※この作品はR-18です。

金剛心輝シャイニングディオーネ~世界一面倒くさい魔王とヒロインの純愛(?)凌辱バトル~   作:johnny内藤

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第17話-5

 

 ……数分後、俺はようやく集中力を取り戻し、体内のエナジーを身体の中心に集めることができた。

 

「さて、と……それじゃあもう一回、私の攻撃を防いでもらえますか?」

 

 背中から離れ、再び正面に回り込んだ姫菱。

 

 そんな彼女に促され、俺は練り合わせたエナジーを一気に放出する。

 

 ――ヴンンッ!

 

 先ほどよりも広範囲を覆った障壁が、目の前に展開された。

 

 俺は手ごたえを感じ、「どうだ」と言わんばかりに姫菱に目を向けたのだが……。

 

「はぁああぁぁぁっっ!」

 

 ――ガシャァァァァァン!!

 

 しなやかな脚から繰り出されたハイキックにより、障壁はまたもや窓ガラスのごとく砕けてしまった。

 

 あれほど時間をかけて練られたエナジーでも、姫菱の攻撃を防げないのか……と、少なからず落胆する。

 

 しかし――

 

「……そうか」

 

 さっきまでは見逃していたあ(・)る(・)こ(・)と(・)に気づき、俺は深く頷いた。

 

「何かつかめましたか?」

「ああ……この角度で蹴られると、パンツが見える」

「真面目にやってください!」

 

 姫菱がスカートを手で抑え、顔を真っ赤にしながら怒声を上げた。

 

「こほんっ……と、とにかく、今のはなかなかよかったですよ? さっきより厚みも硬度もあって、上手に集中できていたのがわかります」

「だけどまだまだ無駄が多い……だろ? なんとなく感覚がわかりかけてきたような気はするんだけどなぁ」

「そうですねぇ、言葉で上手く伝えることができればいいんですけど……」

 

 姫菱は人差し指を顎に当て、斜め上に顔を向けて思案する。

 

 やがて何か閃いたのか、俺のほうに視線を戻してこう言った。

 

「……じゃあ、こう考えてみたらどうでしょう? いまの黒河くんのやり方は、大きなダムを全開にして、その水をあちこちにまき散らしながら、広い広い水たまりを作っているようなものなんです」

「ふんふん?」

「それよりも、もっとこう……水を出す穴をギュ~ッと小さくして、口が狭くて深いコップをいっぱいにする。そんなイメージで、エナジーを放出してみたらいいかもしれません」

 

 姫菱が両手で何かを絞るようなジェスチャーをして、穴(・)を(・)小(・)さ(・)く(・)す(・)る(・)ということを表現した。

 

「穴をギュッと、ねえ……例えばホースの先をつまんで、水圧を強めるみたいな?」

「あっ、そうですね! そんな感じです!」

 

 なるほど、これはしっくりくるアドバイスだ。

 

 俺は再びエナジーを集中させ、体内で練り合わせる。

 

 そして言われた通り、先を細くしたホースを思い描き、エナジーの出口を絞るようなイメージをする。

 

 ――ヴン……ッ

 

 静かな音を立てて創り出された障壁は、上半身全域をカバーしていたさっきまでのものとは違い、胸の前をピンポイントで護るくらいの大きさしかなかった。

 

 しかしその分密度は濃く、厚みも倍近くある。見るからに重たく、丈夫そうなバリアーだった。

 

 姫菱は一瞬スカートを気にしたような素振りを見せたものの、すぐに表情を引き締め、障壁を見つめて構えを取り――

 

「……はぁっっ!」

 

 じゅうぶんに力を溜め、勢いよく放たれた渾身の回し蹴り。

 

 俺の目に白いものが飛び込んできたが、猛スピードで距離を詰めてきた足の裏に遮られ、あっという間に視界から消えてしまう。

 

 ……そして。

 

 ――ガツッッ!!

 

「おおッ!」

 

 障壁は今度こそ砕けることなく、姫菱の踵を完全に受け止めた。

 

 今までつかみあぐねていた感覚が、スルリと自分の中に入ってきたような気分だ。

 

 思わずテンションが上がり、俺は障壁の向こうの姫菱に呼びかけようとした。

 

 その時……。

 

 ――シュッ! シュッ!

 

「……ッッ!?」

 

 不意に放たれた正拳が、空を切って俺に迫ってきた。

 

 一発目の突きは顔面の前で。二発目は無防備な腹の前でそれぞれ寸止めされ、拳から生み出された風圧によって、前髪や制服がフワリと舞う。

 

「ふふっ……油断大敵、ですよ♪ 盾が小さくなった分、今度は他の部位への攻撃にも気を配るようにしないと」

「……肝に銘じておく」

 

 ニッコリと目を細めて告げられたありがたい御助言に、俺は苦笑いで返すことしかできなかった。

 

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