バスルームのドアが音もなく開いた。
「──失礼いたしますわ」
濡れた大理石の床に靴音を響かせながら入ってきたのは、金髪ロングヘアを波打たせた女性だった。青い眼差しは刃のように鋭く、純白のドレスの裾は湯気で揺れている。
「スペル・デルフィン……なぜここに?」
エレナが眉を寄せた。彼女の声は冷たく研ぎ澄まされていた。
「もちろん──」
スペル・デルフィンは艶然と微笑みながら湯船の縁に腰かけた。金髪の房が湯面に触れ、小さな波紋を広げる。
「私も『ご一緒』したくて」
その言葉と共に彼女の掌から淡い光が漏れ出した。バスルームの温度計が瞬時に二度上昇する。
「待ってください。プレイヤーさんは私たち二人だけで──」
抗議しかけるエレナの言葉を遮るように、スペル・デルフィンがプレイヤーの方へ身を乗り出した。
「さあどうしますか? 私とも愉しみます?」
その指先が湯船の中で蠢いている肉棒に触れた。電流のような刺激が走る。
「ふふっ──やはり熱いですね」
金髪の美女が耳元で囁く。湯気越しに見える彼女の唇が妙に赤く見える。
「なんだか、不思議ね、こんな姿を見せるなんて」
「その、エレナに言われると恥ずかしいのですが、2人の行為を見ていたら」
「つまり嫉妬かしら……でもダメですよ私が先でしたから」
エレナの瞳が一瞬だけ獲物を捉えた猟犬のように細まった。湯面から立ち上がる気泡の群れが二人の会話を傍聴している。
「そうかもしれません」
スペル・デルフィンは悪びれもせず認めた。彼女の白い指が水面下を這い回り、エレナのものとは違う形状を確かめるように陰茎を握りしめる。
「ですが……このような肉体になった以上は、本能というものがあります」
突然、彼女の口元が歪んだ。光文明特有の凍てつく嘲笑が浮かぶ。
「貴女方がどれほど熟れていても……私はまだ"新品"ですからね」
その言葉と同時にスペル・デルフィンが膝を立てる。純白の衣装を裂くように開いた脚の間から滴る蜜が湯船に輪を描いた。
「──なるほど」
エレナの指が自分の乳房を揉みしだく仕草を見せつける。
「それならば……競争ですわね」
二人の視線が交錯する。湯気を突き破るような殺気を孕んだ静寂が浴室を支配した。
「どちらが先に彼を満足させられるか──試してみましょうか?」
金髪の女騎士は牙を剥く獣のように嗤った。
プレイヤーの肩にかかる重量が倍増した。エレナの柔らかな肢体とスペル・デルフィンの鋼のような筋肉質な肌が交互に擦りつけられる。
「ご覧になって──これが私の武器です」
スペル・デルフィンの片手がプレイヤーの顎を掴み上げた。指先から放たれる光子が頬骨を打ち砕く寸前の力加減で固定する。
「この肉体は、いかなる敵も制圧するために創られました」
エレナの温かな吐息がスペル・デルフィンの耳朶を撫でる。女騎士の背筋が僅かに震えた。
「……怖い?」
「まさか!」
スペル・デルフィンの否定は虚勢に満ちていた。彼女の指先が緊張で白くなっているのにエレナは気づいていた。
「初めてなら仕方ありません」
エレナの手がスペル・デルフィンの乳房を優しく包み込む。まるで赤子をあやす母親のように。
「こうやって……一緒に」
エレナの豊満な乳房がスペル・デルフィンのそれに重なる。異なる弾力が融合し合いながらプレイヤーの屹立を捕らえた。
「まずはゆっくりで構いません」
囁き声と同時に二人の胸部が同期して動く。左右からの圧迫が一定のリズムを作り始めた。
最初はぎこちなかった。
「力が入り過ぎていますわ」
エレナが苦笑する。その声の柔らかさにスペル・デルフィンの全身から力が抜けた。
「こう……こういう感じでしょうか?」
恐る恐るといった具合に女騎士の乳房が動き出す。彼女の皮膚は炎天下に晒された雪のように冷たく、しかし確かに温もりがある。
エレナの誘導に従って徐々に慣れてきたスペル・デルフィンだが、それでも時折躊躇いが垣間見える。
「大丈夫です」
エレナが励ますように唇を押し付けた。そのキスは純粋な慰めではなく情欲を煽るものだった。
二人の連携が深化するにつれて隙間からは卑猥な水音が響き始める。結合部から漏れ出した先走り汁が潤滑油となり摩擦係数を低下させる。
「こちらを見て」
エレナがスペル・デルフィンの顔を上げさせる。涙目になっている女騎士の表情には困惑と快楽がないまぜになっていた。
「美しいですわ」
賞賛を受けたスペル・デルフィンの喉から嗚咽が漏れる。同時に彼女の乳房への圧迫が強まった。
まるで檻だ。逃げ場のない肉牢獄。
エレナの温もりが包み込む布団のように柔らかく、スペル・デルフィンの張り詰めた感触は鍛錬された革鎧のようだ。両極端な感触が複雑に絡み合い、筆舌に尽くしがたい圧迫感を生み出していた。まるで体内に別の生命体が生まれるような未知の感覚に襲われた。
エレナが優しく導く。その吐息が胸板に当たるたびに全身が痺れる。
「リラックスしてください」
彼女の声は聖母のごとき慈愛に満ちていたが、行為は淫魔そのものだった。温かな肌と汗ばんだ乳房が奏でる摩擦音。唾液と潤滑液の混合物が糸を引きながら床に滴り落ちる様子を目撃するのは倒錯的だった。
そしてスペル・デルフィンの存在。普段は凛々しい彼女が羞恥に戸惑いながらも懸命に奉仕する姿に興奮を禁じ得ない。騎士道精神と肉欲が矛盾なく同居する様は美術品にも似た芸術性を感じさせた。
二人の呼吸が重なり合い、熱気と蒸気が充満した空間。香料と体臭の混ざった匂いが鼻腔を満たす中で思考能力が麻痺していく。下半身から脳天へ駆け上がる快楽信号が全てを塗り潰していくのだ。まるで自分が分身し多数の性感帯から情報を受け取っているかのようだ。
絶頂直前になると時間の流れが奇妙に遅くなる。脈動する血流とともに鼓動音ばかりが大きくなり外界から隔離されていく錯覚に陥った。しかしそれは恐怖ではなく完全なる解放への期待に他ならない。宇宙の果てから堕ちていくような浮遊感と共に何かが決壊する瞬間を迎えようとしていることは明らかだった。
結局その予感通りだった。爆発的なエネルギー放出と共に五感が一斉に短絡し世界が真っ白く染まった。身体中から力が抜け落ちた状態で尚も続く余韻。
「そっそれでは」
そうして、射精を見届けたスペル・デルフィンは緊張しながら俺の方を見る。
「そうですね、プレイヤーさん、スペル・デルフィンの処女をいただいてあげてください」
エレナが背後から囁いてくる。
「わかった」
その言葉を聞いたスペル・デルフィンの表情は緊張と興奮が入り混じっているように見えた。
スペル・デルフィンは仰向けになりながら自分の股間を両手で広げて見せた。既に愛液で濡れている秘所からは甘酸っぱい匂いが漂っていた。そして同時に彼女の肛門も露わになる。そこも綺麗に洗浄されており無防備な状態であった。
「お願い致します」
彼女の声には明らかな緊張がありつつも期待感に満ちていた。それはまるで処刑台に立つ囚人が最期の望みとして与えられたチャンスを喜ぶかのようなものだった。
俺はまず彼女に口づけをしてみることにした。
スペル・デルフィンが腰を浮かせる。
「その……初めてですので……どうしたらいいのか……」
戸惑いを隠せない様子で尋ねてくる。その頬は紅潮し、潤んだ青い瞳は羞恥と好奇心が混在していた。
「まずは……俺が君を気持ちよくするのが先だ」
プレイヤーはそう言うと、彼女の太ももを優しく持ち上げた。スペル・デルフィンの体が微かに震える。処女であることは明らかだった。
「えっ?あっ……!」
挿入が始まると、スペル・デルフィンの声が裏返った。痛みと違和感に顔をゆがめている。
「大丈夫だ……力を抜け」
プレイヤーが耳元で囁く。彼女の金髪が枕に広がり、汗で肌に貼りついていた。
「んっ……はぁ……」
徐々に奥へ進むにつれ、スペル・デルフィンの呼吸が荒くなる。結合部分からは破瓜の血が僅かに滲み出ていた。彼女の全身が強張り、指先が白くなるほどシーツを握りしめている。
「痛い……けど……」
スペル・デルフィンが苦しそうに呟いた。プレイヤーは動きを止め、彼女の髪を優しく撫でる。
「無理するな……」
「いえ……続けて……ください」
弱々しいながらも意思を示すスペル・デルフィン。その瞳には諦めきれない戦士の矜持が宿っていた。プレイヤーはゆっくりと腰を進めはじめた。
「あっ……あんっ!」
浅く動かすだけでスペル・デルフィンの反応は劇的だった。今まで知らなかった感覚に戸惑いつつも、身体が確実に反応している。彼女の内壁が徐々に緩み、プレイヤーを奥へ誘うように蠢き始めた。
「やっ……やだ……こんなの……」
スペル・デルフィンの声が甘く変化していく。プレイヤーが少しずつ速度を上げると、彼女の腰が自然に合わせて揺れ始めた。白い肌には汗が光り、長い金髪が乱れて顔に張り付いている。青い眼が切なげに潤み、口からは控えめながらも嬌声が漏れ出していた。
「だめ……もう……」
スペル・デルフィンの内腿が小刻みに震え始める。絶頂の兆候だ。プレイヤーも限界に近づいていた。一気に加速し、最後のひと突きで最奥を突いた。
「ああああっ!!」
スペル・デルフィンの背中が弓なりに反り返った。同時に彼女の膣が強く収縮し、プレイヤーの精を搾り取るように締め付ける。熱い精が彼女の胎内に注ぎ込まれるのを感じながら、二人の体が大きく震えた。
しばらくしてようやく力を抜いたプレイヤーがスペル・デルフィンの上で横になる。彼女の呼吸はまだ速く、胸が大きく上下していた。
「はぁ……はぁ……」
スペル・デルフィンの瞳には涙が溜まっている。その顔は驚きと混乱、そして言葉にならない満足感が混じった複雑な表情を浮かべていた。破瓜の証である鮮血と白濁した液体が彼女の太ももを伝い落ちている。
「これが……」
彼女が何かを言いかけたところで言葉を切った。青い眼が遠くを見つめている。