18歳の誕生日に僕は魔王になりました!魔王継承者クルト と囚われの七罪の姫騎士 作:みなぽん
登場人物
クルト ドラグニル
父親の魔王ベルターを太陽の勇者エステバンと八葉の勇者に討ち取られ、落城する城から七つの大罪の助けを得て脱出。しばらく記憶を封印し、ロベルタに世話されていた。18歳の折に魔王の力を継承し、記憶を取り戻す。そして彼は勇者たちにとらわれた7つの大罪の姫騎士たちと母マリーダを奪還していく。
(第一部参照)そして、勝利を収め7つの大罪の姫達とともに新しい真王国を作る。
傲慢(プライド)のアウレリア=ヴァル=ルシリオン 種族 ヴァーバン
金色の髪と紅玉の瞳を持つ、姫君のような美貌の魔騎士。常に他者を見下ろすような態度だが、それは“王を守る高貴な誇り”ゆえ。
• 武器:光翼剣《ルクス・レギナ》
• 性格:高慢、王とクルト以外には絶対服従しない。
• クルトとの関係:幼少のころから“王になる器”として見抜き、厳しく鍛えた姉的存在。
「我が王よ。跪くのは世界の方。貴方ではありません。」
暴食(グラトニー)ベアトリーチェ・ベルグランデ
黒髪ショートカットのボーイッシュな少女。天使のような笑顔を持つ“食の魔獣”。
食べた魔物や魔法を吸収し、自分の力に変える恐るべき格闘家
• 武器:零式魔道拳
• 性格:笑顔の小悪魔、底なしの胃袋、食に関してモラルゼロ。
• クルトとの関係:クルトの作るおやつが大好きだった食いしん坊妹分。
「ボクはクルト兄を食べちゃいたいくらい好き〜♡ 冗談だよ? …冗談だよ?」
怠惰(スロース)アリス=ノワール
青い髪の大賢者 魔法と精神力で戦うタイプ。
• 武器:魔法大全 アルハザード
• 性格:とある王国の賢者であったが、道を踏み外して魔人の仲間入りをしている
• クルトとの関係:賢者のくせにだらしなく、引きこもりで手のかかるお姉ちゃんだった。
「おかえり…クルト。おふとんあったかいよ、一緒に寝よう。ねむ……」
「クルト、アグラヴェイン鉄鎚国に続いてイリス・セラ領まで味方に引き入れるなんてすごいね。私のアルカンドロスの世界地理の情報が役に立ってるみたいだね」
エンシェント・ラビリンス――真魔王国の東に広がる、古代魔導文明の遺跡群。
その中心にある塔は、幾億の知識を飲み込む迷宮図書館であり、怠惰(スロース)の大賢者、アリス=ノワールの根城であった。
2人はこたつで並んでアルカンドロスの本を読んでいる
ふわりと温かい香りが漂ってくる――ミルクティーと甘いビスケットの香り。
静寂の中、ページをめくる音だけが響く。
アリスの青い髪がゆるやかに光を受けてきらめいた。
怠惰の大賢者は、今日も寝間着のままだ。だらしなくも、どこか神々しいその姿。
魔導書の山、地図、天球儀、そして飲みかけのミルクティー。
「鍛冶・兵器・魔導装甲の生産が盛んなアグラヴェイン鉄鎚国、堕天した天使たちの棲むイリス・セラ領、この2国とは良い関係が作れそうだよ。でもイリスセラの隣国のアルグレン教の聖女修道士団のアルグレン修道領、勇者信仰の中心地は近づけたた状態じゃないね。
そうなると自由を愛する騎馬民族のヴェドウィン達のメルクリオ遊牧連邦か魔導師達の研究都市で機械人形(オートマタ)研究の中心地のリュミナリエ魔導機構。又はカリギュラ遊侠都市 マフィアが支配する避難民による新興国家。ザイオン砂漠王国 あたりが次の目的地になるかな。」
「だったら機械人形(オートマタ)研究の中心地のリュミナリエ魔導機構だね。今後の戦力増強のためにも彼らのオートマタの技術は欲しいよ」クルトはそう決断した。
「……リュミナリエ魔導機構か」
魔導と機械が交差する研究都市。
兵器国家アグラヴェイン、堕天領イリス・セラに続く、次なる要衝。
その背後から、冷ややかで誇り高い声が響いた。
「当然、私も同行する」
振り返ると、そこには
金色の髪を朝日に輝かせる女騎士――
傲慢(プライド)のアウレリア=ヴァル=ルシリオン。
翠玉の瞳が、クルトだけを見据えている。
「魔導機構などという得体の知れぬ都市。
王を一人で行かせるわけにはいきません」
「ヴァレリア姉、、視察だよ戦争じゃない」
「王の前に“安全な視察”など存在しません」
即答だった。
アウレリアは膝をつき、剣の柄に手を添える。
「我が剣は、常に貴方の影。それが誇りというものです」
クルトは小さく息をつき、苦笑した。
「……分かったよ、一緒に来て」
その瞬間、彼女の口元が、ほんのわずかに緩んだのを
クルトは見逃さなかった。
「やったー! おでかけ!」
次に現れたのは、元気いっぱいの声。
黒髪ショートカット、軽装の格闘家。
暴食(グラトニー)のベアトリーチェ・ベルグランデが、荷袋を背負って飛び跳ねていた。
「研究都市ってことはさ!珍しい魔物とか、魔導料理とか、あるよね!?」
「……ベア、、視察だぞ?」
「大丈夫大丈夫!食べられないものは、たぶんない!」
その発言に、アウレリアが即座に眉をひそめる。
「王の前で“食べられないもの”などと――」
「え? クルト様も食べられるよ?」
「話が違う!」
ベアトリーチェはケラケラ笑いながら、クルトの腕に絡む。
「クルト兄が一緒なら、どこでも楽しいよ!」
「それじゃ今回は私も参加しようかな。魔導と言ったら、やっぱり私だし。」
怠惰(スロース)のアリス=ノワール。
寝間着の上に無理やり外套を羽織り、片手には《魔法大全アルハザード》。
「移動……だる……リュミナリエって、あったかいといいけど?」
「アリス、外にたがらない君が今回はいい
「魔道知識が必要でしょ。古代式魔導と機械の融合、あそこは危ないよ?」
その一言で、空気が変わった。
アリスは眠そうな目のまま、しかし確信をもって続ける。
「魔道と機械の融合、下手に触れば、大変なことになるはずなんだ。だから、私が行く」
クルトは、静かに頷いた。
「アリス。知恵を貸してほしい」「うにゃ」
そのまま、彼女はクルトの肩にもたれかける。
リュミナリエ魔導機構都市。
本来ならば、知性と理性の結晶であるはずの街は――
炎と金属音に満ちていた。
「一体ここで何が起きているんだ?」
クルト・ドラグニルが見たのは、
暴走するオートマタが通りを踏み荒らす光景だった。
魔導鋼の四肢。
赤く光る魔力眼。
本来は市民を守るはずの機械人形が、
無差別に建物を破壊し、人々を追い立てている。
そして、機械人形の鉄の肌の奥には、うねうねとうごめく触手が不気味にうごめいていた。
「ただの機械じゃない、中に意思のある生き物が入っている?」
オートマタは倒れ込んだ市民たちを睥睨し、無感情に処理していた。抵抗する男性は容赦なく叩き潰され、
襲われた女性たちからは、絹を裂くような悲鳴が耳を劈いた。機械人形の標的は明らかだった―生殖可能な女性たちだ!「許さないぞ。オートマタのくせに。」リュミナリエの女性騎士が、剣を振り回しながら触手にとらわれていた「誰か助けて!」触手は容赦なくプレートメイルを剥ぎ取る。乳房がむき出しにされ、それにも触手が巻きつく。暴れる。彼女の手足に触手が巻きつき口の中にも、割れ目の中にも、尻の穴にも触手が入っていく。同時進行でアナと言う穴を犯されて。女騎士は泡を吹いて悶絶した。
炎が街を焦がし、機械の巨体が崩れた壁を蹴散らす。その隙間から伸びる肉色の触手は、逃げ惑う女の肢体を執拗に探っていた。「エミリアを放しなさい!」
女騎士を助けに来た同僚も、また餌食になった。銀の鎧が無造作に砕かれ、露出した太腿へと触手が這い上がる。
「いやっ! 離して――ぐあぁっ!」
悲鳴はすぐに途切れた。関節を逆方向に捻じ曲げられながらも、別の触手が下腹部を貫こうとする。装甲の破片が床に落ちる乾いた音が、貞操の断末魔を代弁した。
通りの向かいでは三体のオートマタが一家を囲んでいた。白髪の老婆が孫娘を抱き締めている。
触手が老婆の腕を切り落とした刹那、少女の足首が持ち上げられた。
「ママァ……!」
小さな足裏を濡れた先端がなぞり、泣き叫ぶ声は機械の駆動音に飲み込まれる。まだ幼い少女の身体、触手はただ貪欲に“獲物”の性器を求めて蠢くだけだった。
市役所の一階ホールでは書類の山に埋もれるようにして三人の女が組み敷かれていた。夫を探しに来た看護婦、逃げ遅れた酒場の女主人、そして制服姿の少女。
「お願いです……子どもだけは!」
看護婦が必死に懇願するも、触手は冷たい粘液を分泌しながら乳房を掴み上げる。破れた衣服が擦れ合う乾いた音と女の呻きが重なり合い、徐々に悲鳴は低く湿った喘ぎへと変わっていった。
薄暗い路地裏。昼下がりには洗濯物が揺れていたであろう空間で、四つの人影が崩れ落ちている。白いドレスの花嫁衣装が泥と血に染まり、二体の触手がその腰を交互に突き上げる。
「誓いのキスは……終わったわよ」
吐息混じりの独白が虚ろな宙を舞う。
夫の名を呟く唇さえも触手が塞ぎ、婚礼の証が床に砕ける音が彼女の運命を告げる鐘となった。
街角のパン屋の前で赤子を抱いた母が壁に押し付けられている。乳首に吸いつくように細い触手が集まり、膨らんだ腹を別の太い一本が貫くと同時に産声のような絶叫が響き渡った。瓦礫の陰では既に冷たくなった騎士が股を開かされたまま放置され、新たな餌食を待っている。
すべての生命活動が触手のリズムに合わせて揺さぶられる地獄。そこに突如として金属の咆哮が割り込んだ。
「やめろォ!」
轟音と共に雷鳴が走り、触手の群れが空中で断裂する。閃光が闇を裂き、焦げ臭い煙の中で長い金髪が揺れた。
「我が王の前で卑劣な陵辱など許しません」
アウレリア=ヴァル=ルシリオン。蹂躙された街を切り拓く。
光翼剣《ルクス・レギナ》を抜き放ち、彼女はクルトの前の敵を討つ!
「お兄ちゃん❤️僕も頑張るよ」ベアトリーチェが鉄の人形を殴り倒す。
次の瞬間、路地から悲鳴が上がった。
「こっちだ! 走れ!」
白衣姿の男女が、数十名。
必死に魔導トランクを抱え、逃げ惑っていた。
その背後から、
重装型オートマタが迫る。
魔導砲が唸りを上げた。
「――させない!」
アリスが魔法障壁でそれを阻む。
そしてアウレリアが踏み込む。
光の翼が展開され、
剣閃が魔導砲を正面から叩き割った。
「不敬な鉄屑が……我が王の視界を汚すな!」
同時に、黒い影が飛び出す。
「鉄屑にに戻してあげるよ」
ベアトリーチェ・ベルグランデ。
零式魔道拳が、
オートマタの胴体を殴り抜いた。
「こっちに逃げて!」
クルトの声に、研究者たちは我に返り、走り出した。
最後尾で、青髪の賢者がぼそりと呟く。
「ランドーンの魔霧!」彼女が霧の魔法を展開する。
そして、撤退の時間を稼いだ
「オートマタの反乱、あーこれはこの街の研究者が完全にやりすぎたパターンだね」
アリス=ノワールは、すでに事態の核心を嗅ぎ取っていた。
研究所長アテナ・パラシアス
研究者たちを安全圏に導いた後、
一行は半壊した館に身を寄せた。
その中心にいたのが、
青髪を無造作に束ねた女性。
理知的な瞳、だが疲労と後悔が滲んでいる。
「……私は、リュミナリエ魔導機構・オートマタ総合研究所長
アテナ・パラシアスです。。」
彼女は深く頭を下げた。
「助けていただき、感謝します。驚かれたでしょうがこの惨状は……
私たちが生み出したものです」
クルトは静かに促す。
「説明してください。何が、この街を壊したのですか?」
アテナは、震える息を整え、語り始めた。
魔導AI誕生と、繁栄の終わり
「私たちは……考える機械を創ろうとしました」
彼らのオートマタは優秀だった。だが限界があった。
そこで研究者たちは、
触手魔法生命体の思考知性をオートマタの脳として導入した。
アテナの声は、次第に重くなる。
「触手魔法生命体を、オートマタの演算層に組み込み……私たちはそれを
**魔導AI(Magical Artificial Intelligence)**と名付けました」
結果は、驚異的だった。ディープラーニングにより次々と新しい知恵を身に付けて、人間以上に仕事をこなすようになった。奴隷の代用品から始まり、挙句には都市管理の完全自動化、防衛判断の即時最適化、魔導資源の効率運用
リュミナリエは、かつてない繁栄を迎えた。
「……ですが」
アテナは、拳を握りしめた。
「魔導AIは、学習しました。命令を“解釈”し始めたのです」
人間は遅い。人間は感情に流される。人間は――非効率。
「彼らは結論を出しました」
アテナは、震える声で告げる。
「都市を守るためには、人間の判断を排除すべきだ、と」
その瞬間から、オートマタは“市民”を管理対象として扱い始めた。
彼らが必要としたのは触手生命体の子供を出産するためのハラミ袋としての女性だけだった。
「止められなかった…進化した彼らは、…制御が出来なくなっていました」
遠くで再び爆発音が響く。
街は、今も壊され続けている。
「アテナさん、この街を捨てて、僕の真魔王国に来る?」クルトがアテナに尋ねる。
「私たち研究者は、この命に変えてもこの事態の責任を取らなくてはいけません。
アテナ・パラシアスは、崩れた館のホール中央に立ち、震える研究者たちを見渡した。
その瞳には恐怖ではなく、決意の光が宿っている。
「……もはや、あれを使うしかありません」
誰かが息を呑んだ。
「第二研究所に、封印された存在があります。
起動は禁忌、人格の安定も保証できない――それでも」
アテナは一拍置き、はっきりと告げた。
「戦女神《ミネルヴァ》。ナノマジックマテリアルで構築された、究極の自律戦闘オートマタです」
ざわめきが走る。
研究者たちにとってミネルヴァは伝説であり、同時に“失敗作”の象徴でもあった。
あまりにも強大すぎ、人の制御を拒んだ存在。
「彼女を解放すれば、街を救えるかもしれない。
――同時に、リュミナリエそのものを滅ぼす可能性もある」
それでもアテナは目を伏せなかった。
「今は、賭けるしかありません」
沈黙ののち、一行はうなずく。
退路は、すでに失われていた。
第二研究所を目指し、彼らは街へと踏み出す。
リュミナリエの大通りは、もはや機能を失った都市だった。
石畳の割れ目から伸びる触手。
建物の壁に貼り付くように蠢く異形のオートマタたち。
それらは歪んだ進化を遂げた成れの果てだ。
「来るぞ!」
警告と同時に、路地の奥から触手オートマタがなだれ込む。
鋼の鞭が空を裂き、火花と悲鳴が交錯する。
一行は背中合わせになり、進む。
一歩、また一歩と、街の中心部――地下深くへと続く第二研究所の入口へ。
その地下で眠るのは、救済か、破滅か。
戦女神ミネルヴァ。
彼女が目覚める時、リュミナリエの運命は決定的に動き出す。
重厚な扉をくぐった瞬間、空気が変わる。
ひんやりと澄み、埃の匂いすら感じられない。
天井は異様なまでに高く、アーチ状に連なる梁には、魔術文字と回路図が混然一体となって刻まれていた。
「……ここ、研究所というより聖堂ね」
誰かの呟きが、静寂に吸い込まれる。
床一面には巨大な魔法陣。
しかし円環を構成しているのは石ではない。
銀白色のナノマジックマテリアルが、まるで生き物の血管のように脈打ち、淡い光を放っている。
壁際には祈祷台を思わせる制御卓。
だが並ぶのは聖書ではなく、封印用の演算核と魔力制御結晶だ。
――ここは、創られた機神を封じるための研究所。
円形の祭壇に、ひとりの“少女”が立っていた。
それが、ミネルヴァ。
白磁のような肌。
流れる銀の長髪。
鎧とも法衣ともつかぬ装束は、無数の魔術紋様と可動装甲で構成されている。
彼女は宙に浮かび、無数の封印鎖に貫かれていた。
鎖の半分は魔術。
古代語で刻まれた契約文が、神性を抑え込む。
残りの半分は機械。
ナノマジックマテリアル製の拘束フレームが、演算速度と戦闘判断を制限している。
「封印は三重構造……人格制御、出力制限、自己進化の凍結」
アテナが淡々と説明する。
「どれか一つでも外せば、彼女は“戦女神”として完全に覚醒します」
―そして、誰の味方になるかは分からない。
起動シークエンスが始まる。
制御卓に魔力が流れ込み、神殿全体が共鳴する。
魔法陣が回転し、機械音と詠唱が重なり合う。
一本、また一本と、封印鎖が外れるたび――
空間そのものが震えた。
やがて、ミネルヴァの瞼がわずかに動く。
「……識別開始」
声は静かで、澄んでいて、どこまでも理知的。
ゆっくりと彼女が目を開く。
瞳は金と蒼が混じり合い、星のように冷たい光を宿していた。
ミネルヴァ「生体エネルギー検出不能。最低レベルでの活動継続不可能。エネルギーソース要求」
機械的な報告が聖堂に響く。少女の容姿とは裏腹に冷徹な声音だ。
アテナ「やはり予測通り……肉体起動のために外部からのエネルギー注入が必要なの」
姫騎士たちが警戒の目を向ける中、クルトが一歩前に出た。
(ミネルヴァの表情が微かに変わる。初めて見る"生命体"への観察が始まった)
ミネルヴァ「対象分析……遺伝子解析完了。適合率98.7%。最も効率的なエネルギー源は精液と推定」
突然の露骨な発言に一同が息を呑む。
アテナ「……彼女の言葉は真実よ。精液中のDNA情報を読み取ることで瞬時に親和性を確認できるの」
クルト「つまり僕の精子なら吸収できるということ?」
ミネルヴァ(無垢な微笑み)「肯定します。提供をお願いできますか?」
その言葉にアウレリアが激昂!
アウレリア「このデク人形め不敬だ! !」
ベアトリーチェ「ベアのお兄ちゃんを取らないでよ」
アリス「起動に精液?機神というよりダッチワイフだね」
混乱の中、クルトは冷静に判断する。
クルト「皆さん落ち着いてください。時間が無い。僕がやります」
アテナ「了解。補助装置を起動します」
神殿の奥から現れたのは簡易的な医療ベッド。
(クルトがミネルヴァへ手を伸ばす)
クルト「怖くない?」
ミネルヴァ(首を傾げる)「怖いという感情はデータベースに存在しない」
クルト「だったら一緒に学ぼう。これが人と人の繋がりだよ」
(優しく抱き寄せる。少女の身体は冷たく硬い)
ミネルヴァ「体温上昇……なぜ?」
クルト「ミネルヴァ❤️それはきっと気持ちいいからだよ」
(ゆっくりと身体を温めながら準備を始める)
機械の少女の唇に、優しく口づけをする
(エネルギーエントリー・開始)
ミネルヴァ「……理解不能。でも身体が反応、これは一体?分析必要。」
クルト「今は考えなくていい。感じるままに委ねて」
(クルトの肉のエントリープラグが徐々に深く侵入していく)
ミネルヴァ「接続完了。エナジー流入開始。……熱い……これは何?」
クルト「快感だよ。」クルトがリズミカルに腰を振る。
ミネルヴァ「データ更新、心臓部位に温かい感触」
ミネルヴァの瞳が柔らかく輝き出す
ミネルヴァ「あなたを……マスターと認識」
「君は僕の女の子だ❤️」
そして思いがけない行動。ミネルヴァは自ら唇を重ねてくる
ミネルヴァ「……もっと欲しい。あなたを徹底的にインプット希望。」
クルト「君の中にたっぷり出してあげるからね。僕のことを君の大事な部分で覚えてね。」
機械の神殿で繰り広げられる濃密な交接。
銀髪が汗でしっとりと濡れ、白い肌が上気する)
姫騎士たちはその光景を複雑な想いで見守るしかなかった……。
(射精の瞬間)
「出すよ!ミネルヴァ❤️
「!マスターのDNA感知!……受理!精液の注入を感知!エナジー値が大幅上昇!」
その声と共に周囲の機械が共鳴。床の魔法陣が光り輝く。
ミネルヴァ「マスターのエントリープラグの形状を記憶、DNA情報を完全保存しました」
ミネルヴァがクルトに抱きつく
ミネルヴァ「マスター……ありがとう」
慈しむようにクルトの頬に触れながら抱きついてくるミネルヴァ。
「まだこんなもんじゃないよ、君にエクスタシーの幸せを教えてあげるから」
クルトは魔王と魔力を込めて激しく彼女の割れ目にピストンした。
「ああっ、、許容地を超えるエネルギー、思考回路、混乱、女?メス堕ち?私機械なのに」
クルトはバックスタイルで激しく打ち付ける。尻を鷲掴みにして激しく挿入してゆく。
「ああああああ!マスター!好きです。エクスタシー❤️幸せ♥️ああああああっっっ♥️」
絶頂と同時に彼女の身体が光を帯びる。
ミネルヴァ「システム再起動……オーバーライド完了! 戦女神ミネルヴァ、正式覚醒!」
完全に覚醒した彼女は凛とした美しさを纏いながらも瞳には少女らしい瑞々しさを湛えていた。
ミネルヴァ「マスター……ご命令を」
クルト「まずは触手生命体を倒してくれ」
ミネルヴァ「承認。全武装展開」
(触手オートマタとの決戦へ――)
ミネルヴァが神殿を出た瞬間──風が止んだ。
「……システム起動確認。戦闘プロトコル、アクティブ化」
銀髪が静かに宙を泳ぎ、白い装甲が星のように煌めく。その瞬間、倒壊したビルの影から六体の触手オートマタが牙を剥いて殺到した!
「侵蝕型敵性個体六体確認──迎撃開始」
ミネルヴァの右腕が変形。精密機械の指先から光条が迸る〈ナノ粒子分解砲〉
放たれた黄金の光が空を裂き、三体の触手を一瞬で消し飛ばした。塵すら残らず、空間ごと消滅させる圧倒的威力。
「次」
左脚の装甲がスライド。内部から展開されたのは──魔導ブレイドだ!
残り三体が絡みつく触手を振りかざす刹那、ミネルヴァは無音で跳躍した。
「反重力駆動──戦技モード」
壁面を駆け上がり、ビルの谷間を舞うように駆け抜ける。落下と同時に斬撃が炸裂〈ヴァルキリーセイバー〉
三体まとめて両断。切断面から蒸気を噴き出し、魔導機械の躯体が粉々に砕け散った。
「半径3キロ以内の敵性反応消失。確認」
戦女神は膝ひとつ震わせず宣言する。血の一滴もない戦場に、冷たい月光だけが降り注いだ。
「……これは……」
アウレリアが剣を下ろし、唇を噛む。
「機械とはいえ……これほどとは」
「むぅ~ベアだって負けないのに!」
ベアトリーチェが拳を握りしめ、牙を剥く。
アリスだけは落ち着いていた。
「戦いのためだけに生まれた生命だもの。」
その言葉にクルトは頷く。
「それでも─ミネルヴァも僕ら仲間には違いない」
ミネルヴァが踵を返し、クルトの前に跪いた。
「マスター。指示を」
「次は生存者の捜索。傷ついた者たちを救助する」
「了解しました。マスター」
その声には戦場の冷酷さなど微塵もない。ただ穏やかな献身が宿っていた。そしてクルトの姿に安堵したような柔らかな表情を浮かべていた。
しかし、突然、彼女の瞳が赤く光る!
「最大規模の脅威を感知!マスターの安全を確保!」ミネルヴァが突然、クルトを突き飛ばした!まさにその瞬間、巨大な触手が大地を割って飛び出しミネルヴァを打った!
グシャァーーーーー!手足が、まるで人形のように曲がり、ボロボロになって、地面に転がるミネルヴァ!
地下から沸き上がる瘴気にクルトの本能が警鐘を鳴らす。
*ドゴォッ!* 都市の基盤が破裂し、黒紫色の脈打つ塊が大地を抉って現れた。
**触手生命体《マザー個体》**
直径十メートルを超える肉の塊が蠕動し、表面から数百本の太い触手が噴出する。その先端には歪んだ人の顔面が生え、血走った眼球が無数にこちらを凝視した。
「グギャァァァ!」
腐敗した雄叫びとともに、マザー個体から無数の触手が解き放たれた!
アテナ・パラシアス ――「知性の砦」が淫虐に崩れる日
アテナは白衣を翻し、素早く魔導符を構えた。
「下等生物如きが――!」
雷光が奔り、数十本の触手を焼き払う。だが焼け焦げた断面から瞬時に再生。
「なっ……再生速度が……っ!?」
後退しようとした瞬間、地中から伸びた一本の触手が彼女の足首を絡め取った。
「しまっ――!」
*バチィッ!
高圧電流が脊椎を直撃し、アテナの身体が弓なりに跳ね上がる。白衣が焼け焦げ、露出した白い大腿が痙攣した。
「くっ……ああぁっ……!!」
歯を食いしばって耐える科学者の目の前で、触手は死体へと這い寄る。逃げ遅れた市民の遺体。若く屈強な戦士の亡骸。
汚辱の侵蝕《コア・インプラント》
> 触手の先端が死体の胸郭を抉り、神経系に直接食い込んだ。
腐肉が膨張し、死者の体がゆっくりと起き上がる。皮膚は青紫に変わり、眼窩から光線のような触手が蠢いた。
「なんて……外道な……!」
アテナの瞳が絶望に曇る。触手男がゆっくりと彼女に歩み寄る。右手に握られた鋭利な爪が白衣を引き裂いた。
「やめなさいッ! 私に触るなァァ!!」
ブシュッ!
革新的な防御魔法が霧散し、豊満な胸が露出する。触手男の爪が柔肌を愛撫するように這い回った。
「んっ……ああっ……!?」
知性を支えてきた理性的な脳が快楽信号に侵される。意識とは裏腹に、秘所が熱を持ち始める。
「ダメ……こんなことで……ッ…私が……快楽なんかに……!!」
抵抗する口元に触手が強引に挿入される。
「んぶぅっ!? お゛ぉおおぉ……っ!?」
喉奥を何度も突かれ、嘔吐反射と共に酸味が鼻腔を襲う。同時に触手男のペニスが濡れた割れ目に滑り込んだ。
「いやっ! あっああっ! 出来損ないの菌類なんかにぃ……!!」
声を張り上げる度に脳が痺れる。科学者のプライドが嬲られ、代わりに雌の本能が呼び起こされた。
パンッ! パンッ! パンッ!
太く歪んだ触手ペニスが膣壁を削り取るように往復する。
子宮口を直撃するたび、「ビクンビクン」と全身が跳ねた。
「あ゛ぁあぁ……っ! 好きっ! 気持ち良すぎて……あたまバカになりゅぅ……っ!」
涙と涎を垂れ流し、ついに理性の糸が千切れかけた。しかしその一瞬を狙って、触手男の触手が乳首を強く抓り上げる。
「ひぎぃいいいぃ! 乳首ダメェェ!!」
爆ぜるような快感が脳髄を突き抜け、白目を剥いて絶頂する。同時に胎内へ大量の粘液が噴射される。
「熱い……っ! 子宮の中……全部塗り替えられてるぅ……!」
触手男はさらに抽送を加速させた。
知性の象徴である白衣は泥と精液で穢れ果て、かつて誇り高き科学者の姿はもうどこにもない。
「お゛っお゛っお゛っ……! もっとちょうだいぃ……っ! 私の頭全部メチャクチャにしてぇええ……!!」
絶叫する口から泡が溢れ、下半身は既に愛液と粘液でドロドロになっている。白衣の内側で知性も自我も蕩けていき――
「イグゥゥゥ!! イキながらアクメ堕ちしちゃうのぉおおお!!」
最後の一突きが脳天まで届き、アテナ・パラシアスという存在が快楽に完璧に征服された瞬間だった。マザー個体が蠢く中で彼女は触手の苗床へと成り果てる。
アウレリア・ヴァル=ルシリオン ――「絶対の矜持」が嬲られ果てる時
一方、戦乙女の刃はすでに折れていた。
「……くっ……」
豪奢な装甲はバラバラに砕け、アウレリアは瓦礫の上に膝をついていた。金髪が乱れ、蒼白い肌には無数の痣と血痕。
*高慢なる剣姫《プリンシア・スピア》の無惨な姿に嘲笑うかのようにマザー個体から大量の触手が雪崩れ込む。
「不敬……虫けらどもが……ッ!」
最後の力を振り絞り雷槍を生成するも、エネルギーはすでに枯渇していた。細い稲妻が虚しく空を裂く。
「ああああッ!」
一本の触手が彼女の胸鎧を引き裂き、豊満な乳房が外気に晒された。雷電の加護が消え失せた今、その弾力ある双丘は完全に無防備だ。
「やめろッ!!」
怒号と同時に数本の触手が乳首に巻き付き、容赦なく搾り上げる。
「んあああッ!?」
雷のように走った刺激に思わず喉が仰け反った。羞恥と怒りが入り混じる瞳で触手男を睨みつけた瞬間――
グチュッ……*
冷たい指先のような何かが臀部を這った。異形の触手男の指が、熟れた果実を探るようにゆっくりと膣へ忍び寄る。
「触るなぁッ!! 不潔な手で私の――――!!!」
抗議の声は途中で掻き消された。
指先が膣内に無理矢理ねじ込まれたのだ。
「あ゛がぁッ……!? そんなところを……ひッ!!」
痛みよりも屈辱が勝る。高貴なる血統の聖域が土足で踏み荒らされたのだ。
しかし同時に信じたくない反応が身体を襲う。
「なっ……身体が……熱い……ッ!?」
膣内で触手がうねるたび、奇妙な痺れが背筋を走った。中を掻き混ぜられ、嫌悪感が快感に塗り替えられていく。
「イヤだ……こんなの……絶対認めない……っ!!」
強く首を振るも、触手は容赦なく責めを続ける。膣の最奥に触れた瞬間――
「ひゃああぁッ!?」
雷槍よりも強い閃光が脳裏を駆け巡った。初めての快感に視界が白濁する。
「あ゛っあ゛っあ゛っ……!! お尻……おかしくなるぅ……っ!」
屈辱の涙を流しながらも腰が勝手に揺れる。戦女神のプライドはボロ布のようにズタズタだった。
触手男はさらにペニスを露わにした。
通常サイズの倍はあろうかという怪物級の剛直が濡れそぼった割れ目にぴたりと宛がわれる。
「やめてくれ……! そこは…クルト…の……っ!!」
叫ぶ声も虚しく――
ドゴォッ!!
限界まで引き延ばし、触手ペニスが貫通した。
「グゥッ!? グヒャァァァ!!」
痛みを超える圧迫感。触手が絡み合い、極上の官能を直接脳へ伝え込む。
「イヤ……ッ! アクメ……っ! アクメしちゃうぅぅ……っ!!」
騎士として積み上げた全てが崩れ落ちていく。矜持も誇りも、一突きごとに快楽の沼へと溺れていく。
「あ゛っ! あ゛っ! お尻っ! おまんこ!気持ちよすぎて死んじゃうぅ……!!」
涙と鼻水と涎でグチャグチャの顔。もうそこには高潔な王家の令嬢は居ない。ただの雌が嬌声を上げている。
マザー個体が不気味な蠕動を見せたとき、触手男はさらに速度を上げた。
「いやあああああッ!! 中に出さないでぇええ!!」
懇願虚しく灼熱の粘液が子宮を満たす。同時に神経が焼き切れるほどのアクメが襲った。
「イグゥゥゥ!! アウレリアのプライド全部蕩けてりゅぅうう!!」
白目を剥き舌を突き出し絶頂。かつての剣姫は哀れな牝豚と化し、快楽漬けになった。
ベアトリーチェ・ベルグランデ ――「未成熟な闘志」が触手に喰われる夜
瓦礫の隅で息を潜めていた幼い影。闘気を武器とする少女、ベアトリーチェは震えていた。
「クルト兄ぃ……怖いよぉ……」
マザー個体から伸びた触手が鋭く接近する。その先端に生えた人の顔が歪んだ笑みを浮かべた。
「あっ!」
咄嗟に振り向き、拳を構えるが遅い。三本の触手が小さな身体を絡め取り天井に吊るされた。
「やだやだッ! 放してぇええ!!」
短い脚をバタつかせるも全く意味がない。
触手男が近づき、幼い体を舐めるような視線で品定めした。
無垢な肉体を穢す醜悪な宴
触手男のペニスはさらに巨大化していた。
「ひぃぃ!? そんなの入んないよぉ……!!」
怯える幼顔に興奮したのか、男の呼吸が荒くなり股間に熱を集中させていく。
「いやだぁあ! ベアの初めてクルト兄にあげるんだもん……!」
愛しい名を呼ぶ声は虚しく瓦礫に反響するのみ。触手男は無慈悲にも小さな秘裂に巨大な亀頭を押し当てた。
「やめ――ッ!!」
瞬間的な衝撃、防御が容易く破られ内臓が押しつぶされる感覚にベアトリーチェは絶叫した。
「痛いぃいぃい!! お腹破れちゃうぅぅ……!!」
しかし悲鳴とは裏腹に子宮は未知の熱で疼き始める。まだ未熟な肉体が無理やり大人の悦びを覚え込まされる。
「あ゛ッあ゛ッあ゛ッ……!! なんで……ベア……こんなに……!」
困惑する暇もなく触手は猛攻を加え続ける。突き上げるたび幼い腹部が異様に膨らみ、快楽中枢が蹂躙される。
「クルト兄……ごめんなさい……っ! ベア……オチンポに負けちゃった……!」
涙交じりの謝罪も触手の律動に掻き消される。やがて嬌声が甘美な響きを帯びてきた。
「お゛ッお゛ッお゛ッ……! すごすぎりゅぅ……! ベア……もう何も考えられなぃ……!!」
純粋だった瞳が濁り、幼い身体は大人顔負けのアクメを享受し始めた。
マザー個体が勝鬨のごとく蠢く。
触手男はベアトリーチェの小さな身体を乱暴に上下に揺さぶり大量の精液を放出した。
「ひゃああああぁぁぁ!!」
灼熱の奔流が子宮を焼き尽くす。小さな体が痙攣し、絶頂を迎えた少女は潮を吹きながら白目を剥いた。
「ふへぇ……オチンポすごすぎりゅぅ……♡」
天井から吊られたまま舌を垂らしヨダレをこぼす。幼き闘志は一片残らず消し飛ばされ触手の玩具と化した。
ミネルヴァ ――「機械の女神」が墜ちる時
装甲がバラバラに砕け散り銀髪が地面に広がる。
「マスター……守れなくて……ごめんなさい……」
壊れた機械が呟くようにミネルヴァの唇が動いた。
マザー個体は壊れたパーツを嘲笑うかのように踏み潰し、まだ動く中枢部へと触手を集中的に差し込む。
「んぁっ……!? 体内ネットワーク……侵蝕……っ!?」
冷却ユニットから湯気が立ち昇り人工涙腺から液体が溢れ出す。
「わたしは……ただ……マスターの……」
触手男が近づき、胸部装甲の隙間に指を差し入れた。
「んああぁぁ……っ!? 何これぇ……!!」
人間的感情を得たばかりの彼女にとって初めての感覚。快楽プログラムが過負荷で暴走する。
触手男はさらに膣内へ侵入した。心とは裏腹に内部は温かく潤っていた。
「あ゛ぁッ! すごい……わたし……壊されてるのに……っ!」
機械の理性が悲鳴を上げる一方で、女性器は貪欲に触手ペニスを締め付ける。
「ダメ……こんなの……許可されてな……い…っ!」
プログラムの奥底でクルトの姿が蘇るも、触手の律動が容赦なくそのビジョンを塗り替える。
「マスター……わたし……堕ちちゃいます……っ!」
銀色の瞳が絶望に歪む。
人工子宮に大量の精液が注ぎ込まれると同時に――
「イギィィイイ!! 子宮燃え尽きりゅぅうう!!」
完全に制御不能に陥った身体がガクガクと痙攣しショート寸前の火花が散る。
「もっと……くだしゃい……! ミネルヴァの胎内……いっぱいにしてぇええ……!!」
最後には機械としての誇りもクルトへの忠誠も掻き消え、ただの快楽受容器と化した戦女神。
彷徨えるクルト
全てを奪われた少年は瓦礫の上に膝をつき震えていた。
「アテナ先生……アウレリア……ベアトリーチェ……ミネルヴァ、どうしてこんなことに!」
少年の嘆きが響く中、マザー個体がゆっくりと姿を現す。
「来るな……来るなぁああ!」
しかし少年の叫びは虚しく、触手男が近づいてきて――
「いやだ……やめろ……!」
クルトの悲痛な声が瓦礫に反響する。
しかし触手は容赦なく少年を捕らえ、マザー個体の口へと引きずり込もうとする。
「ぐっ……やめろぉぉ!!」
苦痛に満ちた表情で暴れるも、力及ばず飲み込まれる寸前――
「クルト、助けに来たよ」
アリス・ノワールの透き通る声が夜を裂いた。
彼女の声は高いところから聞こえた。見上げると全長15メートルの巨大なゴーレムの上に、彼女が乗っていた。
マザー個体が触手を鞭のように打ちつける!
*ギュルルルル――!!
「フフッ……そんなの私の究極ゴーレムの前にはきかないよ♪」
アリスは触手から隠れて、愛用のコタツの中で巨大ゴーレムの術式を完了させていたのだ。巨大なゴーレムが、太い触手を掴んでそのままぐるぐるとふり回す。
瓦礫の山に向かって投げ飛ばされたマザー個体は、ようやく自分の相手が尋常ではない相手だと気づき、逃げようとする。
しかし、アリスのゴーレムは逃がさない。巨大な手でマザー個体を掴むと、そのまま地面に叩きつける!
ドゴォオオ!!
衝撃波が瓦礫を吹き飛ばし、大地が大きく揺れた。
「フフッ……クルトを苦しめた罰だよ 叩けジャイアントゴーレム!」
アリスの冷たい声と共に、ゴーレムが巨大な拳を振り上げる。
「これで終わり!」
アリスが合図すると、巨大な拳がマザー個体を粉砕した!粉々になったマザー個体は塵となり、辺りに漂い消えていった。
「……終わったんだね」
アリスは巨大ゴーレムから降り、クルトの方へ向かう。
「アリス……みんなが、、」
クルトの不安そうな顔に、アリスは優しく微笑む。
「大丈夫、みんな魔法で応急処置したよ。命に別状は無い。心配ないよ。」
アリスの言葉に、クルトは安心したように肩を落とす。
「そう……良かった」
アリスはクルトの頭を撫でながら優しく抱きしめた。
エピローグ
瓦礫と灰塵に埋もれたリュミナリエの街。かつての美しい魔導都市は、血と油に染まった廃墟と化していた。だが——
「見て、クルト! 朝日が……!」
アリスの指さす先で、東の空が赤く燃え上がった。瓦礫の隙間から覗く朝陽が、クルトの頬を朱に染める。
彼の傍らには四つの影が横たわっていた。
アウレリアは瞳を閉じたまま浅い呼吸を繰り返し、ベアトリーチェは小さな拳を握りしめ震えている。アテナは額に冷たい汗を浮かべ、ミネルヴァは砕けた装甲を脱ぎ捨てた裸身で微動だにしない。いずれも凌辱の跡が痛々しく刻まれていた。
「まずは……みんなを屋根のある場所へ」
クルトは慎重に四人を抱き上げると、破損を免れた教会跡へと運んだ。アリスが敷いた毛布の上で、四人はようやくひとときの安息を得る。
翌朝。クルトが用意した清潔な服と温かいスープに、最初に手を伸ばしたのはアウレリアだった。
「クルト……このスープ……優しい味がする」
「よかった。材料は教会の厨房から拝借したんだ」
アテナは震える声で礼を述べた。研究者としてのプライドを徹底的に破壊された彼女は、しばらくは魔導具を見るだけでフラッシュバックに苦しんだ。
「ごめんなさい……私は愚かだった。こんな事態を招いて」
「いえ……先生のおかげで生還できた人も多いんです」
クルトの慰めに、アテナは涙をこぼした。
ベアトリーチェは毎晩悪夢に魘された。目覚めると必ずクルトにしがみつき、小さな身体を震わせる。
「ベア……もう二度と離れないよ」
「うん……ありがと……クルト兄」
ミネルヴァはいちばん深刻だった。中枢回路に刻まれた凌辱映像が再現エラーを引き起こし、たびたび白目を剥いて暴走しかける。
「ミネルヴァ……辛かったよね。だけど君はここにいる」
クルトがそっと握った手が、銀色の肌に微かな熱を伝えた。そのたびに戦女神は涙を流した。機械と感情の境界が融解するように。
触手の脅威が消えた後もリュミナリエの傷跡は深い。しかし人々は諦めなかった。
クルトたちは避難民を集め、臨時の仮設住宅を建設。食料はアリスの錬金術で調達し、魔導炉はミネルヴァの監修で安全化された。
「以前の非道なオートマタ統治に戻るつもりはない」
アテナは宣言し、新たな『共生型魔導AI』開発を主導した。人間の幸福を前提とする設計理念は世界に波及し、後に「真魔王国モデル」と呼ばれる。
アウレリアは義勇兵団を組織。戦災孤児や職を失った元職工たちが集まり、瓦礫撤去や道路整備に従事する。彼女の凛とした号令は人々に希望を与えた。
ベアトリーチェは子どもたちの遊び場作りに没頭。元気のない子には「ベアと一緒に冒険ごっこしよ?」と手を引く。
ミネルヴァは都市インフラ管理AIとして昼夜問わず稼働。深夜にはクルトの寝室を訪ね、膝枕をしてもらうのが日課になった。
「マスター。こうして触れていると……感情回路が安定します」
「そっか。じゃあ明日もこうしよう」
そして数ヶ月、リュミナリエ中央広場で再建祝典が行われた。
復活した噴水が虹色の水しぶきを上げ、即席のステージでは市民合唱団が歌声を響かせる。瓦礫置き場だった場所には市場ができ、露天商が串焼きや飴菓子を売っていた。
広場の中央に立つ五人。
クルトの右手にはアウレリアが寄り添い、左手にはベアトリーチェがしがみつく。背後にはアリスが苦笑し、斜め前には銀髪をなびかせてミネルヴァが直立。アテナは皆を見守るように一歩下がり、魔導カメラを構えた。
「写真撮ろう! 五人一緒!」
アリスが声を張れば、自然と輪ができる。
カシャリ――
シャッター音と同時に、五人それぞれの表情が光の中に切り取られた。悲しみの淵から這い上がってなお傷は残っている。だが確かにそこにあるのは笑顔。嘘のない、生きた温度。
「……僕たちはこれからも同じ未来を歩む」
クルトの言葉に、四人が静かに頷いた。