※この作品はR-18です。

神様の弟子になったら初恋の女の子と添い遂げる事が出来た件。   作:アロンの杖

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アロンとアニス・その3

「・・・・・っっっ!?!?!?!?!?」

 

(・・・えっ。えっ?何いまの、私とこの子が!!?)

 

 我に返った直後にちょっとした混乱がやって来るけど、それでもアニスはアロンを拒絶する事だけはしなかった、その運命を否定もしなかった。

 

 本当に自然と受け入れて、頭では混乱していても心の中では既に納得していたのである。

 

「君がアロンだね?と、そちらがお母さんですか。どうぞよろしく、私がここの保母の一人でヴァネッサです!!!」

 

「よろしくお願いします、ヴァネッサさん。この子ったらちょっと人見知りで、内向的な所があって・・・」

 

 未だに困惑から立ち直れないでいたアニスの耳に、そんな会話が伝わって来るモノの、その声に彼女が気を取り直してアロンを見ると、彼と目があってしまった。

 

「・・・・・」

 

「・・・・・」

 

 最初はお互いにペコリととお辞儀をしただけだったが、嫌な感じはしない子だと、アニスは思った、既にこの頃から幾つかの魔法に精通していた彼女は感性が鋭くて物事の本質を見抜く力に長けていたのだ。

 

「ヴァネッサ先生、わたしこの子と遊びたい!!!」

 

 気が付いたら口からその言葉が飛び出していた、自分でもまだ戸惑いが残っていたモノのアロンに対する興味が湧いたし、それについ今し方自分が放った声の連なりが内容的に正しいモノだと感じる。

 

「良いでしょ?先生。わたし、アニスって言うの?あんたの名前はなんて言うの?」

 

「あ、う・・・。ア、アロン。アロン・ヤサカ・・・」

 

 ハキハキとした態度で会話に誘って来るアニスに対して、少しオドオドしながらアロンが応えるが、それに“そうなの?”と返すと“よろしくね?アロン!!!”とアニスはニッコリ笑って挨拶した。

 

「・・・う、うん。よろしくね?アニス」

 

「ねえ、お砂場で遊ぼ?“お飯事(ままごと)”をしよーよ!!!」

 

 そう言い放ち様、アニスはアロンの手を引きながら砂場へと連れて行くが、それを見た園児達は男児も女児も、ある者は嘲笑(あざわら)いながら、またある者は同情の眼差しで見送った。

 

(おい、アニスが誰かを連れて行くぞ?)

 

(アイツ、何分で泣くかな?)

 

(バカッ、“何秒で”の間違いだろ!!?)

 

 そう言ってヒソヒソと囁き合う彼等を尻目にアニスはアロンを砂場に連れて来ると、早速役割を決めて朝ご飯を作り始めた、それに対して。

 

 アロンは意外な事に、モタつきながらもちゃんと応じて会話を成立させて行くが、その様子を見ていた園児達はまた驚かされた、こんな事は今まで一度も無かったからであり、特にアニスは男児達には厳しくて誰も彼もが恐れを抱いていたのである。

 

 それなのに・・・。

 

「はい、あなた。ごはんはちゃんと食べてね!!?」

 

「うん、有り難うアニス。凄く美味しいよ?」

 

 さも当たり前のようにお互いにやり取りを続ける二人を見て、保母達もビックリしていたのだが、それを何より喜んだのはアニスだった、今までの男児達は誰もが皆“お飯事(ままごと)なんかやってらんない!!!”とか“バカじゃねーの?お前ら”とか言ってちゃんと遊んでくれなかったし、役割に没頭してもくれなかったのだ。

 

 誰も彼もが照れたように、だけどちょっとバカにしたような視線を彼女に向けて来て、しかも勘が鋭いアニメはそれに気付いて結果、遊びが途中で崩壊してしまっていたのであった。

 

 だけど。

 

「ねえあなた、今度の休みは何処かに行きたいな・・・」

 

「じゃあさ、王都に行ってみない?美味しいパニスの店があるんだって。評判だよ?」

 

 アロンは違った、少しもアニスの事を茶化したりしないし、気後れもしていない、ちゃんと対等に堂々と彼女に相対してくれており、やり甲斐があった。

 

 それだけではない。

 

「ねえアロン。あなたは“魔法”が使えるのかしら・・・?」

 

「・・・うん、風の魔法とか回復とか。あとは解毒の魔法が使えるよ?アニスは?」

 

 2人は中々に趣味が合ったし、それにアロンはアニスの話に正直に、かつ真剣に応じてくれた、解らない事は“解らない”と言うし、凄いと思う事に付いては素直に褒め称えてくれたのである。

 

「い~い?アロン。本当の魔法って言うのはね、私達の心の中にあるの。例えば“将来こうなっていたい”だとか“叶えたい願いがある”とか。そう言った夢を信じる気持ちが、決して挫けない強い思いこそが何物にも勝る魔法なのよ?」

 

「・・・へえぇ?凄い事を言うんだね、アニスは。でも確かにそうだよね!!!僕にもそれが間違いじゃないって、解るよ?」

 

 アロンはアニスがどんな事を言ったとしても、ちゃんと受け止めて返してくれた、それがこの天才少女には嬉しくて、楽しくて、気分が爆上がりする要因となっていたのである。

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