金剛心輝シャイニングディオーネ~世界一面倒くさい魔王とヒロインの純愛(?)凌辱バトル~ 作:johnny内藤
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簡素なランプで照らされた段ボールハウスに住む、二人の男。
彼らはどちらも他の街で家を失ったため、現在は魔物の襲撃を受けたことがなく、比較的安全と噂されているこの街でホームレス生活を送っていた。
そんな二人が、無理やり連れ込んだ女性に襲い掛かろうとしている。
ひとりは女性にバンザイをさせるようにして両手首を抑え、もうひとりは股間を露出させ、彼女の服を脱がそうとしている。
「へへっ……ご開帳~っと」
「やっ、見ないで……いやぁあああああああああああっ!?」
「バカ、でっけえ声出すんじゃねえよ」
男は女性のブラジャーをめくると、その下から覗いた形のいいバストにむしゃぶりついた。
「へへへ、うめぇ……久しぶりの女の味だぁ」
「ひっ……やっ……やめ……っ!」
男の舌が乳首を這う感触の気色悪さに、女性は両目から涙を流して抵抗する。
「怖がんなって姉ちゃん。あんたもすぐに気持ちよくしてやるからさ」
「どうせもう逃げられねえんだから、楽しんだ方が得だよ? それに、恨むんならシャイニングディオーネってヤツを恨みな」
「そうそう。あの女、正義のヒロインだとか言われてチヤホヤされてるクセに、本当に困ってる俺らみたいな人間には手も差し伸べてくれねえんだ。勝手に戦いに巻き込んで、俺たちの家を奪ったのはテメエだってのにな」
「ヘヘッ、そういうこと……俺たちは、これ以上失うものがない無敵の人ってヤツだ。周りの連中も似たようなモンだぜ? だから姉ちゃんがいくら助けを呼んでも無駄無駄……♪」
そう言いながら、男は鼻歌交じりに女性の下着に手をかけた。
「それじゃこっちも……いただきま~……――???」
下卑た笑みを浮かべながら、薄暗がりの中で露わになった秘所に口を付けようとした……その時。
男の身体が床から離れ、ようやく目の前まで迫っていた神秘の泉がみるみる遠ざかっていく――
◆
――俺は段ボールハウスに手を突っ込み、無造作につかんだ男の首根っこを引き上げた。
ズボンを膝まで下ろしていた男は、手足と股間の汚いモノをぶらつかせながら、必死で抵抗している。
「なななななっ……!? なんだ、お前――ウゲッ!? い゛っ、息が……!」
「これ以上失うものがない……か。だったら、命も失くしてみるか?」
怒りと焦燥が混ざった目をグルグルさせ、口の端から泡を漏らす男。
そんな男の耳元で、俺はそうささやいた。
「テ、テメエ、何してんだよ! 離せよ! ソイツ死んじまうだろう!?」
女性を抑えつけていた男が、段ボールハウスから飛び出して抗議してきた。
「アンタらこそ何してんだ……。ひめ――アイツが抱えてるものも知らねえクセによぉ!!」
「グェッ!?」
首をつかんだ男の身体を、もうひとりの男に向けて力任せにぶん投げる。
二人は段ボールハウスを押し潰しながら、そのままの勢いで背後にあったビルの壁に叩きつけられた。
「ひっ、ひいぃぃ……っっっ!?」
壁にへばりつきながら、無様な悲鳴を上げて俺を見つめる男たち。
俺は自分の身体の中に、今まで感じたことのない力が沸き上がってくるのを感じていた。
いまならこんなヤツらの頭、簡単に踏み潰してしまえそうだ――
そう考えながら太ももを高く上げて、渾身の前蹴りを放つ。
――バキャッ!!!!!
「ギャヒッ!?」
狭い路地裏に、硬いものが砕ける音が響いた。
前方目掛けて、思い切り踏み抜いた俺の靴――それは二人の頭スレスレの位置。ビルの壁にめり込んでいた。
ゆっくりと足を引き抜くと、パラパラと音を立て、陥没したコンクリートの破片が地面に落ちていく。
(……これ、人の頭くらいなら本当に蹴り潰せそうだな)
我がことながら、俺は自分の力に若干ひいてしまった。
「あ、あ、あ、あのっ……」
潰れた段ボールハウスに空いていたわずかな隙間から、襲われていた女性が顔を覗かせている。
どうやら彼女は、この一部始終をその目で見ていたようだ。
「……大丈夫か?」
「ひぃっ!?」
俺が手を差し伸べると、女性は弾かれたように頭を抱え、ガタガタと震え出してしまった。
(……この人から見たら、襲ってきたコイツよりも、俺の方がよっぽど危なく見えるってことか)
それなりに傷つきながら、俺は差し伸べていた手を上にやり、やれやれと頭をかく。
……すると、悲鳴を聞きつけたのだろうか。周りの段ボールハウスから、他のホームレスたちがぞろぞろと出てきた。
仲間に振るわれた暴力に対する報復のためか、彼らは一様にバットや鉄パイプといった物騒なものを手にしている。
そんな状況にもかかわらず、俺の心はいっさい動かなかった。
なんというか、こんなヤツらに傷を負わされる気がまったくしないのだ。
逆に腕を軽く一振りすれば、コイツらの身体をまとめて薙ぎ払える。そんなビジョンが、俺の脳裏にありありと――
「…………はぁ」
その脆さがかえって哀れになり、俺はこの場を穏便に収めてやることにした。
「おい兄ちゃん、あんたこの街の人か? なんだか知らねえが、仲間に手を出したんだ。このまま帰れると――」
徐々に小さくなってくる、俺を囲んだホームレスたちの輪。
俺はそんな彼らの顔を見渡し、心の中で呟いた。
――失せろ。
「…………ッッッ!?」
瞬間。彼らはビクリと身をすくませ、次々に武器を落としていく。
心の中で威圧したのが効いたらしい。どの顔も怯えたように瞳を震わせ、助けを求める視線を俺に向けている。
(これも魔王の力ってやつか? いよいよなんでもアリだな……)
俺はため息をついて、周囲を取り囲む男たちを見渡す。
武器を持って徒党を組んで、弱い者からは奪い、相手が自分より強いと見れば戦意を失い許しを乞う。
――こんなヤツら、生きていても仕方がない。やっぱりこの場で全員八つ裂きにしてやろうか?
一瞬そんな考えがよぎったが、俺はすぐに頭を振った。
(……まずいな、考えることが物騒になっていやがる。まさかこれも闇のエナジーとやらの影響じゃないだろうな?)
魔王なんかじゃない……俺は人間、黒河曜だ。魔族のルールなんかには絶対従わない!
そう強く念じ、湧き上がる衝動を腹の底に押しとどめる。
こんなヤツらだが、彼らも一応はシャイニングディオーネが守ろうとしている人々……というものの範疇には含まれているだろう。
無意味に命を奪って、アイツがしたことを無駄にすることもない――
そう思うと、昂っていた気持ちも少しずつ落ち着いてくる。
(とは言っても、今日からここの仲間入り! よろしくお願いします! ……って空気でもないよな)
何せこの路地裏の先住民たちに、全面的に喧嘩を売ったのだ。無理やり居座っても、互いに居心地が悪いだけだろう。
俺は屋根付きの寝床を諦めて、この場から去ることにした。
「アンタら……二度とこの人に手を出すなよな」
まだ半裸状態のままでいた女性を庇うように言うと、周囲の男たちは揃ってコクコクと頷いた。
「アンタも。なるべく早くここから逃げて」
涙で汚れた顔で、呆然と俺を見上げていた女性にもそう告げる。
そして彼女が一言「……はい」と呟いたのを聞き届けると、俺は路地裏を後にした。