※この作品はR-18です。

とある世界の常識改変   作:ロロノア

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第十三話

 スマホの時計アプリがアラームを鳴らすよりも前に条理は目を覚ました。

 健全とは言い難いものの、れっきとした学生である条理は平日には高校に通学しなければならない。ドロップアウトする気はなく、まっとうに卒業して、きちんと大学に進学するつもりである。時折、サボってしまう日もあるが、それはそれ。出席日数に響かない程度のサボりなら、大目に見てくれる優しい「常識」の中で生きている。

 条理のスマホのアラームは、5分おきに3回鳴る設定になっている。二度寝、三度寝を前提にしているからだ。アラーム1回で起きる気はまったくないので、あえてその1回目のアラームは早めに設定している。そんな寝ることが大好きな条理がアラームが鳴る前に目を覚ましたのは、下半身に刺激を感じたからである。

 ゾクゾクとした甘く暖かい感触が、ペニスを包み込んでいる。

 それが何なのか、概ね想像がつく。

 ベッドの脇に黒いセーラー服のスカートが見える。床に膝をつき、上半身を掛布団の下、つまりは条理の股間があるところに潜り込ませている。

 もぞもぞと掛布団が僅かに上下して、そのたびにぬるぬる、ざらざらとしたものがペニスを這い回る快感に襲われる。

 条理は、掛布団を捲った。

 寝込みを襲ってきた不届き者の姿が露わになる。

 

「んッ……♡ んん♡ ぷはぁ♡ はあ、御屋形様、おはようございます♡」

 

 セーラー服を着た少女――――釣鐘茶寮がペニスをしゃぶっている。

 先日、命のやり取りをした暗部の自称忍者。

 

「何勝手に人んちに入ってきてんだよ」

 

 百歩譲って朝フェラは許そう。男のロマンである。特に指示してはいないが、自主的に朝フェラをしてくれるのであれば拒否はしない。とはいえ、別に条理は茶寮をこの家に住まわせているわけではないので、どうやって侵入してきたのかという疑問はある。

 

「普通のマンションの鍵くらい簡単っス」

「できたとしても、不法侵入はいかんだろ」

「ん……れろ……ちゅ……御屋形様のここは朝からとっても元気っスね。はあ、ん、む……じゅる♡」

 

 条理の言葉を話半分に聞き流し、茶寮はペニスを頬張った。

 

「んぷ……じゅぷ……じゅぷ……んちゅ……じゅる……じゅぷ……じゅるる♡」

 

 茶寮は頭を上下させて、ペニスをしゃぶる。

 頬肉と舌と唇を使って竿から亀頭まで愛撫する。

 涎が溢れる口内に根元までペニスを納めて、カウパー液を啜りながらバキュームする。

 

「んふッ、じゅぷ……じゅぷ……れる……れるる、んあ……ちゅぱ♡ はあ、はあ、れろれろ♡ こんなに、してたら、学校も大変っすね。れろ……ちゅ……れろぉ♡」

「お前が勝手に舐めるからこうなってんだぞ」

「ん……じゅる……じゃ、責任取るっス。ちゅ……れろ♡ はあ……んちゅ♡ 1発、らして……♡」

 

 舌を亀頭に這わせる茶寮。

 

「ああ、もうヤバい。じゃあ、射精するから飲めよ」

「ん♡」

 

 茶寮はペニスを深く咥えてから裏筋を舌先で愛撫する。ぬめる舌の動きに触発されたペニスが膨張し、茶寮の口内に白濁液を流し込む。

 

「ん――――ん、んん♡」

 

 喉を鳴らして、茶寮は精液を飲んだ。

 しっかりと尿道に残ったものも吸い出してから口を離す。

 

「はあ、朝から射精しすぎっス」

「自分で射精させておいて何言ってんの」

「御屋形様……まだ、元気っスね」

 

 右手を上下させてペニスを愛撫する茶寮。その手に握られたペニスは、彼女の言う通りまだガチガチに固まったままだ。

 

「じゃあ、今度はこっちでお相手するっス」

 

 すっかり発情した表情をする茶寮は、スカートを捲って自らの下腹部を露わにする。

 おとなしそうな顔をして、マンコの方はすっかり出来上がっている。卑猥な桃色の肉が涎を垂らすかのように愛液を滲ませている。 

 

「そんなに言うなら、いいぞ。ほら、好きにしろ」

「はい♡」

 

 茶寮は条理の上に跨って、ペニスを膣口に押し当てたまま腰を下ろした。

 

「あ♡ あん――――んはぁあ♡」

 

 ずるり、と膣内に入り込んだペニスの刺激に茶寮は堪らず声を上げた。 

 小さな身体がビクビクと痙攣する。

 

「入れただけでイクなよ」

「はッ、はあ、ん……すみま、せん……えへ……御屋形様の」 

「キマってないで早く動けよ。学校に遅刻したらどうすんだよ」

「んん♡ すみません、動くっス♡ はひ、ん……あ、あえぇ♡」

 

 ペニスを入れたとたんに文字通り馬鹿みたいな蕩けた顔をする。

 膣内はトロトロで熱くふやけている。それでいてしっかりときつく締め付けてくるから、滅茶苦茶気持ちイイ。快感が腰を破壊しようとしてくるかのようだ。 

 

「ふう♡ ふう♡ んあ、動く、んん♡ へえ、はあ……あッ、んッ、あん♡」

 

 可愛らしい声を出しながら、少しずつ茶寮が腰を動かし始める。

 少しの刺激でも絶頂してしまうような身体なので、初めのうちはイクのを怖がっておっかなびっくりといった動きだが、一度快感を味わったらもう後戻りはできない。すぐに上下運動が激しくなって、快楽を貪るようになる。

 

「ん――――はあ、はあ、んあ……あん♡ はあ、んお♡ ほぉ♡ イイ♡ チンポヤバいっス♡ ん、あ、イク♡ んぐ、はあ、あ、これ、飛ぶ、ぅう♡」

 

 ぱちゅん、ぱちゅん、と瑞々しい音を響かせながら、茶寮は腰を振った。前傾姿勢になって、まるで条理を犯しているかのように覆いかぶさり必死になって腰振りダンスを繰り出している。

 茶寮が腰を動かすたびに、肉襞がペニスに絡みついてしごき上げてくる。

 

「はあ、んはあ、んあ♡ ひい♡ んぉ♡ はあ、はあ、すごぃ、イク♡ ぐぅ♡ はあ、んんぁ♡」

「お前、勝手に始めて勝手にイクなよ」

 

 そう言って条理は身体を起こして、茶寮を押し倒した。

 

「にゃ、あ、御屋形様、いきなり……あん♡」

 

 茶寮の腰を掴んで、条理はペニスを根元まで押し込んだ。

 膣奥を強く突き、肉襞を引っ掻いて抉る。

 

「ひぐッ、んぐッ、あひ♡ あ、あ、ひゃあ、あ、大きい、くひ♡ あは♡ あ、気持ちぃ♡ おやか、た、様ぁ♡ あ、もっと、もっとくださ、ひぃん♡ あ、あ、イイっス、そこぉ♡」

 

 茶寮の膣はびしょびしょになっていて、熱い愛液が掻き出されてくる。

 膣内を解して解して解しまくって、ポルチオを叩く。

 

「んお、お♡ ほあ♡ ああ♡ あひぃ♡ 奥ッ、奥奥ッ、イイ♡ ひは、ああん♡」

 

 快楽に濁った瞳で茶寮は虚空を見つめながら、与えられる刺激に溺れる。

 

「もうッ、もう無理っス。御屋形様、あ、御屋形様ぁ♡ イク、イク♡」

「締めろ、茶寮」

「んぐぅ♡ ひは、あ、イグ、う、んああああああああああああああ♡」

 

 一番奥にペニスを押し込んで、そのまま射精する。茶寮の腰が逃げないように押さえ込んで、絶頂してぎゅっと締め付ける膣肉の圧力を味わいながら小さな膣を白く染めた。

 

「お゛、あ、んあ……へあ、ああん♡ 御屋形様ぁ♡」

 

 激しい絶頂の余韻を堪能しながら、茶寮はつぶやく。

 正直、茶寮との関係が続いているのは想定外だった。

 がっつり暗部の少女なので関係を持つのは危ないかとも思ったが、可愛いので細かいことは気にしないことにしたということもある。基本的に女好きで本能に忠実なので、こればかりはどうにもならない性だと思って割り切っているのだった。

 

 

 

 +

 

 

 時は少しさかのぼる。。

 EDMOとのいざこざが終わった翌日、条理は戦場となったEDMO本社に戻っていた。

 事件が明るみになり、警備員(アンチスキル)が動き出すのは時間の問題だ。それまでに、放置していた忍者――――はどうするか別として霊装は回収しないといけない。あれは貰い物で、世界に一つしかない魔法の杖なので、失くしたら同じものは手に入らない。

 

「これはまた……」

 

 と、条理は軽く絶句した。

 木の幹に埋め込まれるような形で拘束されている自称忍者の少女は、身体を小刻みに震わせながら呻いている。途中で漏らしたのか、床には水たまりができている。幼さの残る年齢ながら、部屋いっぱいに充満するほどの雌臭を漂わせ、腰をヘコヘコと振っている。

 とはいえ、厳密なことを言うと茶寮には腰を振るほどの自由は認められていない。

 両手足は幹の中に埋まっていて、股を広げた姿勢で固定されているのだ。磔になったような状態で、オナニーをすることもできず無様な姿をさらすだけだ。

 

「ひぐッ、ふぐッ、あ、んあッ、あぐぁ……あ、んお、ぉ……」

 

 茶寮はほんのりと頬を桜色に染めて、涎を垂らして悶絶している。

 それでも決して彼女がその苦しみから解放されることはない。

 精神を犯す快感は、満たされることなく茶寮の全身を甚振っている。

 

「さすがにやり過ぎた?」

 

 気配を消していた条理が姿を現すと、茶寮の目に光が戻った。

 

「あ゛、あ、やっと戻って、来てくれた、あ、これ、止めてほしいっス。お、おかしく、なる、ぁ、助けて」

「止めるのって?」

 

 そう言いながら条理は茶寮のセーラー服を捲ってビンビンに勃起した乳首を摘まむ。

 

「ひぎいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいッ!!!」

 

 茶寮は絶叫した。

 敏感になり過ぎた身体はほんの少しの快感でも桁外れに感じてしまう。何せ身体の感度は2,000倍だ。乳首を軽く撫でられるだけでも頭が焼き切れそうなくらいになるだろう。

 

「おッ、あッ、ひいいッ、やめ、やめて! 触らないで、んあ! 敏感、なんス、から!」

「まだ口が利けるんだ。普通はもう気絶してるくらいじゃないか? まあ、唯一ちゃんでも泣いて喜ぶ感度2,000倍のアクメ禁止コンボだから、すぐに頭ぶっ飛ぶだろうけど」

「ひぐッ、あぐッ、なんで、イケ、ない! もうイギ、そうなのにッ!」

「禁止してるから。ほら、ここ弄られても最後の最後にはたどり着けないでしょ」

 

 条理は茶寮があまりに想定通りの反応を示してくれるので楽しくなってしまった。今度はクリトリスを潰すように摘まんだ。

 

「あぎゃッ、ああああ、それ、無理っス! 無理無理ッ! 壊れる! ひぎ、いぎゃ、あ、ヤダ! 止めて、指、い、入れないでッ、死ぬッ、死ぬッ、から!」

 

 必死の命乞い。あまりの快感に茶寮は愛液を噴き出しながら条理の指から逃げようと腰をひねる。無駄な抵抗は条理の気を良くすることにしかならない。条理は容赦なく、茶寮の膣に指を入れて掻き回した。

 

「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ♡♡♡」

 

 性感帯を直接、力いっぱい弄られる。生じた快感は数値化困難なレベルで一瞬にして茶寮の意識を真っ白に染め上げる。

 だが、それでも絶頂だけはできない。その一歩手前で踏みとどまらせられる。我慢を強いられるのだ。あとほんの少しで絶頂という快感の極みに辿り着けるので、それが許されない。あたかも首を絞められて窒息しながらも強引に生かされ続けているような壮絶な苦痛だ。

 

「ひい、ひい、許し、て、許してッ、もう壊れるッ、壊れて、ダメになるっス!」

「そう言っても俺たち敵同士だし、君が壊れたところで俺には関係ないぞ」

「ひ――――んお♡ お、い゛ぃ♡ あへ、んんん♡ イギ、たい、イギたい♡ そこ、触られると、ほんとに、ほんとに狂、う、イカせて♡ もう許して♡ 何でもする♡ 何でもするッス♡ わたしにできることなら、本当になんでもするっス♡ だから、イカせて♡ イカせてぇ♡」

「そんなにイキたいんだ。じゃあ、中出ししてもいいか?」

「もう何でもいいっス! 好きにしていいから、早く! 早く!」

 

 思考回路が完全に性欲に支配されている。

 おそらく、今の茶寮にはこのやり取りの意味が理解できていないだろう。

 絶頂できれば、他には何もいらない。

 そうして、限界まで追い詰められた茶寮は自らの腰を条理の手に押し付けるように前後させる。僅かに許された可動域の中でできる限りのおねだりだ。

 

「じゃあ、いいぞ。さすがに俺も、こんなの見せられたら勃つしな」

 

 条理のペニスも固くなっている。

 見目麗しい乙女の痴態を見たら、こうなるのは自然な反応だ。

 施設の関係者はもういないが、警備員(アンチスキル)がいつやってくるかは分からない。遊んでいる暇はないのだが、いざとなれば能力で如何様にでもなると割り切る。

 ズボンを下ろしてペニスを取り出した条理は、茶寮の指で広げた茶寮の膣口にそれを宛がう。

 

「はあ、はあ、ち、チンポ♡ それ、入れて♡ 早く、すぐに♡」 

「分かってるよ」

「う♡」

 

 茶寮が促すままに条理はペニスを挿入する。

 

「なんだ、初めてか」

「んひッ、はじめて、っス。あ、ひ、ぉ、これ、すご、ぉ♡」

 

 極限まで高まった性欲は破瓜の痛みなど消し飛ばして茶寮を感じさせる。

 ぎっちぎちに締まった狭い膣内は条理のペニスの大きさでギリギリといったところか。もともと彼女が小柄ということもあるが、初めてで慣れていないということが大きい。すぐに慣れて、受け入れられるようになる。もちろん、それを待たずに抽挿を開始するが。

 

「んぎぃ♡ あ、動くの♡ お、おお♡」

「ここ、イイ感じじゃないか」

「ひい♡ イク、イク、あ、すご♡ おお♡ んあ、あ、あ、やっと、やっと来る♡ あ゛、あッ、チンポ、チンポ♡」

 

 少し動かすだけで茶寮の身体は大喜びだ。

 感度2,000倍で寸止めされていた身体がようやく欲しかったペニスを与えられたのだから、涎を垂らして貪りつくのは当たり前のことだ。

 さっきまで処女だったことも忘れて、性欲モンスターになった膣内はペニスに吸い付いて逃がすものかと奥に誘導してくる。

 

「なかなかすごい締め付け」

「お、おおおお♡ い、イカせて、もうイカせてっス。チンポ入れたから、入れたからイカせてっス♡」

「ん? ああそうか。まだ解除してなかった」

「はひ、すぐイカせて。我慢できないっス」

 

 トロ顔でおねだりする茶寮を見ているともう少しだけ虐めたくなる。

 

「じゃあ、さ。もう少しだけ我慢してみるか?」

「え……?」

 

 何を言っているのか分からないといった茶寮の茫然とした顔。急に現実に引き戻されて、愕然とする。あくまでもイカせるかどうかは条理の気分次第だ。

 

「そ、そんな話、話が違ッ、んぐ♡ ほぉ♡」

 

 抗議の声を膣奥を突くペニスが黙らせる。

 

「ダメ、これは、ああ! おほ、あは♡ ヤダ、イケないのに、気持ちイイ♡ あ、お゛ぐ、イギ、たい♡」

「我慢我慢、我慢しろ」

「無理、無理って、こんなに言ってるのにッ、もう、し、死ぬしか、んぐほぉ♡ い、イケない♡ ああ、おかしく、お、おかしく、なる、お、おひ♡ ひは♡ あ、あ、ああああ♡ イキたい、イキたい、イキたいいぃいい♡ もうイカせて♡ もうイカせてえええええええええええええ♡」

 

 泣きわめきながら茶寮は頭を振って懇願する。身体の動きを封じられて絶頂も寸止めされる彼女には何一つ打つ手がない。逃げることもできないし、自分で絶頂して満足することもできない、心も身体も条理の手の中で弄ばれるばかりだ。唯一、この状況から抜け出す手段は懇願することだけなのだ。

 

「分かった分かった。じゃあ、もういいぞ。射精したら、そのタイミングで解除してやる」

「んお♡ お゛、お゛、んおぉ♡ 奥キク♡ んひ♡ は、はへ、く、来る♡」

「射精するぞ。そのままイケ」

「あ、あ、あ、イク――――」

 

 頭が吹っ飛ぶほどの快感が茶寮に襲い掛かる。絶頂寸止め、感度2,000倍という猛烈な快楽の大津波が、条理の射精を合図に解放される。

 

「お゛――――ぁ」

 

 初めての膣内射精。

 膣内で感じる熱が一瞬で膨れ上がって、茶寮の頭を吹っ飛ばした。

 

「んひゃ、あぎゃ、あ、んへぁ、はああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」

 

 人生で一番の叫び声だった。

 自分の声がどうなっているのかも分からない。

 

「イクッ、イクッ、あッ、あッ、すご、おひ♡ おあ♡ はあ、あ、あ、止まらな、あはぁああああああ♡ あーーーーーーー♡」

 

 膣肉が激しく悶え、ペニスを締め付ける。

 

「う……ふぅ」

 

 好きなだけ射精した条理は、残りをしっかりと膣内に出しきってからペニスを引き抜いた。

 

「ん……ぉ、はえ、ぇはぁ……♡ チンポ、きもちぃい……♡」

 

 茶寮は、ふやけた笑みを浮かべたまま白目を向いて気絶している。丸一晩、ずっと責められ続けた結果だ。絶頂した瞬間に溜め込んでいた快感がすべて解放された。ショック死しかねない快感に押し流されて、茶寮は潮を噴きながら完全に飛んでしまった。

 

「へ、へう……ぅ……うあ……」

 

 条理は茶寮を拘束していた霊装をペンの形に戻して回収した。

 そして茶寮をこのような状態にして放置しておくのは、さすがに良心が咎めたのでいったん自宅に連れ帰り介抱することにしたのだった。

 その後、目を覚ました茶寮は条理を御屋形様と呼び出して、海美とひと悶着起こすのだがそれはまた別の話。

 

 

 

 

 +

 

 

 

 

 条理はいつも通りに登校して、いつも通りに授業を受ける。同級生と談笑し、授業はそこそこの集中力で聞き流し、可もなく不可もない学校生活を送っている。日常生活では暗部や不良とのトラブルに巻き込まれているが、学校の中ではごく普通に生活しているのである。

 

「おい、逆巻、ちょっといいか」

 

 部活に入っていない条理は、終業のチャイムと同時に担任に呼ばれた。

 職員室に入るのは初めてかもしれない。視線を彷徨わせると顔だけは知っているという程度の大人たちが出たり入ったりしている。生徒にとって職員室は異世界に等しい空間だ。

 

「なんですか」

 

 担任を務める40代半ばの男性教師に条理は尋ねた。

 思えば担任と話をする機会はほとんどない。こうして一対一で話すのは、個人面談の時以来だろうか。その時も別に会話に花が咲くようなこともなく当たり障りのない話に終始した。

 

「イタリアに興味あるか?」

「イタリア? なんすか急に」

「お前の能力開発をしてくれてる木原先生から打診があったんだよ。あちらさんの学園都市の外部協力機関との共同プロジェクトでイタリアに行く機会があるから、自分の教え子を連れていきたいってな。まだ聞いてないか?」

「聞いてないっすね。学校に話が行ったんなら、今日の夕方当たりに連絡来るかもしれないですけど」

 

 能力者が海外に行くのは、普通の人間が海外に行くより手続きが面倒だ。

 学生であれば、出席日数をどうするかという問題も出てくる。

 

「木原先生は俺の保護者みたいなもんですし、イタリアに行くって言うんなら断る理由ないですね。観光もできそうですし。ていうか、それこそ出席日数は?」

「海外研修ってことで公欠扱いにできるから、そこは心配しないでいい。それに、逆巻は原石だからな。ルーティンの能力開発以外の刺激があったほうがいいかもしれないな」

 

 この学校の能力開発のレベルは高が知れている。学校の教師ではない唯一が条理の能力開発を担当しているのも、原石を扱える施設に限りがあるからだ。レベル5の原石ならばいざ知らず、レベル3と判定された条理は、原石としての希少価値はあるが多額の予算を投じるにはリスキーな素材と言ったところだろうか。

 担任はA4のプリントをクリアファイルに入れて条理に渡してきた。

 

「あとで木原先生からも連絡があるだろうが、こっちで聞いてる範囲の資料だ」

「ありがとうございます。あとで見ときます」

 

 条理はクリアファイルをスクールバッグに仕舞った。

 

「そういえば、日程って」

「ああ、出発は明日だそうだ」

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