※この作品はR-18です。

2次元純愛編   作:USAGIMARU

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4話

七咲が水着姿から着替えて試着室を飛び出し、走り去るのを見て、橘は何が起きているのかわからずに、一瞬呆然と立ち尽くしていた。

 

!?

 

周囲の客の驚いた視線が自分に集まっているのを感じて、橘は我を取り戻し、慌てて七咲の後を追って走り始めた。

 

締り始めたエレベータに七咲の姿を確認できたが、間に合わない。

だが、次のエレベーターを待つ時間すら惜しく、慌てて階段を駆け下りる。

 

息が乱れながら慌ててデパートを出ると、今にも人混みに紛れ去ろうとする七咲の小さな背中が見えた。

その悲しい後ろ姿を必死に追いかける。

 

「待って七咲!!!」

 

必死に追いかけるが、日頃から水泳で鍛えている七咲には、男である橘でも中々差が埋まらない。

 

(まずいこのままじゃ追いつけない!!!)

 

橘の体力が限界を迎えそうになった時、彼は最後の手段を使った。

 

「七咲!!!さっきからパンツ見えてるよ!!!!」

 

その瞬間、七咲の足がピタリと止まった。

 

七咲は、恥ずかしさと怒りが入り混じった表情で、ゆっくりと純一の方を振り向いた。

涙で顔はぐしゃぐしゃだが、その瞳には、橘への強烈な怒りが宿っていた。

 

周囲の道行く人々は橘の大きな声に足を止め、七咲のミニスカートに熱い視線が集まる。

 

「……ッ、最低です」

 

「ご、ごめん……でもこうでもしないと七咲が止まってくれないと思って……」

 

純一は息を整えながら、七咲に駆け寄った。

 

「ここじゃあれだから、僕のアパートに行こう!!」

 

「先輩のせいでこうなったんですよ!!」

 

七咲は声を押し殺しながら睨みつけた。

 

「わ、わかってるよ…… でもここじゃまずいから僕のアパートに行こう!!」

 

橘は、七咲の腕を強引に掴み、人々の視線から逃れるように、一目散にアパートの方角へと歩き出した。

七咲は、抵抗する訳でも従う訳でもなく、ただ純一に引きずられるままだった。

 

橘のアパートに着くと、七咲を部屋の中に招き入れた。

エアコンの無い部屋は窓も開いておらず、夏の湿った熱気が籠もっている。

 

2人は何から話せばいいのか迷い、静寂が訪れる。

 

「七咲どうして突然帰っちゃったの?」

 

橘が恐る恐る口を開いた。

 

「最初に言う事がソレですか?先輩?」

 

七咲は怒りを押し殺すように、凍えるほど冷たく純一を鋭く睨みつける。

 

「街中で恥ずかしい思いをさせたのは僕が悪いけど、七咲が突然帰るから…」

 

「別にそれに怒っては居ません!!確かに恥ずかしかったですが……」

 

「じゃあ何に怒ってるの?」

 

「本当にわからないんですか先輩?」

 

「ごめん……」

 

「そうですか……じゃあ別れましょう先輩」

 

「えっ………」

 

熱かったはずの気温が一気に冷え込み、橘は心臓を鷲掴みにされたような衝撃に襲われた。

 

 

 

読むならどっちがいい?

  • 純愛
  • 凌辱
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