※この作品はR-18です。

記す力を持った男   作:白紙氏

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(一ヶ月経つ前に)間に合ったな。

今回は主人公がショタ化するよ。


刀使ノ巫女で少年になる(折神紫)

 

 荒魂(あらだま)。この世界には人の営みを害する存在が居る。物の怪やら悪霊やら人ならざる化け外を総称して荒魂。そう呼ばれているとか。

 害虫や危険生物を駆除するのとは違う。特別な武器に特殊な適性を持った人材でしか相手取れない者達。神聖なる刀剣を携え女性だけがなれる刀使(とじ)。

 見目麗しい少女達が荒魂と戦う、それがこの世界の根幹と言える。

 

(まあ何時も通り本筋(そこ)はいいとして)

 

 前の世界と今の世界。その違いを自覚する為に頭の中で情報を整理する。終われば今度はこの世界でのターゲットを探す。そしてターゲットを選べば次は堕とし方の模索である。

 毎回違う趣向を目指している訳では無いが、新鮮さを感じるには少なくとも前回とは違う何かが欲しい。

 

(世界観はファンタジー寄り……)

 

 現代らしい街並みに服装であっても、荒魂と云う不思議な存在が居るならファンタジーの方が近い。女性だけが倒せる化け外。良い案が浮かぶといいが。

 

「…………よし決めた。この方向性でいこう」

 

 共通の敵が居るのは都合がいい。思い付いた案も結果を出せば何れは受け入れられるだろう。細かい部分はやりながら考えていく。

 

***

 

 男女適性判断計。ある男が発明した機器は今となっては神薙の巫女と切っては切れない関係になった。何時の時代も頭を悩まされるのは次代の育成。例え一時代の巫女達が兵揃い、傑物ばかりと輝きを放ったとしても。それを受け継ぐ者達が凡愚の集まりであれば何の意味もない。

 求められるのは恒久的な安全。才ある刀使が産まれる事は誰もが望んでいるのだ。

 

 其処に標は目をつけた。

 

 動くのは己ではなく作り出した存在。その男に必要な力と知識を与えて世に放つ。暫くすれば望みの物を男は完成させ売り込みを開始した。

 男と女それぞれに機器を付け、数値を算出する。その値は一〜百。この値が百に近ければ近い程二人の相性は良いと判断される。この相性の良さとは、端的に言えば優秀な子供が産まれる確率を現していると言っても過言ではない。

 事実。この測定器を装着して算出された数値。それが高い者に限って後に優れた子を間に設けた。成績優秀な子供。身体能力に秀でた子供。時が経ち、サンプル例が増えていく毎にこの機械への注目は高まっていった。

 

 となれば判断計に頼る人間が増えたのも道理。伍箇伝(ごかでん)の一校。その中で輝かしき功績を叩き出した刀使。その両親は判断計を使用した。そう伝われば志願者は加速度的に増していく。

 

(うんうん、いい感じに世の中に浸透してきた)

 

 生み出した男に全てを任せ、暫くの間を空けてからこの【刀使ノ巫女】世界に再度降りる。本来ならば居ない男の存在は確かに世界に大きな影響を与え、今では判断計への忌避感もマシになっている。

 優秀な子供を産む為に男女間の相性を測り、効率を求めた婚姻、交わりは物議を醸し出した訳だが。直近の害として荒魂という存在が居る世界では有用な刀使の有無は言うまでもなく。

 なまじ優秀な刀使が産まれ続けるという結果も重なり続け、時代が進んでいく毎に反対意見は賛成意見に押し潰されていく形となる。

 

「ご苦労様。次は君の子として僕は振る舞うからよろしくね」

「はい。仰せのままに」

(仕込みはこれで終わり、と)

 

 時間を空けて今の世の中の様子を観察し終えると男の元へと向かう。力を使い急に現れはしたが、その相手が自らの創造者だと分かれば直ぐに恭順を見せる。判断計を広める為にかなりハイスペックに作成した男は、すっかりこの世界で重鎮の立場に居座ったようだ。

 狙うターゲットがターゲット。権力が高い方が都合がいい。これからやる事を男に話したら、次は標の振る舞い方について説明する。

 創造主の命令には異を挟まない。男は深々と頭を下げ主の命に従うまでだ。

 

***

 

「折神紫と申します。『男女適性判断計』の結果に則り、標様の伴侶として抜擢されました。以後お見知り置きを」

「わぁ、こんな綺麗なお姉さんが僕のお嫁さんだなんて嬉しいな!」

「お褒めの言葉をいただき光栄です」

(『判断計』の結果とはいえ、このような幼(・)い(・)少(・)年(・)が私の夫とは)

 

 三つ指をつき深々と頭を下げる女は折神(おりがみ)家の息女紫(ゆかり)。古来。朝廷より刀使の武具『御刀(おかたな)』。御刀を精錬する際に生じる『ノロ』。──ノロとは端的に言えば荒魂の源である──この二つの管理を任された由緒正しい家柄。

 全ての刀使の頂点とも言われる存在であり、現代では刀使育成機関『伍箇伝(ごかでん)』の管理も行っている。

 

 そんな折神家に産まれ、次期折神家の当主とも噂される折神紫は今、自分よりも一回り下の少年へと婚姻の挨拶をしている。

 折神家ともなれば普通選ばれるのではなく選ぶ側。相手方から婚姻を結んで欲しいと働きかけられる事は多々あれど、こうして頭を下げに出向くというのは前代未聞の出来事であった。

 

(私とこの少年の子か。どのような子が産まれるのだろうな)

 

 それは偏に折神家と言えど目の前の少年の父、引いては通称判断計の力を無視出来ないからだ。折神家は前述の通り刀使の中でも一番の位に立つ。

 しかしそれは裏を返せば一番であり続けなければいけないという事。刀使を率いる立場。その威厳を保つ為に。

 幸い次期当主候補の紫は、折神家の名に恥じない功績は刻んでいる。このまま行けば今代の折神家も安泰ではあるだろう。

 だが次の世代は?そのまた次は?

 これまでならばそのような不安は抱かなかった。年々と積み上げた歴史は簡単には揺るがない。その自負があったから。

 ──判断計なる代物が現れるまでは。

 

(次代の為にもこの少年との間の子は必須。あれ程の数値を叩き出したのならば尚更だ)

 

 判断計の測定方法は飛躍的な進化を遂げた。一定の年齢に達すればその生体情報を登録し、同じように登録された情報とかけ合わせ結果が導き出される。目の前の少年は今年で一定の年齢へと達した。判断計を生み出した男から産まれた子供。機器を使用する前の審査は幾つか素通りされ、速やかに登録は行われる。

 そうして新たに登録された情報と、元々データの海にあった紫との生体情報とが合わさり、数値が算出された。誰もが目を疑う数字と共に。

 

(百。その数値が出たのは片手で数える程だったか。その数値に導かれ誕生した人物は私でも知っている)

 

 その数値、驚異の百。つまりは最高。これ以上ないというものであった。勿論前例がないという事はない。けれど判断計を使用、未だ登録している人間の数と比べるとたったの数例。極めて少ない数が百だ。

 この希少さに比例するよう、最高の値を叩き出した男女の間には天才というのも生温い傑物が産まれる。

 ごく平凡な才しか持たない夫婦からは多才な才能を持つ子が。父と母、何方かが優れた才能を持っていればその才能が更に尖った子供が。

 百という数値は早々に出ないからこそ、その結果は凄まじく恐ろしい。

 

「紫お姉ちゃんって呼んでもいい?」

「ええ。構いません。好きなようにお呼びください」

「硬いしその口調やめてよ。もっと砕けて喋って!」

「そ、そうですか? 分かり……分かった」

 

 さて。今更なのだが標は少年の姿に変身している。これは気分転換にと趣向を変えた姿だ。偶には童心に戻った状態も楽しいかもしれない。そう思いこうなった。

 わがままな子供をイメージし、思うがままに行動する。今も初対面なのに年上の紫に抱き着き、好き勝手に自身の思う事を言う態度に紫は少々困惑した様子。

 

(少し恥ずかしい気もするけど、プレイと思えば平気平気)

 

 容姿は年端のいかない少年。だがその実態は……。

 そんな事は知らない折神紫はこの歳の男児とどう接すればいいか。その点に頭を悩ませながら初邂逅を終えた。

 

***

 

「……標君。私と君の関係は婚約者のようなものだ。しかし、だからといってこのような事に興味を抱くのは、些か早いと思うぞ」

「紫お姉ちゃんのお尻、柔らかーい」

「っ、話を聞け!」

 

 標少年モードと折神紫が顔合わせを行ってから一ヶ月が経った。二人は何れ婚姻を結び、子を成すことが決定付けられている。とはいえ、標の体年齢は精通を迎えたばかりの年頃。

 幾ら二人の間から産まれた子供に用があるといえ。直ぐにと言うには早すぎる。なので今の関係は婚姻前の婚約者に近い。紫も学生、未だ現役真っ只中の身だ。折神家としての仕事も大事だが、それと同じく刀使としての仕事も重要。これには安堵の息を吐いた。

 しかし。

 

「紫お姉ちゃんおっぱいおっきいー」

「!?」

 

「紫お姉ちゃん〜」

「急に抱き着かないでくれ」

(はあ、困ったものだ……)

 

 標と紫は最低でも週に一度、顔を合わせる。互いへの理解を深める。その名目で引き合わされ、二人きりにされる。紫の家に行ったり標の方の家に行ったり。基本交互に家を行き来しながら交流を行っていった。

 この標との交流が最近紫の頭を悩ませていた。標は二人だけの状況になるとスキンシップが激しくなる。ボディタッチは当たり前、体から離れている時間の方が少ないくらいだ。

 ただ抱き着いたりするのならば紫もそこまでは気にしない。だが問題は抱き着いてきた後の標の手の動きにある。

 胸、尻、太腿、足。節操なく遠慮なしに手の平で触り、もみもみと手を動かす。

 

(また、か。はあ……どうしたものか)

 

 初めて出会った時に抱き着かれ、エスカレートした今は好き放題に体を弄られている。標を厳しく叱るのは難しい。この標の父は息子に甘く、その溺愛ぶりは有名なのだ。仮に彼を泣かせてしまった場合、下手をすれば標の父が紫へと難色を示す可能性も有り得る。そうなると困るのは紫、延いては折神家だ。

 百という数値が出てしまった以上、標という少年の代わりは何処を探してもいない。一時の怒り、不快感で全てを台無しにするかもしれないのなら、紫は黙して耐えるしかないのだ。

 

「もみもみ」

「……っ! 標君、他人の体に触れるならば本人に許可を取ってからにするんだ。それが異性なら──んっ♡ と、特にだっ!」

「あ、今の気持ち良かった? 紫お姉ちゃん」

「──そんな事はない!」

 

 紫の葛藤なぞ気にせず、標は目の前にある乳肉を揉みしだく。説教は聞き流し、していたのは彼女の乳首を探し当てる事。性経験が真っさらな紫の肉体はまだ女の悦びを知ってはいない。

 恐らくだが自らを慰めるという行為も少ないのだろう。今日も会ってから柔肉を揉んでいるというのに、その反応はやや淡白だった。

 しかし会う度にセクハラをかましていた成果は徐々にだが実ってきたようで。少し硬くなった突起を指で探し当て、人差し指と親指でぐっと摘んでやる。

 すると説教の途中なのに甘い女の声が漏れ出た。やったねと心の中で思いつつ、とぼけた態度で尋ねてみる。流石に恥ずかしいという気持ちが大きかったのか、頬を急速に赤らめて紫はふいっとそっぽを向いてしまった。

 

(くっ、自分から触るのとでこうも違うとは……恥ずかしくて正面から顔が見れん!)

「女の人って、おっぱい触られると気持ち良いんだっけ?」

「……」

「紫お姉ちゃんのさっきの声、凄く可愛かったよ」

「──っ!!? か、誂うな!!」

 

 強く出れないのもあるが単純に彼と話すと調子が狂う。子供なのに何処か余裕のある態度が紫のテンポをズラす。一回りも下の少年に手玉に取られる。屈辱的で赤面物だ。この日はこれ以上言葉は発さず、黙って続く彼のセクハラを受け続けた。

 

「ねぇねぇ」

「何だ?」

「キスしよ。紫お姉ちゃんと僕で」

「な、な、何を急に言うんだ! 君は!!」

(反応が可愛いなこの人)

 

 前の日から今日で数日が経つ。変わらず標は胸か尻に手を這わせ、ぐにぐにと揉みながら話し掛けていた。対する紫は半ば諦めているのか振られた話題には答えるが、振り払おうとも指摘しようともしない。

 かなり標からのセクハラに慣れてきた様子の紫。その態度を見て標は次のステップへと移るのを決めた。

 

「そ、そのような事、本格的に式を挙げてからだ! 君にはまだ早い!」

「えー、でもさぁ、僕達殆ど夫婦みたいなものでしょ? ならいいじゃんキスしても」

「そういう問題ではない!」

(クソガキ仕草も結構楽しいなぁ)

 

 次の段階はキス、唇を合わせる事。いきなりの提案に紫は正座から立ち上がり、座る標を見下ろしながらも慌てている。初対面では鉄面皮な印象であったが、距離を縮めれば意外と感情豊かな女性であったようだ。

 セクハラには寛容になりつつあった紫も、それは駄目だと再び拒否する姿勢が出て来ている。

 

「とにかく待て。……婚姻を本格的に結んだなら幾らでもする」

「今してよ」

「駄目だ!」

 

 やはりただ頼んだだけではガードが硬く。千日手の状態が続いていく。

 

(これは効くかな?)

「僕、紫お姉ちゃんが大好きだよ」

「きゅ、急になんだ。標君」

「でも毎日は紫お姉ちゃんに会えないから、不安なんだ。他の人にお姉ちゃんを取られないかって」

「……心配せずとも私は君の妻になる。それは決まっている事だ」

 

 性への興味からグイグイと攻める姿勢から少し変化を加える。目を合わせて紫の瞳を見ながらゆっくりと話していく。何故急に接吻を求めてきたのか、それは標の心に幾らかの不安があったからだと彼女へ認識させる。

 

「それでも心配なんだ。紫お姉ちゃんも他の男の人がいいのかなって……」

「そんな事はない。考えすぎだ」

「ならキスさせてよ」

「…………」

 

 押し全開な態度から不安を見せる弱気な攻めへと変える。攻め方はワンパターンではいけない。偶にはこうして工夫を足すことも肝要だ。

 果たしてその効果はあったのか。先程までの拒否一辺倒な様子から迷いを感じる雰囲気へと変わる紫。

 

「……一回だけだ。そしてこの事は誰にも言わないと約束出来るか?」

「え、いいの!?」

「まだ早いが何れは経験する事。それで君の不安が和らぐのならこれも一つの手だろう」

「やったー!」

(よし。上手くいった)

 

 攻め方を変えたのは正解だった。その御蔭で次のステップへと進めた。許可を与えた時には凛とした態度の紫だったが、喜ぶ標が近くまで寄り、顔を近づけてくると恥ずかしくなってきたようだ。

 

(その場の勢いに流されてしまったか……? いやしかし彼は喜んでいるようだし……)

「紫お姉ちゃん。僕からしてもいい?」

「あ、ああ。構わない……」

(……初めての接吻。まさかこんな形になるとは)

 

 目の前に標の顔はある。しかし中々踏ん切りがつかず、躊躇いが無情に時間の針を動かしていく。これは自分から行った方がいいなと思った標は、紫に許可を貰ってからゆっくりと顔を更に近づけていった。

 

「ん……」

「……紫お姉ちゃんの唇、凄く柔らかかったよ。それにちょっと濡れてた」

「余計な事は言わなくていい!!」

(くぅぅ、は、恥ずかしい事この上ない! 穴があったら入りたいとはこの事か!)

(顔真っ赤で可愛い)

 

 折神紫。初めてのキスはあっさりと終わる。喪失感は意外となく、それ以上に感じたのは頬が熱くなる程の恥ずかしさ。まともに顔を上げられなかった。自らの唇を奪った相手の顔を直視出来ず、紫はギュッと目を瞑る。

 

「もう一回してもいい?」

「好きにしろ……!」

 

 一度だけと約束はしたが、半ばやけくそ気味になった紫はそう返してしまう。そのせいで更に恥ずかしさを増す事態になるのだが、この時の紫にはそこまで気を回す余裕がなかった。

 

***

 

「ちゅう、ちゅる……」

「れろ、ぢゅうぅ、んっ……!」

(会って早々か。全く……)

 

「紫お姉ちゃんの唇美味しい」

「……余計な事は言わなくていい」

 

 一度接吻を交わしてからはキスを行う頻度も増えた。紫、または標が顔を出し、二人だけの交流が始まれば標の方から迫って来る。その行動を紫は受け入れ、キスを二人が交わすのは日常になってきた。

 

「ん──っ♡♡」

 

 唇を合わせるキスからいつの間にか舌を絡めるキスへと変わったのは何時だったか。ぴちゃぴちゃと接吻の合間に鳴る水音が羞恥心と興奮を駆り立てる。

 キスをしている時も標の手は落ち着かない。今日はその手の平を二つの丘へと向け、指で乳輪辺りをなぞっている。むず痒い快感が全身を駆け巡り、もぞもぞとどうしても動いてしまう。

 そんな快感を与えられていれば、みるみるうちに乳頭は硬くピンと立っていき。それを見逃さない標は指の腹で突起を強く摘んだ。そうなればディープキスの合間に甘い声が出てしまうのも仕方のない事だ。

 

「気持ち良かった?」

「答えん」

「拗ねてる紫お姉ちゃんも可愛いね」

「──っ! 本当にっ、君という奴は! ……はあ」

(調子が狂う……)

 

 キスを楽しみながら紫の肉体も堪能する。時々軽く絶頂を迎えるよう、快感を高めてやればびくんと跳ねたり、プルプルと震えたりするのだからとても楽しい。

 己が絶頂に達した事には決して触れず、その時は快感の波が引くまで少し静止してから、何事もなかったかのように再び動き出す。

 決して快感には流されない。そんな紫の意思を標は感じた。逆にそれが良くも感じるのだが、紫自身は気付いていない。

 

「紫お姉ちゃん、膝枕して」

「構わん。寝転がるといい」

(姉っていうのもいいなぁ)

(何時もこのくらいの頼みなら良いのだが)

 

 口づけや体を弄るのには当然抵抗を見せたが。単純に甘える行為には紫は否を挟まない。だから性欲を満たす時以外はこうして標も甘えている。

 実の姉なんて存在は居ない。なので試しに甘えてみたが結構良い。年上の女性に寄りかかるのは幸福の一つなのかもしれない。

 

「紫お姉ちゃん、見てよこれ」

「……急に何だ」

 

 今日も会い、キスを交わしてから会話に入る。けれど今回違ったのは紫も気付いている標の下半身の膨らみだった。舌を絡ませる口づけをしていた時からお腹の辺りに当たっていた。

 紫が正座をし、その前に標が立つ。その位置関係からして彼の物はお腹に当たりやすくなるのだ。

 

「紫お姉ちゃんの事考えると何時もこうなるんだ」

「そうか」

 

 ズボンの下から突き破らんと出そうな代物。それを見せ付けようと腰を突き出しても、紫は恥ずかしいのか目を逸らす。またその反応が可愛いなと思いながら、標は続きを話していく。

 

「紫お姉ちゃんと会う前の日には自分で処理してるんだ。じゃないと直ぐに硬くなっちゃうからさ」

「そ、そうか……」

 

 赤裸々に語られるのは標の性事情。判断計に登録される年齢ならば既に男としての機能を備えているのは当然。しかし、未だ〇学生の少年から聞くと何とも言えない感情も覚えてしまう。

 

「でも最近僕の手でするのだと刺激が足りないんだ。だから昨日もあんまり出せなかったよ」

「……」

「それで紫お姉ちゃんに一つお願いしたいんだけど」

「何だ?」

 

「性処理に他の女の人を使ってもいい?」

「…………何だと?」

「使用人のお姉さんに性処理してもらおうかなって」

「…………」

 

 折神紫は予想をしていた。これまでの経験から次はこの下半身から屹立している物を世話して欲しい。そう懇願されるのだと考えていた。

 流石にそれだけは駄目だ。唇を合わせる行為すらも時々早まったと後悔しているのだから、今回ばかりはどのような理由であっても断るつもりだった。

 だが事態は紫が予測した展開とは異なり、やや困惑した心持ちのまま紫は標の頼みを聞く。

 

「本当なら紫お姉ちゃんにして欲しいけど、結婚する前だから駄目だよね?」

「当然だ。今の君と私では……まだ早い」

「うん。だからこれは他の人に頼んで処理しようって思ったんだ」

「し、しかしだな……幾ら使用人とはいえ、その様な事を命じるのは……どうかと思うのだが」

 

 男の一物は欲が堪ったなら放出しないと体に悪いらしい。そして放出の為には多少の快感が必要なのも紫は知ってはいる。この時に、ならば何か道具を使うのはどうかと提案出来なかったのは、そこまでの知識は彼女になかったからである。

 

「結婚する人が居るのに、他の女の人にも手を出したら浮気なんだっけ?」

「そうだ。断じて許されない行為だ」

「だから手でしてもらうだけにするね!」

「……そういう問題ではない。標君」

 

 紫は頭を悩ませた。確かに頼まれたところで標の性処理を行うかと聞かれれば否だ。彼なりに考えて提案したのは分かるがどうにも呑み込めない。

 

(全く……君は女であれば誰でもいいのか?)

 

 標の案への反発はその様な事に使用人を使う事への忌避。それと紫自身も気付いてはいないだろうが、少しの苛立ちから来ている。

 その苛立ちは、使用人の女性に標が性処理をされている所を想像してから生まれたとだけは言っておく。

 

「はあ……仕方あるまい」

「ん? どうしたの」

「してやろう私が、その性処理を。だから先程言った事はするな」

(──よし!)

 

 悩みに悩み、紫は重々しく口を開いた。大きな溜息と共に。未来の夫の世話を焼くのは妻として当然の事。些か妻としての顔を出すのは早いとは思う。けれどこのままでは彼の性欲が他者にも向いてしまう。それは避けたい。

 ぐるぐると頭の中で考えた末に、紫は手でだけする事を条件に標の性欲処理を請け負った。予想していた展開に持ち込め、標は心の中で喜びを表す。

 

「こ、こう握ればいいのだな?」

「そうそう。優しく握ってね」

(直接見るとやはり違う……! こ、こんなに大きく太いものなのか?)

 

 上手く言質を取れたなら直ぐに行動へと移る。今回二人が居るのは和室。標側の家の一室で顔を合わせている。流石に其処で始めるのは躊躇われたので場所を移し、トイレへと向かう。

 個室で鍵が掛けられ、尚且つ紙も流す場所もある。うってつけの場所がトイレであった。

 

「ああっ、そのくらいの強さで扱いて……!」

「へ、変な声を上げるな! 分かった、こうか……?」

 

 ズボンから出たそうな一物を視界に入れてから思ってはいた。知識として得ていたものとはかけ離れたサイズ。隠れている状態でもそうだったのだ。直に見ればその大きさは目を見張る。

 

(……入るのか? これが……)

 

 つい想像してしまったのはこの雄棒で貫かれる瞬間。何時かは必ず来る。寧ろ行為、その後が本命。決して避けては通れない。

 

「うっ!」

「──っ!?」

(これが射精……暴れながら脈打っている……)

「はー……気持ち良かった。ありがとう、紫お姉ちゃん」

「……あ、ああ」

(まだ、硬いな……)

 

 男としての象徴を握りながら手で慰める行為。頭の中は否応なく桃色の思考へと汚染されていく。

 

「またお願いしてもいい?」

(出せば多少落ち着くと聞いたが……)

「構わない。つ、続けるぞ」

 

***

 

「んっ、ん……んっ」

「そうそう上手だよ。もっと強く挟んで」

(……間近で見ると凄まじいな。彼のは)

 

 トイレの便器に標は座り。その前に膝立ちの体勢で紫が屈む。何回も手淫を経験し、徐々にその快楽に慣れてきたと標は言う。それに合わせて、紫の手コキでも中々射精しなくなる素振りを見せると、次の手段として提案した方法をあっさりと受け入れてくれた。

 

(こんな事、一体何処で覚えてきたのやら)

 

 胸を使うという行為に始めは難色を示した。だが此処で引いてしまえば性処理は滞りなく行えない。既に前の手段では効果が薄い。性欲を溜めたまま標を放り出せば何をするか。

 

「乳首がつんと立ってる。お姉ちゃんも期待してるの?」

「馬鹿を言うな。君に触れられたから……んっ、反応しただけに過ぎん」

「えいっ」

「──っ♡♡ きゅ、急に摘むな!」

「おっぱい吸ってもいい?」

「駄目だ!!」

 

 衣服に手を掛け、紫色のブラを外す。じっと見つめられた状態で衣服を取り払うのは気が進まなかったのか。所々で手が止まる。だがその度に標が先を促すと渋々といった様子で服を開けていく。

 上半身だけだが裸になり、胸を両腕で隠しながら紫は標の前に立つ。屈んでと言われればそのまま屈み。する前にじっくり見たいと言えば少し躊躇してから腕を開いた。

 

「おっぱい柔らかいね。流石にここには筋肉つかないんだ」

「んっ、あっ……そうらしいな……! 刀を振るう際に邪魔だから、もう少し小さいと良かったのだが」

「おっぱいは大きい方が好きだけどな、僕」

(本当はどっちでも好きだけど)

「だろうな。出会った時から今日まで、揉まなかった日はなかった」

 

 直に触れられるのは初めてだが服越しに触られたのは数え切れない程。裸体という事で始めは恥ずかしくはあったのに、徐々に揉まれていくと何時もの感覚に近付いて来る。

 カリカリと直接乳頭を引っ掻かれる感覚。手の肌が吸い付く感覚にはつい声が出てしまうが。それはそれとして慣れてきた。

 

「よいしょ。じゃあよろしくね」

「わ、分かっている。……先ずは挟めばいいのか? んぅっ……」

「ローションあるから使って」

(……用意周到だな)

 

 満足するまで生乳を堪能したら本命へと移る。標は下半身だけを露出し、屹立した魔羅を外気へと晒す。生の肉棒を見るのは始めてではないが、つい目を逸らしてしまうのはその規格外さ故だ。

 

「あー……紫お姉ちゃんのおっぱいまんこ気持ちいいよ」

「わざわざそんな言葉で言うな! ……気持ち良いか?」

「うん。最高」

「そうか……なら良い。出すまで続けるぞ」

(ふぅ……♡ 胸の間から熱を感じる……何だか変な気分だ……)

 

 充分に大きいと言える紫の胸部は標のペニスを確りと挟みきった。先端は谷間の先から少しはみ出てしまうが気にならない。人肌の温もりを感じながら包まれるのは心地良い。

 

「紫お姉ちゃん……」

「んっ、ん、ん……何だ?」

「パイズリって始めて?」

「パイ……!? と、当然だろう。君以外に経験はない」

(分かりきった事でも言葉で聞くと良いね〜)

 

 標に仕込まれる前が清い身だというのは知っている。けれど敢えて分かっている事でもこうして直接聞きたくなるのだ。その方が興奮する。

 

「出したいから強めに挟んで……!」

「ん、こうか……? 痛かったら言ってくれ」

「いい感じ……!」

 

「──はぁ、はぁ……出るっ!」

「んっ♡ 出せ、私の胸の中で果てるがいい……!」

「くっ!!」

「──んんっ♡♡」

 

 昂り始めた気持ちは紫を火照らせたのか柄にもない言葉を吐かせてしまう。ドクドクと先端から溢れ出した液は紫の顔、胸を白く汚していく。

 

「ふぅ……ごめんね、顔にかかっちゃった」

「……構わん。ある程度は承知の上だ。それよりも、まだ足りないのか? 君のは硬いままに感じるが」

「おっぱいに挟まれてると興奮しちゃって。もう一回いい?」

「元気な事だ……良いだろう」

 

 その後も胸を使っての性処理は続けられた。

 

***

 

「ちゅる、ちゅう、れろ、ちゅぱ……」

「お姉ちゃん、キスしたらこっちもお願い」

「分かっている。あむっ、忙しいな君は……れる、ちゅうぅ……んむっ」

 

 裸の付き合い。子供という立場を利用し交流の一環として紫と風呂に入る様になった。勿論二人だけで。そうなれば自然と体を触れ合わせる交流も重ね、今は二人仲良く湯船に浸かりながら舌を絡ませている。

 人間二人。それどころか数人が入っても余裕がある浴槽。なのに体を密着させて、正面から抱き合い唇は合わさり続ける。

 

「さあ、使え」

 

 ざばぁと紫が湯船から立ち上がると水の音が響く。鍛えられた靱やかな肉体が目の前で惜しげもなく見せ付けられた。今更標に裸体を見られるのは少しの恥しか覚えない。紫は背中を見せ、お尻を突き上げると標に目で合図を送る。

 

「うっ……お姉ちゃんのお股に挟まれてる……!」

「一々解説しなくていい。さっさと出せ」

「ふっ、ふっ……!」

「ん……」

 

 段階を踏み進んでいった行為は素股と呼ばれるプレイにまで到達した。紫の女。その最たる部位には到達出来ていないが此処までは来ている。

 後ろから腰付近を掴み、閉じられた股の間に肉棒を沈ませる。締め付けは紫の匙加減で都度変化し、中々の快感と変化が肉棒を通して標へと伝わって来る。

 

「好き、好きだよお姉ちゃん!」

「ああ、私もだ。標君」

(力強く腰を打ち付けられると……何とも言えない気分になるな……♡)

 

 挿入するべき場所にはされてないが体勢は交わりそのものに近い。だから少し水気を帯びた肌同士の衝突音が浴室には響き、標にも紫にも性的な興奮を与えていく。

 標のお願いで言葉だけでいいからと行うようになった愛の囁き合いも、少しづつだが効果は出て来ている。例え紫に標への想いがなかったとしても、自己暗示のように何回、そう性処理の度に口に出して言っていれば内面に変化が出る。

 

「うっ!」

「沢山出たな。とはいえまだするのだろう?」

「うん!」

「ああっ♡ 全く……今度は胸も揉むのか。仕方のない……♡」

 

 顕著なのが紫の反応。前なら恥ずかしがる時以外は表情が変わらなかった。それが今は軽くだが微笑みを向けて標へと振り返る。股の間に挟んだペニス。その先端を指先でなぞり、まだするか?と笑う。

 肯定の返答を返せば呆れはするがそれも柔らかい反応。後ろから胸を鷲掴んでも怒りはしない。

 

「お姉ちゃん、此(・)処(・)にも挿れさせてよ!」

「んあっ♡ あうっ……♡ 駄目だ……っ! 何時も言っているがまだ早い! 結納が済んだら幾らでもさせてやる……だからまだ待ってくれ」

(うーん……もう少し焦らさないと駄目か)

「くっ……出すよ!」

「ああ、いっぱい出せっ♡♡」

 

 とはいえ元々の貞操観念が高い故か中々本番まではいけない。小細工で好感度は稼げても最後の一線がだ。素股で射精へと導かれながら、標はどうするか思案していた。

 

***

 

「な、何を言っているんだ君は!?」

「駄目?」

「駄目に決まっている! その様なふ、不浄の穴でしたいなど、言語道断!」

「でも慣れると気持ち良いらしいよ?」

「そういう事ではない!!」

 

 今日も紫へと抱き着き手を回しながら話をする。今では完全に慣れたのか何も言わなくなった。最早当たり前として受け入れているのかもしれない。

 そんな体勢で切り出したのはお尻の穴を使い、紫と交合したいというお願いだった。当然この提案には猛反発が返って来る。此処までは予想通りだ。

 

「お姉ちゃんの此処はまだ使えないし、だけど僕お姉ちゃんとセックスしたい。だからもう一つの穴を使えばいいかなって思ったんだ」

「あっ……♡ こら、やめ……♡」

「駄目?」

「擦るな……っ♡ ああっ♡ いっ──♡」

 

 ズボンの隙間から手を入れてショーツの上から秘所をなぞる。上に下に指で擦り、じんわりと湿ってくれば膨らんだ豆を指で押した。初めてした時から回数を重ねる毎に、手加減をなくしていくと紫はあっという間に絶頂を迎えるようになり、今もガクガクと全身を震わせていた。

 

「ちゅう……ね、しようよ」

「ちゅる……♡ れろ、ちゅうぅ……♡ わ、分かった……♡ んむっ♡ 好きにするがいい……♡」

 

 それから数十分。紫の秘部を苛めて絶頂を繰り返し与えた。最後にはとろんとした瞳に表情で標のお願いへと頭を縦に振る。本番には到達してないが着々と進んだ調教の甲斐はあり、紫は標に従う事が増えていった。

 

「──んん゙っ♡♡ いい゙ぃ゙ぃ゙っ゙♡♡♡」

「うわ、凄い声だね。どう? 玩具じゃないオチンチンの感想は?」

「んん゙ん゙♡♡ くるっ゙♡♡ くるぅ゙ぅ゙ぅ゙♡♡♡」

 

 許可を取れば後は早い。何度かの玩具、指を使った拡張を行い、ペニスを挿れるのに充分になったら本番へと移る。

 この日はアナルセックス当日。ゴムを着けた熱り立つ肉棒は紫の菊穴を刺し貫き、見事奥深くまで到達した。

 

「凄い締め付け……! お姉ちゃんのケツマンコ最高だよ!」

「んああ゙あ゙♡♡ 急に♡ 急に引き抜くなっ゙♡ 変になるっ゙♡」

「それ!」

「──んぃ゙ぃ゙ぃ゙♡♡♡」

 

 四つん這いにさせた紫を後ろから貫く。獣のような体勢で標は腰を振り、尻穴を犯していく。菊穴という構造上入ってくる時よりも出て行く時の方が快感を得やすい。

 じっくりと行った開発は効果を出し、既にお尻の穴でも快感を得る事は可能だ。

 

「玩具と僕のオチンチンとどっちが好き!?」

「ふっ゙♡ ふーっ゙♡ ふーっ゙♡♡ それは♡ それは……っ゙♡♡」

「ほら! 答えてよ!」

「君の゙っ゙♡♡ 君のチンポの方が気持ち良いっ゙♡♡ だから……止めないでくれっ゙♡♡」

「ふんっ!!」

「んん〜〜〜っ゙♡♡ おぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙ぅ゙♡♡♡」

 

 標に尻穴を穿られて紫は悦びを感じている。其処にかつての思慮深い顔付きは微塵も残っていない。着実に時間を掛け、段階を踏んで行われた調教。

 

「んっ♡ ちゅう♡ ぢゅるる……♡ ぷはっ……♡」

「キスもすっかり上手になったね。紫お姉ちゃん」

「君のせいだ……♡ 何時も会うと直ぐに強請るだろう……んむ、ちゅる、れろれろ……♡」

 

 キス一つ取っても格段に上達している。標に教えられて仕込まれた口技はすっかり標を満足させる領域に至った。

 

「よしよし。よく頑張ったね」

「頭を撫でるな……♡」

「嫌? 嫌ならやらないけど」

「……君がしたいのならすればいい。ただ、私はもう子供ではない。やや気恥ずかしいだけだ」

「よーしよしよし」

「ん……♡ 遠慮がないな……君は♡」

 

 これも一つの調教。褒められる事で紫は喜びを感じ、恥じらいながらも悪い気分にはなっていない。事ある毎に理由を付けて褒めて撫でるという行為は徐々に無意識に、紫に標への従属心を植え付けていった。

 元々褒められる、頭を撫でられるというのは嫌いではなかった様子。優秀さ故に物覚えが良く褒められ慣れていない。そんな一面が、思ったよりも頭を撫でられる事の忌避感の薄さへと繋がった。

 

「お姉ちゃんのケツマンコもぎゅうぎゅう締め付けてるし、そろそろ出してもいい?」

「ああ……私のケツマンコで果ててくれ♡ 私も、君の精液の熱を感じたくなってきた所だ……」

「それじゃあお望み通り!」

「──んおっ♡♡ そうだ♡ もっと打ち付けっ♡ 君の肉棒を私の菊穴に突き入れて♡♡ たっぷりと教え込んでくれっ♡♡ んんんっ♡♡」

 

 休憩がてらに頭を撫でる作業も中止。いよいよ射精に向けて力強く腰を振り始める。拡張したとはいえ標のペニスを受け入れるにはまだ狭めな穴。挿入には成功したが絶えず全方向からキツく締め付けている。

 痛みは何とか感じないが、痛みギリギリのキツイ締め上げはペニスには毒だ。頑張って耐えていないとふとした弾みで射精してしまいそうになる。

 

「れろ、れろ……! ぢゅるる……!」

「そ、其処は舐めるな♡♡ 汗が出ているから汚いだろう♡」

「ぢゅるる! ぢゅう!!」

(背中に舌が♡ 舐められている♡♡ 彼に舐められながら尻穴を犯されている♡♡)

 

 バックの体勢から腰を振り、前屈みの状態に。そうすれば目の前にあるのは紫のシミ一つない背中。交合の激しさからじんわりと発汗して汗が滲む。その汗を舐め取る様に舌を這わせながら標は前後に激しく腰を振った。

 紫は羞恥も勿論感じてはいたが、それ以上にゾクゾクとした痺れを全身に感じていた。

 

(ふぅ、ふぅ♡ 彼に求められていると、胸の高鳴りが抑えきれん……♡)

「出すよ、出すよ。紫お姉ちゃん……!」

「来いっ♡♡ 私のケツマンコの中に沢山出すんだ♡♡」

「くぅぅぅ……!!」

「あああ゙あ゙──♡♡♡♡」

 

 穴の中にある壁を削ぐように標の肉棒は出たり入ったりする。我慢を重ねた肉棒は紫の中で膨張していき、それに合わせて紫の声も野太いものに変わっていった。

 いよいよその時が訪れ、紫の尻穴には大量の種付け液が放出された。だが肛門性交という事でゴムはきちんと着けらている。ゴム越しにザーメンを感じる羽目にはなったが、それでも今までとは格別に違う快感を紫は得ていた。

 

「ふー……めっちゃ出たぁ……」

「あうっ゙♡ おおうっ……♡♡」

(菊穴ではあったが……これが男の欲望を受け止める悦び♡♡ だ、駄目だ……♡ これは一度でも味わってしまえばもう取り返しが──)

「うっ、まだ出る……!」

「──んおっ゙♡♡」

 

「一旦引っこ抜くよ」

「んいっ゙♡♡」

「見て見て、ゴム凄い膨らんでる。沢山出たんだね」

「ふぅ、ふぅ……♡ 確かに凄い量だ……♡」

「あ、そうだ! いい事思い付いた!」

「?」

 

 そう言うと標は脱ぎ捨てた衣服の中からベルトを取り出す。そしてそのベルトを全裸の紫に着ける様に命じた。

 

「これでゴムを腰にぶら下げられるね」

「な、何の意味があるんだ? これは」

 

 腰からずり落ちない程度にベルトを装着すると、ベルトに先程出来た精液が溜まったゴムを括り付ける。こうする事で今の紫は腰からザーメンゴムをぶら下げて状態になる。

 

「こうした方がエロいからだよ! 腰にいっぱい着けるくらいに今日はセックスするから! 良いよね?」

「……こ、腰いっぱいに♡ 君が喜ぶのなら、私も構わない……♡」

「二回戦目始めるよ、紫お姉ちゃん!」

「あ、ああ……♡ 分かった……♡」

(駄目だ♡ 私はもう、先程の快楽を忘れられそうにない……♡ 断れない……♡)

 

 知らなければ良かった。知っていなければ断れた。だが一度でも快楽を堪能してしまえば逃れられる筈もなく。丁寧に目の前の少年に開花されてきた女(・)は、その一度の快感を極上の域まで到達させる。

 極上の女の悦び。また味わいたい。次だけなら……。そんな甘い囁きに誘われるがまま、紫は目の前の少年に向けて再び菊穴を差し出した。

 

「いくっ゙♡♡ おおうっ゙♡ 尻穴の中が、君ので塗り潰されていく♡♡ 駄目だ♡ もう……っ゙♡♡」

「お尻の穴の中に、いっぱいマーキングしてあげる! そらっ!」

「おおお゙お゙っ゙♡♡♡♡」

 

「お姉ちゃん、でんぐり返しみたいになってる。やっぱり恥ずかしい?」

「当たり前だ♡ こんな、こんな体勢では全部見えてしまう♡ だが、君の頼みだから仕方ないのだ♡♡」

「ちゅう、ちゅるる……」

「ちゅる♡ れろ、ぢゅるる……♡ あむっ♡ 標君……っ♡♡ もっとだ……♡♡」

 

 体位を変え、射精をする度にゴムを着け直して肛門性交に没頭する。標は元から性に従順だったが、此処に来て紫も吹っ切れたのか貪欲に快感を求めている。標の顔が近付けば紫からキスを迫る程だ。

 

「ふぅ、ふぅ……最後の一発……!」

「あああ……♡♡ 来た……♡」

「これで十個目。腰の周りにも沢山付いてる」

「はぁ、はぁ♡ こんなにも大量に出すとは……♡ ゴムを使ってなければ、君の精液だらけになっていたな……♡」

「腰にいっぱいコンドーム着けて、めっちゃエロいよ紫お姉ちゃん」

「まじまじと見ないでほしい……見られると恥ずかしいんだ……♡」

 

「次は僕のオチンチンから出たザーメンで、体中マーキングしてあげる。僕のお嫁さんだって誰にでも分かるようにね」

「っ♡♡ そ、それは流石にだな……♡」

 

***

 

「ふうっ……! んうっ……♡」

(標君♡ 標君……♡)

 

 暗闇に包まれた時間。紫は手を下腹部へと移動させ所謂自慰行為に耽っていた。理由は単純。欲求不満だからだ。標が父の付き添いに海外へと足を運び、暫くは会えないと言われた時には多少は我慢出来ると思っていた。

 だが頻繁に彼に会ってはその若い肉体に雌の悦びを教えられた。今では憎からず彼の事を想う様になり、体の反応は著しく良くなっている。

 

『ぴちゃ……れろれろ……ずるるるっ!!』

『はあ……っ♡♡ 今吸われると……! いくっ──♡♡』

『顔中に掛けられちゃったね』

『す、済まない……♡』

 

 番の儀式を行ってはいないがそれ以外のプレイは全て行っている。最早使命だから彼と結ばれるのではなく、体が心が彼に屈して媚びていた。

 

『ほら、挨拶してよ』

『……今日も君のオチンポ様に奉仕する折神紫だ♡ 今回はこの口……♡ れろぉ……♡ 舌でザーメンを吐き出させてもらうぞ♡♡』

『よし。しゃぶっていいよ』

『──あむっ♡ ずろろろっ♡ れろれろ……じゅるる♡♡』

 

 男に媚びて喜ばせる為にだけあるフェラチオ。アナルセックスを経験してからは、すんなりと受け入れるようになってしまった。

 二人きりになるまでは怜悧な面持ちでいたのに。二人きりになり、標に命令されれば直ぐ様女の顔に早変わりする。

 

『じゅるる♡♡ ぐぽっ♡ ぐぽっ♡ ふーっ♡』

『くっ……! 今日も最高だよ紫お姉ちゃん……!』

『んっ……♡』

 

 目の前に居る小さな雄に侍る。それが幸せで嬉しいと頭が認識している。もう手遅れでどうしようもない。少しづつ変えられていった心は完全に彼の好みの形へと変化を遂げた。

 

「はぁ…♡ はぁ…♡ 早く、早く帰って来てくれ……♡」

(私はもう、君と君のモノが欲しくて仕方ないんだ……♡)

 

 標に弄ばれた記憶を肴に自慰を行う。然しこの程度の快感では満足に程遠い。自らが行う指捌きより彼の指で遊ばれる方が何倍も気持ちが良い。

 

「っ! 彼からだ……!」

『紫お姉ちゃんに貰ったパンツで今日もオナニーしたんだ。動画送るからお姉ちゃんのも頂戴』

「……私のショーツがこんなに精液だらけに♡ 凄いな……♡ ……動画はこうか? んうっ……!」

 

 唯一待ち望んでいるのは標から送られる動画か画像。携帯端末で撮影した物が一日に何個か送られてくる。これをオナニーのオカズにする事でギリギリ紫の理性は保たれている。

 

「あむっ♡ れろ♡ ちゅるる♡ ぢゅるる……♡」

「ん、凄い勢い……紫お姉ちゃん……!」

(大分焦らした甲斐があったな)

「はむっ♡ ちゅるる……♡ れろちゅぱ……♡♡」

 

 標が用事を終えて帰って来た頃には紫はほぼ暴走状態。それが狙いだったとはいえ予想以上の結果だ。快楽を覚えたばかりの紫に理由を付けて待てをさせたのは正解だった。

 

「ぷはっ、紫お姉ちゃん」

「んっ♡ ちゅぱ……ちゅうぅ……んむっ、んむっ♡ はぁ、はぁ……何だ?」

「僕、紫お姉ちゃんのおまんこでセックスしたい」

「──っ♡ それは……」

「紫お姉ちゃんもしたいでしょ?」

「…………♡」

 

 標の言葉に紫の動きが止まる。紫自身が定めた最後の一線。それは婚姻前に性器を合わせた交わりをしない事。それだけはしないと心に決めていた。

 

「射精する時は必ず外に出すから……ゴムも着けるから……」

「うっ……しかし……」

「おまんこでセックスはしてないのにあんなに気持ち良かったんだよ? 一度で良いからおまんこでの気持ち良さも知りたいでしょ?」

「だが……それは……」

「何よりお姉ちゃんと本当に繋がりたいんだ」

「あ……う……♡」

 

 揺れる。揺れる。彼の瞳を見ていると心が揺れる。いつの間にか握らされた手の平からは肉棒の熱を感じる。このペニスで貫かれたらどれ程気持ち良いだろう。それに彼が言った様に一つになりたいという想いは紫にもある。

 

「──わ、分かった。だがその代わり、絶対に誰にも公言しない事を誓ってくれ……!」

「勿論! 僕と紫お姉ちゃんだけの秘密だよ!」

 

 小さな肉体に秘められた欲望に絡み取られ、漸く彼女は縦に首を振る。この先に進めば完全に後戻り出来なくなる。それを直感しながら。

 

「初めてだから生でもいいよね?」

「ああ……構わない」

「亀頭が入り口に触れた。これから僕のチンポがお姉ちゃんの初めてを奪うんだ」

「……ん♡♡」

 

 産まれた姿のまま紫と標は向き合う。仰向けに寝転がり紫は標を見上げる。その上から覆い被さった標は自らのペニスを蜜壺への入り口へと宛てがった。

 勢いに流された部分はあるが、憎からず想う相手に処女を捧げる瞬間は緊張する。紫はいよいよ来る剛直に身震いし、ゴクリと生唾を飲んだ。

 

「──ぐっ♡♡ かはっ……!!」

「うあ……キツイけど温かくて包まれてるみたい……! これが紫お姉ちゃんのおまんこ……!」

(い、痛みはある♡ しかし……それ以上に感じるこの快感……! これが男児と交わる悦びかっ♡♡)

 

 丁寧に慣らされた紫の雌肉は標の肉棒をすんなりと受け入れさせた。キスから始まり昂ぶっていた体は充分に蜜を垂らし、とろとろと言われる程に万端である。

 痛みは殆どない。貫かれた瞬間にやや感じた程度。時間が経てばみるみる痛みは引いていき、その代わりに快楽が蜜壺を満たしていくだろう。

 

「ふっ、ふっ……! それっ!」

「くぅぅぅ♡♡ 一旦、一旦止めてくれっ♡ 気持ち良いのが止まらない♡ このままでは頭がおかしく──馬鹿になってしまうっ゙っ゙♡♡」

「馬鹿になれ! 僕のチンポだけ欲しがる馬鹿な雌になっちゃえ!! 僕が毎日可愛がってあげるから!」

「駄目だ駄目だ駄目だ♡♡♡ 私は折神だ♡ 刀使なのだ♡♡ 淫蕩に耽り、使命を忘れる等──」

「──うるさい! イけっ!」

「お゙お゙お゙お゙お゙っ゙──♡♡♡♡ いくっ゙♡♡ いってしまうっ゙っ゙♡♡」

 

 手加減も手心も加えない。完全に折神紫を堕とすつもりでピストンを続ける。緩急をつけ。弱点を探り。口から出るのは言葉ではなく叫び声だけになるまで一心不乱に腰を振りまくった。

 

「一発目! 直ぐに二発目に行くよ!」

「んむっ♡ あむっ♡ 止まってくれ……! お願いだ……! 私は色狂いになりたくはないのだっ゙♡♡」

「なれ、なれ。僕の女になれ……!」

「なっている……! もうなっているぅぅ……♡♡ ──お゙っ゙♡♡」

(ああ……不味い♡ 思考がぼやけてきて……)

 

 ノンストップのセックスは終わらない。射精する前に抜くという暗黙の了解を破り膣内射精(なかだし)は行われる。快感で腰砕けになった紫にはそれを防ぐ事は出来ない。     

 凡百の雌の様に強引な雄に組み敷かれ、気の済むまで犯されるのを受け入れるしかないのだ。

 

「ふぅ……十発くらい出したけど、まだ耐えるの?」

「あ……当たり前──んあっ゙♡♡」

「じゃあまだしないとね」

(……い、何時まで耐えればいいんだ♡♡ もう許してくれ……♡)

 

 やろうと思えば標の精力に限りはない。折神紫が折れるまで標は種を注ぎ腰を振る。

 

「ほら、もう一回言って」

「私、折神紫は……♡ 標君のペニスが大好きな淫乱女だ♡♡ これからは何時でも股を開き……進んで奉仕を行う事を誓う……! だから今直ぐに精液を注いでくれっ♡♡ 頼むっ……♡♡」

「よく言えました──!」

「あああぁ♡♡♡ 君のザーメンが私の中で……!」

 

 途中からは紫が絶頂に達する前に止めるという繰り返し。止め処無く快感が流れ込む状態から一転。今度はイきたくてもイけない状況へと陥る。

 射精を堪え根比べを行うと先に音を上げたのは彼女の方だった。一度堰を切れば続けて墜ちていく。

 

「んちゅ、ちゅう♡ ちゅぱ……れろれろぉ……♡ んっ♡ あんっ♡ もっと突いてくれ、標君……♡」

「すっかり正直になったね、紫お姉ちゃん」

「君のせいだ……♡ 私が嫌がっても、許しを乞うてもこの巨根で貫き♡ 自分の都合のいい雌になるまでハメ続けた♡ もう私は君のオチンポが欲しくて欲しくて仕方ない女なんだ……♡♡」

「ちゅる……エロい顔最高だよお姉ちゃん。チンポが勃起しまくって収まらないよ……!」

「んんん♡♡ 更に中で膨らんだぞ♡♡ 堪らない──♡♡」

 

***

 

「あー満足満足。もう出ないや」

「ぢゅるぢゅる♡ れろれろじゅるる……♡ 全く……君は幼いながらに恐ろしい少年だな……♡ あむっ、ちゅるちゅぱ……♡ 私を無理矢理懐柔するとは……」

「紫お姉ちゃんは絶対に欲しかったからさ。色々頑張ったんだよ〜」

「ん……♡ 君の目論見通りになった訳か。 助平でませた狡猾な子供だ……♡」

 

 大量の種を紫に注ぎ込んだ標。今宵は元々標宅に泊まる予定であったので行為は夜遅くまで行われた。深夜。精が尽きるまで種付けを終えた標は、紫を伴って浴室の戸を開く。体中にこびり付いた汚れを互いに流し、改めて新しい寝間着へと袖を通した。

 今は寝る前に少しばかり性の戯れを満喫している。浴衣に似た寝間着の胸元を開け、紫はたわわに実った双丘で標の肉棒を包む。本勃ちには程遠いが硬さのあるペニスはそそり立ち、少し先っぽが谷間の外へとはみ出していた。それを紫は咥えながら話す。

 

「あれだけ奥に注がれたならば孕んでいるかもしれない……♡ んむっ……今更怒りはしないが、せめて避妊具は着けて欲しかったな……♡」

「大丈夫大丈夫。多分妊娠しないから」

「そうだろうか……? どれ程確率が低くとも、あの回数を出されれば確実に思えるが……ちゅる♡」

「心配しないでも平気だって」

「むぅ……♡ その言葉信じるぞ? まあ仮に懸念が当たってしまってもその時はその時だ。かなり早いがそうなったら責任は取ってくれるな♡ ん?」

「勿論。こんな綺麗で可愛いお嫁さん逃がすもんか。ずっと僕のものだよ」

「……んぅ……♡」

(一回りも下の男児に頭を撫でられ、こんな言葉を掛けられるのを喜ぶとは……私はもう駄目だ……♡ 離れられない。離れようとも思えない。この男子からは……♡)

 

 折神紫陥落。堕とすまでの過程で楽しみ。これからは墜ちきった彼女との交尾を毎日の様に楽しむ時間だ。

 

 




体調崩し&用事ラッシュで遅くなったと言い訳。ギリギリ年内にもう一回投稿出来て良かったやで。

こういうキリっとした美人好きだからちまちま書いたよ。ついでに何となく主人公を子供化させたよ。おじさんにするかショタにするかは迷ったけどサイコロ振ってショタになりました。
機械の名前は適当。

タギツヒメin紫バージョンも主人公にヤらせようかと思ったけど終わらなそうだし更に長くなりそうだからカット。メインは紫さんなんで。

後書き終わり。
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