※この作品はR-18です。

雄牛牧場   作:錆田缶

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お待たせしました!!
友伸君編
陽久お盆帰省編1




雄牛牧場24

8月、夏の日差しもグッと強くなり外で少し作業するだけでも頸が汗でびっしょり濡れる。

「収穫量が多いなぁ、むぎわら君、今日もきゅうりとトマトいる?」

「いるーっ!この前のきゅうりは梅と鰹節で叩ききゅうりで食べたから〜次はもずくきゅうりにしようかな?トマトはこの前アボカドと敢えて食べたから、今度はモッツァレラとオリーブオイルでカプレーゼするー。」

「むぎわら君ってレシピ多彩だよね。」

そう言えばここに来るたびになんか美味しい物作ってくれてたな、と俺はむぎわら君の高い料理スキルについて考える。

 

「食は全ての基本、三大欲求の1つ!食が満たされる事とは人生を満たす事でもあるんだよ悟史君!」

「うん、じゃいつもの場所に送っておくね。」

「ありがとうーっ!」

「此方こそ何時もありがとう、後お盆の時はよろしく。」

「、、、うん、任せて。」

 

お盆、陽久さんが子孫繁栄のご利益を中心として崇められる神の御使として過ごしていた村に新しい神の御使と修行を終えた次期神主さんが戻ってきている様で顔合わせを祭りの時期と共に誘われていた。

 

陽久さんは快く頷いてくれたし、他のみんなも祭りと言う言葉とお出掛けと言う事で今からワクワクソワソワしている。

 

勿論前回同様、むぎわら君もサポートスタッフを連れて参加する予定で、前回は睡眠薬を盛られ、繁殖を信仰としている宗教の村ではあちこちで交尾現象が発生し、彼女持ちのむぎわら君にとっては大変仕事しづらい環境だっただろう。

 

その為、しっかり仕事をしてくれているものの、陽久さんの村へ同行する話をする度に感情が抜け落ちた様な声になっていた。

 

まぁ、人型牛が過ごす設備もない村なので此方としても来て貰わないと大変困るので、俺は今のうちに新鮮な野菜を沢山むぎわら君に貢いでおこうと思う。

 

「むぎわら君ピーマン平気?」

「好きだよー、挽肉と炒める奴も好きだけど、シンプル塩胡椒炒めが好き、コツはさっと炒める事だね、新鮮パリパリ食感のピーマンがまた美味しんですよ。」

「そっちも送ってくね。」

「ありがとうっ!!」

「いーえー。」

 

本当食べ物の話になると元に戻る何処かテンション一つ上がるんだよなぁ。

 

そう言えば、"食"それに連想して友伸君の事を思い出す。

 

陽久さんの村は人型牛とか関係なく、子孫繁栄、交尾の価値観に対して神聖性と日常性が混ざり合っている場所だ。

 

俺も前回それで苦労したし、むぎわら君もそれで一服盛られた訳だけど、、、友伸君にとっても辛い環境にならないだろうか。

 

「海から帰って数日経ったし、そろそろ話し合わないとな。」

 

 

「司先生これお土産!海で秋茂さんと一緒に拾ったシーグラスと貝殻!」

「わぁ、綺麗だね、嬉しいなぁ、ありがとう。」

 

今日も勉強を教えに来ている司はニコニコと元気で可愛い教え子から旅行のお土産を涙目で受け取る。

 

すっっっごく嬉しいっ!!!

 

初めての生徒からのプレゼントに感動している司は丈雄と秋茂からのお土産を掌に乗せてじっくり鑑賞する。

 

「どれも綺麗だね。」

「へへ、良かった、海凄く楽しかったんだ、事前に司先生から色々教えて貰ってたからちゃんと注意しながら色んな遊びが出来たんだよ、先生ありがとう。」

「そっか、海楽しめたんだ、良かったねぇ。」

 

丈雄の真っ直ぐな明るさに浄化される司は先生を引き受けて良かったと改めて先生役を引き受けた過去の自分を褒める。

 

「さて、それでは、宿題の確認からしようか?」

「はい!よろしくお願いします!」

「お願いします。」

 

 

「急に呼んでごめんね。」

「いえ、大丈夫です。」

軽く意見交換をしたいと自宅に招いた友伸君はやっぱり、と言う様に緊張していて此方も申し訳無くなってしまう。

 

俺と真下さん、管理者の立場2人で友伸君とお話しすると緊張するかな?と考え、真下さんの提案により同時期に此処に来た和夫さんも一緒に参加して貰っている。

 

心細く無い様に、と言うのもあるのだが、和夫さんを指定したのはもう一つ理由がある。

 

「えっと、早速本題に入るのだけど。」

「はい。」

「えっと、、、ホルスタイン型は皆んな性欲が強いので、環境的に、、、大丈夫でしょうか?」

そう、性欲の話し、ある意味で和夫さんは適任だ。

 

「、、、えっと」

友伸君はどう答えようかと隣の和夫さんを見る、和夫さんは優しく促す様に頷いてくれて友伸君は意を決した様に此方を見る。

 

「興味が全く無い訳では無いんです、でも、その、そう言う経験も無いし、その、仲良し具合と言うか、邪魔じゃ無いかな?とか、上手く参加出来るかも分からなくて、、、別にその、嫌ではないんですけど、なんか、側にいるのは申し訳ないというか。」

「成る程。」

 

色々考えて自分の言葉で話してくれる友伸君に真下さんは頷いて、暫く考えている。

 

一般的に比率の多いホルスタイン型人型雄牛は飼育という点で既に二次性徴後の対応として性的な関わり、接し方について本人への学習が当たり前に項目としてあり、それに違和感を抱く子は少ないとされる。

 

更に搾精をする、と言うのは立派な人型雄牛の証拠、と言う風潮も強く、小さな牧場と言うコミュニティの中ではそれが暗黙のルールに近い価値観も後押ししているのではないかと容易に想像できる。

 

「友伸君的にはその、嫌と言う感情も無いと。」

「そうですね、自分だって、その、興味はありますし。」

「そっか、、、。」

 

友伸君的には性的な部分に対して嫌悪は無い、けれど、経験不足と既にグループ的に固まっている空気だとそう言う中に入れない、と言うより、相手が居ない?更にコントロール出来ぬ程の性欲も無い、、、興味はあると言う事はその事に関して前向きだし、踏み出す一歩、キッカケが無い感じだったのか。

 

「友伸君は、興味はあるのですよね?」

「まぁ、はい。」

「それならば、私はどうでしょうか?」

 

「「ちょっと待ってください。」」

 

和夫さんが友伸君の相手を、と提案をするので俺と真下さんは声を合わせて思わず止める。

 

「和夫さんだけ、と言うのは刺激が強すぎます、せめて、、、そうですね丈雄君を参加させてください。」

 

和夫さんと何度か関わった事がある俺は真下さんの提案に焦りながらもうんうんと首を縦に振る、そう、何度か関わらせて貰ったが和夫さんは刺激が強すぎる、初心者にはもう少しマイルドな子と経験をさせて上げたい。

 

「友伸君はどうだろうか。」

「えっと、丈雄君なら大丈夫です、けど、いいんですかね?」

「丈雄君なら頷いてくれるとおもう、けどちゃんと確認はしておこうか。」

「はい、お願いします。」

 

 

「?怖い、、、怖い?」

司先生の授業が終わり空いた時間を丈雄君に貰い先程話した内容を話すと丈雄君は暫く考えて怖い、と友伸君に聞く、友伸君はそれに黙って頷く、その姿に2人の仲の良さを改めて知る。

 

「そっか、うーん、じゃ今日一緒に寝よ!悟史さん家で!」

「え?」

思いもしなかった提案に俺は驚いて声が出る。

「うん、広いベッド買ったんでしょ?」

「あぁ、はい。」

 

真下さんと丈雄君と俺、3人で寝るとぎゅうぎゅうなので流石にそろそろ改善したいと思い切り、最近、横幅にかなり余裕のあるベッドを購入した。

 

この世界には転送と言う技術があるから既存のベッドの買い取りも組み立て終えたベッドを指定の部屋に送るのも気軽に出来るので、想像していたよりも足取り軽く客室の一部屋を集団で寝る目的の部屋として揃え直してある。

 

「最初は目一杯スキンシップしようよ。」

「スキンシップ、、、成る程。」

 

性欲が強い、性処理、これは管理、そんな言葉ばかりを使っていたからか心を通わせると言う前提の、当たり前の事が抜けていた事に気づく、俺は反省しつつも丈雄君の意見に改めて頷く。

 

「そうだね、最初はスキンシップから始めようか。」

そこからまた新しく選択していけばいい、丈雄君と2人で友伸君の方を見ると友伸君は照れた様に俯き頷いてくれる。

 

「和夫さんもそれでいいでしょうか?」

「はい、あの、私も参加していいのでしょうか?」

「軽いお泊まり会みたいなものですし、ベッドも大きいので多分大丈夫?」

仲の良い2人を見守っていると和夫さんはその仲に参加して良いのか不安になっているようだった。

 

「悟史さん、実際に今横になっちゃ駄目?」

「え?いいよ?」

そんな中、丈雄君にベッドに4人入るか確かめたいと申し出たので快く頷き、俺は皆んなを連れて大きめのベッドを設置した部屋へ案内する。

 

「ギッチギチに詰まってるね。」

「ほぼベッドな感じだよね、どうぞ。」

「失礼しまーす。」

 

大きめのベッドと言えばよく耳にするキングサイズ、更に上を行くワイドキングサイズも考えたがワイド1つだと微妙に狭いかな、とキングサイズを二つ並べて置いた、なのでこの部屋はベッドが威圧感を放つ特殊な部屋になってしまっていた。

 

机、椅子という家具も無く、ちょっとした棚とヘッドボードに時計や卓上ライトが置かれているぐらいだ。

 

そわそわして此方を見る丈雄君にどうぞと促すとわくわくしながらベッド上がり横になる。

「友伸君もー。」

「はい、失礼します。」

友伸君と丈雄君が中央で横になっても両端は充分隙間があり、俺と和夫さんが追加で横になっても余裕で寝れそうだった。

 

ん?予想よりサイズ大き過ぎたかも。

 

この先どうなるかわからない、のびのび寝たって良いじゃ無いか、と俺は一瞬浮かび上がった不安を振り切る。

 

寝返りが自由に出来るように、そんな事を考えて備えあれば憂いなしの勢いでお買い物をした、それに早速使い道が出て来たのだからこれで良いのだと思う。

 

「ふかふかー。」

「ぐっすり寝れそうですね。」

「良かったら和夫さんもどうぞ。」

「失礼します。」

 

俺は3人が横になっても尚余裕あるベッドに自分が用意したにも関わらず感心して思わず頷いてしまう。

 

「、、、後2人、いけるな。」

「、、、真下さん?」

真下さんは真剣な表情でベッドを見ながらそう言うので少し戸惑う、、、そうすると、狭いのでは?いや、いけるか?

 

「あと1人、真下さんだけなら余裕を持って寝れるかも知れないですね?」

「悟史さんも真下さんもー。」

「えぇー。」

寝転んでいる丈雄君に呼ばれ躊躇するも、ベッドに横になっている組が気を遣っていそいそと場所を開けてくれ、真下さんに背中に手を添えられ誘導されれば否定出来ず、俺は諦めて導かれるまま新品のベッドへ寝転ぶ。

 

ベッドの丁度いい硬さに体が沈み反射的に体の力が抜ける。

 

「和夫さん端っこ大丈夫?」

「壁にぺったりですねぇ。」

「壁側に掛け布団挟むとか?友伸君は押されて辛くない?」

「このぐらいの圧迫感なら逆にぐっすり寝れそうです。」

「悟史君、もう少しこっちへ。」

「はい。」

 

丈雄君を中心にどうやってお互い快適に寝転べるか話し合っていると真下さんに後ろから腕を回され引き寄せられる、俺もそれに倣って真下さんの方へ距離を詰める。

 

「寝返りは少ししづらいかもな。」

「ねー、けどギリギリ何とかなりそうじゃない?」

「まぁ、ギリギリ?」

 

横向きなら余裕そうに見えるが、全員で仰向けになると手狭に感じるだろうし、寝返りもしづらいだろうから睡眠の質は良く無いだろう。

 

「俺ももう少し寄るー。」

 

ニコニコと丈雄君も俺の側にやってきてご機嫌に頭をすりすりと擦り付けると、暫くして真下さんも丈雄君の真似をして頬擦りをしてくる。

 

何時も通りの2人に恥ずかしながらも俺は手を伸ばし2人を優しく撫でておく。

 

「改めて3人は仲良いですよねぇ」

「そうだよー、真下さんと悟史さんの所に初めて来たの俺だもん。」

「その時ってどんな感じだったんですか?」

「えっとね、、、。」

 

丈雄君が興味を持った友伸君に当時の事を語る、それを側で聞いている俺はまだ一年も経たないと言うのにとても懐かしく感じてしまった。

 

丈雄君の搾乳量の事を解決しようとしたり、真下さんとのあれやこれやを見られていたり、気づけば2人に誘惑されまくって戸惑ったり、、、慣れない日常に大変だった事もあったけど東屋で3人横になってお昼寝してた事はいい思い出だ、未だ日差しの強い日々が続くが秋口に入ればまた気持ち良く外でお昼寝出来るだろう。

 

こんな穏やかな日々が毎日続けばいいと、俺は2人に挟まれながら横になっていた事を思い出し胸が温かくなる。

 

「丈雄君も苦労してたんですね。」

「いつの間にか正常値になったらしいけどね?俺も良くわかんない。」

丈雄君はご機嫌に今度は友伸君の側によってうりうりと頭を擦り付ける、友伸君はそれを受け入れくすぐったいとニコニコ笑っていた。

 

「えいえい。」

「もー、じゃ僕も、えいえい。」

「私も参加して良いですか?」

「勿論。」

 

丈雄君、友伸君、和夫さん、3人が引っ付き楽しそうにじゃれあっている、その姿に俺は思わず微笑む。

 

「ふふ、友伸君もっちもちー。」

「もー、結構気にしてるんですけど。」

丈雄君が友伸君のほっぺを触っていると友伸君から不満の声が漏れ出る。

「そうなの?手触りも抱き心地もいいのに?」

「皆んなと掛け離れている事は気にしてます。」

「?相良さんと陽久さんは俺達よりデッカいよ?」

「この体型は僕だけだし、僕1人だけジャージーなんですよ。」

 

あぁ、やっぱりそうだよなぁ、と俺は友伸君の会話に納得する。

 

この牧場でジャージー型人型牛は友伸君だけだし、搾乳も友伸君は別タンクへ保管される。

 

1人違うと認識してしまうと皆んなの輪に自然と入りにくく感じてしまうのかも知れない。

 

「1人って言うなら、人間の悟史さんも1人だし、寂しいと思うなら、、、もっと友達君に構ってもいいってこと?」

「それは、いいですけど。」

「ふふーん、言質とったっ!」

「わっくすぐったいっ!!」

 

俺の心配なんて何のその、丈雄君と友伸君はベッドの上で仲良くじゃれ合う。

 

「和夫さんはくすぐられた事ある?」

「いっぱいあるので敏感になっちゃいましたねぇ。」

 

和夫さんのその言葉に友伸君と丈雄君は目を合わせて笑い合い、和夫さんを擽り始める、その反応はまだ昼なのに随分艶めいた声で丈雄君達も思わず手が止まる。

 

「何時も思うけど和夫さんってえっちだよね。」

「っ、、、すみません。」

 

「さて、そろそろ一旦お開きにしようか?」

見守っていた真下さんはベッドから起き上がり戯れていた3人に声をかける、3人も納得してベッドから降り、この続きは今夜のお楽しみとして牛舎へ戻って行く。

 

「何とかなりそうですね?」

「そうだな。」

真下さんを見上げると徐に顔が近づいてきて唇が重なり合う、直ぐに離れると熱を帯びた目で此方をしっかりと見つめるので俺は戸惑ってしまう。

 

「真下さん?」

「ずっと悟史君と引っ付いていたからな。」

ヒートじゃ無いから安心してくれ、と言って真下さんも仕事の為に牛舎へ戻って行く。

 

「、、、いや、自分も、そう何だよなぁ。」

 

思わず去る真下さんの背中を見ながら言葉が溢れる、仲良し3人組を見守っている間、ずっと真下さんと引っ付いていたからか、背中に当たる真下さんの感触や暖かさ、匂い、頭に掛かる吐息、、、意識するには充分な情報量だった。

 

俺は夏の暑さと思い込み、パタパタと手で火照る顔に風を送った。

 

 

「、、、むぎわら君、大丈夫?」

「んぁ?大丈夫だよぉ??」

 

友伸君の件もひと段落した数日後、俺達はむぎわら君とそのスタッフと共に以前陽久さんが過ごしていた村へバスに乗り向かう事になったのだが、、、隣に座っているむぎわら君の目は濁り切っている。

 

まぁ、子孫繁栄?の宗教の村で、以前薬を飲まされたのだから行きたく無い気持ちもあるだろう、それでもサポートとして付いて来てくれるむぎわら君に俺は礼を言う。

 

「あぁ、まぁ、、、うん、仕事ですし、、、4日は辛いけど、乗り越えますよ、、、辛い。」

「うん、本当にありがとう。」

 

小さく言葉尻に辛い、と言われて俺は思わずお礼と同情をしてしまう。

 

「4日、、、彼女の寝顔が見れない、一緒に過ごせない、、、辛い、、、毎日お疲れ様ってお互いに言い合えないの辛い。」

「うん。」

 

予想通りと言うか、彼女を溺愛しているむぎわら君にとっては仕事内容より彼女との時間が取れない事の方が辛い様だ、俺は落ち込んでいるむぎわら君にどう言葉を掛ければいいか分からなくなってしまう。

 

「ま、仕事はやるんでぇ、、、ちゃんと、村に着いたらしっかりサポートしますんでぇ、、、ちょっと、、、それまで落ち込ませてて、、、。」

「うん。」

 

むぎわら君は村に着くまで時々辛いと溢しながらバスの窓に額をつけて流れる風景を眺めていた。

 

野菜だけじゃ足りなかったかも、、、本当、むぎわら君の彼女さんって、むぎわら君にとって存在大きいんだなぁ。

 

大切な人の事で此処まで落ち込めるむぎわら君を見て、俺は真下さんと数日離れたらこんな姿に成れるだろうかと考えてしまう。

 

愛って言っても人それぞれなのはわかっているし、むぎわら君の様になるべきとは思わないけど、今一度、愛するってどう言う事だったか深く考えると形が捉えきれずによく分からないと言う結論になってしまう。

 

好き、愛情、愛、その意味を深く考えずに何となくで俺は生きてるかも。

 

むぎわら君の姿を横目で見つつ、俺は皆んなへ向ける愛情に付いて色々考えさせられる事になった。

 

 

村にバスが到着し、以前見た木彫りの牛の面を付けた和装の人達に前回と同じ様に俺達は迎えられる。

 

初めて見る組の驚きも様々で、相良さんが咄嗟に警戒して皆んなの前に一歩出て腕を組み立ち敵意を分かりやすく飛ばす。

 

「相良さん、大丈夫です。」

「本当かぁ?」

俺が相良さんに声を掛けようとする前に陽久さんが相良さんを落ち着かせる様に声を掛ける。

 

「えぇ、紹介します、私が以前住んでいた村でお世話になった方々です。」

警戒する相良さんに陽久さんはおっとりと村の住民を紹介する、村の人々は怯えつつも丁寧に頭を下げ陽久さんが来た事に感謝の言葉を口にした。

 

「遠路遥々ようこそおいで下さいました、我々一同皆様とお会い出来るのを一日千秋の思いで待っておりました、長旅でお疲れでしょう、早速ご案内いたします。」

 

牛面和装の住民達はバスから降ろされた荷物を持つのを手伝ってくれ、嬉しそうに陽久さんや誠華君と話しに花を咲かせる。

 

「一度来ただけだから道は覚えてないけど、懐かしい感じがするね。」

「そうだね。」

 

丈雄君の言葉に頷きつつ、皆んなと牛面和装の方々に付いて行きながら自然豊かな山道を歩く、あの時は牛面和装の方々が怖くて俺も警戒しながら歩いていたし、秋茂君に服を引っ張られていた気がする。

 

あの時も色々あったけど、今回は誠華君ともそこそこ友好関係を結べているし、穏やかに終わるといいなぁ。

 

「陽久ぁぁぁぁぁあっ!!!!!!」

 

そんな俺の気持ちとは裏腹に悲痛な叫び声を上げて牛面和装の方々を押し退け陽久さんへ飛び込む男性が現れた。

 

「どごい"っでだん"だよ"ーーーっ!!!」

「栄一さん、お久しぶりです。」

「そう言う事じゃ無いっっ!!!!」

「見苦しいですよ、栄一さん。」

「こんのっ!華の裏切り者!!!修行から帰って来たら陽久も華も居ないし、新しい御使とかって言う奴いるしっ!!バカ!!!バカバカバカバカっ!陽久のっ〜っ!!バカっ!!!」

「相変わらずお元気そうで何よりです。」

「ぜんっっ!ぜん!元気じゃないっ!!!」

 

陽久さんが怪我しない様にと驚きつつも抱きついている男性をよく観察すると、神社でよく見る様な白の着物に水色の袴姿で、俺よりも10歳ほど年上に見えふわふわな天然パーマをキザったく整えており、少し襟足があり無精髭、程よく体格の良い人の様にみえる、、、うん?多分神社関係の人かな?

 

「、、、む、むぎわら君?」

陽久さんに抱きついて大泣きする男性、それに冷たい目線を送り呆れている誠華君、その状況に思わず俺はむぎわら君に解説を求めてしまう。

 

「ほら、神主修行を終えて当主が帰って来たって以前話したでしょ?多分その人?」

「、、、なるほど。」

 

この様子だと陽久さんが神の御使として仕事を降り、違う場所へ移動した事を神主さん?は知らなかったのだろう、、、此処まで陽久さんと誠華君がいなかった事が咽び泣く程びっくりする事だったのだろうか?まぁ、陽久さんは神の御使だった訳だし、執着と言うか凄く村人に大切にされて来たからこそ、知らない間に突然居なくなっていたらそれは当然の様に驚くだろうけど。

 

ぱっと見俺より年上に見える男性が子供の様に陽久さんに頭を撫でられながらわんわん泣いている姿を見ると、宗教的な盲目的な被害にまた遭うのでは無いのかと不安になってしまう。

 

前回はそれで大変な目にあったからなぁ。

 

「栄一さん、紹介したい人達が居ます、まずは屋敷に向かいましょう、そこで改めて挨拶を。」

「、、、何奴だ?」

「栄一さん?」

「陽久の牛飼いをしている奴は何奴だ?」

「其処のパッとしない顔の方が我々を管理している方ですよ。」

誠華君は面倒そうに俺を指さす、陽久さん第一の誠華君としては引っ付いて大泣きしている神主さんの意識を逸らしたかったのだろう、俺は神主さんと目が会い思わず頭を下げる。

 

「お前、陽久のおっぱい吸ったか?」

「え?」

真剣な表情で此方に早足で近づき俺顔を近距離で覗いてそう言うので俺は返答に困る。

 

しゅ、宗教的に、答えに失敗したら村から出れないとかありそう、、、牢座敷に入れられる?これは、なんて答えるのが正解なんだっ⁉︎

 

「ご、ごめんなさい。」

「〜っ!!あのなっ!小さい頃から俺は陽久が好きだったのっ!!俺の陽久だぞ!!陽久のおっぱいで育ったのは俺!!!陽久のおっぱいは俺のなの!!何勝手に俺の許可無く陽久のおっグェッ「失礼、村へさっさと向かいましょう。」

 

陽久さんは俺に詰め寄り唾を撒き散らしながら怒鳴る神主さんを勢いよく持ち上げ俵抱きして牛面和装の人達を連れ知った道を大股で歩く。

 

陽久さんの歩く振動で音を鳴らしている神主さんを心配しながらも俺達は村までの山道を歩き陽久さん達に着いて行く。

 

「だ、大丈夫なんですかね?」

「多分?」

不安そうな友伸君に丈雄君も流石にこの状況で大丈夫とは言い切れず不安そうな友伸君の手を握り歩く。

 

「何かあったらよろしくお願いします。」

「?うん、わかった。」

「お、俺もいいですか。」

「うん。」

秋茂君も以前来た時より逞しくなり後ろに隠れる達也君と正勝君を隠して2人の前を歩く。

 

「後は俺に任せとけ、全部蹴散らしてやるからな。」

「お気遣いありがとうございます。」

仲間の最後尾に相良さんが毛を逆立てて立ち、和夫さんはそれにおっとりとお礼を言う。

 

「警戒はしといた方がいいか。」

そう言って周りの様すを確認した真下さんも真剣な表情で俺の側に寄る。

 

皆んな警戒している、なら俺もいつでも皆んなを守れる様警戒しておかないとな。

 

「警戒し過ぎると疲れるし、長く持たないから程々にね。」

「う、うん。」

そんな中1人いつも通りにゆるりとむぎわら君は此方を軽く気にかける。

「なんかあったら僕がサポートするって言ってるでしょ?」

安心してくださいよ、そう言ってむぎわら君は黒い笑顔を此方に向ける。

 

むぎわら君もこの村に対して思う事があるんだろうなぁ、何にせよ、むぎわら君のサポートがあるのはありがたい。

 

「むぎわら君、今回もよろしくね。」

「はいはい、まぁ、任せて下さいよ。」

 

 

「富栄様!」

山道を通り抜け、開けた空間に辿り着くと大型の若い人型雄牛が心配した様子で陽久さんに抱かれた神主に近寄って来た。

 

「お怪我はありませんか?」

「無い無い、あんま近寄んな。」

「富栄様、、、。」

 

神主さんにしっしっとあしらわれ耳を垂れ下げ分かりやすく悲しそうな表情をする雄牛に陽久さんは微笑む。

 

「初めまして、御使様、以前この村の御使をしておりました陽久と申します。」

「こっ、これはご丁寧に、私は清蒼と申します、先代の御使様のご尊顔を拝見でき大変光栄に思います、先代様のご活躍は予々、、、」

「そう硬くなされず、私はお役目を降りた身、此方こそお初にお目にかかります清蒼殿、良き日に出会えた縁に心から感謝を。」

「陽久様、勿体無いお言葉でございます。」

 

丁寧に陽久さんに首を垂れる若い大型人型雄牛の清蒼さんは陽久さんと雰囲気や顔立ちが似ており、陽久さんの若い頃を用意に想像出来る様な方だった。

 

元、神の御使と、現在の神の御使同士の挨拶は穏やかな空気に包まれ周りの空気も緊張が解けた様に柔らかくなる。

 

「おいっ!仲良くなってるが俺は認め無いからな!陽久も戻って来たんだ!お前は牛小屋へ戻るんだな!グエッ」

 

丸く収まった空気を神主さんが切り裂き、陽久さんは神主さんを抱えて直す。

 

「相変わらず壮健であらせられる神主を私の仲間にも改めてご紹介したいのですが、、、勝手を申し上げ恐縮ですが屋敷への案内を頼めますかな?」

「これは失礼を、直様案内いたします。」

清蒼さんはハッとした様に背筋を伸ばし屋敷へ案内しくれる。

 

「皆様お騒がせしました、参りましょう。」

 

普段と変わらない陽久さんの一声で俺達は陽久さんの後を着いて行く。

 

「誠華君、あの、大丈夫かな?」

「まぁ、富栄様は馬鹿ですけど、いい歳なんですし、大人になっていただきましょう。」

「、、、。」

既にトラブルの匂いがして近くの誠華君にこっそり聞いてみるが、誠華君は目の前の光景に焦る事も無く呆れているのみで、俺は黙るしか無くなってしまう。

 

本当、今回は何もありません様に、、、前回は本当に怖い思いをしたのだから、もうニ度はありません様に。

 

 

俺達は大きなお屋敷に通され広い奥座敷で指定された場所に各々座る、目の前には堂々と神主さんが胡座をかいて座り、その後ろには清蒼さんが心配そうに控えて座り、廊下に数名の牛面和装の方々が待機していた。

 

「さて、揃ったな、改めて俺がこの子孫長久、蘭系騰芳、の宗派を纏める5代神声聞、富栄栄一だ、よろ、しくしない!」

 

「、、、。」

 

凄く格式のある様なセリフの最後に拒絶するセリフが添えられ、先程の行動でも既にそれは明らかだったので俺はどうする事も出来ず黙ってしまう。

 

帰っていいって事かな?

 

「富栄様!それはあんまりでございます、先代の御使様もいらっしゃる御一行様にその様な態度は、、、「華は要らんが、陽久は此処に残れ、他は帰ってよろしい!」富栄様!」

 

「陽久さん、どうします?」

揉めている2人を横目にむぎわら君は陽久さんに確認を取る。

「私は此処に残りません、帰る、と言うのであるなら皆と共に帰宅しましょう。」

「はぁ!?嫌なんですけど!?」

「陽久さんは俺達と一緒が良いんだよね?」

陽久さんの意見に神主の富栄さんは勢いよく此方を向き畳を叩いて怒る、そこに丈雄君が首を傾げておずおずと陽久さんに意見を聞く。

 

「ええ、私の帰る場所は皆さんと穏やかに暮らすあの牧場です。」

「うん!俺も陽久さんが居てくれるの嬉しい!」

陽久さんは丈雄君の質問にゆったり頷く、丈雄君もその返信に安心したのか笑顔が戻り2人穏やかに笑いあう。

 

「陽久様の望む場所に華の居場所はあります、帰宅するのならば直ぐにご用意致します。」

「と言う事らしいですけど、、、帰宅した方がよろしいでしょうか?」

むぎわら君は周りの様子を見てから神主さんに意見を伺うが目の前に座る神主は床を見ながらプルプルと震えていて俺は嫌な予感に思わず身構えてしまう。

 

「、、、み、認めないからなっ!陽久は残れ!」

神主さんに指を差され命令されるも陽久さんはその姿に怯えは一切見せずゆるりと首を振り拒否を示す。

 

「私はお役目を降りた身、此処に残るつもりは毛頭有りません。」

「俺よりそいつらを選ぶのかよ、、、。」

 

陽久さんはその質問に何も言わずそっと頭を下げる。

 

「っ!!!馬鹿!陽久バーカっ!!!はっ陽久のっ浮気者〜〜〜っ!!!!」

「富栄様!!失礼致します。」

 

富栄さんは頑なに此処に残らないと決めた陽久さんの態度を見て、涙目になりながら叫び勢いよく部屋を出て行く、それを清蒼さんが慌てて追いかけて行き2人とも部屋から居なくなってしまった。

 

随分エネルギーが有り余っている人なんだなぁ。

 

「どうしましょうか?」

 

俺は廊下で待機していた牛面和装の方々に意見を求める、帰宅して欲しいと望まれるのなら帰宅した方がいいだろう、そう思っていたが牛面和装の1人の方が首を振り面を外し此方を向く。

 

体付きからもかなり老いているとは思っていたが予想はそうズレておらず意志の強い雰囲気を纏った年配者の方が顔を見せてくれた。

 

「不躾ではございますが、皆、陽久様、誠華様の、そしてその仲間である皆様を、村の住民一同首を長くして心待ちにしておりました、盆の祭りまでの準備期間も多めにとって頂きお越しいただいたのです、当主はあれではございますが、其方は我々がなんとか致します、何卒この村に暫し留まっていただけませんでしょうか?」

 

「悟史さん」

「はい。」

真摯に語る目の前の人の言葉を考えるよりも早く誠華君に名前を呼ばれ俺は誠華君の方を向く。

 

「晃源の言う事なら大丈夫でしょう、彼はこの村の取りまとめ役でもあります、栄一の事ですし、修行から帰宅したばかりで祭りの準備に関してはほぼ関わっていないと思います、それに頭の鈴が良く響く程に考えも浅い子です、その内帰って来るでしょうから其方はほぼ無視して頂いてよろしいかと。」

 

「無視って、そんな、、、。」

神主の富栄さんと馴染みがあるのか誠華君からキッパリと無視していいと言われ戸惑っていると隣に座っているむぎわら君が軽く手を上げる。

「其方の考えはそうなんだろうけど、宗教的には神主って相当高い地位にいる人でしょ?こっちに敵意増し増しの様だったし、一鳴きすれば此方を害する様其方さん達が動く可能性だってあるよね?」

 

「そうですね、スカポンタンな栄一にそんな求心力は無いとは思いますが、、、陽久様、不躾ではありますが釘を刺していただいてもよろしいでしょうか?」

 

スカポンタン、随分酷い言い様だな、と心配していると陽久さんは立ち上がり牛面和装の方々の近くに座り直す。

 

「今日は皆の顔が見れて嬉しかった、身勝手ですまないが、私も久しぶりにこの村で過ごしたいと思っている、私の仲間と大切な牛飼い、そして協力してくださる鈴木さん達をどうか頼んでもいいだろうか?」

 

「陽久様」

 

晃源さんは嬉しさに皺を深くして震え、感動した声を漏らすそして牛面和装の仲間と共に恭しく床に額を付ける。

 

「確かにご用命承りました、陽久様御一同様が快適に過ごせる様謹んで整えさせていただきます。」

 

「ありがとう皆んな、けれど過度な対応はしなくていい、皆でゆっくりした時間を共有出来たらと思う、これから数日、よろしく頼むよ。」

 

「承知致しました。」

 

陽久さんは村の住民達と話を終えて此方を向く。

 

「私は神の御使を降りた身ではございますが、皆それでも私を慕ってくれています、悟史さん、むぎわらさん、どうでしょうか?此処で私と数日過ごしていただけませんか?」

 

陽久さんにそう言われて俺は周り雰囲気を確認する、初めて来た仲間は何が起きてるかよく分からない様であったが、経験のある者は軽く頷き陽久さんの意見を受け入れている様だった。

 

「俺は全然大丈夫ですよ、みんなの為にありがとうございます。」

「悟史君達が残るならサポーターとして残るのが必然だからねぇ、君達の判断に任せるよ。」

 

「ご厚情ありがとうございます。」

 

俺達の安全確保の為、陽久さんは此方に丁寧に接してくれる、正式な場所と空気を崩したくは無いが陽久さんのその硬さに体がむず痒い。

 

一通り話が終わったので俺達は旅行の荷物を置く為に寝室に案内され荷を降ろす、案内された場所は2部屋の畳部屋で仕切りが取り外されていた。

 

「すっごく広い。」

「草の匂いが気持ちいいっすね。」

「畳がい草?で作られているから?」

「俺もこの匂い好き!」

畳に座りそれぞれリラックスする体勢で案内された部屋を見回している。

 

「相良さんと陽久さんのお部屋は畳?ですよね。」

「ええ、そうです。」

「俺らは大きいし、重いからな、布団が敷きやすい畳部屋なんだろうよ、ベッドは耐久性がねぇからな。」

友伸君の質問に陽久さんも相良さんも頷く。

 

「確かに相良さん達の大きさだとベッドの脚は耐えられ無さそうですねぇ。」

「そう言うこった、まぁ、俺の部屋来たら好きなだけ布団で寝ていいぞ。」

「はい。」

海旅行以降友伸君と相良さんの距離はずっと近くなり、友伸君は緊張した様子も無く相良さんと朗らかな空気を纏って穏やかな会話が続いている。

 

「ね、寝る順番ってどんな感じっすかね?」

「まぁ希望とか無ければタグ順じゃないですかね?」

「、、、そっすか。」

「なら、お隣は私ですね。」

「、、、順番変えた方が良さそうっすね。」

「いやっ!別に全然嫌じゃ無いですからっ!!よろしくお願いしますっ!」

正勝君も集団お泊まりは慣れていない様でそれに達也君が答え、お隣になる予定の和夫さんが挨拶をすると顔を直様真っ赤にさせて正勝君は頭を下げる、それを達也君は面倒くさそうに眺めていた。

 

青春だなぁ。

 

「俺悟史さんの隣がいいっ!」

「あ"?駄目に決まってんだろ!丈雄は俺の側だ!」

「えぇ〜、じゃ悟史さんと相良さんの間で寝る。」

「悟史君のもう片方は勿論俺だぞ。」

「と言うか悟史は1人部屋で寝ろ!俺らと寝るのは無しだっ!」

「えぇ〜。」

 

 

「失礼致します、皆さま昼食の準備が整いましたのでご案内させていただきます。」

相良さん達と誰と寝るかで揉めていると丁度いいタイミングで村の方に昼食に呼ばれ俺達は話を一旦切り上げ屋敷を出る、此処とは違う建物で昼食を取るのだろうかと思っていたが昼食を摂る場所は屋外で目の前には懐かしい光景が広がっていた。

 

「流しそうめんですか?」

「はい、まだまだ暑い季節、せっかく陽久様と誠華が帰って来たからにはもてなしたいと昨日から竹を組み立てておりました。」

「成る程、、、凄く立派に組み立てられていますね。」

「ありがとうございます。」

 

陽久さんと誠華君の為と村の方々は奮い立って竹を組み上げたらしい、俺はそれを感動しながら見上げる。

 

流しそうめんなんて子供会で数回経験したぐらいで大人になってからはほぼ経験が無い、懐かしさと今ならもっと楽しめる気がして俺は大人ながらにわくわくしていた。

 

「竹が、、、ご飯?」

「竹は、、、食べられるのかな?」

流しそうめんを知らない友伸君と丈雄君は心配そうに竹組を見上げている、それに陽久さんは2人に微笑み流しそうめんの説明をする。

 

「流れてくるご飯を受け取るんですね、上手に出来るかな。」

「楽しそうっすね。」

「うん!わくわくするね!お箸上手に使えるかなぁ。」

「何、取れなかったら俺が代わりに取ってやるよ。」

 

流しそうめんの説明を聞いて大きな竹組を不安な目から興味を示し皆んな心軽やかに村人に立つ位置を案内される。

 

「真下さんは流しそうめんした事がありますか?」

「いや、無いな、、、そう言えば会社で回るそうめんを食べているむぎわら君は見た事があるな。」

「え?」

 

回るそうめん?

 

「あー、あったあった、なんか夏イベントのくじ引きで流しそうめん出来るおもちゃが当たってちゃんと動くか試したんだよ。」

そう言ってむぎわら君は人差し指でくるくると円を描く。

「もしかして、会社でしてた?」

むぎわら君は勿論、と当たり前そうに頷く。

 

何やってんのこの人。

 

「その時は蕎麦も試していて蕎麦は上手く回っていなかったな。」

「そうめんよりは重いですからね、、、確かに流れにくいかも?」

「そうなんだよねぇ、でも一本とかだったらまぁ泳いでくれたよ。」

「一本って。」

「いや、あの時は流すのに必死だったから、かなり真剣に取り組んだよ。」

「動いてはいたが蕎麦一本では腹は膨れないだろうし、あの時は不思議なものを見せられたな。」

「其処は風流って言って欲しいなぁ。」

 

本当この人会社で何やってんの、、、。

 

けれど俺は真剣な表情で一本だけ流し蕎麦をするむぎわら君とそれをじっと観察している真下さんを想像して微笑ましくなる。

真下さんは俺達の牧場に来るまでに会社で色々学んでいたようだし、むぎわら君、司さん、真下さん、3人組の時の雰囲気はどんな感じだったか少しだけ垣間見えた気がした。

 

そんな雑談をしていると皆んなにつゆが入った手作り竹コップと箸が行き渡り、組まれた竹に水が流れ歓声が湧く。

 

「それでは参ります。」

 

竹組の1番高いところに村人が立ち声を張る、流しそうめんが始まる空気に皆んなが緊張して村人を見守っていると1束のそうめんが流れる、俺は元神の御使の牛飼いと言う事で陽久さんと誠華君に挟まれて立っていて最初は皆んなに譲ろうと流れるそうめんを見送っていたが皆んなそうめんを取るのが難しいらしく取れなかったり、数本だったりと唖然としている。

 

「どんどん流して参りますので沢山お召し上がり下さい。」

 

村人さんの陽気な声に予想以上に取れなかったそうめんに唖然としていた皆は箸を握り直し村人さんをじっと眺める。

暫く苦戦していた皆んなだが達也君や秋茂君が早めにコツを掴み始めるとそのコツを共有しそうめんを取るのに慣れていき次第に明るい声が此方に届く。

 

「そろそろ我々も頂きましょうか。」

「はい。」

 

俺も陽久さんと頷き合い水の流れる竹へ箸を伸ばす、やはり最初は慣れないものでうまく取れないが2、3回すればしっかり塊として取れるようになり、つゆの美味しさも相まって俺は夢中でそうめんを啜る。

 

「牛飼い様、宜しければ天ぷらもどうぞ。」

「ありがとうございます。」

後ろからそう村人に声をかけられ、俺はザルに盛られた天ぷらを目にして思わず目を開く、美味しそうな天ぷらにお礼を言って俺はどれから食べようか暫く悩んでしまう。

 

「陽久様もどうぞ、村で採れました茹で野菜になります。」

「ありがとういただくよ。」

「身に余るお言葉をいただき感謝申し上げます、さ、華もお食べ。」

「ありがとうございます。」

 

2人を眺めていると陽久さんに遠慮なくと勧められ俺はまた天ぷらに視線を落とす、イカにエビ、さつまいも、ナスに椎茸、蓮根、かぼちゃ、青唐辛子、そして多分とり天、色とりどりで悩みに悩んだがどうしても耐えられずメインと言ってもいいエビの天ぷらに箸を伸ばし、めんつゆに先を浸してサクリと天ぷらを頬張る。

 

「!!」

 

歯応えのいい衣のサクサク感から優しいエビの旨みがやって来て思わず口元を抑えてしっかりエビの天ぷらを味わう。

 

「気に入っていただけましたか?」

「はい、凄く美味しいです。」

 

揚げたてサクサクの衣、家で揚げ物なんてしない俺にとって天ぷらは久しぶりで、奥行きのあるめんつゆの旨みと相まって天ぷらの美味さが身に染みてしまう。

 

「おかわりはいくらでもあります、いつでもお声掛け下さい。」

「ありがとうございます。」

 

俺はその言葉に素直に喜び、涼やかに流れるそうめんと揚げたてサクサクの天ぷらを沢山堪能させて貰った。

 

 

「悟史さんもいっぱい食べた?」

「うん、美味しかったね、丈雄君達もしっかり食べれた?」

「うん!流しそうめん楽しかったし、いっぱい食べれたよ、ねっ。」

「はい!いっぱいいただきました!茹で野菜も美味しかったです。」

「そっか、良かった。」

俺は満足そうな丈雄君と友伸君を見て微笑ましく見守っていると陽久さんに声を掛けられる。

 

「悟史さん、申し訳ないのですが神主を迎えに行こうと思っています、付いて来ていただけますか?」

「はい、俺で良ければ。」

 

この村から出て行った陽久さんに此処に残れとあれこれ騒いだ末に泣き叫んで屋敷から飛び出して行った神主は昼食が終わった後もまだ帰って来ていないらしい、馴染みの陽久さんと誠華君は神主の居場所に心当たりがある様だった。

 

「おい、一応俺も連れて行け。」

「相良さん?」

 

俺が陽久さんのお願いに頷くと同時ぐらいに相良さんは此方に声を掛ける。

 

「デケェ奴も多分いっしょだろ?万が一で付いてってやる。」

「ありがとうございます。」

意外な台詞に驚くも俺が相良さんにお礼を言うと相良さんは俺に呆れた顔を向けてため息を吐く。

「お前はおまけだ、どうせ誠華もついて行くんだろ?2対1ぐらいが丁度いいだろ。」

 

誠華君は何か言いたげだったが、その前に陽久さんが相良さんにお礼を言い相良さんに付いて来てもらう事になると陽久さんの意思を何より優先する誠華君は口を閉じ軽く息を吐くのみで大人しく陽久さんの側に立つ。

 

「それでは参りましょうか、真下さん、少し出掛けて来ます。」

「えぇ、お気をつけて。」

「行って来ます。」

 

俺達は皆んなに軽く挨拶をして陽久さんを先頭に神主が居るであろう場所へ向かう、神主は本当に直ぐ近くにいて屋敷の裏手の少し進んだ場所の大岩に背を向けて座っていた。

 

「富栄様、皆が心配しておりましたよ。」

「、、、。」

 

陽久さんが声を掛けても神主は静かに此方に背を向けたままで何も反応を示さない、側で神主を見守っていた大型人型雄牛の清蒼さんは此方を気にかけながらソワソワと神主に声を掛けるが其方にも反応を示さず動く様子は無い。

 

「新人の御使様も困っておられますよ、神主殿、、、栄一さん、村長、、、はぁ、坊、帰ろう、お腹は空いてないかい?」

「、、、狡いぞ。」

 

ぼう、と呼ばれた神主は恨めしそうな表情で此方に振り向き拗ねた子供の様に両手を伸ばす、陽久さんはそれに呆れながらも神主を慣れた様子で持ち上げ抱き抱える。

 

俺より年上に見える神主と陽久さんのその仕草は何故か違和感を感じず、長くそうして2人暮らして来たのだとその姿だけで納得させられる。

 

ん?いや、俺より年上の人?だよね??、、、いや、関係無いか。

 

「俺修行頑張ったのに、なんで帰って来たら消えてんだよ、陽久の馬鹿。」

「立派な神主に成ったのです、子離れは必要でしょう。」

「子離れじゃねぇ、俺は、、、陽久と決めていた。」

 

幼い頃から陽久さんが好きだったのは家族としてか異性としてか、そのどちらもか、俺達は静かに2人を見守っていると再び神主は口を開く。

 

「もしかして両親が死んだ事まだ気にしてんの?」

「、、、。」

「あれはお前のせいじゃないし、俺はもうデッカいおっさんになったし、俺は、、、あんな事にならない、だから「いいえ。」

 

話を遮る陽久さんの言葉は何処か拒絶の色を含んでいた。

 

「私は、陽久はもう此処へは戻りません。」

「っんでだよっ!帰ってこいよ!!その為に頑張ったんだぞ!!皆んなを納得させる為にお前を安心させる為に!」

「申し訳ありません。」

「っ!馬鹿!帰って来いよ!陽久の馬鹿!!、、、っ、勝手に1人で決めて勝手に消えんなよ、、、。」

「申し訳ありません。」

 

陽久さんにしがみ付き悲痛な声を上げる神主に俺は本当にここに居て良いのだろうかとか、何故陽久さんは俺にこの景色を見せたのか、そして此処から出る決意に至ったのか、今迄陽久さんと関わって来たあれこれを思い出しながら2人寂しそうに寄り添う姿を俺は見守る事しか出来なかった。

 

 

「で?其処のパッとしない牛飼いにおっぱい吸わせたのか⁉︎まさか処女喪失なんてしてねぇだろうな!?陽久の処女は俺が貰う予定だぞ!!」

「あ?処女は俺が貰ったぞ?」

 

暫くして落ち着いた神主は勢いよく俺を指差しまるで浮気を責める様に捲し立てるが俺の横で相良さんは面倒くさそうに陽久さんの処女を頂いた事を言ってしまい神主は動きを止めてぐらりと後ろに倒れる。

 

「富栄様!!」

「、、、お、、、俺の、俺の小さい頃からの夢が、、、陽久とのラブラブセックスの夢が、、、。」

「しっかりしてください富栄様。」

 

ずっと側にいた清蒼さんは白目を剥いて死に掛けている神主に慌てて声をかけて体調を心配している。

 

「はぁ、さぁ一度戻りましょう、貴方も同じ大型、昼食抜きは命にも関わります、戻って昼食を頂きましょう。」

「ですがっ!」

「坊は大丈夫、いつもの事ですから、さ、参りましょう。」

 

陽久さんは上の空で絶望している神主を抱き直しこの場に居る皆んなを引き連れて屋敷に戻る。

 

うん、、、本当今回大丈夫かなぁ。

 

俺は以前村人に色々された事を思い出しつつ不安になり思わず誠華君の方を見てしまう。

 

「栄一は何時も騒がしいのです、諦めて下さいませ。」

「、、、はい。」

 

俺は不安を更に膨らませて陽久さんについて行く。

 

 

神主さんが元気よくご飯を咀嚼し、清蒼さんが行儀良く昼食をいただいているのを少し見守ってから俺達は村人から皆んなは川の方で遊んでいると聞いて神主と清蒼さんを残して川で遊んでいる皆んなの所へ向かう。

 

「あ!悟史さん!おかえりなさーい。」

「ただいま。」

元気な明るい丈雄君の声にホッとしつつ手を振りかえしてズボンを捲って川に足を浸している丈雄君達の側に近づく。

 

「川凄く冷たくて気持ちいいよ!」

「そっか、足元不安定だから気をつけてね。」

「はーい、そっちはどうだった?」

「、、、神主さんは帰って来たよ。」

 

俺はただ神主の富栄さん?のプライベートを覗いてしまって良かったのか、俺が付いて行った意味はあったのか分からず神妙な顔になってしまう。

 

「問題が解決したわけでは無さそうだな。」

「そう、ですねぇ。」

 

真下さんも困ったと言う様に耳を下げ、俺もつい頷いてしまう。

 

「そっかぁ、、、陽久さんも華ちゃんもお疲れ様?」

「ありがとうございます、ご心配をお掛けしました。」

「陽久さんも華ちゃんも一緒に川で遊ぼう?」

「それではご一緒させて貰いましょう。」

「華は疲れたので近くの岩場で涼んでおります。」

「おい丈雄、俺は誘わねぇのか?」

2人を誘っている丈雄君に口を尖らせ拗ねた相良さんに丈雄君は目をぱちくりと開いた後嬉しそうににっこり微笑む。

 

「相良さんあーそーぼ。」

「お、いいぞ!」

相良さんはズボンを捲りザブサブ川に入り丈雄君を持ち上げ遊んでいる仲間の所へ向かう。

 

「悟史君も」

「はい。」

川に足を浸している真下さんに誘われて俺も靴を抜きズボンを捲り上げで川に足を入る、キンッとした冷たさを感じ透き通った水が流れる足元を見ると川底には色んな形をした石があり、ただ立つだけでもバランスを取るのが難しく俺は安定して立てる場所を探す。

 

「なんと言うか、ぬるぬるする場所があってな、意外とバランスを取るのが難しいんだ。」

「濡れた藻は滑りやすいですからな。」

陽久さんも足をつけ蝉の鳴く木漏れ日を見上げる。

 

「藻ですか、確かに緑ですね。」

俺は真下さんの納得しているその言葉を聞きながら淡々と流れ続ける川の水を足で受け止めつつ慎重に大きめな岩場に足を掛けて遊んでみる、体重を乗せるとガクンと動いてしまう岩やぬるぬるした藻で少し進むだけでも工夫が必要だ。

 

こう言う考えながら工夫して遊ぶ事はシンプルに楽しいと感じる。

 

「なんか懐かしいです。」

そう言えば自然が多い田舎の実家の近くには川が流れていて良く遊んでいた、ただ泳いでいる魚を眺めたり、蛇がいたとか騒いだり、川に足をつけただけなのに、充分に楽しかった思い出がある。

 

何時頃とは具体的に思い出せないが川で遊ぶ事は大人になってから全く無くなってしまった、そもそも遊ぶ、と言う事さえしなくなった気がする。

 

「楽しいか?」

「はい。」

質問して来た真下さんに俺は素直に頷くと真下さんも近くにザブサブと寄ってくる。

 

「俺達も遊ぼうか。」

「そうですね。」

自然と真下さんと手を繋ぐと丈雄君が此方に声を掛け手を振り誘ってくれる、それに手を振りかえしながら真下さんと川の中を慎重にザブサブと歩く。

 

「陽久さんもー!」

「陽久!岩で囲って堰き止めるぞ!」

「今向かいますとも!」

 

相良さんと陽久さんは軽々と岩を持ち上げ川の一部を堰き止め魚を眺める。

 

「魚来た!」

「俺魚初めて見ます!」

「可愛いですねぇ。」

「ひらひらで綺麗ですね。」

「触ったら噛まれますかね?」

「そんな事ねぇんじゃねぇか?、、、大丈夫そうだぞ?」

 

皆んな興味深げに魚を眺め相良さんに確認して貰った達也君は魚に触れ丈雄君は感想を求める。

 

「痛く無いけど、ゴワゴワする。」

「どうゆう事?」

「ぼ、僕も触って良いですか?」

「優しく触ってあげて下さい。」

「はい。」

 

陽久さんに頷かれ友伸君や他の子も川に手を突っ込み揺れる魚に触れる。

 

「おい、陽久、こいつは危ねぇな。」

「沢蟹ですか、確かに、挟まれると痛いですな。」

相良さんが見つけた沢蟹を陽久さんはひょいと掴み掌に乗せると、相良さんは少し仰け反る。

「危ねぇのに触るなよ。」

「掴み方さえ間違えなければ痛い事はされませんよ。」

陽久さんはそう言ってニコニコと沢蟹が気になっている仲間へ腰を屈めて掌に乗っている沢蟹を見せる。

 

「可愛い顔してる。」

「?」

「何処がですか。」

「お目目ツルツルで可愛い?様な?」

「そう、ですね、可愛いらしいかも?こんなに小さくても生きているなんて不思議ですねぇ。」

 

皆んな生き物観察が楽しい様で色々陽久さんに教えて貰いそれぞれ感想を言い合ったり自分で探し始めたりと楽しそうに遊んでいる。

 

「っ、と。」

楽しそうな皆んなを眺めて気が緩んでしまった俺は足元のバランスを崩し少しよろけると側にいた真下さんが直様反応してくれて俺を支えてくれる。

 

「すみません、ありがとうございます。」

「いや、足元怪我してないか?」

「大丈夫です、ありがとうございます。」

「ならよかっっ「わっ。」、、、すまない。」

「大丈夫ですっ。」

 

真下さんは安心して姿勢を正そうとすると俺と同じく足元のバランスを崩して此方に倒れて来て俺は慌てて真下さんを支える、不意な密着に真下さんのむっちりとした筋肉が顔に押し付けられ俺は自分の運の良さに内心感謝する。

 

「本当にすまない、川は本当に油断ならないな。」

「そうですね。」

 

そう警戒しながらも真下さんは俺からゆっくり離れ川底の岩場を色々試しながら歩く、俺はその愛らしい姿に微笑み、真下さんを見守りながらゆるゆる川の中を歩き夕方の搾乳時間まで心ゆくまで涼を味わった。

 

 

「悟史さん搾精する。」

「はいはい。」

むぎわら君チームが準備してくれた部屋でバケットミルカーを使い搾乳作業をする。

俺は搾乳されながらほわほわと目を蕩けさせる丈雄君の搾精の為に消毒を施す。

 

「後はする?」

「する、、、。」

 

畳部屋で敷かれたタオルの上でお尻をこっちに向ける丈雄君の姿は欲情的で思わず熱が上がるがそれを出来るだけ隠して不安にさせない様俺は丁寧に丈雄君の前立腺を刺激する。

 

「んぅ、、、んっ、、、っ、、、。」

「はい、こっち向いて、拭き取るから。」

「うん、悟史さん、ぎゅってして。」

「搾精機付けたらね。」

「うん。」

 

今日は色々あったからかいつもより甘えん坊な丈雄君に搾精機を取り付けたら真正面から丈雄君を抱きしめて優しく頭を撫でる、丈雄君は俺の肩に顔を埋めて声をくぐもらせ低く唸りながらオーガズムに達して体を緊張させる。

 

「いっぱい出たねぇ」

「うん。」

 

背中を撫で落ち着かせてから真空のスイッチを切り後片付けをして隣に座っていた秋茂君の搾乳機をスムーズに済ませ、次の陽久さんからは搾精をお願いされて俺は陽久さん専用の特注ティートカップを用意し陽久さんを消毒する。

 

「何時もより丁寧にして頂いてもよろしいでしょうか?」

「はい。」

陽久さんにしては珍しいな、と思いながらもそう言う日なのだろうと俺は畳に手を付け前屈みになった陽久さんの後ろに周り牛柄ビキニパンツを少しずらしてそっと陽久さんのけつ穴の皺を撫でて会陰に触れるか触れない程度で何度も往復して撫でそっと陰嚢に触れ尻全体を撫で出来るだけギリギリの気持ち良さになる様陽久さんを撫でていく。

 

「っ、、、ふっ、、、、っ。」

大型の陽久さんは小さく息を漏らしても一般的な人型牛よりも良く音が響く、その静かで大きく震える吐息に皆んな陽久さんの事を興味深くじっと見守る。

 

「ふーっ、、、っ、ふー、、、悟史さん。」

「はい。」

俺は陽久さんに名前を呼ばれ前に戻りボタボタとタオルを湿らせ血管浮き出る巨大な陰茎に塗った消毒液を丁寧に拭き取りティートカップを取り付け様子を伺う。

 

「続けていただいても?」

「勿論です。」

俺は失礼しますと軽く挨拶をして再び後ろへ戻り熟された陽久さんのアナルへ手を伸ばし仄かに感じる程度の刺激を陽久さんの前立腺へ施す。

 

「、、、ふっ、、、ん"っ、、、、、っ、、、。」

指を締め付け伝う快楽の波に少しずつスピードを合わせ刺激を強くしていくと陽久さんは度々喉を逸らし呼吸を深く吸う。

 

陽久さんの吐息に周りが感化していき部屋の色が陽久さんの高揚感に皆染まっていくのが伝わる。

 

「う"ぅ"ん"っ〜っっ!、、、ふっ、ふーっ、、、ん"んん"ん。」

 

陽久さんが歯を食いしばり一際大きく唸ると特注のティートカップから搾精ラインに陽久さんの命の源が伝い搾精用のバッケトミルカーへ注ぎ込まれる。

 

「お疲れ様ですした。」

「今日も良いお手前で、ありがとうございました。」

 

陽久さんに付けていたティートカップを全て外して俺達は向かい合って頭を下げる、次は誠華君かと横を見ると待機している仲間も含めて期待の眼差しで此方を見る。

 

「順番にするから待っててね。」

 

ゆっくり頷く待機している皆んなに大丈夫だと微笑む、今日は腕の見せ所がありそうだ。

 

 

搾乳も無事終わりむぎわら君達スタッフさんと村人の方が用意してくれた夕食の席に皆んなで座り作り込まれた夕食を頂き与えられた寝室へ戻ると布団の上には蚊帳が降りており、皆興味深げにわいわいと盛り上がりながら布団の敷かれた蚊帳の中へ入っていく。

 

「悟史さーん。」

蚊帳の中から手を振る丈雄君に手を振りかえしていると布団を数えて指差ししていた達也君の手が止まる。

 

「一組足りないですね。」

「え?」

仕切りを取り外し畳部屋二つを贅沢に使った広い空間でも皆んな入らなかったのかな?と俺は達也君と同じ様に布団を数える。

 

「大きいのは陽久さん、相良さんで、三、四、五、、、ん?俺だけ違う場所って可能性ある?」

布団を数えて雄牛の皆んなの分が足りている事に気付き俺は人として区切られている可能性を口に出す。

 

「そうだ、聡い奴だな、お前は1人部屋だ!」

 

布団の数に頭を傾げていると廊下から神主の富栄さんがズカズカと現れ腕を組んで嬉しそうに俺にそう言う。

 

「お気遣いありがとうございます?」

気を遣わなくても大丈夫ですよ、と続けようとして富栄さんに指を差されその勢いに口籠る。

 

「あんな陽久と乳搾りスケベプレイな事しておいて更にこんなに雄牛を従えているなんてけしからん!!パッとしない塩顔のお前は1人部屋の刑だ!軽い刑で有り難く思うんだな!!」

 

スケベプレイってそんな、、、確かに下心を鎮めるのに大変だったけどあれは仕事の範囲の事だ、と言うより、、、。

 

「覗いてました?」

「陽久の搾乳時間だぞ!覗くに決まってるだろ!」

馬鹿め!と理不尽に罵られなんだか俺は疲れてしまう。

 

よっぽど富栄さんは陽久さんの事好きなんだなぁ。

 

「坊、覗きは良く無いですな。」

「俺は神主だからいいの!陽久がスケベな声を出すのがいけない!あんな声聞いたら誰だって覗くもんだろうが!」

「本当、軽い頭をしておりますね。」

「うるさい華!兎に角お前は隣の部屋で1人で寝るんだ!少しでも寂しさを味わえ塩野朗!」

 

富栄さんはそう言い残して誠華君から怯える様にそそくさと逃げ去ってしまう。

 

「らしいので、1人で寝ますね。」

「移動を手伝おうか?」

真下さんは向こうの意図を子供の癇癪的なものかと思っている様で相手の言い分は無視して隣の布団を此方の部屋に持って来て一緒に寝る提案をしてくれるが俺はその有難い提案に首を振る。

 

「いえ、まぁ酷い罰って言う感じでも無いですし、今日は一応このまま従っておきます、ルール破りと言う事で真下さん達にも被害が出る可能性も捨て切れませんし、念のため1人で寝ますね。」

「、、、わかった、隣なんだ、何かあったら直ぐに助けを求める様にしてくれ、直ぐに駆けつける。」

「ありがとうございます。」

真下さんと話し合い俺は村で1番偉いだろう富栄さんの命令に従う事にする。

 

軽い制限だし、ちゃんとルールを守っていれば前回みたいな事は起きないだろう、、、多分、、、確率として低い筈、、、だといいなぁ。

 

「悟史さん、お風呂は一緒に入ろ!」

「お背中流します。」

丈雄君と達也君は俺を励ます様にお風呂に誘ってくれる、その気持ちが暖かくて俺は表情を崩し笑う。

「ありがとう。」

 

「ぼ、僕はアヒルさん触らせてあげます。」

「私も、宜しければお相手もしますよ。」

「お気持ちは嬉しいのですが、お風呂は汚さない様使いましょうか?」

友伸君の必死さに癒され、和夫さんのお誘いに皆んなの時が止まってしまう。

 

「和夫さん大胆!」

「断られてしまいました。」

丈雄君の一言で賑わいが戻り誰が背中を洗うか、お風呂に持って行く予定のおもちゃをそれぞれ発表したりと皆これからの予定を楽しそうに話す。

 

「皆んな、お風呂の準備が出来た様だぞ、それぞれ入浴セットを持って移動するぞ。」

「「「「はーい。」」」」

村人に声をかけられ真下さんが皆んなを纏め各自入浴セットを用意する、ふと真下さんと目が合うと微笑まれ俺も同じく真下さんへ微笑む。

 

以前お借りしたお風呂は源泉掛け流しだった、皆んな喜んでくれるだろうし、俺も久しぶりに広いお風呂でゆっくり肩まで浸かり癒されたい、そして、出来れば真下さんの隣をキープしたい。

 

久しぶりの広いお風呂で一緒に真下さんと入浴できる事に思わず俺もそわそわしてしまう、真下さんとお風呂、楽しみだなぁ。

 

 

賑やかな入浴も終わり皆んなと別れ富栄さんに指示された部屋を覗くと広い畳部屋の真ん中にぽつんと蚊帳が降ろされた布団が敷いてあり、部屋の脇には懐かしい蚊取り線香立て豚の陶器が鼻から煙を出していた。

 

もう寂しくなって来たかも。

 

広々とした部屋に寂しそうにぽつんと布団があり、更に寂しさを加速させる様に隣室の賑やかな会話が俺の耳に届き孤独と寂しさが胸を締め付ける。

 

うぅ、今更ながらだけど、一緒に雑魚寝したかったなぁ。

 

けれどルールを破って富栄さんの一派にあちこち体を触られるのは嫌なので俺は寂しさに耐えさっさと寝ようと布団に潜る、外には鈴虫の音色が聞こえて来て更に孤独を深めた。

 

俺は寂しさが膨れ上がり布団を頭まで被り目を閉じる。

 

朝になればいつも通り皆んなといられるし、祭りの準備で忙しくなって今の気持ちも忘れるだろう。

 

俺は早く朝になれと念じながら布団に籠った。

 

 

「真下さん、今がいいタイミングなので以前お約束した通り俺行ってきていいですか。」

「、、、。」

「真下さん。」

「、、、。」

「前回俺は真下さんに抱き潰されてしまって悟史さんとやってない処か持て余して大変だったんですよ。」

「ぬぐぅ。」

 

前回の海で、悟史に相手をして貰おうと待機していた達也だが、真下が夢中になった計りに持て余し、予想だにしていなかった新しい経験をした。

 

それ以降、管理人と言う立場である悟史と真下の保護している仲間の扱いについてチクチクと達也は真下を刺し、真下に悟史と一夜を共にする権限をすでに得ていた。

 

達也にとって今、悟史が1人になったこの状況はとても都合が良い。

 

しかし真下はそれに渋い顔をして黙り込んでしまう。

 

「散々この件について話しましたし、真下さんもここに来る前迄は同意してたじゃないですか。」

「ぐぅ、、、けどな達也君、、、、、、っ!次からは俺も気をつける、今回だけ、、、本当に今回だけだからな。」

 

悩みに悩んだ真下は低く唸り苦悶の末ギリギリと硬い仕草で頷く、達也はその姿を冷静に見据え頷く。

 

「それでは今回だけと言う事で、まぁ、真下さんが次も視野が狭くならなければと言う前提ですが。」

「、、、勿論だ。」

 

達也は真下に挨拶をして襖を開けて悟史の眠る隣の部屋へ入っていった。

 

 

「悟史さん。」

「っ!?、、、何かありましたか?」

「何で敬語なんです?」

寂しさに布団に潜って暫く牛を数えていると被っている布団の上から声が掛かり驚いて達也君に敬語を使ってしまう。

 

何で達也君?

 

「喧嘩した?」

「話し合いはしました。」

「そう。」

「真下さんと」

「真下さんと?」

 

てっきり丈雄君とかと喧嘩別れして此処に来たのかと思ったが、達也君の話をしっかり聞くと前の海旅行での事、そして真下さんとその事について話し合った事、今も許可を得て此処へ来た事を話してくれた。

 

「成る程、、、取り敢えず、入る?」

俺は蚊帳の外から此方を見下ろす達也君に布団を捲り中へ誘うと、失礼しますと言って蚊帳を潜り抜け布団に入ってくる。

 

「今日はどうでした?」

「どうでした?あぁ、知らない人が多くて疲れました、それに顔を見せない人も結構いたので何と言うか、、、不気味?でしたね。」

「ですよねぇ。」

「陽久さんが暮らしていた村と聞いていたので長閑なイメージを持っていたんですけど、村のリーダーである人がアレだったので、まぁ、のんびりとは過ごし難いかな、と。」

「、、、連れて来てごめんなさい。」

 

達也君は正にそれはそう、としか言いようのない真っ直ぐな感想を言ってくれて俺は謝る事しか出来なくなる。

 

「1人留守番も考えられないんでまぁしょうがないなとは思います、それに此処に来て実際経験しなければ分からないと言いますか、、、まぁあと数日なら乗り切れると思いますんで。」

「うん、ありがとう、辛かったらいつでも来ていいから、本当ごめんね。」

俺はそう言ってお疲れ様と感謝を込めて達也君の頭を撫でる。

 

他の子もストレス感じているだろうなぁ、まさか神主さんがあんなに攻撃的な人とは思わなかったし、陽久さんがあそこまで執着されている人とは予想出来ていなかった。

 

陽久さんの件で両親が亡くなったっぽい話もしていたし、以前信者の反応が怖くて俺達の牧場に来たとも言っていたし、、、やっぱり宗教って、何かを信じ続けるって複雑だ。

 

「悟史さん。」

「ん?なに?」

俺が考え事をしながら達也君の頭を撫でていると達也君は俺に足を擦り寄せ拗ねた顔で此方をみる。

 

「相手して欲しいから来たんですけど。」

「、、、ごめんなさい。」

「どっちの意味ですか?」

「考え事してた。」

「悟史さん。」

「ごめん。」

俺は出来ると返事を伝える為に擦り寄って来た達也君の足に俺の足を擦り寄せ達也君の頬を撫でる。

 

相変わらず負けず嫌いの時や勇気を振り絞った時の甘え下手な拗ねる様な達也君の表情は可愛いらしい。

 

「相変わらず達也君は可愛いね。」

「自分にとってあんまり慣れない言葉ですね。」

「まぁ、そうだよねぇ。」

俺も真下さんに可愛いと言われると照れるし、恥ずかしい気持ちになる。

 

嬉しいんだけど、嬉しいって思っていいのか分からないんだよなぁ、、、カッコいい、も俺らしくないと言うか、、、俺ってどう言われるのが嬉しいんだろ?

 

「悟史さん。」

「考え事してました。」

「拗ねますよ。」

達也君はそう言って上の空の俺が頬を撫でていた方の手を掴み人差し指を甘噛みする。

 

そのまま甘噛みと柔らかく舌を使って俺の方を見ながら俺の手を蹂躙していく。

 

此処までされたらちゃんと応えないといけない、俺は達也君の上に被さり目線を合わせじっと達也君を見る、期待して熱を帯びた表情に俺は軽く笑ってしまう、本当にこの子は意地らしくも愛らしい。

 

俺はそのままリードできる様に達也君に被さったまま口を重ねる、触れる程の優しいキスを長めにしてゆっくりと口を離しまた少し角度を変えて唇をそっとくっつける。

 

達也君はじっれったそうに俺の浴衣を掴み続きを待つ。

 

今日は、、、頑張るかぁ。

 

俺は達也君の唇を少し乱暴に噛み舐める、達也君もそれに反応して口を開け舌を伸ばし俺と舌を絡める、小さな水音を籠らせながら俺は達也君の浴衣に手を伸ばし少し肌けさせ露出した皮膚を撫でる。

 

俺の管理している牧場では細身な方の達也君、細身ながらもしっかりと角張った男性的な骨格を丁寧に指で辿り首筋にキスを落として音を立てて吸い舐める。

 

「、、、っ。」

達也君の反応は分かりやすく気持ちいい所が手を通ると体を硬直させ、息を漏らす、その艶めいた吐息に俺も少しずつ興が乗る。

 

「っ、、、んっ、、、っ。」

隣に大勢の寝ている仲間がいるからか、達也君は終始大人しく声を抑えて静かに体をくねらせシーツに波紋を作っていく。

 

そういうの興奮するかも。

 

達也君の空気に俺も触発され静かに、そして丁寧に達也君の体を触りそっと乳首を吸って何度も舌で乳首を弾く。

 

「〜っ!、、ふっ、、、ん、、、っつ。」

 

反応する達也君があまりに可愛いいので俺は口を押さえていた達也君の手を取り上げ俺の指とガッシリと絡ませ、達也君の反応を見ないままに乳首を何度も舌で刺激する。

 

「〜〜〜っ!あっ、、、っっっつ!んっ。」

「気持ちいい?」

「、、、はい。」

 

蚊帳の中、布団でこってりと体を赤く染め力を無しくて横たわる達也君、そのシュチュエーションに俺の雄がやる気を出して下半身に血が巡る。

 

俺は達也君の体に自身の憤りを擦り付け達也君の頭を撫でながら反対の手で達也君の興奮に張られたテントの先を五本の指の腹でランダムな刺激を与える様に撫で撫でしてやる。

 

「っ、、、ぁっ、、、ふっ、、、んっ。」

薄暗い部屋の中、気持ち良さに蕩けた顔で俺の浴衣を握り俺を見たまま体を反応させる達也君は凄く可愛くいやらしく見えた。

「達也君は可愛いね。」

俺は達也君の額にキスをして達也君の下着をずらして興奮で先の濡れたチンポを空気に晒してやり、そのまま優しく指の腹で上下に拭いてあげる。

 

「しっかり硬くなっちゃったね、、、おっぱい気持ち良かった?」

「ふーっ、ふっ、、、はぃ。」

 

今日は素直だなぁ、、、何時も鋭く納得出る様に物事を喋る達也君も今は俺に乳首を刺激され乳首をぷっくりとさせつつ大人しくチンポを擦られている。

そのギャップがどうしようもなく可愛い。

 

「この前は相手出来なくてごめんね、今日はちゃんと相手してあげるから。」

「はい、、、。」

俺は達也君とキスをしてから下り達也君のチンポを口に含む。

 

「っ、、、っ、んっ、、はぁ、、、んんっ。」

音を立てない様丁寧に達也君のチンポに舌を纏わせねっとり引き上げる様に頭を上げ何度も達也君の裏筋を刺激し、時折チンポを啜る水音を口元で鳴らしながらぬるぬると舌を動かし亀頭を丁寧に磨き上げる。

 

「さ、悟史さん。」

「何?」

我慢出来ないかなぁ、と内心ニコニコで達也君の方を見ると透明でとろりとした液体が入った小さな小瓶を差し出される。

 

オイル?ローション?

 

「陽久さんから頂きました、この村ではほとばしりと呼ばれる強壮剤みたいです。」

「ほと、ばしり、、、。」

 

その名前を聞いて俺はこの村に以前来た時に知らずに飲まされ大量に掛けられ村人に集団で弄られた記憶が蘇る。

 

「その、俺は悟史さんに注がれるだけなので、、、疲れが出ない様にと陽久さんから此処へ来る前に頂きました。」

「うん。」

「陽久さん曰く適応量と濃度だそうです、潤滑剤としても使えると聞きました。」

「そっか。」

 

適応量と濃度、、、陽久さんがそう言うのなら大丈夫だろうと俺は達也君からほとばしりを有り難く受け取り半分くらい飲み込んでから残り半分を達也君のチンポに掛けとろりと垂れた液体で達也君のアナルにほとばしりを練り込む。

 

ほとばしりはねちねちと水音を立て、俺は元気に天井を向き先を真っ赤に充血させたギンギンの達也君のチンポを擦りながら同時に中指をアナルに突っ込み前立腺を撫でていく。

 

「っ、、、ふっ、、、んっ、、、。」

達也君は俺が与える刺激に時折り小さく声を漏らしけつ穴を締めチンポを震わせ鈴口から我慢汁をぷくりと浮かせる。

 

「気持ちいい?」

「、、、はい、、、あの、、、。」

顔を真っ赤にした達也君の言葉尻が小さくて聞き取れず俺は達也君に顔を寄せ達也君の言葉を聞こうとする。

 

「もう良いですので、、、入れてください。」

「うん、わかった。」

ほとばしりが効いて来たのか、達也君に甘えられ体の熱周りが何時もより早く感じる、俺は一度達也君とキスをしてから体を起こして自身のチンポを握り達也君のアナルに位置を調整しゆっくりとチンポを沈めていく。

もったりとした蠕動運動と合わせて呼吸する様に時折り締まる括約筋の刺激に俺は息を深く吐き呼吸を整える。

 

「達也君大丈夫?」

達也君は大人しくけれど熱の篭った瞳で此方を見ながらコクリと頷く、それを合図に俺はゆっくりゆさゆさと腰を動かして結合部分を馴染ませる。

 

ピッタリ隙間無く吸引してくる蠕動運動に腰をゾワつかせ射精しない様呼吸を整える、達也君の様子を見て俺は達也君の太ももを持ち上げ腰を浮かせしっかり腰を振っていく。

 

お互いに湿った皮膚がぶつかり合い静かな和室に交わりの音が満たされる。

 

「っ、、、ふっ、、んっ、、、ん、、、、、、、、、。」

終始腕で口元を押さえて俺の方を見る達也君は俺の刺激に耐えられず自分の精子で腹を汚す。

俺はそれに微笑み精子を掬い取り達也君の射精したばかりのくたりとしたチンポに擦り付ける。

「んっ!あっ、、、あっ。」

「気持ちい?」

「気持ち、です、、、っ、、、ん。」

 

俺は体の熱さに耐えきれず浴衣を脱ぎ腰を少し乱暴に振って達也君の快楽に溺れる様子を暫し堪能する。

 

「体勢変えていい?」

「はい。」

 

今度は俺が寝そべり達也君に上に乗ってもらう。

「おっぱいで出るね。」

運良く風呂上がり肩にかけてたタオルが枕元にあり達也君の射精後を拭いた後、快楽に耐えきれず一回り大きくなった達也君の乳首を摘む。

 

「っ、、んっ、、、。」

繋がったまま達也君は乳首を刺激される気持ち良さに腰をくねくねと動かしタオルをおっぱいで濡らしていく。

 

胸を突き出し膨らんだ乳首を強調させ達也君は此方を欲情的に見下ろす、俺はそれに両手を伸ばして中指で達也君の両乳首を何度も弾き刺激する、その度に括約筋が締まり俺のチンポが限界に来そうになり俺は一旦手を離して達也君の緊張を解す様にお腹を撫でる。

 

「達也君、手。」

大人しく達也君は俺と両手を重ね指をしっかり絡ませ握り合い、本格的に動こうと俺は膝を立てる。

 

「っぅあ"っ、、、んっ、ふっ、、、んんん、あっ。」

下からの突き上げの衝撃に我慢していた達也君の声が此方に落ちてくる。

 

薄暗い和室、ポツリと真ん中に敷かれた布団、降ろされた蚊帳の中で俺達は静かに、情熱的に体を打つけ合う。

 

「達也君、ごめん、イきそ、、、。」

「俺に構わずイって下さい。」

達也君はそう言って握っている両手に力を込める、俺は求められているのが嬉しくて気持ち良さのまま腰を素早く振って達也君の奥に思いっきり射精する。

 

〜〜っっ、、、気持ち良すぎ、、、。

 

我慢していた射精感から解放され下半身をドクドクさせながら俺は思いっきり酸素を吸う。

 

それでもほとばしりの効果か俺のチンポはまだやる気がある様で体位を変えながら達也君の世話をする。

 

 

「達也君大丈夫?」

ゼーゼーと息をして真っ赤に染まる胸を動かし黙ったまま此方を見てコクリと頷く達也君に俺は安心して頭を撫で、悪戯心で達也君の乳首を触る。

「っ。」

全身が性感帯になった名残か達也君は面白い程に体が跳ねその可愛さに俺は顔を近づけ唇を重ねる。

 

その時廊下側の襖が開いてびっくりするがお使い下さいと水桶と空桶、そして手縫いが部屋にスッと入ってくる。

 

そうだ、そう言う村に来ていたんだった。

 

俺はびっくりした気持ちを残したまま蚊帳の外から出て頂いた桶を布団に近づけ汗まみれの達也君を拭いていく。

「ありがとうございます。」

「いいえ、、、此方こそありがとう?」

「いえ、我儘を聞いて頂きありがとうございます。」

 

そうか、達也君は我儘と捉えたのか、、、そう思うと庇護欲が湧いて来て俺は達也君の頭を安心させる様に撫でる。

「我儘じゃ無いよ、気軽にお願いして来ていいから。」

「はい。」

 

達也君の体を拭き終え、自身の体も拭き桶を廊下側に置いてから俺は達也君と改めて布団に横になる。

 

「もうちょっと引っ付いてていいですか?」

「勿論?」

すっかり甘えん坊になった達也君を迎え入れ俺は達也君の頭に顎を乗せる。

「呼吸辛く無い?」

「大丈夫です。」

じゃあいいかと時折り達也君の頭を撫で掛け布団を整えていると疲れがどんどん滲み出て瞼が重くなり達也君の体温を感じながら俺はストンと意識を手放した。

 

 

俺はサイレージフィルムを裂いて十分発酵したいい匂いの牧草を取り出し飼育している牛の前に移動させる。

 

牛達はモーモー鳴きながらサイレージを美味しそうに喰みその姿に目を細める。

 

「こはる、みかん、あずき、いちご、、、」

親父が付けた牛達の名前を呼んでいき皆んなの状態を確かめる、そのままじっと眺めていたいがまだ仕事が残っている、俺は子牛用のミルクを作り子牛小屋へ入る。

 

子牛に哺乳瓶のついたバケツを差し出しミクルを飲ませる。

「今日も可愛いなぁ、いっぱい飲むんだぞ。」

ガションガションとバケツの音を響かせながら懸命にミルクを飲む子牛を安心させる様に俺は目一杯子牛を撫でる。

 

「しっかり育てるからな、、、。」

それでもこの子は雄牛、後数ヶ月で母親の愛情も受けられず肥育素牛として専門の場所へ売る予定だ。

大きくなるまで、最後までずっと育てる事は酪農家として出来ない事は知っている、俺はいつまでこの痛みを感じていなければいけないのだろう。

 

可愛くて仕方がない、ずっと側に置いておきたい、そんな事我儘で無謀で馬鹿な事だと分かっている、酪農家と言う道から外れる勇気も無い。

 

牛達は可愛い、どの子も大切に育てたい、、、けれど酪農として飼う牛達はペットの様な飼育は現実的では無い。

 

側にいて欲しい、その気持ちだけが我儘に日々強くなる。

 

本当俺は何処でも生きづらい性格をしているな。

 

 

ふと目が覚める、久しぶりに深い夢を見たせいか、達也君と真夏に引っ付いて脱水しかけながら寝ていたせいか俺の体は力が入らない。

 

懐かしい牛達に会えて嬉しいかった反面、感じたくも無い夢だった。

 

胸の痛みを静かな早朝に感じていると達也君のゆったりとした寝息が体に染み渡り少しずつ俺は力を取り戻す。

 

「動くな。」

俺は手をにぎにぎとして現実に戻った感触を確認する。

 

「おはようございます。」

「おはよう。」

俺が喋ったからか達也君も目が覚めた様だ、俺はにぎにぎしていた手を達也君の頭に乗せそっと撫で牛耳を触る。

 

「何ですか?」

「うん?牛耳可愛いなって。」

「、、、そうですか。」

「達也君はぐっすり寝れた?」

「まぁ、喉は渇きましたけど。」

「そうか、それはそうだよね。」

俺はカバンに未開封の予備ペットボトルが入っている事を思い出し、少し起き上がり鞄を探す為部屋を見渡すと昨夜置かれた桶がお盆に乗せられたポットとコップに置き換わっており村人の手際の良さに脱力してしまう。

 

蚊帳から外に出て俺はコップをひっくり返しポットの中身を確認する、掌からでも伝わる冷たさに思わずコップの水を飲み干す。

 

ただの冷たい水うま〜っ。

 

「冷たい水の様だけど、飲む?」

「飲みます。」

俺はお盆を持ち上げ達也君に冷たい水が入ったコップを渡す、達也君は相当喉が渇いていた様でコップの水を喉を鳴らして飲み干す。

「そう言えば達也君は夢を見た?」

俺はおかわりを注ぎながら何気なく達也君に質問する。

 

「大体夢を見る時は前の牧場で馬鹿にされてイライラする夢が多いんですけど、、、今日は悟史さんが側にいたのでぐっすりでしたね。」

思いの外スッキリしてます、そう言った達也君は又水を仰ぎ飲み干す。

「おかわりいる?」

「お願いします。」

 

そっか、、、俺は少しでも達也君の為になった事に安堵して息を吐く。

「どうしました?」

「うん?俺も役に立ってるようで良かったなって。」

「何時も役に立つから皆んな取り合いになるんじゃ無いですか。」

「え?」

考えた事も無かった新しい視点の達也君の意見に俺は目を見開き固まる。

「今回だってゴネる真下さんを色々説き伏せて此処にいるんですから、悟史さんって分離したり増えたりしませんかね?」

「分離って、、、無理かなぁ。」

ですよね、と言いながら達也君は空になったコップを盆に戻し布団に横になる。

「もう少し時間ありますよね、側にいてくれませんか?」

「喜んで?」

 

なんだろう、まぁいいかと思える程に心は軽くなっていて俺は達也君の側に横になると珍しく達也君は進んで俺に抱きついてくる。

「少しこのまま寝させて下さい。」

「うん、いいよ。」

 

俺は柔らかく甘えん坊な姿を見せてくれる達也君が嬉しくて隣の真下さんが襖を開けるまで達也君の頭を背中を撫でてその暖かみを堪能した。




九月すべっ滑り込みセーーーフ!!!!

いつもお世話になっているソシャゲが周年祝いでイラコン開催しててちょっとそっちを張り切ってました。

チマチマ書いてはいたのだけどなんとかなったぜ!!

それと匿名感想、スタンプだけもokなwevebox始めました!!
気分が乗りましたら感想ください!!
錆さんがもりもり元気になりまっす!!

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それでは続きは溜まり次第!またね!!
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