常識と認識操作のスキルで完璧な(性)犯罪者になった俺~このスキルで女達にやりたい放題する~ 作:nene2012
「……あれは、サークルで誰が持ってきたのかわからない仮面が部室に置いてあったんです。それを一目見て危ない感じがすると霊感が警告していたんですね」
玲はそう言うと当時のことを思い出し話す。雫月も真剣な表情で耳を傾けている……。
「それを先輩が面白がって顔につけると……急に変な事喋り出したんです!」
「みんなにエンジョイして貰おうと思ってノリでつけただけ……けど、その後の記憶が思い出せないんだよねぇ~」
「……それで?」
雫月が当時、仮面をつけた経緯を話す。そして、俺が続きを促すと玲も続きを話す。
「私達に『呪ってやる!』とか……『殺してやる!』といきなり喚き出して……最初、皆も先輩がふざけてるだけだと思ってたんですけど……明らかに様子がおかしくて……」
「そして?」
「暫くして大人しくなったと思ったら急にアハハ!って笑い出したんです」
玲がそう言うと雫月は驚いたように言う。
「え? そんなことがあったの!?」
どうやら雫月は当時の記憶が抜け落ちて身に覚えがないようだ。更に玲は話を続ける。
「先輩が私を見て……『この仮面と私……すっごく気が合うみたい!』と言ったんです」
玲がそう言うと雫月は驚いて聞き返す。
「え? そんな事言ったの?」
すると、彼女は真剣な表情になり言うのである。
「私が必死に外してくださいと訴えるんですが、先輩が『外したら彼から嫌われる』と言って拗らせてきたんです……先輩の背後には仮面に憑りついた男の霊が視えました」
「そう……そんな事があったんだね……」
「その後、どうなったんだ?」
雫月は妙に納得したように頷き、俺は続きを催促すると玲が更に話を続ける。
「それから、急に先輩が泣いたかと思うと部室の蛍光灯がチカチカ点滅しだしたり、今度は笑ったかと思えば部屋中からラップ音が鳴りだし、急に怒りだすと仮面の目が赤く光ったりして……」
「それで……?」
俺は続きが気になり急かすと彼女は眉をひそめて言うのである。
「笑いながら泣いたり体は震えているのに声だけは明るかったんです……『彼がこんなにも愛してくれる』と言って……」
「そ……そんなこと言ったんだ……全然覚えていないけど」
雫月は当時の事を思い出し、顔を青ざめている。俺は更に質問する。
「最終的にどうなったんだ?」
すると、玲は言いにくそうにして言うのである。
「泣くのか笑うのかどっちかにして下さいとツッコんだら……『私も彼をとても大切に思っているの』とニヤニヤしながら言ってました……」
「そ……そう……」
本人にとって記憶にない様子を語られ雫月は戸惑っている。
「先輩が仮面に憑りついた男の霊と熱々ムードを出していたんです……それから『ずっと一緒にいてくれる……?』と言ったら先輩が男の声で『違う! お前が勝手に被っただけだ! もう知らん! この女の愛は重過ぎる!』と言った途端、先輩は倒れて仮面が外れたんです……」
「ぜ……全然、記憶にない……」
玲は真剣な眼差しで話す。雫月は狼狽えながら訊いている。そして、俺は質問するのである。
「その仮面は……どうなったんだ?」
俺がそう言うと彼女は少し間を置き言うのだ。
「……先輩が意識を取り戻したら、いつの間にか部屋から仮面が無くなってました」
「よかった! 無事解放されたんだ」
「雫月の愛はある意味、霊にも重すぎたんだな……」
(雫月と深い仲になると厄介かもな……)
小声で呟くと雫月がジト目で見てくる。俺は誤魔化すように咳払いをして言う。
「ゴホンッ!……それで、その後は?」
「……その後も何回かは不可思議な現象に遭いましたけどね」
「そうか……」
(まぁ……俺の能力も怪し気な『人でない』と言った老人から貰ったもんだから、これもオカルトと言えばオカルトかもな……)
俺がそう考え込んでいると雫月が言うのである。
「久しぶりに玲に会えて良かったよ」
「ええ、まぁ……でも、あの時は先輩の声と男の声が交互に喋ってました。ほんと、ホラー映画より怖かったです……でも先輩、あの時は恋する乙女の声を出してましたから」
「もう! からかわないでよ!」
雫月が恥ずかしそうに言うと玲は笑いながら謝った。俺はそんな2人の様子を見ながら心の中で思う。
(この調子だと、雫月と玲と一緒にいると……不思議な事に巻き込まれるかもしれんぞ)
そう考えながら料理を口に運ぶのであった……。
食事を終え3人で話し込んでいると玲がスマホを取り出し時間を確認する。
「あっ! もうこんな時間、そろそろ仕事に戻らないと……」
「そういえば、玲は何の仕事をしているの?」
雫月が不意に玲に尋ねると彼女は少し恥ずかしそうに言うのである。
「え……えっと、その……出版社の編集をしています」
すると、雫月は目を輝かせるのである。
「えっ!? 凄いじゃない! 出版社って、雑誌や書籍を手掛ける仕事だよね!」
「……実はオカルト雑誌なんですよ……」
玲が言いにくそうに言うと雫月は俺の方を見るのである。俺は彼女に頷いて見せる。
「へえ~オカルト雑誌の編集者か…… 意外と相性がいいんじゃないか?」
「なるほど~……霊とオカルトは紙一重だしね」
「そんな事ないですよ。実際、仕事で不思議な事が起きるなんて殆どありませんから」
2人でそう話すと玲は慌てて否定する。そして仕事に戻ろうと席を立つのである。
席を立つと俺の背後を暫くジーッと見つめ、すぐに顔を戻す。
彼女の行動に俺の背後に霊でもいるのかと気になってくる……。
「……それじゃ、私はこれで失礼しますね」
玲は俺達にそう言ってお辞儀すると会計を済ませ店を後にした。
俺達はそんな玲の背中を見送りながら話すのである。
「意外な繋がりがあったな……世の中って狭いんだね」
俺がそう呟くと雫月が何かを思い出したように言うのだ。
「あ、そうそう! 忘れるところだった……」
そう言うと雫月は鞄からスマホを取り出しすのである。そして俺に顔を向けて言う。
「そう言えば、大紀さんの連絡先を教えて貰ってないけど……」
「あっ……そうだったね……」
雫月に言われて連絡先を交換してない事に気付く。雫月はスマホを俺に見せながら言うのだ。
「あの時……大紀さんが連絡先を教えて貰う前に帰ったからね。 交換してれば今日、事前に連絡が取りあえたのに」
「いやぁ~あの時は、君の姉さんが急に入って来たから……」
苦笑いして答えると雫月は少し拗ねたように頬を膨らませるのである。
「今から……連絡先を教えて」
「ああ、わかった……」
(雫月と連絡先交換したら、常時メッセージや電話が掛かってきやしないだろうか?)
俺はそう思い気乗りしない感じでスマホを取り出し雫月に連絡先を教える。
そして、俺達は会計を済まして店を出る。因みに雫月に奢って貰ったのであった。
その後、2人で歩いていると突然に雨が降り出してくる。しかも土砂降りである。
「うわっ! 急に降ってきたな!」
慌てて言うと雫月も空を見上げて言うのである。
見る見るうちに、ザーザー降りになって俺達の服はずぶ濡れになる。
「ほんとですね~天気予報では雨が降るって言ってなかったのに……」
「すぐ止むといいが、雫月……濡れて寒くないか?」
俺が心配して言うと彼女は笑顔で答える。
「私は大丈夫ですけど大紀さんの方は大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫だよ……」
そうは言っているものの、俺も雫月に負けず劣らず濡れているのである。
9月の天候なので雨に濡れても寒くはないが……。
(まぁ……このぐらいなら平気か?)
そんな事を思っていると急に雫月が俺に言うのだ。
「あのっ! タクシーを呼ぶので一緒に私のマンションに行きましょう!」
「……えっ!?」
俺は、その一声に思わずドキッとする。
「私の家ならすぐにシャワーを浴びれますから……服も乾燥機に入れれば、すぐに乾きますよ」
「……いや、でも……」
戸惑っていると彼女は少し強引に俺の腕を掴んでタクシーを捕まえるのである。
そして俺達は雫月が住んでいるマンションに一緒に行くのであった……。