神様の弟子になったら初恋の女の子と添い遂げる事が出来た件。 作:アロンの杖
ちなみにこの物語は読みやすいように、1話1話の文量を短めに設定して区切ってあります(ただし話によってはかなり長くなる場合もあります事をご了承下さい)。
「・・・・・」
(ああ、また御先祖様の夢か・・・)
木陰で横になりながら欠伸をする少年“アロン・ヤサカ”は覚醒するなりそう思った、この世界では珍しい“東洋系”の名前を持つ彼はウィルグリップ村の外れにある小高い丘の木の下で寝そべっている内に、本当に眠りの世界へと引き摺り込まれてしまったのだ。
左右対称で優しい感じのする童顔に黒曜石の双眸を持ち、更にはそれと同色の、肩まで伸びた癖っ毛を生やしていたアロンは浅黒い肌をした、鍛え抜かれた細マッチョな肉体をやんわりと起き上がらせる。
今年で14歳と半年になる彼は生まれ付き高い霊力と強い生命力を合わせ持っており、しかも気は優しいのにある種の頑迷さと言うか、決して挫けない心を秘め宿している男の子だった。
そんな見た目と気質が災いして村のガキ大将グループに目を付けられ、イジメられ掛けた過去があったが彼は何度打ち倒されても諦めずに立ち向かって行き、遂にはイジメっ子グループの主犯格に猛然と殴り掛かってソイツを泣かせてしまったのである。
「わ、解った。俺が悪かったって、謝るから・・・っ!!!」
馬乗りになって今にも殴り掛かろうとするアロンに謝罪したガキ大将は、そのまま仲間達と共に逃げ出してしまい、結果としてアロンが勝利を収めたのだ。
・・・もっともイジメっ子グループ全員から執拗に殴る、蹴るの暴行を受けたアロンの方が彼等より傷は酷かったが。
「あははっ。さすがアロンね!!!私、見直しちゃった・・・っ❤❤❤❤❤」
戦いが終わって少し経った後で、そんな少年の元に駆け寄って来た女の子がいた、アロンの4歳の頃からの幼馴染、“アニス・ウェリントン”だ。
愛らしいその容はシンメトリーで整っており、青空色の瞳と腰辺りにまで伸びている、見事なプラチナブロンドを持つ美少女である彼女は水を弾く程にまで張りのある、乳白色の肌をしていた。
体はスレンダーでよく搾られてはいたモノの、やはり女の子らしい柔らかさとしっとり感を持ち合わせており、村の皆からはちょっとした“アイドル”と言うか“マドンナ”として扱われていたのである。
そんなアニスはアロンとは同い年で、ただし生まれたのが1ヶ月程早かった為か、小さい頃はよくお姉さんぶっていたのだ。
ちなみにアニスは快活でお転婆で、その上中々に気が強くてガキ大将グループからも煙たがられていたし、また村の男子達からも敬遠されていたのであるが、そんな彼女は魔法の腕前は天才的であり、尚且つ法力量もかなりのモノを有していたから誰からも一目も二目も置かれていたのだ。
「こらっ、あなたたち。またアロンをイジメていたわね!!?」
「や、やべ・・・っ!!!」
「アニスに見付かった!!!」
仲間思いで正義感が強く、また卑怯な振る舞いが大嫌いだったアニスはよくアロンをイジメっ子グループから庇ってくれていた、アロンは彼女のお気に入りであり2人は大抵の場合はいつも一緒の時を過ごしていたのである。