前半が陵辱拷問編。後半が修行→リベンジ→修行編です。
前半:やり過ぎだよお前・・・。残酷すぎるだろ。人の心とか無いのかよ。
後半:やり過ぎだよお前・・・。ギンコ人間だよ。サイヤ人じゃないんだよ。
ちなみにギンコが強くなる過程で参考にしたのは漫画のトリコとかが中心です。
後、勝手な設定で異世界に来る前にギンコにショタ剣士相手に処女喪失させました。
だって、その後の展開が残酷すぎるから。
勝手にタグに勝てる気がしないを追加しました。中盤以降のギンコは書いていて怖すぎると感じたので
生存エンドというか原作超えて遙かにパワーアップして生き続けます。
ある魔物の集団が集う洞窟の牢獄にて。
月鍔ギンコは裸で倒れていた。
体中精液まみれで。膣からは精液が溢れていて。
何故か?戦いに敗れたからだ。しかも卑劣な手ではなく正面から挑んで敗れた。
もし、卑劣な手で敗れたとしても悔いはない。殺してくれれば。
だが魔物達はギンコを殺さなかった。犯した。慰み者にした。
それにも文句はない。敗者が慰み者になるのはよくあることだ。
それに自分は女を捨てた。そんな扱いを受けることに悔いはない。
と思っていた。
だが自分は涙を流している。痛み?それもある。
今ギンコは両肩、両腕、両脚の関節を外されている。だが耐えられぬ痛みではない。残る理由は1つだ。
(そうか・・・、某は犯されたことで泣いているのか・・・。)
自分は心が脆い。それは自覚していた。
女を捨てた?こんな無様な醜態で。笑わせる。
ギンコは動き始めた。関節が外れて動きづらい。はめよう。
ゴキッ!ゴキッ!と繰り返した。身体が動く。痛み?どうでもいい。
自分の2本の愛刀を見た。粉々に砕けている。刃先の部分が長く折れているのがあった。
ちょうどいい、これなら腸にまで届く。腹を切るのに十分だ。
ギンコは切腹しようとした。
(死ぬ権利があると思っているのか?)
・・・誰だ。周囲を見回した。
辺り一面に亡者がいた。自分が斬り殺した者達だ。
(俺達を殺しておいて自分は楽な死に方をするのか。)
「違う!某は戦いに敗れたから自刃するだけだ!」
(違うな。犯されることから逃げるために死ぬだけだ。卑怯者め。)
(お前はこれからも犯され続けるのだ。嬲られ続けるのだ。女としても人としても扱われない。畜生以下の扱いを受けるのだ。相手が飽きるまで。)
「・・・嫌だ。・・・せめて侍として死にたい。・・・死なせてくれ。」
(駄目だ。俺達が許さない。お前には死ぬ権利も生きる権利もない。永遠に苦しめ。)
「嫌あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!」
ギンコは刃先を捨て、頭を掻き毟った。血が出た。それでも掻き毟り続けた。
自分には、生きることも死ぬことも許されない。どうすればいい?誰か、誰か助けてくれ・・・。
ギンコは父から剣を教わった。
父はすぐに娘が武芸の才能がありすぎる事に気がついた。
娘はいつの間にか自分で武芸百般を学んでいた。あっという間に習得した。
しかも、身体能力が異様に高かった。母親の血だ。
父は娘がいつからか「戦いの中で死ぬことこそ誉れ」と思っていることを知った。
お前を殺せる者などいるはずがないのに。
父は娘に侍の心得を教えた。娘は侍の心得を覚えた化物になった。
父は最後の稽古と称して真剣勝負をした。自分が化物を生み出した事に対する逃げだった。
化物は簡単に父を殺した。
化物は父を埋葬し、死に場所を求めて旅に出た。
「ご!・・・ごぶ!ぐご!ぐぼっ!」
ギンコは魔物達に毎日犯された。今は、陰茎を口に突っ込まれている。
魔物の陰茎は人間の数倍はあった。顎が当然のように外れた。
同時に自分の膣に陰茎を突っ込まれている。恥骨が砕け、血が流れた。
尻にも突っ込まれている。尻が裂け、血が流れた。
当然快感なんてあるはずもない。痛いだけだ。それ以上に悔しい。早く殺してくれ。
口から陰茎が離れた。ギンコは顎を無理矢理はめて哀願した。
「殺してくだされ・・・。某に女の魅力などないはず。何が楽しいのですか・・・。」
魔物の回答は単純だった。
「お前が苦しんでるのが楽しいからやってるんだよ。飽きるまでな。」
亡者と似たような回答だった。
「それに・・・、魅力がない?」
ギンコは胸を殴られた。バキバキという音が聞こえた。肋骨が一撃で何本か砕けた。
「が!・・・がふっ。かぁ・・・。」
ギンコは涎を垂らしながら苦しんだ。
「お前、結構綺麗な顔をしているよ。喜べよ。当分長く生きられるぜ。」
ギンコはその調子で数時間弄ばれた。精液は全て体内に出された。
「俺達人間でも孕ませられるからな。孕んだら、少しは手を抜くかもな。膨らんだ腹ごと踏み潰すかも知れねぇけど。」
魔物達の嘲笑。ギンコは舌を噛んで死のうとした。これで何度目だろうか。口に鋼鉄が挟まっているようで噛めない。そう、無駄なことは分かっている。ギンコの舌には自殺阻止のための魔法の文様が刻まれている。口を使って死ぬことは許されていない。舌を噛んで死ぬことも腕を噛んで死ぬことも許されていない。
「ぐが!あがぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!がはぁ!ぐうぅ!」
ギンコに事後処理の雑な治療魔法が施されている。恥骨は激痛を伴って治った。裂けた尻も、肋骨も治った。雑に。激痛を伴って。
そしてその後は食事を出された。人間の死体。最初は拒んだ。その直後に暴行された。
それが繰り返されて、痛みはともかく空腹には耐えられず、人間の死体を喰うようになった。
最初は吐いた。その吐瀉物を飲むように命じられた。拒めば暴行。飲んだ。舐めた。
次第に死体を喰うのにも慣れてきた。ちなみに犬のように這いつくばって喰うことを要求されている。拒めば暴行。
「赦してくだされ・・・。赦してくだされ・・・。」
ギンコは死体に謝りながら、死体の全てを喰った。肉も骨も内臓も目玉も脳も糞尿も。
それがギンコの当初の毎日だった。
月鍔ギンコは、異世界に来る前から生娘ではなかった。
彼女が処女を捨てたのは16歳の時だった。
理由は「身籠もれば弱くなるかもしれない。」という浅ましいものだった。
もう人を斬ることに疲れ果てた頃だった。
ただし、相手は誰でも良いわけではなかった。自分を好いている者を欲した。
齢13になる少年剣士がいた。彼に話を聞くと「戦に出るので男になりたい」という望みがあった。関ヶ原以降も戦はあった。それは改易に抵抗するものであり、ギンコにとっては取るに足らぬ戦とも呼べぬものであったが、人を殺めたことのない少年にとっては覚悟するものであった。
ギンコは「女を捨てる」と誓ったが、その時は色目を使った。少年は簡単に落ち、ギンコについてきた。宿を借りようとした。拒否された。理由はギンコが二人連れであること。既に剣鬼の異名は知れ渡っていた。間違いなく連れを殺すだろう。部屋が血に染まっては叶わぬ。
仕方が無いので平原で行うことにした。幸い今夜は月が明るい。互いに着物を脱いだ。月光に照らされたギンコの身体を少年は美しいと言った。ギンコは照れた。照れ隠しに口吻をした。性交の所作など教わったことがないので、何をすれば良いのか分からなかった。膣に陰茎を入れれば良いのは分かる。それ以外知らない。膣は閉じてしまっている。自慰をすれば開くのだろうか?と、考えて少年の前で自慰をした。それすら初めてだった。
「ん・・・く・・・、はぁ・・・、あふ・・・。」
目の前で美しい女性が喘いでいる。それだけで少年は勃起した。
ギンコの膣も濡れてきたので少年の陰茎を入れた。破瓜の痛みがあった。
(こんなに心地の良い痛みがあったのか・・・。)
ギンコは快感を感じていた。少年も快感を感じ、すぐに射精した。
ギンコの初体験はそれだけである。その後異世界に飛ばされるまで性行為をすることはなかった。
その後ギンコは少年に誓わせた。
「そこもとの行く戦は取るに足らぬもの。死んでも誰も褒めてくれぬ。首級をあげても価値はない。必ず生きて帰れ。そこもとが帰ってきて、某で良ければ夫婦になろう。待っているから。」
3日後少年は死んだ。戦でではない。野盗に殺されて。衆道を好むものがいて慰み者にされて。ギンコは、その野盗全員を殺した。逃げる者も殺した。全員嬲り殺した。
父から「斬ってよいのは向かってくるものや命の覚悟があるものだけ」と教わったが無視した。野盗全員が糞虫にしか見えなかったから。
「あの剣鬼が色に狂った。」という噂が立ったが、すぐに消えた。情弱と元からギンコを欲情の目で見た者が犯す目的で立ち合ったが全て殺された。
結局ギンコは少年の子を孕むこともなかった。
「ぐはっ!がぁぁぁぁ!!!うぐっ!ぐあああああああ!!!!!!!」
ギンコは魔物の子を孕んでいた。捕らえられて犯されて2週間もたっていない。
突然、腹が異様に膨らんだ。腰なども当然身籠もるように準備が出来ていない。体型が変わっていない。下半身のあちこちの骨が折れた。腹が裂けそうだ。
「おぉ孕んだか。」
魔物達が下卑た顔で牢に入ってきた。ギンコは魔物達の顔を見て、これから自分が何をされるのか察した。腹を庇った。
「子に罪はありませぬ・・・。それに、そこもとらの子であろう・・・。やめてくれ・・・。やめて・・・。」
ギンコは両手両脚を取り押さえられた。そしてむき出しになった膨らんだ腹を踏まれた。何度も。
ぶじゅ!ぐちゃ!ごきっ!ぼきゃ!
「ぐひゅ!がふっ!や・・・やめ・・・、ごふ!」
何度も腹が潰れる嫌な音がした。膣からも尻からもおびただしく血が流れた。
そして赤子が出てきた。死体で。
「ああああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!!いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
ギンコは臍の緒がついたままの赤子を抱いて泣き崩れた。
「ちょうど良かった。今日のお前の餌はそれな。」
魔物達は治癒魔法でギンコの腰等を治して立ち去った。臍の緒は切らなかった。
ギンコは虚ろな目で産んだ赤子を喰った。臍の緒も引きずり出して喰った。
(某は子を守れなかった母だ。自分の子を喰った鬼だ。・・・殺してくれ。誰か地獄に叩き落としてくれ・・・。)
当然ギンコの子宮は二度と子を産めないはずであった。それも魔法で治された。ギンコは魔法を呪った。それに抵抗できる術を知らぬ自分を呪った。
その後、再び犯され、子を孕み、踏み殺され、子を喰い、犯され、子を孕み、踏み殺され、子を喰った。数回繰り返された。
ギンコは魔物達が去った牢で呟いている。
「死なせてくれ。死なせてくれ。死なせてくれ。死なせてくれ。死なせてくれ。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。殺してくれ。殺してくれ。殺してくれ。殺してくれ。殺してくれ。殺して下さい。殺して下さい。殺して下さい。殺して下さい。殺して下さい。殺して下さい。殺して下さい。殺して下さい。殺して下さい。」
その願いを叶える者は現れなかった。
「なーんか、お前を犯すの飽きたわ。」
その言葉はギンコにとって天啓のように聞こえた。やっと殺してくれるのか・・・。
次の瞬間、ギンコは腹部を手刀で突き刺された。
「うぐっ!」
鍛え抜かれた腹筋は簡単に貫かれた。捻られた。手刀を引き抜かれ、腹に穴が開いた。
そこに陰茎をねじ込まれた。腹の中を掻き回された。
ぐじゅぶぶぶぶぶぶ。ぼじゅじゅじゅじゅじゅ・・・
「あ・・・ああ・・・んああっ・・・。あふっ!あん・・・。」
内臓が掻き回される嫌な音。激痛を感じているのに女のような嬌声を上げて身を捩っている自分。こんな狂い方は嫌だ。女としてではなく侍として狂いたかった。
腹の中に精液を出された。内臓全体が汚されて腐った気がした。
巨大で長い尻尾を持つ獣人が出てきた。尻尾の先が鋭い。何をされるのかは想像できた。
開いた腹の穴に尻尾を突っ込まれた。そしてそのまま内臓を潰され、背骨を砕かれ、背中を貫通した。
「あがぁ!ごふっ!がぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!がはっ!」
血を吐きながらギンコは尻尾に身体を持ち上げられ宙づりにされた。
ギンコの腹は腹筋も内臓もほとんど潰れ、背骨は砕け散り、腹は皮とかろうじて残っている肉で下半身を支えている状態。
痛すぎる。何かで焼かれたように傷口が熱い。それなのに意識を失うことも出来ない。
(何故死ねんのだ・・・。背骨が砕ければ即死するはずなのに何故生きているのだ・・・。やはり某は化物なのか・・・。)
尻尾を引き抜かれた。ほとんど何もなくなった腹からおびただしく血が出ていく。視界が急に暗くなってきた。やっと死ねるのか・・・。そう思った。
死ぬことは許されなかった。やはり魔法が使われた。腹の傷は大きく醜い傷跡を残して塞がった。
その後に、人間の死体を3つ出された。沢山血が出たから沢山喰えと言うことか。
ギンコは躊躇わずに喰った。もう死者に赦しを乞う事もなくなった。
腹を突き刺され、その傷口から犯され、腹を貫かれる一連の行為は1ヶ月繰り返された。
「犯すこと自体飽きた。」
そう言われた。もう、ギンコは何も反応しなかった。
どうせ殺さないのであろう?もうどうでもいい・・・。
「お前魔法嫌いだろ?使えないから。だから今日は魔法を使わないでおいてやるよ。」
魔物はギンコの右肩ごと腕を引きちぎった。
「ぐがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
左肩ごと腕を引きちぎった。
「ぎゃああああああああああ!!!!!!!!!!」
右股関節を引きちぎられた。
「がはっ!か・・・。ぐはっ!ごひゅ!」
左股関節を引きちぎられた。
「か・・・・・・・・・・・・・・。」
完全にダルマ状態になった。かつてあった四肢の箇所から大量の出血をしている。
なのに、死ねない。声すら出せなくなったのに、死ねない。
四肢の切断面に焼きごてをあてられた。ジュウウウウウと自分の肉が焼けていく臭いがした。
「は・・はは・・・あはははは・・・。」
ギンコの口から漏れてきたのは狂ったような笑い声だった。目も焦点が定まっていない。
「おいおい、狂うんじゃねぇよ。まだ終わりじゃねぇんだからよ。」
ギンコの膣に焼き串が突っ込まれた。
「あ・・・・・・・・・。」
ギンコは首を下に向けた。焼き串がズブズブと自分の膣内に入っていく。自分の女が終わっていく光景を焦点の定まらぬ目で見ていた。
(はは・・・。女を捨てたと勘違いしていた愚かな女の最後がこれか・・・。はは。)
焼き串を引き抜かれた。完全に膣内が焼けてしまったためか、血もあまり出ていない。
「お前の手足、綺麗だからよ。俺達の部屋に飾っておくぜ。」
「・・・餌は出してくれぬのか・・・。」
「お前、下手したら死ぬだろ?面倒だから出さない。明日まで生きてたら出してやるぜ。」
魔物達は笑いながら出て行った。
「そうか・・・死ぬのか某は・・・。」
(良かったじゃないか。死を望んでいたんだろ?)
(侍でも女でもなく只の肉袋として死んでいくんだ。誰も弔わない。狂った剣鬼にふさわしい死に様だろ?)
亡者にも嘲笑された。悔しいという気持ちはある。だが涙が出ない。
「泣くこともできんか・・・。某の生は何だったのだろうな・・・。」
走馬灯が出てきた。過去の思い出が。異世界の思い出が。
かつてギンコは仏に願った。「赦しはいらぬ。敵が欲しい。」と。
「その結末がこれか。仏様は某という化物を体よく追い払ったのだろうなぁ・・・。」
ギンコの目に牢獄に入ってきたトカゲが見えた。
「トカゲよ。そこもとは偉いなぁ・・・。尾を切られても生えてくるんだからなぁ。」
再び走馬灯が出てきた。異世界で学んだこと。ミコから魔法の基礎知識を教えられた。
「魔法は使えぬよ。思い出しても意味は無い・・・。」
身体の構造についても学んだ。生物は細胞というもので出来ていると。治癒魔法は細胞を活性化させて分裂させて治癒をしていると。
何故なら、人は細胞の能力をほとんど使えていないから。
「・・・なぁ、亡者。そこもとらは某がトカゲに負けて悔しくないか?・・・トカゲ以下の女に負けて悔しくないか?」
(・・・何が言いたい?)
ギンコは胴体の全ての筋力を使って飛び跳ね、向かいの壁にいたトカゲに食らいついた。
(狂ったか?)
「・・・そうかもしれんなぁ。なにしろ某はトカゲの真似をするのだから。トカゲを超えるのだから。」
トカゲを喰った。足りぬ。肉が欲しい。コウモリが入ってきた。飛び跳ねて喰らった。連続で。3匹程度捕まえられた。喰った。
ギンコは飛び跳ね続けて壁に近づき寄りかかった。そして瞑想をした。
(我が細胞よ。ほとんど使えておらぬという我が細胞よ。某、月鍔ギンコは、そこもとらをこれから一生酷使する。手足を生やせ。膣を再生させよ。出来ぬとは言わさぬ。そこもとらは、この剣鬼、月鍔ギンコの細胞なのだから。)
翌日、魔物達が牢に入ってきて目を疑った。ギンコに腕や太もものようなものが生えていたから。
「某は生きていたぞ。・・・餌を寄越せ。血が、肉が足りん。」
魔物達はギンコに生えてきた腕や太ももを切断した。
「あはははははははは!!!!!!!そんなにムキになって斬る事もなかろう!・・・某が恐ろしいか!この月鍔ギンコが恐ろしいか!」
魔物達の返答は人間の死体だった。投げつけられ、胴体と頭部だけのギンコに当たり、ギンコは転がっていった。切断面は止血していない。おびただしく出血している。
「・・・餌をくれて感謝する。」
魔物達は何も言わず出て行った。ギンコは直後に死体を貪り食った。
「美味いなぁ。美味いなぁ。美味いと言わなければ、死んだものに申し訳が立たぬ。」
喰っている内に切断面の出血は止まっていた。ギンコは切断面に問いかけた。もう瞑想はしなかった。
「そこもと・・・いや、お前ら。再び斬られたぞ。この月鍔ギンコに恥をかかせたな。」
ギンコは切断面を壁にぶつけた。再び血が流れる。
「・・・血よ、止まれ。」
血が止まった。
(・・・化物か。)
「あぁ?亡者よ、某を何だと思っていた?・・・舐めるなよ、お前ら。喰われたいか?」
亡者は消えた。二度と出てこなくなった。
「ははは。こんなものに怯えていたのか某は。・・・話の続きだ細胞よ。全細胞に語りかけている。怠けすぎだ、お前ら。今夜中に手足を完全に生やせ。出来なければ、先ほど以上に潰す。激痛を伴わせて潰す。」
切断面の激痛とはギンコも激痛を味わうということである。しかし自分は耐えられる。耐えられぬ細胞?そんなものは不要。そう考えていた。
翌日、魔物達は昨日以上に手足が生えていたギンコを見た。
「・・・まだまだ未熟だな、某は。間に合わなかった。・・・ちなみに女は復活したぞ。」
ギンコは完全に再生した膣を見せた。
魔物達の返答は手足の切断だった。
「あははははは!!!!また生やすぞ某は!・・・提案がある。両目を抉れ。耳を潰せ。鼻を削げ。足りぬ足りぬ、苦難が足りぬ!」
両目を抉られた。耳を潰された。鼻を削がれた。ギンコは真っ黒になった両目を見開いて笑いながら、
「足りぬ足りぬ!腸を引きずり出せ!」
と言った。魔物達は無視して出て行こうとした。
「・・・出て行くのか、そこもとら。」
魔物達は内心恐怖を覚えた。こいつは目が見えず聞こえもしないのに何故出て行くと分かった?
「そうかそうか。これで終わりか。そうかそうか。」
その後、ギンコは凍り付くような声で言った。
「・・・この恥辱忘れぬぞ、お前ら。」
魔物達は部屋に飾ってあったギンコの両腕両脚を燃やした。恐ろしくて堪らなかったから。
魔物達が去った後、ギンコは全ての切断面を滅茶苦茶に壁にぶつけた。そして言った。
「・・・遅すぎる。早急に生やせ。・・・それと次に生えてくる目は千里を見通す目が欲しい。千里を聞ける耳が欲しい。千里先の臭いが分かる鼻が欲しい。・・・出来ぬとは言わさぬぞ、お前ら。」
翌日、魔物達が来る前にギンコの手足、両目、両耳、鼻は完全に再生していた。
しかし、魔物達は来なかった。ギンコは耳、鼻、肌の感覚を研ぎ澄ませた。焦げた臭いがした。自分の手足が燃やされたことを知った。
「・・・下らん。簡単に燃える手足だったということ。・・・聞こえてるか細胞よ。燃やされたくなければ耐性をつけよ。・・・そう言えばミコ殿から免疫というのも学んだなぁ。一度免疫がつけば、二度とその病にはかからぬらしい。・・・聞いてるかお前ら。何度も斬られおって。」
いつまでたっても魔物達は来なかった。ギンコは魔物達全員を倒す事を誓った。だが、今の自分では魔物達に勝てない。強くならなければ。
ギンコは身体を鍛えた。素振りをした。遅い。
子供の頃に聞いた武器、如意金箍棒は一万三千五百斤の重さがあるとのこと。その重さを素振り出来ぬようでは勝てぬ。ギンコは両腕の細胞に一万三千五百斤=約8トンの負荷をかけるよう命じた。一気に両腕のあちこちが裂け、血飛沫があがった。
「ぐぅぅぅぅぅぅ!!!!!!・・・フフフ、お前ら、某を苦しめることは簡単にできるのだな。・・・舐めるのも大概にしろよ。」
最初は腕がほとんど動かなかった。一刻=2時間でゆっくりだが素振りが出来るようになった。4時間で普通に素振りが出来るようになった。
腹が減った。餌は無い。2本の愛刀の残骸が目に入った。躊躇わずに喰った。柄も鍔も鞘も喰った。歯がボロボロに欠けた。内臓がズタズタになった。血を吐きながら、歯よ生えろ、腸も治れと命じた。1時間で歯が生えそろった。内臓が元通りになった。
魔物達の速さに叶わなかった。屈伸をした。8トンの重さで。
魔物達の力に叶わなかった。腕立てをした。8トンの重さで。
魔物達に胸や腹を殴られ崩れた。顔面や顎や頭部を殴られ倒れた。腹筋を鍛えた。8トンの重さで。胸、顔面、顎、頭部を殴り続けた。8トンの重さで。
腹が減った。牢の壁岩を調べた。囓った。歯がボロボロに欠けた。生えろと命じた。1時間で歯が生えそろった。
再び囓った。鋼鉄と黒曜石の味がした。ちょうど良い。細胞に命じた。全身をこれ以上の堅さにせよと。岩をボリボリ囓りながら。
食後、首の筋肉も背中の筋肉も足りぬと思った。天井付近の壁に齧り付いて寝た。8トンの重さで。
翌日も魔物達は現れなかった。
重さを16トンにした。
そういえば、昔鉄砲に撃たれて気絶したのを思いだした。某は鉄砲に負けたままだ。強くならなければ。
牢の壁から石を投げ、石が牢の向かいに届くまでに回り込んで掴む鍛錬をした。最初は間に合わなかった。2時間で掴めた。6時間で鉄砲並の早さになった石を掴むことが出来た。
夜、舌に魔法がかけられているのを思い出した。舌は鋼鉄の堅さ。簡単に引きちぎった。舌に生えろと命じた。2時間で生えてきた。魔法がかかった舌を咀嚼した。かつて、ギンコがかけられた治癒魔法や変化魔法の感覚に似たものを味わった。細胞に命じた。
「これが魔法の感覚だ。免疫をつけよ。今後魔法で傷一つ付けることは許さぬ。治癒の魔法が効かなくなるがどうでもいい。自分で治す。未知の魔法にも耐性をつけよ。負けぬ。二度と魔法なぞに負けぬ。」
3日経っても魔物は現れなかった。
石を投げる鍛錬には牢は狭すぎると感じた。牢の壁を拳足で砕いて広げた。最初は拳足が砕けた。続けた。30分で血が出なくなった。1時間で手足が元通りになった。
石を投げる鍛錬で石が耐えられなくて消滅した。投げる速度は音速になっていた。投げるものを拳足で砕いた岩にした。投げて掴んだ。衝撃波が来た。耐えた。
牢が狭い。もっと広げた。
岩が遅すぎる、脆すぎる。もっと大きな岩にした。
拳足で砕いた岩はもちろん喰った。勿体ないから。己の身体をこれ以上の堅さにせよ。己の腸をこれ以上の堅さにせよ。
こんなに牢の壁を砕いているのに、魔物達が現れないのはおかしいと感じた。耳を研ぎ澄ませた。魔物達は「あの女は狂って岩を砕いている。もうすぐ死ぬだろう。」と言っていた。ギンコは魔物達全員を嬲り殺すことを誓った。
一週間たっても魔物は現れなかった。
ギンコの鍛錬で負荷をかけた細胞の重さは各箇所それぞれ100トンを超えた。
牢は数十倍以上の広さになった。
投げる岩の速度は雷速を超えた。当然掴んだ。
肌に触れた。鋼鉄や黒曜石の堅さを遙かに超えた堅さになっている。
肉体のしなやかさはそのままで。・・・いや駄目だ。蛇のようなしなやかさを全身に。鍛え直した。3時間で全ての関節が蛇以上に曲がるようになった。筋肉も柔軟になった。
翌日、ギンコは自分の肉体を確認した。元のままの細身の身体。しかし、力に満ちあふれているのを感じる。乳房が少し大きくなった。どうでもいいが。
耳や鼻や肌の感覚で牢の外を確認した。魔物達の数を確認した。118匹。何をしているか、話している内容まで全て分かる。
勝負の時だ。ギンコは牢の扉を蹴破り駆け出した。
それは勝負ではなかった。一方的な虐殺だった。
念のために言っておくが、この洞窟の魔物は強い。RPGで突然明らかにレベルが段違いに高いモンスターが現れることや、現れる最もレベルが低いモンスターが、その世界のラスボスより強いダンジョンが存在するものがある。ギンコが遭遇したのもそれである。そのモンスター達の思考はこれだと思われる。「俺達は世界征服や虐殺に出かけるのは面倒だ。ただ、自分が強いと思い込んでる馬鹿な冒険者が来て、それを嬲り殺すのは愉しい。」まさか自分達が嬲り殺される立場になるとは夢にも思わずに。
虐殺を続けるギンコは4匹の魔物が洞窟から出て3里=12キロ先まで逃げたのを察知した。3秒で追いついた。1秒で皆殺しにした。
洞窟に戻って、今度は7匹の魔物が空へ28キロ先に飛んで逃げていくのを察知した。跳躍した。届かなかった。空中を踏み続けて走った。これは便利な技を手に入れた。礼に苦しまずに殺してやろう。1秒で7匹全員を殺した。
118匹全て殺すのに1時間かからなかった。
ギンコは魔物達を弔うために118匹全ての死体を喰った。喰い尽くすまでに当然毎日鍛錬をした。
跳躍で届かなかったのは悔しい。今度は空の彼方まで一足で飛んでやる。近く山を手刀一撃で切断してみせよう。海を一蹴りで両断してみせよう。
あぁ、強くなるのは愉しい。某は弱いくせに死に場所を望んでいたのか。なんと愚かな。
自分の背中が傷だらけなのに気がついた。背の傷は恥だ。ついでに全身の傷も邪魔だ。肉ごと千切って生やし治した。
自分の鼻が削がれたため、鼻の傷がなくなったことに気がついた。かつて女を捨てるために付けた傷。しかし自分は女だ。認めよう。その上で強くなる。しかし、これは父との絆の証でもある。だから鼻の傷を再びつけた。
魔物を全て喰い終わった。裸のままだった。服が欲しい。魔物の部屋を探した。殺された人間のダブダブの衣服があった。とりあえず着て街で着物を作ってもらおう。それには金が必要だ。宝物庫らしきものがあった。金貨が山のようにあった。大きい袋があったのでそれに詰められるだけ詰めた。自分の数十倍の大きさの袋に金貨をいっぱい詰め込んで洞窟を出ようとした。袋が詰まって出られない。洞窟を拳で破壊した。
洞窟の外には、動物や虫すらいなかった。歩いてみた。草木が死んでいく。そうか、自分の殺気がダダ漏れだった。鎮めなければ。瞑想して鎮めた。すぐに自然に殺気を操れるようになった。
50キロくらい先に大きい街が見えた。1飛びで跳躍し、街の真ん中に着地・・・したら、住民を怖がらせるので街の手前に降りた。街では大きな袋は目立つ。入口に置いた。盗ったら殺すと殺気を残して。
ギンコは住民に気づかれぬよう歩いた。鍛錬のため。目の前でギンコが歩いているのに誰1人気がつかない。他人の意識の範囲外を縫って歩いているから。
服を作ってくれそうな店があったので入り、身振り手振りで着物を説明した。一ヶ月くらいかかるとのこと。ちょうどいい、鍛錬の期間にしよう。
跳躍して人気の無い山に行き、山を一撃で切断した。海まで跳躍し、一撃で海を割った。まだまだ未熟。もっと強く。もっと強く。
毒で死にかけたのを思い出した。毒の臭いがする植物、虫、動物を全て喰らった。なんともなかった。いかんいかん慢心こそ最大の敵だ。あらゆる毒を想定して細胞に命じて体感させた。慣れた。
呪いも見た。あらゆる呪いを想定し、細胞に命じて体感させ、二度と喰らわぬようにした。一度も喰らったことはないが。
刀も作らねばならぬ。既に刀など不要と思っている。しかし自分は侍だ。飾りが必要だ。刀になる鉱物を臭いで探した。堅そうな臭い。ある山の地下深くに嗅いだこともない鉱物の臭いがした。素手で掘って探り当てた。数十キロ地中の奥。鋼鉄や黒曜石より遙かに堅い。気に入った。素手で大量に切断して持ち帰る。当然その鉱物を喰って自らの血肉に変換して。
着物が出来た。サラシも巻いた。兎の耳のような髪留めも作ってもらった。合計の代金はいくらだろう?貨幣の価値が分からないので、自分の頭ほどの金貨を置いた。随分丁寧に礼を言われた。ついでに腕の良い鍛冶屋を聞いた。
地図をもらった。山10個くらい先の所。1飛び。日本刀を身振り手振りで説明した。この鉱物で作ってくれと置いて頼んだ。「おりはるこん」なるこの世界で最も堅い鉱物らしい。作るのに3ヶ月かかるとのこと。やはり鍛錬の期間だ。ちなみに、おりなにがしを金平糖のようにボリボリ喰っているのは黙っていた。
火山に降りて溶岩に浸かった。当然着物を焼いたりしては困るので、裸で。
雷雲に突っ込んで雷に打たれ続けた。
台風に突っ込んだ。
氷山に座って瞑想した。
空高く飛んだ。自分の世界では大地は実は丸いと聞いたが、この世界でもそうだった。そのまま落下した。痛い。傷をつけた。まだまだ未熟。何回も空まで跳躍し、落下するのを繰り返した。2週間で1秒で空高くまで飛べるようになった。どのような体勢で落下しても傷一つつかなくなった。
空高く飛んだらお天道様が見えた。そこで修行するのも一興。宙を蹴って向かった。既に自分は光の速さで走れると感じていたが空間が歪んで動き辛い。空間を殴ったらお天道様の所だったのでそのまま進んだ。それをワープというのだが。
お天道様のところですぐに灰になった。塵になった。わずかな細胞から完全に復活した。まだまだ未熟。
息も吸えないことに気がついて拳で殴って元の異世界に帰った。息をためてお天道様の所に戻った。この機会だ。息を吸わなくても生きられるようになってやる。なぜなら呼吸する時は最大の隙だから。2ヶ月でお天道様の熱さで火傷一つしないようになった。呼吸も不要になった。ちょうど刀が出来た頃だろう。戻ろう。
2振りの刀が出来た。柄も鍔も作ってもらった。美しい鞘も作ってもらった。全ておりなにがしで。代金として自分の身体ほどの金貨を置いた。鍛冶屋は驚いた。感謝するのはこちらなのに。
これで元の自分の格好に戻った。しばらく異世界の友人知人に会っていない。会いに行こう。
ちなみにギンコが魔物達に敗れて、今までで1年経過している。
ギンコが異世界で出会った友人・知人の実力差はかなり異なる。一般人と変わらぬレベルのものもあれば、とてつもないレベルの者もいる。
その全員がギンコに再会した瞬間に感じたのは、自分の確実な死のイメージだった。今までと違い血の臭いは感じない。むしろそれより恐ろしい何か。皆、魔王などに遭遇していないがそれが可愛く見える何か。ギンコは変わらず屈託のない笑顔で会話した。皆安堵した。殺されないことを。
ギンコは、まだ世界中で厄災があることを知った。
「では、某が平定して見せましょう!」
皆、この世界は近いうちに平和になることを確信した。魔王より恐ろしい、この何かによって。
ギンコは「女を捨てた」と言わなくなった。某は女だ。その上で強くなる。
出来れば夫が欲しい。心が強い夫。何故なら某は心が脆いから。脆さを補って欲しいから。
子も欲しい。某のような血塗られた道を歩まぬ子。それ以外ならどの道を選ぶのも自由だ。ただ、強く優しい心を持って道を歩んで欲しい。そのように育てる。
「戦いの中で死ぬ」その願望は持っている。ただし強くても外道には殺されたくない。全員始末するだろう。討たれて良いのは、誇り高きものだけだ。そして、自分の実力を出し切って笑って死ぬのだ。某は、剣鬼・月鍔ギンコなのだから。