とある世界の常識改変 作:ロロノア
イタリアといえば何を思い浮かべるだろうか。
食と歴史、芸術だろう。
世界的にも屈指の観光国だ。
3大観光地と調べればローマ、フィレンツェ、ヴェネチア。4大都市ならばここにミラノが加わる。他にもトリノやナポリといった誰もが聞いたことのある都市名が並び、イタリア全体では年間で1億人近い観光客が訪れるという推計もあるほどの観光立国。日本人が軒並みイタリアに押しかけるようなもので、人口以上の観光客が毎年訪れているというのだから驚きだ。
その内数に、いよいよ条理たち3人も入ってくる。
海外旅行などめったに行けるものではない。
常盤台に通うお嬢様は別だが、条理はこの話が出るまでパスポートすらも持っていなかった。
文字通り海外には縁もゆかりもないのだ。
それが、初めて海外に行くということになったのでドキドキワクワクしている。海外旅行に興味はないというような硬派を気取るつもりはない。初めての海外がイタリアというのは、舞い上がるのも無理はない。
学園都市を出発して約20時間。
ミラノに降り立った後、そのままナポリへ移動する。北イタリアから南イタリアへ。ローマの方が目的地には近いが敢えてミラノに一時到着したのは、複雑な政治的な問題を内包しているからだ。
政治の裏側。
科学と魔術の冷戦状態という問題がある中で、魔術サイドの総本山の一つであるローマに学園都市の人間が迂闊に足を踏み入れるのは余計なトラブルが発生するリスクがある。
条理、唯一、昴の3人は全員が魔術の素人であり、『そちら側』は門外漢。条理はその存在を認知しているが、唯一は学園都市の外で発達した特殊な技術という認識であり、昴に至ってはほぼ認識もしていない。
裏側では科学と魔術という二元論で語られるが、肝心の科学サイドの大多数は魔術サイドというカテゴリどころか魔術そのものを認知していないのである。
そのような状況でローマに近づくのは、無防備なまま攻撃してくれといっているようなものだ。
観光気分はありつつも敵対的組織の中枢が存在する地域に近づくということもあって、警戒心だけは持ってイタリア入りを果たした。
かくして到着したナポリは、南イタリアの中心地といっても過言ではない大都市であり、一大観光地だ。
ナポリ歴史地区として世界遺産に登録され、「ナポリを見てから死ね」とゲーテが書き残したほどである。
「名前は知っているけど、ナポリに何があるかはまったく知らん」
と、美しい夜景を眺めながら条理は呟いた。
海外旅行に浮かれていた条理だったが、長時間の移動で蓄積した疲労が観光意欲を削いでいた。自発的な旅行ではないので、ナポリのどこに行きたいかまでは考えていないし、そもそも旅行と言ってはいるが観光旅行ではなく研修旅行という名目だ。これはあくまでも唯一の仕事に付随する旅行であり、勉学が前提になっているのである。
「観光名所はいくらでもありますから、1日、2日で回り切れるような街ではないでしょう。さらに言えば、残念なことにナポリを回る時間はないんですよねぇ」
マルゲリータを切り分けながら唯一が言う。
ここは高台にあるホテルのレストランだ。
ナポリに到着した時点で日が暮れていたので、まっすぐにホテルにチェックインをした。
学園都市の複数の企業や研究機関が出資しているため、イタリアへの出張ではよく利用されるホテルだった。
南イタリアの治安は北イタリアに比べると大分悪い。ナポリはまだマシな部類ではあるが、日本の治安とは比べるべくもない(もちろん、学園都市の暗部は別として)。夜に出歩けば、科学サイドと魔術サイドの抗争にはまったく関係のないところで余計なトラブルが発生する可能性がある。外に夕食を求めることはせず、ホテルのレストランで腹を満たす。遊びはないが、この3人は全員、無駄やトラブル回避のための合理化に異論を差し挟む人間ではないし、夕食のために夜の見知らぬ街に繰り出そうという旅の楽しみ方をするタイプでもなかった。
もっとも、このホテルはプライベートで手配したものではない。唯一の職場で手配したものだ。当然、そこらの安普請のホテルとは規格が違う高級ホテルである。レストランもホテルの格に見合うだけの質が担保されていて、わざわざ外に食事に出かける必要性がそもそもなかったというのもある。
「明日、朝一で移動ですか?」
と、昴が尋ねる。
「そうですね。車で小一時間といったところでしょうから、言うほど朝早くに出る必要はありませんけどね」
「明日ナポリを回れないのは残念ですが、ポンペイに行けるのなら十分です」
学園都市の協力企業があるのはナポリ近郊の街ポンペイ。ナポリの市街地からは南に向かったところにあり、あのヴェスヴィオ火山の噴火で滅亡したローマの都市ポンペイが所在する基礎自治体である。
「それにしてもなんでポンペイに協力企業が?」
世界最先端の科学技術を有する学園都市ではあるが、鎖国しているわけではない。日本国内だけでなく、世界各国に協力企業が何百も存在している。規模もジャンルも様々で、重要性もピンキリだ。表向きはまっとうな企業でも、裏ではマフィアも顔負けの後ろ暗い仕事を請け負っているところも珍しくないというから、闇の深い世界だ。そういうことなので、別にイタリアに協力企業があることは不思議ではないが……。
「学園都市の協力企業っていうなら、それこそナポリにあってもいいんじゃない? 空港だってあるし」
というのが、条理の疑問だった。
単純に経済の中心に近い方が有利ではないか。
経済力のある都市に進出したいというのが企業のマインドではなかろうか。
「考古学方面で技術開発している企業だからですよ。文化財なんて、保存も調査も科学技術がなければ何も始まらないわけで、2千年以上の歴史と文化を持つイタリアは、その面ではいい研究材料も取引先もあるってことです。日本でも奈良にあるじゃないですか。研究所」
あるじゃないですか、と言われても知らないとしか言いようがないが、唯一の言うことはなるほどと納得する。確かに文化財保護にも研究にも最新の科学技術は必要不可欠だ。学園都市の高い技術力が活きるジャンルでもある。
学園都市の技術というと能力開発や学園都市の外ではお目にかかれないような「変わった」もとい「挑戦的」な機械が数多く想像されるが、考古学の世界で活用される地味ながらも重要な機器もあるのだ。
「きちんとした調査研究ができない時には未来に託して調査しないってことも現実にはありますからね。必要な技術や機材があるってのは考古学研究では大きいんですよ」
「トロイの遺跡は半端な調査技術もあって残念なことになったんですよね」
「価値観からして現代と違いますし、まあ時代にもよりますからね。黄門様みたいに、古墳を一通り調べた後に綺麗に埋め戻させた、なんて人もいますけどね」
難しい話をしている。
歴史の話は話半分に聞き流す。
唯一と昴はタイプが似ているのか話が合う。昴は饒舌というキャラクターではないと思うが、窮屈な常盤台にいるよりは唯一と話しているときのほうが気楽なのだろうか。
「その企業はポンペイの発掘調査にも関わりがあると」
「イエス。残念なことに、最近ちょっとトラブルがあったみたいなんだけどね」
「トラブルとは?」
「横領、使途不明金、不適切会計、不審な人材交流の可能性、とか」
「ちょっとじゃないですね」
昴は目を細めて唯一を睨んだ。
条理と昴を唯一が連れてきた理由の一端を垣間見たような気がしたからだ。
「やらかした企業に殴りこむのを研修旅行とは言わんと思う」
そう言って条理はピザの最後の一欠片を口の放り込んだ。
+
宿泊する部屋からは海が見えた。穏やかなティレニア海に蒼い月光が降り注ぎ、なんとも言えない情緒を醸し出している。
穏やかで爽やかな夜だった。
テレビをつけるとサッカーの中継をしていたので、そのまま惰性で流している。イタリア語は常識を弄ることで理解可能だ。条理は、言葉で苦労するということはまずない。これは頭のチャンネルを切り替えるような感じで意識しなくても対応できる。言葉は人間の本質の一つであり、努力すれば能力に頼らなくても身に着けることができるものでもある。それゆえに、外国語を理解するのは、世界に干渉するよりもずっと楽だ。
条理はベッドの上に寝転んで、スマホを手に取った。スマホから手が離せない若者も増えているというが、条理はそこまでスマホ利用に嵌ってはいない。今日も、ずっとミュートにしたまま、ほぼ放置状態だった。
「あ、見てなかったな」
スマホを手に取ったのも、そういえばほったらかしにしていたと気付いたからだった。
スマホのスリープを解除すると新着メッセージが20件も溜まっていた。
学校の友人とも、そこまで頻繁にやり取りすることはないので、そこまで未読メッセージが溜まっているのは珍しい。
アプリを起動してメッセージを確認する。
海美からのものが2件、クラスメイトからのものが5件、残りは冷理からのメッセージだった。
海美とクラスメイトからのメッセージはどちらもイタリア土産の要求だ。
冷理からのメッセージは、新しく買った服の写真とそれを着た自撮り写真である。服は前に条理が冷理に勧めた黒いベビードールである。ゴスロリ的な要素を取り入れた可愛らしい衣装である。似合いそうだなと軽く言ったことを覚えていたのだろう。恥ずかしそうにしつつ、着用した写真を送ってきてくれた。後は雑談と今週の土曜日に出かけないかというデートの誘いだった。残念なことに、その時にはまだイタリアにいる予定なので、これは断らなければならない。というか、冷理にはイタリア研修のことは伝えていなかった。
冷理からメッセージが届いてからしばらく反応してなかったので、余計な不安感を与えてしまったかもしれない。
条理は冷理にすぐに反応できなかったことの謝罪と画像のお礼、研修旅行中であることを返信してからスマホを枕元に置いて充電器と繋ぐ。
その後、シャワールームに向かった。
このホテルの優れた点はバスタブがあることだ。
イタリアのホテルはバスタブがないことも珍しくないらしいのだが、さすがに学園都市と繋がりのあるホテルは、日本人のような入浴の習慣がある国の観光客が楽しめる設計になっているのが嬉しい。
条理は特に入浴大好きというわけではないが、かといって風呂に入らないで一日を終えるということもない。カラスの行水と言われるかもしれないが、しっかりとその日の汚れは疲れとともに流してさっぱりすることにしている。
バスタブにお湯を溜めながら、軽く身体をシャワーで流し、頭を洗う。シャンプーの泡を洗い流し、顔を洗ったところで、人の気配を感じた。扉一枚向こうの脱衣所で物音がする。
「どーん、入浴中に失礼しまーす」
勢いよく扉を開けて入ってきたのは唯一だった。
服をすでに脱いでいて、備え付けの白いタオルだけを持っての登場だ。
「唯一ちゃん、鍵かけてたよね?」
「鍵なんてほら、ちょちょいのちょいよ」
「不法侵入なんだが? 俺が女の子とよろしくやってたらどうするつもりだったの」
「そんなの、女の子に出てってもらいますよ」
当然の主張とばかりに唯一は言い切った。
本当に実行に移すかどうかは別として、その可能性は十分に考えられる。
もちろん、条理との関係性が変わることはない。その線引きをきちんとした上で、彼女は容易にラインを反復横跳びする。
後で条理からお仕置きされるということも唯一にはご褒美になるわけなので、特に問題はない。何だったら条理からしても唯一にお仕置きをするのは嗜虐心をくすぐられる楽しみなので、結局Win-Winになってしまう。
「前くらい隠せば」
「今までたくさん見て触ってきたじゃない」
「いやいや最初からあけっぴろげにされるよりね、しおらしく隠してもらったほうが燃えるんだよね」
「ふむ、奇妙な男心ですよね。まあ、そういう意味ではこっちは正解じゃないですか?」
と、唯一がバスルームの外に手を伸ばして、ぐいっと彼女を引き入れる。
「ま、待ってください。唯一先生、まだ心の準備が……」
バスルームの手前で立ち往生していた加巳野昴が強制的に連れ込まれた。
昴はタオルを身体に巻いてしっかりと隠している。
一方で、分かり切っていたことではあるがやはりスタイルがいい。腰の括れもすらりとした長い足も、タオルを巻いたくらいでは隠し切れていない。むしろ、タオルで身体を隠すことでより一層滲み出る美を表現することになったとも言えるだろう。
「せっかく加巳野ちゃんもいるわけだし、一緒にどうって誘ってみました。男の子としては、こんなシチュは捗るんじゃないですか?」
「うーん、唯一ちゃん珍しく120点」
「珍しくってどういう意味なんですかね」
唯一は不服そうに唇を尖らせる。
「髪型がいつもと違うな」
と、条理は昴に言った。
昴は長い髪を結い上げてヘアクリップで留めている。
髪型が変わるだけでも新鮮だ。
「邪魔になるかと思いまして。変ですか?」
「いいや、まさか。似合ってるよ」
「そうですか。安い口説き文句ですが、ありがたく頂戴します」
「毒があるな。言っとくけどそっちは無断侵入した立場だぞ」
条理の部屋に入れたのも、昴がいれば簡単だ。彼女の能力があれば、鍵などあってないようなものだからだ。無断侵入の実行犯は唯一ではなく昴だろう。唯一は教唆犯、指示役といったところか。
「さてさて、雑談は終わりにして本題に入りましょう。せっかく条理君が裸になっていることですしね」
「風呂場に突撃されて裸だとか言われても当たり前としか言えんけど、本題って?」
「そりゃ見ての通り、今日のスーパーゲスト、加巳野ちゃんの性・指・導♡」
唯一が昴の肩を掴んだ。
昴は緊張した面持ちでビクッと震える。
「加巳野ちゃんもお年頃ですからね。こういうことには興味津々。知ってました? この娘ったら、わたしと条理君がシテるとこ、覗いたことがあるんですって」
「あれは、アクシデントです! 決して、見ようと思って見たわけではありません!」
「まあ、それはそれとして、見てたことは事実でしょう? それで、忘れられなくなったんですもんね。きっかけが条理君なら、仕方ないなあって気もしますが。そういうことなので、せっかくですからここで大人の階段を上ってみるのもいいんじゃないかと、この場を設けたわけですよ」
条理の意思は完全に無視している。
女を抱けるのなら断らないだろうという唯一の失礼な見立てによるものだ。もちろん否定はしない。可愛い女の子とエッチできるなら、否やはない。全力で応じるのが礼儀である。
「……あの、先生。やはり、部屋に戻ります。わたくしには、すこし早いかと」
「加巳野ちゃんがそれでいいなら止めませんけど、わたしがその分楽しめるだけですし。でも、チャンスがあるなら掴んでおくものですよ。次がある保証はないですし、ほら、明日にはわたしの気が変わっているかもしれませんよ」
「…………」
昴が押し黙った。
まっとうな羞恥心とこの状況に飛び込んだ思い切りのよさがぶつかり合って思考をフリーズさせている。
「じゃあ、条理君、座って」
「はい」
バスタブに腰かけた条理の前に唯一が座った。そして、手招きして昴を呼び寄せる。二人で条理の前にしゃがみこむ。
「おちんちん、半勃ちかな? 何もしてないのに反応してる」
「こんな状況だからな」
唯一は楽し気にペニスを見て微笑んだ。
「どう、加巳野ちゃん。条理君のペニスは?」
「え、あ、はい。大きいと、思います。本物を見たことはありませんが……」
「そうですよね。それに、挿入したらとっても気持ちイイですよ。この形を見たら分かると思いますけど」
唯一は条理のペニスを手に取って、竿を握って上下に動かす。
「ッ……ぁ」
昴が目を見張る。
ペニスがむくむくと膨れ上がっていくのを凝視する。
「んふ、今日も元気ですねー。はい、じゃあ、加巳野ちゃん。これ、次はどうしますか?」
「え、どうって……」
「男の子のおちんちんの取り扱いですよ。このあと、女の子がすることは何でしょうか?」
「そ、それはセックスではないのですか?」
「当たらずとも遠からずですかね。ただ挿入するだけなら動物レベルの話でしょう? わたしたちは人間ですから。しっかりとペニスを堪能しないといけませんね」
竿を撫でながら、唯一はペニスに顔を寄せる。
昴を横目に見ながら、彼女の様子を伺っている。
昴はどうしたらいいか分からず戸惑っているようだ。
男性経験のないお嬢様学校の生徒なわけで、急にペニスを突きつけられて困惑するのは当然だろう。生物学的な基本的な知識はあっても、いわゆる「性知識」が豊富なわけではない。
「加巳野ちゃん、ほら握って、ここ」
「え、あ、はい」
唯一に促されて昴は竿を握った。
「熱い……」
「でしょう? じゃあ、上下に扱いて。優しくね」
「はい」
言われるがままに昴はペニスを扱く。ぎこちなく単調な動きで素人むき出しだが、それはそれで悪くない。
「条理君どう?」
「ん、気持ちイイよ」
と、条理は返事をする。
事実、条理のペニスは更に硬度を増している。
先端に粘性のある雫がにじみ出てきたのがその証だ。
「あ、カウパー来ましたね。加巳野ちゃん、これがカウパー。先走りってヤツ」
「は、はい」
「雄臭くなってきたでしょう。分かりますか」
「臭いが確かに強くなったような気がします」
「もっとよく嗅いで。顔、近づけていいですよ」
「ん……いや、ぁ……ん」
眉を顰める昴。
一方で、唯一はペニスの臭いを嗅いでとろんとした表情になっている。
「臭い、酷いですよ」
「それがいいんですよ。加巳野ちゃんだって、分かってきたみたいじゃないですか」
「ぁ……ん、違います。別に……」
「顔を反らさない。ちゃんと嗅いで。頭の芯で覚えましょうね」
「ん――――ぁ、はあ……ん!」
昴に扱かれている上に美女二人がペニスを挟んで顔を寄せている。興奮するには十分な状況で、条理のペニスからは発情した雄の臭いがプンプンと漂い始めている。
昴は呼吸するだけでその臭いを嗅ぐことになり、この異常な状況と合わせて理性を蕩けさせている。
「――――ぁ、ん……お兄様の臭い」
「雌のスイッチ入ったかな。次のステップ行っちゃう? フェラ」
「フェラ、ですか」
「フェラチオ。知ってる?」
「……ノーコメントです」
「何ですか、今更恥ずかしがらないでいいじゃないですか。まあいいでしょう。今からわたしがお手本を見せますからね」
そう言うや、唯一は赤い舌をペニスに這わせる。
「うッ」
ぞくりとペニスから快感が伝わってきて条理は呻いた。
唯一の舌が裏筋を舐め上げて、鈴口のカウパー液を舐め取ったのだ。
それから、亀頭を舐り、尿道を舌先で責める。
「気持ちイイですか?」
「めっちゃいい」
「ふふ、条理君はフェラが好きですもんね。れろ、れろ、れろぉ♡ ほら、裏筋、もっと舐めてあげます♡」
ざらつく舌が、根本から先端までをゆっくりと舐め上げる。かと思えばぴちゃぴちゃと音を立てて亀頭からカリ首をはじくようにして舐める。緩急のついた舌技で、唯一はペニスを責めさいなむ。
「れろ……れろ……れろ……ちゅ……んちゅ……れろれろ♡ れろぉ♡」
楽しそうにペニスを舐めて虐める唯一。
「あ、ん……んん♡」
唯一はペニスを口に含んで、根本まで飲み込む。
強い刺激でペニスが跳ねる。
それを唯一は口全体を使って押さえ込んで、舌と唇を使ってぎゅっと搾る。
「んぶ……じゅる……じゅる……んぶ……じゅるる♡ んぶじゅる♡ じゅるる♡」
頬を窄めて唯一はペニスを啜る。
いやらしい音を立てながら頭を前後に揺らし、ひょっとこのように吸い付いている。熱くぬるぬるとした唯一の口内が最高に気持ちよくて、すぐに果ててしまいそうだ。
「ぐぶ、じゅる……んじゅるる♡ んふ、じゅる♡ じゅるる♡ んむ、んむ、ぐぷ……じゅる♡ れる♡ ん……♡」
唯一はペニスをしゃぶりながら、昴に目配せする。
「ゆ、唯一先生……」
昴はごくりと生唾を飲んだ。
ほんの十数センチ先で、長く親しんだ先生が激しいフェラをしている。
そんな光景に昴は目を奪われる。美しい顔を淫蕩に歪ませてペニスに吸い付く唯一に衝撃を受けた。自分の中の世界が崩壊していくような感覚すらした。
「んん……ん、ぷはぁ、はあ、はあ、はあー、おっき。口が疲れちゃいますね。……あは、また大きくなってるじゃないですか」
条理のペニスは今のフェラで完全に臨戦態勢に入った。唯一の顔ほどにも膨張している。
「加巳野ちゃん、すごいですよ。血管バッキバキ」
「……そ、そうですね」
「じゃあ、はい。加巳野ちゃんの番」
「……え、わたくし、ですか?」
「お手本って言いましたよね? よく見てたじゃないですか。」
昴は愕然として唯一を見た。
「お兄様のこれを舐める?」
「わたしがしたみたいに」
唯一は竿を掴んで昴のほうにペニスを向けた。
「あ……ぁ……ん……ぁ」
観念した昴はおっかなびっくり舌を伸ばした。唯一が最初にしたように、裏筋から舐めることにしたようだ。
「は、ん……れろ……れろ……れろ……」
昴は裏筋を舌先で舐める。
刺激は弱く、舐める範囲も狭い。
たどたどしい舌使いは、まさに初めてのフェラという感じで初々しい。
「加巳野ちゃん、もっと強く舐めていいよ。条理君が飽きちゃう」
「飽きないから大丈夫」
「こんなこと言ってますけど、この人エッチに慣れてるせいで結構シビアですからね」
昴は顔を歪めつつ亀頭を舐め始めた。
ぴちゃぴちゃと音を立てて舌がカリ首を弾く。
「はあ、はあ、ん、れろ……ちゅ……あ、んぁ、れろ、れろ、れろ」
「そうそうその調子。大事に大事に舐めてあげるの」
「ん……ちゅ……れろ……れろ……んあ……れろ、れろ、れろ」
「裏から先っぽまで、そう、それ、先っぽ穿って、舌先で重点的に、そこは気持ちイイ場所だからね、ちゃんと責めないとどこを舐めても片手落ちですよ」
「ふ、んん……れろ……はあ、苦いの出てます、ちゅ、れろ」
「カウパーね。気持ちよくなってる証拠だから、ちゃんと舐め取ってあげて」
「はい、う、れろれろ♡ ん、はあ、はあ、れおぉ♡」
昴はペニスの反応を確かめるように舌を動かした。
これが昴の初体験だ。
知識として知っているが、実際にペニスを舐めるとなるとまったく想像と違った。
(もう慣れたからか、それともシャワーのおかげか、臭いはそこまで気になりません。味もよく分かりませんが……男性のものを、舐めていると、どうしてか)
ちゅ、ちゅ、ぺろ、ぺろ、と昴はキスを織り交ぜながら、ペニスを舐め回す。
口を使う奉仕に慣れてきたのか、単調だった動きに変化が出てくる。
舐める場所を変え、力加減も調整し、亀頭に何度もキスを落とす。
「はあ……はあ……れろ……れろ……ん、ふぁ♡ はあ、れろ……♡」
「乗ってきましたね、加巳野ちゃん。どうかな、ペニスの味」
「んふ、ぁ……はあ、分かりません。れろ……分かりませんが……頭がぼうっとして」
「じゃあ、咥えて」
「咥える……」
「ほら、頬張って」
「んぁ――――あ、んん♡」
ぬるりと昴の口内にペニスが吸い込まれた。
条理の背筋をぞくぞくとした快感が這い上がってくる。
クールな後輩が瞳を潤ませて自分のペニスにしゃぶりついている。その様子を見下ろして間近で眺めることができるのは幸運以外の何ものでもない。
「ん……んふ、ぅ……んん、ん……じゅる……じゅる……」
「加巳野、それイイ」
「ん? ん、こう、れるか? んふぅ、じゅる……じゅるる♡」
昴は口に含んだペニスを啜った。
自然と涎が出てきて、カウパー液と混ざる。
「加巳野ちゃん、頭を動かして。前、後ろ、前、後ろ。吸いながらね」
「ん、んんぅ♡ じゅる……ん、じゅる♡ んぶ♡ んぶ♡ ん――――んぐ、んぶ、んん♡」
ゆっくりと昴は頭を動かし始める。
唇を窄めてペニスを吸う。
温かい口内粘膜がペニスを包んで離さない。
もう溶けてしまいそうで、気持ちがイイ。
条理は睾丸が精液を生産しているのを感じながら、後輩の口の感触を楽しんだ。
「んぶ……じゅる……ん、ん、ん、んぐ、じゅる♡ んふ、あ……ん、んぶ、じゅるる♡」
「いいぞ、加巳野。はあ、上手いな」
「んん……ん……じゅる……れる……ちゅぱ……んあ、はあ……はあ……ん、んむ♡ じゅるる♡」
昴は息継ぎをしてからまたフェラに戻った。
懸命に、熱心にペニスをしゃぶり続ける。
健気な昴の口奉仕に、条理は昂りを抑えられなかった。
「ん、く……加巳野、そろそろイク」
「条理君、そのまま」
唯一が甘く囁く。
昴がペニスを咥えているのに、射精許可が下りた。唯一が許可するようなものではないが、それでもいいと言ってもらえるだけで、射精のハードルは大きく下がるものだ。
「ん! ん……んん!」
昴は射精の気配を感じて、ペニスを咥えなおした。
唇と舌でしっかりとペニスをホールドする。
口内射精を受け入れるつもりだ。
初めてのフェラでそこまでするのか。それとも口内射精が未経験だからこそ、最初から行きつくところまで行ってしまうのか。
条理に躊躇う理由はなかった。
ペニスに吸い付き、カウパーを吸い出している後輩の口の中に、彼女が望む通りに射精するだけだ。
「う、射精する、ぞ」
「んん!」
昴が反応するよりも先に条理は射精した。
精液の味を知らない乙女の口内にたっぷりと己の精を吐き出したのだ。
性的興奮もそうだが、乙女を汚すという行為に喜びを感じてしまう。そういう歪んだ性癖が、お嬢様学校の後輩という属性まである昴に向けられた。
「ん、んぐ……んぶぅ」
「加巳野ちゃん、戻しちゃダメですよ。ちゃんと飲みなさい」
昴は口内で溢れる精液に戸惑っている。
もごもごと口を動かして精液を何とか処理しようとしている。ペニスを咥えたまま、唯一に促されるままに喉を鳴らす。
生臭い粘液を言われるがままに飲んでいく。
「んん、ちゅぱ……ん、はあ……」
ようやくペニスから離れた昴は涙目になってむせた。
「よくできました。加巳野ちゃん、どうだった? 初めての精飲」
「酷い味です。ぬるぬるしますし、纏わりつくみたいで」
「濃いですよね。そのうち慣れますよ。そのうち、飲むだけでイク身体になっちゃうかも」
「なりません」
「どうでしょうね」
唯一は舌なめずりをした後、ペニスをつついた。
むくむくと膨らむペニスに昴は愕然とする。
「お兄様、あの、もう?」
「条理君に常識なんて通じないんですよ。じゃ、今度は本番のお手本からしますかね」
唯一は立ち上がって条理に跨る。
「唯一ちゃんから?」
「当然です。性指導なんですから、先生が一番手ですよ」
そんなことを言いながら、唯一は条理に口づける。
「加巳野ちゃん、ちゃんと見ててくださいね。わたしと条理君が繋がるところ♡」
昴の目と鼻の先で、唯一の膣口を条理のペニスがこじ開けていった。