長年相棒だった全身鎧の戦士が実は甘えたがりの高身長女子だった話 作:山崎世界
「ごめんなさい、あにき……」
家で手当てをしながら、自分の過去を話し終わったワレは、まず謝った。
「ワレのせいで、ワレが弱いから、こんなに傷つけて……だから……」
泣いていた。震えていた。その上で、俺の元から離れる決心をしようとしていた。
それを見て、俺も覚悟が出来た。
「あ、あにき……? ん……」
ポン、と頭を撫でてキスをする。頭を抱えて、背中を撫でて、震えを止める。
「ワレ……」
何とか完成していた。思えば、この日が近いと言うことをどこかで予感していたのだろう。俺は胸元から小箱を取り出して、中身をワレに差し出す。
「結婚しよう」
「っ、ぇ?」
左手の薬指を取って、指輪をはめる。
「もう戦おうとしなくていい。俺の傍にいろ」
言いたくなかった言葉。
違う。本当は、ずっとこうしたかったんだ。
ワレの弱みに付け込んで、弱っているところを突いて、都合のいい言葉を吐いている。
「え? あ、にき、本当に? 本当に……ワレをあにきのお嫁さんにしてくれるの?」
「ああ。お前をずっと守ってやる。一緒に逃げてやる。だから、もう忘れろ。俺のことだけ考えてろ」
「……! あにき!」
しがみつかれ、そのまま押し倒される。
「ん、ちゅ、あにき……すき、だいすき……!」
遠慮なくキスをされ、俺が手を触れるとなすがままに身を差し出した。
「ぁん、それ、好き……もっと、して」
まだ少し震えてる。俺は肉棒を取り出し、ワレの膣に擦りつけた。すでに濡れて、太ももが俺の背中に回されて挿入させようとしている。
「ワレ……」
「うん?」
「……好きだ」
いつからかな。思えばこうして素顔を知る前から、ほのかに好きだったのではないかとすら思う。
俺よりもデカくて。でも繊細で。時には格好良くて。けど可愛くて。成長を見守っているうちに俺もきっとどこか変わっていったんだと思う。こいつに相応しい俺になりたいと、自然とそう思っていたんだ。背伸びを続けられたんだ。
本当は……いや、もういいか。
「ぁ、あにき……あにき……!」
泣いている涙を、手を伸ばして拭う。
「あに、き……なんか、ね。ワレの身体、変、なの。何か、いつも以上にね、感じて」
「そうか」
ああそうかもしれない。ワレの膣内は俺を逃がさない、とキツく締め付けて今にもイきそうだ。
「ねえ、一緒にイって、おねがい、おいていかないで、あにき、あにきあにきあにき!」
ワレの手が俺の頬に伸ばされて、俺はその手を掴む。
「イく、イクから、あにき、あにきぃ!!」
膣奥に射精する。これが最後になっても後悔の無いように、孕ませようという勢いで。
ワレはその後も行為をせがんで、俺もそれに応えた。
「あにきぃ……えへへ……すき……」
安らかな顔。けれど、きっと今だけだろう。
多分、忘れることなんてできない。あの父親が、過去が追ってくるという恐怖の中で、ワレは幸せになどなれない。
なら、俺のやることは決まっている。
※※※
ワレを家に置いて、ギルドに赴いた。そこには、あの男、ワレの父親ヴァルセント・ウォーブレイブが静かにたたずんでいた。
「……一人か」
俺を一瞥したが、ワレがいないのを確認すると興味を失くした。
「アンタに話がある」
「何だ? こちらとしてはお前に用などな……」
「俺と、決闘しろ」