「んふふ♡ せっかくだからソープランドでやるアレをやってあげよう」
先輩はいたずらを思いついた子供のような表情をして俺の胸から起き上がり、チンポを抜いた。
桶でお湯を汲んでそこにローションを入れ、糸を巻くような、揃えた指で手前に手繰り寄せるような、そういう仕草でかき混ぜ始めた。先輩、なんでソープランドでやるとされるローションのかき混ぜ方を知っているんだ……。
「あれ、思ったよりシャビシャビだ」
先輩が桶の中の液体をすくって見せるが、お湯で溶いたローションというよりほぼお湯だ。
「薄めすぎなんですかね」
「じゃあ思ったよりけっこう濃い目なんだ」
さらにローションを入れてかき混ぜる。さっきのパイズリで先輩の爆乳にはローションと俺の精液がベットリとついており、そんな状態の先輩がソープ嬢っぽくローションを混ぜているシチュエーションがなんだかエロい。先輩がソープ嬢だったら余裕で天下獲れるだろうな。スケベな人だし、体もエロいし。まあ先輩がソープ嬢になることはないが。
「見て見て、ボトルの半分くらい入れてやっといい感じ! ローションプレイってたくさんローション使うんだねえ」
そう言いながら、先輩は自分の体にお湯で溶いたローションを塗り付け、そこで「あ!」と声を上げた。
「パイズリしたあと里塚くんにザーメンブリッジ見せるの忘れてた」
ザーメンブリッジて。
「射精した後に胸の谷間を広げて精液を見せつけるアレですか」
「それ。絶対エッチだったのに~」
そう言われると、せっかくのエロい光景を見逃したような気になってくる。
仕方ないのでそれはまた次回ということにして、先輩は体の前面にお湯で溶いたローションを塗り付け、仰向けになったままの俺に覆い被さってきた。
「うわ……」「すげえ……」
二人揃って思わず声が出る。
ローションを塗り付けた先輩の体は温かくてぬるぬるで、それだけで気持ちよかった。先輩の側も気持ちいいらしく、俺の上でローションをぬちゃぬちゃ言わせながら体をこすりつけている。チンポが先輩の柔らかくぬるぬるの腹に包まれる感じがして、今日はもう4回射精しているのにまだ射精したい欲望が蘇ってくる。
俺はローションの桶を引き寄せて中身をすくい上げ、俺に密着している先輩の背中からお尻にローションを塗り広げていく。ローションのついた先輩の肌の感触がまた格別で、特にお尻から太ももにかけてはしつこく何度もローションを塗りたくった。
「手つきがエッチだなあ♡」
「ローションまみれの先輩の肌が気持ちよすぎるせいです」
「また人のせいにするぅ~♡」
「先輩、この状態で入れたいんですが」
「うん、しよっか♡ ……あ、背中痛くない?」
パイズリの後のセックスから俺はずっと浴室の洗い場に仰向けで寝そべっており(先輩の家の浴室は洗い場に寝られるほど広い!)、プラスチックの床板が実はけっこう痛い。しかし風呂場で使えるエアマットなんてさすがにないので仕方がない。
「我慢します」
「男の子だねえ♡」
先輩が再び俺にまたがり、ローションをチンポにもたっぷり塗り付けて(このローション手コキもかなり気持ちよかった)からその上に腰を下ろしてきた。これまでよりスムーズに、にゅるんと先輩の膣にチンポが飲み込まれる。
先輩は何度か腰を振って馴染ませた後、先ほどのように上体を俺の胸に倒してきたが……。
「わっ!」「ぐえ!」
ローションでぬめった先輩の手が俺の胸を滑り、俺は先輩に喉輪を食らわされる格好となった。
「ごめん、大丈夫?」
「だ、大丈夫です……」
「ローションまみれだとエッチだけど、けっこう危ないね」
先輩が俺の首筋をさする。ローションでぬるぬるなので、それさえもやっぱりエロい。
「いっぱいサービスするから許してね♡」
そう言って、先輩は仰向けの俺の上でゆっくり体を上下させ始めた。ローションで摩擦がなくなり、先輩の爆乳が俺の胸の上でにゅるにゅると形を変える。
ローションですべすべぬるぬるになった先輩の柔らかな肌を堪能する。
「先輩、これヤバいですね」
「ヤバいよね。ローションセックス、ハマっちゃうかも」
「密着感が段違いですし、触り心地もいいですし」
「あとさ、私と里塚くんの境目が曖昧になる感じしない?」
「します。あんまり動かないほうがそうなりますね」
「そうそう。里塚くん、起き上がって対面座位にしてくれる?」
言われたとおりに腹筋で先輩の体ごと上体を起こし、対面座位の体勢にする。横になっての挿入状態だと身長差で俺のあごあたりにあった先輩の顔が、ちょうどいい高さに来る。キスしてえな。
先輩は「腰支えててね」と言って、女の子座りにしていた脚を俺の腰に巻き付けてきた。エッチだが、先輩を支える俺の手がローションでぬるぬるだから姿勢があまり安定しない。
先輩といろいろ考えた結果、先輩のすぐ後ろに浴槽の縁が来るようにして、いざというときに後ろに倒れないように工夫した。こういう工夫を二人で模索するのもなんだか楽しい。
「うん、いい感じ」
「じゃあ改めて」
俺が先輩の腰をぐっとつかむと、呼応するように先輩も俺の首に腕を回し、口を吸った。しばらくその状態でゆるゆると舌を絡め、はむはむと互いに唇をついばむ。
ローションまみれの体で対面座位となってディープキスを続けていると、先輩の言うように確かに俺と先輩の体の境目が曖昧になるような感じがした。体を動かさずにただ肌を重ねているだけでじわ~っと体が熱くなり、俺と先輩が溶け合っていくような、体が癒着してひとつになっていくような、そういう感覚があった。
体は動かさないかわりに、先輩のおまんこは俺のチンポから精液を搾り取るかのように大きくうごめいた。外では腰を振るわけではなく、せいぜい舌を絡めるくらいなのに、先輩の中は大きくうねって射精を誘い続けてくる。
「先輩、好きです」
ディープキスの綾で舌を外したときに、なんとなく言葉が出た。先輩のおまんこがぎゅうっと締まる。
先輩と頬をつけ、先輩の上体を抱き締めて胸の上まで密着させる。
「好きです、
「うん……うん……私も好き。
先輩のおまんこの動きが強まる。
「俺、あなたのこと、独占したいです」
「うん」
「あなたを俺だけのものにしたい」
「うん♡」
「あなたがもう俺以外とセックスできないようにしたい」
「う゛んっ♡♡♡」
「いや、『したい』じゃないですね。――そうします」
「~~~っ♡♡♡♡♡」
先輩が体を震わせる。
同時におまんこの入口が締まり、精液を吸い出すように奥がふわりと膨らんだ。俺はそれに抵抗せず、漏らすようにびゅるっ、びゅるっと射精していく。今日5回目の射精で、もうなにも出ないだろうと思っていたのに、それでも確かに精液を搾り取られていく感覚があった。
「あなたのこと、一生口説きますし、一生抱きます」
「――っ♡♡♡」
イキっぱなしの先輩は返事ができず、コクコクと首を縦に振るだけだ。
「たくさん稼ぎますから、俺の子供、たくさん産んでください」
「~~~っ♡♡♡♡♡」
再びぎゅうっとおまんこが締まり、先輩の体にものすごい力が入る。それに応えるように、俺も先輩の体に手の跡が残るくらい強く抱き締めた。
「ごめん、もう完全にバッテリー切れ」
イキっぱなしの先輩を抱き締めてしばらくローションでぬるぬるの背中の感触を楽しんでいると、先輩が小声でそうささやいた。
「いえ。俺も十分先輩を堪能したので」
「でもまだおっきいままだよ」
「先輩相手なら俺が気絶するまで勃起すると思うので、お気になさらず」
「里塚くんは本当に私のこと大好きだね」
「大好きですよそりゃ。先輩と出会ってから俺の理想の女性が先輩になってるので」
「私も理想の男性像がどんどん里塚くんに寄って行ってる気がするよ」
「マジですか。うれしいです」
「もっといい男になったらもう里塚くんと離れられないだろうなぁ~」
「まずは先輩と同じ大学に行けるように勉強しないとですね」
「……と言っておくことで、里塚くんが独りでにどんどんいい男になっていってくれるのであった」
抱き締めていた先輩の体を離して顔を見る。
先輩はいたずらっぽい笑みを浮かべていた。
「先輩。そうやって俺のこと、ずっと手玉に取っといてくださいね」
「え? う、うん」
「俺、先輩が見ててくれるなら、山を動かすことだって、天地をひっくり返すことだってできる気がするので」
「大げさなんだから。……でも、うん。ずっと里塚くんのこと見てるよ」
先輩が俺の唇に唇を重ね、最後にぎゅっと抱き着く。
最後に見つめ合ったとき、先輩の目には涙が浮かんでいた。
「もう体洗って上がろっか。私、里塚くんにイかされすぎて明日から絶対筋肉痛だよ」
「俺も筋肉痛になりそうです。普段からちゃんと鍛えないとだめですね」
先輩が髪と体を洗っているところを見たいと俺は言ったのだが、いろいろ時間がかかるから先に風呂から上がってベッドメイクをしておいてほしいと言われてしまい、先輩の洗髪シーンは見れなかった。
風呂から上がり、歯磨きその他の身繕いをし、言われたとおり先輩の部屋のベッドメイクをしたところで、スウェット姿になった風呂上がりの先輩が戻ってきた。顔に乳液かなにかを塗ってきたようで、テカテカしている。
「お、ベッドメイクやってくれたんだ」
「勝手がわからなかったので俺が普段やってるようにやりましたけど、こんな感じでいいですか」
「十分十分。私がやるよりちゃんとしてるよ。ありがと。火の元も戸締まりも確認してきたから、もう寝よう」
先輩が「あ゛ー疲れた……」と言いながら先に掛け布団に潜り込み、俺を手招きする。
「いいんですか、一緒に寝て」
「いいもなにも、来客用の布団なんかないからここしか里塚くんの寝るとこないよ。あと私、里塚くんと一緒に寝たいなあ。エッチなことしてもいいからさ」
「エッチなことはしませんけど、そういうことならお邪魔します」
先輩がベッドの奥に行って空けてくれたスペースに滑り込む。
「……仰向けで並んで寝るのはちょっと無理そうですね」
「うん。横向きも……向かい合わせだと掛け布団が浮いちゃって寒いね」
最終的に先輩と俺が同じ方向を向いて横向きに寝ることで、なんとか寝られそうな体勢ができた。とはいえ、シングルのベッドに高校生二人は狭い。同棲始めたら最低でもセミダブルだな。
先輩がおやすみを言いながら照明を消す。枕元にある蛍光塗料のついた時計を見ると、既に0時を回っていた。
俺に背を向けて密着して寝ている風呂上がりの先輩からは、シャンプーかなにかの甘いいい匂いがする。ただ、既に出すものを出し切ったからなのか、ドキドキはしなかった。かわりになんだかとても愛おしい気持ちになり、先輩の腰に手を回し、先輩のおなかを軽く抱くようにする。ビクッと先輩の体が反応するが、俺がそれ以上何もしないでいると、また力が抜けていった。
「先輩。今日は本当にありがとうございました。俺、今日のことは一生忘れません。最高の思い出になりました」
「うん。それならよかった。いろいろ準備した甲斐があったよ」
「本当になんと言ったらいいのか……とにかく、先輩に惚れ直しました」
「んふふ、そっかそっか、惚れ直しちゃったか」
先輩が体を動かして俺のほうに向き直る。俺と先輩の間にできた隙間から布団の中に外気が入るが、先輩は俺の胸にぴったりと密着してその隙間を塞いだ。
「こっちこそありがとね。里塚くんがちゃんと喜んでくれて、私もすごくうれしかった。エッチなことも信じられないくらい気持ちよかったし、私も里塚くんに惚れ直しちゃったな」
「先輩……」
先輩の体を、片手だけだがぎゅっと抱き締める。
「これからも、よろしくね」
「はい。こちらこそ、よろしくお願いします」
翌朝。
先輩に揺すられて目が覚める。
あーこれが平安時代で言う
「里塚くん大変! もう11時半だよ! お母さんたち帰ってきちゃう!」
早くとも正午までは帰ってこないことを先輩のお母さんに約束してもらっているが、逆に言えば正午以降ならいつ帰ってくるかわからない。つまりあと30分で俺がお泊まりした証拠隠滅を終えなければならない。
先輩は既に起きて部屋着に着替えているところだった。好きな女の子の朝の着替えを見れるのって、なんかいいな。
「ほらほら、私の生着替え見てないで里塚くんも着替える!」
「あ、はい」
「私、シーツとか下着とか洗濯してくるから、里塚くんも出る準備してね!」
揃って寝坊したおかげで、二人で迎えた朝を楽しむことはできなくなってしまったが、なんだかこういう朝のバタバタが所帯じみた感じでいい。
さっさと着替えて荷物を玄関に置き、脱衣所をのぞく。先輩は昨日俺がここに来たときに着ていた黒い下着をネットに入れているところだった。
「あ、里塚くん。もう準備できた?」
「はい」
俺の顔を見た先輩が、ふくく……と笑い出した。
「……なんか変ですか」
「寝ぐせ。直したげる」
先輩に促されて脱衣所内の洗面所の前に立つ。先輩が俺の頭に手を伸ばし、手櫛で髪を直してくれる。
まだ髪を結っていない先輩は、三つ編みなしのメガネ姿だ。普段より、さらには昨日の風呂場での姿よりも大人っぽく見える。そういう先輩に髪を直されていることに非日常感を覚えて、なんだかドキドキしてしまった。
「……うん、こんなもんかな」
「先輩、キスしていいですか」
「だめ」
「えー」
「どんな美人でも寝起きはお口が臭うものなんだよ」
「俺はそれでも構わないんですが」
「私がヤなの」
「じゃあとりあえずお茶にしませんか。洗濯もしばらくやることないですよね」
「食い下がるねえ」
「食い下がりますよ。キスしたいですから」
しょうがないなあ、と言いながら先輩は俺に台所の電気ポットでお湯を沸かさせ、自分はカップとティーバッグの準備をした。
二人分のお茶を淹れてダイニングテーブルで一息つく。
「先輩、昨日も言いましたけど、誕生日を祝ってくれてありがとうございました。本っ当に幸せです」
「んふふ、どういたしまして。私の誕生日、期待してるからね」
「なにかリクエストありますか」
「んー私も里塚くんちにお泊まりしたいかなあ」
「ただの古いマンションですから、住環境にあんまり期待はしないでもらえると助かりますが」
「いいのいいの。好きな相手の普段の暮らしが見たいってことだから」
「じゃあ今からいろいろ準備しときます。7月でしたよね、誕生日」
「そうだよ。
ダジャレを言ったかと思ったら、先輩は今度は慌てて立ち上がった。
「里塚くん、時間時間!」
時計を見ると既に時刻は11時55分。
慌てて席を立ち、コートを羽織って玄関に向かう。
「じゃあ先輩、名残惜しすぎますが、お暇します」
「うん。帰り道、気をつけてね」
「あの、最後にキスを」
「はいはい」
仕方ないなあという体で先輩が目をつぶって唇を突き出してくる。
俺はそんな先輩を抱き締めて、少し長めに唇を重ねた。
唇を離すと、先輩はうっとりしながらゆっくり目を開けた。
「……じゃあ、次は月曜だね」
「……先輩。俺、このまま先輩のお父さんに挨拶することになってでも、先輩と離れたくないです」
「だめだよ。こういうのは順序が大事なんだから。娘とのお泊まりがバレてから挨拶なんてしたら、お父さんとずっとやりにくい感じになっちゃうじゃん」
でもそう言ってくれるのはうれしい、と先輩は俺にぎゅっと強く抱き着き、すぐに離れた。
「ほら、時間ギリギリ! もう行って!」
「じゃあ、お邪魔しました。先輩、また」
「うん、またね!」
この後、俺と先輩は翌々日の月曜日に学校で会うのを待てず、翌日の日曜日にデートをして、ついでにセックスも我慢できずに初めてラブホテルに入りもした。月曜に学校で会った後は、先輩の家に行って勉強を教えてもらい、ついでにセックスもした。
火曜も水曜も木曜も金曜も、翌週も同じスケジュールで勉強とセックスを続けた。先輩と一緒に(古くて人が来ないほうの)図書室当番に当たった時には、図書室セックスもした。二人とも性欲が暴走し、完全に歯止めが利かなくなっていた。
セックスばかりヤっている中でも、受験に向けた準備は着実に進めた。俺も先輩も成績をちゃんと伸ばし、二人とも同じ大学に合格できる目算は立っている。唯一事情を知る先輩のお母さんのみのりさんも、俺たちのヤリまくりの生活に勘付いているものの、成績を落とさないことで目をつぶってくれている。
ただ、俺に心配ごとがないわけではない。
「先輩、東京に行ったら本当に気をつけてくださいね。絶対モテるので」
先輩と一緒の(古くて人が来ないほうの)図書室当番のときに、ふとそんな話をした。
俺も先輩も大学は東京の予定なので、予定どおりなら先輩は俺より一年先に東京に行ってしまう。そして、先輩はKカップの爆乳である。間違いなくヤリサーの男が寄ってくるだろう。そうじゃないとしても、大学中の男の視線を集めるに違いない。
つまるところ、俺が高3、先輩が大1の一年間に先輩が寝取られないか心配なのだ。
「里塚くんは心配性だなあ。エッチな漫画の読みすぎだよ。そんなことないから」
「もちろん先輩のこと信じてますけど、心配なものは心配なんですよ。できるなら1年飛び級して先輩と同じタイミングで大学入りたいくらいです」
「んー……じゃあ私が1年浪人するとか」
「いやそれは……俺の嫉妬心で先輩にそんなことさせたら、俺が俺を許せないので」
「男心は複雑だねえ。あ、じゃあ卒業祝いに婚約指輪、買ってほしいな。それ大学でつけるから」
そうすると先輩は外見上メガネ爆乳人妻という、単なる爆乳女子大生より余計エロい存在になってしまうのではなかろうか。
「あとは毎晩電話するから。それで毎日テレフォンセックスしよう。ほら、それなら大丈夫でしょ?」
「ええ、まあ……。心配なのは変わりないですが」
「……声だけだと心配なら動画にして、Zo〇mセックスにする? いや、そうしよう。里塚くん」
先輩がちょっと怒ったような真剣な視線を俺に向ける。
「里塚くんが私を取られないか心配なのと同じくらい、私だって里塚くんを誰かに取られないか心配なんだからね? ほら、男の人は若い女の子のほうが好きだって言うし」
先輩にそう言われて、なんだか妙に安心してしまった。
先輩が俺に対して同じ心配をしているからというのも、もちろんそうだ。だがそれ以上に、先輩の「俺が他の誰かに取られるかも」という心配に対して俺が「そんなことになるわけないだろう」と思ったのと同じことを、俺が先輩を取られると心配したときに先輩も思ったんだろうなということに思い至ったからだ。
なんだか自分の嫉妬心がバカバカしくなって、思わず笑ってしまった。先輩はそれを見て変な顔をした。
「先輩、ありがとうございます。そう言ってもらって心配が吹き飛びました。いや、心配なのは心配なんですが、俺と同じことを思っていてくれる先輩なら大丈夫だなって」
「そう? ほんとに?」
「はい、ほんとに」
「……いーや。信用できないので、里塚くんをもーっと安心させたいと思います」
「はあ、具体的には」
「とりあえずセックスしよっか。腕の筋トレは進んでる? 駅弁セックスできそう?」
「ヤってみないとなんとも言えませんが」
「じゃあおためし駅弁セックスにしよう!」
俺と先輩は毎日こんな調子である。こんな平和でスケベな毎日がこれからも続いてくれたらいいと思うし、続けるために俺も先輩も全力を尽くしていく。先輩との関係も、山谷はありながらいつまでも続いていくことだろう。
死がふたりを分かつまで。