※この作品はR-18です。

天使様じゃなくなるとき   作:小松 美堂

13 / 37
13.天使様の抗議

 

◇◇◇

 

真昼がキッチンで食器を洗っている。

周はソファに座り、スマホをいじっているが、最近の彼女の明らかな挙動不審を心配していた。

普段は、いつもの姿だが、メッセージが来ると過敏に反応し、画面を見て硬直することがある。

 

そして何より、スマホを必ず持ち歩くようになった。

以前は滅多に触らず放置することすらあったのに。

また、両親から何か接触があったのだろうか。

 

それにしても、ここのところ頻度が高い気もする。

 

今もスマホが振動したようで、真昼が慌てて手に取り、チラリと中を見る。

が、すぐに洗いに戻る。

 

「なあ真昼」

 

周が呼びかけると、真昼の肩がびくりと跳ねて手が止まる。

 

「今日の晩ご飯、美味かったよ。特に煮物の味付けが絶妙だった」

 

「……そう。よかったわ」

 

返事がいつもより小さい気がする。振り向いても目を合わせない。

 

「……ねえ、もしかして何か悩みでもあるんじゃないか?

最近いつもスマホ気にしてるし」

 

核心を突く質問に、真昼の顔がこわばった。手が僅かに震えているのが分かる。

 

「……別に。特に何もないわ。なぁに、何か気になるの ?」

 

とってつけたような受け答えと真昼の笑顔が、なぜか無性に苛立たしい。

 

 

「大丈夫なわけないだろ!」

 

思わず声が大きくなる。

 

 

真昼が怯えたように息を飲むのを見て、周はハッと我に返ったが、言葉が収まらなかった。

 

「絶対おかしいよ。そうやって一人で抱え込むはやめなよ!

俺にも話せないことなのか? 一体何を隠してるんだよ!」

 

 

「やめてよ!!」

突如として真昼が叫んだ。

周の心臓が跳ねる。普段の柔らかな声とは全く違う、鋭い拒絶の叫びだった。

 

「……何も……話すようなことなんて……ないから……」

その声は震えている。

大きな瞳からぽろぽろと涙が零れ落ちた。

 

「私は……大丈夫だって言ってるじゃない……! ほっといてください……!」

「ちょっ……!まひる ! 」

 

真昼は脱兎のごとくリビングを飛び出し、ドアを開け部屋を飛び出す。

自室に駆け込んだ、ばたん!と乱暴に扉が閉められる音が響く。

 

「くそ……!」

 

周はソファにどっかりと腰を下ろし、髪を掻きむしった。

言いすぎたという後悔と、それでもなお秘密を打ち明けてもらえない無力感が入り混じる。

 

(なぜだ……何があった。なぜ話してくれない……?)

スマホの件だけでなく、ここのところ真昼の様子がおかしいのは明らかだった。

 

朝食を作る時間が遅くなることがある。

作らない日もある。

もともと毎日というわけではなかったが、もっと多かった気がする。

 

夕食はほとんど一緒だが、作っている際に心ここにあらずな時がある。

たまに忘れ物もするし……

 

何より、時折見せる、あの怯えたような表情が気になる。

 

(何か……恐ろしいことに巻き込まれているのか……?)

 

考えすぎかもしれないと何度も思った。

でも、今日の真昼の激しい拒絶はどうしたものか。

 

(俺がいなかった日、おかしな臭いを真昼の部屋から感じた日、あの頃から何か歯車が狂ってきている気がする。)

 

周は立ち上がり、部屋を出て真昼宅のドアの前に立つ。

ノックしようとするが、さっきの彼女の涙と叫びが蘇り、伸ばした腕が空中で止まる。

 

「真昼さん……」

 

呼びかけても返事はない。

しばらく躊躇した後、周は諦めたように、自分の部屋へ戻った。

真昼の泣き声がかすかに聞こえた気がしたが、開ける勇気はなかった。

 

(俺は……また逃げるのか……?絶対に離さない、幸せにすると言ったのに……)

 

自己嫌悪が込み上げる。

かつての友人たちへのように、重要なときに立ち向かわず背を向けてしまう臆病者に戻りたくなかった。

しかし今夜は彼女の拒絶が余りにも強く、どうしたらいいか分からなかった。

 

◇◇◇

 

衝動的に周くんの部屋から逃げ出した真昼。

ベッドに突っ伏して泣き濡れるしかなかった……

 

(せっかく心配してくれたのに。

わたしには、あの人のそばしかないのに。拒絶してしまった……)

 

「わたしは、どうしたらいいの。」

 

あの悍ましい男の顔が浮かぶ……

 

(あの男が、あの人が全ての根源……

もうこうなったら、あの人のところに乗り込むしかない !! )

 

意を決した真昼は、もう23時を過ぎていたが、

隣室のドアのチャイムを押すのだった……

 

ピンポーン !

 

すぐにドアが開いた。

 

「おや ? 椎名さん。これは驚いた。

こんな遅くに、女の子がいくらマンションの中とはいえ、出……」

「あの、もうやめてください ! 」

「ちょっ、ちょっと大きな声出して。入りなさい」

 

真昼は、卓夫の部屋に引っ張り込まれる。

 

ガチャリ

ドアが閉まる。

真昼が決定的に失敗したことを告げる、運命の扉が閉まった。

 

「もう、ああいう不純不埒なことはやめてください !

朝触るのも、変な写真を送ってくるのも ! 」

 

「まあ、座って。コーヒーよりも紅茶がいいかな ?」

「どっちも結構です ! 」

 

「わかった。いいよ。やめよう」

「えっ……」

 

卓夫は、真昼に近づいて小柄な身体を見下ろす。

 

「もう写真も送らないし、朝のエレベーターでのお触りもやめよう」

「えっ、ぇぇ」

「でも、その代わり……」

 

ぎゅっと真昼を抱きしめ、髪に顔をうずめる。

 

「きゃっ、や、やめてください」

 

真昼は、卓夫の胸を押して逃れようとするが、更に力を強める卓夫を振りほどけない。

暫くぎゅっと真昼の存在を確かめるように抱きしめる卓夫。

 

ようやく身体を放すと

「今夜、こうして来てくれたんだから、覚悟してきたんだろ。

オトコの部屋に深夜訪ねて来る。そういうことだ」

 

「そんな、そんなつもりで来たんじゃあ……」

首を振り、いやいやする真昼。

 

「嘘だ ! 」

ビクっと身体が硬直する。

 

「この前、あんなに愛し合ったオトコのところに来るのに、それを考えないわけがない。

期待しないわけがないよ。証拠に……ほら ! 」

 

卓夫の手が真昼のスカートの中に入り込み、更にショーツの中を探る。

 

「やっ、やめてやめて……」

「ふっ、ほぉら、やっぱりだ !! 」

 

その手を抜いて真昼の顔に突き付けた指は、濡れて光っていた。

 

「これは何かなぁ……天使様のあそこについてたこれは」

真っ赤になって顔をそむける真昼。

 

(そんな、そんなことが……でも、このヒトに抱きしめられた時、あそこがどうしてかきゅんとして

……まさか、あれで……)

 

「真昼ちゃんも期待して来てくれたんだぁ。

やめてくれ、なんて口実で、ホントはヤリたくてヤリたくて、

エッチしたくて来たんでしょ ?

この前、あんなに気持ち良く愛し合ったもんね」

 

「何言ってるんですか !! そんなわけないです ! わたしは、わたしは……」

 

今日の夕方、勢いよく部屋に入って来た真昼が、泣いていたことは盗聴器で卓夫は把握済みだ。

 

(おおかた、心配した藤宮周とケンカしたんだろ、心配されても何も言えなくて。

思ったより時間かかったな)

 

そう、卓夫は真昼を心理的に追い詰めていけば、早晩こんな風になることを期待していたのだ。

もちろん、精神的に参った真昼が、もうなりふり構わず藤宮か警察に泣きつく可能性はあったが……賭けに勝ったのだ。

 

 

◇◇◇

 

「そんなわけないです ! わたしは、わたしは……」

 

真昼は俯き、必死に首を振る。

しかし、その抗議の声はやがて蚊の鳴くように小さくなり、震えていた。

頬と耳は湯気が立ち上りそうなほど真っ赤に染まり、潤んだ瞳で床を見つめている。

 

スカートの端をギュッと握りしめる指は白くなっていた。

その姿は、卓夫の指先にまとわりついた蜜が全てを物語っている事実を否応なく認めさせる。

 

(あぁ……やっぱりこの子は……)

 

卓夫は勝利を確信した。

目の前にいるのは、抵抗しつつも身体が正直に反応してしまう哀れで愛おしい天使。

そのアンバランスさがたまらなく嗜虐心をそそる。

 

「ふぅん? でもね、真昼ちゃん。何度も言うけど、今夜ここに来たってことは、

そういうことだよ?

のこのこ独りで夜中に男の部屋に来るなんてさ」

 

わざと低く甘い声で囁きながら、卓夫は真昼の肩に手を置いた。

びくんと真昼の肩が跳ねる。

 

「ち、違います! わたしは、ただ……あなたに……お願いを……」

 

「お願い? 何かな?」

卓夫は知っている。彼女が本当に伝えたい言葉はそれではないことを。

 

「え……エ…」

 

言葉に詰まる真昼の顎をそっと持ち上げ、強引に自分の方を向かせた。

潤んだ大きな瞳が涙で揺れている。

その眼差しには怒りと拒絶だけでなく、隠しきれない混乱と……

そして確かに、以前に味わわされた快楽への

微かな期待のようなものが揺らめいているのを卓夫は見逃さなかった。

 

「……ヌ…写真を……やめてほしいだけです……。

もう……わたしに送らないで……お願いします……」

絞り出すような声で懇願する真昼。

 

しかしその言葉とは裏腹に、卓夫の指にまとわりついた自分の蜜を見せつけられたショックと羞恥で

全身が小刻みに震えている。

 

薄い部屋着の生地越しに伝わる体温は高く、まるで熱病にでもかかったかのようだった。

 

「うーん、そうだねぇ。そういう場合は……」

 

卓夫はニヤリと笑い、真昼の耳元に唇を寄せて囁いた。

「やっぱりこういうお願いはね……

身体で示してもらわないと、男はなかなか納得しないものなんだよねぇ」

 

その瞬間、卓夫は真昼の細い腰に手を回し、有無を言わさずベッドへと連れ込んだ。

真昼の弱々しい抵抗など、男の力の前では風の前の塵に等しい。

 

ベッドに強引に放り出され、すぐさま卓夫が覆いかぶさった。

 

「やっ……やめて! 話を聞いて……!」

真昼の悲鳴は虚しく室内に響くだけだ。

 

「はいはい、話を聞くよ。ちゃんとベッドの上でね」

 

卓夫の手が、スカートの中に滑り込む。

抵抗しようにも、彼の体重で動きを封じられていては不可能だった。

あの夜以来触れていない場所に指が触れた瞬間、真昼の身体が弓なりにしなった。

 

「ひっ……あぁっ……!」

 

反射的に漏れた嬌声。それは紛れもなく快感の色を帯びていた。

卓夫はその反応に満足げに微笑むと、さらに大胆に指を動かし始める。

 

ショーツのクロッチ部分をずらし、直接秘裂をなぞり上げると、そこはすでに熱く潤み切っていた。

 

「ほら……やっぱり身体は正直だね。待ちきれなかったみたいだ。

なんか、さっきよりずっと……」

 

「ち……違…んんっ……!」

 

真昼は否定しようとするが、その言葉は卓夫の口づけによって遮られた。

最初は抵抗するように固く結ばれていた唇も、執拗な舌の侵入と秘裂を刺激されると次第に緩んでいく。

その隙を逃さず、卓夫の舌が真昼の口腔内を蹂躙し始めた。

歯列をなぞり、舌を絡め取り、唾液を交換する淫靡な音が二人の間で響く。

 

「ん……ふぅ……んんぅ……」

 

真昼の抵抗が徐々に弱まっていく。

鼻から抜ける甘い吐息は、もはや拒絶のそれではない。

 

卓夫は右手で真昼の後頭部を支え、左手では器用に彼女のスカート脱がしていく。

露わになった白い太腿と薄桃色のショーツが目に眩しい。

 

「可愛いよ、真昼ちゃん……。今日も綺麗だ。すごく……」

 

一度唇を離すと、卓夫はうっとりとした表情で真昼を見下ろした。

彼女の頬は先程までの紅潮とは違う、情欲に蕩けたような艶めかしい薔薇色に染まっている。

 

薄く開いた唇からは荒い息が漏れ、潤んだ瞳は焦点が定まらない。

その表情は普段の清廉潔白な「天使様」とはかけ離れた、一人の女の官能的な色香を放っていた。

 

「あ……やだ……見ないで……」

 

自分のあられもない姿を自覚したのか、真昼は両手で顔を覆おうとする。しかし卓夫はその手首を掴んで阻止した。

 

「ダメだよ。全部見せて。僕に見せて」

そのまま真昼をベッドの中央へ押し移す。

柔らかなスプリングが二人の体重を受け止めた。

「んっ……!」

 

上着もたくし上げられ、ショーツとセットになっているであろう薄いピンク色のブラジャーが露わになる。

そのブラ越しにも分かる豊かな膨らみと、その頂点で固くなり始めている先端が卓夫の獣欲を煽る。

 

「……いただきます」

 

卓夫はそう言うと、迷うことなく真昼のブラを引き上げ、ぷるんと弾むように現れた白い乳房に吸い付いた。舌全体で舐め上げ、尖り始めた乳首を甘噛みする。

同時に右手は再び真昼の秘所へと伸び、敏感な花芯を探り当てて優しく捏ね回す。

 

「ひゃあんっ……! あっ……あぁっ……!」

 

真昼の口から甲高い嬌声が迸った。久々に与えられた強烈な快感に、身体が過敏に反応してしまう。

指摘された通り、からだはもう準備ができていたのだ。

卓夫の巧みな愛撫は、あっという間に真昼の理性を溶かしていく。

 

彼女はシーツを握りしめ、迫り来る絶頂の波に抗うことなどできなかった。

卓夫の指が、早速秘部を割り、我が物顔で入り込む。

 

充分な蜜を湛えたそこにまずは指一本がスムーズに入ることを確認すると、すぐに二本に増えた。

クチュクチュという音は、すぐにぐちゅぐちゅっと蜜ツボをかき回す音に変わった。

 

堅く侵入を拒んでいた処女の聖門から、女の蜜孔に変わりつつあるのだ。

その二本を食い締め、時にヒクッヒクッと反応するその孔の力は、

そこに肉棒が入って来た時の締め付けの心地よさを予感させる。

 

蜜孔を責めつつ、早速頭を出しつつあるクリトリスを親指がくじり、真昼を急速に追い立てる。

 

ここのところの毎日のような卓夫のセクハラで、少しずつ溜め込まれてきた真昼の情欲が一気に頂点に達する。

 

「あっ……ダメ……そこ……ダメなの……

そんな……やだ……こんな……かんたんに……イッちゃう……!」

「いいよ、イッて。いっぱい気持ちよくなって」

 

卓夫の囁きが最後の一押しとなった。

「ああぁぁぁーーーっ!!……わたし……イっ、イっ、イクぅ~~~ !!」

 

真昼の身体が激しく痙攣し、背中が弓なりに反り返る。

長い髪がシーツの上で波打ち、口からは抑えきれない悲鳴にも近い声が漏れた。

 

その絶頂の姿はあまりにも美しく、卓夫は恍惚とした表情でそれを見つめていた。

 

「はぁ……はぁ……」

「なんで……わたし……こんな……」

 

絶頂の余韻でぐったりと横たわる真昼。荒い呼吸が収まらない。

頬は薔薇色に上気し、汗ばんだ額には髪の毛が幾筋も貼りついている。

 

その姿は神聖さとは無縁の、ただただ淫らで蠱惑的な女だった。

 

卓夫は満足そうに笑みを深める。

 

「ふふ……。すごいね、真昼ちゃん。あっという間だったよ。そんなに気持ちよかった?」

 

揶揄するような口調に、真昼の目に再び羞恥の色が浮かぶ。しかしもう遅い。

 

卓夫はそっと真昼の髪を撫でる。

「こんなに喜んでくれて嬉しいよ。やっぱり僕たち、身体の相性は最高みたいだね」

 

その言葉は真昼の心をさらに深く蝕み、絶望と同時に言いようのない熱を身体の奥に灯らせるのだった。

抗いきれない快楽の渦に、彼女は再び飲み込まれようとしていた。

 

夜は始まったばかりなのだ。

 

 

 

◇◇◇

 

激しい絶頂の余韻に浸り、真昼は浅い呼吸を繰り返していた。

頬はまだ薔薇色に上気し、汗ばんだ肌は艶めかしい光沢を放っている。

 

シーツの上で乱れた長い髪と、薄く開いた唇から漏れる甘い吐息が、

彼女の神聖さを覆すほどに淫らな色香を漂わせていた。

 

ドアを叩いた時までの天使と称されるほどの聖少女の面影はなく、

男を虜にする女の顔がそこにはあった。

 

堪らず、卓夫は再び真昼の身体にむしゃぶりついた。

 

その華奢な身体を抱きしめ、深いキスをしその舌と唾液をごくごくと呑み、自分の唾を飲ませる。

それをしながら、両乳房を交互に柔らかく軽めにしかし休みなく揉み続ける。

 

ぷっくりと存在を主張する桜色の乳首を摘まみ、転がし続ける。

すっかり充血して硬くなったそれを含み、吸いたてる。時に強く。

 

「ぁっ、あっ、あっ……そんな吸われたら、乳首が取れちゃう」

「美味しいんだ、真昼の乳首は、本当に食べちゃいたいよ」

 

続いて、そのまま舌を下げていき、薄っすらとと浮くあばらや可愛らしいお臍も舐め回す。

その間も手を伸ばして乳房と乳首も忘れない。

 

もう真昼は、すっかり翻弄され、指を噛んで喘ぎ声を抑えでもするしかなくなる。

瞑った瞼の裏には、刺激を受ける度に星が瞬くような気がする。

 

そして、舌はついに目的地のひとつだろう皮を押しのけて尖る頂点の麓に到達する。

クリトリスを包んでいた包皮の周りをじっくり舐め回す。

 

真昼は、いつ尖りに舌が届くか、今か今かと不安と期待がない交ぜになって待ち受けるが、なんとスッとスルーされて、肩透かしを食う。

 

その期待で蜜を溢れかえらせている蜜壺をくぱっと開けられると

そこはキラキラと光る桃色の神秘峡が卓夫の舌を待ち受けていた。

 

「じゅるっ」とそれを掬い取るとはしたない音がする。ゴクリと卓夫は呑み込む。

「うーん、なんと甘露だ、甘いんだ。どんどん溢れて吞み切れないぞ」

 

「いっ、いゃあ…… !! 」

真昼は、恥じらいのあまり顔を覆ってしまう。

しかし、両足を閉じることはなく、むしろ卓夫の顔を挟み込む。

 

卓夫は真昼の秘部を丁寧に舐め上げる。

まず指で陰唇を開き、膣口の周りを円を描くように舌を這わせると、

真昼の腰がピクンと跳ねた。

 

汗ばんだ太ももを押さえながら、膣内部へと舌を潜り込ませると熱い襞が絡みつく。

敏感な部分を探すように壁をなぞり上げると、奥から甘酸っぱい蜜が更に溢れ出した。

早くも白いものが混ざるようになっている。

 

「んっ……ああっ……!」

真昼の喘ぎ声が室内に響く。

卓夫は彼女の反応を見極めながら次第に舌の動きを強め、指も添えて浅い部分にあるGスポットを探り当てると集中的に責めた。

小さな円を描くように刺激するたび、真昼の内股が小刻みに震える。

 

「そこ……やっ……」

抗議の声は途切れ途切れに変化し、次第に懇願の色を帯びてきた。

 

卓夫は構わず責め続ける。

舌先で軽く押し上げたり、吸い付くようにしたり変幻自在の動きで真昼を追い詰める。

 

そして、次は秘裂から舌を這い上らせて、待ちぼうけを食らっていたクリトリスに吸い付く。

 

不意をつかれた真昼は、

「きゃっ」

と言うと同時に、ビクンビクンと両足を突っ張らせる。

 

吸いながら、舌で尖りを転がすとあっという間に真昼の絶頂が近づく。

真昼の腰は勝手に浮き上がる。

卓夫はそれを許さず固定し、激しく舌を動かした。

 

「だめぇ……イッちゃ……」

言葉を終える前に真昼の背中が弓なりに反り返り、潮とも愛液ともつかない液体が勢いよく噴き出した。

 

くたりと腰が落ちる。

ぐったりとした真昼の身体を優しく支えながら

 

「はぁ……はぁ……」

 

息もたえだえに横たわる真昼を満足げに見下ろしながら、卓夫は枕元から取り出したコンドームの袋を器用に破った。

 

その手慣れた動作に、真昼は自分がこれから再び抱かれることを否応なく悟り、わずかに身体を強張らせる。

しかし、その抵抗はもはや形ばかりのものでしかなかった。

 

「真昼ちゃん……もう大丈夫だよね?」

 

問いかけではなく、断定するような低い声。

 

卓夫はゴムを装着すると、ゆっくりと真昼の細い腰を掴み、大きく左右に割り広げた。

秘裂が露わになり、先程の愛撫と絶頂によって潤沢に溢れた蜜が糸を引いて滴り落ちる。

 

「や……待って……まだ……」

 

か細い抗議の声は、卓夫の剛直の切っ先が触れた瞬間に途切れた。

 

「うっ……!」

 

ずぶり、と抵抗なく熱い楔が真昼の中心を貫いていく。

 

一度目の絶頂でほぐされ、潤みきった秘肉は、あの忌まわしい初めての時のような痛みを一切伝えなかった。

 

それどころか――

 

「ひっ……あぁぁ……!」

 

挿入の瞬間から強烈な快感が真昼の背筋を駆け上がった。

 

まるで全身が性感帯になったかのように鋭敏で、膣壁を擦り上げられるたびに電流のような悦びが走る。

 

以前は苦痛でしかなかったその場所が、今は灼熱の杭を受け入れることで満たされていく感覚に真昼は混乱した。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。