友人の妹に脅されているみたいなんだがこの子のことが全く分からない 作:山崎世界
あれから。何度かメールやL〇NEでのやりとりを繰り返した。面と向かって口数は多くないが、顔を合わせずに文章を推敲できるやりとりであればそれなりに胸襟を開いてくれるようだ。
これは狙い通りと言える。この子のことを知ることで説得の糸口を見つけたい。
分かったことと言えば、朔耶ちゃんは多少人見知りではあるが一度打ち解けると甘えてくるような感じ。やりとりを重ねていくうちに頻度も増えて、些細な冗談なんかも交えてくれるようになった。
人付き合いが苦手なのか多少距離感がおかしくないかな? と思う場面も何度かあったが。
『お兄さん見てください。胸襟を開いてみました』
添付ファイルには制服の胸元を引っ張ってブラチラしてる写メがついていた。
うん…………あとこの子わりとバカなんじゃないかな? そんな風にも思い始めたのであった。
『お兄さん、土日の予定はどうでしょうか?』
「土日か……」
正直言うと予定はない。隠すとどうなるんだろう。居留守とかバレそうな気がする。
会わないという選択肢はないとして……またこの家に呼ぶのもな。過去のあれやこれやはこっちの陣地に招き入れたつもりが攻め込まれた、みたいなもんだし。よし、ここは……
『朔耶ちゃん、よかったらどこか遊びに行かない?』
※※※
よし。準備は万端だ。俺の家とも朔耶ちゃんの家とも離れた場所。これで顔見知りとばったり出くわすなんてこともないし体裁は大丈夫。
条件は五分と五分である。今日こそ決着を着けよう…………何かを致命的に間違えてしまっているような気がするが気のせいだろう。気のせいだと思いたい。
「動くな」
首元にひんやりとした指の感触が襲う。背中には何かむにゅむにゅと柔らかいものが。
「なんて…………おまたせ」
手が離れ、振り返るとちょっと得意げな顔をした朔耶ちゃんが。
読めねえ。全く油断ならねえなこの子は。
いくつか作戦を考えてはいるもののどこまで通用するか不安になってきた。
「……お兄さん、どう、で、す……か?」
朔耶ちゃんはいつもの制服姿とは違い今日は私服姿だった。紺色のシャツにミニスカート、そこから覗く足にタイツを履いている。
「あーえっと、うん。似合ってるよ」
「……うん」
否定の選択肢はそもそも無いが……まあうん。新鮮でいいんじゃないかなって思う。
※※※
「おぉ……!」
まずやってきたのはパフェで有名なカフェだった。
たっぷりの生クリームとアイスに彩られたチョコレートパフェ……さぞ身体が冷えることだろう。
そしてトイレに行っている隙にスマホの中身をどうにかする。
「お兄さんは、コーヒーだけでいいんですか?」
「うん。朔耶ちゃんが食べてるの見るだけで十分だよ」
朔耶ちゃんは美味しそうにパフェを頬張りながらもこっちの様子が気になるようだ。うーむ……警戒されているのか? いや、一人で食うのも気が引けるだけかもしれない。
やがて朔耶ちゃんはハッ、と何かに気づいたように目を見開く。そして、スプーンをこっちに向ける。
「あーん」
何、だと……。
「あーん」
朔耶ちゃんはなおも差し出し続ける。注目も集めてしまっている。ええいままよ。
「あむ」
「美味しい?」
味なんてわからないです。
「ん~」
そしてスプーンを戻してまた掬い、今度は自分の口に運ぶ。
「んむ、ぇろ……」
心なしかスプーンをねぶるように……。
そして何度もあーんされながらパフェを食べ終える。
「ん、ちょっとトイレ……」
キタァ!! よし、とひそかにテーブルの下でガッツポーズをする。
そして、気づく……トイレにスマホ持って行っていることに。
※※※
次にやってきたのは映画館だった。
見るのは今話題の映画とかでもなく、フランスかどっかのよく分からない意識高い映画(失礼)。朔耶ちゃんの反応もよくない。そりゃあそうだ。学生のうちに見るような映画でもない。
何故そんな映画を選んだのかと言うと、朔耶ちゃんにぐっすりと寝てもらうためだ。その隙に以下略。
隣に座りながら機を窺う。一応、映画も見ておこうか。字幕を追っていないと分からないのも眠気を誘うポイントである。
そして気づく……これ恋愛映画だ。しかも割と引き込まれる。面白いなこれ結構。
映画の中では主人公とヒロインが無言で手を繋いでいた。聞こえるのは眠気を誘うさざ波。このシーンだけ切り取っても退屈極まりないが、ここに至る過程で芸術的ともいえるシーンに仕上がっている。
続きが気になるので画面を追いつつも、朔耶ちゃんの様子を窺う。眠っててもおかしくない状況。どうだ?
すると、肘置きに置いていた手を握ってきた。
そして指を絡めてきた。
(……動けない……これじゃあ目的を果たせない……!)
まさか朔耶ちゃん勘づいて……!?
(…………まあでも、うん……いいか)
少しだけ心がキレイになった映画鑑賞だった。
※※※
ことごとく計画が失敗する。さて、次はどうすればいいか……と思っていた矢先、鼻先にぽたりと水滴が落ちてきたのを感じた。
「雨?」
気づくのと同時に、ザーッと一気に降ってきた。慌てて俺と朔耶ちゃんは走って、適当な軒先に避難した。
「……ふぅ……」
しかしここ一体何屋……ぶっ!?
「……お兄さん……」
いつも感情が分かりにくい朔耶ちゃんの顔も真っ赤である。
それもそのはず……ラブホテルだここ!
「……入る?」
朔耶ちゃん何を言ってるんですかHAHAHA。
「ふわぁ……」
まずい。眠気が。
「とりあえずご休憩?」
そうだなぁ……とりあえずベッドに横になりたい。
それに、この状況もまずいだろ。年ごろの娘さんと一緒のこんなところ見られたら。となると中に移動したほうがいいかもしれない。
うん。そうしよう。
※はんだんりょくがていかしています
くらくらして全然覚えていない。ただ、腕が柔らかい感触に包まれていたのと、妙に早い鼓動を感じていたような気がする。
「それじゃ、おやふみ……」
そしてベッドを見つけるや否やダイブ。覚えているのはそこが最後である。
一体誰とここに来たのかということを完全に失念したまま。
※※※
ぐちゅ、ぐちゅ……。
「……ん?」
「はぁ……はぁ……お兄さん」
何だろう。何故か気持ちいい……後、チ〇コが痛いくらいに勃起しているような……て!?
「ちょ、な、え!?」
目の前の状況を把握して、言葉にならない。
ベッドにダイブした時はうつぶせになっていたと思ったがいつの間にか仰向けになっていた。ここまではまあいい。
問題なのは服を脱がされていること。後ベルトとシャツで手足を縛られてること。そして半脱ぎの朔耶ちゃんが秘部を露出して乗っかっていることだ。
「ん……やっと起きた」
朔耶ちゃんのおま〇こからはいつ出したのか身に覚えのない白濁液と、そこに混じって赤い血が入り混じっていた。
「はぁ……はぁ……ん、やっと慣れてきた」
朔耶ちゃんは、腰の動きを再開する。
「は、ぐ……!? 朔耶ちゃん、何を」
「え?」
「いや、え? ではなくて」
「だって……一緒にホテルに入ったら、そういうこと……じゃないの?」
そりゃ推定無罪の原則覆して何かあったと言われても仕方のないことですよねと司法も認めるレベルだけれど。
「お兄さん……」
目つきがとろんとして何だか怪しい輝きを秘めている。
発情。そんな突拍子もない単語が思い浮かぶ。いやいや、人間なんて言ってみれば年柄年中発情シーズンなわけで逆に特別な時期とかそういうの無いんだよ。
だがどこかでスイッチが入ってしまったんだろうか………………どこで?
「お兄さん、わたし、痛かったけど、たくさん……たくさん練習しました。どうですか? 気持ちいい?」
スカートを持ち上げる。タイツは既に脱ぎ捨ててあるようで、残ったのは派手な赤いパンツだった。脱がずにずらして挿入されている。上も同じような色とデザインで、それも乳首を露出して用をなしてはいないが、おっぱいの上に乗っかかっている。
まるで見せびらかしているように。見て、って言っているように。
せびるように、巧みに腰を動かす。挿入するときは全体を締め付けるように、抜くときは膣の上の部分をひっかけるようにして、カリの部分とヒダの部分が思い切り擦れるように前後の動きも加えて動く。
「かはっ……はぁ……はぁ……」
たたきつけられるような快感に、思わず苦悶すら漏れる。
さっきまで処女だった、と思うのにもうここまで吸収している。どうかな? とあどけなく表情だけで尋ねてくる様は、しかし確かに乙女のそれだった。
「気持ちいい! 気持ちいいよ!」
解放されたいのか、はたまたもっと味わいたいのか自分でも分からない。だからただ正直に答えた。
「お兄さん……!」
朔耶ちゃんの肢体が倒れこんでくる。
「はむはむ」
そのまま首筋や乳首を舐めてくる。唇による刺激、そこから伸びてくる舌、連動して膣内が蠢くようでぞくぞくする。必死に興奮を治めようとしても、無理矢理に勃起させられているような危ない快感。
「ふへへへへ……」
朔耶ちゃんの下が頬にまで伸びて、思わず身をよじると、その脇に光るものを見つける。
スマホのカメラがこっちに向いている。恐らく……動画撮影だ。
「ちょ、朔耶ちゃ!」
「んふふ、お兄さん! お兄さん!」
年下の女の子に命運を握られている。それに気づいた瞬間に、射精感が湧きあがってくる。
「出すん、だね、お兄さん。わかるよ。ずっと、受け止めてるから」
そのままなすすべもなく、一際大きくグイっと腰を大きく動かし、大きく沈めた瞬間に子宮に突き刺すように射精させられた。
タイミングも何もかもが分かっているかのように。彼女は笑っていた。
※※※
雨の勢いは大分収まったが完全に止む気配は未だなく、濡れるのを覚悟で俺たちはホテルを後にすることにした。
途中でコンビニで傘を買うことにしたのだが
「一つでいい……」
と、朔耶ちゃんの提案で一つの傘に寄り添いながら帰ることになった。
しかし、その途中。
「わぷ!?」
トラックの泥水に撥ねられた。このまま家に帰らせるわけにもいかないだろうということで、一旦、俺の家に寄ることにした。
そしてこれがいけなかった。
「大雨警報……か」
朔耶ちゃんの服を洗濯機に放り込んだ後、雨の音がザーザーうるさいのでテレビをつけてみると、どうやら雨が止むことはないどころかこれからさらに勢いを増すらしい。
急な外出はお控えください。
帰れないこともないのだろうが、今日は土曜日で明日は休日。無理に急いで帰らせるのも酷。
ということで…………急遽朔耶ちゃんのお泊りが決定したのだった。