長年相棒だった全身鎧の戦士が実は甘えたがりの高身長女子だった話 作:山崎世界
「あらリン、今日はどうしたの?」
「……水着を買いに来た」
あらあら、とアリアのやつはニヤニヤとしだした。まあ想像のできたリアクションである。
「……少し遠くの海岸で海開き前のクラーケン退治の依頼が来てな。まあさすがに海用の装備が欲しいわけだ」
「ふむふむなるほどねぇ。海開き前の……つまり二人きりのビーチってわけね」
「仕事だけどな」
気を緩めているつもりはないがまあ終わった後で海遊びをするくらいの時間はあるだろう。
ついでに言うと実務的な話をするならワレに水着は必要ないのだ。鎧が万能装備だからその気になれば海底を歩くことだって出来るし何なら多分泳げる。
「ああそれじゃあうん、これなんかいいんじゃないかしら?」
しかしアリアは数分で俺の水着の選定を済ませ、
「ワレちゃん、こんなのどう?」
「う、ん……ちょっと、大胆、過ぎない、かな?」
そしてワレにあれでもないこれでもないと水着の試着をさせている。
「あ、でもこれなんかいいんじゃないかな?」
「……いやサイズ合ってないだろそれ」
ワレが自分で選んだのは紺色でワンピースタイプの水着なのはいいのだが横乳がはみ出て生地がムチムチだ。
というか何で名前のワッペンが前面に貼ってあるんだ。
「まあ長くなるしあんたは帰っていいわよ。現地に着いてからのお楽しみってことで」
「……ああ。うん。別にいいんだけどな」
※※※
何ていうやり取りから数日。現地に到着した俺たちはクラーケン退治に乗り出した。
「さあとっとと来やがれタコ野郎」
ひとまずワレを待機させ、俺は意気揚々と海を歩く・・。魔力を海と反発するように集中させ、水面を歩行する術。まあ使うには高度なコントロールがいるので他人に掛けることは出来ない。
「……クラゲ? 奴の眷属か?」
水面を埋め尽くすほどのクラゲ。俺の接近に気づくと、水面下から襲い掛かろうとしてきた。
「ちょうどいい。蹴散らせば出てくるか」
水面に手を触れ、雷の魔法を走らせる。あまり強くしたら生態系に影響があるだろう、あくまで軽く、しかし確実に仕留めるように、だ。
「おいでなすったな」
飛んできた触手を避ける。
クラーケンは水面から顔を出し、こちらを睨みつけている。そして俺は水面を走りながらクラーケンの攻撃を避け続ける。
(舐められてる、か……)
案の定と言ったところだ。
水の中を潜れば手出しができないが、水面から顔を出している。触手を伸ばしている動きも段々と緩く、遊びが混じるようになっていた。
あっちからすれば、小さい獲物をいたぶるように。こちらとしてはありがたい。準備にもう少し手間取るかと思ったが想定以上に事が運んでいる。
「しまっ……」
陸地の間際、クラーケンの触手が足首に絡まる。
「なんてな」
海に落としておいたチャーム。それは今、クラーケンを囲うように位置取り、今その力を解放する。
ザバーン! 波飛沫が舞い、クラーケンの巨体は吹っ飛ばされ、砂浜へと打ち上げられる。
そして、そこに待っているのは全身鎧の戦士。マズい、と触手を伸ばしたクラーケンはしかしその抵抗など無意味。一振りの間に触手を切り裂き、クラーケンの巨体を迎え撃つ。
「はぁあああああ!!」
一閃。クラーケンの軟体に刃を走らせ、一刀両断した。
『やれやれ、後でタコ墨だけ拭ってくださいまし』
クラーケンの黒い墨が降り注ぐ中で、静かに剣を収めた。
(……やっぱり格好いいな)
憧れたがなれなかった姿。やはりワレの才覚はずば抜けているのだ。などと見惚れている俺はクラーケンを吹っ飛ばすための風圧に巻き込まれ、逆に海の方へ投げ出されていた。
(……あー……マズいなこれ……)
そのまま海に落ちた俺。
「やったよあにき……あにき?…………あにき!?」
※※※
「放すなよ! 絶対に放すなよ」
さて、クラーケン退治を終えた俺たちは、泳ぎの練習をしていた。
「……ほらあにき、もっと力抜いて。何もしなかったら水に浮くから」
「嘘つけ人体の構造的にそんなことはあり得ないだろ」
あの後、急いで泳いできたワレに救助された俺である。端的に言うと、実は俺は泳げないのだ。
まあ普通に小人族の里って山奥だからな。海を見たのも成人してからの話だ。
「……心配、したんだから……」
俺としては別に泳ぐつもりなんてなかったのだが泣きそうな顔をされてはたまらないのだ。アリアが用意した水着の効果で溺死の心配はなかったのだがそれはまた別の話だ。
ちなみにワレの水着は黒のスリングショット水着で、胸の谷間を大胆に開け、わき腹から腰にかけてのラインを美しく際立たせている。
似合っていると伝えたがそれどころではなく珍しく怒らせているというのが実情である。
俺に出来ることはとりあえず何かあっても溺れない程度に泳ぎをマスターすることである。
「そ、それじゃあ、放すよ、放す、から……」
ワレも恐る恐る手を離す。何かあればすぐに手を伸ばせる程度に。
バシャバシャ。足をバタつかせる。泳ぐなんて上等なものではなくとりあえず沈まないように。けれどゆっくりと前に前に進む。
「よっしゃー! 泳げたぞ!」
ぽよん。
「ぁ……」
「ぅ……」
その勢いのままワレの水着の谷間のおっぱいに飛び込んだ。頬に生乳の感触が当たり、包み込まれるように。
「……悪かったな」
「それは、何に謝ってるの?」
楽しみにしていた海水浴をこんな訓練じみたものに費やしたこと、それはまあ引っかかることではあるが。
「……相棒に泳げないことを秘密にしてたこと、だな」
大事なのはそれだ。
「……うん」
ワレは俺の頭を抱えて抱きしめてくる。
※※※
海岸の岩場を背に立つ俺にワレは跪く。海パンを脱がして、既に硬くなった肉棒をその胸の谷間に挟む。
「ん……ちゅ、あにき……」
肉棒がすっぽり包み込まれ、汗と海水のぬめりでずちゅ、ぬちゅ、と水音が響く。
ワレの身体は少し冷たく、肉棒に籠った熱がひんやりと溶けるようだ。
「ふぅ……んふぅ……」
水着がズレて乳首が垣間見える。
「はぁ……あにき……の、熱い……」
ワレは段々と前のめりになっていく。
「ん、ちゅ……あむ……んふふ、ここ、弱いん、らよね……」
舌を伸ばして肉棒の先端を舐めて、胸をいやらしく歪める。アリアの入れ知恵でもあるのかもしれないが短期間で性技を吸収している。その事実に思わず唾を飲み、射精欲が高まっていく。
「ぁ、あにき、イきそうなんだね……ん……れろ……ほら、イって」
「ぅ……ぁ……!」
ワレに導かれるように射精する。
「んー……ぁー……」
ワレは吐き出された精液を口で受け入れ、呑み込み、口の中を見せる。
「ふふ……あにきの、もうおっきくなってる」
肉棒を手でなぞり、立ち上がる。目の前で立たれると身長差が如実に表れる。そのまま岩壁に手を突き、俺を壁際に押し付けるように密着される。
「あにき……」
やはりどこかまだあどけない表情の中に、女としての情欲が滲んでいる。
「ん……ん……」
キスをされて、少し精液の匂いが混じる。胸がつっかえるようでぎゅ、ぎゅっと押しつぶされ、その柔らかい感触でつぶれそうだ。
「はぁ……はぁ……」
足をがに股にして自らの性器を擦り合わせ、位置を調整する。俺の頭はワレの胸の内にすっぽりと埋まりそうだった。
「……っ、ぁああ!!」
ワレの方から挿入される。抱き締められ、少し息が苦しい。
「はぁ、ふぅ……んん……!」
動きづらい体勢というのもあってかワレの膣内で最奥まで行かず、代わりに色々な方向に当たる感触がある。
「はぁ、ん……! はぁ、これ、あんまりうまくいかなくて……ぁ……」
俺はワレの太ももを掴んで足を掲げ、腰を突く。
「ひぅ……! それ、いい……!」
ワレは俺の頭にしがみつくように手をまわして密着し、ヒクヒクと腰を動かす。
「ひゃぁ、あにき……! ワレ、イく、イく、から……!」
ワレにさらに身体を押し付けられ、後ろの岩のゴツゴツとした感触が背中に当たる。
「はぁ、イク、あにき……イッ……っっ!!!」
最奥を突いた瞬間、ワレの膣内が激しく蠢き、俺の肉棒から精液を絞りつくした。
「はぁ……はぁ……」
力尽きたワレが倒れこんできたので支えながらゆっくりと座り込む。
「ぁ……もう、夕方だね」
水平線の向こうで夕日が沈むのを一緒に見る。ワレにちょうど膝枕をするような格好になった。手を差し出してきたので握ってやる。
「……もう少し……このままで……いい?」
「ああ」
俺たちは夕日が沈むまで、何ともいわず佇んでいるのだった。