湊友希那保育園女性若園長強姦事件の発生は今日だった。
今日は保育園は休みで、だが彼としては今日こそが男としての決起の日だった。早朝に起床し、母親の友希那と食事を済ませるとさっさと出かけた。友希那は少し不思議がったが予定があると笑ってみせた。男児の健康的な発育を望む友希那がそれを無理に止めることもなく、こうして小さな強姦犯が獲物へと向かう。
彼は保育園に直進した。休日、つまり一人も園児が居ない保育園の事情について彼は完璧に把握している。彼が単身で行った偵察と、保育士友希那一人一人への聞き込みにより構築されたデータによると今日一日、園内にて仕事をしているのは園長友希那だけだった。
彼が獲物として見定めている湊友希那とは保育園の園長だった。
二十を手前にして園長という座に到達し、湊友希那保育園を運営する。仕事ぶりは自信と責任感に満ちており、その揺るがない信念はあらゆる関係者から敬意を集めることとなる。
組織の長として十分な実力に加えてあの美貌、冷静沈着のようで笑う時は笑うし、好き嫌いがよく顔に出る。
そんな振る舞いをしておいて手を出すな、なんておかしなことだと彼は思う。
実際、友希那に対し個人的な羨望や好意、性欲を向ける輩は少なくない。真正面から恋文などを渡す奴、健気に口説く奴、セクハラが男女としてのきっかけなるなんて、イマドキ本気で思い込んでいるようや奴、そういう阿呆はよく湧くもので、また連中は、友希那がどれだけ冷酷に突き飛ばしても己の愚かさを自覚しない。
けれど、そういう連中に奇跡が起こらないわけもない。
何か唐突に、歯車同士がぴたりと噛み合う。つまり友希那がその気になって、相手をして、相性がよければそのまま深い関係に、恋仲だったり結婚だったり、そういうものならまだいいのだけれど、男の欲望なんて信用できない。
ただ姦通だけして、ある程度内容を知るとぽいと捨てる輩もある。
純真な友希那がそんな奴に食べられてたまるものか。これはもはやそういう競争で、誰が友希那というゴールテープを切るのか、また一等賞の椅子、つまり友希那の胎内に先に到着するのは誰なのか、そういう部分についてであるのなら、男児という身分だが彼だって真っ当に豹変し、誰より思考し友希那を想う。
そうして今日、ほぼ確実となった一等に彼自身が乗り上げる。
保育士として仕事を受け、淡々と処理し、その手際のよさから称賛されて、求められて、また地位を、徳を積む。
そんな優秀な人だから、きっといつか男が、いいや女の人でも、目の前に現れてそれから、歩みを共にするかもしれない。
彼としては、そんな人生を邪魔したい。全てぶち壊し、塗り替えて、崩れた友希那を我が物にしたい。
というより、友希那に広がるその可能性を否定したい。
友希那がこのまま自分を通り過ぎ、知らないところに居て、知らない人の隣に収まり、それで終わってゆくなどありえない。
そうした友希那が歩む道筋、人生、というものに彼も参加したい。できることならその地位に、友希那に認められて、求められたうえで就きたいのだが、強引にでも居座りたい。
まだ僕だって、どこにあるのかなんて知らない僕の心というものを、あなたは簡単に探し当ててくれたのだから。
ああ、どうしようもない!
この道の先、もうすぐ先のところに保育園がある。見知った建物だが今日に限っては、それこそが僕と友希那の二人きりの城になる。
純真だろうとなんであろうと、たとえ友希那が手の届かない、薔薇園の中に一人佇む淑女だったとしても関係ない。
茨も塀も乗り越えるし、純潔なんてそんなもの、今からびりびりに裂いてやるから。
頬ずりを許されながら勃起するなんて幸せだ。
もっとも、その勃起という事情について彼は友希那に隠している。当然だった。誰が獲物に自らの牙を示すだろう。今はそんなものさえ隠し持ち、とにかく、休日だというのに遊びにきてしまった空気の読めない餓鬼、というものを演じるに限る。
「まったく……」
仕事中だというのに友希那は彼のことを招き入れていた。だって、帰れと命じるわけにもいかない。まさか園長という地位の人が、そんなふうに園児を邪険に扱うわけがない。そのように予測したうえでさらに、家に電話をされる間際、ママは仕事だよと口をはさみ、するとデスクにつく友希那の膝の上が許可される。
「あまり動かないでちょうだい。私はまだやることがあるの」
「はぁーい」
友希那に対し背を向けて、つまりこの、まだまだ若々しいハリのある先生を椅子に見立てて落ち着いてみる。すると意外にも座り心地がいいし、それになんだか温かい。
そうして彼はすぐさま居心地が悪くなる。このまま、ただ椅子に座っているだけだとなんだか狭苦しくて、くるりと回転する。
「ちょっと――」
仕事中の友希那を穿つように体勢を変え、一転、背を向けていたところから今度は友希那に抱き着いてみる。ああ柔らかい。なんて居心地のいいことか。ようやく安息の地をみつけた彼はより深く友希那にしがみつく。
「ちょっと、離れて……」
「い、嫌だっ」
彼は呟き、さらにさらに友希那に深くしがみつく。
友希那はそれを剥がさなかった。当然だった。普段から、世話をする対象の園児をここで雑に扱うわけがない。
それでも友希那だって女性で、小さいけれど男にしがみつかれることに抵抗感はある。
「もっと、控えることはできないのかしら……」
「できないよ。だって、寒いんだもん……」
「何よそれ……」
呆れたような、落胆している声色だって彼を喜ばせるだけ。そうして悪辣な餓鬼は友希那の温かそうな場所を探し続ける。
有能な園長は仕事を続け、時おり彼の背を片手間に撫でつけるほどよく馴染む。
「ねぇ友希那先生、先生ってカレシ居るの?」
「いないわよ、そんなもの」
「ふーん……」
鼻で納得し、それから少し蠢いてみる。
「ちょっと、動かないで」
「あ、じゃあさじゃあさ、今日のパンツの色は?」
「な――」
彼がもう一度、別の質問をぶつけると友希那の作業の手が止まる。
おお、なんとわかりやすい動揺か。
彼は友希那の懐の位置にて歓喜していた。友希那のことを日頃からじろじろ、じろじろ眺め、あらゆる箇所を独りで想う彼だったが、今日、こんな顔をこんな至近距離で独りで、眺めることができるなんて。
そうして勝手に嬉しく想うと、その友希那は、いかにも強引に気を持ち直したという態度で喉を震わせる。
「あなたに教える必要はないわ」
ああ、そりゃあそうだろう。そうだろう。
立派な大人の女性がそんなこと、まさか友希那が、自主的に下着の色など口にしない。
彼はそういう友希那の性格を理解し、それに準じた返答を期待して質問していた。
そして今、その期待通りの様子を友希那はみせてくれている。
「そんなことばかり訊ねるのなら、もう降りてちょうだい」
ここは素直に謝罪しておく。
「えへへ、ごめんなさァい」
だがすぐに、我慢ができなくなって彼はまた卑猥に口元を緩ませる。
「セフレとかいるの?」
身体をひねるように友希那を仰いで、それからまた訊ねてみる。ちょうど首元というか、顎先の下の部分に額があって、頬を預けると胸元に触れる。
友希那は一瞬停止した後またすぐに、彼の質問などなかったという態度で職務を全うする。
彼は居所を友希那の胸元に決定した。園長といえど簡素なシャツにエプロンという服装は同じで、その少し複雑な衣類の形を壊すように彼は頬ずりを続ける。
「セフレだよセフレ。えっちする友達」
「知らないわよ、そんなもの」
「いないってことかな。じゃあ、セックスしたことないんだ」
「やめて」友希那の頬の部分が少し歪む。「そんなこと、人に安易に訊くことではないわ」
「知ってんじゃん……」
彼は呟き、それからそこに戻るように友希那の乳房へ頬ずりをした。
小さい胸元がむしろ、頬にとって都合がいい。流石に乳首の位置など、そういうものは詳しくわからないが十分に楽しい。この顔面で、柔肉の範囲を網羅して混ぜ合わせるような動きがいい。それに、この甘いにおいは衣類のものか、それともこの、友希那の首元に舞う長髪の風味なのか、わからないが、嗅ぎながら身体を押し込むと身体が強張る。
なんていうか、おちんちんの部分が重たくなる。
現在、友希那の膝の上に乗り身体を胸元に寄越す彼の股間は前のめりに垂れており、先端部分が少し雌肉に触れている。まるで友希那に保持してもらっているような心地にある。
隠し持った男だけの刃物が、密かに女性に突き付けられている。その熱気が、今まさに孵化のように高揚しさらにさらに組み上がる。
そんなこと、本当に少しも知らぬまま友希那は仕事に勤しんでいる。
「前から思っていたけれど、あなたは少し、女の人との接し方を真面目に考えるべきよ」
「そうかな」
「ええ。今みたいに軽々しく触れていると、罪に問われる可能性もあるわ」
罪、と聞いて彼は少し肩を跳ね上げた。なんだか危険な予感が漂い、唐突に己の動きに自信が持てなくなる。
友希那は男児のそういう雰囲気さえ察知したのか、次に優しく光を示す。
「そうなってしまわないように、今からきちんと、人との距離感について学んでおくべきだわ」
ああ、やっぱり……。
友希那の懐の位置で彼は納得する。
こんな極上の人を前にして、何か劣情を持つなというほうがありえない。だって、犯したい。こんな、凛々しい目つきに締まった口元、頬は綺麗で、けれど全体的に、幼さも香る顔面が、大人として指導してくれる。そんなもの、無知な男児を雄として発芽させるには十分だし、彼は特別に我慢しない。
彼の呼吸がもうもうと熱く、凝縮されている。脳裡にて何か洗練されて狭まるというか、他の適当なことについていちいち悩んだり、考慮することが不可能になる。
そうだ、そんなもの、その程度のものなんて心底、どうでもいい……。
それより、友希那。
とにかくこの女、視界のすぐ近くの極上の雌、この友希那を味わいたい。彼女の内部に詰め込まれた味、そういうものがすぐ近く、このすぐ向こう側に聳えているのだから、それを腰で求めてみたい。竿で舐って果ててみたい。そういうものを妄想する、ただそれだけで彼の呼吸は薄くなり、大袈裟に熱に、肥えてしまう。
それに、友希那が他の奴に取られるなんてどうしても嫌だ……。
そんなもの、そんなことになる前に僕が強奪する!
彼は己の中でまず意気込み、それから一斉に男児としての皮を脱ぎ捨てる。ただ抱き着いていただけ、という態度の中に雄らしい企みが浮かび上がる。友希那の上に座ったまま、もう腰を遠慮せずに擦り付けてみる。
「あなた……」
驚愕されるか、嫌悪されてしまうだろう。だから、そういった態度が友希那の中で執行される前に仕留めたい。
そんなふうに画策していたが、意外にも友希那は彼について平常心のまま見下ろしている。
「やっぱり、私にそういう目を向けていたのね」
ばれていたのか、いいや、それ自体はひとつの可能性として、彼だって考えていた。
園長としての友希那に対し、恋心を向ける輩など何人も居る。彼という男についても友希那からすると、そういう軍勢の一人であり、また魚群のように群がる恋心を回避する心得など、このテの美女は用意周到にある。
彼のことだって簡単に、『お断り』されてしまう可能性がある。
故に彼は、ひとまずこの友希那に己の痕跡を残しておく。もしも友希那に完全拒否されたとしても、その身に物理的に男が擦り寄ったという事実だけは置いておく。それで他の男への牽制になるだとか、次の機会への可能性が、だとか、そんなことを彼は考えていない。
「ずっと好きだった」
ただ彼は、この甘い友希那の体臭とそれから、ちょうどいい肉体をできるだけ堪能したい。せっかく計画を立て、ここまできたのだから褒美がほしい。
それだけだった。
「友希那先生、友希那せんせぇ大好き……」
彼のか細い愛の告白に対し友希那は虚ろな目を造る。
「そう言ってもらえて、嬉しいけれど」
そうして友希那は、彼にとって無視できないとある関係について話題にする。
「あなたにはお母さんがいるはずよ」
「それは……」
彼は、それまで友希那の穏やかな胸元で続けていた頬の動きを停止させた。少し顔を上げて自分の胸の中、その最も深い位置に根付くあの人について想った。
薄紫の長い髪、黄金色の瞳に何か余裕のある頬の部分、それらを携えて、それでも消えない姫君のような人……。
「ママ……」
彼は涙をひとつこぼすように呟いた。すると眼前、園長友希那の長い髪型が少し揺れる。
「あなたとお母さんの関係については、薄々気付いていたわ」
彼はその薄い紫色の毛先に誘われて上向く。すぐに友希那の顔があり、彼はその黄色いような、透明感のある瞳を視る。
友希那ではない、別の女の人の顔、そういうものが今、友希那と同じほど近くに位置し、なんとも真面目に男を射る。
「二人は、確かに普通じゃない関係だけれど、お互いに愛し合っていた。それなのにあなたは、お母さんのことを裏切っている」
「ち、違う――」
「いいえ。何も間違っていないわ。恋人が居るのに、他の女の人に抱き着くなんて、異常としか言いようがないもの」
「あ、えと。あの」
「離れて」
友希那の太腿の上、勝手に不安定に揺れる彼に園長は追撃する。
「こんなこと、いけないわ。だからはやく退いて」
彼は友希那の眼差しから少し、頬を逸らす。友希那を握る腕の力が弱まっている。なんだか、本当にここに居てはいけないような気がする。自分以外の全てから場違いだと否定され、最後、安息の地だと思っていた友希那からも拒否された。
いいや。
離れることはなんとなく憚られた。
そもそもここは、大好きな人の胸元じゃないか。男がそこにたどり着いた後、離れろというひと言で果たして動くだろうか。
それに、そういう事実を差し引いたとしてもすでにある程度の愛着がある。
たとえば冬場にこたつから抜け出せないことと同義で、今、彼にとって友希那以外の場所は刺々しい冬でしかない。ずっとここに居たいな、などと願いを打ち立て、叶わないことを誤魔化すため頬ずりだけが増えてゆく。
「友希那がいい……」
椅子に座る友希那の上に彼は座っている。これは好機だった。彼が退かない以上、友希那も明確に抵抗し逃げることができない。
そんな中で彼はいよいよ、己の欲望を解き放つ。
「友希那のこと、ママにするんだっ!」
「マ、ママ……?!」
叫んでみると、友希那は目を丸くして、声を上擦らせる。
やはり。
友希那の人生にママなどというものは希薄らしい。まさか、今から自らがその立場に押し上げられるだなんて、強烈に、雄から求められるだなんて想像していない。そんな余地というか、考え方そのものが、脳内どこを探したところで存在しない。
それもまた男からすると純真というもので、彼は友希那の、そういう部分をとことん愛している。
「ママ、友希那ママ!」
「それはあなた、どういう意味で――」
彼は蠢いた。椅子ごと少し揺れ、けれど二人の密着の度合いは変わらない。彼は、もう他への配慮も考慮もなかった。自分だけになった時、その相手の友希那のことさえ彼はもう気遣わない。
「友希那に甘えるっ。友希那に世話してもらうっ」
ただ、己の欲望を発散したい。己の感情をぶつけたい。今の彼はたったそれだけで動いている。そんな程度のものであり、そんな男の本意を見抜けず、まさか懐を許してしまうと女は、友希那はもう逃れられない。
そんなものに興味もない女の人を強引にママに指定し、強制的に甘えて受け入れてもらおうとする。
強情な餓鬼大将はようやく、自ら肩の荷を落とす先をみつけた。
「だ、だから、あなたにはお母さんが、というか、それだっておかしいのに――」
「ママぁっ!」
この暴走する男と乗り合わせた友希那は、それから卑劣な搾取に突入する。
やはり、憧れ、とでもいうべきか。
一度でいいから、好みの女を四つん這いに敷き、後ろから突き、走らせ、快楽の頂点、とでもいうべき領域に押し上げてやりたい。それこそ友希那と対等の男であり、彼としては、ぜひその立場に踏み入りたい。
現在、この布団の上で友希那は四つん這いにあり、彼に尻を向けている。綺麗なもので、あの大きく長い頭髪が今、全て右側方向に流れを造っている。
女という身体の中にはいくつかの絶景があるが、乱れた髪ほどそそられるものもないなと彼は考える。
女性としては、頭髪とはきちんと整えるものであり、綺麗に飾られていることが最低限で、求められていて、それが正しいと教えられる。そのうえで女性は、己の髪についてどのような形、色、香りを選ぶか、というところに集中する。それがある種、ひとつの生きる意味になっている。
しかし友希那は今、その一切を手放している。
細い背の上に乗ったままのものもいくつかあるが、そこからつるり、すとんと落ちて、それでも髪に長さがあるため、布団の上で順調にある。
きっと、毛先がどのように氾濫しているのか友希那もわかっていない。髪型、そんな部分を気にする余裕がはっきりと消滅し、ただ今は、胎内の異物について、これが耐えがたい。
「あなた、本当にっ、どうかしているわ……」
ああ、ようやくここに到着した。
あらゆる障壁を経て、ついに好きな人の股の中、友希那の女性の部分に彼はたどり着いた。この内側もまた豊かなもので、彼の硬さはすぐに奥まで食い込んでしまう。そんなこと、ああ本当に嬉しい。
友希那は今、女性としての生命線、尊厳そのものと呼べる頭髪など考慮できない。今は強引に拓かれた膣について、またその先の生命、もうひとつ隠し持つ別の尊厳が脅かされていることについて必死に考慮し、なんとしてでも、最小限の被害で収めたい。
けれど身体はやっぱり雌なので、一度入ってしまった雄に相応に反応し、対処しようと働いている。
働いてしまっている。
彼は自らが可能な限り持つ愛欲を際立たせ、この組み敷いた友希那について堪能する。綿密に積まれたものを時に一気に圧し混ぜ、時に慎重に舐る。
やはり、先生といえど、中身は雌、男のものを咥えることでその本能が覚醒し、今の自分がやるべきことをみつけているようで感心する。友希那の場合、それは自らの身体を後端の彼に使ってもらうことであり、ふっくらとした尻を献上する。膣は彼という不法侵入者を真っ当にもてなし、労ってくれている。
ああ、これでは恋人同然だ。それに友希那の胎内、自分が居てもいい場所は今、たったここだけなのだと自信を持って納得できる。
友希那をもっと乱れさせたい。
単純な男児にとってそれはこの場でさらに凄むには十分な理由だった。布団の上、猫のように四つ這いにある友希那の背に彼はついにのしかかり、両手を左右から、友希那とぎゅっと密着し、腰を押し付けてみる。胎内にて竿はより深い位置に落ち、そのまま動くと鼻の先、すぐ近くの友希那の表情がよりとろけているのが視える。そうして動く度、動く度この敷かれた女体は蠢いて喘いでくれる。胎内を駆け巡る元気な童に雌が反論し、どうにかやり過ごそうと力むのだが、そんなものはただ餓鬼を調子付かせるだけ。
「友希那、可愛い……」
「やめて……」
あえて名前を呼び捨てで囁いてみる。相応に嫌悪感があったのか、彼が胸を落とす肩幅が少し揺れ、目元にも鋭利なものが浮く。
「友希那のナカ、きゅうきゅうする……」
発熱にある彼は腰を一気に振り続け、この射止めた女神をより責めてゆく。
もう、この友希那が今後どのような人生を歩んだところでその根幹には彼という男が潜んでいることになる。その存在感はふとした時に滲み出し、友希那を様々な方向へ導くことになる。
たとえ子孫を残せなくとも、己を塗り込んでおくこと、そうしてどうにか、痕跡を残しておくこと。
それこそが雄としての最終的な欲求というか、習性で、彼に限っては最良の形でそれが果たされている。すでに手元の雌は蹂躙済みで、後はこの出来上がった膣に射精する。
「駄目っ、外に」
そんな声が飛び出るが、彼は無視をして腰を押し付ける。声、そのものを溺れさせつつ、そうして自分、たった一人ではもうどうしようもなく溢れてしまうものを友希那に持ち込み、倒れ込む。
そうして友希那を完璧に、陥落させる。股間と股間がぴったりと触れ、圧し合いながら止まるのだが、やがて力なく肘をついたのは友希那のほうだった。何か勘弁してほしいというか、敗北を受け入れるわ、という様子があるが彼の放出は今しばらく続く。
陥落だなんて大袈裟だ、と自分を諌めつつ、決して期待しないではないのが男の子という生き方である。
そうして慌ただしく愛を貪り、そのまま、友希那の中身に独善的に浸ってゆく。
自らの中で、何か高位な自分というものを考えていそうな友希那に対し、ワル餓鬼の餌食に成り下がるという等身大の友希那を教えてやる。
そんな彼の企みは爽快に成功し、今、敷かれた布団の上で満足にある。すぐ近く、布団中央にある友希那はまさしく脱ぎ捨てられたシャツといった具合で、適当にうつ伏せに倒れ、四肢を投げ出し、全裸、長髪が乱れている。
彼は、今の友希那の中で最も目立つ尻についてじろじろと視た。具体的にはその、こんもり突き出た柔肉ではなく臀部の中心、膣の入り口部分を睨んだ。
先ほどまで、しかと結合していたその箇所は今はただの穴に思えるのだが、そこに彼という男の痕跡が少しもないというわけではない。その穴は淫らに湿ったままであり、何より、膣から垂れ返ってくる白濁のものが肌をゆったり下っている。
それこそ、彼が数秒前までそこに居たという何よりの証拠であり、また行為における雄の勝利の印、男性の強さに敷かれた雌は、その雄が吐き散らかしたものを白旗として主張するしかない。
それは敗北宣言と降伏宣言を同時に示しているということであり、彼は何か誇らしくなる。
彼はさっそく捕らえた雌に寄り添ってみる。添い寝を今までしていました、という態度で肩を下ろし、くたびれている友希那の口元に近づく。いかにも恋人っぽく寄り添って、「よかった?」などと尋ねてみる。
しかし友希那は答えない。もう言葉など交わしたくないのか、それとも知らない行為のせいで体力などを消耗しているのか。
後者なら、嬉しい。友希那がそれほど必死に湿ってくれたことなど、男としての勲章になる。
前者なら、とても唆る。つまり友希那は意図的に対話を絶っているというわけで、そこには男への嫌悪感、拒否感が明確に芽吹いている。そうして男性恐怖症にでも、なんにでも陥り、生活さえ困難になってしまえばいい。重要なことは、友希那がそうした非常事態に至る現実というより、その非常事態の原因の部分、中心的位置に僕という男が胡坐をかいているということ。
前者なのか、後者なのか、確かめるわけではないが、彼は執拗に友希那に訊ねた。訊ねることもまた友希那への攻撃であり、雌として、この雄に虐げられて負けたのだという事実を常に友希那へ意識させたい。
すると友希那はやがて顎を動かし、ぱらぱらと煩い長髪の合間から声がする。
「どうして、こんな……」
やった、やったよママ。ようやく友希那の声が聞けた……。
己の独力、ただそれだけで捕獲してものにしたオンナの声、そんなもの、どれだけの男だって興奮するし、何か勇気付けられる。聞いてみたいと思っていた。想像より震えた声で、体力的な消耗も窺えるし、仕方なく彼と対話する、というイヤイヤの心地も聞いていて愉快になる。
だがともかく、この干上がった汗の香る友希那の醜態が素晴らしい。
さてどんな泣き言が出てくるのかと期待していると、意外にも友希那は気丈に喉を発揮する。
「子供といえど、こんなこと、許されるはずがないわ」
「そんな」
「ご両親に話して、警察にも、相応の対処をしてもらう。あなたはこれから法に裁かれる。自分やったことの、責任を取るのよ!」
何か粋がっている友希那を説き伏せたのは口先ではなく指先だった。
彼のものがたんまり注入済みの膣に彼が指を滑り送り込む。胎内、波打つ肉の複雑な穴の中で自由に泳いでみるとそれだけで、友希那は身体をくねらせて、また精神的な部分として、つい先ほどまでのあの強かなものがまた、ぽっきり折れたらしいことを視る。
調子に乗った彼はさらに友希那の奥をいい当てる。
身体の中、ぬるりと進む指先を友希那は当然止められない。迫りくる刺激にだって、心地いい、それほどクセにならない、というところだけをひたすら雌っぽく、身体を操縦する彼に対し教えるだけしかない。
妙に卓越した男の触手に、友希那はわけもわからず喘ぐだけ。
「待って、待って、ちょっと――」
そこに普段の、あの毅然とした風体などない。
「ああ、駄目よ、駄目っ、ほんとうにっ……」
やがて、小刻みに震える臀部に呼応するように、声もまた痙攣し、広がった太腿の間、最も湿ったその部分から透明な飛沫が発進する。
「あ、ああっ、ああぁ……」
友希那の中の女性を掘り起こした。
そうしたうえで、僕は園児ではなく雄として、あなたを求めているのだと示したい。
園児なのだが、それでもこの友希那を女性として好み、欲している。先生だとか、園児とか、そんなことは関係ない。自らが、僕という園児の性的需要を満たしていることそれをまた、強引な姦通で意識させたい。
それに、最初に手を出してきたのは友希那のほうだともいえる。
この湊友希那保育園にはじめて訪れ、園長だと自己紹介をする友希那を視た時、電撃が走った。本能、つまり雄の最も根深い位置にこの人が好き、という感情を刷り込まれてしまった。
そんなものだから、これは仕返しともいえるし、男児として僕が君に下す罰だともいえる。
友希那の貞操で遊び尽くすこと、そうして己を、雄を植え付けること、それは正当だし、何にも邪魔されるべきではないと彼は思う。
けれど強襲からはじまる勝負はもう終わった。後にあるものは、蹂躙だけ。そしてママはもう、負けることしかできない。
股間の部分は友希那のために、友希那一人のためだけにとっくに茹で上がっており、愛でてもらいたい。
太腿に触れ、彼は友希那の股を仰向けに開封する。通常、圧倒的な権限と果てしない経験により子供を説き伏せる大きな女性が、その巨大な存在感をそのままに瀕死にある。ここはすでに見知った部分だが、それでも改めて眺めてみると絶景、どうにも男の中の、雄の部分を下からくすぐることに長けている。
彼は友希那に上から被さり、なんといってもまず股間を突き合わせる。竿の先端が柔らかいものに激突し、少し抵抗があるのだが弾かれることはありえない。安全に腰そのものを落とし、自らの力で女を広げ、拓いて場所を確保する。
まだまだ若い茶葉たちは繊細で、けれど、雄と雌の混ざった蜜により具合よく育っている。そんな愛おしい、目でも竿でも追っていた人の内側に、今度もまた入場する。
このどうしようもない暴れん坊を、一度友希那に預かってもらう。
そうして身体を倒すと鼻先、この敏腕保育士の様子が艶やかに乱れていることが視える。
なんだか、汗ばんだ頬の上に薄紫のものがたった数本、可愛い蔓に似た様子で通っている。
そういうものが他のどんな可憐な光景より価値あるものだと彼は確信できてしまう。
強姦途中だというのに彼はじっとりみつめるのだが、そんな奇抜な状況に真っ先に眉を歪ませるのは友希那のほうだった。
「な、何よ……」
押し倒されて、無理やり、それで数秒間は何もしないという彼に友希那はぽかんと訊ねてくる。
「入れたまま目ぇ合わせるとなんか、恋人みたい……」
「は……」
その際、また特別に美しいなと思える部分とは首元で、肌色の造りが捻られて艶やか。
「ふざけないでっ、だ、誰が、あなたなんかと……」
真面目な保育士で、そんな姿に惚れたというのに、園児に向かって「なんか」などと口走るとは。
いいやそれでも友希那が好きだ。
「ママ……」
などと彼はまたお昼寝途中の唾液のように声をこぼし、浮き出た友希那の山脈を下部から一気に舐め啜る。股間でしっとり結合したまま、大きな男の舌が女の汗も、若干の脂も巻き込んで鎖骨部分、首の長さを、顎の形に頬の輪郭まで撫ぜて昇って、最後に目尻をちろちろと練り歩く。
ここでもまた貴重な友希那が現れていることを彼は視る。だって、これほど餓鬼に自由にされているというのに 責ひとつもしないなど、叫び飛ばさず、ただ目と口を閉じ、それから稀に、吐息のように唸るだけなんて珍しい。
彼は、それをいいことに今度は友希那の左頬、その部分を重点的にしゃぶって啜り尽くす。ここでも友希那は反抗的態度に至らず、ただちょっとだけ、肌肉の上で彼の舌が蠢くとくすぐったいのか、それに合わせて息を漏らす。そうした態度も可愛いのだが、そろそろ肉壺を味わいたい。
彼は肩幅を上げ、友希那の両手に素手を注いだ。
それまで、布団の上に適当に置かれていた友希那の手、そこに、定位置がわからず迷っていた彼のものが忍び込む。彼が被さり、指と指の間に身を置いて、少し躓きつつ、しかと連結する。
彼がくいくいと手を落とし込み、そうなると女体に迫る束縛感が、手や腕だけの問題ではなくなる。そもそも位置関係において、最初から友希那が下、彼が上、そうして口が顔を押え、さらに両手まで男に占領されてしまってはもう、友希那の許された行動範囲は彼の影の内側だけになる。
大人の女への悪戯は終わり、わんぱく少がが本格的に、雌を食らう時間がやってくる。
「お願い、やめて……」
この期に及んで友希那は視線を浮かばせる。だが彼は、そんな口ぶりはさっさと無視する。普段は視えない友希那の果実に楽しみをみつけ、いそいそと腰を持ち上げる。
腰を落とすというか、全体的に力んで軽く突き出す。すると、腹部から臀部にかけて凛々しい流れのようなものが肉体に生まれ、陰茎が最先端に発揮される。一度でも入ってしまえば後は奥まで進むだけ。もう、友希那がどれだけ暴れたところでその中心は彼が占領している。さらにこういう、上から男が被さる形だと、その後のやり取りでも優先されるのは男の都合で、そこには彼の自由がある。
この上質な女体の上を彼一人が跋扈し、友希那と彼、膣と竿はまるで一体化する。それは快感であると同時に彼にとってひとつ安心できることだった。だって、友希那は美しいから。誰か、他の知らない奴に毟り取られてしまう前に、自分自身でそこを独占できた。その事実が竿を介して自らの身体に浸透し、余念が消えると彼は盛りを宿す。
友希那のこの場所で、このまま気持ちよくなりたい……。
「ママ……」
性欲に支配された彼は己を引きずり、前のめり、腰を動かしはじめる。
「友希那に、ママになってもらうの」
彼は、実のところ焦っていた。こんな大切な友希那が自分から離れてしまうかもしれない。そんな不安そのものを友希那に押し込み、またその膣の所有権を発揮する。
彼はよく想像した。
複数の知らない男児が友希那を取り囲む。男児は全裸で勃起を完全のものとし、対する友希那は床に尻を落とす。
普段、男児たちを誘導したり時に罰することさえある保育士という立場の友希那が、その男児を見上げ、何か窺う様子にある。
男児たちの勃起が、その肥えた先端が友希那に迫る。眼前に無数の竿があり、後方にも備わっている。まさに包囲網であり、友希那はその場で両手と口を酷使するしかない。
輪を造る男児について友希那は完全に理解している。好み、というか個性か、趣味というものをある程度把握しており、たとえばこの子は先端が弱いだとか、こっちの子は根本を強く握ると喜ぶだとか、この子は咥えながら目を合わせると正直になるだとか、そういうことを友希那は受け入れており、また竿に触れる手や口先は、それを再現する。
男児は、この都合のいい雌を取り囲んで逃がさない。友希那とはもう誰かのものではなく、男児の慰み者として忙しなく男をくすぐるしかない。暇を与えず、歌姫の両手と口には常に誰かの竿がある。
そんな絶望を彼はひとしきり妄想し、そんなこと嫌だと熱烈に叫ぶ。
友希那は僕のものだ、と彼は自分自身に泣き叫ぶ。
彼が友希那に向かう際の、その力強さ、その傲慢さの原因、源とは、ただ寂しい、というだけのことだった。
だって、友希那が自分のところから離れ、どこかに消えてしまう。そんなふうに、彼は簡単に想像できてしまう。友希那がいつまでも自分を視てくれるという妄想より、どこかに去るという不安のほうが現実味がある。
そしてその不安とは、彼の中に宿る大量の性欲と混ぜられてゆく。確かに、ただ男児としてちょっかいをかけてみたり、寂しい、なんて正直に泣くこともできる。園児として彼がそんなことをして、園長の友希那が動かないわけにはいかない。
しかし、彼には欲望があった。
男児として友希那を求めるのではなく、もう男として、友希那をものにしておきたい。
彼の欲求はそういう方向に突き進み、そうして今、友希那は雌として串刺しにされている。
この友希那に、自分の痕跡を塗り込まなければならない。
誰か、勘違いをした男が友希那に抱き着いた時、その痕跡が発動し男は身の丈を知る。そのために彼は、己の凝縮された熱を友希那にぶつける必要がある。
「一生、ずっと管理してもらう。友希那ママ……」
友希那という女体へ、すっかり身体を預けた彼は、とろけた声で求愛する。もうずうっと、友希那がいい。だからお願い、お願いママ、なんて猛烈に、許しを貰おうとへりくだる。
だが、肝心の友希那はそういう彼にひどく辛辣に迫る。
「あ、甘えてこないで、勘違いしないでっ。私は、あなたのママじゃないのっ!」
やだやだ、と彼は腰を左右に揺らし、友希那をさらに求めてみる。友希那という存在でこれほど性的に拗れたことをその本人に示す。
そうだ、今、彼は深い位置で友希那と逢っている。口では何か拒否されていたとしても、この濃厚な部分で二人きり、繋がったままキスしている。彼は友希那の胸元から首を伸ばし、彼女の頬のすぐ近くに己の顔を突き上げた。
「ママになって。お願い……」
「こっちこないで、母親になんて、そんな――」
彼は、とことんみせつけていた。友希那を女として認め、こちらも一端の雄として発情し、それが高じて接近、姦通、それからとことん使ってよく感じ、本格的な生殖にさえ至る。そういう一連の事情を、その事実を顔つきで知らせる。
「友希那のこと、ママにするから……」
まるで危機に晒された姫を思う勇者のように、勇ましく。
「嫌、嫌よそんなのっ、やめてっ、甘えてこないで!」
自ら雄を示し、友希那の雌に問いかける。ただの男児ではなく、立派な、そうだ、僕はお前を孕ませる男でもあるのだと、友希那へ試す。
すると子宮口だって、お迎えにきてくれる。
彼はその特別にこりこり育っている部分に自分の頂点を置き、いよいよ準備に突入する。
「やめて、やだっ、嫌よっ、おちんちんで母親認定しないで!」
友希那はやはり慌てて逃れようとする。彼はその身体を両腕で抱き締めた。友希那の上半身、それを布団から持ち上げてやるように腕を用意し、より高ぶってゆく。
「だって、こんな、他人なのに、あなたの世話なんて、し、シモの世話なんてしたくない、ママになりたくない」
「うん、わかった。いいよ、ママじゃあなくてもいいから――」
だから、いっぱい出すからね!
「友希那っ……」
そうして腰を、股間に押し落とす。
腰だけでいい、友希那のそこにしっかり乗って、上から、撃ち落とすようにゆき果てる。それは獰猛な射精だった。友希那の奥、そのさらに奥、けれどそこだけじゃない。友希那の熱の隅から隅まで、末端にまで、己を塗り込んでおく。友希那の中の、小さい、もうひとつの命を取り囲む。
僕はここだよっ、と白く濁って飛び出してゆく。
友希那と彼、二人の関係性が終結し、けれどまた、母と子という新しい道が拓かれる。
きっと、これからいい親子に育つ。
たとえば毎日、着るものを用意してもらって、トイレも手伝ってもらう。爪切りをしてもらう。
歯磨き後の口から吐き捨てるものたちを、洗面台に代わって素手で受け止めて、手を洗いたい。円形の洗濯ハンガーに友希那の下着や靴下のみを吊るし、中に入り込み、読書をしてみたい。
仕事場に連れて行ってもらって、そうだ、ウェディングドレスの中から膣の味を伝えてみたい。
いつまでも二人で一緒の生活の中に、友希那という甘いにおいだけが濃厚にある。
そういうものが、夜明けのようにはじまってゆく。
今、ようやく屈服させた女のその頂点で彼が発揮する絶頂とは、それほど熱烈な放出のことであり、また母体のすぐ上、彼は急速に弱くなる。
届いて、届いて……。
胎内、解き放った種子たちが友希那の卵を追っている。まだ誰の手垢も付着していない、正真正銘、純粋な女、それを狙って無数の、新品の種たちが友希那の内部を泳いでいる。
今まで、彼が友希那と繰り広げたものとは違う、本当の追いかけっこが開始する。
なぜか不安で、なぜか寂しく、またこの友希那の中という場所が、愛おしい。
「ママ大好き、友希那、大好きだよ……」
彼はくたりと友希那へ落ち、それから差し迫る眠気に抵抗しなかった。