伊地知星歌と背徳の日々 作:背徳さん
『ピンポーン』
伊地知家のチャイムが鳴り響く。俺はその間、バクバクと心音が身体を駆け巡っているのを感じる。
「おー、来たな。入れ。」
「は、はい。」
ドアを開けた星歌さんは休日だからなのか、ラフな部屋着だった。
この人は外ではしっかりした姿を見せているが、家の中では少しだらしない部分がある。
「あのー今日虹夏さんは?」
「さん……?居ないけど。」
「あっそっすか……。」
「何?」
「い、いえ……。」
やはり家に呼ぶだけあって虹夏は出かけていて居ないようだ。何か制裁するなのだろう。俺は恐怖で身体が震えてきてしまった。
「こっち。」
「え、虹夏の部屋じゃないですか。」
「そうだ。いいから来い。」
「はい……。」
部屋主がいないことをいい事に虹夏の部屋へ入る俺たち。
俺はというと、何故虹夏の部屋に入ったか分からないのと、どうしたらいいのか分からずそのまま立って星歌さんの言葉を待っていた。
星歌さんはベッドに腰掛けると俺をジロリと睨む。と思ったら口角を上げ俺をニヤリと見つめてきた。
「服。脱げ。」
「へ?あ、あのどういう……。」
「いいから脱げ。逆らえる立場か?」
「ぜ、全部ですか?」
「当たり前だ。」
謎の命令に俺は従うしかなかった。
好きな人の部屋。好きな人の姉のいるこの場で服を脱ぐのは恥ずかしかったが、星歌さんの言う通り逆らえる立場ではない。
せめてもの抵抗に脱いだ後は男らしくと、物を隠さずに立つ。
「へー。」
『ビクッ。』
「そんな顔して意外とデカいじゃん。」
そんな感想を口にしながら俺の肉棒を持ち上げるように足で触れてくる。
その感覚に恥ずかしさと快感を憶えながらも俺はギュッと目をつぶった。
少し自分の話をしよう。
俺は顔つきが少し、女の子みたいなのだ。……いや嘘を付いた。少しではなく女の子に間違われることが多い。
虹夏よりはあるものの身長も低いし、身体は華奢だし、なで肩だし……。
実際結束バンドもガールズバンドとして通しているし、なんなら男らしい服よりも可愛らしい服の方が好みまである。着るのは中性的な服が多いが……。
「これ着て。」
「え?」
星歌さんが差し出したのは、どこかで見覚えのある服だった。
「あの……これは……?」
「虹夏の服。」
「えっ、えっ、ど、どういうことですか?」
「いいから着ろ。」
「は、はい。」
手渡されたのは虹夏の服だった。
震えながら受け取った時に端っこしか持たなかったのは幸運だったか残念だったか。
それを手にした時、パサりと1つの布が床へ落ちる。
何かと思いながらそれを手にするとその柔らかく小さい布の正体が分かった。
「こ、こ、これって……!」
「下着。虹夏のだよ。」
「へっ。えっ。」
突然渡された想い人の下着に肉棒が大きくなるのを感じる。
「大丈夫。洗ったやつだし。」
「へっ、あっ、そっ、そうなんですね。」
「なんだ。洗濯しててじゃない方が良かったか?」
「そんなんじゃないです!!」
「変態。」
その言葉にぞわりと身体を駆け抜ける快感が俺を支配する。
星歌さんは相変わらずニヤリとして俺を見つめていて、なにか妖艶な雰囲気すら感じ取れる。
「昨日、漁ってたのそれ目的だろ。」
「いや、あの、なんていうか、その……。」
「バレちまってんだから正直に言え。」
「はい……。」
星歌さんはその言葉に立ち上がるとおもむろにクローゼットを開けると端に置いてあったチェストボックスを開く。
「虹夏の下着ならここだから。」
「な、なんで……。」
「だってその方がお前、興奮するだろ。」
星歌さんの行動に疑問は尽きないが、これ以上聞いても納得するような回答を出してくれる人じゃないことは分かりきっていた。
「ほら、早く着ろ。それとも着せてもらいたいか?」
「は、はい。」
俺は虹夏のパンツを広げるとその布に脚を通していく。広げた時に微妙に黄色いシミが付いていたのは気のせいだろうか。
そのままTシャツとスカートを履くと、虹夏の匂いに包まれたような高揚感が湧き出てくる。
「へー。やっぱ似合うじゃんか。」
「そうですかね……。へへ……。」
星歌さんに向きなおると、彼女はなにやら満足そうな笑顔を浮かべる。
そして星歌さんは俺の肩に手を置くと、ベットの方に向かって押し倒す。
そのままベットに押し倒された俺の顔の横に手を付くと、逆の手でスカートの中に手を忍ばせると俺の肉棒を掴んで扱いて来た。
「せ、星歌さん?」
「こんなに興奮しちまって。もう下着の意味ないな。」
「星歌さんっ!あのっ、んっ!?」
星歌さんの行動に抵抗しようとして、口を開こうとした瞬間、その口を塞がれる。
その方法は星歌さんの唇だった。
「んっ、ふっ、れろっ、ん、あっ、んっ。」
そのまま舌を挿入され、口の中を蹂躙される。
ぴちゃぴちゃと粘膜が立てる音だけが部屋に鳴り渡る。
「んっ、せい、か、さんっ。」
「黙って、キス、されてろ。んっ。」
一体どれくらいだろうか。
ディープキスされたまま繋がり合ったのは。
星歌さんが満足して口を離した時には口の周りは唾液でびちゃびちゃで、口と口の間に繋がった唾液が糸のように繋がっているのが視界の端に見えた。
星歌さんの顔は赤くなっていて、今の行為に興奮しているのが分かる。俺もきっと赤くなっているだろう。
「もう準備万端だな。」
「せいかさぁん……。」
「可愛い顔しやがって……。でも今日はダメだからな。」
きっと俺と星歌さんが考えていることは同じだったのだろう。しかし星歌さんはそれを、窘めてスカートを捲るとその準備万端な肉棒を一気に咥える。
「ジュポッジュポッ!」
「星歌、さん!」
先程キスで口の中は唾液塗れだったのか、何も考えらないほどの快感が自身の身体を包み込む。星歌さんは音を立てながら下品にだらしなく、俺の肉棒を責め立てた。
「星歌さんっ!でます!」
「んんっ!」
俺はまるでエロ漫画のように星歌さんの頭を押さえて、星歌さんの喉奥へ精液を放出する。
しかし、星歌さんはまるで苦しくないかのようにゴクリゴクリと喉を鳴らしてそれを飲み込んでいく。
「んあ……。」
星歌さんは肉棒から口を離すと、俺に見せつけるように口を大きく開ける。その口内には精液は無く、全て呑み込んだのだと分かった。
俺はその行動にごくりと喉を鳴らす。吐精したばかりの肉棒が、また動いたような気がした。
「こういうの好きか?」
「す、好きです……。」
「そうか。」
星歌さんはそれだけを聞くと、静かに口を拭った。
「結局なんだったんですか?」
あの後虹夏の服を脱いで、元の服を着たところで疑問だったことを星歌さんに聞く。
「……妹へ向けた性欲の捌け口になってやっただけだ。」
……嘘だ。
そっぽを向いた星歌さんが本心でその言葉を言っていないことは一瞬で理解できた。
昔からツンデレな星歌さんは遠回しな言い方をすることが多かった。
「性欲に飢えてたとか。」
「……。」
違う。
「こういうプレイしてみたかったとか。」
「……。」
ノーヒット。
「俺のこと前からそういう目で見てたとか。」
『ビクッ。』
ヒット。
いやマジか。
可愛いもの好きなのは知っていたが、俺も対象だったのか。
「言っておくが、お前はもう私の奴隷みたいなものだからな!?虹夏に手出してみろ!あることない事言ってやるからな!」
「無いことは言わないで下さい!?というか服は良いんですか!?」
「良いから呼んだら来い!!分かったな!」
「はい!」
どうやら俺はこれから多難な日々を送るらしいことは確定なようだ。