※この作品はR-18です。

俺専用。快楽命令にとろける美少女と美女の甘堕ちカタログ   作:Mr.クロード

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#年下×年上 #親友の姉 #ブラコン #初体験 #背徳

【あらすじ】
親友タカヒロの姉・あかり(23)は、美人でスタイル抜群。でもブラコンすぎてキスもまだ、俺のことも「弟の友達」としか見ていない。

【挿絵表示】

雨の夜、偶然二人きりになったチャンス。「姉ちゃんって呼んでいい?」その一言から、彼女の警戒は崩れ始めた。

ノーブラのニット姿、無防備な部屋着、初めてのキス――。子供扱いしていた俺に、彼女の身体は正直に反応する。

「こんなはずじゃ…」動揺しながらも、隠れた肉欲に目覚めていく姉ちゃん。壁の向こうはタカヒロの部屋。この背徳が、俺たちを狂わせる。



【キャラクター紹介】
蒼太(そうた)
19歳、大学1年生。あかりの弟、タカヒロの同級生。
童顔で人懐っこい笑顔のため、あかりからは「子供」扱いされているが、内心では初対面の時から彼女を狙っていた。年齢に似合わず計算高く、「姉ちゃん」という呼び方で彼女の警戒を解き、無防備な隙を突いて関係を深めていく。性的な知識と技術は豊富で、初心なあかりを圧倒する。



紅葉あかり(もみじ・あかり)

【挿絵表示】

23歳、雑誌編集者(社会人1年目)。身長165cm。

赤毛のミディアムヘア、赤いリムの眼鏡がトレードマーク。入社早々「美人過ぎる新人」として話題になった逸材。スリムな長身だが、胸とヒップは豊満で、ふわふわとした肌質が特徴。活動的なパンツスタイルを好むが、体型のせいで意図せず色気が滲む。

自他共に認めるブラコンで、弟タカヒロを溺愛。そのせいで恋愛経験が乏しく、23歳でキス未経験。天然で明るい性格だが、妄想癖があるのが玉にキズ。

弟の友人である蒼太を「もう一人の弟」のように思い、完全に油断している。家では部屋着でノーブラ、寝起きのだらしない姿も平気で見せるなど無防備の極み。しかしその身体は、隠れた肉欲を秘めていた――。

「姉ちゃん」と呼ばれると、理由も分からず身体の芯が疼く。蒼太に触れられて初めて、自分の身体が持つ性欲に気づき、動揺しながらも快感に溺れていく。


俺専用。親友の姉(23)がブラコンすぎて無防備なので、たわわな体を独占開発!
【前編】姉ちゃんは無防備


 春の雨が降り始めたのは、夕方からだった。

 駅の改札を出ると、傘を差した人の波。俺は壁際に身を寄せて、ある人物を待っていた。

 

(来るはずだ)

 

 親友のタカヒロから聞いている。彼女、毎週金曜は定時上がりで、19時過ぎには駅に着くって。

 ──来た。

 

 改札から出てきたのは、『紅葉(もみじ)あかり』。タカヒロの姉ちゃんだ。俺が、密かに狙っている女性でもある。

 白いブラウス。ネイビーのタイトスカート。会社帰りの疲れた表情。でも、それがまたいい。雨に少し濡れた髪が頬に張りついて、無防備に色っぽい。

 

 そして何より──胸。

 ブラウスのボタンが、今にも弾けそうなほど張り詰めている。歩くたびに揺れる。視線が吸い寄せられる。

 

(タカヒロの野郎、こんな姉ちゃんがいて、よくまあテニスのことばっかり考えてられるな)

 

 俺は傘を持っていないフリをして、雨宿りしながら待っていた。タカヒロは今日、深夜バイトだって聞いている。

 つまり──邪魔者がいない。チャンスだ。

 

「あ、(そう)ちゃん!」

 

 俺に気づいて、あかりさんが駆け寄ってくる。

 

「あかりさん。こんばんは」

 

(やっと会えた)

 

「傘、持ってないの?」

「あ、はい……忘れちゃって」

 

(嘘だけどね)

 

「もう、しょうがないわね。一緒に帰りましょ」

 

 あかりさんが傘を差し出してくれる。

 

(来た)

 

「そんな、悪いですよ」

「いいからいいから。近いんでしょ? お姉ちゃんの言うとおりにしなさい」

 

 ◆

 

 相合傘で民家の間を歩く。

 あかりさんの肩が、俺の腕に触れる。柔らかい。

 雨に濡れたブラウスが、肌に張りついている。下着のライン──白いブラが、透けて見える。

 

(やばい)

 

 あかりさんは気づいていないんだ。俺がもう19歳で、欲望の塊だってこと。「子供」だと思ってるから、こんな無防備でいられる。

 ──それを今日、終わらせるんだ。

 

「蒼ちゃん、濡れちゃうわよ。もっとこっち来て」

 

 あかりさんが俺を傘の中に引き寄せる。

 胸が、腕に当たった。

 

(柔らかい)

 

 薄いブラウス越しだから、感触がダイレクトだ。あかりさんの体温。女の柔らかさ。

 

「ごめんね、狭くて」

 

(謝らないでくれ。むしろ、もっと)

 

 俺の股間が反応し始める。こんなの、気づかれたら終わりだ。でも、止められない。

 

「ねえ、蒼ちゃん。今日、タカヒロは?」

「バイトだって聞きました。深夜までって」

「そうなの。じゃあ一人で夕飯かぁ」

 

 あかりさんが少し寂しそうに呟く。

 

(チャンスだ)

 

「あの……もしよければ、俺が」

「え?」

「一緒に夕飯、食べてってもいいですか?」

 

 あかりさんの目が、少し驚いたように見開かれる。

 

「でも」

「タカヒロにも会いたかったんですけど、帰るの遅いなら。姉ちゃん一人じゃ寂しいでしょうし」

「姉ちゃん……って」

 

 姉ちゃんの頬が、ほんのり赤くなった。

 

(反応した)

 

「あ、ごめんなさい。タカヒロがいつも『姉ちゃん』って呼ぶから、つい」

「別に……いいけど」

 

 姉ちゃんは視線を逸らす。耳まで赤い。

 

「じゃあ……うちに来る? 簡単なものしか作れないけど」

 

(よし)

 

「ありがとうございます」

 

 俺は内心でガッツポーズをした。

 

 ◆◆◆

 

「ただいま……じゃなくて、お邪魔します」

「どうぞどうぞ」

 

 グリーンハイツ桜台、503号室。タカヒロと姉ちゃんが住むマンション。2LDKの、綺麗に片付いた部屋だ。

 姉ちゃんが靴を脱ぐ。その時、スカートの裾が少し捲れて、太ももが見えた。白い肌。ストッキング越しでも分かる、滑らかさ。

 

(集中しろ……今日がチャンスなんだ)

 

 リビングに通される。姉ちゃんがスマホを見て、小さく呟く。

 

「あら……タカヒロ、やっぱり遅くなるって」

 

(よし)

 

「そうなんですか」

「連絡が遅い、もう。いつまでも子供なんだから」

「とも限らないですけどね」

「そう? 朝も夜もテニスに夢中でさ、お洗濯が大変なんだけどな」

 

 俺は平静を装う。でも、心臓は跳ねてる。今夜、この家には俺と姉ちゃんしかいない。

 

「蒼ちゃん、ちょっと待ってて。着替えてくるから」

「はい」

 

 姉ちゃんが自分の部屋に消える。

 俺は深呼吸する。落ち着け。焦るな。

 そして──姉ちゃんが戻ってきた。

 

【挿絵表示】

 

 息が、止まった。

 濃紺の春用ニット。大きめのサイズなのに、胸の膨らみで生地が張っている。ウエストは細く、そこからヒップにかけてのラインが──。

 ベージュのパンツ。お尻の形が、はっきり分かる。丸くて、柔らかそうで。

 そして、気づいた。

 

(……ブラ、してない)

 

 ニット越しに、乳首の位置が分かる。小さく、尖って。

 姉ちゃんは気づいていない。俺を「子供」だと思ってるから。だから、こんな格好で平気でいられる。

 

(甘いよ、姉ちゃん)

 

「お待たせ」

 

 姉ちゃんがタオルで髪を拭く。両手を上げた瞬間、ニットが持ち上がって──ウエストの白い肌が一瞬見えた。

 そして、腕を動かすたびに、胸が揺れる。ノーブラだから、動きがダイレクト。

 

「蒼ちゃん、どうしたの? ぼーっとして」

「あ、いえ……なんでも」

 

(見とれてただけです)

 

「じゃあ、夕飯作るわね。何が食べたい?」

「あかりさ……いや、姉ちゃんの作るもの、なんでも好きです」

 

 姉ちゃんの頬が、また少し赤くなった。

 

 ◆◆◆

 

 対面式キッチンで料理する姉ちゃん。俺はダイニングテーブルから、その背中を見つめる。

 ニットの下のパンツ。お尻のライン。腰を屈めるたび、生地が食い込んで──

 

(やばい、やばい、やばい)

 

 姉ちゃんが振り返る。

 

「蒼ちゃん、お腹空いた?」

「はい、すごく」

 

(色んな意味で)

 

 冷蔵庫を開ける姿。少し前かがみになって、お尻が突き出される。パンツの生地が、ヒップの丸みを強調する。

 

(こんなの、反則だろ)

 

 俺の股間は、もう限界に近い。タカヒロの姉ちゃん。本来なら、絶対に手を出しちゃいけない相手。

 でも──

(今夜、絶対に落とす)

 

 ◆◆◆

 

 食後、リビングのソファ。

 最初は少し離れて座っていたが、徐々に距離を詰める。

 

「あかりさん」

「ん?」

 

 彼女がテレビから視線を外して、俺を見る。

 近い。この距離なら、シャンプーの香りがする。

 

「姉ちゃん」

 

 その言葉を口にした瞬間、姉ちゃんの肩がビクッと震えた。

 

(反応した)

 

「な、何?」

「姉ちゃんって、恋人いないんですか?」

「え……どうして急に」

 

 姉ちゃんは視線を逸らす。耳まで赤い。

 

「綺麗なのに、もったいないなって」

「も、もう」

 

 俺の手が、ソファの背もたれに掛かる。姉ちゃんの肩の、すぐ後ろ。

 

「蒼ちゃん」

「姉ちゃん、俺のこと……子供だと思ってる?」

 

 沈黙。姉ちゃんは答えられない。

 

(図星だな。……見てろよ)

 

「19歳って、もう大人ですよ」

 

 顔を近づける。姉ちゃんの呼吸が、浅くなった。

 

(……いける)

 

「ちょ、ちょっと」

「姉ちゃん、キス……したことある?」

「な、ないけど……それが何……っ」

 

 俺は、唇を奪った。

 

「んっ……!」

 

 姉ちゃんの目が、驚きで見開かれる。でも、逃げない。身体が、硬直している。

 

(初めてなんだ)

 

 優しく、ゆっくりと。焦らない。今夜は時間がある。

 柔らかい唇。温かい。姉ちゃんの初めてのキス。

 十秒ほどで、唇を離す。

 

「ぁ」

 

 姉ちゃんは呆然としていた。唇が濡れて、少し開いている。

 

「蒼……ちゃ」

「姉ちゃん、これでも俺のこと、子供だと思う?」

 

 答えられない。姉ちゃんの頬は真っ赤だ。

 

「姉ちゃんが、ずっと好きだったんだ。ホントだよ」

「あ、あぁ……うぅ」

「部屋……見せてくれない?」

 

 その言葉の真意、姉ちゃんは理解しているようだ。

 

「だ、ダメだよ」

「どうして?」

「だって……タカヒロの」

「友達。分かってます」

 

 俺は立ち上がる。そして、姉ちゃんの手を引いた。

 

「でも、姉ちゃんは……俺の、好きな人だから」

 

 姉ちゃんの目が、潤んだ。

 

 ◇◇◇

 

(なに……この空気)

 

 蒼太の顔が、近い。さっきまで「蒼ちゃん」だった、弟の友人。19歳で、数年前なら未成年とされていた年齢だ。

 子供だと思っていた。でも、今。こんなに近くで見る蒼太は──

 

(子供じゃ……ない)

 

 鋭い目。大人の男の目。私を、女として見ている。

 

「ちょ、ちょっと……タカヒロが」

「タカヒロは、深夜まで帰ってこない」

 

 蒼太の手が、私の手に触れた。大きい。温かい。

 

(ダメ……これ、ダメだよ)

 

 頭では分かってる。でも、身体が動かない。

 

 ◆

 

 気づいたら、廊下を歩いていた。

 足が、勝手に動いている。蒼太の手に引かれるまま、自分の部屋のドアの前まで来てしまった。

 

(開けたら……もう、後戻りできない)

 

 頭では分かっている。でも、手が震えながらドアノブに伸びる。

 カチャリ。

 鍵を開ける音が、静かな廊下に響いた。

 

「……入って」

 

 自分の声が、遠くに聞こえる。本当に私が言ったのか分からない。でも、ドアは開いた。蒼太が、私の部屋に入っていく。

 胸の奥で、何かが壊れる音がした。

 

 ◆

 

 蒼太が部屋に入る。そして、デスクの上の写真立てを見つけた。

 タカヒロと私のツーショット。去年の誕生日に撮った、大切な写真。

 

「これ……タカヒロと姉ちゃん」

「う、うん」

 

 蒼太がその写真を手に取る。そして──裏返しにした。

 

「姉ちゃん、タカヒロのこと……大好きでしょ」

「……それは、弟だから」

「ホントかな」

「……」

「でも、もうどっちでもいい。今から俺は……親友の大切な姉ちゃんを、奪う」

 

(タカヒロ……ごめん)

 

 罪悪感が、胸を締めつける。でも同時に──その罪悪感が、妙に甘い。

 

「ダメだよ」

「本当に?」

 

 蒼太の手が、私の頬に触れた。唇が、近づく。

 

(初めて……なのに)

 

 キス。柔らかい。温かい。

 私の初めてのキス。それが、弟の友人。

 

(私……何してるの)

 

 でも、離れられない。むしろ、もっと……。

 

「ん……っ」

 

 蒼太の舌が、入ってくる。

 

(こんなの……知らない)

 

 身体が、熱い。頭の中が、真っ白になる。

 

 ◆

 

 蒼太の手が、ニットの上から胸に触れた。

 

「や……っ」

「姉ちゃん、ブラしてないでしょ」

「……っ!」

 

 気づかれてた。恥ずかしい。

 

「柔らかい……こんなに素敵な体なのに、隠そうともしないで」

「だ、だって……蒼ちゃんは」

「子供だと思ってた?」

 

 蒼太の手が、優しく揉む。ニット越しなのに、感触がダイレクトに伝わる。

 

「ん……ぁ……っ」

 

 声が漏れる。こんな声、初めて出しちゃう。

 

「姉ちゃん、無防備すぎるよ。タカヒロのことばっかり考えてるから、こんなに無防備なんだ」

 

「ち、違……っ」

 

「違わないよ。俺のこと、男だと思ってなかったから、ノーブラでニット着て、平気でいられたんでしょ」

 

 その通りだった。反論できない。

 

「姉ちゃんが悪いんだよ。こんなに綺麗な体で、俺を困らせないでよ」

「ご、ごめん……なさ……っ」

 

 なんで謝ってるんだろう。でも、言葉が止まらない。

 指先が、尖った部分を弾く。

 

「ひゃっ……!」

「乳首、こんなに硬くなって。感じてるんだ」

「違……っ、これは……っ」

「嘘つかないで。姉ちゃんの身体、正直すぎるんだから……脱がせていい?」

 

 答えられない。でも、抵抗もできない。

 ニットが、ゆっくり持ち上げられる。冷たい空気が、肌に触れる。

 

「……っ」

 

 全部、見られてる。

 

「綺麗……こんなに綺麗な胸、隠してたんだ」

「見ないで……っ」

 

 手で隠そうとするが、蒼太が手を掴んだ。

 

「隠さないで。姉ちゃんの全部、見たいから」

「やっ……恥ずかし……っ」

「すごく興奮してる。姉ちゃんのせいだよ」

「わ、私のせいじゃ……っ」

「姉ちゃんのせいだよ。こんなに綺麗で、エロい身体してるから」

 

(エロいって……そんな)

 

 でも、否定できない。蒼太の視線が、私の胸を舐めるように見ている。

 

「タカヒロも可哀想だよ。こんなにエロい姉ちゃんがいたら、彼女も作れない」

「そ、そんなこと……っ」

 

 でも、心の奥で思い当たる。タカヒロ、確かに彼女の話、しない。背も高いし、顔も悪くないし、細マッチョだし、あとあと──。

 

(やっぱり、私のせい……?)

 

 蒼太が、混乱する私をベッドに押し倒す。

 

「パンツも……脱がせていい?」

「……っ」

 

 頷いてしまった。

 ゆっくりと、下ろされる。全部、見られる。

 

「姉ちゃん……綺麗」

「見ないで……っ!」

「でも、見ちゃう。だって、姉ちゃんが綺麗すぎるから」

 

 蒼太の手が、太ももに触れる。

 

「ひ……っ」

「肌、ふわふわで柔らかい。触ってると、止まらなくなる」

「や……蒼太……っ」

 

 もう「蒼ちゃん」じゃない。名前で呼んでる。

 

「姉ちゃん、ここ……すごく濡れてる」

「言わないで……っ!」

 

 恥ずかしい。でも、本当だ。

 

「嫌がってるのに、身体は正直だね」

「だ、だって……っ」

「だって、何?」

「……っ」

 

 言えない。興奮してるなんて、言えない。

 

「姉ちゃん、感じてるんだ。俺のこと、子供だと思ってたのに」

「ご、ごめん……なさ……っ」

「謝らなくていいよ。姉ちゃんが感じてくれて、嬉しい」

 

 優しい声。それが、余計に罪悪感を刺激する。

 視界の端に、裏返された写真立て。タカヒロの写真。

 

(ごめん……見ないで)

 

 蒼太の指が、敏感な場所に触れる。

 

「ぁ……っ!」

「ここ、すごく敏感。可愛い」

「や……っ、そんなとこ……っ」

「姉ちゃん、タカヒロのこと考えてる?」

「え……っ」

「今、タカヒロの写真の前で、俺に触られてんだよ」

「やっ……言わないで……っ!」

 

 罪悪感が、胸を締めつける。でも──その罪悪感が、快感を倍増させる。

 

「姉ちゃんのエロい顔、タカヒロに見せられないね」

「ぁ……っ、やっ……もう……っ」

 

 隣の部屋は、タカヒロの部屋。壁、薄い。

 

(もしタカヒロがいたら)

 

 想像しただけで、背筋がゾクゾクする。

 

「ひ……ぁっ……はぁっ……!」

 

 呼吸が、完全に乱れた。声を出すつもりじゃないのに。勝手に、喉から漏れてしまう。

 

「姉ちゃん、すごい声出してる」

「ち、違……っ、これは……はぁっ……!」

 

 言い訳もできない。息が、苦しい。快感で、脳が溶けそう。

 

「あ……ぁぁ……っ」

 

 頭が、真っ白。もう、何も考えられない。

 

「姉ちゃん、イキそう?」

「わ、分かんな……っ、こんなの初めて……っ」

「マジ……? 姉ちゃんの初めて、全部俺のもんか」

「ぁ……っ、蒼太……っ!」

「いいよ、そのままイけっ……!」

 

 身体が、限界を迎える。

 

「イ……っ、イク……っ、イっちゃ……っ!」

 

 時間が、引き延ばされる。快感の波が、何度も押し寄せる。

 

「ああぁぁっ……!!」

 

 頭が、真っ白になった。全身が、痙攣する。

 タカヒロの写真の前で。弟の友人に。私は、壊れた。

 

 ◆◆◆

 

「はぁ……っ、はぁ……っ」

 

 絶頂の後。荒い呼吸だけが、部屋に響く。

 

「あ……ぁ」

 

 まだ、小さく声が漏れる。身体が、余韻に震えてる。

 蒼太の腕の中で、私は、何も考えられない。

 

「ん……ぁ」

 

 小さく、甘い声が漏れる。余韻が、まだ身体に残ってる。

 

「姉ちゃん、可愛い声」

「や……っ、恥ずかしい」

 

 でも、嫌じゃない。蒼太に抱かれて。こんな声を出して。全部、気持ちいい。身体は脱力しているが、心は満たされている。さっき、初めて感じた快感。まだ身体の奥に、その痺れが残っている。

 

「蒼太」

「ん?」

「……気持ちよかった」

 

 囁いてしまった。恥ずかしい。でも、本当だから。

 蒼太が、優しく髪を撫でてくれる。

 

(この感じ……なんだろう)

 

 タカヒロに頭を撫でられる時とは、違う。でも、まだよく分からない。

 好き、なのかな。それとも──

 

「姉ちゃん」

 

 蒼太の声のトーンが、少し変わった。

 

「まだ……続き、してもいい?」

 

 その言葉の意味を、理解するのに数秒かかった。

 

(続き……?)

 

 まだ、何かあるの? 

 蒼太が、ポケットから小さな箱を取り出す。

 0.02mmって、箱に書いてある。

 コンドームだ。

 

(ひ、避妊具……っ!)

 

 心臓が、激しく跳ねた。

 

「や……それは」

「嫌?」

 

 嫌じゃない。それが問題だった。

 さっき、あんなに気持ちよかったのに。まだ足りない。もっと欲しい。

 蒼太に、もっと触れられたい。もっと、一つになりたい。

 

(私……どうしちゃったんだろう)

 

 自分の欲望に、動揺する。でも、止められない。

 

「……タカヒロが」

「タカヒロは、まだ帰ってこない」

 

 蒼太の指が、私の唇に触れる。

 

「姉ちゃん、本当は……どうしたい?」

 

 答えられない。でも、視線が、コンドームに吸い寄せられる。

 その反応が、答えだった。

 

「……お願い」

 

 小さく、囁いた。

 

「何をお願いしたいの?」

 

 蒼太が、意地悪く聞き返す。

 

「……っ」

 

 恥ずかしい。でも、言わないと。

 

「蒼太……その……して」

 

 言葉にできない。でも、蒼太は理解してくれた。

 

「いい子だね、姉ちゃん」

 

 包装を破る音。私の心臓も、壊れそうなほど跳ねている。

 

(本当に……いいのかな)

 

 タカヒロの友人と。年下の、もう一人の弟みたいな存在と。

 でも──身体が、止まらない。

 

「姉ちゃん、怖い?」

「……うん」

 

 正直に答えた。怖い。でも、それ以上に──

 

「でも……どうなるか、知りたい」

 

 自分の言葉に驚く。こんなこと、言う私じゃなかったのに。今まで十人以上の男の人から告白されたけど、全部断ってきた。いつもタカヒロの顔がちらついて、普通の男女関係に興味が持てなかったのに。

 なのに、蒼太には──。

 

「分かった。優しくするから」

 

 蒼太が服を全部脱いで、私の上に覆いかぶさる。

 体温が、近い。

 

(ごめん……タカヒロ)

 

 謝りながら、私は弟の友人を受け入れようとしている。

 

「力、抜いて」

 

 蒼太の囁き。でも、緊張で身体が強張る。

 

「大丈夫。俺がいるから」

 

 その言葉に、少し力が抜けた。

 そして──

 

「っ……!」

 

 身体に、何かが入ってくる。

 異物感。圧迫感。身体の中が、押し広げられる感覚。

 

「痛い……?」

「ん……っ、ちょっと……だけ」

 

 嘘じゃない。痛い。でも──

 

(なに……これ)

 

 痛いのに、不思議と嫌じゃない。むしろ、もっと欲しい。もっと深く。

 こんな感覚、生まれて初めて。

 

「もう少しだけ」

 

 蒼太が、ゆっくりと腰を進める。

 

「ぁ……あぁ……っ」

 

 痛みと、それとは違う感覚。身体の奥が、満たされていく。

 

「姉ちゃん……すごく、締めつけてる」

「だ、だって……初めてだもん……っ」

「分かってる。姉ちゃんの初めて、全部もらうって言ったから」

 

 その言葉に、胸がざわつく。

 

(全部、あげちゃうんだ……私)

 

 タカヒロの友人に。年下の男の子に。

 でも──

 

「……全部、入った」

 

 蒼太の声。

 

(全部)

 

 繋がってる。蒼太と、完全に。

 この感覚──たまらない。身体の奥まで、男の人で満たされている。空っぽだった場所が、今は熱くて硬いもので埋められている。

 

「姉ちゃん、大丈夫?」

「う、うん……慣れてきた……かも」

 

 本当だった。最初の痛みが、じわじわと別の感覚に変わってきている。

 

「動いていい?」

「……ゆっくりなら」

 

 蒼太が、腰を引く。

 

「ぁ……っ」

 

 抜けていく感覚。寂しい。

 そして、また──

 

「んっ……!」

 

 満たされる。

 この繰り返し。抜ける寂しさと、満たされる喜び。

 

「はぁ……っ、はぁ……っ」

 

 呼吸が荒くなる。

 最初は痛みだったのに。今は──

 

「ん……ぁ……っ」

 

 気持ちいい。

 

(こんなの……知らなかった)

 

 身体の奥から、何かが湧き上がってくる。熱い。甘い。止められない。

 私は初めて気づいた。23歳って、セックスをとても楽しめる年齢なんだ。

 

「姉ちゃん、感じてる?」

「わ、分かんない……っ、でも……何か……っ」

 

 自分の身体なのに、分からない。初めてすぎて。

 蒼太のリズムが、少し速くなる。

 

「ひゃっ……! そんな……速く……っ!」

 

 でも、身体は拒否していない。むしろ──

 

(もっと)

 

 もっと欲しい。もっと深く。もっと激しく。

 

「ん……ぁっ……あぁっ……!」

 

 声が、勝手に出る。甘い声。淫らな声。

 

(こんな声……私が出してるの……?)

 

 信じられない。でも、止められない。

 身体が、蒼太を求めてる。何度も何度も、奥を突かれるたびに、身体の芯が震える。

 

「姉ちゃん、すごくエロい顔してる」

「や……っ、見ないで……っ」

 

 恥ずかしい。でも、視線を逸らせない。

 蒼太の目が、私を見つめている。欲望に満ちた目。

 そして気づく。

 

(私も……同じ目をしてる)

 

 蒼太の目に映る私を見て、分かる。今の私、すごくエロい顔してる。

 蒼太を欲しがってる顔。

 

(私の身体……こんなに)

 

 23年間、知らなかった。自分の身体が、こんなにも成熟して、こんなにも欲望に満ちていたなんて。

 

「はぁっ……あぁっ……蒼太……っ!」

 

 名前を呼んでしまう。もう、我慢できない。

 身体が、快感に溺れていく。蒼太のリズムに合わせて、腰が勝手に動く。自分から、求めている。

 

「姉ちゃん、腰……動かしてる」

「ち、違……っ、体が、勝手に……っ」

「それ余計エロいって……!」

 

 否定したい。でも、本当だ。

 身体が、蒼太を求めて動いている。もっと深く。もっと強くって、何度も。

 

「ぁっ……あぁっ……ダメ……っ、何か……来る……っ!」

 

 さっきとは違う。もっと深いところから、何かが込み上げてくる。

 全身が熱くて、息が苦しくて。でも、止まりたくない。

 

「姉ちゃん……イキそう?」

「わ、分かんない……っ、でも……もう……っ!」

 

 限界が、近い。何かが、壊れそう。

 

 ◇◇◇

 

(やばい)

 

 姉ちゃんが、俺の名前を呼んだ。

 甘い声で。蕩けた声で。俺を求める声で。

 

(こんなの……我慢できるわけない)

 

 組みしいて見下ろす姉ちゃんの顔。頬は紅潮し、目は潤んで。唇は半開きで、吐息が漏れている。

 美しい。そして、淫らだ。

 

(この顔、俺しか知らない)

 

 タカヒロも知らない。誰も知らない。

 俺だけが、こんな姉ちゃんを見ている。

 腰を動かすたび、姉ちゃんの胸が揺れる。柔らかくて、大きくて。先端が、ピンク色に尖って。

 

「姉ちゃん、綺麗だ、可愛すぎるっ」

 

 思わず本音が漏れる。もっと余裕かましてやりたいのに、夢中になっていく。

 

「や……っ、そんなこと……っ」

 

 恥じらう姉ちゃん。でも、身体は正直だ。

 中が、ぎゅっと締まる。

 

「っ……! 姉ちゃん、すごい」

「だ、だって……蒼太が……っ」

 

 俺が動くたび、姉ちゃんの身体が反応する。震えて。締めつけて。俺を求めて。

 

(最高だ、最高だ、最高だ)

 

 姉ちゃんの肌は、汗で濡れて艶めいている。ニットの下に隠れていた身体。こんなに柔らかくて、こんなに熱くて。

 俺の手が、姉ちゃんのウエストを掴む。細い。そこから広がるヒップの曲線。

 

「姉ちゃん、もっと声出して」

「や……っ、恥ずかし……っ」

「でも、気持ちいいんでしょ?」

 

 姉ちゃんが、小さく頷いた。

 

(正直になったな)

 

 最初は拒否してたのに。今は、素直に快感を認めている。

 

「ん……ぁっ……あぁっ……!」

 

 姉ちゃんの善がる声が、部屋に響く。

 ここのマンション、夫婦向けだから壁は厚いかな。分からん。でも、もう気にしていない。姉ちゃんも、俺も。快感が、全てを飲み込んでいる。

 

「姉ちゃん、イキそう?」

「わ、分かんない……っ、でも……もう……っ!」

 

 姉ちゃんの中が、激しく締めつけてくる。

 

(俺も……限界)

 

「姉ちゃん……っ、俺、もう」

「蒼太……っ、私も……っ、何か……来る……っ!」

 

 姉ちゃんの声が、悲鳴みたいに高くなる。

 視界の端に、タカヒロとの写真。親友の姉ちゃんを、今、俺は──

 

(悪いなタカヒロ、俺が一番乗りだっ……!)

 

 止められない。

 

「イっちゃう……っ! あぁぁっ……!!」

 

 姉ちゃんが先に、壊れた。

 全身が痙攣して。中が、ぎゅうぎゅうに締まって。背中が弓なりに反って、美しい身体のラインが浮かび上がる。

 

「っ……! 姉ちゃん……っ!」

 

 俺も、限界を超えた。

 視界が、白く染まる。快感が、全身を駆け抜ける。

 

(姉ちゃん……っ!)

 

 繋がったまま、一緒に絶頂を迎える。

 この瞬間──紅葉あかりが完全に俺のものになった。

 

 ◇◇◇

 

「はぁ……っ、はぁ……っ」

 

 呼吸が、整わない。

 身体が、動かない。全身の力が、完全に抜けてる。

 蒼太が、ゆっくりと身体を離す。

 

「ぁ」

 

 繋がりが、解ける。空虚感。

 

(寂しい)

 

 さっきまで満たされていた場所が、今は空っぽ。

 蒼太が、私の隣に横たわる。そして──

 

「姉ちゃん、大丈夫?」

「う、うん」

 

 嘘。大丈夫じゃない。

 身体が、まだ疼いている。満足したはずなのに。

 

「ここ……まだ熱いね」

 

 蒼太の手が、私の下腹部に触れた。

 

「ひゃっ……!」

 

 敏感すぎる。さっき、あんなに激しくされた場所。

 

「や……っ、もう……触らないで……っ」

「でも、姉ちゃん……まだ欲しそうだよ」

 

 その通りだった。

 身体が、まだ蒼太を求めてる。こんなにしてもらったのに。

 

(私の身体……どうなっちゃったの)

 

 蒼太の指が、恥ずかしいとこの周辺をゆっくり動く。

 

「ん……ぁ……っ」

 

 優しい。さっきとは違う、優しい触り方。

 でも触れるか触れないかのタッチが、すごく……。

 

「姉ちゃん、ここ……すごく濡れてる」

「言わないで……っ、恥ずかし……っ」

 

 でも、本当だ。蒼太の愛撫で、また身体が反応してる。

 

「綺麗だよ、姉ちゃん」

 

 蒼太が、私の身体を見つめている。愛おしそうに。

 

(愛おしい……?)

 

 そうなのかな。これは、欲望の目だったりしない? 

 蒼太は、私の身体が欲しいだけで……私も、蒼太の身体が欲しいだけで……。

 

(好きとか……そういうのじゃ……ない……よね?)

 

 分からない。まだ、分からない。

 でも──

 

「ん……っ、あぁ……っ」

 

 気持ちいい。それだけは、確かだった。

 蒼太の指が、中に入ってくる。

 

「ぁ……っ!」

 

 さっき、蒼太の全部が入っていた場所。今は、指だけなのに。

 

「姉ちゃん、中……すごく熱い」

「だ、だって……さっき……蒼太が……っ」

 

 言い訳する。でも、蒼太は優しく笑った。

 

「俺のせいでいいよ。姉ちゃんを、こんなにエッチにしたの、俺だから」

 

 その言葉に、胸がざわつく。

 

(エッチに……された……?)

 

 違う。私の中に、元々あったんだ。

 この欲望が。この肉欲が。

 蒼太が、引き出しただけ。

 

「はぁ……っ、ん……ぁ……っ」

 

 指が、奥を擦る。

 気持ちいい。さっきとは違う、優しい快感。じわじわと、全身に広がっていく。

 

「姉ちゃん、トロトロになってる」

「ん……ぁ」

 

 もう、言葉にならない。

 頭の中が、真っ白。身体が、蒼太の指に溶けていく。

 

「可愛いよ、姉ちゃん」

 

 蒼太のもう片方の手が、胸を撫でる。

 

「ひゃっ……! 両方は……っ」

「両方、気持ちいいでしょ?」

 

 否定できない。

 胸と、下と、両方同時に愛撫されて。快感が、二倍になる。

 

「ふぁ……ぁ……っ」

 

 力が、完全に抜ける。もう、何も考えられない。

 ただ、気持ちいい。

 蒼太の腕の中で。蒼太の指で。とろけていく。

 

「ん……っ、あ……ぁ……っ」

 

 小さく、甘い声が漏れる。自分の声なのに、遠くに聞こえる。

 

(気持ちいい)

 

 これが、セックス。これが、身体の快楽。

 タカヒロの友人に教えられた。年下の、もう一人の弟みたいな存在に。

 でも──

(もう……戻れない)

 

 この快感を知ってしまったら。もう、元の私には戻れない。

 

「姉ちゃん……また、イった?」

「ん……ぅ」

 

 小さく、頷く。

 さっきより弱いんだけど、じんわりと、全身を包む快感。

 幸せ。

 

「はぁ……ぁ」

 

 深い吐息。身体の力が、完全に抜けた。

 蒼太の腕の中で、私は溶けている。

 

「姉ちゃん」

「……なに」

 

 もう、声を出すのも億劫だ。

 

「可愛い」

 

 蒼太が、額にキスをしてくれる。

 優しい。

 

(蒼太)

 

 この感情が、何なのか。まだ、分からない。

 好きなのか。それとも、身体が欲しいだけなのか。

 でも──蒼太といると、幸せ。それだけは、確かだった。

 

「姉ちゃん」

「……ん」

 

 蒼太の声に、意識が戻る。

 

「汗、かいちゃったね」

「……っ」

 

 確かに。身体が、汗ばんでいる。

 

「一緒にシャワー……浴びよ?」

 

 その提案に、目が覚めた。

 

「え……でも」

「でも?」

「一緒にって……そんなの」

 

 一緒にお風呂。それは──

 

「もう、全部見たよ?」

 

 蒼太の言葉に、言い返せない。

 確かに。もう、全部見られた。触られた。繋がった。

 

「……っ」

「嫌?」

「……嫌じゃ、ない……けど」

 

 小さく答える。

 

「じゃあ、決まり」

 

 蒼太が立ち上がる。そして、手を差し伸べてくれた。

 

「姉ちゃん、立てる?」

「う、うん……多分」

 

 手を取る。でも、足に力が入らない。

 

「わっ……!」

 

 よろめいた私を、蒼太が抱き上げた。

 

「蒼太……!」

「お姫様抱っこ」

「恥ずかしい……っ」

 

 でも、嫌じゃない。むしろ、嬉しい。

 蒼太に抱かれて、浴室へ向かう。

 

 ◆

 

 浴室のドアが閉まる。

 狭い空間に、二人きり。鏡に映る、裸の二人。

 

(恥ずかしい)

 

 蒼太が、シャワーを出す。お湯の音だけが響く。

 

「姉ちゃん、先に濡らすね」

「う、うん」

 

 温かいお湯が、身体に当たる。

 

「ん」

 

 気持ちいい。汗が、流れていく。

 

「姉ちゃん、綺麗」

 

 蒼太が、濡れた私を見つめている。

 

「見ないで……っ」

「もう遅いよ」

 

 確かに。今さら隠しても、意味がない。

 

「背中、流すね」

「……ありがとう」

 

 蒼太の手が、私の背中に触れる。ボディソープの泡。優しく撫でる手。

 

「ん」

 

 小さく、声が漏れる。

 

「気持ちいい?」

「……うん」

 

 背中から、肩。腰へと、手が滑る。

 

「蒼太……そこは」

「ここも、洗わないと」

 

 お尻を撫でる手。洗ってるはずなのに、妙に色っぽい。

 

「ひゃっ……!」

「姉ちゃん、お尻も敏感なんだ」

「そ、そんなこと……っ」

 

 でも、本当だ。蒼太に触られると、全部が敏感になる。

 

「姉ちゃん、こっち向いて」

 

 振り返ると、蒼太がすぐ近くにいた。

 

「今度は、前」

 

 蒼太の手が、胸に触れる。

 

「や……っ」

「洗ってるだけだよ」

 

 そう言いながら、手が乳首に触れる。

 

「んっ……!」

「姉ちゃん、ここ……すごく反応する」

「だ、だって……蒼太が……っ」

 

 泡で滑る手。優しく、でも確実に、私を刺激する。

 

「はぁ……っ、蒼太……もう……っ」

「もう、何?」

「変に……なっちゃう……っ」

 

 蒼太が、悪戯っぽく笑った。

 

「いいじゃん。もっと変になって」

 

 お湯で泡を流す。

 

「姉ちゃん」

「……なに?」

「今日……すごかった」

 

 その言葉に、胸が温かくなる。

 

「私も」

「また、会える?」

 

 視線を逸らす。

 

(会いたい……けど)

 

 蒼太は、まだタカヒロの友人。もう一人の弟みたいな存在。

 それなのに、こんなことして。

 でも──

 

「……会いたい」

 

 小さく、でもはっきりと答えた。

 好きかどうかは、分からない。でも、この身体の疼きは、本物だから。

 

「良かった」

 

 蒼太が、私を抱きしめる。濡れた身体が、密着する。

 

(これで……いいのかな)

 

 答えは、まだ出ない。

 

「そろそろ、出ようか」

「うん」

 

 タオルで身体を拭く。蒼太が、優しく私の髪を拭いてくれる。

 

「ありがとう」

「どういたしまして」

 

 鏡を見る。そこに映るのは──

 蒼太に抱かれて、幸せそうな私。

 

(変わっちゃったな……私)

 

 でも、後悔はしていない。

 

 ◆◆◆

 

「そろそろ、帰らないと」

 

 蒼太が服を着ながら言う。

 時計を見る。23時35分。タカヒロからのLINE。

 

『もうすぐ帰る』

 

(やばい)

 

「う、うん」

 

 二人で玄関へ。私は、部屋着のまま。

 

「じゃあ」

「……気をつけてね」

 

 蒼太が靴を履く。ドアノブに手が掛かる。

 そして──振り返った。

 

「姉ちゃん、もう一回だけ……キスしていい?」

 

 私は頷いてしまった。

 唇が重なる。リビングでの最初のキスより、深い。

 

「ん……っ」

 

 蒼太の舌が、入ってくる。

 十秒、二十秒。時間が分からなくなる。

 やっと離れた時、呼吸が苦しかった。

 

「姉ちゃん、キス……下手だね」

「だ、だって……初めてだもん」

「じゃあ、教えてあげる」

 

 蒼太の手が、私の腰を抱く。

 

「え……でも、タカヒロが」

「あと30分くらいは大丈夫。ね?」

 

 拒否できなかった。

 

「まず、唇を少し開けて」

「こ、こう……?」

「そう。いい子」

 

 また、キス。今度は、もっと深い。

 

「ん……ぁ……っ」

 

 蒼太の舌が、私の舌に絡みつく。甘い。

 

「姉ちゃん、上手くなってきた」

「ん……っ」

 

 褒められると、嬉しい。もっと上手くなりたい。

 キスを重ねるたび、身体が熱くなる。さっき、ベッドで感じた熱。

 

「姉ちゃん、また感じてきてる?」

「ち、違……っ」

「嘘。顔、真っ赤だよ」

 

 蒼太の手が、ニットの上から胸に触れる。

 

「やっ……玄関だよ……っ」

「だから興奮するんじゃない?」

 

 その通りだった。玄関。いつタカヒロが帰ってきてもおかしくない。この緊張感が、妙に甘い。

 

「次は、姉ちゃんから舌、動かしてみて」

「え……でも」

「大丈夫。俺がリードするから」

 

 キス。私から、恐る恐る舌を動かす。

 

「ん……っ」

 

 蒼太の舌が、優しく受け止めてくれる。

 

「上手、姉ちゃん。すごくエロい」

「エロいって……っ」

 

 でも、嬉しい。蒼太に褒められるのが、嬉しい。

 気づいたら、私から積極的にキスしている。

 

「姉ちゃん、エロくなってきた」

「ぁ……っ、蒼太のせい……っ」

「俺のせいでいいよ。もっとエロくなって」

 

 ◆

 

 何度目のキスか、分からない。

 玄関で、立ったまま。蒼太に抱きしめられながら、キスを繰り返す。

 時計を見る。24時05分。

 

(やばい……タカヒロ、もうすぐ)

 

「蒼太……そろそろ」

「あと少しだけ」

 

 また、キス。今度は、長い。

 蒼太の手が、お尻を撫でる。

 

「ひゃっ……っ」

「姉ちゃんのお尻、柔らかい」

「触らないで……っ」

「でも、姉ちゃん……もっと押しつけてきてるよ」

 

 本当だ。私から、身体を密着させている。

 

「姉ちゃん、エッチになったね」

「な、なってない……っ」

「なってるよ。さっきより、すごく積極的」

 

 その通りだった。蒼太のキスが、気持ちよすぎて。もっと欲しくなってる。

 

「じゃあ、本当に最後」

 

 蒼太が、深いキスをする。舌が、奥まで入ってくる。

 

「ん……ぁ……っ」

 

 三十秒ほどのキス。離れた時、私の唇は濡れて、糸を引いていた。

 

「姉ちゃん、キス上手くなった。次会う時、もっと教えてあげる」

「次」

「また会えるよね?」

 

 頷いてしまった。

 

「じゃあ、おやすみ。姉ちゃん」

「……おやすみ」

 

 ドアが閉まる。

 一人になった玄関。唇が、熱い。身体が、疼いている。

 時計を見る。24時08分。

 鍵が回る音。

 

「ただいまー」

 

 タカヒロの声。

 

 ◆

 

「おかえり」

 

 私は、普通に振る舞う。でも、心臓はバクバク。

 

「姉ちゃん、まだ起きてたの?」

「う、うん……ちょっとね」

 

 タカヒロが、玄関で靴を脱ぐ。さっきまで、蒼太がいた場所。さっきまで、キスしてた場所。

 

「疲れた。バイト、めっちゃ忙しかった」

「お疲れ様。お風呂入る?」

「うん。先入るね」

 

 タカヒロがリビングを通り過ぎ、浴室のドアが閉まる音。

 やっと、一人になった。

 足に力が入らない。壁に手をついて、ゆっくりと自分の部屋に戻る。

 ドアを閉めた瞬間、身体の力が抜けた。

 ベッドに倒れ込む。シーツに、まだ蒼太の温もりが残っている。

 

「ぁ」

 

 思わず、小さく声が漏れた。

 身体の奥が、まだ疼いている。さっき、蒼太に触れられた場所。さっき、蒼太に壊された場所。

 

(なに……これ)

 

 こんなの、知らなかった。

 自分の身体が、こんなに……こんなに、欲しがるなんて。

 太ももを擦り合わせる。でも、熱は収まらない。

 デスクの写真立てが、裏返しのまま目に入った。

 罪悪感が、胸を刺す。

 震える手で、写真を表に戻す。タカヒロの笑顔。私の笑顔。

 

(ごめん……タカヒロ。お姉ちゃん、あんたと同い年の子と……最低だね)

 

 でも、涙と一緒にあふれてくるのは、後悔じゃない。

 また会いたい。蒼太に、また触れられたい。

 自分の身体が、もう蒼太を忘れられないことを知ってしまった。

 携帯が震える。

 蒼太からのメッセージ。

 

『姉ちゃん、今日はありがとう。また会おうね』

 

 指が、震える。

 返信を打つ。

 

『……うん。また』

 

 送信ボタンを押した瞬間、私は知った。

 もう、後戻りはできない。

 

(続く)

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