱い元気な精子を注ぎ込む。
「っ〜〜〜っ、、、はぁ〜、、、悟史さん。」
「んむぅ。」
繋がったまま丈雄君は俺に顔を寄せお互いに労う様に舌を緩く絡め合う。
「おんなじなのに、悟史さんが付けてると可愛く見えるね。」
離れた口は糸を引き、空に浮かぶ2つの三日月は俺のカウベルをそっと撫でる。
「そんなにいい?」
「うん。」
「さて、次は俺だな。」
「はーい、俺タオル取ってくる。」
丈雄君は名残惜しそうにゆっくり腰を引き栓の取れた俺のけつ穴からはとろりとぴちぴちの精子が溢れ出る。
タオルを持って戻って来た丈雄君からタオルを受け取った真下さんは俺の体を丁寧に拭いていく、目が合うと微笑まれ俺はどう言う気分で居れば良いのかわからなくなった。
「ありがとうございます。」
「ん?大丈夫だ、それに、、、。」
真下さんは起き上がるタイミングを無くして横になっている俺に再び牛耳カチューシャを付ける。
「似合ってる。」
「真下さん?」
「いつも通りの悟史君も好きだが、その姿も凄く唆る、何でだろうな?」
「俺に聞かれても。」
「俺も真下さんとおんなじ意見!どっちも好き!」
「丈雄君まで。」
牛耳カチューシャは矢張り人型牛にとって惹きつける何かがあるようだ。
むぎわら君に報告すべき?と悩んでいると真下さんが服を脱ぎ俺の足を持ち上げる、アナルにピタリとくっ付いた硬さと熱で真下さんの気持ちを理解してしまう。
「実を言うと、かなり我慢した。」
「見たいですね。」
無意識に真下さんの太くハリのあるちんぽを挑発する様に腰を動かし俺のけつ穴に擦り付真下さんの熱を味わう。
特にお互い会話も無くゆっくり真下さんの太いちんぽが俺の中に潜りその圧迫感に漏れそうになる。
「まだ元気そうだな。」
「っ、おかげさまで。」
真下さんのちんぽに反応している俺のちんぽを真下さんは優しくゆるゆると撫でる、そのままちんぽを撫でられたまま腰をぐりぐりと甘く動かされ、俺は吐息を漏らし、覚悟を決めて両腕を頭の後ろに構える。
「あ"っっ。」
甘さから一転、真下さんの強い一突きに思わず声が漏れ腰が反る、、、やっ、、ぱりっ気持ちいい。
強い一突きに痺れている俺を無視して真下さんは己の欲望を貪る様に腰を動かしてくる。
「あ"ぁぁあ"っっっ、、、ばっ、あっ、やばい。」
真下さんが腰を動かす度に上反りちんぽは俺の前立腺を強めに擦り漏れそうな気持ち良さに喉が反る、真下さんは俺の体が逃げない様に両足を取り押さえ腰を素早く打ち付ける。
「ん"ぁあああぁぁぁっ、、、イク、イ"っ、、、あ"ぁ。」
猛烈な気持ち良さに思わず潮を吹き出しちんぽを振り回しながら俺は強くイキまくる。
やっっっばっ、、、すげぇ気持ちいい。
体全体が気持ち良くなり全身に緊張が走るも真下さんの腰つきは変わらない、益々真下さんのちんぽの気持ち良さをけつ穴が吸い取り俺は情け無く真下さんの腰つきに合わせて声を撒き散らす。
「よく締まるっ、、、ふんっ!う"ぅっ、、、。」
「!!!!」
絶頂の気持ち良さの中真下さんの熱くて濃い精子が俺の腸を汚し精子の噴射を浴びて敏感になった俺は全身を震わせ反る。
「、、、大丈夫か?」
「いつも凄い、気持ちいいんですけど、、、?」
真下さんは気持ち良さに朦朧とした俺に微笑んで俺に手を伸ばす。
「それは良かった。」
ああ、これは、まだ終わらないな、真下さんの余裕ある顔を見て、横を見ると興奮が治っていない丈雄君がいた。
まぁ、いつもの2人と言うか、人型雄牛だからと言うか、、、俺はいつも通り2人が落ち着くまでケツ穴を差し出した。
「ガバガバになっていない不思議。」
時折思うのだが、排泄口をあんなに広げといて元に戻るのは何でだろうと不思議に思う。
俺はトイレから出て頭を捻る、まぁ、深く考えないでおこう。
「悟史くーん、今大丈夫?」
「大丈夫だよ、むぎわら君。」
牛耳の翌日、俺はいつも通り朝の仕事をこなして自室の掃除をしているとむぎわら君から呼びかけられる。
牛耳に付いて報告した方がいいかな?
「あ、そう言う性癖報告は今はいいかな?」
「あ、うん、わかった。」
そう言えば俺の頭の中もむぎわら君にはお見通しだったな、と改めて思い出す。
「で、何かあった?」
ここ最近皆んな安定している様に見えていたので、誰か不調になっている人は居るのか心配になる。
「そっちは今の所火急なものは無いですねぇ、真下さんには連絡したんだけど、新しい仲間を2人程招こうと思いまして?」
「何で疑問系?」
「悟史君の返事待ちだから?」
「いや、俺は大丈夫、かな?」
今の所牛舎の中では酷い仲間割れなども無く、良いバランスで過ごせていると思う、この状態なら新しく招いても大丈夫じゃ無いだろうか?
「じゃ大丈夫そうかな、1人はいつも通りホルスタイン系人型牛で、もう1人はジャージー系人型う「ジャージー!?」
じゃ、、、ジャージー来るの?ちっこい可愛い美味しい牛さん来るの?
「悟史君そんな乙女な顔する子だっけ?」
「え?あ、いや、ジャージー、可愛いよね。」
本物の牛のジャージーじゃ無い、人型牛のジャージーだ、落ち着け俺。
「ひ、人型牛ジャージーって、どんな感じ?」
文字では見ていたが今の所勉強内容は最も多いホルスタイン系人型牛を中心に学んでいたので、俺はまだ見ぬジャージーにわくわくしながらむぎわら君に質問する。
「あぁ、うん、平均身長は皆んな150センチ位の小柄な人達が多くて、ホルスタイン柄の部分が薄茶色かな。」
「そ、そっかぁ。」
小柄なジャージー、どうやら人型牛の方でもその特徴は有るらしく俺は思わずほんわかしてしまう。
「おーい、悟史君、おーい。」
「あ、うん、ごめん、俺は大丈夫です!またいつも通りデータを貰って真下さんや皆んなと話し合って受け入れる体制を作るね。」
「うんうん、其処は大丈夫そうだね、それでよろしくーっ!じゃデータ送りまーす。」
俺はわくわくしながらむぎわら君から届いたデータを覗く。
「牛年齢27歳。」
そこに写っていたのは髭の可愛い男性で俺は現実に戻される。
う、牛触りたいなぁ。
俺は大学で世話をしていた可愛いジャージー達を思い出す、撫でたい触りたい、世話したい。
「牛を飼う事は、出来ないだろうか?」
「ちょ、此処では無理だから、そんなに牛に触りたいなら職場見学的に牧場行ってみたら。」
「え?そう言うのいいの!?」
ついぼやいてしまった俺に焦った様に呆れた様にむぎわら君はアドバイスをくれる。
「帰省みたいに計画立てて旅行すればいいよ、別にこっちの世界なら人型牛の存在も知ってるし、こっちの会社が管理している牧場なら皆んなとちょっとした牧場見学も可能だよ。」
「ほ、本当!?むぎわら君!?」
「うん、人型牛達が言う祖牛?に当たる存在だから良い経験になるんじゃ無い?」
「ありがとうむぎわら君!そっちのスケジュールも考えてみるよ!」
俺はこの先のイベントにわくわくしながら家を出て真下さんと今後を話すために牛舎へ向かった。
次回新しい牛登場
続きはたまり次第更新予定。