カルデアレーベル 夜の抜刀術 逃避行とその末路 ~ヒラクチ、メイド堕ち~ 作:ミサキル
メイドの朝は早い。
主人を起こし、朝食の用意を済ませ、洗濯物をする。
メイドの朝は早い。
主人の男根を鎮め、子宮の中に出された精液をそのままにパンツで欠片も零さないように閉じて家事をする。
「はあ……」
ついたタメ息は重々しく、自分の状況を表しているようだった。
屋敷の庭で洗濯物を干す。
実にメイドらしいと言えるだろう。
……ただ1点。
「中に精液があるままってのがなければだけど。」
掻き出したい気持ちがあるがそれを抑え、家事に専念する。
……夜に彼はしっかり残っているのか確認するからだ。
「ほんと……あの男は……」
厭々で進める行動は1つひとつの動作を重くする。
これは行動が遅くなるという意味ではなく、行動にかかるコストが重くなるという意味だ。
それはあまりにも致命的で。
「人斬りをしていた頃なら絶対にしないようにする行為なのに……」
こうして日々疲労を溜めてしまうのだった。
「……よし」
しかしメイドとして雇われて……囚われて?まあそこはあまり意識してないがとにかくメイドとして今いるならやる事はやらなくてはならない。
「……」
「はあ……まだ盛るの?朝に4回も抜いてあげたのに」
「すまないね。抑えきれなくて」
「……」
「でも好きだろ?こういうところでスるの」
「……」
やる事はやらないといけない。
だけど今は少しだけ逆らうことにした。
だんまりを決め込むことにしようとしたのだ。
……主人とは、あまり会話したくない。
「もう堕ちてることを自覚しそうだから?」
「……!!」
「やっと振り向いた」
そんなちっぽけな行動も彼は見透かしてしまう。
脳の奥まで全て知っているかのように。
まるで。
「……ご要件は?」
「主人への奉仕……かな」
「……はい」
逆らいたい気持ちを抑えて彼のズボンを脱がそうとした時。
「いや、少しだけ待って欲しい」
「?」
ふと、そんな奇怪なことを言い始めた。
普段言わないようなことだ。
この自分こそが正義と信じて疑わなさそうな主人が、そんなことを言うとは……
「気分だよ、気分。たまにはそっちにも気持ちよくなってもらわないとね?」
「?」
疑問に思ったその時にはもう時すでに遅く。
ドンッと庭の壁に手を突き出され、逃げられなくなっていた。
はぁ。
はぁ。
心拍が上がる。
ドキドキと心臓が期待に跳ねる。
嘘だ。
これは……嘘だ。
期待に跳ねるなんて、そんな、そんなことは。
「もう興奮するとは意外だな」
「……あなたが私をそうさせたんでしょ。主人様」
「?俺はそんなことをしてないさ。ただメスイヌがはぁはぁと興奮するなんて調教はね。」
はぁはぁ。
ドキドキ。
脳が酸欠で思考しづらくなる。
自分という者の境界が、ぽろり。と崩れるような、そんな危うい感覚。
はぁはぁ。
はぁはぁ。
まだ、触られてすらないのに。
期待だけで胸が痛む。
「そろそろ限界そうだな……触れてやる」
「ま、まって……まだ準備が」
「これで?」
主人が嘲るように言う。
その目を通して自分の姿を視る。
―――そこにはメスがいた。
目という鏡を通して見た自分は衣類こそ乱れてはないが、興奮していると一目でわかる。
言い訳なんてしようがない、興奮して、発情して、欲情して、ただ快楽に脳を潰されているメスだ。
「そらこの指が欲しかったんだろう?」
「あ……♡」
スカートに手を突っ込まれ、パンツ越しに指で撫でられる。
……それだけで、たったそれだけで。
「んんん♡♡♡」
「?イったのか?」
驚くほどあっさりと達してしまった。
「そんな……わけぇ♡」
「そんな甘い声で言い訳とは説得力がないな!」
そのままパンツをズラされ指を中に入れられる。
「ん゛♡い゛♡」
ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ♡
淫らな音が庭にひっそりと響く。
広い庭の中で2人だけの世界ができていた。
「イケ」
「だめ♡いぎゃない゛♡ごんな゛♡こ゛とで♡」
ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ♡
がくがく♡
ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ♡
がくがく♡
足が震え、脳が歪み、呼吸が荒くなり、ついに。
「んあああああああああああぁぁぁ♡♡♡♡♡」
絶頂した。
指で、簡単に、中をほじられて、あっさりと、イかされた♡
ガクンと、足から力が抜け膝をつく。
上から見上げる主人は酷くご立腹のようだった。
はぁ♡
はぁ♡
荒く色がある息、求めるように潤い期待するような上目遣い、大粒の汗と酷い熱気、乱れた黒の髪の中にある白の髪。
穢したい。
犯したい。
ぐちゃぐちゃにめちゃくちゃにどろどろに……
幕末で恐れられたヒラクチの彦斎。
この女を。
「……もう辛抱できん!抱くぞ!」
「りつか♡♡にゃめで♡ごしゅじん♡しゃま♡い゛っだばがり゛♡にゃ、にゃから♡」
「このエロメイドが……!どこまでも人を誘惑して……!おしおきしてやる!」
「お゛♡でか゛♡」
ズボンを脱ぎ、這い出た男根は朝よりも猛々しく、猛獣のようだった。
足に力が入らず、赤ん坊のように座るメイドを抱き抱え対面座位のような形になる。
そのまま。
ずぶ♡ずぶぶぶ♡ぶっちゅーー♡
子宮の奥までねじ込む。
「お゛♡おお゛♡いぎゅぅぅぅぅ♡♡♡♡♡」
それだけで目の前のメイドは白目を向き、絶頂した。
ぎゅう♡ぎゅうぎゅう♡ぎゅーう♡ぎゅう♡
「く……締めつけもキツイな。まるで新品のようだ。」
だがそれで絶頂するほどやわな男ではない。
パンパン♡パンパン♡ずっちゅずっちゅ♡パンパン♡パンパン♡
「ん゛♡ぎゅ♡にゃ♡ぁ゛♡」
腰を振る度に面白いくらいに声が出る。
その声が余計に目の前の獣を加速させた。
パンパン♡ばちゅん♡ばちゅん♡パンパン♡パンパン♡ばちゅん♡
突くたびに絶頂し、突くたびに喘ぐ。
脳はすでに言葉を出す機能を破棄し、ただ快楽に堕ちていた。
「く……そろそろ出るぞ!」
「にゃ♡にゃ♡だにゃ♡ああ゛♡」
パンパン♡パンパン♡パンパン♡パンパン♡どちゅどちゅ♡どちゅどちゅ♡どちゅどちゅ♡ごりゅ♡ごりゅごりゅ♡ぐっ♡ぐっ♡
「でる!!!」
「いぎゅうううぅぅぅぅぅぅぅぅ♡♡♡♡♡」
びゅるるるーー!!びゅーーーー!!びゅるるる!!びゅるるる!びゅーーーー!びゅーーーー!びゅるるる!びゅーーーー!
締めに締められた膣内に濁流のように流し込まれる精子。
その熱は出された相手の熱と交じり最大級の快楽を脳へと突き刺した。
「お゛でてぇ♡りゅ♡」
「もう……にゃめぇ♡」
うわ言のように呟くメイド。
その瞳はどこも映しておらず、ただ虚空に向かっていた。
ずるる♡ぬぽ♡
男根が膣内から出る。
今までそれはレースが終わるまで息が出来なかった水泳選手がレースが終わり、水から飛び出すように勢いよく飛び出し、その愛液と精液の混ぜ物をメイドに散らした。
「あ……♡へ……ぇ♡」
息すらままならず、潰れたカエルのように声を漏らす。
「咥えろ」
小さく、しかししっかりと命令する。
メイドは壊れたロボットのようにカクカクと動きながら男根に手を伸ばし。
「ひゃ…ぃ♡♡」
躊躇いなく口に男根を含み、口淫する。
ぐっぽ♡じゅる♡ぐっぽ♡じゅるる♡
舌で味わうように舐めまわし、自ら進んで液を喉に通す。
ぐっぽ♡じゅるる♡じゅるるる♡
「ん…♡は…♡んむぅ♡ん♡」
下半身にある熱は収まるばかりか燃え盛り、メイドを売春婦へと堕とす。
ぐっぽ♡ぐっぽ♡
いやらしい音が静かに鳴る。
この空気にやられたのか、男根の臭いにやられたのか、それとも自身の熱を抑えられなくなったのかメイドはいつの間にか己の股を触っていた。
「ん…♡♡」
少しだけ満たされる感覚。
主人の男根には遠く遠く及ばないがほんの少しだけ満たされる。
しかし。
「俺が触れていいと許可を出してないだろ」
そう上から主人の声が聞こえたと感じた頃には既に時遅く。
ガシッと頭を掴まれる。
「んーー♡ん♡んー♡」
「そんな喜んだ声で抵抗とは説得力がないな!」
パンパン♡ごりゅ♡ごりゅ♡パンパン♡パンパン♡ごりゅ♡ごりゅ♡
頭を掴まれてからの本気イラマチオ。
すでに抵抗する気力が無くなっているメイドに耐えられるわけがなく。
「ん゛♡お゛♡じぬ゛♡ごりぇ゛♡」
パンパン♡パンパン♡ごりゅ♡ごりゅごりゅ♡パンパン♡パンパン♡ごりゅ♡
酸欠で白目を向きながらもその口は主人への奉仕を忘れることがなかった。
それどころか口淫は腰使いに呼応するように激しさが増していた。
パンパン♡パンパン♡パンパン♡ごりゅごりゅ♡
「く…そろそろ出るぞ!しっかり飲み込め!!」
「ん♡んーん♡んぅぅぅぅ♡♡」
びゅーーーー!びゅるるる!びゅるるる!びゅーーーーー!!びゅるるるる!びゅーーーー!!びゅるるるるるる!!!
吐き出された精液は衰えを知らず、口ではなく子宮であったら確実に孕んでいる量だった。
それを。
「んむむ♡んーん♡んむぅ♡♡」
ごくごく。ごくごく。ごくごく。ごくごく。ごくごく。ごくごく。ごくり♡♡
んぱぁ♡♡
「せーしごち゛ぞうざまでじだぁ♡♡」
涙目ながらもしっかりと飲み込み、口を開け飲み込めたことを報告する。
メイドとしてやるべき事をしっかりとやる。
それは人斬りとしての矜恃か、メイドとしての矜恃か。
それは分からない。
本人も主人も誰も。
主人は息を切らしながらも男根をズボンへと納め。
「用事があるからな。メイド、昼には出る。軽い散歩のような物だ、護衛として一緒に行くぞ。」
そう言う。
……返答は期待していない。
しかしこのメイドは声にしっかりと応える。
どのような状態であれ、しっかりと。
……それが脳を焦がすほどにその身を犯したい気持ちが出る要因でもあるが今は関係ない。
用事は用事である。
公私をしっかりと分けねば貴族として成り立つことは不可能。
最低限の礼儀というものだった。
それに。
「は……へぇ♡」
声にならない声で応えるメイドが居た。
・
昼。
予定通り街へと出たメイドと男が居た。
「ふぅ……」
「なんだ?この私と一緒では不愉快か?」
「いえ、まったく。不愉快では到底表せない言葉なので」
「ふん、口の減らない女だ」
スタスタと街を泳ぐように歩く。
街灯がすでに街を覆い、昼は夜へと差し掛かっている。
人通りは明る頃より少し減りはしたもののまだ盛況さを感じさせる。
そんな中で2人はただ歩いた。
目的地はあるのだろう、しかしその歩きはどこか揺れている。
泳ぐような足取り、ふらつきとはまた別種の足取り。
その泳ぎが楽しみに満ちているのか苦痛で満ちているのかそれともはたまた別の何かで満ちているのか。
巨大な街をプールにして、ただ2人は泳いだ。
「視線が気になるな…やっぱり」
「マ、主人の服装が問題じゃないかしら?」
「そうか?私としてはこれが正装なのだがな」
足は止めず互いの服を視る。
男の服はまさに貴族と言える身なりの整った服だった。
正に貴族としての姿そのものだろう。
しかし女の方は少しだけ異様だ。
服は屋敷のメイド服と変わらぬが、その手に獲物を持っている。
一見すると鞘に収まった刀と言えばいいのだろうがその刀は形だけの刀であり、木刀に色を塗っただけの模造品だった。
しかしそれで主人の護衛としての力は十二分に発揮される。
河上彦斎、隠しきれぬ剣気その恐ろしさが無意識ながら周囲を威圧していた。
「よく護衛として着いてこられるな。元人斬りとは思えない」
「……私は別に場所や役目がどんなものであれ、やる事をやる…それは変わらない」
そうか。小さく男は返事をした。
その返答に少しだけの間があったことを知るのは男しか居ない。
この男しか。
「……ここまでで護衛はいい、メイドは少し買い出しに行ってこい」
「はい、主人様」
主人とは違う巨大な屋敷の門の前で2人は別れた。
…2人は互いの名前を呼ばない。
それがこの二人の仲で共通している暗黙の了解だった。
それは互いを思ってのことではなく、お互いがお互いに相手を牽制してのことだった。
故に名前は夜枷の時にしか言わぬ言葉だった。
夜が、深まる。
・
「確か、お米がそろそろ切れそうだったのよね」
「ここら辺で近いお米屋は……」
トテトテと、不慣れながらに街を歩く。
男とは違い、メイドはこの街に来るのは初めてだった。
最初にスタスタと歩けたのはただ隣に男が居たから以外の理由は無い。
事前に渡された地図を頼りにメイドは街を歩く。
トテトテ。
トテトテ。
「お米屋…お米屋…」
不慣れな足取り、揺れる桜のよう。
街はまだ眠りには遠く、活気がある。
そんな中で1人きり、ただ不慣れな街を泳ぐ。
拙い泳ぎだ。先導する者がいないからだろう。
それはメイドの心情か、それともまた別の要因か。
拙いながらにも地図を頼りに懸命に歩くメイドはどこか朧げだった。
何かの身寄りがないと立てない。
街の明るさはそんな心情を照らすのか。
メイドの足取りはどこまでも朧気であり、消える泡沫の夢のようだった。
「……」
トテトテ。
トテトテ。
不慣れな街を人を避け、周りを見渡して歩く。
地図を見て、街を見て、見比べて。
歩く。
その小さな旅も終わりを迎えた。
「もうそろそろで……あ!」
人通りが多く、ワイワイと騒がしくも愛らしい街の中。
やっとの思いで少し遠くの米屋を見る。
慣れない街だったがここまで来ればもう大丈夫だろう。
未だ眠らぬ街の中でポツンとあるこ……め……や 。
―――知らぬ/忘れぬ人に出会った。
「―――」「あ」
あ
呼吸が止まる。時間が止まる。物事を考える機能が静止する。
それは偶然か、必然か。
神にしか分からぬことを人の身でどう理解しろと言うのか。
分からないことを説明するのに苦心する。
この先に救いの糸はなく、ただ絶望しかない予感がした。
その予感すら糸のようにあやふやで、朧気で、直ぐに消えてしまいそう。
それは期待か、絶望か、もっと別の何かだとしても。
ただそれは、互いにとって。
「あな…たは」
「もしかして…彦斎……?」
予期せぬ出来事であったことには違いなく。
まさに運命を変える出逢いだった。