(こうして女の子は王子様とキスをして幸せになりました。めでたしめでたし。)
ジュレがネットに検索して読んだ物語の結末。どれもこれも同じような結末。
ジュレは飽きていた。人間は60億人もいるのだから結末は千差万別であるはずなのに、同じような結末ばかり。まるで何か自分に知られてはいけないものを隠しているかのように。
「・・・暇ですね。」
ジュレは研究室から出て行った。真戸から「夕方になったら理科室から出てはいけない。」と言われていたが、ジュレは真戸より自分の方が高度だと思っていたため当然のごとく無視した。
ジュレが校舎を歩いていると前から3人見知らぬ男が近づいてきた。
後ろを振り返ると後ろからも3人近づいてきた。
「な、何なのですあなた達!ここは学校ですよ!関係者以外立ち入り禁止です!そんなことも知らない下等な人間なゴハッ!」
前から来た男の1人に腹を殴られたジュレ。初めて味わう痛み、苦しみに腹を押さえてうずくまる。
「・・・かっ・・・あう・・・な、何故・・・。」
「おい研究対象殴っていいのか?」
「あー、悪い。こいつの目つきと言動が気に入らなかったんでつい。」
(・・・それだけで暴力を振るったの?この人達・・・。)
ジュレは検索で暴力について知っている。殴るということも知っている。それが悪いことも。
しかし目の前の男達はそれを平然と行った。自分が今まで出会った人たちは、あのホビーのぷにるでさえこんなことは行わなかったのに。
「好きなだけ殴って構わんぞ。どうせ気絶させて連れて行かなければならん。」
また1人男が現れた。年配の男だった。
「流石教授。話がわかる。」
年配の男の言葉に反応してジュレの後ろにいた男達が動き、ジュレを羽交い締めにする。
「何をするのです!こ、ここには監視カメラがあります!あなた達の暴力は全て録画さrガフッ!」
ジュレはまた腹を殴られた。倒れたい気分だったが羽交い締めにされているのでそれも出来ない。
「監視カメラは別の画像に偽造済みだ。ここには「誰もいない」ことになっている。」
教授と呼ばれた年配の男が話す。
「・・・何故ですか・・・。何故こんな悪事をするのですか・・・。」
「あの変人の真戸が人間の外見をし、人間並みの知性を持った生命体を作った。しかもそれを、学会に発表せずブラブラさせている。勿体ないと思ってな。拉致して色々研究するために来た。」
それを聞きジュレは腹が立ったので男達を馬鹿にしようと思った。
「要は自分達ではハカセの研究に及ばないから、ジュレのような高度な知的生命体を作れないから、誘拐しに来たと言うことですね。フフッ、なんて低レベル。なんて幼稚。あなた達幼稚園からやり直した方がyウグゥ!」
ジュレはまた腹を殴られた。
「ゴホゴホゴホッ!・・・あ・・・・おえ・・・おええ・・・」
ジュレは口から体液をダラダラ流す。
「それは綺麗に拭いておけ。証拠が残っては困る。」
教授の指示で男の1人がジュレの体液をタオルで拭き取る。ジュレはその手を思い切り踏みつけた。
「痛ってぇなぁ、テメェ!」
ドゴッ!ボズッ!ドボッ!ドブッ!
「グフッ!あうっ!かはっ!うぐぅっ!」
手を踏まれた男が怒りにまかせてジュレの腹を殴り続けた。
「はー、はー、はー、ううっ、はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・。」
「成人男性に7回腹部を殴られても意識を保っている・・・と。外見年齢から中学生程度の身体能力として頑強さはそれ以上である・・・と。」
教授が手に持っているノートパソコンでいちいち記録をしている。
「・・・無駄ですよ。ジュレが攫われたらコタロー様が必ず助けに来る。気に入らないけどデカ女も助けに来る。本当に本当に気に入らないけどぷにるも助けに来る・・・。あなた達に未来などないのです。警察に犯行動機を供述する練習をすることを勧めますよ。あはは!あははははは!!!!!」
「こいつの腹を殴り続けろ。何回目で気絶するか調べたい。」
ドズッ!ボズッ!ドボッ!ドブッ!ドガッ!ボスッ!グチャ!ボムッ!
「かふっ!ぐぅっ!くはっ!あうっ!ぐぅぅ!おぐっ!ごはぁっ!がふっ!」
ジュレの柔らかい体が響く音と苦悶の声がしばらく続いた。
「・・・・あ・・・・・かぁ・・・・あ。」
突然ジュレの頭部がガクッと垂れ下がり、そのまま動かなくなった。
「合計78回目で気絶と。耐久力は人間以上である、と。実に興味深い。連れて行け。」
教授の指示で羽交い締めにされたまま、ジュレは何処かへ連れ去られていった。
(・・・う・・・、ここは?ジュレは、気を失っていた・・・?)
意識を取り戻したジュレは周りを見渡す。研究室のようだが真戸の研究室よりはるかに広い。
そして自分の体を見る。何の服も着ていなかった。裸だった。
ジュレの体は膨らみかけた胸、柔らかい腹と見た目は人間、中学生の少女そのものだった。陰部には毛が生えておらずむしろそこは中学生より幼かった。
「な、な、な、何でジュレは裸なんですか!」
「教授。こいつ意識が戻ったようですよ。」
ジュレは床に寝かされており、教授の助手に囲まれていた。
奥の方で教授はジュレの方を見ずパソコンに何かを入力し続けている。
「スライム生命体だが皮膚の様なコーティングがあり外見上は人間そのもの・・・。腹部を殴られたが痣すら出ていない。やはりこいつは人間の外見だけ模した作り物ということか。」
教授の「作り物」という発言にジュレは激怒した。ジュレがどれだけ人間に憧れたか知らないくせに・・・。
「・・・あなた達こそ、人間とは思えませんけど。ジュレを裸にして何がしたいんですか?原人なんですか?猿ですか?もっと下等な動物ですか?」
「・・・何で裸にしたと思う?」
教授はジュレの方を見ずに質問した。
「・・・えっ?・・・何で・・・?」
「わからないだろう?お前に性知識はない。知識を得られないよう真戸がフィルターをかけたからだ。・・・誰か、そいつのヴァギナに指を突っ込め。」
教授の助手の1人がジュレのつるつるした陰部に指を入れる。
「・・・ん・・・く・・・。」
思わず声が出るジュレ。
「なんで今、お前が声を出したかわかるか?」
「・・・知りません。」
「答えろ。こいつを殺すぞ。」
教授の助手がジュレに写真を見せる。コタローの写真だった。
「コ、コタロー様を殺すって・・・。」
「お前のことを調べたら、こいつの情報が出てきた。お前がこいつに恋愛感情のようなものを抱いていることもわかった。」
「・・・ようなものじゃない・・・。ジュレはコタロー様を愛しています!この感情は、これだけは本物です!あなた達なんかに否定させない!」
「そいつのヴァギナを掻き回せ。」
ぐちゅぐちゅとジュレの陰部が掻き回される。
「んはぁ・・・あふ・・・、くぅ・・・うう・・・。」
「質問を変えよう。その器官は何のために存在する?恋愛感情があるんだろう?なら答えられるはずだ。中学生でもわかるぞ。」
ジュレはネットにアクセスし必死になって答えを探した。出てこない。出てこない。何故?ジュレはパーフェクトなAIのはずなのに。
「・・・・・・・・・・・・・・・わかりません。答えを教えてください。」
ジュレは泣いていた。悔しくて堪らなかった。
「そんな睨んだ顔で答えを教えてくれる世界が何処にある?土下座しろ。」
「土下座・・・。」
「その位は知っているだろう?やれ。」
教授の助手がジュレの陰部から指を抜いた。ジュレはネットに検索した。土下座。服従の意思を表す行為。
(こ、こんな奴らに服従するなんて・・・。)
「やれ。河合井コタローの住所は特定済みだ。いつでも殺せる。」
ジュレは全裸で土下座した。
「・・・答えを教えてください。お願いいたします・・・。」
「「自分は性知識の欠片も知らない無能なAIです。下等な自分に答えを教えてください。」を追加して言え。大声で。コタローが死ぬぞ。」
「自分は性知識の欠片も知らない無能なAIです!下等な自分に答えを教えてください!お願いいたします!コタロー様を殺さないでください!お願いいたします!あああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・。」
ジュレは号泣しながら土下座し自分を卑下する言葉を言わされた。こんな屈辱は初めてだった。生まれて初めて殺意を抱いたが、それすらジュレにはわからなかった。
「答えを教えてやる。そこは赤子を産む出口である膣という部分だ。そして赤子を産む為の性行為をするために男性器を入れる入口だ。」
「え・・・。こんな小さい所から赤ちゃんが?それに・・・ダンセイキって何ですか・・・?」
「お前達見せてやれ。」
教授の助手達はズボンを脱ぎ勃起したペニスを見せる。ジュレは赤面して
「こ、これはオチンチンというものです!男の人がオシッコをするための器官です!さてはジュレに嘘をついたんですね!野蛮!下等生物!馬鹿!ホビー以下!」
ジュレは罵倒を口にした。どれも幼稚なものだった。
「随分罵倒が下手になったな。精神的に脆いのか・・・。お前達の誰か、そいつの口に入れろ。」
ジュレは無理矢理口を広げられ、ペニスを突っ込まれた。
「んぐ、んん、ぐ、んんんんん!!」
(何で・・・、何でオチンチンをジュレの口の中に入れるの?嫌、汚らしい・・・。それに喉に当たって苦しい・・・。わからない、何もかもわからない・・・。)
「お前レベルに合わせてやる。オチンチンを舌で舐めろ。コタローを殺されたくなければな。」
ジュレは必死で口の中のペニスを舐めた。汚らしくて吐きたかった。でも逆らえばコタローが殺される。ジュレは愛する人を守りたくて必死だった。
「うぉっ出る!」
ジュレの口にペニスを入れた男がそのまま精液を出した。
(・・・これ、オシッコと違う。ネバネバして気持ち悪い。口の中から鼻にくさい臭いを感じる。いやだ、吐き出したい。)
「吐くな。吐いたらコタローは。」
ジュレは両手を口に当てて吐き出すのを我慢して必死で精液を飲み込んだ。自分の身体全体が汚れた気分がした。
「ゲホゲホゲホッ!はぁー、はぁー、はぁー・・・。」
「今の液体が何だかわかるか?」
「・・・わかりません。また土下座をするんですか・・・。自分を卑下すればいいんですか・・・。」
「もうそれは飽きた。答えは精液だ。男性器を膣の中に入れて、出した精液の中の精子が子宮に到達し子宮から卵子に受精し、卵子が受精卵となり子宮に移動し、受精卵が成長し胎児になっていく。わかるか?」
「・・・わかりません。セイエキもセイシもシキュウもランシもタイジも、何一つジュレにはわかりません・・・。ジュレは無知無能なAIです。人間の姿をしたまがい物です・・・。」
ジュレのプライドはズタズタだった。自分から自分を卑下する言葉を言うことで、予期せぬ相手の罵倒から心を守ろうとしていた。
「何で精液を口に入れたかわかるか?」
「・・・わかりません。赤ちゃんは口から生まれるんですか?」
周りの男達の嘲笑が聞こえる。ジュレは恥ずかしくて壊れたかった。
「あれは人間が性行為で行う一種の遊びだ。赤子を産む事に何の関係もない無意味な行為だ。」
無意味・・・?自分があれだけ嫌だった行為がただの遊び?わからない。こんなに人間が訳のわからない存在なら。
もう、人間になりたくない。
ジュレの精神は崩壊寸前だった。
「次の遊びを教えてやる。四つん這いになれ。犬のように。」
「・・・・・・・・・・。」
ジュレは何も言わず従った。
「誰か尻の中に入れろ。」
男の1人がペニスをジュレの尻の中に入れた。
「んおっ・・・おっ・・・あう・・・おっ・・・」
「何だ感じてるじゃないか。人間に一歩近づいたな。おめでとう。」
男の1人はそのままジュレの尻に対してペニスを出し入れする。
「おぉこいつの中、温かくてヌルヌルしてて最高だ。最高傑作のダッチワイフだな。」
(ダッチ・・・ワイフ・・・?わからないけど、もうどうでもいい・・・。)
ジュレは考えるのを止めた。教授と呼ばれている男が「感じている」といったが、実際は気持ち悪さしか感じていなかった。何故自分からこんな声が出てるのかわからなかったが、それももうどうでも良かった。
「あん!・・・あふ・・・ん・・・はぁ・・・ああん・・・。」
教授はしかめ面をした。ジュレは嬌声をあげているが、表情が固まっていて精神が限界なのが見て取れた。
「仕方が無い。恋愛に憧れているお前に恋愛している男女のセックスを見せてやろう。」
教授はカタカタとキーボードを入力する。するとジュレの脳内にある映像が鮮明に浮かび上がった。
男と女が裸で抱き合っている映像だった。互いに赤面し合って、お互いが好きであることは見て取れた。キスをしていた。それはわかる。そのうち舌を絡め始めた。わからない。
(・・・これが恋愛?)
やがて女は男のペニスを舐めて、そのうち口に入れ始めた。やがて男が口の中に精液を放出したらしく女の口から精液が漏れている。あの苦い精液を。しかし女は平気で精液を飲み干してこう発言した。
「あなたが気持ちよくなって嬉しい。」と。
(あれは遊びじゃない・・・?男は気持ちよくなると精液を放つ・・・。女はそれを受け入れて喜んでいる・・・。これが恋愛・・・。)
女は次に尻を突き出した。男はペニスを入れた。女は先ほどのジュレのような声をあげている。そして男はやはり精液を女の尻に放出したらしく尻から精液が出ていた。
(今ジュレがされている行為も恋愛・・・。)
その後、男が女の胸を揉んだり、男が膣を舐める行為をした。女は顔を赤らめて身悶え、声をあげて興奮した後、自らの膣を指で広げる行為をした。膣はジュレの想像以上に大きく広がった。男は膣にペニスを入れる。男女は互いに腰を振り更に興奮していた。
「これが繁殖という行為の過程だ。お前の思考の中に「繁殖がしたい」というモノがあったが、その過程がこれだ。」
(これが繁殖・・・。本当の繁殖・・・。)
やがて男は女の膣に精液を放ったらしい。膣から精液が漏れている。
ここからは映像が断片的になった。女は体調が悪そうになり、何か棒状のもので検査していた。その結果を見て喜んでいた。治ったのだろうか?
やがて女の腹がどんどん膨らんでいった。腰回りも大きくなったように見える。女は明らかに異常に体型が変わったのに喜んでおり、自分の腹を愛おしそうに撫でている。
「これが妊娠だ。女の中で胎児がどんどん大きくなり赤子になろうとしている。」
(お腹の中に赤ちゃんが・・・。)
ジュレは自分の腹を撫でた。この中で赤ちゃんが出来るなんて想像もしていなかった。
そして、自分もそうなりたいと思った。コタローとの赤ちゃんを。
やがて女の腹は更に大きくなり病院の風景になった。女は必死で力んでいる。男は病室の覗き窓から必死に叫んで応援している。やがて女の膣から赤子が出たらしい。あの小さい膣の穴から赤子が出るなんてあり得ないと思ったが出てきた。看護師が女に赤子を見せた。ジュレはネットで自分が見た赤子よりしわくちゃで猿のようだと思ったが、間違いなく赤子だ。女はそれを見て本当に嬉しそうな顔をしているところで映像は終わった。
「これが繁殖だ。どうだ、コタローとこういう事をしたいと思わないか?」
ジュレは頷いた。そして自分は尻の中にペニスを入れられたままなのを思い出した。
「すみません・・・。オチンチンをおしりではなくチツに入れてください・・・。コタロー様と繁殖をする練習をさせてください・・・。」
ジュレのアナルに入れていた男が精液を出す。
「ん、はぁぁぁぁぁぁんんんん!!!!」
ジュレは喘ぎ声を上げた。ついさっきまで気持ちよさなんて感じてなかったが、これが恋愛行為の一つと考えると気分が高揚し声が出た。
「仰向けになれ。そして自分の手で膣を広げろ。」
ジュレは言われたとおりにした。そして、
(この中にコタロー様のオチンチンが入る。そしてジュレはコタロー様の赤ちゃんを・・・。)
ジュレの陰部から体液が出てきた。
「真戸の奴、フィルタリングかけてるくせに妙にリアルに作ったな。だがこいつの身体には致命的な欠陥がある。それを知っててこんな機能を作ったとしたら残酷だな。」
教授は自分たちがジュレにそれ以上に残酷なことをしておきながら、そう呟いた。
男の1人がジュレの陰部にペニスを挿入した。
「んく、あはぁん!はぁ、あん!」
(ジュレのお腹の中にオチンチンが入っているのがわかる・・・。温かい・・・。これがコタロー様のオチンチンだったらジュレはどうにかなってしまいそう・・・。)
「あ・・あん・・。興奮しています・・・。気持ちいい・・・。ジュレはこんなに気持ちがいいことを知りませんでした・・・。」
「自分の腰を振れ。もっと興奮するぞ。」
言われたとおりに腰を振るジュレ。
「あ!はうっ!気持ちいい!ジュレのお腹でオチンチンが擦れて気持ちいい!」
ジュレは快感で頭が沸騰しそうだった。なんて気持ちがいいのだろう。これが恋愛。これが繁殖。何故ハカセはこんなに気持ちのいいことを教えてくれなかったのか。
ジュレが興奮している中で、教授はまたキーボードを打つ。またジュレの頭の中に映像が出てきた。
それは1人の女が男に囲まれて、無理矢理服を引き剥がされている映像だった。
(何ですか・・・、これ・・・?)
裸にされ泣き叫ぶ女。そんな女の口と膣に無理矢理ペニスが突っ込まれる。苦しみもがく女。
(何故この女性はこんなに苦しそうなのですか?こんなに気持ちいいことなのに・・・何故?)
苦しんでいる女に男達が語りかける。お前は便所だ。汚らしい便所だ。誰も助けに来ない。お前は俺達が飽きるまで便所だ。
(え・・・便所?トイレ?そんな、人間をモノみたいに例えるなんて・・・。愛しているから繁殖をしているのではないの?)
ジュレは興奮が消えていくのを感じていた。同時に気持ち悪さが出てきた。
(まさかジュレもトイレのように思われているの?愛しているからオチンチンを入れているんじゃないの?)
やがて女は抵抗も泣き叫ぶこともやめた。顔は無表情になり、身体は男達が腰を動かすのに合わせて動いているだけ。まるで人形のようだった。
(これって、先ほどのジュレと同じ・・・。この女性も考えるのを止めている・・・。)
場面が切り替わった。女は山奥で男達に車から投げ捨てられ置き去りにされた。そして女は裸のままフラフラと歩き、やがて崖を見つけ何の躊躇もなく飛び降りた。
「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
ジュレは後ずさりし、自分の中に入っていたペニスから離れた。そして必死に自分の頭を掻き毟る。あまりに強く掻いているためジュレの内部の液体が漏れ出てきた。
「教授、こいつに何見せたんですか?」
「レイプされた女が自殺するまでの場面。こいつの構造が解析されるまで自我の崩壊を防ぐため恋愛映像を見せたが、もう解析が終わりそうなので現実に引き戻してやった。」
「うわwえげつねw」
ジュレは頭を掻き毟り全身をガタガタ震わせながら呟いた。
「ジュレは何をされたんですか・・・?何故あの女性は自ら命を絶ったんですか・・・?あの赤ちゃんを産んだ女性の笑みは嘘だったんですか・・・?」
「恋愛は双方の意思がないと成立しない。最初に見せた男女の恋愛は本物だ。そして次に見せた映像、あれは陵辱だ。レイプともいう。男達が女の尊厳を踏みにじって快感を得るためにやった行為だ。愛など欠片もない。女はその現実に耐えきれず自殺した。
ちなみに我々が今までお前に行った行為は全てレイプだ。」
「あ、あああああああああああ!!!!!!!!!!」
ジュレは再び思考を停止したかった。しかし、先ほど快感を感じていたためか、あまりに落差が激しすぎたためか、思考を停止させることは出来なかった。
「・・・あなた達は・・・ジュレを・・・レイプするために攫ったのですか・・・。」
「違う。セクサロイドを量産するためだ。人工子宮も付けてな。食事をしない。完全に男の言うことを聞く。奴隷のように働く。要らなくなったら簡単に始末できる。実に便利だ。これで世界の少子化は抑制される。斜陽を迎えている人類は救われる。喜べ。お前は人類の救世主になったんだぞ。」
「・・・そうですか・・・。ジュレは人類の救済に役立てて光栄です・・・。だからせめてコタロー様の元に帰らせてください・・・。」
ジュレは無表情だった。ジュレの精神はやっと壊れかけることが出来た。
しかし教授はそんなジュレの態度が不満らしく更に残酷な現実を突きつけた。
「帰ってどうする?お前はコタローとの子供は作れないぞ。子宮がないからだ。」
「えっ・・・?ジュレが・・・赤ちゃんが作れない・・・。繁殖が出来ない・・・。」
「ついでに言う。河合井コタローがお前に恋愛感情を抱く可能性はゼロだ。お前の記憶データから読み取った結果だ。この先も。永遠に。」
「嘘・・・。コタロー様がジュレを愛してくれない・・・。嘘。嘘。嘘!嘘!嘘!」
その時、教授の側にあるコンピュータから「解析完了」との音声が出た。
「お前の解析が終わった。これで、お前は用済みな訳だが、最後にコタローに愛される方法を教えてやろうか。」
教授がジュレに近づいて言った。
「お前が死ぬことだ。そうすれば奴はお前の気持ちに応えてやれば良かったと一生後悔する。奴の記憶に永遠に残り続ける。その手伝いをしてやろう。」
ジュレを乗せたマイクロバスが、ある山に近づいた。そこは見覚えのある山だった。あのレイプされた女性が死んだ山だ。
ジュレはマイクロバスの中で教授の助手達に散々輪姦された。ジュレは犯されている間全く動かなかった。完全に身も心も人形と化していた。
マイクロバスが山奥に着き、ジュレが投げ出される。もちろん全裸で。ジュレの陰部からは助手達の精液が漏れている。
「行く場所はわかっているな。死んでこい。」
教授が命令し、ジュレは頷いて山奥に入った。
(コタロー様、ジュレはあなたに意地悪をします。これまで散々ぷにるを虐めてきたように。)
崖が見えてきた。ジュレは下をのぞき込む。2~3百メートルはありそうだ。人間なら確実に死ねる。
(ジュレはコタロー様の心に傷を付けます。もしジュレを愛してくださるなら、その傷を抱えて生きてください。)
ジュレは迷い無く崖から飛び降りた。飛び降りると感覚がスローモーションのように感じた。これが走馬灯なんだと認識した。
(もしジュレの思い出が負担になるなら忘れてください。こんな汚らわしいジュレは綺麗さっぱり消えてしまった方が幸せです。)
あと1秒で地面に激突する。ジュレは目を閉じた。
(・・・さようなら、コタロー様。)
グチャ
ジュレの身体は地面に激突し、ぐちゃぐちゃになり、ビクビク痙攣していたが、やがて動かなくなった。
(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)
ジュレは目を開けた。学校の保健室のベッドの上だった。
「ジュレ!しっかりしろ、おい!」
自分の方を向いて必死に叫んでいる少年がいた。ジュレは声をかけた。
「あなたは誰ですか?」
「ジュレ・・・。」
「やはり・・・。身体は元通りになったが、強い精神ショックを受けて記憶も思考回路も滅茶苦茶になっている。糞!」
真戸がうつむいて話している。ジュレはその人物も知っているはずだったが思い出せなかった。
「すみません。私は誰ですか?」
「・・・ジュレ。ま、まさかかわいいボクのことも忘れたなんて事はありませんよね・・・?」
少女が話しかけている。全く思い出せない。
「すみません。わかりません。」
「そ、そんな・・・。」
ぷにるは涙を流しながら佇んでいた。
「・・・真戸先生。犯人はこの人達で間違いないのですね。」
「・・・ああ、監視カメラの細工をなんとか解いて出てきた。間違いない。」
雲母はコタローの肩に手をかけ
「河合井君。私、数日学校を休むので、ジュレちゃんのことお願いね・・・。」
「えっ、雲母先輩?」
雲母は、その後は何も言わず出て行った。
数日後
ジュレを誘拐した犯人達は逮捕された。警察に通報があり駆けつけたところ、犯人全員が今後まともな日常生活が送れない重傷を負っていて、余程恐ろしい目に遭ったのかそのほとんどが総白髪になっているか全身の体毛が抜け落ちていた。
しかし、そんなことはジュレには何の救いにもならなかった。
ジュレは車椅子に乗って学校におり、コタローのクラスメイト達が介護しているが、何の反応もしなかった。
天気のいい日、ジュレはルンルに車椅子を押してもらい学校の外に出ている。今日も綺麗な青空で、ジュレもそれを眺めていたが、
ジュレの瞳には何も映っていなかった。