淫臭村フィールドワーク〜ムチムチドスケベ欲求不満おんなばかりの田舎村を調査する〜 作:ユリイカ
夜の温泉で、身も心も熱く滾るような交わりが繰り広げられた。結美の艶やかな肉体は、若い雄を昂らせ、その衝動的な欲望を柔らかく受け止めた。たわわな双乳が彼を包み、ずっしりとした肉体が密着する。うごめく膣肉が雄棒を舐り、絞る。
耀は瞬く間に吐精し、それでもなお昂ぶりは収まらなかった。桃香村の温泉の効能か、結美の熟れた女体の魅力か、はたまたその相乗効果なのか。結美の性欲は底がなく、彼は幾度となくその胎に白濁を流し込んだ。
「はぁ、はぁ……。結美さんがこんなにエロかったなんて……」
「耀さんもとても逞しくて素敵だわ。ああ、お腹がこんなに熱く……♡」
双方ともに息も絶え絶えとなり、疲れを癒すどころか疲労困憊だった。耀は半身をなめらかな湯に浸し、背中に柔らかな肉の温度を感じる。湯船の縁に背を預けた結美が、彼を抱き抱えるように腕を回していた。背中に密着して潰れる熟女将の爆乳がある。
「でも、どうしよう。笙子さんに言われた掟を早速破っちゃいました」
村長である笙子から厳命された五つの掟の遂行を、言われたその日に犯してしまった。快楽の波が引き、今頃になって理性が浮き上がってきた耀は頭を抱える。そんな彼を、柔らかな乳房が挟んだ。
結美が耀の肩に胸を載せて、そのままぎゅっと抱きしめる。花のような甘い匂いに包まれ、耀は意識が緩む。
「安心して。ここで起きたことは私と耀さんだけの秘密だから。笙子さんにもバレないわ」
温泉は山の奧にあり、周囲は背の高い竹垣で囲まれている。外から覗かれる心配はない。もし露呈したならば、ここにいる二人のどちらかが話した場合だけだ。つまり、二人が口を噤めば掟を破ったこともバレない。
暖かな母性に包まれながら耳元で囁かれ、耀は頷く。結美の言葉はじんわりと溶けるように浸透していった。
「さあ、そろそろ上がりましょう。お夕飯が冷めちゃうわ」
ざばり、と大きな波を立てながら結美が立ち上がる。それを聞いて耀もようやく腹の虫の訴えに気が付いた。今日は朝からろくなものを食べていない。その上で何度も熟美女の膣内に果てれば、腹も空こうというものだ。
結美に手を引かれるまま温泉を出る。脱衣所には当然のこと結美の衣服も置かれていた。薄手のニットにジーンズという、昼間に見た和装とは異なりカジュアルなものだった。
「普段はだらしない格好しちゃうの。ごめんなさいね」
「いえ、むしろ……。似合ってますよ」
ニットは胸のあたりが苦しげに張り詰めているし、伸縮性のないジーンズがヒップのラインをより強調している。自分の艶体に自覚がないのか、タイトなファッションだ。しかも体に密着しているせいで、その下にある下着のシルエットまでありありと見て取れる。
思わず見惚れてしまう耀だったが、おちおちしていると湯冷めしてしまう。慌ててスウェットを着込み、夜の涼しさを感じる山道を駆け降りた。
隣を行く結美の胸が、階段を降りるたびたゆんったぷんっと大きく揺れる。その様子を見るだけで、満足したはずの愚息が再びむくむくと動き始める。だが、彼らが山際の白樺荘へ戻った矢先、聞き覚えのない声が放たれた。
「お母さん、どこいってたの!」
白樺荘の裏手は橘花家の生活スペースになっている。民宿業のため多くの洗濯物を干せるような広い敷地が取られており、見通しは良い。明かりの漏れる勝手口の前に、腰に手を当てて仁王立ちする若い女性が待ち構えていた。
黒髪を高めのポニーテールにした、制服姿の女の子である。鼻梁の通った顔つきは、どことなく結美に似ている。彼女は細い眉を吊り上げて結美を睨んだかと思えば、その隣に立つ耀を認めてあっと口を開けた。
「もしかして、今日来るお客さんって……」
「そうよ。初瀬川耀さん。この村にフィールドワークのために来た学生さんよ」
温泉での興奮はすっかり隠し切って、結美は穏やかな声で言った。耀がぺこりと軽く頭を下げると、女子高生はわずかに狼狽える。まさか村外の人間とこんなところで遭遇するとは思わなかったと顔に書いてある。
「とりあえず、挨拶しなさいな」
「――橘花玲奈です。よ、よろしくお願いします」
耀の直感通り、彼女は結美の娘だった。白いブラウスがはち切れそうな爆乳も、スカートの下から見えるむっちりとした太ももも、母譲りのものだった。それでいて、スポーツをしているのかすらりと引き締まるところは締まっている。若い瑞々しさに溢れた少女だった。
「町の方の高校に通ってるんです。だから、いつも帰りが遅くて」
「そうだったんですね。今日からお世話になります」
娘がいるという話は聞いていたが、予想よりも年齢が近かった。いったい、結美が何歳の頃に産んだのだろうか、と不躾な邪推をめぐらせてしまう。そんな耀の内心を見透かしたかのように、玲奈は目つきを鋭くして彼を睨んだ。
「……お母さん、もしかして」
耀は思わずどきりとする。周囲はとっぷりと日が暮れ、夜の時間だ。玲奈が自宅の裏山にある温泉を知らぬはずがない。そして、五つの掟のこともあるいは。
「耀さん、都会からやって来てお疲れだったみたいで、お風呂でのぼせそうになってたの。少し休んでから降りて来たから、遅くなってごめんなさいね」
戦々恐々とする耀を置いて、結美は堂々と語る。湯のなかで寝落ちてのぼせるところだったのは事実である。真実を全て語ったわけではないが、真っ赤な嘘でもない。女将の堂々たる姿に、耀は尊敬の念すら抱いた。
玲奈もまたそんな母に不審はすっかり消えたようで、どこかほっとした様子で胸を撫で下ろす。
「そっか。家に帰っても誰もいなくて心配したんだから。お腹すいたよ」
「うふふ。じゃあお夕飯にしましょう。耀さん、お料理はお部屋にお持ちした方がいいですか?」
子供らしい笑顔を見せる玲奈に、耀もつられて相好を崩す。せっかくだから、と橘花親子と食卓を囲むこととなった。
玲奈はなごやかな雰囲気で湯上がりの二人を迎える。なぜか、結美までもが毛先までしっとりと濡れているという事実に、気づいた様子もなかった。
「さあ、たくさん召し上がってくださいね」
結美が腕によりをかけて作ったという料理は、高級旅館もかくやというほどに豪勢なものだった。広いテーブルを埋め尽くす料理はどれも美味そうだ。結美が固形燃料に火をつけて、机上の陶器コンロで鍋が煮立つ。山の幸がふんだんに使われた牡丹鍋だ。
民宿の娘とはいえ、玲奈もこれほど豪勢な夕飯は滅多にないのだろう。彼女はあからさまにテンションを上げていた。
結美は時折母親の顔を見せながらも、女将として耀をもてなす。勧められるままに箸を動かし続けた耀は、あっという間に腹がはち切れそうになった。掟により酒は飲めないが、それでも十分すぎるほどのご馳走だった。
「それじゃあ、お部屋にお布団の用意をしてきますね。耀さんはゆっくりなさってて」
宴もたけなわとなったところで、結美が食堂を離れる。耀はちみちみと料理を食べ続ける玲奈と共に残された。
「耀さんって、大学生なんだよね」
刺身に箸を伸ばしながら、少女が口を開く。
「うん。そこの教授が谷倉さんと知り合いなんだ。その縁でフィールドワークに」
「一人暮らし?」
「え? ああ、一応そうだけど」
玲奈は酒を飲んでいないはずだが、目が据わっていた。彼女の言葉に裏の意味を感じた耀が首を傾げると、少女はぽつりと溢す。
「私も、大学生になったら一人暮らしがしたい。――こんな村、今すぐ出たいの」
「こんな村って。いい人ばかりじゃないか」
まだ初日ではあるが、耀は桃香村を悪くは思っていなかった。たしかに村民たちと話したわけではないが、笙子も結美も優しく魅力的な女性だ。温泉も心地よく、食べ物も美味い。
だが、住民には住民の不満があるというのも分かった。高校生ともなれば、親元を離れたいという思いも強いだろう。
しかし、玲奈の口ぶりは、そんな若い衝動だけでもないような気がした。
「耀さん、この村のこと調べるんでしょ。……あんまり深入りしない方がいいよ」
真剣な表情で玲奈が訴える。その真意は、いまだ理解し難かった。
「私のお父さん、村の外の人だったらしいの。でも、私が生まれる前にいなくなっちゃった。」
桃香村は山神より賜ったもの。男子禁制の聖域である。そんな言葉が青年の脳裏を過ぎる。
「笙子さんの旦那さんも。ずっと昔から、男の人は長続きしないんだよ」
「長続きって、どういう――」
「お願い。桃は絶対に食べないでね。そうしないと」
玲奈は身を乗り出し、耀に言う。
母譲りの爆乳がたゆんと跳ねて、テーブルの上の皿を押し除けた。彼女はそれに構うことなく、ぐっと顔を近づけてきた。瑞々しい、薄桃色の唇が。
「耀さん、お布団の用意ができましたよ」
タイミングを見ていたかのように、戸が開く。現れた結美が穏やかな笑みを浮かべて入ってくる。玲奈はさっと身を引き、何事もなかったかのように箸を手に取った。
結局、耀は詳細を聞き出すこともできず、自室に戻ることとなった。