エロシーン……なのか? これ。
一応、アリです。
TSしてるのでBLではないと思いますが、警報です!
機嫌の悪い表情をしていた水輝を見つめ、立城が軽く首を傾げる。
「僕は君と一緒にいる時間が楽しかったよ。無駄な時間を過ごしたとは思えない」
「おれはとっとと元に戻りたかったね。今もそうだが」
それは水輝の本音だった。女性になってから日が経つが、どうも居心地が悪くて仕方がない。例えば物を取ろうとして手を伸ばしても腕の長さが違うために目算を誤ってしまう。歩く時もそうだ。一番苦労したのは階段だろうか。足が動かせるようになって歩く練習をし始めた頃、水輝は階段を上り下りする時に随分と神経を使わなければならなかった。何しろ足の長さが以前と違うために、無意識に動くと階段の段差を見誤り、踏み外して転げ落ちたりつま先を酷く打ち付けたりしたのだ。
背の高さが違うために目の高さが違う。見えるはずの物が見えなかったり、逆にいつもなら見えないはずのものが見えたりする。特に重要なことではないのかも知れないが、そんな小さな事が積み重なり、水輝は相当のストレスを感じていたのだ。
「心配しなくても僕が満足したら戻してあげるよ」
「けっ。どうだかなあ。何だかんだと理由をつけてこのままにしやがるんじゃないのか」
立城が身を乗り出して水輝の唇を塞ぐ。水輝はやれやれとため息を吐いて抱えていた枕をそっと退けた。
「間違って噛んでも知らねえからな」
「それだけしっかり喋られれば大丈夫だよ」
「もしかしてうっかり握りつぶしたりして」
「身の危険を感じたらすぐに君を押し倒すことにするよ」
唇を軽く触れ合わせたままで喋りながら、水輝はもぞもぞと手を動かして立城の股間を探った。立城の注文はとてもシンプルだった。つまり水輝にフェラチオをしろと言っているのだ。
「まあ、咥えるくらい別にいいけどな」
立城の穿いているものをずり下ろし、水輝は身を屈めた。足を放り出して座った立城の股間に顔を近づける。男のものを咥えることには特に抵抗はない。水輝は以前もしていたように立城のペニスを口に含み、舌と唇で愛撫し始めた。舌を開いてしっかりとペニスにあてがい、歯が当たらないように注意しつつ頭を少しずつ起こす。根元から先端に向かって唇で擦りながら息を吸い込み、口の中の空気を抜く。そしてまた頭を沈めて根元までを唇の環で擦る。だがこの動きをただ繰り返していては単調になってしまう。水輝は時折、口を開けてペニスを横向きに咥えたり、舌であちこちを舐め回したりした。そうしているうちに立城のペニスがしっかりと勃起する。水輝は片手で立城の穿いているものを完全に剥ぎ取り、片手で陰嚢を軽くつかんだ。その瞬間、口の中でひくりとペニスが動く。
特に変わりはないように思えた。女性になっていても口のサイズはそれほど違わないからだろうか。動きには特に支障はない。水輝はたっぷりと唾液を塗したペニスを舐りながら右手で軽く陰嚢を揉み始めた。頭を前後に揺すりながら立城が反応した場所を舌でくすぐるように刺激する。
「このまま出してもいいかな」
水輝の頭を優しく撫でながら立城が言う。水輝は返事の変わりに頭の動きを少しずつ速くした。ほどなく立城が水輝の頭を軽く押さえ、身体を緊張させる。それと同時に水輝の喉には精液が流れ込んできた。水輝は喉に絡まないよう、唾液に混ぜ込みながらそれを少しずつ飲み込んだ。別に吐き出しても良かったのだが、何となく習慣的に飲んでしまったのだ。
「すっげえ濃い。溜まりまくってたのか?」
射出された分をしっかりと飲み下した後、水輝はペニスに絡みついていた精液を舐め始めた。すると立城が困ったように笑ってどうかな、と呟く。
「何ならもっかいするか? 別に一度も二度も手間は同じだし」
唇の端についた精液を指ですくい取って口に運ぶ。不思議と立城の精液には仄かな甘みがある。特有の生臭さもなく、口にしたところで別に不快感はない。もっとも、好んで飲みたいと思えるほど美味い物でもなかったが。
「ううん。気持ちよかったよ。どうもありがとう」
「い、いや別に、礼を言われるようなことじゃねえし」
やけに素直に礼を言われ、水輝は逆に戸惑った。そもそもこんなことがなければ毎日のようにセックスをしていたに違いないのだ。自分が買われた理由を思い出して水輝は一人、頷いた。きっと立城は我慢をしていたに違いない。
ふわりと身体が傾ぐ。頭を上げて座り直そうとしていた水輝は急にベッドに倒されて目を丸くした。何のつもりだ、と慌てた水輝の服を立城が静かに脱がせていく。
「こら! 何してる!」
「え? 何か可笑しいかな」
不思議そうな顔をして立城が手を止める。その隙に水輝は開きかけていたパジャマの前を手で合わせた。
「お前が言ったのはフェラチオだろうが! 何でおれを脱がせる必要があんだよ!」
「あんな風に舐められたら、我慢出来るはずがないじゃない」
けろりとした顔で言い切り、立城が水輝のパジャマを強引に剥ぎ取る。まだ動けるようになって日が経っていないからか、抵抗にも思うように力が入らない。暴れようとする水輝をあっさりと押さえ、立城が次々に水輝の服を剥ぎ取る。
「だって女性になるだけであんなに大変だったんだよ? 少しずつ馴らしていかないと」
「筋が通ってるようで通ってねえ! あっ、馬鹿野郎! 乳をつかむな!」
素っ頓狂な声を張り上げて水輝は立城を押し退けようとした。
「笑いながら揉むな! 馬鹿! 離せ! さりげなくズボンを脱がせるな!」
まさかここで立城にのし掛かられると思っていなかった水輝は必死でもがきながら喚いた。だがどうやっても立城を押し退けられない。歯軋りしている間にズボンを剥ぎ取られ、ショーツをむしられてしまう。
動くことが出来なかった間、水輝の身体はいつも立城が洗っていた。浴室でいくら触られても別に何とも思わなかった。それと変わりない。水輝はしばしもがいてから諦めて身体の力を抜いた。
もう水輝が暴れないと判ったのだろう。立城は乳房から手を離して今度は指先だけで水輝の肌を撫で始めた。指先が耳朶に触れ、首筋を辿り、肩や胸元に滑る。立城の手の動きはまるで水輝の形を確かめているかのように酷くゆっくりとしていた。水輝はぼんやりと天井を見つめ、立城のしたいようにさせた。
セックスなんてどうせ突っ込んで出すだけじゃねえか。そんなことを思いながら水輝はちらりと立城に目をやった。そこで訝りに眉を寄せる。立城は何故か口許に笑みを浮かべている。その目がやけに優しく思えて水輝は思わず声を掛けた。
「何だよ、気色悪い。笑うほど変かよ、この身体が」
立城が手を止めて不思議そうに水輝を見つめる。だがその時にはもう、水輝は仏頂面をしてそっぽを向いていた。
「嬉しいと思っただけだよ」
「はあ? なに寝ぼけたこと言ってんだ。いれるならとっとといれて、そんでさっさと出しやがれ。いつまでも気色悪い触り方しやがって」
だが本当は水輝も気付いていた。立城は水輝の身体のどこが感じるかを触れて確かめているのだ。そのことは判っていたが水輝はわざとそっけない態度を通した。
感じないのだ。そのことが水輝には少しショックだった。もしかしたら無理に女性になったからなのだろうか。男性の時には触られたり舐められたりするとそれなりに感じていたのだが、今は少しも気持ちいいと思えない。
「大丈夫。無理に挿入したりはしないよ。少しずつ馴らしていかないと」
もしかしたら立城は水輝が少しも感じられないことに気が付いていたのだろうか。言葉に特に不満や怒りはこもっていない。水輝は不安を押し隠してちらりと立城を伺った。
「……別に入れたきゃ入れりゃいいだろが。おれは止めねえぞ」
「いいから身体の力を抜いて。そんなに緊張していたら、感じるものも感じないでしょう?」
まるで子供に諭すような口調で立城が言う。水輝は呆れた目で立城を睨んだ。だが確かに少し緊張していたかも知れない。そう思い直して水輝は大人しく身体から出来るだけ力を抜いた。
強制的に脱がされるとかうけるw