人の生活基盤となる三つの柱といえば、衣食住が頭に浮かぶことだろう。
長い歴史の中で、絶えることがないかと思われた異なる種族間での争いは、たった一つの重大な問題を前にして種族の垣根を越えた結託を生み、お互いの文化を尊重した交流が盛んになり始め、その恩恵によって衣食住に困るのはよっぽどの辺境の村で暮らす者達ぐらいとなっていた。
しかし、人間の欲望とは際限がないもので……次第に世界の有り様は娯楽に餓えて、都市で暮らす人々の価値観は加速度的に変容し、流行は世界中に伝播した。
皆がよく働き、芸術に心を動かし、美食を堪能し、旅行で異文化に触れ、宿で心身から疲れを癒し、それでも腹の底に積もった澱のように満たされないでいる欲望は、現在の異なる種族達が結託するに至った、たった一つの重大な問題に帰結するのだった。
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様々な色をした誰かの体毛が散乱する薄水色のタイル張りの床をブラシで掃いて一纏めにすると、用意していた袋に体毛を詰めていき、今度はブラシに魔法を付与してタイル床の清掃とコーティングを同時に行う。
似た要領で浴槽の清掃も終えたところで、「ご苦労さん」と俺の肩を叩いたアラミィス先輩が魔杖でコンと床を突いた音が響くと、ドッと溢れた湯煙の向こうで浴槽がお湯で満たされたのだった。
「あー……魔力もってかれたぁ……ダルみぃ……」
「お疲れ様です」
さもありなん、純粋な魔力の術式変換だけでキロリットル単位のお湯を生成したのだ。普通の人なら十人でする仕事を一人でやってのけたアラミィス先輩が急激な魔力圧の変化でよろよろと手を伸ばすところへ俺は背中を差し出してしっかりと腕を回して背負うと、休憩室のソファまでアラミィス先輩を運んで口許に冷蔵庫で冷やした魔力回復ジュースを添えてゆっくりと飲ませるのだった──俺がこのスーパー銭湯で働き始めてから、これまでに何度も繰り返しみてきた光景。いつの間にかアラミィス先輩の口の端から蜜色のジュースが溢れるのを咄嗟に手を受け皿にして受け止め、指先が菫色の髪に少しだけ触れた。
「あ、すみません」
「ちょっと、私を溺死させるつもりー?……もういいよ、魔力が少し戻って力が入るようになったから。……こんなこと面倒でしょうに、いつもありがとね!」
魔力ジュースを俺の手から奪い取ったアラミィス先輩が抗議するようにジトッと見つめて、うっ、と言葉に詰まっていると、からりと笑顔に変わって労いの言葉をかけてくれた。
「僕にはこれぐらいのことしか出来ませんので、お役に立てたのなら嬉しいです」
「……そろそろお客さんが入る時間じゃない?」
「ですね。では行ってきます」
「うんうん、頑張ってねー」
ソファの上でどっかりと脱力しつつ、ひらひらと手を振るアラミィス先輩のケアはそこそこに、俺が早歩きで準備中の木札をひっくり返して営業中に替えて銭湯の定位置に戻るのと、最初の利用者が来るのはほとんど同じだった。
「やったぁ、一番風呂~♪昼間の芋洗いも賑やかでいいけど、人気のない早朝こそ宿泊客の特権よねぇ~」
茶色い毛並みで長身の獣人が上機嫌でまずはお湯を頭から被ってブルルと体を振って水滴を飛ばし──迷うことなく、俺の体に自前のソープを塗る。
「……失礼します」
ワシャッ、ヌチュッ、シャクシャク。
まずは正面から腕を回して、肩甲骨の辺りから首回りまでに生えている体毛へ指を通して泡立たせ、スンスンと俺の首の臭いを嗅がれているところで股へと腕を伸ばし、手のひらで卵を包むようにやや剛毛な陰毛を擦ることで音を立てる。
「……ん……」
離れようとする意思を汲んで一歩引き、壁際に並んでいる専用の台座に茶色い毛並みで長身の獣人がその胴体を通して手を突いた。
膨らんだバルーンのように半透明な薄ピンクの台座で支えられている胴体から先には触れられる構造で、逆手でおっぱいを支えるように揉み、突き出した肉厚な唇に唇を重ねると、俺の咥内を蹂躙しようとする舌としばらく呼吸を忘れるほどのディープキスで、まるでプロレスのような勝敗よりも過程を楽しむ攻防が唾液の糸を紡いで途切れ、赤く濡れた瞳の乙女の顔を撫でて、背後に回り込む。
そこには、半透明な薄ピンクの台座から突き出した大きなお尻と並んで誘うように尻尾を振っていて、儀式的に顔を寄せて頬擦りをする。
「あ、お母さんやっぱりここにいたー!」
「あらミュールったら、起きてきちゃったの?……それにしても、よくここが分かったわね」
「だってお母さん、この人間との交尾大好きなんだもん」
「……そういうことだから、ミュールはお部屋でいい子にしててくれる?」
俺がデカ尻を片手で掴むと指が薄い脂肪に沈み、ずらすように拡げた肉厚なサーモンピンク色の割れ目に充血したチンポを添えると、ガラス細工を造るときのように溢れた熱い汁を肉棒で絡めとる。
「やだぁ!お母さんと一緒がいいっ!」
頭からお湯を被り、ソープを乱暴に自分の体に塗った娘が俺の背後に抱き着き、ズプッ、とその拍子でチンポが入って「きゃん♡」と媚びた喘ぎ声が漏れる。
「……まったく、仕方ない子ね。お母さんの言う通りにするって約束できる?」
「うん!お母さん大好き!」
「……そういうことなので、この子もお願いします」
「仕事ですから、構いませんよ」
ギュッ、ギュッ、と締め付けてくる腟からチンポを抜いて、ヌラヌラと濡れたチンポを娘に擦り付けながら洗体し、まだまだ幼い言動とは裏腹にシビアな野生で生き抜いてきた獣人の特性で早熟な体は、既に大きく育ち女性的な曲線を身に宿していた。
チュパッ、チュパッ。
拙くて力強いフェラは少し痛いぐらいで気持ちいいとは言えないが、亀頭を咥えて柔軟なゴムのように人中を伸ばす顔がエロくて、金玉から込み上げてくるものがあった。
「お母さん、キスしてみたい」
「フェラをしたなら、また今度にしなさい」
「う゛ーーっ、わかったよぉ……」
薄いピンク色の大と淡い水色の中の台座に並んだ母と娘が隣り合って会話をする中、手に馴染むゴム毬のように乳を揉み競べ、さっきのフェラ顔でカウパーの染みたチンポを順番に二人の鼻に押し当てて臭いを脳に刻ませる。獣人とはフェロモンや臭いにこだわりが強い種族で、背後に回ってからはさっきと同じように二人のお尻に頬擦りをして、行為の前に発情したフェロモンを嗅ぐ……ポーズをする。俺にはフェロモンなど分からないが、後の多幸感に繋がるらしいので、頬擦りをするだけだ。
壁尻のように台座で隣り合う母と娘、その正面には曇り止めの蝋を薄く塗った大きな鏡。遅れてきた他の宿泊客がポツリポツリと湯船から観賞する中、尻尾を捲り、黒ずんだアナルの下で波打つデカ尻に何度も腰を打ちつける。
「これよこれっ!ガチガチのチンポが何度も子宮口とキスする感覚ッ……ん゛効くぅ♡」
熱くどろどろとした感触は鈍重だが心地よく、目と耳で楽しみながら、射精の気持ちを盛り上げていく。
「お母さん、別人みたい」
鏡に映る母親のアへ顔にちょっと引いてる娘に少しだけ同情しつつ、身を震わせて抱き着く。
ドピュルルルル……ドクン、ドクン。
「はぁん♡私も、同時に絶頂出来ました。余韻が、まだ、凄い。んふふふっ……とてもよい交尾でしたわぁ♡」
「ええ、とても具合がよかったですよ」
言いながらシャワーヘッドを掴んでペニスを洗い、娘のアナルにキスをすると「ひゃっ」と純粋に驚いた悲鳴がして、尾骨の辺りを親指の腹でリズミカルに叩く。
「楽しい思い出にしようね」
・・・・・。
「やだあぁん♡またいぎゅのほおぉ゛♡♡」
若さの特権のような健康的な小麦色の肌に垂らした香油でお尻が光沢していて、性感帯の開発で完成した体は脳のキャパが苦痛になる手前まで快楽にイキ狂っていた。
「……止めましょうか」
「ミュールはどうしたい?」
「えっえっ、わかんにゃい♡交尾好きぃ♡だからやめちゃやっ!やっ!」
台座から跳ね起きた娘にあっという間に押し倒されると、挿入された後に目の前でおっぱいがゆっさゆっさと揺れていて、尾骨の性感帯をトントンと刺激して麻薬のような快楽に甘い声を漏らして締めつけてくる腟を下から突き上げて串刺しにすると、一目見た瞬間から好みだった女を孕ませてやる!という強い念と共に密着した子宮口へと子種を注ぎ込む。
尻尾や耳、獣のなごりの体毛が無ければ、清純派モデルで通用するような美少女が、いろんな汁で白濁に泡立った陰毛が束になって揃い、ドロリと穴からは俺の精液を垂らし、張りのあるパフィーニップルを摘まんで伸びたおっぱいを弄ばれ、人中を伸ばしたスケベ顔でお掃除フェラを母親と代わる代わる教わっているなんて。俺の幸運というよりかは、世界の歪な価値観が生んだ悲劇だろう。
「もう我慢ならん、私にも一発ヤラせろ!」
長風呂と興奮で色白な肌を首まで真っ赤にさせた妖艶な美魔女風の獣人が、二重の意味で涎を垂らし、がに股でグパァとまんこを拡げて迫ってくる。秘薬の瓶を口にして、ギュルギュルと腹痛のような痛みが腹の底に沈み、劇的に膨らんだ金玉が急速に精液を製造していた。
「あなたのような方の為になら、何度でも」
・・・・・。
「こんなおばさんと交尾するなんて、本当は嫌なんだろう?正直に言ってくれ」
「そんなことありませんよ」
「……信じていいのか?」
……最初の勢いはどこへやら、自己肯定感の低い彼女を肯定し、キスハメをする。絶頂する度に記憶喪失にでもなったかのように何度も同じような会話をループして、最終的に艶々として満足した彼女とは対照的に干からびた俺は、休憩室に戻るのだった。