俺専用。快楽命令にとろける美少女と美女の甘堕ちカタログ 作:Mr.クロード
【1】一年後の雪姫
土曜の朝、私は堀田の腕の中で目を覚ました。
耳に触れる胸板から、彼の心臓の音が伝わってくる。どくん、どくん、と規則正しく。その音を聞いていると、身体の力が自然に抜けていく。
(もう、怖くない)
一年前は違った。この音を聞くたび、息が詰まりそうだった。逃げたくて、でも逃げられなくて——。
今は、この鼓動が心地いい。
玄関のチャイムが鳴った。堀田が身じろぎし、ベッドが小さく軋む。
「宅配便だな」
私も起き上がろうとすると、堀田の手が伸びてきた。大きな手のひらが、髪をゆっくりと撫でる。
「もう少し寝てろ」
「いいえ、私も……」
私は堀田の手に頬を寄せた。温もりに吸い寄せられるように、自分から擦りつける。
気づけば、こんな風に甘えるようになっていた。
「ドレスが届いたのでしょう? 一緒に見たいです」
堀田が喉の奥で笑う。低く、くすぐったい音。
「変わったな、お前」
その言葉に、胸の奥がきゅっと熱くなる。
「……あなたが、変えたんです」
本当に。
一年前の私は、この人の前で笑うことさえできなかった。
◆
リビング。
大きな箱が、テーブルの上に置かれている。
去年と同じブランドのロゴ。高級感のある金色の文字。
堀田が箱を私の前に押した。
「開けろ」
私は箱を開ける。手が震えない。
一年前は、震えていたのに。
蓋を持ち上げる。薄紙をめくる。
深い紺色のドレスが現れた。
息を呑む。
美しい。
私は思わずドレスに触れた。シルクの感触。滑らか。冷たい。
背中が、去年よりさらに大きく開いている。
胸元も、より深い。
「……綺麗」
堀田が私の腰を抱いた。後ろから。
「去年より大胆だろ」
「ええ」
堀田の手が、私の胸を揉む。パジャマの上から。ぐにゅっと。
「お前の身体、一年で良くなったからな」
私の顔が熱くなる。
「……そんな」
「本当だ。胸も大きくなった」
確かに。一年前はDカップだった。今はE。
堀田に、毎晩揉まれ、吸われ続けた結果。
「今年は、もっとお前を見せびらかす」
私は堀田を見上げた。
「……嬉しい、です」
一年前なら、恐怖だった。
見せびらかされる。トロフィーとして。
今は、誇らしい。
堀田のもの。それが、誇らしい。
◆◆◆
寝室。
私はドレスを身につけた。
するりと肌を滑る。シルクが体温で温まっていく。
身体に沿う。ぴったりと。
ファスナーは背中。自分では閉められない。
「堀田様、お願いします」
堀田が後ろに回る。気配が近づく。
指が背中に触れた。
ゆっくりとファスナーが上がる。じりじりと。金属の音。
ドレスが身体を締め付ける。
胸が押し上げられる。呼吸が少し苦しい。
鏡を見る。
深い紺色が、白い肌を際立たせている。
胸の谷間が深く見える。
背中は腰まで露わ。背骨のラインがくっきりと。
「……似合って、ますか?」
堀田が私の肩に手を置いた。鏡越しに目が合う。
「完璧だ」
私は微笑む。
堀田に褒められる。それが、嬉しい。
「下着は……今年も?」
「もちろんだ。何もつけるな」
「……はい」
一年前は、抵抗した。顔を真っ赤にして。
でも今は、素直に受け入れる。
それどころか。
私は堀田に向き直り、腕を首に回した。
「ねえ、堀田様」
「ん?」
身体を密着させる。胸が彼の胸板に押し付けられる。柔らかい感触。
「パーティーの後」
上目遣いで見る。
「たくさん、可愛がってくださいね」
堀田の手が、私の腰を掴んだ。ぐっと。
「期待してるのか?」
「……ええ」
顔を彼の胸に埋める。男の匂い。汗と、堀田の匂い。
「去年は……怖かったけど」
本当に、怖かった。
「今年は」
顔を上げる。
「楽しみで、仕方ないんです」
堀田の目が、私を見る。
「だって」
私は堀田の唇に、自分の唇を重ねた。
キスをする。自分から。
堀田が舌を入れてくる。ぬるりと。
私の舌と絡み合う。
ちゅぷ、ちゅぷと音がする。
甘い。
「あなたに抱かれるの」
唇を離す。糸を引く。
「気持ちいいから」
堀田が、私を強く抱き締めた。
◆
夕方。
車が、ホテルの玄関に滑り込む。
ドアマンが扉を開ける。
「いらっしゃいませ」
堀田が先に降り、私に手を差し伸べる。
その手を取り、車から降りた。
ハイヒールが石畳に触れる。カツンと音がする。
ホテルのエントランス。大理石の床が光を反射している。
シャンデリアの輝き。
懐かしい。
一年前も、ここに来た。
でも、心境は全く違う。
堀田が私の腰に手を回した。指が腰のくびれに食い込む。
「緊張してるか?」
「いいえ」
私は堀田を見上げた。
「あなたが隣にいるから」
堀田が微笑む。
私たちはボールルームへ向かった。
◆◆◆
扉が開く。そこは、去年と同じ別世界。
天井高く輝くシャンデリア。無数のクリスタルが光を散らす。大理石の床。鏡張りの壁。
ドレスアップした人々。タキシードの男性たち。イブニングドレスの女性たち。シャンパングラスを持ち、談笑している。笑い声が音楽に混じる。
生演奏のワルツが流れている。バイオリンの音色。
私たちが入ると、何人かがこちらを見た。
視線。
男性たちの視線が、私の身体を舐めるように動く。
胸元。背中。腰。太もも。
ドレスの下に何もつけていない。
それを知っているのは堀田だけ。
でも、一年前と違う。
一年前は、怖かった。
今は。
私は小さく微笑んだ。
(見てください。でも、触れられるのは、あなただけ)
堀田に身体を寄せる。
「ねえ、堀田様」
「ん?」
小さく囁く。耳元に。
「皆、私を見てます」
「ああ」
堀田の声が、低い。
「でも」
私は堀田を見上げる。
「一番いやらしい目をしてるのは、あなた、ですよ」
堀田の手が、腰を強く掴んだ。
「当たり前だ。お前は俺のものだ」
私は嬉しそうに笑った。
「……ええ、そうですね」
本当に。私は、堀田のもの。
◆
パーティーが進む。
ある紳士が堀田に話しかけてきた。五十代、恰幅の良い男性。去年も見た。
「堀田さん、お久しぶりです」
「ああ、Kさん」
握手。がっちりと手を組み合わせる音。
Kの視線が私に向いた。
「相変わらず、美しい方ですね」
「ありがとうございます」
私は優雅にお辞儀をする。背中が少し曲がる。
会話が続く。
「そういえば、例の投資案件は?」
堀田が一瞬、言葉に詰まる。表情はわずかに。
私はさりげなくシャンパングラスを傾けながら、口を開いた。
「あの件は、現在精査中と伺っております」
Kが私を見る。
「ほう」
「リスクとリターンのバランスを、慎重に検討していると」
私は微笑む。上品に。
「堀田が、時々話してくれますので」
嘘。でも、この場を繋ぐことができればいい。堀田が動揺しなければそれでいいのだ。
Kが頷いた。
「なるほど。では、良い結果を期待しています」
「ええ、その際には」
Kが去る。
堀田が私の腰を、小さく二回握った。
ありがとう、という合図。
私も、小さく堀田の手を握り返す。
どういたしまして。
言葉はいらない。もう、分かり合えている。
◆
ディナーは、ホテルの最上階にある高級フレンチレストランで。
白いテーブルクロス。銀の食器。ナイフとフォークが、皿の両脇に綺麗に並んでいる。
堀田が外側のナイフを取った。少し、角度が不安定。
私は何も言わない。
代わりに、自分のナイフとフォークを取る。正しい角度で。ゆっくりと。
魚を切る。刃がすっと入る。
優雅に口に運ぶ。
「このお魚、とても美味しいですね」
堀田が、私の手元を見ている。視線を感じる。
そして、自分の持ち方を修正する。さりげなく。
食事が進む。
堀田がワイングラスを持った。ボウルを持っている。
私は自分のグラスを持ち上げる。ステムを持つ。細い部分を。
「乾杯、しませんか?」
堀田が、私の持ち方を見る。そして、持ち方を変える。
グラスが触れ合う。チンと澄んだ音。
堀田が、小さく囁いた。
「……助かる」
私は微笑む。
「いいえ」
そして、小さく囁き返す。
「……あなたを支えるのが、私の仕事ですから」
堀田の目が、優しくなる。
私の胸が、温かくなった。
◆◆◆
パーティーが進む。
堀田が私の手を引いた。
去年と同じ。会場の端、カーテンで仕切られた控室へ。
人混みを抜ける。
カーテンが閉まる。しゅっと音を立てて。
私たちだけの空間。
外では音楽が流れている。バイオリンとピアノ。人々の笑い声。
でも、ここは静か。
一年前は、恐怖だった。
今は?
私の身体が、熱くなる。疼く。
堀田が私を壁に押し付けた。背中が冷たい壁に当たる。
「去年のこと、覚えてるか?」
「……はい」
私は頷く。顔が赤い。熱い。
「ここで」
言葉が、恥ずかしい。
「ここで、お前を指でイかせた」
私は視線を落とした。床の模様を見つめる。
「……覚えて、ます」
「どうだった?」
堀田の手が、ドレスの裾に触れた。シルクが指に引っかかる。
「……恥ずかしかった、です」
「でも?」
私は堀田を見上げた。
「でも」
顔がさらに熱くなる。
「気持ちよかった、です」
堀田の目が、光る。
「今年も、やるか?」
私は、自分から足を開いた。
ドレスの裾が、少しめくれる。
「……お願い、します」
一年前は、命令されてやった。嫌々だった。
今は、自分から。欲しくて。
堀田の手が、裾をたくし上げる。ゆっくりと。
太ももが露わになる。そして。
下着をつけていない秘所が、空気に触れた。ひんやりとする。
堀田の指が、そこに触れた。
「んっ」
「もう、濡れてるな」
ぬるりと指が秘所を撫でる。ぬちゃっと音がする。
「……だって」
私の声が震える。
「あなたが……触ってくれるから」
堀田の指が、中に入る。ずぷっと。
「あっ」
指が動く。中をかき混ぜる。
くちゅくちゅと音がする。恥ずかしい音。
「声を出すな」
「……んっ」
私は唇を噛んだ。血の味がする。
外では音楽が流れている。人々の笑い声。談笑。
誰も知らない。このカーテンの向こうで、何が起きているかを。
一年前より、感じやすくなっている。
身体が、堀田に馴染んでいる。
堀田の指が、いつもの場所を突いた。奥の。
「んんっ……!」
すぐに、絶頂が来る。波が押し寄せる。
身体がびくんと震える。
でも声は出さない。必死に堪える。喉の奥で、呻き声を押し殺す。
堀田は指を引き抜いた。ぬぷっと音がして、愛液が糸を引く。
光を反射して、きらりと光る。
濡れた指を、私の唇に押し当てる。
一年前は、命令されて嫌々舐めた。
今は。
私は自分から堀田の指を咥えた。
舌で舐める。ちろちろと。
自分の味。甘いような、苦いような。
でも、もう恥ずかしくない。
「……んっ……ちゅぱ」
音を立てて吸う。じゅるじゅると。
「いい子だ」
堀田が私の髪を撫でた。
指を離す。ぷはっと息を吐く。
「もう一本、咥えろ」
堀田がもう一本指を出した。
私は二本の指を咥える。
「んむっ」
フェラをするように、前後に動く。
「ちゅぱ……じゅる」
堀田の目が、爛々と光っている。
「本当に、変わったな」
私は指を離した。唾液が糸を引く。
「……あなたが、変えたんです」
本当に。
私を、こんな女に変えたのは、あなた。
憎い。
◆
「戻るぞ」
堀田が言う。
私はドレスを直した。何事もなかったように。
でも、身体の奥に余韻が残っている。疼きが。
カーテンを開ける。
音楽と笑い声が、一気に押し寄せる。
私たちはボールルームに戻った。
誰も、気づいていない。
私たちが何をしていたかを。
それが、少し嬉しい。
秘密を共有している。堀田と。
◆◆◆
パーティーが終わったのは、夜十時を過ぎた頃だった。
人々が帰り始める。ドレスの裾が床を撫でる音。別れの挨拶。
「今夜は、ここに泊まる」
堀田が言った。
私は頷く。
分かっていた。去年と同じ。
エレベーターで最上階へ。
密室。二人だけ。
私は堀田の腕にしがみついた。
「……ねえ」
「ん?」
「早く……したい、です」
堀田が笑う。
「我慢できないのか?」
「……できません」
私は堀田の腕に胸を押し付けた。柔らかい感触。
「だって……さっき、指で……されて」
顔を真っ赤にする。
「身体が、もっと欲しいって」
エレベーターが止まる。
最上階。五十階。
ドアが開く。
堀田が私を抱き上げた。
「きゃっ」
「じゃあ、たっぷり可愛がってやる」
私は堀田の首に腕を回す。
◆
スイートルームのドアに、堀田がカードキーをかざす。ピッと音がして、ドアが開く。
中に入る。広い。天井が高い。
リビング。寝室。そして、全面ガラスの窓。床から天井まで夜景が広がっている。
私は窓に近づいた。ハイヒールが床を叩く。カツカツと。
遥か下に街の光。車のヘッドライト。ビルの明かり。
「去年も、ここでしたね」
「ああ」
私は振り返った。
「去年は……怖かった」
堀田が近づく。足音。
「今は?」
私は微笑む。
「今は」
自分からドレスの肩紐に手をかけた。
「楽しみで……仕方ないんです」
堀田の目を見る。じっと。
「楽しませて、くださいまし」
◆◆◆
浴室。
大理石の壁が光を反射している。
堀田が服を脱ぐ。ジャケット、シャツ、ズボン。一つ一つ、床に落ちる。
私もドレスを脱ぐ。ファスナーを下ろす。じりじりと。
ドレスが床に落ちる。ずるりと。
裸になる。
「身体、洗います」
私はスポンジを取った。
石鹸を泡立てる。ぶくぶくと泡が膨らむ。
堀田の背中を洗う。広い背中。肩、腕、胸、腹。
スポンジが肌を滑る。ごしごしと。
そして、太ももを洗う。
堀田のモノが、私の目の前にある。
既に硬くなっている。大きい。
私はスポンジを置いた。
「……口で、洗います」
一年前は、命令されてやった。嫌々だった。
今は、自分から。欲しくて。
堀田のモノを握る。熱い。脈打っている。ドクドクと。
口に含む。
「んむっ」
唇が大きく開く。
舌で舐める。ちろちろと。
先端から根元まで。裏筋を舐める。
そして、深く咥える。
「んんっ」
喉の奥まで。先端が喉に触れる。
堀田が私の髪を掴んだ。ぐいっと。
「いい顔だ」
私は上目遣いで堀田を見る。
口にモノを咥えたまま。
そして、前後に動く。
じゅぷ、じゅぷ、と音がする。
「もっと深く」
私は頷いた。さらに深く咥える。
涙が出る。目尻から頬を伝う。
でも、止めない。
堀田が腰を動かし始めた。
私の口を使って。前後に。
「んんっ……んんっ」
苦しい。息ができない。
でも、気持ちいい。
堀田に使われている。それが、嬉しい。
「出すぞ」
どくどくと、口の中に熱いものが注がれる。
「んんっ……!」
私は必死に飲み込んだ。ごくごくと。喉を通る感触。
苦い。どろりとしている。
でも、全部飲む。
堀田のモノを離す。ぷはっと大きく息を吐く。
「全部……飲みました」
舌を出して見せる。
堀田が笑った。
「いい子だ」
私は嬉しくなる。
堀田に褒めさせることができたからた。
◆
二人でバスタブに浸かる。
お湯が温かい。身体が芯から温まる。
堀田が私を抱き寄せる。私は堀田の胸に背中を預ける。
彼の心臓の音が聞こえる。
「お前、本当にいい身体してるな」
堀田の手が、お湯の中で私の胸を揉んだ。ぷにぷにと。
指が乳首を転がす。つまむ。引っ張る。
「んっ」
「今夜は、何度もイかせてやる」
私の身体が震えた。お湯が波立つ。
◆◆◆
ベッドに移動した。
堀田が仰向けに寝る。
「お前が、動け」
私は頷いた。
堀田の上に跨る。両手を彼の胸に置く。
自分で、彼のモノを掴む。熱い。
入口に当てる。先端が、ぬるりと秘所を撫でる。
そして、腰を下ろす。
ゆっくりと。
「あああっ」
奥まで入る。子宮口に先端が当たる。ぐっと押し付けられる。
「……大きい」
いつも思う。大きい。
私の中を、いっぱいにする。
両手を堀田の胸に置く。
そして、腰を動かし始めた。
上下に。ゆっくりと。
「あっ……あっ」
堀田の手が、私の腰を掴んだ。
「もっと速く」
「……はい」
私は腰を速く動かす。
ぱちゅ、ぱちゅと音がする。水音。
「ああっ……気持ち……いい」
胸が揺れる。ぷるんぷるんと。
堀田の手が、胸を揉む。ぐにゅっと。
「んっ」
乳首をつまむ。引っ張る。
「あああっ!」
「いい声だ。もっと出せ」
私は腰を動かし続ける。
前後にも動かす。グラインドする。クリトリスが擦れる。
「ああっ……奥……当たる」
「もっとだ」
私はさらに激しく動いた。
「あっ……あっ……ああっ」
もう、言葉にならない。
理性が溶けていく。
「イク……イっちゃう」
「いいぞ」
「イクっ……イくっ……イっちゃううううっ!」
絶頂。
身体がびくんびくんと痙攣する。
でも、腰は止めない。動かし続ける。
堀田も、下から突き上げてくる。
「俺も……出すぞ」
「中に」
私は堀田を見下ろす。
「中に、出して……ください」
堀田が奥まで突き入れた。
どくどくと、中に熱いものが注がれる。
「ああああああっ!」
私は堀田の上に崩れ落ちた。
全身に力が入らない。
◆
しばらくして。
堀田が私を抱き起こした。
「まだ、終わりじゃない」
「……はい」
堀田が私を窓際に連れて行く。
大きな窓。外に夜景。無数の光。
「去年も、ここでやったな」
「……はい」
私の心臓が高鳴る。ドクドクと。
「今年も、やりたいか?」
私は頷いた。
「……お願い、します」
「言葉で言え」
私は顔を赤らめる。熱い。
「窓際で……して、ください」
「どうやって?」
「後ろから」
声が小さくなる。
「激しく」
堀田が笑った。
「自分から言うようになったな」
私は窓に手をついた。
ガラスが冷たい。ひんやりとする。
お尻を突き出す。
「……お願い、します」
堀田が後ろから入れる。ずぷっと。
「あっ」
奥まで。この角度、深い。
「外を見ろ」
私は外を見る。遥か下の街。車が走っている。人が歩いている。
高い。怖い。
でも、気持ちいい。
堀田の腰が動き始めた。
「あっ……ああっ」
後ろから突かれる。
ぱんぱんぱんと音がする。肌が打ち合う音。
「誰かに見られてるかもしれないぞ」
「やっ」
でも、身体は反応している。濡れている。締め付けている。
「本当は、見られたいんだろ?」
「……ち、違います」
「嘘つけ。もっと濡れてる」
堀田の腰がさらに激しくなる。容赦ない。
「ああっ……ああっ」
窓ガラスに息がかかる。白く曇る。
「もっと感じろ」
「ああああっ!」
「イクっ……また、イっちゃう」
「いいぞ」
「イクっ……イくっ……イっちゃううううっ!」
絶頂。
身体がびくんびくんと痙攣する。
ガラスに手をついたまま。
堀田も中に出した。どくどくと。熱い。
私は窓に手をついたまま、膝が崩れた。
堀田の腕が私を支える。そうでなければ、倒れていた。
◆◆◆
ベッドに戻った。
私は横たわっている。身体に力が入らない。全身がとろけている。
堀田が隣に寝転んだ。ベッドが沈む。
「まだ、続きがあるぞ」
「……はい」
私は頷く。疲れている。でも、嬉しい。
堀田が私を抱き寄せた。温かい腕。
今度は、優しい。
ゆっくりと私の身体を愛撫する。撫でるように。
胸を撫で、腹を撫で、太ももを撫でる。
「あ」
「今度は、ゆっくりやる」
堀田が私の上に覆い被さった。
そして、また入れる。ずぷっと。
「あ……ああ」
今度は、ゆっくりと腰が動く。激しくない。丁寧に。
奥まで入れて、ゆっくり引く。ぬぷっと。
また奥まで。ずぷっと。
「気持ち、いい」
「ああ」
堀田が私の唇にキスをした。唇が重なる。
舌が入ってくる。ぬるりと。私の舌と絡み合う。
ちゅぷちゅぷと音を立てて。
腰はゆっくりと動き続けている。一定のリズムで。
優しい。
まるで、恋人同士みたい。
違う。私たちは、恋人じゃない。
私は借金のカタ。堀田は、私を所有しているだけ。
でも。
気持ちいい。なんで、こんなに。
「好き」
私が、小さく呟いた。
堀田の動きが止まる。
「……何?」
「あなたのセックス、大好きっ」
言ってしまった。
本音が、漏れた。
堀田は何も言わない。
ただ、優しく腰を動かし続ける。
「あ……ああ」
「イきそうか?」
「……うん」
「じゃあ、一緒にイこう」
堀田の腰が少し速くなる。でも、優しい。
じわじわと快感が積み重なる。波が寄せてくるように。
「イク……イっちゃう」
「俺も……出すぞ」
「あああああっ!」
絶頂。
でも、今度は違う。激しい波じゃない。
温かい波。全身を包み込む。ふわりと。
堀田も中に出した。どくどくと。
私たちはしばらくそのままでいた。
重なり合ったまま。
堀田の心臓の音が聞こえる。ドクドクと。
◆
深夜三時。
私は目を覚ました。
時計の針が、三時を指している。
身体が、熱い。疼いている。
隣で堀田が眠っている。寝息が聞こえる。
明日、大事な会議がある。起こしてはいけない。
でも。
我慢できない。
私の手が、勝手に動く。
シーツの下に潜り込む。
堀田のモノに触れる。
握る。上下に動かす。
堀田が目を覚ました。
「……また、か?」
「……ごめんなさい」
でも、手は止まらない。
「欲しい……んです……オ、オチンポ」
私は堀田に跨った。
自分で、挿入する。
「あああっ」
腰を動かす。激しく。
「ごめんなさい……ごめんなさい」
でも、止められない。
「我慢、できなくて」
理性が、ない。
今の私は、動物。
雌。
堀田のモノを求める、雌。
「ああっ……ああっ」
堀田が私の腰を掴った。
「好きにしろ」
私は腰を動かし続ける。
もう、何も考えられない。
ただ、気持ちいい。
それだけ。
【2】俺のこと憎んでいる元華族のご令嬢が全裸で土下座したスイートルームの朝
朝六時。私は堀田の腕の中で目を覚ました。
窓の外が、明るくなり始めている。
堀田はまだ眠っている。
私は、そっと彼の腕を抜けた。裸のまま、窓辺に立つ。遥か下に街。朝日が差し始めている。オレンジ色の光。
自分の身体を見下ろす。
胸が、大きくなった。Eカップだ。肌が、艶やかになった。性的な充足の証だろう。
太ももに、堀田の精液が伝っている。白く濁った液体。
昨夜、何度、出されただろう。数え切れない。
(私は、変わった)
振り返る。ベッドで眠る堀田。
(この人に、変えられた)
憎しみは、ある。今でも。
許したわけじゃない。
あの日のことも、今のことも。
全部、許せない。
でも。
(この人なしでは、もう生きていけない)
その事実を、認めなければならない。
私は、決意した。
◆
堀田が目を覚ます。
私は、窓の前に跪いた。
朝日が、裸の身体を照らす。まぶしい。
正座。
そして、両手をついた。
土下座。
裸で。
額を床につける。冷たい。
「……雪姫?」
私は、土下座のまま。顔を上げない。
「堀田様」
声が震えている。喉が詰まる。
「私は……昔」
涙が床に落ちる。ぽた、ぽたと。
「あなたを、見下していました」
「汚いと、言いました」
「近寄るなと、言いました」
堀田が起き上がる。ベッドが軋む。
「馬鹿にしました」
「下男だと、蔑みました」
涙が止まらない。
「ごめんなさい」
私の声が、掠れる。
「本当に……ごめんなさい」
堀田が、私の前に座った。床に。
「顔を上げろ」
私は顔を上げる。涙で顔がぐしゃぐしゃ。
「私は……負けました」
「あなたに、完全に」
堀田の目を見る。じっと。
「私の心は」
言葉が詰まる。でも、言わなければ。
「私の心は……まだ、あなたを憎んでいます」
堀田の表情が変わらない。
「許せません」
「あの日のことも、今のことも」
「全部、許せません」
私の拳が、床を叩いた。ばんと音がする。
「憎いです」
「憎くて、憎くて」
涙が溢れる。
「でも」
私の手が震える。
「でも、私の身体は」
顔を伏せる。
「私の身体は……もう、あなたのものです」
「あなたの匂いを嗅ぐだけで、濡れます」
「あなたの声を聞くだけで、疼きます」
「あなたに触れられると、理性が溶けます」
私は、また土下座した。
「あなたがいないと」
声が震える。
「もう、生きていけません」
「あなたを憎んでいるのに」
「あなたを許せないのに」
「あなたが、必要なんです」
私は、堀田の足に顔を近づけた。
舐める。
つま先から、足の甲を、舌で這う。ちろちろと。
「これからも」
舐め続ける。じゅるじゅると音を立てて。
「私を……あなたのものに」
足の指を、一本ずつ舐める。丁寧に。
「どうか」
堀田の足首を舐める。くるぶしを。
「どうか、お慈悲を」
涙と唾液で、顔が濡れている。
でも、止めない。
「捨てないで、ください」
懇願。
「私を……あなたの雌として……置いてください」
堀田の手が、私の髪を撫でた。
「……立て」
私は顔を上げる。
「お前は、もう俺のものだ」
堀田が私を抱き上げた。
「これからもずっと、俺のものだ」
私は泣きながら、頷いた。
「はい」
「ずっと……あなたのもの」
堀田が私にキスをする。
長い、深いキス。
舌が絡み合う。涙と唾液の味。
「捨てたりしない」
堀田が私を見る。
「お前は、俺が一番苦労して手に入れた女だ」
私の目から、また涙が溢れた。
「簡単に手放すか」
堀田が私をベッドに押し倒す。
「もう一度、お前を抱く」
「あ」
「お前が、完全に俺のものだと、刻み込む」
そして、また入れた。
「ああああっ」
朝日の中で、二人は結ばれる。
窓から差し込む光が、二人の身体を照らす。
◆◆◆
ルームサービスの朝食。
私はシャワーを浴びて、何事もなかったかのように座っていた。髪を綺麗に、上品にまとめている。
パンを一口食べる。紅茶を飲む。温かい。
「美味しいですね」
堀田が、私を見ている。じっと。
さっきまで裸で土下座して、足を舐めていた女が……今は、上品に朝食を取っている。
この二面性が、きっと彼の心を捕らえる。
私を変えた責任を、心に植え付けるのだ。
「ねえ、あなた」
意識して「あなた」と呼びかける。自分の妻だと錯覚させるように。
「帰ったら……何が食べたいですか?」
「何でもいい」
「では、あなたの好きな、鯖の味噌煮を作ります」
堀田が微笑む。口角が上がる。
「それと」
私は紅茶カップを置いた。ソーサーに触れる音。
「母の見舞いに、一緒に来てくださいますか?」
堀田の表情が変わる。眉がわずかに動く。
「……いいのか?」
「ええ」
私は頷く。
「母に、あなたを紹介したいんです」
嘘じゃない。本当に。
母に、この人を見せたい。私を、こんなに変えた人を。
◆
時計の針が十時を指している。
フロントで鍵を返す。堀田が手続きをする。ペンを走らせる音。
フロント係が、私たちを見て微笑んだ。意味深な笑み。全て、分かっている。私たちが何をしていたか。
私は顔を赤らめた。でも、視線を逸らさない。堀田の腕にしがみつく。
車に乗り込む。革のシートが身体を包む。ひんやりとした感触。
運転手が運転席に座る。エンジンがかかる。
後部座席は私と堀田、二人だけの空間。
車が動き出す。街の風景が流れていく。
◆◆◆
しばらく走ると、堀田が運転手に言った。
「少し、止めろ」
「はい」
車が減速する。人気のない駐車場に入る。
タイヤが地面を噛む音。
車が止まる。
「外で待て」
「かしこまりました」
運転手が降りる。ドアが閉まる。静寂。
私たちだけ。
堀田が私を見た。
「来い」
「……はい」
私は堀田の隣に移動した。身体が近づく。
堀田が私を抱き寄せる。腕が腰を抱く。
キスをする。唇が重なる。
舌が入ってくる。ぬるりと。絡み合う。
「んっ」
堀田の手が、私のスカートをたくし上げた。
「ちょ……ここ」
「誰も見てない」
手が太ももの内側を這う。上へ、上へ。
下着に触れる。ずらす。
指が、秘所に触れた。ぬるりと。
「んっ」
「もう、濡れてるな」
指が秘所を撫でる。ぬちゃっと音がする。
「……だって」
本当に。朝、あんなにされたのに。もう、疼いている。
「車の中で、したこと、あったか?」
「……ない、です」
「じゃあ、初めてだな」
堀田が私をシートに押し倒した。身体が沈む。
ベルトを外す音。カチャリと。
ジッパーを下ろす音。ジリジリと。
堀田のモノが、私の入口に触れる。先端が、ぬるりと秘所を撫でる。
「入れるぞ」
「……はい」
入ってくる。ずぷっと。
「あっ」
奥まで。子宮口に当たる。
堀田の腰が動き始めた。ゆっくりと引く。そして突く。
「あっ……ああっ」
車が揺れる。ギシギシと音がする。
シートが軋む。
「声を出すな。外に聞こえる」
「んっ……んんっ」
唇を噛む。声を堪える。
でも、身体は正直に反応する。
堀田の腰がさらに激しくなる。ぱちゅぱちゅと水音。
「誰かに見られるかもしれないぞ」
「やっ」
でも、それがまた興奮する。身体が熱くなる。
「ああっ……ああっ」
もう、理性がない。
動物。交尾。それだけ。
「イク……イっちゃう」
「いいぞ」
「イくっ……イくっ」
声を押し殺して。
「イっちゃううううっ……!」
絶頂。身体がびくんびくんと痙攣する。
堀田も中に出した。どくどくと脈打ちながら。熱い。
◆
荒い呼吸。胸が上下する。
私は服を直した。スカートを下ろす。下着を整える。
堀田も服を整える。
堀田が窓を開けた。外の空気が入ってくる。
「運転手、戻れ」
運転手が戻ってくる。何も聞かなかったように。表情一つ変えない。
車が動き出す。エンジン音。
私は堀田の腕に身体を寄せた。
満たされている。身体の奥まで。
でも、まだ足りない。もっと欲しい。
◆◆◆
病院。
母が入院している病院。白い建物。
エントランスを抜ける。消毒液の匂い。
エレベーターで病棟へ。数字が上がっていく。三、四、五。
扉が開く。
廊下を歩く。靴音が響く。
母の部屋。305号室。
ドアをノックする。コンコンと。
「どうぞ」
母の声がして、ドアを開ける。
窓辺のベッドに座る母は元気そうだ。顔色がいい。
「お母様」
私は母に駆け寄った。抱きつく。
母の匂い。優しい匂い。
「元気そうで、良かった」
「大げさですよ、はしたない……あら?」
母が堀田を見た。視線が動く。
「こちらは?」
堀田が一歩前に出る。
「堀田誠二です」
丁寧にお辞儀をする。深く。
「雪姫……さんには」
「お母様。私、彼のお宅でときどき料理をしておりますの。この方、私がいないとだらしなくて」
堀田が肩をふるわせる。
「まあ……それはそれは」
「…………雪姫さんには、大変、お世話になっております」
母が微笑んだ。優しい笑顔。
「こちらこそ。娘が、お世話になっております」
母は分かっているのだろうか。私と堀田の関係を。
いいえ、分かるわけがない。私にだって分からないのだから。
◆
母は、堀田を気に入ったようだ。時々、笑顔を見せる。
私は、二人を見ている。
不思議な光景。母と、私の主人。いや、主人ではない。所有者。
でも、母の様子からは、そんな風には見えないのだろう。ただの、娘の恋人のように見ている。
「リハビリ、順調なのですよ。先生も驚いていらして」
母は明るく笑う。だが、ふと視線を窓に向けたとき、頬の影が深く見えた。
(……無理してる)
私は母の手を取った。指先が、思ったより細く、冷たい。
「無理しないでくださいね」
「ええ、大丈夫です」
母は私の手を軽く握り返してくれた。その温もりが、少しだけ胸を和ませる。
やがて、私は立ち上がった。
「お手洗いに……」
「ええ、行ってらっしゃい」
部屋を出る。廊下は静かで、自分の靴音だけが不自然に響いた。
トイレの表示を見つけ、矢印に従って進む。白いタイルの床が冷たく光っている。
個室に手をかけたとき——背後に、気配を感じた。
振り返る。
堀田が、すぐそこにいた。
「ちょ……」
言葉が終わる前に、堀田の手が私の腕を掴んだ。そのまま個室に押し込まれる。
ドアが閉まる。カチャリ、と鍵の音。
「……あの、女子トイレなのですが」
「あんな紹介されて、我慢できるかっ」
堀田が私を壁に押し付けた。背中が冷たいタイルに触れる。
「でも……母が」
「すぐ終わる」
スカートをたくし上げる。下着をずらす。
堀田のモノが、入ってくる。準備もなく。でも、入る。濡れているから。
「んっ」
声を出せない。外に聞こえる。
唇を噛む。血の味。
堀田の腰が動く。速く。激しく。
容赦ない。
「んんっ……んんっ」
必死に声を堪える。喉の奥で、呻き声を押し殺す。
便器に手をつく。冷たい陶器。
腰を突き出す。
後ろから、激しく突かれる。
ぱんぱんぱんと音がする。肌が打ち合う音。
「んんっ……!」
すぐに、絶頂が来る。波が押し寄せる。
身体がびくんと震える。
でも声は出さない。喉の奥で、呻き声を押し殺す。
堀田も中に出した。どくどくと。
熱い。
私は壁に手をついたまま、膝が崩れそうになる。
堀田の腕が私を支えてくれた。
◆
トイレから出る。
私は洗面台で顔を洗った。冷たい水。
鏡を見る。
頬が赤い。目が潤んでいる。
深呼吸。一つ、二つ。
頬の赤みが、少しずつ引いていく。
母の部屋に戻る。
「お帰りなさい」
「ただいま」
何事もなかったように。
でも、太ももを伝う感触。堀田の精液。
下着が濡れている。
(母の目の前で……こんなこと……)
罪悪感と、背徳感。
でも、それがまた興奮する。
◆◆◆
病院を出る。
自動ドアが開く。しゅっと音がする。
外の空気が冷たい。深呼吸をする。
車のドアを開ける。革のシートの匂い。
身体が沈む。
マンションへ。
高層マンションの最上階。私の居場所。
もう、檻とは思わない。ここが、私の家。
エレベーターで上がる。数字が上がっていく。
四十、四十五、五十。
最上階。
ドアを開ける。カードキーをかざす。ピッと音がして、ドアが開く。
「ただいま」
堀田が笑った。
「おかえり」
その言葉が、嬉しい。
◆
私は、リビングの中央に立った。
堀田は数メートル離れたソファに座っている。
私を見ている。その視線が、私の全身を撫でるよう。
「雪姫」
「はい」
「もう一度、やれ」
私は頷いた。心臓が高鳴る。
分かっている。何をすればいいか。
服を脱ぐ。一枚ずつ。
ブラウスのボタンを外す。一つ、二つ、三つ。
肩から滑り落ちる。床に落ちる。
スカートのファスナーを下ろす。じりじりと音がする。
腰から滑り落ちる。足元に落ちる。
下着を外す。ブラジャー、ショーツ。
裸になる。
堀田が、じっと見ている。
私の身体を、舐めるように見ている。
そして、堀田の前に歩く。
床が冷たい。足の裏に触れる。
堀田の前で、跪く。膝が床につく。
両手をつく。
土下座。
額を床につける。冷たい。
「私は、あなたのものです」
声が震える。
「ずっと、あなたのもの」
「どうか、お慈悲を」
堀田の足が、目の前にある。
私は顔を上げた。
堀田の足に、顔を近づける。
舐める。
つま先から、舌を這わせる。ちろちろと。
足の甲を舐める。じゅるりと。
堀田が言った。
「今度は、撮る」
堀田がスマートフォンを取り出した。
私の心臓が跳ねる。ドクンと大きく。
「え……撮るって……」
「証拠だ」
カメラのレンズが、私を向いた。
黒い穴が、私を見ている。
「やっ……」
でも、言葉が続かない。
身体が、熱くなる。
カメラが、私を見ている。
裸で土下座して、足を舐めている私を。
シャッター音。カシャッと。
恥ずかしい。でも。
興奮する。
「お前が、俺のものだという証拠」
また、シャッター音。
私の、土下座している姿。裸で。
足を舐めている姿。
全部、撮られる。
「恥ずかしい……」
顔が熱い。燃えるように。
「でも、興奮するだろ?」
「……はい」
本当に。
撮られている。記録されている。
それが、興奮する。
「もっと、いやらしい顔しろ」
私は堀田のモノに顔を近づけた。
既に硬くなっている。ズボンの上から、形が分かる。
ジッパーを下ろす。じりじりと。
モノを取り出す。熱い。脈打っている。
舐める。先端から。ちろちろと舌を這わせる。
カメラが、それを撮る。シャッター音。
「いい顔だ」
私は、カメラを見た。レンズを見る。
舌を出す。
堀田のモノを舐めながら。じゅるりと。
シャッター音。カシャッ。
「完璧だ」
堀田が笑う。満足げに。
◆◆◆
ベッドルームに移動した。
堀田が私を押し倒す。柔らかいシーツ。身体が沈む。
「今夜は、朝まで抱く」
「……はい」
そして、また入れた。ずぷっと。
「ああああっ」
何度目だろう。今日、何度、堀田に抱かれただろう。
数え切れない。でも、まだ足りない。もっと欲しい。
堀田の腰が動く。ゆっくりと。丁寧に。
「あっ……あっ」
気持ちいい。堀田のモノが、私の中を満たす。
奥まで入る。子宮口を突く。
「もっと」
私は堀田の背中に爪を立てた。
「もっと、ください」
堀田が笑う。喉の奥で、低く。
「欲しがりだな」
「……だって」
私は堀田を見上げる。
「あなたが、そういう身体に、したんです」
「責任、とってください」
堀田が私にキスをした。唇が重なる。
長いキス。舌が絡み合う。ちゅぷちゅぷと音がする。
そして、激しく動き始めた。腰が速くなる。
「ああっ……ああっ」
ベッドが軋む。ギシギシと。
「イク……イっちゃう」
「いいぞ」
「イくっ……イくっ……イっちゃううううっ!」
絶頂。身体が硬直する。そして力が抜ける。
堀田も中に出す。どくどくと。
でも、終わらない。
堀田は、また動き始める。
「あ……ま、また……?」
「朝まで、だ」
何度も、何度も。
絶頂を繰り返す。
意識が朦朧とする。
でも、身体は反応し続ける。
◆
深夜。
時計の針が三時を指している。
私は堀田の腕の中で横たわっている。
全身に力が入らない。
汗で濡れている。
堀田の精液が、太ももを伝って落ちる。
「疲れたか?」
「……はい」
正直に答える。
「でも」
私は堀田を見上げた。
「まだ、大丈夫です」
堀田が笑う。
「本当に、変わったな」
「……あなたが、変えたんです」
堀田が私を抱き締める。ぎゅっと。
「もう少し、休んでから、また抱く」
「……はい」
私は目を閉じた。
でも、眠れない。
身体が、まだ疼いている。
◆◆◆
明け方。窓の外が明るくなり始めている。朝日。
私は堀田の腕の中で目を覚ました。
また、この腕の中で。
もう、離れられない。
堀田の匂い。汗と、男の匂い。
堀田の温もり。大きな身体。
堀田の心臓の音。ドクドクと。
全部、私のものになった。
いや、違う。
私が、堀田のものになった。
心は、まだ抵抗している。憎しみは、消えない。
でも、身体は、完全に屈服した。
そして、それを、私自身が認めた。
撮られた写真。あれが、証拠。
私が、堀田のものだという証拠。
もう、逃げられない。
だから、逃がさない。
私は、堀田の胸に顔を埋めた。
そして、小さく囁く。
「……おはよう、ございます」
堀田の手が、私の髪を撫でた。大きな手。優しい手。
「おはよう」
また、日常が始まる。
昼は、上品で有能なパートナー。
夜は、淫らで貪欲な雌。
そして、時々、全裸で土下座して、足を舐め、写真を撮られる女。
それが、私。
藤ノ宮雪姫。
いや、もう違う。
ただの、雪姫。
堀田誠二の、雪姫。
それで、いい。
それが、いい。
【完】
番外編を読んでみたいお話はどれ?
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水着
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メンエス
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銀狼
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令嬢
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姉ちゃん