※この作品はR-18です。

メガテン倉庫   作:SVX

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真1、主xクシナダヒメです。
せっかくの女神ですが彼女、持ってる魔法が弱くて使いにくいんですよね。
そんな彼女に光を当ててみました。



月光

 空気が淀み、瘴気にも似た気配が辺りを覆った。

慣れたからといって受け入れられる訳でもないこの苛つく感覚に、身体の隅々に血が漲る。

 最初っから交渉する気など無い、出現即戦闘タイプの敵だ。

俺の左右でもそれぞれの方法で身構え、闘いが始まる瞬間を待ちうける。

 デカい……!

 もう目視出来るほどになった空間の歪みは、ほぼ通路全体を埋め尽くしていた。

もちろん大きいからと言って強い、と決めつける事は出来ないが、

基本的にこの世界に実体化するにはその大きさに比例して

大量のマグネタイトが必要な事を考えると、

やはり大きければそれなりの実力を持っている、と考えて差し支えないだろう。

 改めて剣を握り直したのと、敵が実体化するのはほとんど同時だった。

 八つ首の、蛇。

 初めて遭遇する奴だが、コンピュータにデータは無くても、

俺の日本人としての知識が、それがヤマタノオロチという名前であると知らせていた。

神話の世界で神でも無いのに名を残すほどの強大な奴だ。

 恐怖からか、勝手に踏みこもうとする足を必死で押さえて実体化の時を待つ。

「嫌……!」

 突然背後から悲鳴が上がった。

前方に気配を残しつつ素早く振り向くと、

俺の斜め後ろにいた櫛名田の身体が薄れていく所だった。

殺られたのか? 違う、あれは還っていく仕種だ。

しかしそこまでを把握するのが精一杯で、

それ以上の事情を知る余裕は無く再び目の前の敵に相対する。

 死闘が始まった。

 俺達の数は五人、オロチの首は八本。

分が悪い闘いだったが、俺の手にする剣は所有者を六本腕の闘神のように操り、

次々とオロチの身体に傷を与えていく。

小さい頃に聞いた話の通り、オロチは再生能力を持っていて闘いは長期戦になったが、

やがて奴は咆哮を轟かせて奴の世界に戻っていった。

 剣を収めると、仲間の状態を確認する。

 ここでようやく櫛名田のことを思い出す余裕が出来た俺は、

反射的に櫛名田を呼び出そうとコンピュータに伸ばしかけた手を慌てて止めた。

彼女は闘いを好まない性格だったが、意味も無く逃げだすようなこともないはずだ。

先にその理由を考えてみると、やがて子供の頃に読んだ太古の因縁に思い当たった。

その時は神話として得た知識が、まさか現実の、それも自分と関わる羽目になろうとは。

今更ながらにこの世界で起こったことに眩暈を感じながら、

俺は櫛名田を呼び出すのを夜まで待つことにした。

 

 皆が寝静まった頃を見計らって、俺は少し離れた所へ移動した。

あいつらが起きてこないのを確認すると、

待ちきれない指先が勝手に動いてもどかしげにキーを叩き、櫛名田を呼び出す。

 召喚に応じて姿を現した櫛名田の顔は、月の灯りのせいか、やや青ざめているようにも見えた。

呼んだはいいものの、なんといって声をかけたら良いか解らない俺と、

言うべき言葉は解っていてもそれを口に出せない櫛名田との間に青白い沈黙がたゆたう。

 もともと、文字通り浮世離れしている女神の白い顏がほとんど血色の無い物になっている。

その愁いを帯びた顔に、俺の口は凍結してしまったかのように動かせなくなってしまった。

俺は不甲斐ない自分を殴りたくなったが、その前に櫛名田が口を開いた。

「昼間は失礼いたしました。主様を置いて逃げるなど許されざること。

いかようにもしてくださいまし」

「……そんなつもりで呼んだんじゃないんだ」

 俺の不器用な慰めの言葉にも、俯いたまま櫛名田は答えなかった。

 上質の絹のような顔が今は深い影に覆われているが、そんな表情ですら美しい。

俺はいつのまにか間抜けに開いていた口を慌てて閉じると、

なんとか呼び出す前に考えていた台詞で説得を始める。

「……オロチとの関係を考えれば逃げ出すのも当然だ。別に気にしちゃいないよ」

「ご存知だったのですか」

 じっと顔を伏せていた櫛名田が驚いたように顔を上げる。

「あの時は気づかなかったけどね。ヤマタノオロチの話は結構有名だからすぐ思い出したよ」

 自分のことが書物に載っていて他人に読まれるという感覚がむず痒いのか、

櫛名田の口元がわずかにほころんだが、長い間ではなかった。

「いずれにしても、主様をお護り出来なかったわたくしは

これ以上お仕えする訳にはまいりません。おいとまをいただきとうございます」

 あくまでも頑なな櫛名田に、俺は仕方なく、出来れば言わずに済ませたかった言葉を口にした。

「その……俺じゃ駄目かな? オロチから君を護るのは」

 真意を量り兼ねたように櫛名田が軽く首を傾げる。

これから言おうとする言葉に早くも俺の顔は沸騰したように熱くなったが、

ここまで口にして引き下がる訳にはいかなかった。

「あ、ああ…もちろん君がもう結婚してるのは知ってるよ。

でも、この世界にいる時くらいは、……そばにいて欲しいんだ」

 俺の人生初めての告白は人間相手ではなかったのだが、そんなことを気にする余裕もなかった。

「主様……」

 櫛名田はそう言ったきり口を閉ざす。

そりゃそうだろう、人間に好きだなどと言われるのは初めてだろうし、

そうでなかったとしても何もかもが俺達は違っていた。

櫛名田が口を開こうとしないのは何と言って断ろうか言葉を選んでいるに違いない。

余程の阿呆でなければ導ける結論だったが、生憎と俺はその上を行く阿呆だった。

断られようが何だろうが、こうなったらとことん気持ちを伝えるしかない。

俺は長期戦になることを覚悟しつつ、櫛名田の言葉を待った。

「主様はこの御世をお救いになられる方。わたくしなどでは畏れおおうございます」

 ようやく口を開いた櫛名田の言葉は否定と言うにはやや弱く、

俺は意外に思いつつも説得をはじめる。

「君だって女神だろう? それを言ったら俺の方が畏れおおいはずだよ」

「……ですが、お戯れで申されているのではないのですか?

わたくしは、自分のどこが主様のご好意に値するのか判りませぬ」

「どこが……って、そりゃ、全部……としか言いようがない……けど……」

随分とこっ恥ずかしいことを言っている気がして眩暈がしたが、

本当のことだから仕方がなかった。

「それでは、本気……なのですか?」

 ようやく、仲魔として使えるから、ではなく思慕の情で今まで召喚されていた、

と悟った櫛名田は目を軽く見張って手を口元に当てる。

「……ああ」

 告白の最後の一言を言った時、全身から冷や汗が吹き出してしまった。

その場に座り込んでしまいそうになるのを耐えながら、櫛名田の返事を待つ。

 彼女はしばらく俯いていたが、やがて意を決したように顏を上げた。

「そのお気持ち、嬉しゅうございます。

わたくしも……主様の……お傍に仕えさせて頂きとう存じます」

 月の逆光で表情は良く見えなかったが、声はわずかに震えていた。

櫛名田の言葉に、俺の中に青臭い中学生のような喜びが満ちる。

しかしその感情を恥ずかしいとは思わなかった。

それでも、この場で飛びあがるのは流石に子供っぽい気がして拳を握りしめるだけで我慢する。

拳の中で喜びを爆発させた後、不意に頭の中に気になることが浮かんできた。

「ところで、その」

「なんでしょう?」

「旦那さん……なんだけど」

 ここまで来て及び腰だと思われるのは嫌だったが、どうしても確認しておきたかった。

 俺の意を正確に理解した櫛名田は軽く微笑んで答える。

「神々の夫婦の契りは様々ですわ。

イザナギ様とイザナミ様のように仲睦まじい物もあれば、

契りという言霊自体に重きをおかれる方々もいらっしゃいます」

「それで……君は?」

 俺はどこか遠くで自分が生唾を飲み込む音を聞いた。

ひとたび気持ちを受け入れてもらった以上、たった今告白を終えたばかりだとしても、

精神的な繋がりだけで満足です、などと聖人のような考えは毛頭なかった。

だから聞いても聞かなくても同じではあるが、やはり先に知っておきたかった。

「……あの人は、ずっと子供みたいなものですから、

女性と戯れるよりも暴れる事の方がお好きなようです」

 櫛名田は口元をほころばせながらそう言った。

その微笑みが誘っているような気がして、俺の中の欲望に歯止めが効かなくなってしまった。

「あの……その、契り……なんだけど、今……したいっていうのは駄目かな?」

「今……ですか?」

 櫛名田は急いた頼みに驚いたような声を上げたが、しばしの沈黙の後に軽く俺の額を小突いた。

子供扱いされたような気がしたが、

実際2000歳以上も離れているから仕方のない事かも知れない。

そう思って俺は気づかれないように苦笑いを浮かべた。

尤も冗談でもそんなことは言えないし、櫛名田の美貌の前には年月さえ膝を屈するだろうが。

「せっかち……なのですね」

 やや砕けた言葉使いになった櫛名田は、立ちあがると俺の正面にある天空の灯を背に向き直った。

かすかな衣擦れの音がして羽衣が彼女の身体から落ちる。

あいにくと今日の月は櫛名田を照らすにはやや明るさが足りなかったが、

それがかえって身体のラインを浮かび上がらせて淫靡さを際立たせていた。

 呼吸さえ忘れて見入る俺の膝の上に跨ると、細い、銀細工のような指が顎に触れる。

 次の瞬間、俺の前から光が消えた。

柔らかな感触が、俺の口を塞ぐ。

求めていた物を手に入れた喜びに頭の中が白く弾けて、思わず目を閉じてしまった。

しかし櫛名田はそれ以上動こうとせず、数拍の刻が流れた。

しびれを切らした俺は舌を伸ばして探ってみると、うっすらと唇が開いていた。

そんな小さなかけひきさえ楽しむ余裕もない俺は、

櫛名田の後頭部を抱きかかえるようにして女神の中に舌をねじこんだ。

 控えめに絡めてこようとする櫛名田の舌を強引に吸い上げ、ねぶりあげる。

彼女の暖かな口内を知り尽くそうと奥まで舌を伸ばすと、

俺の乱暴な舌技に耐えきれなくなった身体が崩れ落ちてしまった。

 慌てて腕を伸ばして支えると、その軽さに驚く。

たったそれだけの事で愛おしさがこみ上げてきて、俺は思わず彼女の身体を胸元に引き寄せた。

櫛名田はそのまま顏を埋め、俺達は彫像のようにその場に固まった。

 

 俺はまだまだ抱き締めていたかったが、先に動いたのは櫛名田の方だった。

手だけをそっと滑らせて、収まる気配も見せない俺の怒張に触れてくる。

「こんなに逞しい……本当にわたくしを好いてくれているのですね」

 嬉しそうにそう言うと、触れるか触れないかの繊細な感触で撫で上げる。

数回その動きを繰り返した後、櫛名田は俺の物をそっと握り締めた。

「御奉仕、させて頂きます」

 そう言って自分から咥えこんだ割には、櫛名田の舌使いはそれほど上手ではなかった。

顔もほとんど動かさず、苦しそうに声を上げながら舌だけを懸命にまとわりつかせる。

それは、もしかしたら俺の為に慣れないことをしてくれているのではないか。

そう考えた時、内側から爆発的な欲望が立ち上っていた。

こんなに早く、しかも女神の口の中に出すなど罰当たりにも程がある。

そう考えた俺は慌てて櫛名田の髪に触れて意思を伝えた。

しかし櫛名田は軽い上目使いで俺を見上げると、舌を目いっぱい伸ばして

俺の物を吸い上げる。

最後の舌技に、たまらず俺は櫛名田の口の中に欲望を吐き出してしまった。

腰が砕けるような快楽と共に、自分でも呆れるほど多くの白濁液が注ぎ込まれる。

彼女はそれを目を閉じて受け止めてくれたが、

驚く事に小さく喉を鳴らすとそのまま飲みこんでしまった。

「主様の……頂きました」

 軽くせきこみながら、照れたようにはにかむ櫛名田の口の端に

受け止めきれなかった樹液がついているのを見た時、

俺はたまらなくなってその華奢な身体を抱き締めていた。

目の前の、それ程大きくは無いが柔らかく、形の整った乳房に吸いつく。

「主様……痛うございます」

 櫛名田は思いきり吸い上げられてたまらず悲鳴を上げたが、

俺が力を弱めようとしないのを知ると諦めたように身体の力を抜いた。

浮き出た背骨に掌を這わせながら、甘く桃色に染まった双丘を存分に弄ぶ。

「ぁ……いや、いや……」

 噛み、咥え、吸い、ねぶる度に櫛名田はすすり泣くような喘ぎで喉を震わせた。

その声に俺の中の雄が目覚め、雌を腕力で己の支配化に置いた喜びの咆哮をあげる。

それは欲望のたぎりとなって下半身に集まり、櫛名田の身体を貫けと俺に命令した。

彼女を抱き締めている手を背後から下に回し、尻の谷間を通って秘唇に触れる。

瞬く間にべとべとになってしまった指先に驚くと、

櫛名田は恥ずかしそうに俺の肩に顔を押しつけた。

「神様でも……こんなになるんだね」

 羞恥を煽るつもりではなく、本心からそう口にしたのだが、

いや、かえってそれが良くなかったのか、櫛名田は拗ねたように俺の肩を噛んできた。

俺は負けじと彼女の膣口にごく浅く指を埋めると、ゆっくりと掻き回す。

「ぁ……っ、駄目…です……」

 溜まっていた蜜が彼女の身体から朝露のように零れ、俺の太腿を熱く濡らす。

しがみついてくる彼女が嬉しくて、俺は何度も焦らすように刺激を続けた。

弱く、しかし途切れない刺激にたまらず逃げようとした彼女の腰を抱いて、

いきなり半分程指を入れる。

急に来た快感に彼女の身体が一瞬浮き、強い力で俺の顔に乳房が押しつけられる。

「ひぁっ! ……意地悪……しないで、くださいまし……」

「それじゃ、どうして欲しいの?」

 櫛名田の喘ぎを交えた弱々しい懇願に、

今度は、はっきりと羞恥を煽るつもりでそう尋ねた。

「……」

 櫛名田は荒い息を吐きながら、困ったように俺を見下ろす。

俺は無言のまま愛撫を止めると、内腿を優しくさすり始めた。

「あ……ふ……」

 うぶ毛だけを撫でるようにそっと、しかし執拗に往復させる。

心地よいが、既にその程度の刺激では我慢できない彼女は、

すぐに物欲しそうに腰をくねらせて求めてくる。

時折俺の先端がくねる彼女の下腹部に触れて、

思わずそのまま突き入れたくなってしまうのを懸命に耐えていると、

櫛名田は遂に観念したのか、ほとんど泣きそうな顔で哀願してきた。

「主様の……わたくしに、ください……まし……」

 その言葉だけで背中に凄まじい快感が走る。

もう俺も限界だった。

「……いくよ」

 彼女の腰を両手で掴むと、熱い塊を少しずつ撃ちこんでいく。

とうとう蜜壷に根元まで収まった瞬間、どちらからともなく唇を貪っていた。

 座ったままで繋がれた俺達を、お互いがほとんど一つになるくらいの結合感が満たす。

今度は櫛名田も積極的に舌を絡めてきて、俺達は飽きる事無くキスを続けていた。

 どれほど経ったのか、突然息苦しさを感じた俺はようやく舌を抜き取る。

彼女の舌が名残惜しそうに追いかけてきて、唾液の淫らな橋が月の光に照らされて銀色に輝く。

細くなっていく橋が壊れるのが惜しくなった俺は彼女の伸びた舌先を突ついた。

櫛名田もすぐに応えてきて、俺達は舌先だけをじゃれ合う子猫のように絡ませていたが、

俺が少しずつ腰を揺すりはじめると、彼女も舌を離して下半身をくねらせ始めた。

彼女は腰の動きもさる事ながら、膣内の柔肉が、

その美貌からは信じられないようなうねりで俺を締め上げる。

内と外と、両方から責められてもともとそんなに、いや、ほとんど経験の無い俺は、

あっという間に限界が来てしまった。

情けない、とは思ったものの堪えることもできず、

それどころか彼女の膣から引き抜きさえできずに果ててしまう。

 救いだったのは、櫛名田も俺とほとんど同時に絶頂を迎えてくれた事だ。

俺が彼女の膣内に精を放つと、櫛名田の柔肉のうねりが激しくなり、

引き千切られそうな錯覚さえ覚える。

「主様……主様……!」

 一際強く締めつけた後、二度、俺を呼ぶと、櫛名田は小さく痙攣して果てた。

 女神が腕の中にいることにたまらない幸福感を感じながら、

俺もけだるい余韻に身を任せた。

 

「主様のやや子……身篭りとうございます」

 俺の腕にもたれかかりながらまどろんでいた櫛名田が、軽く身を起こすとそう囁いた。

「可能性は、あるのかい?」

 人と神の間に子が産まれるのか俺は知らなかったが、

もし産まれるのなら、櫛名田に俺の子を産んで欲しかった。

「……何事も、試してみなければ解りませぬゆえ」

 そう言いながら櫛名田は力を失った俺の一物を優しく撫であげる。

思わず俺がその顏を見返すと、櫛名田は照れを隠すように手に力を込めた。

途端に硬くなり始めた神と人との絆に、俺と櫛名田は軽く笑い合うと

いつまでも覗こうとする不粋な月から隠れるように闇の中に倒れこんだ。




メガテンシリーズは好き度でいったら相当上位なんですけどその割に書いた本数が少ないのは、
悪魔の知識もゲームの知識ももっと詳しい人がいるっていう当たり前の事実に打ちのめされたから……だったような。
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