『もうっ! 意地悪っ……』
ぷくっと頬を膨らませて拗ねた顔をしつつ、佑が怯えた様子で水輝を伺う。水輝は身体を伏せて佑の背中に胸をぴったりとくっつけ、口許に嗤いを浮かべた。
『いいのか? いく寸前で抜かれて、じりじりしてんだろ? このまま放り出してやろうか?』
『ごめんなさいっ! わたしの、おしりをぐちゅぐちゅに突いてっ!』
『佑は素直でいいな。好きだよ』
くすりと笑ってから水輝は佑の胸に手を回した。わざと優しく胸を撫で、ごくゆっくりと腰を動かす。さっきまで強い刺激を感じていた佑が切ない顔をして身を捩る。
『んっ! 水輝……さぁんっ!』
『どうした?』
母乳に濡れた乳房をやんわりと揉み、腰をゆっくりと前後に動かす。昂奮に緩んだ肛門に緩慢にペニスが出入りする。
『もっと! はげしくっ! お願い……しますっ!』
『尻でいきたいのか? 佑は変態だな』
佑の耳許でくすくすと笑って水輝は指先で軽く乳首をつまんだ。佑が淫らなことを口にするたびに昂奮が増し、もっと乱れる様が見たくなる。水輝は衝動を殺し、佑の耳に細い息を吹きかけた。
『んっ! ああんっ! こんなに、わたしをっ! いやらしくしたの、水輝さんなんだからっ!』
『佑はおれのだからな。いやらしい佑がおれは好きなんだよ。おれのペニスを尻で咥え込んでいくところも好き。わがまま聞いてくれるところも好き』
立て続けに佑の耳許に囁きながら水輝は徐々に腰の動きを速くした。耳許に囁かれるたびに佑がひくん、と肌を震わせる。佑はすっかり蕩けた顔をして腰を淫らにくねらせた。
『そうよっ! わたしはっ! 水輝さんのなんだからっ! 水輝さんっ! あんっ! ああぁんっ!』
『お、締まってきた。おれが囁くと感じるか?』
ペニスにまとわりつく腸壁がひくんと震え、締まりを帯びる。水輝は抉るように佑の腸壁を突きながら訊ねた。
『とってもっ! 感じるっ! 水輝さんっ! いいのっ! 水輝さああぁんっ!』
『おちんちんで苛めて、は?』
昂奮に目を輝かせ、水輝は卑猥な言葉を要求した。下腹部の奥がずくん、と脈打ち、堪らないものがこみ上げてくる。射精衝動を堪え、水輝は佑の耳許で荒い息を吐いた。
『おちんちんでっ! いじめてくださいっ! わたしを、いやらしく、鳴かせてくださいっ!』
『うわ、たまんね』
掠れた声で呟き、水輝は身体を起こした。佑の乳房を力任せにつかみ、腰を激しく打ち付ける。佑は膝を立て、腰を突き出した格好で嬌声を上げた。ペニスを出し入れするたびに淫らな音が立ち、二人の肌がぶつかる音が響く。
『ああんっ! 水輝さんっ! だめっ! もうっ! 限界……』
『も、ちょい、頑張れ、あとちょっと……』
全身に汗をかきながら水輝は乱暴に腰を揺さぶった。佑の腸内でペニスがびくびくと脈打つ。
『精液下さいは!?』
あと少しで堰を切って溢れる。それを感じながら水輝は佑の頭を乱暴につかんだ。強引に上向かせられた佑が苦しげな息を吐く。
『精液をっ! いっぱいっ! わたしの! えっちなおしりにっ! 注いで……くださっいっ!』
『あああ!』
佑の卑猥な言葉を耳にした瞬間、衝動が弾ける。佑ががくがくと腰を揺すり、水輝は激しい声を上げながら射精した。強い快楽を覚えていたからか、大量の精液が佑の体内に流れ込む。水輝は荒い息を吐き、佑の頭から手を離した。くたりと脱力した佑の髪を優しく撫でながら何度か射精する。
『すげえ気持ち良かった……』
そう呟いて水輝はゆっくりと腰を引いた。ふらつく頭を支え、何とかベッドを降りる。全身で息をしながら、水輝はぺたんと床に座った。呆けた顔をしていた奈月の前に正座し、水輝は勢いよく頭を下げた。
『ごめん!』
土下座した水輝を見下ろし、奈月が何度か瞬きする。
『えっ、あの、あっ! お疲れさまでした』
それまで呆けたような顔をしていた奈月がはっと我に返って慌てて頭を下げる。だが水輝は土下座をしたまま、言葉を継いだ。
『おれは佑が好きだ。さっきので判ったろ? おれの本性ってああなんだよ』
深々と頭を下げたまま、水輝は苦しみに顔を歪めた。
『えっと、あの、水輝さん、佑さんのこと、ずっと好きでしたよね?』
不思議そうな顔をして奈月が首を傾げる。水輝はかたく目を閉じ、見えない床についた手を握りしめた。
『違うんだよ!』
水輝は苦しいものを感じながら、腹の底から怒鳴った。それまで不思議そうに水輝を見下ろしていた奈月がびくりと身を竦める。
『おれは奈月を妻とか言って、ずっとごまかしてたんだ。おれは佑と同じものを奈月には求められない。おれが本気の本音で惚れてるのは、佑なんだよ』
『あの……。わたし、妻だったんですか?』
『はっ!?』
水輝は慌てた声を上げて思わず頭を上げた。奈月が不思議そうな顔をして首を傾げている。
『だってお前、おれがそう言ったとき嬉しそうにしてたろ?』
水輝は震える手で奈月を指差した。それまでベッドにくたりと沈んでいた佑がのろのろと頭を上げる。
『えっと、中宮とか女御とか更衣とか、妻にもいろいろあったり』
学校で国語の時間に習いました。やけに当たり前の顔をして奈月が言う。水輝はあんぐりと口を開けて奈月を凝視した。
『あの、ええと……じゃあ、怒ってない? のか?』
『あの、水輝さん、もしかして、わたしのこと、嫌いですか?』
『好きだ』
水輝は俯いて上目遣いでこちらを見ている奈月に即答した。が、すぐに腕組みをして首を捻る。
『いや、だが佑に感じてるのとびみょーに違うというか……。ほら、奈月と一緒にいるとだな。ほっとするというか、安心するというか、落ち着くというか』
水輝はうーん、と唸りながら言葉を羅列した。どういえば判りやすいのだろうか。そんなことを考えながら途切れ途切れに言葉を紡いだ水輝を奈月が微笑んで見つめる。
『わたしも水輝さんといると心が落ち着くんです。どきどきしたり、あせったりすることもありますけど』
そう言いながら奈月が真っ赤になる。水輝はそうなんだよなあ、と同意して何度も頷いた。
『こう、よしよしって頭を撫でたくなるっていうか、抱きしめて優しくしたくなるっていうか』
うんうん、と頷きながら水輝は奈月に対する思いをそう説明した。
『あの、えっと、どうして、ごめんなんですか?』
『いや、だからその……』
奈月はもしかしたら傷つくかも知れない。だが本心を打ち明けたかった。これまでごまかしてきたことを白状し、謝ったつもりでいた水輝は正座したまま視線を泳がせた。ベッドにのんびりと横たわり、肘杖をついた佑がくすくすと笑う。水輝はばつの悪い顔をして佑を振り返った。
『奈月さんには嫉妬とか、そういう感情が無いこと、わかってるのに。何やってるのよ』
『笑うなっ』
頬を赤くしてそう言ってから、水輝はゆらりと身体を傾けた。見えない床にべったりと伏せた水輝を見た奈月が慌てた声を上げる。
『おれの一世一代の覚悟が……決死の覚悟が……』
床に伏せた水輝は口の中でぶつぶつと呟いた。
『わたし、水輝さんの傍に居られるだけで幸せですから』
ずうっと言ってるような気がします……。水輝の汗まみれの背を撫でながら奈月がぼそりと追い打ちをかける。水輝はうっ、と呻いて弱々しく頭を振った。
『いいんだ……おれが悪かった……いいんだ』
情けないものを感じながら水輝は小声で呟いた。
懺悔した水輝が空振りする件w
書いてておもろかった記憶がww
一人で空回りしてるのがwww